JPH0946167A - オーバートーン発振用圧電振動子 - Google Patents

オーバートーン発振用圧電振動子

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Publication number
JPH0946167A
JPH0946167A JP19227595A JP19227595A JPH0946167A JP H0946167 A JPH0946167 A JP H0946167A JP 19227595 A JP19227595 A JP 19227595A JP 19227595 A JP19227595 A JP 19227595A JP H0946167 A JPH0946167 A JP H0946167A
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JP
Japan
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single crystal
crystal substrate
piezoelectric single
width
vibration
Prior art date
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Pending
Application number
JP19227595A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Iwakawa
慶明 岩河
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、圧電単結晶基板の主面で振動が乱
れ、長手方向の端面(側面)での乱反射を抑制して、オ
ーバートーン周波数領域で振幅を大きくしたオーバート
ーン発振用圧電振動子を提供する。 【解決手段】本発明によれば、短冊状の圧電単結晶基板
1の表裏両主面に振動電極2、3を形成し成るオーバー
トーン発振用圧電振動子である。そして、前記振動電極
2、3の電極幅wを、圧電単結晶基板1の基板幅Wより
も小さくし、且つ振動電極2、3を形成した基板1主面
の平均表面粗さRaを0.2μm以下、長手方向の端面
の平均表面粗さRaを0.5μm以下とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、基本波に対して高
次、例えば3次、5次・・・などのオーバートーン発振
用の圧電振動子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧電単結晶基板を用いた圧電
振動子は、厚みすべり振動が可能な所定結晶方位に沿っ
て切断した例えばリチウムタンタレートなどの圧電単結
晶基板の両主面に、Ag、Crなどから成る振動電極を
被着形成していた。
【0003】例えば、圧電単結晶基板の一方主面には、
その主面の一方端部にまで延出した第1の振動電極を形
成し、他方主面には、第1の振動電極と対向するととも
に、その主面の他方端部にまで延出した第2の振動電極
を形成していた。尚、振動電極の幅は、圧電単結晶基板
の幅と実質的に同一であった。これは、通常、基本波レ
ベル、例えば20MHz以下の発振周波数レベルで使用
されていた。
【0004】最近、コンピュータなどの高速化に伴い、
圧電振動子の発振周波数もより高い周波数で発振する圧
電振動子が求められており、1つの高周波発振の方法と
して、3次、5次などの高次のオーバートーン発振させ
ていた。
【0005】具体的にオーバートーン発振させるために
は、圧電振動子と接続する発振回路において、例えばフ
ィードバック抵抗値や入出力側の負荷容量値などの適切
に設定することによって達成していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
発振回路の回路定数などを適切に設定しても、安定した
オーバートーン発振が困難であった。
【0007】本発明者が種々検討した結果、基板の表面
の状態によって、発振させるべき、オーバートーン発振
周波数領域で、共振抵抗が大きくなってしまうことを知
見した。
【0008】また、圧電単結晶基板の表面状態を制御し
ても、従来の電極構造、即ち、圧電単結晶基板の基板の
全幅に渡り、振動電極を形成してしまうと、厚みすべり
振動が基板の側面側に伝わり、また、長手方向の端面
(側面)でその振動が乱反射してしまい、厚みすべり振
動に寄与する正規な振動に悪影響が発生して、発振させ
るべきオーバートーン発振周波数領域でのインピーダン
スが大きくなってしまう。
【0009】本発明は上述の問題的に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、主面で振動が乱れ、長手方向
の端面(側面)での乱反射を抑制して、オーバートーン
周波数領域でインピーダンスを充分に小さくして、振幅
を大きくしたオーバートーン発振用圧電振動子を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、短冊状
の圧電単結晶基板の表裏両主面に振動電極を被着形成し
て成るオーバートーン発振用圧電振動子において、前記
圧電単結晶基板の表裏両主面の平均表面粗さRaを0.
2μm以下とするとともに、長手方向の端面の平均表面
粗さRaを0.5μm以下とし、且つ前記振動電極の電
極幅を圧電単結晶基板の基板幅よりも小さくしたオーバ
ートーン発振用圧電振動子である。
【0011】
【作用】本発明によれば、振動電極を形成した基板主面
の平均表面粗さRaを0.2μm以下とし、且つ圧電単
結晶基板の側面の平均表面粗さRaを0.5μm以下と
することにより、発振させるべきオーバートーン発振周
波数領域で、共振抵抗を充分、例えば50Ω未満とする
ことができ、安定したオーバートーン発振が圧電基板と
なる。
【0012】しかも、前記振動電極の電極幅を、圧電単
結晶基板の基板幅よりも小さくして、基板の幅方向にお
いて、振動電極の周囲に基板表面が露出した輪郭部分を
形成している。これにより、厚みすべり振動モードに寄
与する振動が、基板の側面側に伝わっても、その輪郭部
分で減衰されることになり、仮にその振動が基板の側面
で乱反射しても、乱反射の振動がまたその輪郭部分で減
衰される。
【0013】即ち、厚みすべり振動モードに寄与しない
振動が、往復で輪郭部分で減衰されるため、正規の振動
に悪影響を与えることを有効に抑えることができる。
【0014】これにより、圧電単結晶基板によって達成
されている共振抵抗の低減化によるオーバートーン発振
をより一層安定に行うことができ、結果として、発振さ
せるべきオーバートーン発振の周波数で発振を安定して
行うことができ、外部の発振回路による選択性が向上す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のオーバートーン発
振用圧電振動子を図面に基づいて説明する。
【0016】図1は、本発明のオーバートーン発振用圧
電振動子の外観斜視図である。
【0017】図において、1は短冊状の圧電単結晶基板
であり、2は一方主面側の振動電極であり、3は他方主
面側の振動電極である。
【0018】圧電単結晶基板1は、例えばリチウムタン
タレート、リチウムテトラボレート、リチウムナイオベ
ートなど成り、例えば長さlが4.5mm、幅Wが0.
7mm、厚みtが0.24mmの短冊状を成している。
【0019】振動電極2、3は、AgやCrを主成分と
する材料からなり、圧電単結晶基板1の両主面に蒸着な
どの薄膜技法によって被着形成されている。振動電極2
は圧電単結晶基板1の一方主面、図1で現れる主面に、
一方端部に延出して形成されており、振動電極2は圧電
単結晶基板1の他方主面、図1で裏側の主面に、他方端
部に延出して形成されており、基板1の中央部付近で互
いに対向している。
【0020】ここで、振動電極2、3の幅wは、例えば
0.5mmと基板1の幅Wに比較して小さくなってお
り、振動電極2、3の幅方向の周囲に、基板1の表面が
幅0.1mmで露出している。
【0021】ここで、重要なことは、振動電極2、3の
幅方向の周囲に基板1の表面が幅0.1mmで露出して
いる。
【0022】また、圧電単結晶基板1の振動電極2、3
が被着される主面(l−W面)の平均表面粗さRaが
0.2μm以下となっており、さらに、圧電単結晶基板
1の長手方向の端面(側面:l−t面)の平均表面粗さ
Raが0.5μm以下となっている。
【0023】このような表面粗さRaの制御について
は、例えばリチウムタンタレートの単結晶体を所定切断
方向に切断する際に、切断した表面をラッピング加工や
ポリッシング加工を行う。具体的な数値の制御は、ラッ
ピング加工やポリッシング加工時に用いる砥粒の粒径を
制御すればよい。また、ダイシングソーのレジン製ブレ
ードを使用してもよい。
【0024】
【実施例】本発明者は、圧電単結晶基板1の振動電極
2、3が被着される主面における平均表面粗さと、3次
オーバートーン発振周波数領域における共振抵抗を調べ
た。
【0025】また、同様に、側面における平均表面粗さ
と、3次オーバートーン発振周波数領域における共振抵
抗を調べた。
【0026】図2において、主面の表面粗さRaが0.
2μm以下にすると、発生させたい周波数(3次オーバ
ートーン発振周波数)における共振抵抗値を50Ω以
下、例えば40Ω以下とすることができる。この共振抵
抗値は、一般に50Ω以下では、その周波数の周辺でス
プリアスが発生せず、安定した発振が得られることを示
している。
【0027】逆に、圧電単結晶基板の主面の表面粗さR
aが0.2μmを大きく越えると、共振抵抗値が急に5
0Ω以上となる。このように共振抵抗値が大きくなる原
因は、その発振周波数の周囲に、不要なスプリアスが発
生してしまう、または発生する可能性が高いことを示
す。その結果、正規な発振とスプリアスとが重畳して、
発生させたい周波数のインピーダンスが大きくなってし
まう。発振回路による発振させた周波数の信号の抽出が
非常に困難となる。
【0028】同様に、図3において、圧電単結晶基板1
の側面の表面粗さRaが0.5μm以下にすると、発生
させたい周波数(3次オーバートーン発振周波数)にお
ける共振抵抗値を50Ω以下、例えば40Ω以下とする
ことができる。逆に、圧電単結晶基板の側面の表面粗さ
Raが0.5μmを大きく越えると共振抵抗値が極端に
大きくなり、上述のように実用に適した圧電振動子とは
ならない。
【0029】また、リチウムタンタレートの圧電単結晶
基板1の主面の平均表面粗さRaを0.2μm、側面の
平均表面粗さRaが0.5μmとし、圧電単結晶基板1
の幅を0.7mm、振動電極2、3の幅を0.5μmに
夫々設定した圧電振動子の発振特性を調べた。この結果
を図4を示す。
【0030】図4に示すように、本発明品によれば、3
次のオーバートーン、5次のオーバートーンなどの高次
のオーバートーン発振であっても、インピーダンスを非
常に小さくすることができ、発振とびなどがない、安定
した高周波発振が可能な圧電振動子と言える。
【0031】上述の表面粗さを制御(主面の平均表面粗
さRaを0.2μm、側面の平均表面粗さRaが0.5
μm)した圧電単結晶基板1であっても、図5に示すよ
うに振動電極21、31の幅を基板1と同一、例えば
0.7mmとすると、図6に示すように、充分にインピ
ーダンスが小さくならない。
【0032】これは、厚みすべり振動モードを発生する
圧電単結晶基板1内の振動が、基板1の側面にまで伝わ
り、側面部分で乱反射して、これが厚みすべり振動モー
ドを発生する主振動に悪影響を与えるものである。
【0033】本発明のように、圧電単結晶基板1の両主
面に形成した振動電極2、3の幅方向に圧電単結晶基板
1が露出する輪郭部分を設けることにより、振動電極
2、3を中心に発生する厚みすべり振動モードに寄与す
る振動が、基板1の側面方向に伝わる際に、輪郭部分で
減衰され、さらに側面部分で乱反射して、振動電極側に
進行しても、さらに輪郭部分で減衰されることになり、
結果として、厚みすべり振動モードに寄与する振動が、
その他の振動によって悪影響を受けるのを有効に抑える
ことができる。
【0034】即ち、圧電単結晶基板1の各面の表面粗さ
Ra、圧電単結晶基板の基板幅と振動電極の電極幅との
関係により、3次のオーバートーン、5次のオーバート
ーンなどの高次のオーバートーン発振であっても、発振
させた周波数でインピーダンスを充分に小さくでき、発
振とびなどを発生させることなく、安定した高周波発振
させることができるものとなる。
【0035】
【発明の効果】以上、本発明によれば、圧電単結晶基板
の両主面に振動電極を有するオーバートーン発振用圧電
振動子であって、電極の幅、主面の平均表面粗さ及び側
面の平均表面粗さを適切に設定することにより、主面で
振動の乱れを押さえ、側面で発生する振動の乱反射を有
効に抑えることができるため、3次、5次・・の高次の
オーバートーン発振を安定して発振させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオーバートーン発振用圧電振動子の外
観斜視図である。
【図2】本発明のオーバートーン発振時における圧電単
結晶基板の主面の平均表面粗さと共振抵抗の関係を示す
特性図である。
【図3】本発明のオーバートーン発振時における圧電単
結晶基板の側面の平均表面粗さと共振抵抗の関係を示す
特性図である。
【図4】本発明のオーバートーン発振用圧電振動子の発
振特性を示す特性図である。
【図5】比較例のオーバートーン発振用圧電振動子の外
観斜視図である。
【図6】比較例のオーバートーン発振用圧電振動子の発
振特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1・・・・・圧電単結晶基板 2・・・・・振動電極 3・・・・・振動電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】短冊状の圧電単結晶基板の表裏両主面に振
    動電極を被着形成して成るオーバートーン発振用圧電振
    動子において、 前記圧電単結晶基板の表裏両主面の平均表面粗さRaを
    0.2μm以下とするとともに、長手方向の端面の平均
    表面粗さRaを0.5μm以下とし、且つ前記振動電極
    の電極幅を圧電単結晶基板の基板幅よりも小さくしたこ
    とを特徴とするオーバートーン発振用圧電振動子。
JP19227595A 1995-07-27 1995-07-27 オーバートーン発振用圧電振動子 Pending JPH0946167A (ja)

Priority Applications (1)

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JP19227595A JPH0946167A (ja) 1995-07-27 1995-07-27 オーバートーン発振用圧電振動子

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JP19227595A JPH0946167A (ja) 1995-07-27 1995-07-27 オーバートーン発振用圧電振動子

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JPH0946167A true JPH0946167A (ja) 1997-02-14

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ID=16288573

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JP19227595A Pending JPH0946167A (ja) 1995-07-27 1995-07-27 オーバートーン発振用圧電振動子

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JP (1) JPH0946167A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6362561B1 (en) * 1999-03-18 2002-03-26 Murata Manufacturing Co., Ltd Piezoelectric vibration device and piezoelectric resonance component
CN104810469A (zh) * 2014-01-23 2015-07-29 Tdk株式会社 薄膜压电元件、薄膜压电致动器、和薄膜压电传感器以及硬盘驱动器、和喷墨打印机装置

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