JPH09500247A - 高圧低インピーダンス静電トランスデューサ - Google Patents

高圧低インピーダンス静電トランスデューサ

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JPH09500247A JP7504258A JP50425895A JPH09500247A JP H09500247 A JPH09500247 A JP H09500247A JP 7504258 A JP7504258 A JP 7504258A JP 50425895 A JP50425895 A JP 50425895A JP H09500247 A JPH09500247 A JP H09500247A
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エイ. ホワイトヘッド,ローン
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ザ ユニバシティ オブ ブリティッシュ コロンビア
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Abstract

(57)【要約】 2枚のシート(40,42)をガス充填ギャップによって分離した高圧低インピーダンス静電トランスデューサであって、シートは、シート間に電圧を印加されるとギャップ内に電界を発生させるための導電面を有する。可撓位置ぎめ機構(44)がギャップを所要の経時平均厚さに維持する。ギャップは、複数の厚い領域(47)及び複数の薄い領域(48)から成る。両領域とも一方のシートの総面積の実質的な部分である総投影面積を有する。厚い領域におけるギャップの平均厚さは、薄い領域におけるギャップの平均厚さよりもはるかに(少なくとも10倍)大きい。電界の静電界エネルギーは、薄い領域に集中する。

Description

【発明の詳細な説明】 高圧低インピーダンス静電トランスデューサ 発明の分野 本発明は、低い機械インピーダンスを発生させ、高い静電圧を可能にする構造 を有するほぼ並行な導電面間の引力によって変位を起こさせる電気/機械トラン スデューサに係わる。 発明の背景 ラウドスピーカに使用されるような従来の静電トランスデューサは、導電板間 にエアギャップを使用する。この種のトランスデューサにおけるギャップのサイ ズは比較的大きく、0.3ないし3mmの範囲が典型的である。このようなトラ ンスデューサは、例えばポリエステルフィルムのような極めて薄いポリマー基板 にアルミニウム層を真空蒸着した極めて薄いフィルム状導電シートを利用するこ とによって製造することができる。インピーダンスが空気とマッチするようにこ の種のトランスデューサを設計することは、至って簡単なことである。即ち、導 電シートの質量振動と関連する機械インピーダンス及びシートを保持しようとす る復元力と関連する機械インピーダンスは空気の機械インピーダンスに比較して 低いから、トランスデューサの機械的力の大部分は音として導出される。また、 このようなトランスデューサは、導電シートの振動振幅がしばしば見られるギャ ップのサイズより充分小さければ、電力を機械力に有効に変換することができる 。 上述したような公知静電トランスデューサに伴う基本的な難点は、大きい静電 圧を提供できないことにある。即ち、単位面 積当りの力の量を著しく大きくすることは不可能である。その理由は、この種の トランスデューサにあっては単位面積当りの静電力が下記式によって与えられる からである: F/A=P=1202 (1) ただし、∈0は8.85×10-12ファラッド/m,Eは2つの導電面間のギャッ プにおける電界の大きさである。上述のような肉眼で見える程度のギャップの場 合、ギャップのサイズとはほとんど無関係な最大E値があり、この値は室圧の空 気では約106v/mである。この値は約4.4N/m2,すなわち0.0006 6PSIの最大静電圧に対応する。このような力が低く過ぎるような用途は少な くない。 Whitehead等の米国特許第4,885,783号に記述されているよ うに、極めて小さいエアギャップ(即ち、10マイクロメーター以下)を利用し て静電トランスデューサを構成する実用的な方法が最近提案されたが、エアギャ ップにおいて、空気の破壊電界は、ガス中の遊離イオンの平均自由行路よりも固 体表面に近いから、遊離イオンからのなだれ崩壊が抑止され、従って著しく高い 。このトランスデューサの場合、均一な凹凸構造を有するエラストマー材の表面 が金属板と対向する所要サイズのエアポケットを形成する。エラストマー材であ るから、トランスデューサ板の分離幅に適当なフレキシビリティが与えられる。 このようなトランスデューサは、従来の静電トランスデューサの100ないし 1,000倍程度の圧力を達成することができ、中程度の機械インピーダンスを 有する、例えば水、砂、土などのような、媒体に振動エネルギーを伝達すること が必要な 用途に利用できる。ただし、このトランスデューサの機械インピーダンスは、空 気中に機械的な振動を有効に発生させるには高過ぎる。即ち、トランスデューサ の機械力の大部分は、空気への機械エネルギー放出よりもむしろ内部インピーダ ンス克服と関連する。トランスデューサのインピーダンスが比較的高い原因は、 エラストマー材表面スティフネスにもあるが、主な原因は、構造における極めて 浅いエアポケットを圧縮し難いことにある。空気は圧縮可能であるが、エアギャ ップのスティフネスはギャップの厚さに反比例する。米国特許第4,885,7 83号に実施例として開示されているトランスデューサの特徴は、ギャップ厚さ が小さいことであり、その結果としての高いスティフネスが重大な問題となる。 この装置の他の欠点として、静電界エネルギーの大部分を作用エアギャップに集 中させることが、多くの場合困難である。なぜなら、一般にエラストマー材は、 その表面に存在するエアギャップ(ポケット)よりもはるかに厚いからである。 本発明は、静電界エネルギーの大部分をエアギャップの作用域に集中させるこ とのできるトランスデューサを提供する。エアギャップは、極めて高い破壊電界 を達成するのに充分小さく、構造は、狭いエアギャップを圧縮する際に障害とな る高い機械的スティフネスを軽減するように設計されている。 空気を音響的に励振させるための具体的条件の1つは、空力学的流動の分野に ある。航空機の翼のような剛性面に沿った空気流の特性は、音響励起によって実 質的に変化させることができる。翼のような構造の表面に沿って流動する空気を 効率良く音響的に励振するためには、前記表面に粘着し易い薄いシートのトラン スデューサを採用することが極めて望ましい。公知技 術は、約1%の効率で約10kHzの周波数において数ミクロン程度の変位を発 生させることのできるトランスデューサを開示してはいない。このうような特性 が極めて望ましい。本発明の他の目的は、公知技術が実現できないところを埋め ることにある。 発明の要約 好ましい実施例によれば、本発明は、ガスを充填されたギャップによって2枚 のシートが分離されている静電トランスデューサを提供する。シートは、電圧を 印加されるとギャップ内に電界を発生させる導電面を有する。フレキシブルな位 置ぎめ手段がギャップを所要の経時平均厚さに維持する。ギャップは、複数の厚 い領域と複数の薄い領域からなる。薄い領域は、一方のシートの総面積の実質的 な一部分である総投影面積を有する。厚い領域も、一方のシートの総面積の実質 的な一部分である総投影面積を有する。厚い領域におけるギャップの平均厚さは 、薄い領域におけるギャップの平均厚さよりもはるかに(少なくとも10倍)大 きい。電界の静電界エネルギーを薄い領域に集中させる手段を設ける。 フレキシブルな位置ぎめ手段は、エラストマー材であることが好ましい。一方 のシートを、シートの可撓性を著しく妨げる厚さ以下の厚さの導電コーティング が施されたエラストマーで形成すれば有利である。 トランスデューサの予定される作用周波数範囲よりもはるかに低い周波数にお いて、トランスデューサの外部ガス圧とギャップ内のガス圧とを平衡させる手段 を設けることができる。 少なくとも一方のシートの導電面は、該面をギャップから電 気的に絶縁するため薄いセラミックでコーティングすることができる。 薄い領域におけるギャップ厚さは、ギャップ内のガス及びガス圧に関するパッ シエンミニマム間隔(Paschen minimumdistance)より も小さいか、またはこれに等しいことが好ましい。 シートは、ギャップ内のガスを圧縮し、かつ希薄化するのに必要な圧力変化に 起因する単位面積当り正味機械インピーダンス成分Zgasと、シート質量に起因 する単位面積当り正味機械インピーダンス成分Zmassとを有する。厚い領域にお けるギャップ厚さは、Zgasの大きさがトランスデューサの予定の作用周波数範 囲内の周波数におけるZmassの大きさと同等またはそれ以下となるのに充分な厚 さである。 個々の薄い領域の幅は、薄い領域に流入流出するガス流の粘性または慣性がト ランスデューサの予定の作用周波数範囲内の周波数における単位面積当り正味機 械インピーダンスを著しく増大させる幅よりも狭い。 位置ぎめ手段は、トランスデューサの予定の作用周波数範囲内の周波数におけ るZmassの大きさと同程度またはそれ以下の大きさである単位面積当り正味機械 インピーダンスZposを有する。 図面の簡単な説明 図1は、公知静電トランスデューサの簡略化した断面図である。 図2は、破壊電圧”V”、板の間隔”d”及び図1に示すような静電トランス デューサの対向板の間に維持されるガスの圧力”P”の関係を示すグラフである 。 図3は、本発明の好ましい実施態様に従って構成されたトランスデューサの部 分拡大側断面図である。 図4A、4B及び4Cは、図3の構造を有する対向シートの1つに導電面を粘 着するそれぞれ異なる方法を示す。 図5は、図3に示す構造を有する対向シートの間隔をほぼ所要の寸法に維持す る方法を示す簡略図である。 図6及び6Bは、それぞれ本発明の好ましい実施態様に従って構成されたトラ ンスデューサの拡大側断面図及び端面図であり、図6Cは図6Bの構造のうち円 で囲んだ部分の拡大図である。 図7は、航空機の翼のような剛性面に沿った空気流の特性を変化させることを 目的とする本発明の応用例を示す図である。 好ましい実施例の詳細な説明 図1は、エアギャップによって距離”d”だけ離されている1対の対向する金 属板10,12から成る従来の静電トランスデューサの簡略化した断面図である 。板間に電位差を発生させるため、板10,12にまたがるようにA.C.電圧 源16を接続すると、双頭矢印18で示す方向に板を振動させる静電力が発生す る。この振動の振幅は、印加電圧の自乗の大きさに比例して変化する。最大破壊 電圧は、約106v/mであり、板10,12間電圧がこれ以上に上昇すると、 両板間にアークが発生し、この場合電流の増大でトランスデューサが故障する。 図2は、破壊電圧”V”、板間隔”d”及び図1に示すような静電トランスデ ューサの対向板間に維持されるガス圧”P”の関係を示すグラフである。このグ ラフが示すように、市販アルミニウムのような所与の陰極材料(”陰極”は低電 圧を有す る板)の場合、積Pdが小さくなるに従って破壊電圧Vが最小電圧”Vmin”に 達するまで降下し;積Pdがさらに減少すると破壊電圧が急激に増大する。即ち 、ガス圧Pを一定に維持すると、板の間隔dが縮小するに従って破壊電圧Vが低 下して上記最小電圧Vmin(パッシェンミニマム(Paschen minim um)と呼ばれる)に達するが、板の間隔がさらに縮小すると破壊電圧Vが急激 に上昇すると考えられる。図2が示すように、市販のアルミニウム陰極を使用し た場合、空気のパッシェンミニマム電圧は約254ボルトであり、積Pdが1. 2Torr cmとなる時点で現れる。ガス圧Pが1標準気圧(即ち、760T orr)なら、これに対応する板間隔dは約1.2Torr cm/760To rr=1.6×10-3cm、即ち、約16ミクロンである。 小さい変位を測定できる静電トランスデューサを製造するには、dを可能な限 り小さくすればよいことが知られている[W.B.Gauster and M .A. Breazeale: ”Detector for Measure ment of Ultrasonic Strain Amplitudes in Solids”, Rev. Sci. Instrum.37, 1 544−1548(1966);及びJ. H.Cantrell and J . S. Heyman:”Broadband Electrostatic Acoustic Transducer for Ultrasonic Measurements in Liquids”, Rev.Sci. I nstrum. 50, 31−33(1979)参照]。しかし残念ながら、 板間隔”d”が僅か約16ミクロンの実用的な静電トランスデューサを構成する ことは極めて困難であり、(例えば、もっとも破壊電圧の高い静電トランスデ ューサを製造するための条件として)”d”がさらに小さくなれば、この困難は 一層増大する。即ち、コストがかさむ精密加工と煩雑な組立技術とが必要となり 、このようなトランスデューサを実用に供することは先ず不可能である。 米国特許第4,885,783号(Whitehead等)に開示されている ように、トランスデューサの板の間の特定ガスを最小破壊電圧に維持するのに必 要なPd値よりもはるかに小さいPd値で上記現象を利用する実用的静電トラン スデューサを簡単に構成し、作用させることができる。即ち、開示の装置におい ては、図1に示す静電トランスデューサの板10,12の間にエラストマー誘電 材を介在させ、両板と接触状態に維持する。電位差を維持する一対の対向板の間 に誘電材を介在させることは、(従来のコンデンサに見られるように)もちろん 公知である。しかし、誘電材がその表面に極めて微細な凹凸またはポケットを有 し、(例えばネオプレンゴムのように)弾力性であれば、ギャップ破壊電圧を所 要量だけ増大させることによって単位面積当りの静電力が極めて大きいトランス デューサの製造を容易にする。 典型的な実施態様としては、破壊電界が約2×107V/mのネオプレンゴム 誘電体(図示しない)を板10,12の間に介在させ、板と接触させる。ゴムの 表面には微細な凹凸があり、顕微鏡的尺度で見ると、それぞれの平均深さ”d” が約10ミクロンの多数のポケットが存在する。従って、このような誘電体をト ランスデューサ板の間に介在させると、各板とこれと隣接するゴム誘電体表面と の間に約10ミクロン程度の多数の不連続ギャップが形成される。 誘電体表面の無数の微小凹凸が、トランスデューサの板とこ れに隣接する誘電材表面との間に約10ミクロンのギャップを有効に形成するこ とができる。上述したように、破壊が起こるまで上記小さいギャップが比較的高 い電圧を持続することができる。また、誘電材は弾力性であるから、誘電体表面 の微細な凹凸によって維持される大きい電圧に対応する大きい静電力に応答して トランスデューサ板が明確に振動することができる。約10ミクロンというギャ ップ幅は、トランスデューサの振動中にエラストマーが変形するのに伴ってギャ ップが反復して広がったり狭まったりするという意味で”経時平均”幅である。 種々の形状の凹凸を有するエラストマー誘電体が従来多くの用途に使用されて いるが、いずれの場合にも板間幅が狭くなるに従って誘電体表面の微細凹凸内に 空気が圧縮されるという問題を伴う。この問題がいかに重大であるかを理解する ためには、種々の機械的インピーダンスのおおよその大きさを検討する必要があ る。ここで対象となるのはほぼ平坦な面であるから、単位面積当りの機械的イン ピーダンス;即ち、単位面積当りの力(即ち、圧力)と速度の比を検討するのが 妥当である。公知のように、比較的小さい振動ではシステムの多くはほぼ線形に 作用し、平坦面及び音声媒体の機械インピーダンスは周波数及びいくつかの物理 的定数に依存する明確に定義される概念である。 例えば、空気では単位面積当りの機械インピーダンスZが下記式で与えられる : Zair=ρc (2) ただし、ρは空気の密度(約1.20kg/m3)であり、cは空気中におけ る音速である(20℃)760mmHgにおいて約342m/sec)。即ち、 式2から410(N/m2) /(m/sec)に相当するZairの値が与えられる。 エアギャップの単位面積当りの機械インピーダンスは、下記式で与えられる: Zgas=Patm/2πfdgap (3) ただし、Patmは大気圧(1.013×105N/m2),dgapはエアギャップ の厚さ、fは振動周波数である。周波数が典型的な10kHz、経時平均ギャッ プ幅が典型的な5ミクロン(即ち、パッシェンミニマム16ミクロンよりもやや 狭い)場合、式3からZgapの値3.22×105(N/m2)/(m/sec) が得られるが、この値は、空気の単位当り機械インピーダンスの約800倍に相 当する。この極めて大きい食い違いに照らして、米国特許第4,885,783 号に記載されているトランスデューサは、空気中に音を発生させるにしては本質 的に不適当である。(興味深いのは水の機械インピーダンスがトランスデューサ の機械インピーダンスにはるかに近く、米国特許第4,885,783号のトラ ンスデューサが水中での音声発生に適している理由はここにある)。 実際には、空気の単位面積当り機械インピーダンスほどの低いインピーダンス を得ようとすることは、必要でもなく望ましくもない。なぜなら、大抵の用途に おいて、このようにインピーダンスを設定すると、通常の使用でたちまち損傷す るような物理的に弱いトランスデューサとなるからである。換言すると、空気に 振動を与えるために使用されるトランスデューサの表面は、実用的条件としてか なり堅牢でなければならない。例えば、強度と質量との高い比と、化学的侵食に 対する高い抵抗力が得られるようにチタン含有量を設定した厚さ50ミクロンの チタ ン合金シートで構成することがある。このシートの単位面積当り質量は0.22 5kg/m2 である。シートの質量と関連する単位面積当り機械的インピーダ ンスは、下記式によって与えられる: Zmass=2πfmsheet (4) ただし、Zmassは質量偏位と関連する単位面積当り機械インピーダンス、fは機 械的振動の周波数、msheet、はシートの単位面積当り質量である。周波数が典 型的な10kHzなら、式4から厚さ50ミクロンのチタンシートの単位面積当 り機械インピーダンスとして約14,100(N/m2)/(m/sec)が得 られ、これは空気の場合の約35倍に相当する。 インピーダンスが上記値に近いエアギャップを得たい場合、式3の解を求める と、10kHzにおいてギャップは約0.1mm(即ち、100ミクロン)の厚 さでなければならないことがわかる。しかし、この厚さは図2のパッシェンミニ マム間隔に相当する厚さよりもはるかに大きい。 考え得る、ただし有効とは言えない解決は、ガスをギャップからトランスデュ ーサの外側領域へ流出させるか;またはシートトランスデューサを振動させなが らこの領域からギャップへガスを流入させることである。これは非現実的である 。なぜなら、ガスは極めて高速で、即ち、ガスの粘性制動のため達成不可能な流 速で流動しなければならないからである。さらにはまた、たとえ必要なガス流速 が達成されたとしても、多くの用途において、トランスデューサとの間のこのよ うなガスの流入及び流出は、所期の波を打ち消しかねない2次音波を発生させる ことによって装置に期待される作用を不可能にする。この2つ の理由から、上述のように有効なギャップサイズ、即ち、約0.1mm(即ち、 100ミクロン)の厚さを維持しなければならない。 従って、2つの明らかに対立するトランスデューサ設計基準と直面することに なる。一方ではトランスデューサ板間のギャップを極力小さく(経時平均で約5 ミクロン)設定することによって、大きい破壊電界、従って大きい静電圧を達成 することが好ましい。他方、トランスデューサ板間のギャップを極力大きく(即 ち、0.1mm)設定することによって、狭いギャップ内にガスを圧縮する問題 を回避し、単位面積当りのトランスデューサの機械インピーダンスを空気の機械 インピーダンスに近づけることが好ましい。 図3は、狭いギャップと広いギャップという両方の望ましい構成要件を同時に 達成する方法を簡略化して示す。具体的には、図3はガス充填ギャップ34を画 成する対向する第1及び第2シート30,32を断面図で示す。第1シート30 は扁平であるが、第2シート32は凹凸を有し、ギャップ34が複数の厚い領域 36と薄い領域38とで構成されている。典型的な例では、薄い領域38の総” 投影面積”(即ち、シート30,32と平行な想像上の断面が薄い領域と交差す る面積の総和)は、厚い領域36の総投影面積(即ち、上記想像上の平面が厚い 領域と交差する面積の総和)とほぼ同じであればよく、全体的なギャップ34の 機械インピーダンスは平均厚さ;即ち、厚い領域36と薄い領域38の厚さの平 均に対応するインピーダンスとほぼ等しい。なぜなら、双頭矢印31で示すよう にシート30が振動すると、本来なら薄い領域38において希薄化され、圧縮さ れるガスが双頭矢印39で示すように薄い領域38に対す る流入流出と;厚い領域36に対する流出流入とを交互に繰返すことができるか らである。換言すると、それぞれの薄い領域の幅は、薄い領域に対するガスの流 入流出に伴ってトランスデューサの予定の作用周波数範囲内の周波数におけるト ランスデューサの単位面積当りの正味機械インピーダンスが実質的に増大するこ とになる幅よりも狭い。薄い領域38と関連する最大静電力は厚い領域36だけ で達成できるレベルの100ないし1,000倍に達するのは容易である。トラ ンスデューサ面積の約50%だけをこのような薄い領域で構成すればよいから、 最大静電圧をこのように著しく増大させるのに要するコストは軽微である。 図3に関連して述べた原理を応用するため、本発明はいくつかの補足的な構成 要件を提供する。第1に、トランスデューサの効率を最適化すると共に大きい電 界を支持できない厚い領域36における電気的破壊の可能性を軽減するため、静 電界エネルギーを薄い領域38に集中させねばならない。図4は、トランスデュ ーサシートの内面に導電面を設けることによってこれを達成する方法を示す。即 ち、図4Aでは、上方シート40の全体が導電性であり、下方シート42にはそ の突条44の扁平頂部にだけ配置された不連続な帯として導電面46が形成され ており、その導電帯46は、薄い領域44内に配置され、厚い領域47内には存 在しない。 図4Aに示す方法によって静電界エネルギーを所期のように薄い領域48に集 中させることができるが、状況によってはシート42の全面を導電シート49の 形態を有する導電材で被覆する図4Bの方法を利用する方が容易である。シート 49は、薄い領域48とも厚い領域47とも境を接しているが、それでも 静電界エネルギー密度は電界の自乗に比例し、電界そのものはギャップの厚さに 反比例するから、静電エネルギーの大部分は薄い領域に集中する。例えば、もし 薄い領域48が厚い領域47の厚さの1/10なら、電界は10倍、静電エネル ギー密度は100倍となるから、薄い領域48が厚い領域47の厚さの1/10 にすぎなくても電界エネルギーの90%は薄い領域48内に集中する。電界が過 度に高くなければ、厚い領域47の比較的低い電界は破壊を未然に回避するのに 充分低いレベルにあるから、この方法は有効である。 図4Cは、薄い領域48における静電界エネルギーを最大にする他の方法を示 す。この方法では、5番目ごとの突条43が残りの突条44より5ミクロン高く なるようにエラストマーシート42の頂面上の突条を構成する。従って、(例え ばチタンから成る)上方の導電シート40は、残りの突条よりもやや高い突条4 3上に支持される。比較的短い残りの突条44の頂面は電源(図示せず)の一方 の端子と電気的に接続する金の接点45に被覆されている。上方の導電シート4 0が電源の他方の端子と接続している。適当な信号電圧を印加されると、シート 40と金被覆突条44の間の静電力がシート40を振動させることによってシー ト40の上方の空気中に音波を発生させる。エラストマーシート42に接着層4 1を設けることによって表面に容易に貼着できる”テープ”を形成する。 図4Cに示す構成は、電極間の間隔を広げることなくトランスデューサの導電 シート40とエラストマーシート42との間にトラップされる空気量を実質的に 増大させる。電極間の間隔を広げると、電極間の空気の電気的破壊強度を低下さ せ、トランスデューサの最大出力を低下させることになる。トラップさ れる空気量が増大すると、シート40の運動に対する抵抗(即ち、インピーダン ス)が低下し、トランスデューサによる比較的大きい(即ち、高圧の)音波発生 を可能にする。第2に、トランスデューサの電極間の電界には空気以外存在しな いから、他の電気的破壊モード(例えばエラストマーの破壊)は回避される。第 3に、破壊電流は、必ず両電極間(即ち、単数または複数の金接点45と導電シ ート40との間)を流れねばならず、従って、電流は隣接する一対の突条43, 44間に形成される”U”字形パスの少なくとも1つの全長に沿って流れること になる。このような電流を発生させるには約108v/mの破壊電圧が必要であ るが、これは所要の範囲内である。 静電界エネルギーを薄い領域に集中させるのに採用する方法は、特定の方法で なくてもよい。要は、トランスデューサの効率を保証する方法であればよい。当 業者ならば図4A,4B及び4Cに関連して述べた方法に代わる方法を見出すこ とができるであろう。 一般に、厚い両域におけるギャップの平均厚さは、薄い領域におけるギャップ の厚さよりもはるかに大きくなければならない。この2つの厚さの最適比は、い かなる場合でも両要因間のかねあいを検討することによって求めることができる 。他方、この比を増大させると装置の機械インピーダンスが低下し、一般的には 性能を高め、装置の価値を高めることになる。ただし、この比がさらに増大する と、その比がいかに大きくても、性能は越えることのできない限界値に近づくた め、性能向上率が急激に低下する。また、厚さの比を大きくすると製造難度が、 従って、装置コストが急激に上昇する。従って、コストに対する装置の価値の比 は、過大なコスト上昇を招くことなく、許容で きる範囲のコストで所要の性能の大部分を達成するのに充分な厚さの比において 最大値となるのが普通である。典型的には、この比は3ないし15の範囲である が、まれに上記最適値が上記範囲外になることもあり得る。 薄い領域の厚さとしての5ミクロンという典型的な所要寸法は、通常の表面形 成に典型的な精度と比較して極めて小さく、通常の表面位置ぎめに典型的な精度 と比較しても極端に小さい。本発明は、この実際上の困難を克服する手段を提供 する。トランスデューサが上述のように作用するうえで、表面の平面度誤差また は位置ぎめ誤差を、典型的な所要の薄いギャップ厚さ5ミクロンよりもはるかに 小さくすることは事実上不要である。要は、所与の薄い領域内でトランスデュー サ板の間隔をほぼ所要の寸法に維持すればよい。図5は、これを達成する方法を 簡略化して示す。下方の凹凸シート52は比較的非可撓性であり、図ではその寸 法誤差を誇張して示してある(シート52の上向きに突出し、扁平な頂面を有す る突条の高さの相違によって表わしてある)。扁平な上方シート50は、シート 52の寸法誤差に対応して比較的可撓性である。薄いギャップ領域56の正しい 寸法(即ち、シート50の内面とこれに隣接するシート52の上向きに突出する 突条の扁平な頂部との間隔)を維持するため、多数の”局部的な位置ぎめ手段” 54を設ける。局所的な位置ぎめ手段54は、トランスデューサの電気的作用を 妨げてはならない。さらにまた、トランスデューサの振動を可能にするように可 撓性でなければならない。機械及び微小機械設計の当業者ならば、このような局 所位置ぎめ手段として種々の構成を見出すことができるであろう。以下にその一 例を述べるが、その他の構成もすべて本発明の範囲に含まれる。 トランスデューサが所要の単位面積当り機械インピーダンスを達成するには、 トランスデューサの振動に伴ってガスが薄い領域から厚い領域へ、厚い領域から 薄い領域へ流動可能でなければならない。このようなガス流動条件は、機械イン ピーダンスを増大させる要因となる。このインピーダンスは、移動する空気の質 量に起因する(空気の移動距離が比較的大きいため、シートの質量以上に寄与す る)。それに加え、静止面に沿って移動する空気の粘性抗力にも起因する。単位 面積当り機械インピーダンスを発生させるこれら2つの空力的発生源は、いずれ も薄い領域の幅が広ければ広いほど増大する。従って、このインピーダンスがト ランスデューサの作用を著しく劣化させないようにするためには、多くの場合薄 い領域の幅を適当に制限することが必要である。以下に述べる実施例では、図示 のように薄い領域の幅を、この限界値よりもさらに小さい値に設定している。た だし、粘性抗力及び慣性の影響をも考慮した詳細な計算を実施することによって 、薄い領域の幅が妥当であることを立証しなけれはならない場合もある。 当業者には明白なことであるが、本発明のトランスデューサの最適設計は、ト ランスデューサの用途及びこれと関連する物理的強度、(特徴的な機械インピー ダンスを有する)特定媒体との所要の結合効率、周波数、所要の振動振幅などの 間のかねあいに応じて決定される。すべてのケースを充分にカバーする一定のガ イドラインは存在せず、本発明の個々の実施態様に応じて異なる設計基準を適用 しなければならない。例えば、上述したように、強力な静電界の存在を可能にす るには、薄い領域の厚さを、問題のトランスデューサのギャップにおけるガス及 びガス圧に関するパッシェンミニマム間隔よりもはるかに小さ く設定することが極めて重要である。 トランスデューサの振動板の単位面積当り質量が決定されたら、ギャップのガ スを圧縮することに関連する単位面積当り正味機械インピーダンスが単位面積当 り質量を振動させることに関連する単位面積当りインピーダンスと同程度または それよりも小さくなるのに充分な厚さを、ガス充填ギャップの厚い領域の厚さと して設定することが望ましい。 薄い及び厚い充填ギャップ領域の厚さに関してターゲットが決定されたら、実 際の設計上の考慮が薄い及び厚い領域の典型的な幅寸法を示唆する。多くの場合 、薄い及び厚い領域はほぼ同じ総面積を有し、両領域の典型的な幅は、厚い領域 におけるガス充填ギャップの厚さ程度である。ただし、このような寸法上の考慮 が必要なだけでなく、薄い領域に対して流入流出するガスの粘性及び慣性が予定 の作用条件下でのトランスデューサの単位面積当り正味機械インピーダンスを著 しく増大させない程度に、薄い領域の典型的な幅を小さく設定することも極めて 重要である。 同様に、可撓位置ぎめ手段(その一例は後述する)として種々の構成を利用で きるが、いかなる構成を採用するにしても位置ぎめ手段のスティフネスがトラン スデューサの出力を著しく低下させないように充分可撓性であることが望ましい 。換言すると、位置ぎめ手段から発生する力と関連する単位面積当り正味機械イ ンピーダンスは、予定の作用条件下でのトランスデューサシートの単位面積当り 質量と関連する正味機械インピーダンスと同程度またはそれ以下でなければなら ない。 図6A,6B及び6Cは、本発明の好ましい実施態様を示す。図6Aは、上述 のように扁平な上方シート60に対してトラン スデューサの薄い領域と厚い領域を画成する下方シート62の上向きに突出し、 扁平頂面を有する複数の線形突条64のうち2本だけを示す側面図である。図6 Bは、上記構造の端面図である。図6Cは、図6Bの円で囲んだ部分の拡大図で ある。シート62はシリコンラバーから成る。薄い領域及び厚い領域は、それぞ れ400ミクロンの幅を有する(図6A中の寸法”W”)。厚い領域は厚さ(図 6A中の寸法”HTHICK”)も400ミクロンである。薄い領域の厚さ(図6A 中の寸法”HTHIN”)は5ミクロンである。図4Aに関連してのべたように、突 条64の頂面には複数の導電帯65(図6C参照)が蒸着によって形成されてい る。導電帯65は、シート62を構成するシリコンラバーに接合された状態にあ り、シリコンラバーの可撓性を変化させない程度に充分薄く、典型的には金を材 料とする真空蒸着層によって形成すればよい。導電帯65は、互いに電気的に接 続して下方シート62上に単一導電”面”を形成する。 上方シート60は、空気を振動させることができるようにかなり低質量の、比 較的丈夫な外表面を構成する厚さ50ミクロンの導電チタン合金シートである。 上方シート60の内面には、万一製造上の欠陥から局部的な寸法誤差が生じ、電 気的破壊の発生を招いた場合にトランスデューサに致命的故障が起こる可能性を 少なくする薄い絶縁コーティング67を施してある。シート60には、予定の作 用周波数範囲よりも実質的に低い周波数においてシート60,62間にトラップ されているガスの圧力をトランスデューサ外部のガス圧と平衡させるには充分大 きいが、トランスデューサの作用周波数においてはほとんどガスを通過させない 程度に充分小さい多数の通気孔68を設けてある。多くの場合、孔68の直径は 1ないし10ミクロンである。た だし、通気孔68に多孔プラグを充填したり、通気孔を多孔膜で被覆するなら、 その直径をもっと大きく設定しても同じ成果が得られる。 シート62の大部分をゴムで形成することの利点は2つある。第1に、局所位 置ぎめ手段が極めて強力でなくても、即ち、剛性が極めて高くなくても、薄い領 域の厚さを所要のレベルに維持できるように位置ぎめ手段に充分な可撓性が与え られる。第2に、ゴムそのものの可撓性を利用することによって、簡単でしかも 有効な局所位置ぎめ手段を設計することができる。このことは、図6Bの端面図 に照らして理解できるであろう。即ち、局所位置ぎめ手段は、薄い領域の所要の 厚さに等しい厚さHTHINを有する一連の粘着性帯片66の形態を有し、その幅は 帯片66と突条64の頂面との間に充分な接合力を得るのに充分広く、しかし薄 い領域の面積の実質的な部分が帯片66で被覆されない程度に小さい。帯片66 は弾性的でなくてもよい。帯片66はそのサイズが小さいから、圧縮性を無視す ることができるからである。帯片66は、むしろその下に位置するゴム基材の変 形性によって可撓性を与えられる。図示の寸法設定で、典型的なエラストマー材 を使用した場合、ゴムの変形と関連する正味のスティフネスは、空気圧縮と関連 するスティフネスと同程度であり、許容できる。この設計概念の実施態様は多様 であり、状況に応じてそれぞれ異なる利点を提供することになる。例えば、帯片 66自体がすぐれた絶縁体でなくてもよい場合があり、この場合には帯片66の 近傍に強い電界が発生しないように導電面を形成しなければならない。帯片66 がそれ自体粘着性でなくてもよい場合もある。即ち、接合ではなく圧縮抵抗だけ が帯片66に要求されるように、外部から位置ぎめ力を作用させ ることができる場合である。 シート62には、図6Aに示すような扁平頂面を有する平行突条を形成する必 要はない。当業者には、上記原理を達成できる上記構造とは異なる構成を容易に 見出すことができるであろう。 図7に示す本発明の重要な応用例の1つは、例えば翼70のような剛性面に沿 った空力的な流れを変化させる手段としての応用である。これは、翼面の一部に (図6A及び6Bに関連して述べたような構成の)トランスデューサ71を取り 付け、トランスデューサに制御された電気信号を印加することにより空気流中に 制御された音響励振72を発生させることによって達成される。図6A及び6B に関連して上述した設計は、このような用途に必要な特性の多くを含んでいる; 即ち、前端の厚さが小さいこと、比較的高い効率、比較的低い重量、比較的丈夫 な外表面、及び空力流を変化させるのに好適な周波数と強度とでサウンドレベル を発生させることができることである。具体的には、図示の設計は104Hzに おいて約120dbの音響励振を発生させることができ、場合によっては、種々 の理由から有益と考えられる態様で翼に沿った空気流の乱流化及び分離特性を変 化させることが実証されている。ここでも、対象となる流動特性及び初期の効果 に応じて種々の異なる構成を採用すればよく、最適の構成は以上に述べた方法及 び構造を利用すれば容易に見出すことができる。 以上の説明に照らして当業者には明らかなように、本発明の実施に際しては、 その思想または範囲を逸脱することなく多様な変更が可能である。従って、本発 明の技術的範囲は、後記する請求の範囲によって限定される要旨に従って解釈さ れるべき である。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年6月15日 【補正内容】 積当りの力の量を著しく大きくすることは不可能である。その理由は、この種の トランスデューサにあっては単位面積当りの静電力が下記式によって与えられる からである: F/A=P=1202 (1) ただし、∈0は8.85×10-12ファラッド/m,Eは2つの導電面間のギャッ プにおける電界の大きさである。上述のような肉眼で見える程度のギャップの場 合、ギャップのサイズとはほとんど無関係な最大E値があり、この値は室圧の空 気では約106v/mである。この値は約4.4N/m2,すなわち0.0006 6PSIの最大静電圧に対応する。このような力が低く過ぎるような用途は少な くない。 ドイツ特許第892,773号は、コンデンサ・マイクロホンを開示している 。このマイクロホンは、穴あきバック電極の前に支持された薄い振動板を有する 。 Skvorの”On the Acoustical Resistance Due to Viscous Losses in the Air Ga p of electrostatic Transducers”、Acus tica v.19,pp.295−299は,バック電極の前に支持された薄 い導電ダイヤフラムを含む静電トランスデューサを開示している。バック電極に は円孔パターンでパーフォレーションが形成されている。このマイクロホンの実 施例1は、ダイヤフラムとバック電極の間に絶縁材から成る孔あき層を有する。 ヨーロッパ特許出願第0144234号は、空気で運ばれる応力波エネルギー を電気エネルギーに変換するトランスデューサを開示している。このトランスデ ューサは、ギャップによっ て分離されている複数の個別電極素子にまたがって展張された薄いダイヤフラム を含む。電極素子に凹凸または溝を形成することによって、ダイヤフラムと電極 素子との間にエアフィルムを形成する。 Whitehead等の米国特許第4,885,783号に記述されているよ うに、極めて小さいエアギャップ(即ち、10マイクロメーター以下)を利用し て静電トランスデューサを構成する実用的な方法が最近提案されたが、エアギャ ップにおいて、空気の破壊電界は、ガス中の遊離イオンの平均自由行路よりも固 体表面に近いから、遊離イオンからのなだれ崩壊が抑止され、従って著しく高い 。このトランスデューサの場合、均一な凹凸構造を有するエラストマー材の表面 が金属板と対向する所要サイズのエアポケットを形成する。エラストマー材であ るから、トランスデューサ板の分離幅に適当なフレキシビリティが与えられる。 このようなトランスデューサは、従来の静電トランスデューサの100ないし 1,000倍程度の圧力を達成することができ、中程度の機械インピーダンスを 有する、例えば水、砂、土などのような、媒体に振動エネルギーを伝達すること が必要な 請求の範囲 1.ガス充填ギャップによって分離された第1及び第2シート(40,42)を 有し、前記シートのそれぞれが前記ギャップ内に電界を発生させる導電面を有し 、前記ギャップが複数の厚い領域(47)と複数の薄い領域(48)とから成り 、前記薄い領域が前記シートのいずれか1つの総面積の実質的な一部分から成る 総投影面積を有し;前記厚い領域も前記シートのいずれか1つの総面積の実質的 な一部分から成る総投影面積を有し;前記ギャップが前記厚い領域において前記 薄い領域における前記ギャップの平均厚さよりもはるかに大きい平均厚さを有す る静電トランスデューサにおいて、 (a)前記ギャップの所要の経時平均厚さを維持するためのエラストマー材か ら成る可撓性位置ぎめ手段(54)と、 (b)前記電界の静電界エネルギーを前記薄い領域に集中させるための手段と 、 を有することを特徴とする前記静電トランスデューサ。 2.前記導電面間で前記ガスを直接貫通する行路よりも前記導電面間で前記可撓 位置ぎめ手段に沿って画成される行路がはるかに長いことを特徴とする請求の範 囲第1項に記載の静電トランスデューサ。 3.前記位置ぎめ手段が、前記シートのいずれか1つの一体的部分を形成し、か つ、導電コーティングを施されているエラストマー材から成り、前記コーティン グが前記コーティングを施されたシートの可撓性を著しく妨げる厚さよりも小さ い 厚さを有することを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の静電トラ ンスデューサ。 4.(a)前記ガスが前記ギャップ内でガス圧を有し、 (b)前記薄い領域における前記ギャップの厚さが前記ガス及び前記ガス圧 に関するパッシェンミニマム間隔よりも小さいかまたはこれに等しい、 ことを特徴とする請求の範囲第1,2,3項のいずれかに記載の静電トランスデ ューサ。 5.(a)前記位置ぎめ手段が単位面積当り正味機械インピーダンスZposを有 し、 (b)前記シートが前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械イン ピーダンス成分Zmassを有し、 (c)前記トランスデューサの予定の作用周波数範囲内の周波数においてZpos が前記成分Zmassの大きさと同程度またはこれ以下の大きさを有する、 ことを特徴とする請求項の範囲第1,2,3,4項のいずれかに記載の静電トラ ンスデューサ。 6.前記シートの少なくとも1つの前記導電面を前記ギャップから電気的に絶縁 するため、前記面を薄いセラミックで被覆したことを特徴とする請求の範囲第3 項に記載の静電トランスデューサ。 7.(a)前記ガスが前記ギャップ内にガス圧を有し、 (b)前記トランスデューサが前記トランスデューサの予 定の作用周波数範囲よりもはるかに低い周波数において前記ギャップ内の前記ガ ス圧を前記トランスデューサの外部ガス圧と平衡させる手段をも含む、 ことを特徴とする請求の範囲第1,2,3,4,5,6項のいずれかに記載の静 電トランスデューサ。 8.(a)前記シートが、 (i)前記ガスを前記ギャップ内で圧縮及び希薄化するのに必要な圧力変 化に起因する単位面積当り正味機械インピーダンス成分Zgapと、 (ii)前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械インピーダン ス成分Zmassとを有し、 (b)前記厚い領域における前記ギャップの厚さを、前記トランスデューサ の予定の作用周波数範囲内の周波数において、前記成分Zgapが前記成分Zmass の大きさと同程度またはそれ以下の大きさを有するように充分大きく設定した、 ことを特徴とする請求の範囲第1,2,3,4,5,6,7項のいずれかに記載 の静電トランスデューサ。 9.前記薄い領域のそれぞれが、前記トランスデューサの予定の作用周波数範囲 内の周波数において、前記薄い領域に対するガスの流入流出が前記トランスデュ ーサの単位面積当り正味機械インピーダンスを50%だけ増大させることになる 幅よりも狭い幅を有することを特徴とする請求の範囲第1,2,3,4,5,6 ,7,8項のいずれかに記載の静電トランスデューサ。 10.ガス充填ギャップによって分離された第1及び第2シート(40,42) を有し、前記ガスが前記ギャップ内でガス圧を有し、前記ギャップが複数の厚い 領域(47)及び複数の薄い領域(48)から成り、前記シートのそれぞれが電 界を発生させるための導電面を有する静電トランスデューサにおいて、 (a)前記ギャップの所要の経時平均厚さを維持するための可撓位置ぎめ手段 (44)と、 (b)前記薄い領域における前記ギャップの厚さが前記ガス及び前記ガス圧に 関するパッシェンミニマム間隔以下またはこれに等しいことと、 (c)前記薄い領域のそれぞれが、前記トランスデューサの予定の作用周波数 範囲内の周波数において、前記薄い領域に対するガスの流入流出が前記トランス デューサの単位面積当り正味機械インピーダンスを50%だけ増大させることに なる幅よりも狭い幅を有する、 ことを特徴とする前記静電トランスデューサ。 11.表面に隣接する媒体を音響励振する方法において、 (a)前記表面に請求の範囲第1項,第2項,第7項または第10項に従って 構成されたトランスデューサを取り付け、 (b)前記シート間に経時変化する電圧を印加することにより前記ギャップ内 に前記電界を発生させ、前記シートを所要の周波数及び振幅範囲で振動させる、 ステップからなることを特徴とする前記方法。 12.前記媒体がガスであり、前記表面が剛性面であり、前記ガスの前記音響励 振(72)が前記剛性面に沿った前記ガスの空力流動特性を変化させることを特 徴とする請求の範囲第11項に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AT, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C Z,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT,LU, LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK,TJ ,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ガス充填ギャップによって分離された第1及び第2シート(40,42)を 有し、前記シートが前記ギャップ内に電界を発生させるための導電面を有する静 電トランスデューサにおいて、 前記トランスデューサが前記ギャップの所要の経時平均厚さを維持するため の可撓位置ぎめ手段(44)を含み、前記ギャップが複数の厚い領域(47)及 び複数の薄い領域(48)から成り、 (a)前記薄い領域が前記シートのいずれか1つの総面積の実質的な一部分か ら成る総投影面積を有し、 (b)前記厚い領域も前記シートのいずれか1つの総面積の実質的な一部分か ら成る総投影面積を有し、 (c)前記ギャップが前記厚い領域において前記薄い領域における前記ギャッ プの平均厚さよりもはるかに大きい平均厚さを有し、 (d)前記電界の静電界エネルギーを前記薄い領域に集中させる手段を設けた 、 ことを特徴とする前記静電トランスデューサ。 2.前記導電面間で前記ガスを直接貫通する行路よりも前記導電面間で前記可撓 位置ぎめ手段に沿って画成される行路がはるかに長いことを特徴とする請求の範 囲第1項に記載の静電トランスデューサ。 3.前記位置ぎめ手段がエラストマー材から成ることを特徴とする請求の範囲第 1項または第2項に記載の静電トランスデューサ。 4.(a)前記ガスが前記ギャップ内でガス圧を有し、 (b)前記トランスデューサが、前記トランスデューサの予定の作用周波数 範囲よりも実質的に低い周波数において、前記ギャップ内の前記ガス圧を前記ト ランスデューサの外部ガス圧と平衡させる手段をも含むことを特徴とする請求の 範囲第3項に記載の静電トランスデューサ。 5.前記位置ぎめ手段が、前記シートのいずれか1つの一体的部分を形成し、か つ、導電コーティングを施されているエラストマー材から成り、前記コーティン グが前記コーティングを施されたシートの可撓性を著しく妨げる厚さよりも小さ い厚さを有することを特徴とする請求の範囲第4項に記載の静電トランスデュー サ。 6.前記シートの少なくとも1つの前記導電面を前記ギャップから電気的に絶縁 するため、前記面を薄いセラミックで被覆したことを特徴とする請求の範囲第5 項に記載の静電トランスデューサ。 7.(a)前記ガスが前記ギャップ内でガス圧を有し、 (b)前記薄い領域における前記ギャップの厚さが前記ガス及び前記ガス圧 に関するパッシェンミニマム間隔よりも小さいかまたはこれに等しいことを特徴 とする請求の範囲第1項または第2項に記載の静電トランスデューサ。 8.(a)前記シートが、 (i)前記ガスを前記ギャップ内で圧縮及び希薄化するのに必要な圧力変 化に起因する単位面積当り正味機械インピーダンス成分Zgapと、 (ii)前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械インピーダン ス成分Zmassを有し、 (b)前記厚い領域における前記ギャップの厚さを、前記トランスデューサ の予定の作用周波数範囲内の周波数において,前記成分Zgapが前記成分Zmass の大きさと同程度またはそれ以下の大きさを有するように、充分大きく設定した 、 ことを特徴とする請求の範囲第7項に記載の静電トランスデューサ。 9.前記薄い領域のそれぞれが、前記トランスデューサの予定の作用周波数範囲 内の周波数において、前記薄い領域に対するガスの流入流出が前記トランスデュ ーサの単位面積当り正味機械インピーダンスを実質的に増大させることになる幅 よりも狭い幅を有することを特徴とする請求の範囲第8項に記載の静電トランス デューサ。 10. (a)前記位置ぎめ手段が単位面積当り正味機械インピーダンスZpos を有し、 (b)前記シートが前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械イ ンピーダンス成分Zmassを有し、 (c)前記トランスデューサの予定の作用周波数範囲内の周波数において Zposが前記成分Zmassの大きさと同程度またはそれ以下の大きさを有する、 ことを特徴とする請求の範囲第9項に記載の静電トランスデューサ。 11.前記位置ぎめ手段がエラストマー材から成ることを特徴とする請求の範囲 第10項に記載の静電トランスデューサ。 12.(a)前記ガスが前記ギャップ内でガス圧を有し、 (b)前記トランスデューサが、前記トランスデューサの予定の作用周波 数範囲よりも実質的に低い周波数に おいて、前記ギャップ内の前記ガス圧を前記トランスデューサの外部ガス圧と平 衡させる手段をも含む、 ことを特徴とする請求の範囲第11項に記載の静電トランスデューサ。 13.前記位置ぎめ手段が、前記シートのいずれか1つの一体的部分を形成し、 かつ、導電コーティングを施されているエラストマー材から成り、前記コーティ ングが前記コーティングを施されたシートの可撓性を著しく妨げる厚さよりも小 さい厚さを有することを特徴とする請求の範囲第12項に記載の静電トランスデ ューサ。 14.前記シートの少なくとも1つの前記導電面を前記ギャップから電気的に絶 縁するため、前記面を薄いセラミックで被覆したことを特徴とする請求の範囲第 13項に記載の静電トランスデューサ。 15.前記薄い領域のそれぞれが、前記トランスデューサの予定の作用周波数範 囲内の周波数において、前記薄い領域に対するガスの流入流出が前記トランスデ ューサの単位面積当り正味機械インピーダンスを実質的に増大させることになる 幅よりも狭い幅を有することを特徴とする請求の範囲第7項に記載の静電トラン スデューサ。 16.(a)前記位置ぎめ手段が単位面積当り正味機械インピーダンスZposを 有し、 (b)前記シートが前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械イ ンピーダンス成分Zmassを有し、 (c)前記トランスデューサの予定の作用周波数範囲内の周波数において 、Zposが前記成分Zmassの大きさと同程度またはそれ以下の大きさを有する、 ことを特徴とする請求の範囲第7項に記載の静電トランスデューサ。 17.(a)前記位置ぎめ手段が単位面積当り正味機械インピーダンスZposを 有し、 (b)前記シートが前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械イ ンピーダンス成分Zmassを有し、 (c)前記トランスデューサの予定の作用周波数範囲内の周波数において 、Zposが前記成分Zmassの大きさと同程度またはそれ以下の大きさを有する、 ことを特徴とする請求の範囲第15項に記載の静電トランスデューサ。 18.(a)前記シートが、 (i)前記ガスを前記ギャップ内で圧縮及び希薄化するのに必要な圧力 変化に起因する単位面積当り正味機械インピーダンス成分Zgapと、 (ii)前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械インピーダ ンス成分Zmassを有し、 (b)前記厚い領域における前記ギャップの厚さを、前記トランスデュー サの予定の作用周波数範囲内の周波数において、前記成分Zgapが前記成分Zmas s の大きさと同程度またはそれ以下の大きさを有するように、充分大きく設定し たことを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の静電トランスデュー サ。 19.前記薄い領域のそれぞれが、前記トランスデューサの予定の作用周波数範 囲内の周波数において、前記薄い領域に対するガスの流入流出が前記トランスデ ューサの単位面積当り正味機械インピーダンスを実質的に増大させることになる 幅 よりも狭い幅を有することを特徴とする請求の範囲第18項に記載の静電トラン スデューサ。 20.(a)前記位置ぎめ手段が単位面積当り正味機械インピーダンスZposを 有し、 (b)前記シートが前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械イ ンピーダンス成分Zmassを有し、 (c)前記トランスデューサの予定の作用周波数範囲内の周波数において 、Zposが前記成分Zmassの大きさと同程度またはそれ以下の大きさを有するこ とを特徴とする請求の範囲第18項に記載の静電トランスデューサ。 21.前記薄い領域のそれぞれが、前記トランスデューサの予定の作用周波数範 囲内の周波数において、前記薄い領域に対するガスの流入流出が前記トランスデ ューサの単位面積当り正味機械インピーダンスを実質的に増大させることになる 幅よりも狭い幅を有することを特徴とする請求の範囲第20項に記載の静電トラ ンスデューサ。 22.前記薄い領域のそれぞれが、前記トランスデューサの予定の作用周波数範 囲内の周波数において、前記薄い領域に対するガスの流入流出が前記トランスデ ューサの単位面積当り正味機械インピーダンスを実質的に増大させることになる 幅よりも狭い幅を有することを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載 の静電トランスデューサ。 23.(a)前記位置ぎめ手段が単位面積当り正味機械インピーダンスZposを 有し、 (b)前記シートが前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械イ ンピーダンス成分Zmassを有し、 (c)前記トランスデューサの予定の作用周波数範囲内 の周波数において、Zposが前記成分Zmassの大きさと同程度またはこれ以下の 大きさを有する、 ことを特徴とする請求の範囲第22項に記載の静電トランスデューサ。 24.(a)前記位置ぎめ手段が単位面積当り正味機械インピーダンスZposを 有し、 (b)前記シートが前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械イ ンピーダンス成分Zmassを有し、 (c)前記トランスデューサの予定の作用周波数範囲内の周波数において 、Zposが前記成分Zmassの大きさと同等またはそれ以下の大きさを有する、 ことを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の静電トランスデュー サ。 25.(a)前記位置ぎめ手段が単位面積当り正味機械インピーダンスZposを 有し、 (b)前記シートが前記シートの質量に起因する単位面積当り正味機械イ ンピーダンス成分Zmassを有し、 (c)前記トランスデューサの予定の作用周波数範囲内の周波数において 、Zposが前記成分Zmassの大きさと同等またはそれ以下の大きさを有する、 ことを特徴とする請求の範囲第7項に記載の静電トランスデューサ。 26.剛性面に沿った空力流動特性を変化させる方法において、 (a)前記面に請求の範囲第1項または第2項に従って構成されたトランスデ ューサを取り付け、 (b)前記シート間に経時変化電圧を印加することにより前記ギャップ内に前 記電界を発生させて前記シートを所要の 周波数及び振幅範囲で振動させる、 ステップから成ることを特徴とする前記方法。 27.剛性面に沿った空力流動特性を変化させる方法において、 (a)前記面に請求範囲第10項に従って構成されたトランスデューサを取り 付け、 (b)前記シート間に経時変化電圧を印加することにより、前記ギャップ内に 前記電界を発生させて前記シートを所要の周波数及び振幅範囲で振動させる、 ステップから成ることを特徴とする前記方法。 28.剛性面に沿った空力流動特性を変化させる方法において、 (a)前記面に請求の範囲第14項に従って構成されたトランスデューサを取 り付け、 (b)前記シート間に経時変化電圧を印加することにより、前記ギャップ内に 前記電界を発生させて前記シートを所要の周波数及び振幅範囲で振動させる、 ステップから成ることを特徴とする前記方法。 29.面と隣接する媒体を音響励振する方法において、 (a)前記面に請求の範囲第1項または第2項に従って構成されたトランスデ ューサを取り付け、 (b)前記シート間に経時変化電圧を印加することにより前記ギャップ内に前 記電界を発生させて前記シートを所要の周波数及び振幅範囲で振動させる、 ステップから成ることを特徴とする前記方法。 30.ガス充填ギャップによって分離された第1及び第2シート(40,42) を有し、前記シートのそれぞれが前記ギャップ内に電界を発生させるための導電 面を有する静電トランスデューサにおいて、 前記静電トランスデューサが前記ギャップの所要の経時平均厚さを維持する ための可撓位置ぎめ手段(44)を含み、前記ギャップが互いにガス連通関係に ある複数の厚い領域(47)及び複数の薄い領域(48)から成り、前記トラン スデューサの振動に応答して前記領域間でガスを入れ替えることによって前記ト ランスデューサのインピーダンスを極力小さくすることを特徴とする前記静電ト ランスデューサ。 31.ガス充填ギャップによって分離された第1及び第2シート(40,42) を有し、前記シートのそれぞれが前記ギャップ内に電界を発生させるための導電 面を有する静電トランスデューサにおいて、 前記静電トランスデューサが前記ギャップの所要の経時平均厚さを維持する ための可撓位置ぎめ手段(44)を含み、 前記ギャップが複数の厚い領域(47)及び複数の薄い領域(48)から成 り、 (a)前記ガスが前記ギャップ内にガス圧を有し、 (b)前記薄い領域における前記ギャップの厚さが前記ガス及び前記ガス圧に 関するパッシェンミニマム間隔よりも狭いかまたはこれに等しく、 (c)前記薄い領域のそれぞれが、前記トランスデューサの予定の作用周波数 範囲内の周波数において、前記薄い領域に対するガスの流入流出が前記トランス デューサの単位面積当り正味機械インピーダンスを実質的に増大させることにな る幅よりも狭い幅を有する、 ことを特徴とする前記静電トランスデューサ。
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