JPH0950805A - アルカリ蓄電池用ニッケル電極及びニッケル電極用活物質並びにその製造方法、アルカリ蓄電池 - Google Patents

アルカリ蓄電池用ニッケル電極及びニッケル電極用活物質並びにその製造方法、アルカリ蓄電池

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JPH0950805A
JPH0950805A JP7198806A JP19880695A JPH0950805A JP H0950805 A JPH0950805 A JP H0950805A JP 7198806 A JP7198806 A JP 7198806A JP 19880695 A JP19880695 A JP 19880695A JP H0950805 A JPH0950805 A JP H0950805A
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nickel
nickel hydroxide
hydroxide
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JP7198806A
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Yoshitaka Baba
良貴 馬場
Mikiaki Tadokoro
幹朗 田所
Akifumi Yamawaki
章史 山脇
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ熱処理による高次のコバルト酸化物
が水酸化ニッケル粒子の表面に形成された活物質が有す
る、活物質利用率や過放電特性が優れるという特性を生
かしながら、更に極板膨潤の抑制効果の向上を目的とす
る。 【解決手段】 硫酸ニッケルの水溶液を調整し、これを
撹拌しながら、水酸化ナトリウム溶液を徐々に滴下し、
水酸化ニッケルの結晶を析出させる。次にこの結晶が析
出した水溶液を撹拌しながら、硫酸コバルト水溶液と水
酸化ナトリウム水溶液とを滴下して、水酸化ニッケルの
結晶の表面に水酸化コバルトを析出する。作製された粒
状物を分取して、水洗,乾燥し、ビーカー中で撹拌しな
がら、所定濃度の水酸化ナトリウム水溶液を加えて含浸
させ、更に撹拌しながら加熱することによって、アルカ
リ熱処理工程を行う。このアルカリ熱処理した粒状物に
対して、市販の水酸化コバルト粉末を所定量添加し混合
することによって、活物質が生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ蓄電池に
用いるニッケル電極、特に非焼結式ニッケル電極と、そ
の活物質、及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ蓄電池用ニッケル電極は、水酸
化ニッケルを主成分とする活物質が基体に保持されて構
成されており、従来から多く利用されている焼結式のニ
ッケル電極の他に、活物質を発泡ニッケル等の基体に充
填したりペースト状にしてパンチングメタル等に保持す
ることによって形成される非焼結式のニッケル電極も知
られている。
【0003】このようなニッケル電極は、ニッケル−カ
ドミウム二次電池やニッケル−水素二次電池等のアルカ
リ蓄電池の正極として用いられるが、アルカリ蓄電池は
ポータブルエレクトロニクス機器の電源等に用いられる
ため、電池の高容量化や長寿命化に対する要求も大き
い。電池の高容量化についてみるとき、非焼結式の電極
は、焼結式よりも活物質の充填密度を大きくできる点で
有利であるが、更なる電池の高容量化を目指して、ニッ
ケル電極の活物質の利用率を向上させる研究もなされて
いる。
【0004】活物質の利用率を向上させる技術として
は、水酸化ニッケルを主成分とする粒子にコバルトやコ
バルト化合物を添加したり、粒子の表面にコバルト化合
物を析出させて被覆したり、粒子をコバルト化合物で被
覆した後、更に過酸化水素水で酸化するといったものが
従来より知られている。このようにコバルトやコバルト
化合物を含む活物質を充填したニッケル正極板は、アル
カリ蓄電池に組み込まれると、コバルト種が一旦電解液
中に溶解し、水酸化ニッケルの表面に一様に分散して、
その後の初回充電によって活物質−活物質間、及び活物
質−集電体間を連結した形で析出する。この析出物はオ
キシ水酸化コバルトになり、このオキシ水酸化コバルト
の導電性ネットワークにより活物質−活物質間及び活物
質−集電体間の導電性が向上し、それによって活物質の
利用率が向上すると考えられる。
【0005】しかし、このようなコバルト種を含むニッ
ケル活物質を正極に充填して電池を作製しても、過放電
時に、コバルト化合物が水酸化ニッケル粒子の中に入り
込んでコバルト化合物の効果が失われ、その結果、利用
率の向上が持続しないという過放電特性の上での問題が
あった。これに対して、本発明者等は、特願平6−22
5104において、表面がコバルト化合物で被覆された
水酸化ニッケル粒子を、更に、アルカリが共存する酸素
雰囲気下で熱処理(以下、アルカリ熱処理と記載する)
することを提案し、これによって、あらかじめ2価より
大きい高次のコバルト酸化物を水酸化ニッケル粒子の表
面に形成し、導電性向上の効果を高めることができると
共に、水酸化ニッケル粒子の結晶の状態に変化を与え、
過放電特性を向上させる効果があることを示した。
【0006】一方、電池の長寿命化についてみるとき、
非焼結式のニッケル電極の場合、焼結式に比べて電極の
膨潤が起こりやすく、電池寿命に影響する傾向がある。
従来より、正極におけるγ−NiOOHの生成が正極の
膨潤を引き起こす主要な原因であることが知られてお
り、コバルト,亜鉛,カドミウム等を固溶体添加するこ
とによってγ−NiOOHの生成を抑制し、正極の膨潤
を防止する技術も知られている。
【0007】これに関して、特開平3−78965号公
報には、亜鉛,カドミウム,コバルトを固溶体添加した
水酸化ニッケルの表面に、オキシ水酸化コバルトの層を
形成したニッケル電極活物質が開示されている。この活
物質においては、固溶体添加によって活物質の層間の水
素結合性を強めると共に、オキシ水酸化コバルト層によ
って外部からのカチオンや水分子の活物質への透過を阻
止する作用があり、γ−NiOOHの生成が阻止され、
内部細孔容積の増大及び電極膨潤が阻止され、電池の長
寿命化に寄与することが示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のアル
カリ熱処理により高次のコバルト酸化物が表面に形成さ
れたニッケル活物質においても、同様に、高次のコバル
ト酸化物が外部からのカチオンや水分子の活物質への透
過を阻止する作用を有し電極膨潤を抑制する効果は期待
でき、また固溶体の添加を併用することによって、電極
膨潤の抑制効果を上げることもができるとも考えられる
が、更に電極膨潤の抑制効果の高いものが要求されてい
る現状である。
【0009】本発明は、このような現状に鑑み、上記の
アルカリ熱処理による高次のコバルト酸化物が水酸化ニ
ッケル粒子の表面に形成された活物質が有する、活物質
利用率や過放電特性が優れるという特性を生かしなが
ら、更に極板膨潤の抑制効果の向上を目的として行った
ものである。即ち、本発明は、活物質の利用率や過放電
特性が優れ、且つ極板膨潤性の低いニッケル電極及びニ
ッケル電極用活物質、並びにその製造方法を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載のアルカリ蓄電池用ニッケル電極は、
水酸化ニッケルを主成分とする粒子の表面にコバルト化
合物が配されたものをアルカリと酸素の共存下で加熱処
理することによって形成され、2価より大きい価数を持
つ高次コバルト酸化物が粒子表面に配された水酸化ニッ
ケル粒状物と、水酸化ニッケル粒状物に添加された2価
以下の価数を持つコバルト化合物とが、保持体に保持さ
れてなることを特徴としている。
【0011】また、請求項2記載のニッケル電極用活物
質は、水酸化ニッケルを主成分とする粒子の表面にコバ
ルト化合物が配されたものをアルカリと酸素の共存下で
加熱処理することによって形成され、2価より大きい価
数を持つ高次コバルト酸化物が粒子表面に配された水酸
化ニッケル粒状物と、水酸化ニッケル粒状物に添加され
た2価以下の価数を持つコバルト化合物と、からなるこ
とを特徴としている。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の発明に対して、ニッケル電極用活物質は、高次コバ
ルト酸化物が粒子表面に配された水酸化ニッケル粒状物
と、前記2価以下の価数を持つコバルト化合物との混合
物であることを特徴としている。また、請求項4記載の
発明は、請求項3記載の発明に対して、水酸化ニッケル
粒状物の表面に配されたコバルト化合物の含有量は、水
酸化ニッケル粒状物の重量に対して1重量%〜15重量
%であることを特徴としている。
【0013】また、請求項5記載の発明は、請求項3記
載の発明に対して、2価以下の価数を持つコバルト化合
物の含有量は、活物質の重量に対して0.5重量%〜7
重量%であることを特徴としている。また、請求項6記
載のニッケル電極用活物質の製造方法は、水酸化ニッケ
ルを主成分とする粒子の表面にコバルト化合物が配され
てなる粒状物を、アルカリと酸素の共存下で熱処理する
アルカリ熱処理工程と、アルカリ熱処理工程の生成物
に、2価以下の価数を持つコバルト化合物を添加するコ
バルト化合物添加工程と、を備えることを特徴としてい
る。
【0014】また、請求項7記載のアルカリ蓄電池用ニ
ッケル電極の製造方法は、水酸化ニッケルを主成分とす
る粒子の表面にコバルト化合物が配されてなる粒状物
を、アルカリが共存する酸素雰囲気下で熱処理するアル
カリ熱処理工程と、アルカリ熱処理工程の生成物に、2
価以下の価数を持つコバルト化合物を添加するコバルト
化合物添加工程と、コバルト化合物添加工程の生成物を
基体に充填する充填工程とを備えることを特徴としてい
る。
【0015】また、請求項8記載のアルカリ蓄電池は、
水酸化ニッケルを主成分とする粒子の表面にコバルト化
合物が配されたものをアルカリと酸素の共存下で加熱処
理することによって形成され、2価より大きい価数を持
つ高次コバルト酸化物が粒子表面に配された水酸化ニッ
ケル粒状物と、水酸化ニッケル粒状物に添加された2価
以下の価数を持つコバルト化合物とを備えたニッケル電
極と、7規定以上8.5規定以下の濃度のアルカリ金属
の水酸化物を含有したアルカリ電解液と、MmNi5
水素吸蔵合金を備えた負極と、を有してなることを特徴
としている。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者等は、アルカリ蓄電池中
のニッケル正極における、活物質の利用率,過放電特
性,極板膨潤性の研究を行う中で、アルカリ熱処理によ
って2価より大きい高次のコバルト酸化物が水酸化ニッ
ケル粒子の表面に形成された活物質の場合、上述したよ
うに活物質の利用率及び過放電特性に対する特性が優れ
ていることを見い出していたが、このような活物質に対
して、水酸化コバルト粉末等の2価以下の価数を持つコ
バルト化合物を添加することによって、正極の膨潤を抑
制する効果が加わることを見いだし本発明に到った。
【0017】ここで、水酸化ニッケル粒子の表面に、既
に高次のコバルト酸化物が存在するにもかかわらず、2
価以下の価数を持つコバルト化合物を更に添加すること
によって、正極の膨潤を抑制する作用については、まだ
よくわかっていないが、2価以下のコバルト化合物を添
加することによって正極膨潤を抑制する効果が生じるこ
とや、この正極膨潤抑制効果は、水酸化ニッケル粒子表
面のコバルト含有量を増やすことによって得られるより
も大きいことは、後述するように実験で確認している。
【0018】なお、2価以下のコバルト化合物を添加す
ることによる効果は、水酸化ニッケル粒子に少量のコバ
ルト化合物等が固溶している場合であっても、同様であ
る。以下、本発明についての実施例と、比較例と共に行
った実験と、その結果から導かれる効果についての説明
を行う。 (実施例)図1は、本発明の一実施例に係るニッケル活
物質及びニッケル正極の製造工程を示す図であり、各工
程でのニッケル粒子の状態も模式的に示されている。
【0019】この図に基づいて、ニッケル活物質及びニ
ッケル正極の製造方法、並びにニッケル活物質及びニッ
ケル正極の特徴等について説明する。 〔ニッケル活物質の作製〕モル比でニッケル1に対し
て、亜鉛0.02,コバルト0.02となるように硫酸
ニッケル,硫酸亜鉛,硫酸コバルトの混合水溶液を調整
し、これを撹拌しながら、水酸化ナトリウム溶液を徐々
に滴下し、反応中pHを13〜14に安定させることに
よって、水酸化ニッケルの結晶を析出させる。析出した
水酸化ニッケルの結晶には、微量の亜鉛及びコバルトが
固溶している。
【0020】次にこの水酸化ニッケルの結晶が析出した
水溶液を撹拌しながら、比重1.30の硫酸コバルト水
溶液と25wt%の水酸化ナトリウム水溶液とを滴下し
てpHを9〜10に維持することによって、水酸化ニッ
ケルの結晶を核とし、その表面に水酸化コバルトが析出
した粒状物が生成する。ここで、水酸化ニッケルの表面
に析出させる水酸化コバルトの量、即ち生成した粒状物
中の水酸化コバルトの含有量は、滴下する硫酸コバルト
水溶液の濃度や、pHを9〜10に維持して熟成する時
間を調整することによって、所定の添加量に調整するこ
とができる。
【0021】このようにして作製された粒状物を、分取
して水洗,乾燥する。そして、分取した粒状物をビーカ
ー中で撹拌しながら、これに所定濃度の水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて含浸させ、更に撹拌しながら0.5時
間、所定温度で加熱することによって、アルカリ熱処理
工程を行う。含浸するアルカリ水溶液の量は、例えば4
0wt%の水酸化ナトリウムの場合、粒状物95重量部
に対して、水酸化ナトリウム5重量部を水7.5重量部
に溶解した溶液を用い、アルカリ濃度を変えるときは、
溶解させる水酸化ナトリウムの量を変更する。
【0022】このアルカリ熱処理工程で、表面に付着さ
れた水酸化コバルトは高次化され、作製された粒状物
は、水酸化ニッケル粒子を核とし、2価より大きい価数
を持つ高次の水酸化コバルトがその表面に配された粒子
となっている。また、後述するように水酸化ニッケルの
結晶の状態も過放電特性に有利に変化していると考えら
れる。
【0023】このアルカリ熱処理した粒状物に対して、
市販の水酸化コバルト粉末を所定量添加し混合すること
によって、活物質が生成する。このような製法によっ
て、活物質A,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4,E1〜
E4を作製した。下記表1〜表5には、作製した各活物
質について、水酸化コバルト添加前のアルカリ熱処理し
た粒状物の表面コバルト含有量と、アルカリ熱処理した
ときの水酸化ナトリウム濃度及び熱処理温度と、水酸化
コバルト粉末の添加量(即ち別添コバルト量)が示され
ている。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】 各活物質の特徴は次の通りである。活物質Aは、表面コ
バルト含有量が7wt%,別添コバルト量が3wt%,
アルカリ熱処理時の水酸化ナトリウム水溶液の濃度が2
5wt%,熱処理温度が80℃である。
【0029】活物質B0,B1,B2,B3,B4,B5は、
活物質Aと同様であるが、表面コバルトの含有量を0.
5%,1%,3%,7%,15%,16%と変化させた
ものである。また、活物質C0,C1,C2,C3,C4,
C5は、活物質Aと同様であるが、別添コバルト量を
0.3%,0.5%,2%,5%,7%,8%と変化さ
せたものである。
【0030】また、活物質D0,D1,D2,D3,D4,
D5,D6,D7は、活物質Aと同様であるが、水酸化ナ
トリウム水溶液の濃度を8%,10%,12%,15
%,25%,35%,40%,45%と変化させたもの
である。また、活物質E0,E1,E2,E3,E4,E5,
E6は、活物質Aと同様であるが、熱処理温度を40
℃,50℃,70℃,80℃,120℃,150℃,1
60℃と変化させたものである。
【0031】表1〜5に示される表面コバルト含有量
は、次のような方法で測定した。水酸化ニッケル及びコ
バルト酸化物は塩酸に溶解しやすいので、水酸化コバル
ト添加前のアルカリ熱処理した粒状物を塩酸水で溶解
し、ICPによってこの溶液中のNiとCoとの比率を
分析する。この粒状物が、水酸化ニッケルと水酸化コバ
ルトとから形成されているものと見なし、測定したNi
とCoの比率を基に、粒状物全体の重量に対する水酸化
コバルトのwt%を計算し、この値を表面コバルト含有
量とする。
【0032】また、表1〜5に示される別添コバルト量
の値は、生成した活物質の重量に対する、添加した水酸
化コバルト粉末の重量が示されている。なお、活物質A
の、水酸化コバルト添加前のアルカリ熱処理した粒状物
について、次のように高次化に関する分析を行った。ア
ルカリ熱処理した粒状物と、水酸化コバルト結晶標準品
とを、X線回折分析によって結晶構造の比較を行ったと
ころ、アルカリ熱処理した粒状物は、水酸化コバルト結
晶標準品比べて、水酸化コバルト結晶のX線回折のピー
クが消失していた。これは、アルカリ熱処理した粒状物
表面の水酸化コバルトの多くが3価のコバルト酸化物に
変化したことによるものと考えられる。
【0033】また、2価のコバルト酸化物は硝酸に溶解
するけれども、3価のコバルト酸化物は硝酸に溶解し難
い性質を利用して、高次化されたコバルト酸化物の平均
酸化数を次のようにして測定した。まず、所定量のアル
カリ熱処理した粒状物を、塩酸溶液で洗浄し、この洗浄
液に溶出したコバルト量をICPにより測定して、2価
のコバルト含有量とする。
【0034】次に、同じ量のアルカリ熱処理した粒状物
を、硝酸溶液で洗浄し、この洗浄液に溶出したコバルト
量をICPにより測定して、全体のコバルト含有量とす
る。そして、全体のコバルト含有量と2価のコバルト含
有量との差を、3価のコバルト含有量とする。このよう
に求めた2価のコバルト含有量と3価のコバルト含有量
とから、平均酸化数を求めた。
【0035】活物質Aの、水酸化コバルト添加前のアル
カリ熱処理した粒状物について、この方法で測定した平
均酸化数は2.9であった。また、他の活物質について
もほぼ同等の値が得られた。なお、水酸化コバルト結晶
標準品についても、同様の測定方法で平均酸化数を測定
したところ2.0であった。これより、アルカリ熱処理
によって、粒子表面の水酸化コバルトの大半が3価のコ
バルト酸化物に高次化されているものと判断される。
【0036】〔ニッケル正極の作製〕このように作製し
た各ニッケル活物質を用いて次のように正極を作製し
た。各活物質100重量部と、0.2wt%のヒドロキ
シプロピルセルロース水溶液を50重量部とを混合し活
物質スラリー液とした。この活物質スラリー液を、多孔
度95%,厚さ1.6mmの発泡ニッケルに充填して乾
燥した後、厚さ0.60mmに圧延して公称容量120
0mAhの正極を作製した。なお、正極へ充填する各活
物質の重量は共通であって、活物質を水酸化ニッケルと
みなして公称容量から充填する活物質の重量を算出し
た。
【0037】(比較例)比較例の活物質X1,X2,X
3,X4,X5を次のようにして作製した。 活物質X1:上記実施例と同様に、析出させた水酸化ニ
ッケル結晶を分取し、これに水酸化コバルト粉末を7w
t%添加,混合したものを活物質X1とした。 活物質X2:上記実施例の活物質Aと同様に、水酸化ニ
ッケル粒子の表面に水酸化コバルトを析出させ、アルカ
リ熱処理を行って得た粒状物を活物質X2とした。
【0038】活物質X3:活物質X2と同様であるが、表
面のコバルト含有量が10wt%としたものを活物質X
3とした。 活物質X4:上記実施例の活物質Aと同様に、水酸化ニ
ッケル粒子の表面に水酸化コバルトを析出させた粒状物
を分取し、これに過酸化水素水で酸化処理を施したもの
を活物質X4とした。
【0039】活物質X5:活物質X4に対して、水酸化コ
バルト粉末を3wt%添加,混合して、活物質X5とし
た。上記表1には、このようにして作製した各活物質X
1,X2,X3,X4,X5についても、粒状物中の表面コ
バルト含有量、各活物質を製造したときの製造条件、別
添コバルト量が記されている。
【0040】このように作製した各ニッケル活物質X
1,X2,X3,X4,X5を用いて、上記実施例と同様に
して正極を作製した。 (実験)上記のように作製した実施例1及び比較例の各
正極を用いて、以下のようにアルカリ蓄電池を作製し
た。
【0041】まず、次のようにして共通の負極を作製す
る。ミッシュメタル(Mm),ニッケル,コバルト,ア
ルミニウム,マンガンを1.0:3.6:0.6:0.
2:0.6の比率で混合し、この混合物をアルゴンガス
雰囲気の高周波誘導炉で合金溶湯とする。そして、この
合金溶湯を冷却し、組成式Mm1.0Ni3.6Co0.6Al
0.2Mn0.6で表されるインゴットを作製する。このイン
ゴットを粉砕して、平均粒子径が約100μmの水素吸
蔵合金を作製する。
【0042】この水素吸蔵合金にポリエチレンオキサイ
ド等の結着剤と適量の水を加えて混合して水素吸蔵合金
ペーストを作製し、パンチングメタルの両面に塗布し、
乾燥した後、厚み0.4mmに圧延形成することによっ
て、負極が生成する。そして、各正極と共通の負極とを
用いて、円筒形の密閉式ニッケル−水素蓄電池(AAサ
イズ)を作製した。
【0043】このアルカリ蓄電池は、非焼結式ニッケル
を活物質とする正極と水素吸蔵合金を含有する負極とが
セパレータを介して積層され渦巻状に巻かれてなる電極
群を、円筒状の外装缶に収納し、これにアルカリ電解液
を含浸させて作製した。アルカリ電解液としては、7〜
8.5規定のKOH水溶液が用い、セパレータは、ナイ
ロン製不織布を用いた。
【0044】なお、電池の理論容量は、正極によって規
定されており、負極の容量はそれより大きく1.5倍程
度に設定されている。このように作製した正極及び電池
を用いて、以下の単極試験及び電池性能試験を行った。 *単極試験 (1)極板利用率の測定 各試験用のニッケル電極について、対極をニッケル板と
して、約25wt%のKOH水溶液を用いて開放系の簡
易セルを作製し、120mAで24時間充電する。次
に、400mAで前記ニッケル板に対して放電終止電圧
が−0.8Vになるまで放電し、その放電容量を測定す
る。そして、電極の公称容量(1200mAh)に対す
る放電容量測定値の比率を活物質の利用率とする。
【0045】(2)極板膨潤性の測定 各試験用のニッケル電極について、対極をニッケル板と
して、約25wt%のKOH水溶液を用いて開放系の簡
易セルを作製し、120mAで24時間充電する。そし
て、この充電状態のニッケル電極の活物質を脱落させて
取り出し、X線回折で強度比を測定するすることによっ
てγ−NiOOH/β−NiOOHの比率を求め、これ
を極板膨潤性の値とした。
【0046】*電池性能試験 (1)単位活物質当りの容量測定 各試験用の電池について、120mAで16時間充電す
る。次に、240mAで放電終止電圧が1.0Vになる
まで放電し、その放電容量を測定する。そして、理論容
量に相当する水酸化ニッケルの重量(1200÷289
(g))に対する放電容量測定値を、単位活物質当りの容
量とする。
【0047】(2)過放電特性 各試験用の電池について、室温において1200mA
で充電を行い、充電電圧が最大値を示してから電圧降下
量(−△V)が10mVを示したとき充電を終了し、
1時間休止し、1200mAで放電を行い、放電電圧
が1Vになった時点で放電を終了する。
【0048】ここで、の放電時に放電容量を測定して
おく。そして、更に60mAで16時間強制放電を行
う。この〜のサイクルを10サイクル繰り返し、更
に、〜のサイクルを5サイクル繰り返し、5サイク
ル目のの放電時に放電容量を測定する。最初に測定し
た放電容量(強制放電前)に対する、最後に測定した放
電容量(強制放電後)の比を、過放電特性の値とする。
【0049】〔試験結果及び考察〕表1には、実施例の
活物質Aと比較例の活物質X1〜X5について、単位活物
質当りの容量と、過放電特性と極板膨潤抑制度が示され
ている。なお、表1に示されている単位活物質当りの容
量と、過放電特性の数値は、活物質X1についての値を
基準値100とした指数で示されている。また、極板膨
潤抑制度の数値は、極板膨潤性の逆数が、活物質X1に
ついての値を基準値100とした指数で示されている
(即ち、数値が大きいほど極板の膨潤は少ない)。
【0050】活物質A及び活物質X2では、単位活物質
当りの容量及び過放電特性が、活物質X1,X4,X5よ
りも高い値となっている。これは、活物質A及び活物質
X2では、水酸化ニッケル結晶核の表面に高次の水酸化
コバルト層が形成されているため、電池の正極に用いら
れたとき、高次の水酸化コバルトによる導電性ネットワ
ークが形成されるのに対して、活物質X1では、別添の
水酸化コバルトは存在しているが、高次の水酸化コバル
ト層が形成されていないため、電池に用いられたときの
導電性ネットワークの形成が弱く、また活物質X4,X5
では、過酸化水素水によるオキシ水酸化コバルト層が形
成されてはいるが、アルカリ熱処理の場合と比べて、電
池に用いられたときの導電性ネットワークの形成が弱い
ためと考えらる。
【0051】また、活物質X4,X5で、過放電特性が活
物質A,活物質X2と比べて低いのは、過酸化水素水に
よって高次化処理されているため、アルカリ熱処理の場
合のように水酸化ニッケルの結晶粒子の状態に変化を与
えないことに起因していると考えられる。また表1で、
活物質Aは、極板膨潤抑制度については活物質X2,X3
及び活物質X4より高い値(膨潤性が少ない)となって
いる。これは、別添加の水酸化コバルトが正極膨潤の抑
制作用を有することを示している。
【0052】ここで、活物質Aと活物質X3は、コバル
トの総含有量は共に10wt%程度であるが、活物質A
は、活物質X3よりも極板膨潤抑制度が大きい。これ
は、活物質Aにおける別添加の水酸化コバルトが、単な
るコバルト含有量の増加による極板膨潤の抑制作用以上
の抑制作用を有することを示している。また、活物質A
の極板膨潤抑制度は、活物質X1,X5と比べても高い値
を示している。これは、水酸化コバルトが添加されてい
る点については同様であっても、活物質Aのように、水
酸化ニッケルが、アルカリ熱処理された高次のコバルト
酸化物層で覆われている場合は、コバルト酸化物層で覆
われていない場合や、過酸化水素水によるオキシ水酸化
コバルト層で覆われている場合よりも、極板膨潤の抑制
効果が大きいことを示している。
【0053】以上のように、水酸化ニッケル粒子の表面
に、アルカリ熱処理によって高次のコバルト酸化物が形
成された粒状物は、活物質の利用率及び過放電特性が良
好であるが、これに、更に水酸化コバルトを添加するこ
とによって、正極の膨潤を抑制する効果が加わることが
わかる。表2には、実施例の活物質B0,B1,B2,B
3,B4,B5について、単位活物質当り容量と過放電特
性の結果が示されている。なお、表2の単位活物質当り
容量と過放電特性の数値は、活物質Aと同一の活物質B
3についての値を基準値100とした指数で示されてい
る。
【0054】活物質B0,B1,B2,B3,B4は、活物
質B5と比べて単位活物質の容量が高い値となってい
る。また、活物質B1,B2,B3,B4,B5は、活物質
B0と比べて過放電特性が高い値となっている。これ
は、表面コバルト含有量が1wt%未満の場合には、十
分な導電性ネットワークを確保できないため過放電特性
が低くなり、15wt%を越える場合には、活物質中に
おける水酸化ニッケル量の割合の低下が、単位活物質当
り容量の低下に影響したものと考えられる。
【0055】これより、表面コバルト含有量としては、
1〜15wt%の範囲が良好であることがわかる。表3
には、実施例の活物質C0,C1,C2,C3,C4,C5に
ついて、単位活物質当り容量と極板膨潤性の結果が示さ
れている。なお、表3の単位活物質当り容量は、活物質
C2についての値を基準値100とした指数で示し、極
板膨潤抑制度は、極板膨潤性の逆数が、活物質C2につ
いての値を基準値100とした指数で示されている(即
ち、数値が大きいほど極板の膨潤は少ない)。
【0056】活物質C0,C1,C2,C3,C4は、活物
質C5と比べて単位活物質の容量が高い値となってい
る。また、活物質C1,C2,C3,C4,C5は、活物質
C0と比べて極板膨潤抑制度が高い値となっている。こ
れは、別添コバルト量が0.5wt%未満の場合には、
極板膨潤抑制効果を十分確保できず、7wt%を越える
場合には、活物質中における水酸化ニッケル量の割合の
低下が、単位活物質当り容量の低下に影響したものと考
えられる。
【0057】これより、別添コバルト量としては、0.
5〜7wt%の範囲が良好であることがわかる。表4に
は、実施例の活物質D0,D1,D2,D3,D4,D5,D
6,D7について、単位活物質当り容量の結果が示されて
いる。なお、表4の単位活物質当り容量の数値は、活物
質Aと同一の活物質D4についての値を基準値100と
した指数で示されている。
【0058】活物質D1,D2,D3,D4,D5,D6の容
量は、活物質D0,D7の容量よりも高い値となってい
る。これは、アルカリ熱処理時において、アルカリ水溶
液の濃度が10wt%未満の場合、アルカリ水溶液が水
酸化コバルトを溶解させる力が弱いため、高次の水酸化
コバルトを生成する作用が弱く、40wt%を越える場
合、アルカリ水溶液の粘度が高く粒状物への浸透性が弱
いため、高次の水酸化コバルトを生成する作用が弱いた
めと考えられる。
【0059】これより、含浸する水酸化ナトリウムの濃
度としては、10wt%〜40wt%の範囲が適当であ
ることがわかる。表5には、実施例の活物質E0,E1,
E2,E3,E4,E5,E6について、単位活物質当り容
量の結果が示されている。なお、表4の単位活物質当り
容量の数値は、活物質Aと同一の活物質E3についての
値を基準値100とした指数で示されている。
【0060】活物質E1,E2,E3,E4,E5の容量
は、活物質E0,E6の容量よりも高い値となっている。
これは、アルカリ熱処理時において、50℃未満の場
合、アルカリ水溶液が水酸化コバルトを溶解させる力が
弱く、高次の水酸化コバルトを生成する作用が弱く、1
50℃を越える場合、水酸化ニッケル自体の構造が変化
して活物質としての性能が劣化したためと考えられる。
【0061】これより、熱処理温度としては、50℃〜
150℃の範囲が適当であることがわかる。なお、上記
の実験においては、活物質を発泡ニッケルに充填して試
験を行う例を示したが、活物質をパンチングメタル等に
保持したペースト式電極を作製して試験する場合も、同
様の結果が得られるものと考えられる。
【0062】また、上記実施例においては、微量の亜鉛
及びコバルトが固溶している水酸化ニッケルの結晶の表
面に水酸化コバルトを析出させた粒状物を用いてアルカ
リ熱処理する例を示したが、水酸化ニッケルの結晶にカ
ドミウム等が含まれている場合なども同様に実施でき
る。また、一般に、水酸化ニッケルを主成分とする粒子
の表面にコバルト化合物が配された粒状物であれば、同
様にアルカリ熱処理して、実施することができる。
【0063】また、上記実施例では、アルカリ熱処理す
るときのアルカリ水溶液として、水酸化ナトリウム水溶
液を用いる例を示したが、水酸化カリウム水溶液等を用
いても同様に実施することができる。また、アルカリ水
溶液に、水酸化リチウムを少量添加しても同様に実施す
ることができる。また、上記実施例においては、添加す
る2価以下のコバルト化合物として水酸化コバルトを用
いる例を示したが、酸化コバルトや金属コバルト等の2
価以下のコバルト化合物を用いても同様の効果を奏する
と考えられる。
【0064】また、上記実施例においては、水酸化コバ
ルトの粉末を添加し混合する例を示したが、添加する形
態は粉末の混合には限られず、例えば、アルカリ熱処理
を行い高次のコバルト酸化物層が形成された粒状物の表
面に、更に水酸化コバルトを析出させた場合でも同様の
効果があると考えられる。
【0065】
【発明の効果】以上の本発明のニッケル活物質によれ
ば、アルカリ熱処理による2価より大きい高次のコバル
ト酸化物が水酸化ニッケル粒子の表面に形成された活物
質が有する、活物質利用率が高く過放電特性が優れると
いう特徴を生かしながら、更に、これに2価以下のコバ
ルト化合物を添加することによって、極板膨潤の抑制を
向上させることが可能である。
【0066】従って、アルカリ蓄電池の高容量化及び長
寿命化を実現する上で、価値ある技術である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るニッケル活物質及びニ
ッケル正極の製造工程を示す図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化ニッケルを主成分とする粒子の表
    面にコバルト化合物が配されたものをアルカリと酸素の
    共存下で加熱処理することによって形成され、2価より
    大きい価数を持つ高次コバルト酸化物が粒子表面に配さ
    れた水酸化ニッケル粒状物と、 前記水酸化ニッケル粒状物に添加された2価以下の価数
    を持つコバルト化合物とが、 保持体に保持されてなることを特徴とするアルカリ蓄電
    池用ニッケル電極。
  2. 【請求項2】 水酸化ニッケルを主成分とする粒子の表
    面にコバルト化合物が配されたものをアルカリと酸素の
    共存下で加熱処理することによって形成され、2価より
    大きい価数を持つ高次コバルト酸化物が粒子表面に配さ
    れた水酸化ニッケル粒状物と、 前記水酸化ニッケル粒状物に添加された2価以下の価数
    を持つコバルト化合物と、 からなることを特徴とするニッケル電極用活物質。
  3. 【請求項3】 前記ニッケル電極用活物質は、 前記高次コバルト酸化物が粒子表面に配された水酸化ニ
    ッケル粒状物と、前記2価以下の価数を持つコバルト化
    合物との混合物であることを特徴とする請求項2記載の
    ニッケル電極用活物質。
  4. 【請求項4】 前記水酸化ニッケル粒状物の表面に配さ
    れたコバルト化合物の含有量は、水酸化ニッケル粒状物
    の重量に対して1重量%〜15重量%であることを特徴
    とする請求項3記載のニッケル電極用活物質。
  5. 【請求項5】 前記2価以下の価数を持つコバルト化合
    物の含有量は、活物質の重量に対して0.5重量%〜7
    重量%であることを特徴とする請求項3記載のニッケル
    電極用活物質。
  6. 【請求項6】 水酸化ニッケルを主成分とする粒子の表
    面にコバルト化合物が配されてなる粒状物を、アルカリ
    と酸素の共存下で熱処理するアルカリ熱処理工程と、 前記アルカリ熱処理工程の生成物に、2価以下の価数を
    持つコバルト化合物を添加するコバルト化合物添加工程
    と、 を備えることを特徴とするニッケル電極用活物質の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 水酸化ニッケルを主成分とする粒子の表
    面にコバルト化合物が配されてなる粒状物を、アルカリ
    が共存する酸素雰囲気下で熱処理するアルカリ熱処理工
    程と、 前記アルカリ熱処理工程の生成物に、2価以下の価数を
    持つコバルト化合物を添加するコバルト化合物添加工程
    と、 コバルト化合物添加工程の生成物を基体に充填する充填
    工程とを備えることを特徴とするアルカリ蓄電池用ニッ
    ケル電極の製造方法。
  8. 【請求項8】 水酸化ニッケルを主成分とする粒子の表
    面にコバルト化合物が配されたものをアルカリと酸素の
    共存下で加熱処理することによって形成され、2価より
    大きい価数を持つ高次コバルト酸化物が粒子表面に配さ
    れた水酸化ニッケル粒状物と、前記水酸化ニッケル粒状
    物に添加された2価以下の価数を持つコバルト化合物と
    を備えたニッケル電極と、 7規定以上8.5規定以下の濃度のアルカリ金属の水酸
    化物を含有したアルカリ電解液と、 MmNi5系水素吸蔵合金を備えた負極と、 を有してなるアルカリ蓄電池。
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