JPH0949717A - ワーク表面キズ検出方法及び装置 - Google Patents

ワーク表面キズ検出方法及び装置

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JPH0949717A
JPH0949717A JP7201081A JP20108195A JPH0949717A JP H0949717 A JPH0949717 A JP H0949717A JP 7201081 A JP7201081 A JP 7201081A JP 20108195 A JP20108195 A JP 20108195A JP H0949717 A JPH0949717 A JP H0949717A
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illumination
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dust
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JP7201081A
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Kazunari Hashimoto
一成 橋本
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワーク表面にゴミが付着している場合であっ
てもキズのみを検出可能にする。 【解決手段】 照明Aによってワーク10の表面を照明
しながらCCDカメラ14により撮像した画像に基づ
き、キズの候補を検出する。検出される候補には、キズ
によって生じたもののほかワーク10の表面に付着して
いるゴミによって生じたものも含まれる。照明Bにより
照明しながらCCDカメラ14によりワーク10の表面
を撮像する。得られた画像上、キズにより明度の低下が
生ずるのに対し付着ゴミによってはそのような低下が生
じないから、先に検出されている候補中キズのみを選択
検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理を実行す
ることによりワーク表面のキズを検出する方法及び装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平5−71934号公報には、リン
グ状光ファイバライトガイドを用いた表面欠陥検査装置
の構成が示されている。この装置は、プレス加工により
成型したワークを検査するための装置であり、プレス加
工の際にワーク周辺部に生じる角度θ/2の傾き部分を
利用している。すなわち、リング状光ファイバライトガ
イドにより全周方向から所定の入射角θでワーク表面を
照明しつつ、ワーク表面を上方から撮影し、撮影により
得られた画像を二値化した上でワークの輪郭検出を行っ
ている。その輪郭が検出されたワークの中心部に「白」
画素があると、この画素は欠陥と見なされ、「白」画素
が多数あるとそのワークは不合格と判定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、ワーク表面に付着したゴミをワーク表面に生じ
ているキズと誤認識する可能性が高い。すなわち、ワー
ク表面に付着したゴミによっても「白」画素が生じ得る
から、ゴミの付着状況によってはこれをキズと見なして
しまう。
【0004】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、ワーク表面の照明
方向の設定及び画像処理内容の改善により、ワーク表面
に付着したゴミをキズと誤認する確率を減らすことを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、単一の照明方向からの照明の下ワ
ーク表面を所定方向から撮影する動作を、上記照明方向
を適宜変更しながら、複数回繰り返し、複数回の撮影に
より得られる複数種類の画像データのうち、ワーク表面
の彫りキズ又は付着ゴミの明度がワーク表面の略平坦部
分の明度と有意差を有する照明方向に係る画像データか
ら、彫りキズからの散乱を示す可能性のあるキズ候補画
像を検出し、上記複数種類の画像データのうち、上記彫
りキズ周辺の明度の変化が上記付着ゴミ周辺の明度の変
化と有意差を有する照明方向に係る画像データに基づ
き、彫りキズからの散乱である可能性の高い画像をキズ
候補画像のなかから選択検出することを特徴とする。
【0006】本発明においては、照明方向として、少な
くとも次の2種類の方向を含む複数の方向が使用され
る。第1の照明方向は、ワーク表面の彫りキズ又は付着
ゴミの明度がワーク表面の略平坦部分の明度と有意差を
有するような照明方向であり、第2の照明方向は、ワー
ク表面の彫りキズ周辺の明度の変化がワーク表面のゴミ
周辺の明度の変化と有意差を有するような照明方向であ
る。これらの照明方向のうち第1の照明方向のみから照
明しつつワーク表面を撮影した場合、得られる画像デー
タ上では、ワーク表面の彫りキズやゴミが、他の部分、
例えばワーク表面の略平坦部分と明らかに異なる明度と
なる。従って、この画像データに基づき、彫りキズから
の散乱を示す可能性のあるキズ候補画像を検出すること
ができる。但し、実際には付着ゴミからの散乱を示す画
像もキズ候補画像として検出されてしまう。そこで、本
発明においては、第2の照明方向のみから照明しつつワ
ーク表面を撮影することにより得られた画像データを利
用して、彫りキズからの散乱である可能性の高い画像を
キズ候補画像のなかから選択検出している。すなわち、
第2の照明方向に係る画像データ上では、周辺に対する
明度の変化の現れ方が、彫りキズと付着ゴミとで相違す
るから、これを利用することにより付着ゴミを排除でき
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。但し、本発明は、以下に述
べる形態に限定して解釈すべきものではなく、当業者で
あれば、本願の開示内容に基づき本発明の外延を認識で
きる。
【0008】図1には、本発明の一例に係る装置の構成
が示されている。この図に示される装置は、エンジンの
シリンダヘッド等のワーク10を検査対象としている。
ワーク10がシリンダヘッドである場合、図2に示され
るように、特にガスケット12と接触する部分(図中ハ
ッチング部分)に存在する彫りキズ(図中“キズ1”)
の検出が、この装置の目的となる。図1に示される装置
は、さらに、ワーク10の表面を側方から帯状照明する
照明A、ワーク10の表面を上方から照明する照明B、
ワーク10の上方に複数個配設されたCCD(電荷結合
素子)カメラ14、並びに照明A、照明B及びCCDカ
メラ14を制御する一方でCCDカメラ14から撮影結
果を入力し画像処理を施す画像処理装置16を有してお
り、外乱光からは遮へい11により遮へいされている。
【0009】照明Aは例えば集光レンズ付ライン型ファ
イバ照明である。集光レンズ付ライン型ファイバ照明と
は、ハロゲン光源等からの光を光ファイバにて集光レン
ズに導き、集光レンズによりこの光を所定方向に沿い集
光し、集光した光を所定方向に沿い出射する照明装置で
ある。照明Aとしてこの種の装置を使用する場合には、
図3に示されるように、集光レンズにより図中上下方向
に沿い光を集光させ、集光された光をワーク10の表面
に沿ってほとんど平行に(より厳密には非常に浅い角度
で)出射させる。集光レンズにより集光した方向以外に
ついては、照明Aからの出射光の方向はランダム、すな
わち各光ファイバからの出射方向により定まり区々に異
なる方向であるから、ワーク10の表面に線状キズ18
が生じていると、この線状キズ18の方向いかんによら
ず、当該線状キズ18によって照明Aの出射光が散乱反
射される。従って、図3中上からみた場合、線状キズ1
8はワーク10の表面の略平坦部分に比べ明るく輝く。
言い換えれば、CCDカメラ14によってこの散乱反射
光を捕えたときの当該CCDカメラ14の出力は、図4
に示されるように、ワーク10の表面の略平坦部分に比
べ明るいことを示す値となる。
【0010】照明Bは、例えば蛍光灯の光をアクリル板
等の拡散板20にて拡散することにより無指向化し、こ
れをワーク10の表面に向け図1中上方から照射する構
成を有している。この無指向光は、図5に示されるよう
に、ワーク10の表面により反射され、反射光はCCD
カメラ14により受光される。その際、ワーク10の表
面に線状キズ18が存在していると、この線状キズ18
により光が散乱する結果、当該線状キズ18は暗く見
え、その部分に関してはCCDカメラ14の出力が「暗
い」ことを示す値となる(図6参照)。
【0011】CCDカメラ14は拡散板20を介しワー
ク10の表面を撮影し、その結果得られる画像信号を画
像処理装置16に供給する。画像処理装置16は、ある
ときは照明Aのみを用いて、他の場合には照明Bのみを
用いてワーク10の表面を照明させ、その状態でCCD
カメラ14により得られる画像信号を入力する。画像処
理装置16は、後述するように、照明A使用時のCCD
カメラ14出力に基づきキズ候補画像、すなわち線状キ
ズ18である可能性のある画像を抽出した上で、照明B
使用時のCCDカメラ14出力に基づきキズ候補画像か
ら線状キズ18である可能性の高い画像を選択検出す
る。画像処理装置16は、CRT等の表示装置や、ハー
ドディスクドライブ、フロッピディスクドライブ等の外
部記憶装置や、ビデオプリンタ等の画像印刷装置を備え
ており、CCDカメラ14にて撮影した画像や画像処理
の経過乃至結果画像を、これらの装置により出力する。
なお、以下の説明では、特に断りのない限り、この出力
のことを単に「表示」と表す。
【0012】本発明の第1の特徴は、上述のように複数
方向からの照明手段を備えたことにある。本発明の第2
の特徴は、これらの照明手段を選択的に使用する点にあ
る。本発明の第3の特徴は、撮影結果の組合せにより、
ワーク10の表面に生じている彫りキズとワーク10の
表面に付着しているゴミとを区別可能にした点にある。
【0013】例えば、ワーク10の表面に加工穴22が
形成されており、ワーク10の表面に彫りキズである線
状キズ18が生じており、さらにワーク10の表面にゴ
ミの一種であるほこり24が付着しているものとする。
ワーク10の表面に付着しうるゴミの一例としては、穴
加工の際に生じたバリや、工場内を浮遊しているほこり
や、ワーク10の表面をぬぐうのに用いたウエスの繊維
等を掲げることができ、これらは残存している加工油に
よってワーク10の表面に付着する。このようにほこり
24等が存在している場合、照明Aからの出射光は、線
状キズ18のみならず加工穴22の輪郭やほこり24に
よっても散乱反射される。従って、図4に示されるよう
に、CCDカメラ14の出力は、線状キズ18の位置の
みならず、加工穴22の輪郭及びほこり24の位置に
て、同様に、他の略平坦部分に比べ明るいことを示す値
となる。これら、3種類の散乱反射要素のうち、加工穴
22の輪郭に関しては、その位置が設計情報等から既知
であるので、キズ検出処理の対象から除外することがで
きる。しかし、ほこり24に関しては、その位置は未知
であり、従って予めキズ検出処理の対象から除外するこ
とはできない。すなわち、照明Aによる側方からの照明
は、線状キズ18及びほこり24と略平坦部分との区別
識別には役立つが、線状キズ18とほこり24との区別
識別にはほとんど役立たないといえる。
【0014】これに対し、照明Bにて照明した場合に得
られるCCDカメラ14の出力は、図6に示されるよう
に、線状キズ18とほこり24とで異なる値となる。す
なわち、図7に示されるように線状キズ18がV字又は
U字断面の谷であり従ってそこからの光の散乱が強いの
に対し、ほこり24は一般に滑らかな表面を有する凸部
であり従ってそこからの光の散乱は弱い。従って、線状
キズ18の部位においては明度が低下するが、ほこり2
4の部位においてはそのような低下は生じないか極めて
小規模である。このように、照明Bによる上方からの照
明は、線状キズ18とほこり24との区別識別に役立て
ることができる。すなわち、照明Aを用いた撮影の結果
を利用することにより線状キズ18及びほこり24のい
ずれかと見なしうるキズ候補画像を検出し、照明Bを用
いた撮影の結果を利用することによりキズ候補画像から
ほこり24の画像を排除することができる。
【0015】なお、図6からは、一見、照明Bを用いた
撮影の結果のみを利用し、例えば二値化等の方法で線状
キズ18を検出することが可能であるかに見える。しか
し、実際には、これは非常に困難である。第1に、照明
Bによる照明には通常はムラがあり、また、略平坦部分
とはいっても実際には加工仕上げ精度範囲内での凹凸が
あるから、品質上問題のない(すなわち実用上十分平坦
な)部分においても、線状キズ18と同程度の明度とな
る部位も生じうる。第2に、線状キズ18が暗く見える
とはいってもその周囲とのコントラストははっきりして
いない。むしろ、フライス加工やコンベア搬送等により
生じる縞模様のように特に平坦な部位と、他の略平坦部
分とのコントラストのほうが、線状キズ18とその周囲
のコントラストよりもはっきりしている程である。従っ
て、CCDカメラ14の出力から線状キズ18の輪郭線
を正確に抽出するのは通常は困難である。
【0016】次に、画像処理装置16の動作に関しより
詳細に説明する。図8には、画像処理装置16により実
行される処理手順の一部が示されている。
【0017】この図に示されるように、画像処理装置1
6は、まず、ガスケット12の形状に従いマスクデータ
msk(x,y)をセットする(100)。すなわち、
画像処理装置16は、図9に示されるように(20
0)、ガスケット12の濃淡画像を2値化し、ワーク1
0たるシリンダヘッドの表面のうちガスケット12が接
触する領域をマスクデータmsk(x,y)により指定
する(202)。また、画像処理装置16は、ステップ
100においてさらに、ワーク10たるシリンダヘッド
の表面(被検査面)の濃淡画像に関しエッジ抽出や編集
を実行し(204)、加工穴22等の領域をやはりマス
クデータmsk(x,y)により指定する(202)。
マスクデータmsk(x,y)は、
【数1】 というように、マスクするか否かに応じて異なる値とな
るようセットされる。
【0018】画像処理装置16は、続いて、照明Aを点
灯させると共に照明Bを消灯させ(102)、この照明
状態で、CCDカメラ14によりワーク10の被検査面
の濃淡画像を入力する(104,206)。以下、この
ようにして得られる濃淡画像Aの明度(階調値)を画素
の位置(x,y)の関数f(x,y)で表すこととす
る。画像処理装置16は、次に、照明Aを消灯しかつ照
明Bを点灯した状態で(106)、CCDカメラ14に
よりワーク10の被検査面の濃淡画像Bを入力する(1
08)。以下、このようにして得られた画像Bの明度
(階調値)を画素の位置(x,y)の関数f(x,
y)で表すことにする。
【0019】画像処理装置16は、このようにして得ら
れた2種類の画像のうち、画像Aに関し、図9に示され
る処理208〜216を実行する。すなわち、画像Aを
次の式
【数2】 を用いてx及びy両方向に関し2階微分(208)し、
得られた2階微分f(x,y)及びf(x,y)か
ら次の式
【数3】 に従いエッジ強度e(x,y)及び濃度勾配g(x,
y)を求める(110,210,212)。画像処理装
置16は、このようにして得られる画像Aのエッジ強度
e(x,y)及び濃度勾配g(x,y)に基づき画像A
から稜線点etm(x,y)を抽出する(112,21
4)。稜線点etm(x,y)は、稜線の有無に応じ、
【数4】 と定義される。
【0020】画像処理装置16は、稜線点etm(x,
y)の連続性を濃度勾配g(x,y)に基づき評価する
ことにより、稜線点を線分(稜線)Lに置換する(1
14,216)。このようにして得られる稜線Lはベ
クトルであり、その集合Lは
【数5】 と定義することができる。画像処理装置16は、このよ
うにして得られる稜線Lをキズ候補とみなし、当該キ
ズ候補を強調処理した画像を表示する(116)。
【0021】図10には、これらの処理が終了した後画
像処理装置16により引き続き実行される処理手順の流
れが示されている。この図に示されるように、画像処理
装置16は、線分Lに属する点の集合Eを、稜線点e
tm(x,y)及び集合Lから求める。この集合Eは、
【数6】 と定義される。従って、各稜線Lは、概念的には、図
11(a)に示される内容となる。
【0022】画像処理装置16は、次に、稜線Lに垂
直でその各要素からw画素離れた位置にある画素の座標
を求める(120)。このような条件を満たす画素のう
ち稜線Lの左側にある画素の集合をP、右側にある画
素の集合をQと表すこととすると、これらの集合P及び
Qは、
【数7】 と定義される。これらの集合P及びQを構成する点を概
念的に表すと、図11(b)のようになる。
【0023】画像処理装置16は、続いて、稜線L
構成する各稜線点と同じ座標を有し画像Bを構成する画
素の明度f(x,y)の平均I を、次の式
【数8】 に従い求める(122)。画像処理装置16は、続い
て、集合P及びQを構成する画素と同じ座標を有し画像
Bを構成している画素の明度f(x,y)の平均I
を次の式
【数9】 に従い求める(124)。この式において、平均演算の
対象となる集合P及びQの構成画素数がm以下とされて
いるのは、集合P及びQを構成する画素と同じ座標を有
し画像Bを構成する画素のうち、次の条件
【数10】 のいずれかを満たしている画素、すなわちガスケット1
2の外側にある画素や他の稜線を構成している画素を排
除しているためである。
【0024】画像処理装置16は、ステップ122によ
り得られた明度平均I 及びステップ124により得
られた明度平均I の比を求め、これをしきい値Th
と比較する(126)。比I /I は、画像B
上、稜線Lを構成する画素の明度が、稜線Lからw
画素離れた点にある画素の明度に対しどの程度低下して
いるかを示す指標であり、低下度と呼ぶことができる。
前述のように、画像A上における明度上昇(図4参照)
が線状キズ18によって生じている場合には、画像B上
対応する位置に図6に示されるような明度の低下が生じ
るのに対し、ほこり24によって生じている場合にはこ
のような明度の低下は生じない。従って、低下度をしき
い値判定することにより、画像A上で明度上昇を発生さ
せている原因が線状キズ18であるのかそれともほこり
24であるのかを識別することができる。すなわち、次
の条件
【数11】 が成立している場合には、稜線Lは線状キズ18によ
って生じたものであると見なすことができ(128)、
その他の場合にはほこり24等線状キズ18以外のもの
により生じたものであると見なすことができる(13
0)。画像処理装置16は、ステップ128又は130
いずれかの判定を下した上で、すべての稜線Lに関し
ステップ118〜126の処理が済むまで、図10の動
作を繰り返す(132)。すべての稜線Lに関し処理
が終了すると、画像処理装置16は、線状キズ18のみ
が強調された画像を表示する(134)。従って、使用
者は、ほこり24の付着にもかかわらず線状キズ18の
みを表示から知ることができるから、ワーク10、例え
ばシリンダヘッドを従来に比べ正確にかつ精密に検査す
ることが可能になる。
【0025】なお、以上の説明では、集光レンズ付ライ
ン型ファイバ照明を用いる例をとりあげたが、照明Aと
しては他種の帯状照明装置を用いてもよい。照明Bとし
ては、無指向光を発することができる他種の光源、例え
ば各種の発光パネルを用いてもよい。ワーク10の表面
を撮影する手段としては、CCDカメラ14以外の撮像
デバイスを用いてもよい。ワーク10は、シリンダヘッ
ドには限定されない。また、線状キズ18の検出を例と
したがこれ以外の形状のキズを検出対象とすることもで
き、また上方及び側方照明を例としたがこれ以外の方向
も用いることができる。すなわち、異なる2種類(一般
には複数種類)の照明方向の選択的使用結果に基づき付
着ゴミと識別することが可能な照明方向及びキズ形状で
あれば、本発明を適用できる。さらに、縦横画素数や階
調数等に限定は必要でなく、キズ候補を検出する手法に
も限定は必要でない。
【0026】
【実施例】図12〜図15には、発明者が行った実験の
際に得られた画像が示されている。これらの画像は、よ
り詳細には、画像処理装置16によって得られた画像を
ビデオプリンタによって印刷出力したものである。実験
の際には、ワーク10たるシリンダヘッドの表面を尖っ
たものでキズ付けることにより、表1に示される内容の
キズを意図的に発生させている。更に、このキズを追跡
することができるよう、シリンダヘッドの被検査面には
表1に示される番号が黒インクにて記されている。
【0027】
【表1】 更に、画像の横方向画素数は256、縦方向画素数は2
56、階調数は256であり、画像処理装置16によっ
て実行される処理手順にて使用される各パラメタは
【数12】 と設定されている。
【0028】これらの図のうち図12に示されるのは、
ステップ104にて入力される画像Aである。この図か
らは、番号が付されている各キズの他、ほこりと見られ
る多数の点も明るく映っている。図13に示されるの
は、ステップ108において入力される画像Bである。
この図においては、番号が付されている各キズがいずれ
も周囲の略平坦部分に比べ暗く映っている。また、ほこ
りと見られる点は、ほとんど生じていない。しかし、キ
ズとその周辺の明度の差は大きなものではなく、恐らく
は照明Bによる照明のムラが原因と見られる明度差の方
が大きくなっている。
【0029】ステップ104にて入力された画像Aに関
しステップ110〜114に関する処理を実行し、ステ
ップ116にてキズ候補の強調表示を実行すると、図1
4に示される画像が得られる。この図においては、図1
2に現れていた明るい部分のうち、ガスケット12が当
接する部分にある画素が強調表示されている。このよう
にして抽出されたキズ候補に関し、図10に示される処
理を実行し、ステップ134にてキズのみを強調表示す
ると、図15に示されるような画像となる。この図にお
いては、図12や図14に現れていたほこりと見られる
表示が排除され、キズ(及びこのキズを特定するための
番号表示)が他の部分に比べ暗く示されている。
【0030】このように、上述の作用及び効果は、発明
者による実験によって明らかに裏付けられている。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ワーク表面の彫りキズ
又は付着ゴミの明度がワーク表面の略平坦部分の明度と
有意差を有するような照明方向から照明しながらワーク
表面を撮影し、その結果得られる画像データに基づき彫
りキズからの散乱を示す可能性のあるキズ候補画像を検
出する一方で、ワーク表面の彫りキズ周辺の明度の変化
がワーク表面のゴミ周辺の明度の変化と有意差を有する
態様を呈するような照明方向から照明しながらワーク表
面を撮影し、その結果得られる画像データに基づき彫り
キズからの散乱である可能性の高い画像をキズ候補画像
のなかから選択検出するようにしたため、付着ゴミを彫
りキズと誤認する確率が低くなる。その結果、検査に先
立ちワーク表面を清掃し付着ゴミをなくすといった作業
が不要になる他、際立ってクリーンな環境下で製造する
必要もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る装置の構成を示す
斜視図である。
【図2】 検出対象たるキズの一例を示す平面図であ
る。
【図3】 照明Aを用いた撮像の原理を示す斜視図であ
る。
【図4】 照明Aを用いた撮像の際CCDカメラから得
られる出力の内容を示す明度分布図である。
【図5】 照明Bを用いた撮像の原理を示す斜視図であ
る。
【図6】 照明Bを用いた撮像の際CCDカメラから得
られる出力を示す明度分布図である。
【図7】 線状キズとほこりの相違を説明するための明
度分布図である。
【図8】 画像処理装置が実行する処理手順の一部を示
すフローチャートである。
【図9】 図8に示される処理手順を機能的に表した概
念図である。
【図10】 画像処理装置により実行される処理手順の
一部を示すフローチャートである。
【図11】 低下度の算出手順を説明するための概念図
であり、特に(a)は稜線を、(b)は稜線からw画素
離れた位置にある画素を、それぞれ示す図である。
【図12】 発明者による実験の結果得られた画像Aを
示す印刷出力図である。
【図13】 発明者による実験の結果得られた画像Bを
示す印刷出力図である。
【図14】 発明者による実験の結果得られたキズ候補
抽出画像を示す印刷出力図である。
【図15】 発明者による実験の結果得られたキズ強調
表示画像を示す印刷出力図である。
【符号の説明】
A,B 照明、10 ワーク、12 ガスケット、14
CCDカメラ、16画像処理装置、18 線状キズ、
20 拡散板、22 加工穴、24 ほこり、f
(x,y) 画像Aの明度、f(x,y) 画像B
の明度、e(x,y) エッジ強度、g(x,y) 濃
度勾配、etm(x,y) 稜線点、L稜線、E 稜
線Lを構成する点の集合、P,Q 稜線Lから垂直
方向にw画素離れた画素の集合、w 画素数、I
明度平均、Th しきい値。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る装置の構成を示す
斜視図である。
【図2】 検出対象たるキズの一例を示す平面図であ
る。
【図3】 照明Aを用いた撮像の原理を示す斜視図であ
る。
【図4】 照明Aを用いた撮像の際CCDカメラから得
られる出力の内容を示す明度分布図である。
【図5】 照明Bを用いた撮像の原理を示す斜視図であ
る。
【図6】 照明Bを用いた撮像の際CCDカメラから得
られる出力を示す明度分布図である。
【図7】 線状キズとほこりの相違を説明するための明
度分布図である。
【図8】 画像処理装置が実行する処理手順の一部を示
すフローチャートである。
【図9】 図8に示される処理手順を機能的に表した概
念図である。
【図10】 画像処理装置により実行される処理手順の
一部を示すフローチャートである。
【図11】 低下度の算出手順を説明するための概念図
であり、特に(a)は稜線を、(b)は稜線からw画素
離れた位置にある画素を、それぞれ示す図である。
【図12】 発明者による実験の結果得られた画像Aを
示す中間調画像印刷出力図である。
【図13】 発明者による実験の結果得られた画像Bを
示す中間調画像印刷出力図である。
【図14】 発明者による実験の結果得られたキズ候補
抽出画像を示す中間調画像印刷出力図である。
【図15】 発明者による実験の結果得られたキズ強調
表示画像を示す中間調画像印刷出力図である。
【符号の説明】 A,B 照明、10 ワーク、12 ガスケット、14
CCDカメラ、16画像処理装置、18 線状キズ、
20 拡散板、22 加工穴、24 ほこり、f
(x,y) 画像Aの明度、f(x,y) 画像B
の明度、e(x,y) エッジ強度、g(x,y) 濃
度勾配、etm(x,y) 稜線点、L稜線、E 稜
線Lを構成する点の集合、P,Q 稜線Lから垂直
方向にw画素離れた画素の集合、w 画素数、I ̄,
 ̄ 明度平均、Th しきい値。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一の照明方向からの照明の下ワーク表
    面を所定方向から撮影するステップと、 上記照明方向を適宜変更しながら、上記撮影を複数回繰
    り返させるステップと、 複数回の撮影により得られる複数種類の画像データのう
    ち、ワーク表面の彫りキズ又は付着ゴミの明度がワーク
    表面の略平坦部分の明度と有意差を有する照明方向に係
    る画像データから、彫りキズからの散乱を示す可能性の
    あるキズ候補画像を検出するステップと、 上記複数種類の画像データのうち、上記彫りキズ周辺の
    明度の変化が上記付着ゴミ周辺の明度の変化と有意差を
    有する照明方向に係る画像データに基づき、彫りキズか
    らの散乱である可能性の高い画像をキズ候補画像のなか
    から選択検出するステップと、 を有することを特徴とするワーク表面キズ検出方法。
  2. 【請求項2】 単一の照明方向からの照明の下ワーク表
    面を所定方向から撮影する手段と、 上記照明方向を適宜変更しながら、上記撮影を複数回繰
    り返させる手段と、 複数回の撮影により得られる複数種類の画像データのう
    ち、ワーク表面の彫りキズ又は付着ゴミの明度がワーク
    表面の略平坦部分の明度と有意差を有する照明方向に係
    る画像データから、彫りキズからの散乱を示す可能性の
    あるキズ候補画像を検出する手段と、 上記複数種類の画像データのうち、上記彫りキズ周辺の
    明度の変化が上記付着ゴミ周辺の明度の変化と有意差を
    有する照明方向に係る画像データに基づき、彫りキズか
    らの散乱である可能性の高い画像をキズ候補画像のなか
    から選択検出する手段と、 を備えることを特徴とするワーク表面キズ検出装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003006969A1 (fr) * 2001-07-10 2003-01-23 Tokyo Seimitsu Co., Ltd. Procede et dispositif de detection des defauts d'un produit
JP2011237392A (ja) * 2010-05-13 2011-11-24 Toyota Motor Corp 欠陥検出方法および欠陥検出装置
US10614566B2 (en) 2016-11-02 2020-04-07 Fanuc Corporation Inspection condition determination device, inspection condition determination method, and inspection condition determination program
CN113916854A (zh) * 2021-09-29 2022-01-11 深圳市壹倍科技有限公司 一种辨别精密元件表面缺陷与灰尘的设备及方法

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