JPH09508602A - 液体容器用の保持装置、特に自動車に設置される液体容器用の保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 液体容器用の保持装置、特に自動車に設置される液体容器用の保持装置であって、液体容器（１１）を受容するホルダ（３，２５，３０）と、ホルダの下に配置されていて旋回アーム（１２，１３）を介してホルダと可動に結合されているホルダ（１４，３３）とから成っており、該ホルダに、こぼれ出た液体を捕集するために働くドリップトレイ（１５，２０，３１）が配置されている。ドリップトレイは、保持装置を掃除するために取り外すことができる。ホルダとドリップトレイを備えた保持体とは、両者が互いに入れ子式に旋回させられて、不使用時には保護ケーシング（２，３２）内に収納されるようになっており、かつ、ホルダとドリップトレイを備えた保持体とが保護ケーシング内に閉鎖されている内側の係止位置と、ホルダとドリップトレイを備えた保持体とが互いに離反運動して液体容器をホルダ内に挿入することができる外側の係止位置との間において、運動可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 液体容器用の保持装置、 特に自動車に設置される液体容器用の保持装置 自動車において使用される液体容器用の保持装置は、種々様々な形式のものが 市場に出回っている。このような装置はしばしば直接製造者によって自動車に取 り付けられる。この場合有利な構成では、保持装置は不使用時には計器板、中央 ブラケット又はアームレスト内に収納されていて、必要な時に使用者によってこ の収納ポジションから使用位置に運動可能であり、この使用位置において飲み物 缶もしくはカップを装置内に挿入することができるようになっている。 安定的な受容のために公知形式の装置では、飲み物容器は一方ではその底面で 支持され、かつ付加的に、底面から可能な限り大きな鉛直方向の間隔をおいて、 リング状の保持部で周面において保持装置内に支持されるようになっている。 比較的嵩張るこのような保持装置を不使用時に収納する際に可能な限り小さな スペースしか必要でないようにするために、保持装置は多くの場合複数の可動部 材から構成されており、これらの部材は、自動車に配置された保護ケーシング内 に保持装置を押し込んだ場合に、著しく小さな容積に折り畳まれることができる 。 このような構造形式に基づいて、保持装置は絶対に必要なエレメントに制限さ れており、これらのエレメントは液体容器を単に点で支持するだけであり、容器 のほとんどの部分はいわば空中にフリーにぶら下がっている。 これによって、振動や加速によって液体容器からこぼれ出た液体が、妨げられ ることなく自動車の内装部に注がれてしまうおそれがある。 市場には、カルダン継ぎ手を用いた懸吊部を介して液体容器の傾斜位置を補償 して、液体のこぼれ出しを阻止するようになっている保持装置も出回っている。 しかしながらこのような構造形式をもつ装置は、極めて高価であり、かつ嵩張り 、ゆえに保護ケーシング内にスペースを節減して収納するためには適していない 。さらにこのような装置もまた、保持装置に対する液体容器の挿入時もしくは取 出し時に液体がこぼれ出した場合に対しては、有効な保護処置を提供していない 。 本発明の課題は、液体容器用の保持装置、特に自動車に設置される液体容器用 の保持装置を改良して、収納ポジションにおいてはスペースを節減して保護ケー シング内に収納することができ、しかも、挿入された液体容器からこぼれ出した 液体を、保持装置内において捕集して、自動車の内装部の上にこぼれることを阻 止することができるように構成された、液体容器用の保持装置を提供することで ある。 この課題を解決するために本発明では、請求の範囲の請求項１に記載のように 構成した。 ホルダの下に配置されたドリップトレイによって、ホルダに挿入された缶又は カップから振動、加速又は取扱いによってこぼれ出た液体を、保持装置内に確実 に捕集して、このような液体が自動車の内装部の上に注がれることを、確実に防 止することができる。 不使用時にスペースを節減して収納するために、ホルダとドリップトレイとが 互いに入れ子式に旋回できるように、つまり旋回によって互いに内外に重なり合 うことができるようになっており、これによって収納時における体積を約半分に することができる。 保護ケーシングからの走出時にホルダとドリップトレイとが互いに離反運動す ることによって、ホルダは解放され、これによって液体容器を上から挿入するこ とができ、液体容器はその周面においてホルダによって、かつその底面において ドリップトレイによって支持される。 ドリップトレイは直接的に又は保持体を介して、ホルダと可動に結合されてい ることができる。ドリップトレイが保持体を介してホルダと可動に結合されてい る場合には、掃除を目的としてドリップトレイを保持装置から取り出すことがで きる、という利点が得られ る。このことは例えば、上方に向かってのホルダの開放旋回又は前方へのドリッ プトレイの引出しによって行うことができる。 本発明の有利な構成では、ホルダが保護ケーシングから走出し、これに対して ドリップトレイがホルダの下に沈み込むようになっている。しかしながらもちろ ん運動を逆転して、ドリップトレイが保護ケーシングから走出し、ホルダがドリ ップトレイから上方に向かって運動するような構成も可能である。 ホルダとドリップトレイとの離反運動は、ばね力によって行うことができ、ま た保護ケーシング内への押込み時における入れ子式の旋回は、例えば保護ケーシ ングに設けられた制御カムを介して行うことができる。 保護ケーシングからのホルダ及びドリップトレイの引出しは、同様にばね力に よって行うことが可能であり、この場合、ホルダもしくはドリップトレイを保護 ケーシング内においてロックする、手によって解除可能なロック機構が設けられ ていると有利である。 液体容器のための、ホルダに配置された支持は、有利には、液体容器を上から 挿入することができるリング状の切欠きとして構成されている。この場合ホルダ の表面は、こぼれ出した液体がホルダにおける前記リング又はその他の切欠きを 通してドリップトレイに導かれるように、傾斜されていると有利である。 保持装置は、１つの液体容器を受容するように構成されていることも、又は、 相前後して及び／又は互いに並んで位置する複数の液体容器を受容するように構 成されていてもよい。 本発明のその他の特徴及び利点については、以下において添付の図面を参照し ながら説明する。 第１図は、液体容器を挿入された保持装置の第１実施例を、外側の係止位置に おいて示す縦断面図である。 第２図は、第１図の実施例による保持装置を、外側の係止位置において示す横 断面図である。 第３図は、第１図及び第２図に示された実施例による保持装置を、内側の係止 位置において示す縦断面図である。 第４図は、第１図〜第３図に示された実施例による保持装置を、内側の係止位 置において示す横断面図である。 第５図は、保持装置の第２実施例を外側の係止位置において示す縦断面図であ る。 第６図は、保持装置の第３実施例を外側の係止位置において示す縦断面図であ る。 第１図〜第４図には保持装置の第１実施例が示されている。アームレスト１に は保護ケーシング２が配置されており、この保護ケーシング２にはホルダ３が長 手方向摺動可能に案内されている。 保護ケーシング２とホルダ３との間には、ばね４が配置されており、このばね ４は、前壁６に配置されたボタン７を用いたロック機構５の解離時に、ホルダ３ を内側の係止位置から外側の係止位置に移動させ、この場合走出距離は、保護ケ ーシング２に配置されたストッパ８によって制限される。 ホルダ３は、カバー壁３ａと両方の側壁３ｂ，３ｃとによって形成されるＵ字 形の横断面を有している。ホルダ３は前側の端壁において前壁６によって覆われ ており、この前壁６はホルダ３の内側の係止位置において保護ケーシング２にお ける開口を閉鎖する。 ホルダ３のカバー壁３ａには、液体容器１１を受容するために働くリング状に 構成された２つの切欠き９，１０が配置されている。切欠き９，１０の支持面９ ａ，１０ａの高さは、ホルダ３の側壁３ｃの高さにほぼ相当しており、かつ切欠 き９，１０の上端部には進入傾斜部９ｂ，１０ｂが設けられており、これに対し て切欠き９，１０はその下端部９ｃ，１０ｃにおいて開放している。 ホルダ３には旋回アーム１２，１３を介して保持体１４が枢着されており、こ の保持体１４には、液体容器１１からこぼれ出した液体を捕集するドリップトレ イ１５が長手方向摺動可能に支承されている。 旋回アーム１２，１３はホルダ３の側壁３ｂ，３ｃの内側に、もしくは保持体 １４の側壁１４ｂ，１４ｃ の外側に回転可能に支承されている。 ドリップトレイ１５は、底壁１５ａと側壁１５ｂ，１５ｃと背壁１５ｄと端壁 １５ｅとを有しており、これらの壁の高さは、ホルダ３の前壁６もしくは側壁３ ｂ，３ｃの高さにほぼ相当している。 外側の係止位置において保持体１４はドリップトレイ１５と一緒に、脚付ばね １６の力の作用下でホルダ３の下方に降下させられていて、この場合ドリップト レイ１５は掃除を目的として、前壁６の下にあるグリップ１５ａを掴んで保持体 １４から引き出したり、保持体１４に押し込んだりすることができる。 ドリップトレイ１５の底壁１５ａには複数の支持１５ｆが配置されており、こ れらの支持１５ｆは、ホルダ３に装入された液体容器１１が底壁１５ａから距離 をおくように、液体容器１１を支持する。このようになっていることによって、 液体容器１１がドリップトレイ１５において集められた液体によって汚されるこ とを、回避することができる。 外側の係止位置から内側の係止位置にホルダ３を押し込む場合に、両方の旋回 アーム１２は、保護ケーシング２の底壁２ｂの前縁２ａに沿って移動し、脚付ば ね１６の力に抗して上方に向かって押される。これによって保持体１４はドリッ プトレイ１５と一緒に下方からホルダ３内に内方旋回させられ、保持体１４の側 壁１４ｂ，１４ｃと、ドリップトレイ１５の側壁１５ ｂ，１５ｃと背壁１５ｄと端壁１５ｅとは、側壁３ｂ，３ｃと前壁６と支持面９ ａ，１０ａとによって制限されたホルダ３の中空室内に走入される。 第５図に示された択一的な実施例では、ドリップトレイ２０が直接、旋回アー ム２１，２２を介してホルダ２５に枢着されている。ドリップトレイ２０を掃除 するためには、ホルダ２５に旋回可能に枢着されたカバー２５ａを上方に向かっ て開放旋回させることができる。この場合カバー２５ａには、リング状の切欠き ２６，２７の支持面２６ａ，２７ａもまた配置されている。 択一的にもちろんこの実施例においても、ドリップトレイ２０が保持体を介し てホルダ２５に結合されていて、ドリップトレイ２０を掃除のために保持装置か ら上方に向かって取り外すことができるようになっているような構成も、可能で ある。 第６図に示された別の実施例では、外側の係止位置においてホルダ３０は、保 護ケーシング３２に支承された保持体３３に挿入されているドリップトレイ３１ から、上方に向かって進出するようになっている。 前壁３３ａの下方旋回によって、ドリップトレイ３１を前方に向かって保持体 ３３から引き出すことが可能である。 この実施例においてももちろん、保持体３３を取り去ること及びドリップトレ イ３１を直接保護ケーシン グ３２において長手方向運動可能に案内することが、可能である。この場合には ドリップトレイを掃除するために、例えば、第５図に示された実施例において既 に述べたように、ホルダ３０が上方に向かって開放旋回可能であるようになって いることが必要である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．液体容器用の保持装置、特に自動車に設置される液体容器用の保持装置であ って、周面で液体容器（１１）を支持するホルダ（３，２５，３０）と、液体容 器の下に配置されていてホルダと可動に結合されていてこぼれ出た液体を捕集す るために働くドリップトレイ（１５，２０，３１）と、保護ケーシング（２，３ ２）とが設けられており、ホルダとドリップトレイとが、両者が互いに入れ子式 に旋回させられて保護ケーシング内に収納されている内側の係止位置と、ホルダ とドリップトレイとが互いに離反運動して液体容器をホルダ内に挿入することが できる外側の係止位置との間において、運動可能である、液体容器用の保持装置 、特に自動車に設置される液体容器用の保持装置。 ２．ホルダ（３，２５，３０）が長手方向摺動可能に保護ケーシング（２，３２ ）内に導入される、請求項１記載の保持装置。 ３．ホルダ（３，２５，３０）の前側の端壁に、前壁（６）が配置されており、 該前壁が、ホルダが押し込まれた時に保護ケーシング（２，３２）における開口 を閉鎖するようになっている、請求項１又は２記載の保持装置。 ４．ホルダ（３，２５，３０）がカバー壁（３ａ）と 、該カバー壁から下方に向かって延びた側壁（３ｂ，３ｃ）とを有している、請 求項１から３までのいずれか１項記載の保持装置。 ５．カバー壁（３ａ）に、液体容器（１１）を収容するためのリング状の切欠き （９，１０，２６，２７）が配置されている、請求項１から４までのいずれか１ 項記載の保持装置。 ６．切欠き（９，１０，２６，２７）に、液体容器（１１）を支持するための下 方に向かって延びた支持面（９ａ，１０ａ，２６ａ，２７ａ）が配置されている 、請求項５記載の保持装置。 ７．カバー壁（３ａ）が、液体を切欠き（９，１０，２６，２７）に導く傾斜面 （９ｂ，１０ｂ）を有している、請求項１から６までのいずれか１項記載の保持 装置。 ８．ドリップトレイ（１５，２０，３１）が保持体（１４，３３）を介してホル ダ（３，２５，３０）と結合されている、請求項１から７までのいずれか１項記 載の保持装置。 ９．保持体（１４，３３）とホルダ（３，２５，３０）とが、旋回アーム（１２ ，１３）を介して平行シフト可能に互いに結合されている、請求項８記載の保持 装置。 10．ドリップトレイ（１５，２０，３１）が保持体（１４，３３）と解離可能に 結合されている、請求項 ８又は９記載の保持装置。 11．ドリップトレイ（１５，２０，３１）がカバー壁（３ａ）に対して平行に前 方に向かって保持体（１４，３３）から取り出し可能もしくは保持体に押し込み 可能である、請求項１０記載の保持装置。 12．ドリップトレイ（１５，２０，３１）が、底壁（１５ａ）と側壁（１５ｂ， １５ｃ）と背壁（１５ｄ）と端壁（１５ｅ）とを有している、請求項１から１１ までのいずれか１項記載の保持装置。 13．底壁（１５ａ）が支持（１５ｆ）を有しており、該支持（１５ｆ）に、液体 容器（１１）の底面が支持される、請求項１から１２までのいずれか１項記載の 保持装置。 14．保持体（１４）の側壁（１４ｂ，１４ｃ）と、ドリップトレイ（１５）の側 壁（１５ｂ，１５ｃ）と背壁（１５ｄ）と端壁（１５ｅ）とが、ホルダ（３）の 、側壁（３ｂ，３ｃ）と前壁（６）と支持面（９ａ，１０ａ）とによって制限さ れた中空室に内方旋回可能である、請求項１から１３までのいずれか１項記載の 保持装置。 15．ホルダ（３，２５，３０）に、切欠き（９，１０，２６，２７）を有する開 放旋回可能なカバー（２５ａ）が配置されている、請求項１から１４までのいず れか１項記載の保持装置。 16．支持面（９ａ，１０ａ，２６ａ，２７ａ）がカバ ー（２５ａ）に配置されている、請求項１５記載の保持装置。 17．ドリップトレイ（１５，２０，３１）が、上方に向かってホルダ（３，２５ ，３０）から取り出し可能である、請求項１６記載の保持装置。 18．ドリップトレイ（１５，２０，３１）もしくは保持体（１４，３３）が長手 方向シフト可能に保護ケーシング（２，３２）内において案内されている、請求 項１から１７までのいずれか１項記載の保持装置。 19．ホルダ（３，２５，３０）が外側の係止位置において、ドリップトレイ（１ ５，２０，３１）もしくは保持体（１４，３３）から上方に向かって外方旋回す る、請求項１８記載の保持装置。 20．保持体（１４，３３）が開放旋回可能な前壁（３３ａ）を有していて、ドリ ップトレイ（１５，２０，３１）が前方に向かって保持体から取り出し可能であ る、請求項１８又は１９記載の保持装置。 21．内側の係止位置から外側の係止位置への、保護ケーシング（２，３２）から のドリップトレイ（１５，２０，３１）を伴ったホルダ（３，２５，３０）及び 保持体（１４，３３）の運動が、ばね（４）の力作用下で行われる、請求項１か ら２０までのいずれか１項記載の保持装置。 22．ホルダ（３，２５，３０）もしくは保持体（１４ ，３３）又はドリップトレイ（１５，２０，３１）が、解離可能なロック機構（ ５）を介して保護ケーシング（２，３２）内に固定される、請求項２１記載の保 持装置。 23．ロック機構（５）が、前壁（６，３３ａ）に配置されたボタン（７）を介し てロック解除可能である、請求項２２記載の保持装置。 24．内側の係止位置から外側の係止位置への引出し時における、ホルダ（３，２ ５，３０）とドリップトレイ（１５，２０，３１）もしくは保持体（１４，３３ ）との離反運動が、ばね（１６）の力によって行われる、請求項１から２３まで のいずれか１項記載の保持装置。 25．保護ケーシング（２，３２）内への押し込み時における、ホルダ（３，２５ ，３０）とドリップトレイ（１５，２０，３１）もしくは保持体（１４，３３） との互いに入り込む旋回運動が、保護ケーシング（２，３２）における前縁（２ ａ）に乗り上げることによって作動させられる、請求項２４記載の保持装置。