JPH0943489A - レンズ保持鏡筒及びレンズ保持方法 - Google Patents

レンズ保持鏡筒及びレンズ保持方法

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JPH0943489A
JPH0943489A JP21270095A JP21270095A JPH0943489A JP H0943489 A JPH0943489 A JP H0943489A JP 21270095 A JP21270095 A JP 21270095A JP 21270095 A JP21270095 A JP 21270095A JP H0943489 A JPH0943489 A JP H0943489A
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JP
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lens
group
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barrel
object side
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JP21270095A
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Hiroki Nakayama
博喜 中山
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ズームレンズを構成する一部のレンズ群をレ
ンズ保持枠に高精度に保持することのできるレンズ保持
鏡筒及びレンズ保持方法を得ること。 【解決手段】 レンズ鏡筒内に物体側より順に正の屈折
力の第1群、負の屈折力の第2群、物体側に強い屈折力
の両レンズ面が凸面の正の第31レンズと物体側に凸面
を向けたメニスカス状の負の第32レンズより成る正の
屈折力の第3群、そして正の屈折力の第4群の少なくと
も4つのレンズ群を、該第2群を像面側へ移動させて広
角端から望遠端への変倍を行うように、又変倍に伴う像
面変動を該第4群を物体側に凸状の軌跡を有しつつ移動
させて補正すると共に該第4群を移動させてフォーカス
を行うように収納保持し、該第3群を保持する保持鏡筒
は該第31レンズ又は/及び該第32レンズのうち少な
くとも一方を該保持鏡筒の一部で接着保持しているこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ保持鏡筒及びレ
ンズ保持方法に関し、特に物体側の第1群以外のレンズ
群でフォーカスを行うインナーフォーカス又はリヤーフ
ォーカス(以下「リヤーフォーカス」という。)式を用
いた写真用カメラやビデオカメラ、そして放送用カメラ
等に用いられるズームレンズをレンズ鏡筒内に精度良
く、収納保持する際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】最近、ホームビデオカメラ等の小型軽量
化に伴い、撮像用のズームレンズの小型化にも目覚まし
い進歩が見られ、特にレンズ全長の短縮化や前玉径の小
型化、構成の簡略化を図ったものが要望されている。
【0003】これらの目的を達成する為の手段として、
物体側の第1群以外のレンズ群を移動させてフォーカス
を行う、所謂リヤーフォーカス式を採用する方法があ
る。
【0004】一般にリヤーフォーカス式のズームレンズ
は第1群を移動させてフォーカスを行うズームレンズに
比べて第1群の有効径が小さくなり、レンズ系全体の小
型化が容易になり、又近接撮影、特に極近接撮影が容易
となり、更に比較的小型軽量のレンズ群を移動させて行
っているのでレンズ群の駆動力が小さくて済み、迅速な
焦点合わせができる、等の特長がある。
【0005】例えば、特開昭62−206516号公報
や特開昭62−24213号公報や特開昭63−247
316号公報、そして特開平4−43311号公報では
物体側より順に正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2
群、正の屈折力の第3群、そして正の屈折力の第4群の
4つのレンズ群を有し、第2群を移動させて変倍を行
い、第4群を移動させて変倍に伴う像面変動とフォーカ
スを行うリヤーフォーカス式の4群ズームレンズが提案
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に複数のレンズを
保持鏡筒内に精度良く収納保持する為には各レンズの芯
取り誤差を少なくし、又保持鏡筒の嵌合寸法を高精度に
仕上げることが必要となる。そして保持鏡筒内にレンズ
を精度良く収納する方法としては一方向から順にレンズ
を嵌入保持し、該保持鏡筒の一部を加締めてレンズを保
持する方法がある。
【0007】しかしながら各レンズの芯取りを高精度に
行い、かつこれらのレンズを高精度に製造した保持鏡筒
内に嵌入保持する方法は組み立てが複雑であり、又組み
立てに多くの時間がかかるという問題点があった。特に
リヤーフォーカス式のズームレンズ等において変倍又は
フォーカスの際に移動するレンズ群に挟まれている固定
のレンズ群を保持鏡筒内に精度良く保持することは大変
難しいという問題点があった。
【0008】本発明は、リヤーフォーカス式のズームレ
ンズを構成する各レンズ群のうち変倍又はフォーカスの
際に移動するレンズ群に挟まれた固定のレンズ群のうち
少なくとも1つを保持鏡筒内に接着剤を用いることによ
り簡易な方法により精度良く高精度に収納保持すること
ができるレンズ保持鏡筒及びレンズ保持方法の提供を目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のレンズ保持鏡筒
は、レンズ鏡筒内に物体側より順に正の屈折力の第1
群、負の屈折力の第2群、物体側に強い屈折力の両レン
ズ面が凸面の正の第31レンズと物体側に凸面を向けた
メニスカス状の負の第32レンズより成る正の屈折力の
第3群、そして正の屈折力の第4群の少なくとも4つの
レンズ群を、該第2群を像面側へ移動させて広角端から
望遠端への変倍を行うように、又変倍に伴う像面変動を
該第4群を物体側に凸状の軌跡を有しつつ移動させて補
正すると共に該第4群を移動させてフォーカスを行うよ
うに収納保持し、該第3群を保持する保持鏡筒は該第3
1レンズ又は/及び該第32レンズのうち少なくとも一
方を該保持鏡筒の一部で接着保持していることを特徴と
している。
【0010】本発明のレンズ保持方法は、 (1)レンズ鏡筒内に物体側より順に正の屈折力の第1
群、負の屈折力の第2群、物体側に強い屈折力の両レン
ズ面が凸面の正の第31レンズと物体側に凸面を向けた
メニスカス状の負の第32レンズより成る正の屈折力の
第3群、そして正の屈折力の第4群の少なくとも4つの
レンズ群を、該第2群を像面側へ移動させて広角端から
望遠端への変倍を行うように、又変倍に伴う像面変動を
該第4群を物体側に凸状の軌跡を有しつつ移動させて補
正すると共に該第4群を移動させてフォーカスを行うよ
うに収納保持し、該第3群を保持する保持鏡筒は該第3
1レンズを該保持鏡筒内に保持し、次いで該第32レン
ズを該第31レンズに対して位置調整した後に該保持鏡
筒に接着保持することを特徴としている。
【0011】(2)レンズ鏡筒内に物体側より順に正の
屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、物体側に強い屈
折力の両レンズ面が凸面の正の第31レンズと物体側に
凸面を向けたメニスカス状の負の第32レンズより成る
正の屈折力の第3群、そして正の屈折力の第4群の少な
くとも4つのレンズ群を、該第2群を像面側へ移動させ
て広角端から望遠端への変倍を行うように、又変倍に伴
う像面変動を該第4群を物体側に凸状の軌跡を有しつつ
移動させて補正すると共に該第4群を移動させてフォー
カスを行うように収納保持し、該第3群を保持する保持
鏡筒は該第32レンズを該保持鏡筒内に保持し、次いで
該第31レンズを該第32レンズに対して位置調整した
後に該保持鏡筒に接着保持することを特徴としている。
【0012】
【実施例】図1は本発明のリヤーフォーカス式のズーム
レンズを収納したレンズ保持鏡筒の要部断面図である。
図中、L1は正の屈折力の第1群、L2は負の屈折力の
第2群、L3は正の屈折力の第3群、L4は正の屈折力
の第4群である。SPは開口絞りであり、第3群L3の
前方に配置している。Gはフェースプレートやフィルタ
ー等のガラスブロックである。IPは像面である。
【0013】尚本実施例では第4群L4の後方に1つ又
は複数のレンズ群が配置される場合もある。RL1は第
1群L1を保持する第1保持枠であり、固定となってい
る。RL2は第2群L2を保持し、公知のカム機構によ
り矢印の如く光軸上移動可能となっている。RL3は第
3群L3を保持する第3保持枠(保持鏡筒)であり、後
述するように第3群L3を構成する複数のレンズのうち
少なくとも1つのレンズL32を接着保持している。R
L4は第4群を保持する第4保持枠であり、公知のカム
機構により矢印の如く光軸上移動可能となっている。
【0014】本実施例では広角端から望遠端への変倍に
際して矢印のように第2群を像面側へ移動させると共に
変倍に伴う像面変動を第4群を物体側に凸状の軌跡を有
しつつ移動させて補正している。
【0015】又、第4群を光軸上移動させてフォーカス
を行うリヤーフォーカス式を採用している。同図に示す
第4群の実線の曲線4aと点線の曲線4bは各々無限遠
物体と近距離物体にフォーカスしているときの広角端か
ら望遠端への変倍に伴う際の像面変動を補正する為の移
動軌跡を示している。尚、第1群と第3群は変倍及びフ
ォーカスの際、固定である。
【0016】本実施例においては、第4群を移動させて
変倍に伴う像面変動の補正を行うと共に第4群を移動さ
せてフォーカスを行うようにしている。特に同図の曲線
4a,4bに示すように広角端から望遠端への変倍に際
して物体側へ凸状の軌跡を有するように移動させてい
る。これにより第3群と第4群との空間の有効利用を図
り、レンズ全長の短縮化を効果的に達成している。
【0017】本実施例において、例えば望遠端において
無限遠物体から近距離物体へフォーカスを行う場合は同
図の直線4cに示すように第4群を前方へ繰り出すこと
により行っている。
【0018】第3群を物体側に強い屈折力の両レンズ面
が凸面の正の第31レンズと物体側に凸面を向けたメニ
スカス状の負の第32レンズより構成している。特に第
3群を所謂望遠タイプとして第3群の主点位置を物体側
に移動させて第3群と第4群の実際の間隔を短くして小
型化を図っている。
【0019】本実施例のズームレンズは第3群L3の屈
折力が強い為に、それを構成するレンズの偏心誤差等の
組み立て誤差が光学性能に大きく影響する。この為本実
施例では第3群を構成する各レンズの組み立てを図2に
示す方法で行っている。図2は第3群L3を保持する第
3保持枠(保持鏡筒)の拡大説明図である。
【0020】本実施例では外径寸法を精度良く形成した
芯取り後の第31レンズL31を第3保持枠RL3に、
図中左方から嵌合し、加締め部21で加締めて固定して
いる。その後、第32レンズを図中右方から保持鏡筒R
L3内に装入している。そして第32レンズL32を第
31レンズL31に対して矢印22で示す方向に位置調
整を行った後に接着剤23で保持鏡筒RL3に接着固定
している。これにより第3群を構成する各レンズの保持
鏡筒RL3内での保持を高精度に行っている。
【0021】次に本実施例のレンズ保持方法の特徴につ
いて説明する。一般に第3群内部の各レンズの偏芯,倒
れ等を少なくして保持するレンズ保持方法としては多く
の方法がある。例えば最近ではレンズの鏡筒を型による
プラスチック成形によって構成することが多く、型製作
上の精度を出す為にもいろいろな方法が用いられてい
る。型製作の精度向上の為には図3に示すようにレンズ
群を構成するレンズを矢印31で示す同一方向から保持
枠32に組み込むような鏡筒構造にすることが相互のレ
ンズの同軸度が出る為に好ましい。
【0022】この図3では第32レンズL32を第31
レンズL31側から組み入れ、熱によって鏡筒の一部3
3を溶着する方法(熱加締め方式)で押さえて更に第3
1レンズL31を組み入れ、更に一部34を熱加締めで
固定している。この方法では鏡筒は型構成上、第31レ
ンズ保持部、第32レンズ保持部共に同一駒の型によっ
てできるので、第31レンズと第32レンズの位置精度
は出やすくなる。但しレンズの芯取り精度上の誤差によ
るレンズの倒れ、平行偏芯は残るという問題点がある。
【0023】この方法で熱加締めの他に図4に示すよう
に第32レンズL32を鏡筒41に組み入れた後、スペ
ーサー42と呼ばれる円環状のもので押さえ、その上に
第31レンズL31を組み入れ第31レンズL31を押
さえ環(不図示)もしくは一部43を熱加締めによって
押さえる方法もある。
【0024】しかしながら、図3,図4に示すこれらの
構成では基準となる第32レンズL32をしっかりと押
さえる為の構造部(35,44)が必要となる為にこの
構造35,44が第4群L4側に大きく突出してくる。
この為距離合わせの為に移動する第4群L4の移動スペ
ースが十分確保できず、特に中間〜望遠端での至近撮影
距離が充分確保できなくなり、大きなスペースを開ける
必要ができ、小型化には逆行しがちであった。
【0025】同様に図5に示すように保持枠51にレン
ズを組み込む方向を逆にして、即ち第31レンズL31
の後にスペーサー52を介して第32レンズを組み込み
保持する方法もある。しかしながらこの方法では第31
レンズL31より第32レンズL32の径を大きくする
必要があり、その為像面側に強い凹面を有する第32レ
ンズは第4群側に大きく突出し適当ではない。
【0026】一方、図6に示すように第3群の大きさ
(光軸方向の寸法)を小さくするには型構造を変更して
第31レンズL31と第32レンズL32を互いに逆方
向から保持枠61に組み込み、お互いを逆方向から部材
62,63で熱加締めをして固定する方法がある。この
方法では光軸上の寸法は小さくなるが、型製作上第31
レンズL31と第32レンズL32の保持部は別な駒を
抜くことにより作る為、相互のレンズの同軸度、倒れが
出る為に好ましくない。
【0027】これに対して本発明に係るリヤーフォーカ
ス式のズームレンズは図1に示すようなレンズ構成をと
っており、特に第3群を物体側に強い屈折力の両レンズ
面が凸面の正の第31レンズと物体側に凸面を向けたメ
ニスカス状の負の第32レンズより構成することによ
り、第3群の主点位置を物体側に寄せて、第3群と第4
群の間隔を短くしている。
【0028】これにより距離合わせの為に移動する第4
群の移動スペースを充分確保している。又第3,第4群
を望遠タイプにしてこのレンズ群を小型化している。即
ち、第3,第4群の所謂望遠比を小さくする為に第3群
の中の正負の2枚のレンズの屈折力を強くしている。
【0029】その際、第3群の中の正負の2枚のレンズ
の屈折力を強くしていくと相互のレンズの位置ズレが光
学性能に大きな影響を与える。この為前述の如く第3群
を保持枠に保持して2つのレンズの相互の偏芯,倒れを
極力小さくしていき、これにより小型で良好な性能を得
ている。
【0030】一般にズームレンズ全体の小型化の要求が
強いものであると、第3群の中の正負の2枚のレンズの
相互の位置ズレの組み立て精度が第3群を保持するレン
ズ鏡筒の製作精度を越えてくる。そうすると従来のよう
なレンズ鏡筒に対してレンズ外径を合わせる方法では光
学性能が低下してきて小型化は図れても完成品は劣悪な
性能のものになってしまう。
【0031】そこで本発明では第3群においてレンズ鏡
筒の精度誤差及びレンズの芯取り精度誤差を押さえつつ
小型のレンズ系を提供する為に図6に示すような型構造
を見直して、図2に示すように第31レンズと第32レ
ンズをそれぞれ逆方向から組み込み、第3群の各レンズ
を保持する保持枠RL3に対して第32レンズは接着で
保持している。
【0032】特に第3群の各レンズを保持する鏡筒にお
いて、第32レンズは第31レンズに対して位置調整を
行った後、接着固定保持している。このような構成にし
て図3,図4に示す構造部35,44のような第4群L
4側に大きく突出する構造部材がないようにして距離合
わせの為に移動する第4群の移動スペースが充分確保し
て特に中間〜望遠端での至近撮影距離が充分確保して大
きなスペースを開け、これにより小型化を図っている。
【0033】そのとき第32レンズは鏡筒の保持部に対
して径を小さくしておき、第32レンズを動きやすくし
て調整しやすくして調整後、その隙間に固着する接着剤
等を流し込んで固着している。又このとき第32レンズ
の調整は第32レンズの物体側面に沿った鏡筒等の部材
に沿って行っている。
【0034】尚本実施例においては第31レンズを鏡筒
に組み入れた後、スペーサーと呼ばれる円環状のもので
押さえ、その上に第32レンズを組み入れ第32レンズ
を上述したように調整して接着しても良い。この方法だ
と第4群方向への突出も少なく、小型化も可能となり、
レンズの芯取り精度の他にスペーサーの製作精度(平行
度,穴の同軸度等)も上記調整において解消され、充分
なレンズの精度,性能が保証できる。尚、第32レンズ
の接着に際しては紫外線硬化型の接着剤で瞬時に固着さ
せてもその他の接着剤で固着させても良い。
【0035】次に本実施例におけるレンズ調整から接着
に至る具体的な構成例を説明する。調整においては A.光学的な調整方法 B.メカニカルな調整方法 がある。
【0036】ここでは光学的な調整方法Aとは、第3群
を構成する第31レンズと第32レンズをそれぞれ光学
的な結像を見ながら微調整する方法である。その際、第
3群を構成する物体側に強い凸の曲率を有する両凸面の
第31レンズは第3群近傍の絞りに近いレンズであり、
本実施例では特に球面収差、コマ収差を効果的に除去し
て良好な光学性能を得る為に非球面を施している。特に
第31レンズの物体側に非球面を施している。
【0037】又調整で動かすのは平行偏芯でもレンズの
面に沿った鏡筒等の部材に沿って行っても良いが、第3
1レンズは非球面を有している光軸とは面に対して一本
しかなく、又上述したように第31レンズは物体側に強
い凸の曲率を有する正の両レンズ面が凸面のレンズで像
側のレンズ面は曲率が緩い。これに対して第32レンズ
は物体側のレンズ面も強い曲率を持っている為にレンズ
面に沿った調整は比較的容易にできるので、本実施例で
は第32レンズで調整、そして接着を行っている。
【0038】又メカニカルな調整方法Bとは、第31レ
ンズ及び第32レンズの寸法を測りながら微調整する方
法である。このときも上述の光学的な調整方法Aの理由
と同様、第32レンズで調整を行っている。
【0039】これまで述べたように、その際第3群の中
の正負の2枚のレンズの屈折力を強くしていくと相互の
位置ズレが光学性能に大きな影響を与え、この2つのレ
ンズの相互の偏芯,倒れを極力小さくしていくことが小
型で良好な性能を持つズームレンズを得るのに必要とな
ってくる。この為、前述の方法A,Bを用いて第31レ
ンズに合わせて第32レンズを調整すると第31,第3
2レンズは光学的に略同軸となり得る。
【0040】この2つのレンズは相互の位置ズレは光学
的性能に大きく寄与するが、第3群として(第31レン
ズと第32レンズが同時に)偏芯,倒れを起こすこと
は、あまり大きな性能劣化にはならない。即ち、第3
1,第32レンズが光軸が出ていれば第3群の鏡筒が他
のレンズ群と若干、偏芯,倒れを持っていても、さほど
影響はない。このことからも第3群の鏡筒の中で工具等
によって調整を行っても有効である。
【0041】以下に本発明の具体的な調整方法を説明す
る。
【0042】 A−1.第3レンズ群のみ A−2.工具レンズを有する方法 A−3.第1,第2,第4群のマスターレンズを介して
の調整 B−1.第31レンズの第1面と第32レンズの第2面
の高さを合わせる。
【0043】方法A−1は、図7に示すように第3群L
3の第31レンズL31側からチャート71をコリメー
ターレンズを介してのぞきながら第32レンズを調整す
る方法である。この方法は簡易な方法であるが、第3群
L3が単独で良好な性能を持っている場合は良いが、そ
うでない場合は調整しにくくなる。この場合は中心の球
面収差や周辺のコマ収差によるチャート像のボケのバラ
ンスで調整している。
【0044】方法A−2は第3群の第31レンズ側に性
能補正用の工具レンズを配置し、工具レンズ側からチャ
ートを第3群、そしてコリメーターレンズを介してのぞ
きながら第32レンズを調整する方法である。この方法
では第3群が単独で良好な性能を持っていない場合、性
能を補正して、より正確な調整をしている。この場合も
中心の球面収差や周辺のコマ収差によるチャート像のボ
ケのバランスで調整している。この調整用工具レンズは
検査側でチャートサイズが小さいときは、負の屈折力に
して第3群との合成焦点距離を長くするのが良い。その
方が調整に対する収差の敏感度が大きくなり好ましい。
チャートサイズが大きく観察されるときは工具レンズを
正の屈折力にするのが良い。
【0045】方法A−3は図1に示す構成のズームレン
ズと同じ構成のマスターレンズを準備して、その中に製
品の第3群を設置して調整するものである。ズームレン
ズとしては良好な性能を有しているので機構は複雑だ
が、最も性能が良好なので調整はしやすい。
【0046】方法B−1は第31レンズと第32レンズ
の偏芯を除去するのを第31レンズの物体側の面と第3
2レンズの像側の面の光軸を合わせ込むものである。そ
の前提には第3群の偏芯敏感度に最も寄与する面同士を
合わせ込むものである。具体的な方法は図8に示すよう
に貼り合わせレンズを作成するときの偏芯調整に似た方
法で、光軸から同じ距離の第31レンズL31の面位置
と第32レンズL32の面の距離D1,D2を一定にす
るものである。
【0047】尚本実施例においては図9に示すように第
32レンズL32を保持枠RL3に収納保持し、第31
レンズL31を第32レンズL32に対して位置調整し
た後に保持枠RL3に接着剤92で接着保持するように
しても良い。
【0048】本発明では、以上説明したように構成する
ことにより、充分小型で良好な性能のズームレンズを達
成している。特に第3群において鏡筒の精度誤差及びレ
ンズの芯取り精度誤差を押さえつつ、小型のレンズ系を
提供している。
【0049】本発明において第3群のレンズを第31レ
ンズ,第32レンズと2つのレンズブロックとして表記
したが、それぞれ貼り合わせレンズでも良く、この第3
1レンズを第3群の最も物体側のレンズとして第32レ
ンズを第3群の最も像側のレンズとしてその間に別のレ
ンズを有していても良い。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、リヤーフ
ォーカス式のズームレンズを構成する各レンズ群のうち
変倍又はフォーカスの際に移動するレンズ群に挟まれた
固定のレンズ群のうち少なくとも1つを保持鏡筒内に接
着剤を用いることにより簡易な方法により精度良く高精
度に収納保持することができるレンズ保持鏡筒及びレン
ズ保持方法を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズ保持鏡筒の一実施例の要部断面
【図2】図1の一部分の拡大説明図
【図3】従来のレンズ保持枠の要部断面図
【図4】従来のレンズ保持枠の要部断面図
【図5】従来のレンズ保持枠の要部断面図
【図6】従来のレンズ保持枠の要部断面図
【図7】本発明に係るレンズ位置調整方法の説明図
【図8】本発明に係るレンズ位置調整方法の説明図
【図9】本発明のレンズ保持鏡筒の一部分の要部断面図
【符号の説明】
L1 第1群 L2 第2群 L3 第3群 L4 第4群 RL1 第1保持枠 RL2 第2保持枠 RL3 第3保持枠 RL4 第4保持枠 L31 第31レンズ L32 第32レンズ SP 絞り G ガラスブロック IP 像面 21 加締め部 23 接着剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ鏡筒内に物体側より順に正の屈折
    力の第1群、負の屈折力の第2群、物体側に強い屈折力
    の両レンズ面が凸面の正の第31レンズと物体側に凸面
    を向けたメニスカス状の負の第32レンズより成る正の
    屈折力の第3群、そして正の屈折力の第4群の少なくと
    も4つのレンズ群を、該第2群を像面側へ移動させて広
    角端から望遠端への変倍を行うように、又変倍に伴う像
    面変動を該第4群を物体側に凸状の軌跡を有しつつ移動
    させて補正すると共に該第4群を移動させてフォーカス
    を行うように収納保持し、該第3群を保持する保持鏡筒
    は該第31レンズ又は/及び該第32レンズのうち少な
    くとも一方を該保持鏡筒の一部で接着保持していること
    を特徴とするレンズ保持鏡筒。
  2. 【請求項2】 レンズ鏡筒内に物体側より順に正の屈折
    力の第1群、負の屈折力の第2群、物体側に強い屈折力
    の両レンズ面が凸面の正の第31レンズと物体側に凸面
    を向けたメニスカス状の負の第32レンズより成る正の
    屈折力の第3群、そして正の屈折力の第4群の少なくと
    も4つのレンズ群を、該第2群を像面側へ移動させて広
    角端から望遠端への変倍を行うように、又変倍に伴う像
    面変動を該第4群を物体側に凸状の軌跡を有しつつ移動
    させて補正すると共に該第4群を移動させてフォーカス
    を行うように収納保持し、該第3群を保持する保持鏡筒
    は該第31レンズを該保持鏡筒内に保持し、次いで該第
    32レンズを該第31レンズに対して位置調整した後に
    該保持鏡筒に接着保持することを特徴とするレンズ保持
    方法。
  3. 【請求項3】 レンズ鏡筒内に物体側より順に正の屈折
    力の第1群、負の屈折力の第2群、物体側に強い屈折力
    の両レンズ面が凸面の正の第31レンズと物体側に凸面
    を向けたメニスカス状の負の第32レンズより成る正の
    屈折力の第3群、そして正の屈折力の第4群の少なくと
    も4つのレンズ群を、該第2群を像面側へ移動させて広
    角端から望遠端への変倍を行うように、又変倍に伴う像
    面変動を該第4群を物体側に凸状の軌跡を有しつつ移動
    させて補正すると共に該第4群を移動させてフォーカス
    を行うように収納保持し、該第3群を保持する保持鏡筒
    は該第32レンズを該保持鏡筒内に保持し、次いで該第
    31レンズを該第32レンズに対して位置調整した後に
    該保持鏡筒に接着保持することを特徴とするレンズ保持
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10307248A (ja) * 1997-05-09 1998-11-17 Minolta Co Ltd ぶれ補正レンズを有する撮影レンズ
JP2008111932A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Nidec Copal Corp レンズ鏡筒

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