JPH0941676A - せん断耐力向上型既存rc柱補強方法 - Google Patents

せん断耐力向上型既存rc柱補強方法

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JPH0941676A
JPH0941676A JP19093895A JP19093895A JPH0941676A JP H0941676 A JPH0941676 A JP H0941676A JP 19093895 A JP19093895 A JP 19093895A JP 19093895 A JP19093895 A JP 19093895A JP H0941676 A JPH0941676 A JP H0941676A
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JP
Japan
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column
reinforcing
existing
reinforced concrete
shear strength
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Application number
JP19093895A
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Inventor
Junichi Fukushima
順一 福島
Tsutomu Komuro
努 小室
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存RC柱の中央部は曲げ剛性を向上し、一
方、該柱の端部、即ち、上階スラブおよび下階スラブの
近傍はせん断耐力を向上し、全体として高能率で耐震性
の向上し得るせん断耐力向上型既存RC柱補強方法を提
供する。 【解決手段】 上階スラブ10と下階スラブ11間に固
持される既存RC柱9の中央部を新しい補強用RC体1
で囲むと共に上階スラブ10および下階スラブ11に近
い上下端を補強用帯鋼板2により囲んで補強する。以上
により短柱化が防止され、せん断耐力を向上することが
できる。また、補強用帯鋼板2の外周を普通コンクリー
ト8で囲むことにより耐火性の向上と全体剛性の向上が
図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旧設計規準による
鉄筋コンクリート柱の強度補強、特に、せん断強度を補
強するに好適なせん断耐力向上型既存RC柱補強方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】昭和43年の十勝沖地震で既存のコンク
リート造(以下、RC造という)の建物がかなり被害を
受けた。以来、RC構造物の耐震設計の再検討や既存の
RC造建物の耐震性の再点検等を行った結果、設計で仮
定している力が数倍もの力が加わる可能性があることが
わかった。そのため、日本建築学会ではRC構造計算規
準の改訂を昭和46年に行った。既存鉄筋コンクリート
柱(既存RC柱という)の中ではこの改訂規準を満足し
ないものもあるため、既存RC柱の補強が義務づけら
れ、各種の補強方法乃至は構造が採用された。
【0003】図4および図5は既存RC柱9の従来一般
の概要構造を示す。RC柱9は上階スラブ10および下
階スラブ11間に固持されて配置され鉄筋12で囲まれ
たコンクリート柱13からなる。なお、鉄筋12の外周
はコンクリート14で被覆され耐火性を持たせている。
なお、鉄筋12はこれに巻着される帯筋15により補強
される。以上の構造においてRC柱9は曲げ応力を受け
ると共に特に上階スラブ10および下階スラブ11に近
い部分に大きなせん断力が作用する。
【0004】図6は補強構造の従来技術の1つを示すも
のである。この補強構造は既存RC柱9の周囲を新しい
RC柱16で囲んだものからなる。
【0005】図7および図8は従来の別の補強構造を示
す。既存RC柱9の外周はグラウトモルタル17を介し
て補強鉄板18により囲繞される。補強鉄板18は既存
RC柱9の柱長のほぼ全範囲にわたって配置される。補
強鉄板18は仕上げラスモルタル19により囲まれ、耐
火被覆される。
【0006】図9および図10は既存RC柱9の隅角部
にL形鋼20を当て、L形鋼20,20同士を帯鋼21
により連結したものである。L形鋼20,帯鋼21は柱
長のほぼ全範囲にわたって立設される。また、これ等は
モルタル22により耐火被覆される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術はそれ
ぞれ補強機能を有するものであるが次のような問題点が
ある。即ち、2重構造のRC柱の場合は、曲げ剛性は増
加するが、柱長に対する厚み方向の比率が大となり、短
柱構造となり、変形能が低下し、部分的に耐震強度が低
下する問題点がある。また、補強鉄板18やL形鋼20
および帯鋼21を入れるものは靭性は向上するが重量物
構造となり、コスト高となると共に耐火被覆を必要とし
設備コストや施工コストが大となる問題点がある。
【0008】本発明は、以上の問題点を解決するもの
で、耐震性の向上が図れると共に両端のせん断強度が高
く、かつ重量増も比較的少なく、施工コストの低いせん
断耐力向上型既存RC柱補強方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、上下端を固定される鉄筋コンクリート
柱の補強構造であって、前記上下端から適宜間隔だけ離
れた部位と前記間隔内とにそれぞれ異種類の補強法によ
って形成される補強部材を配設し、既存鉄筋コンクリー
ト柱の外周を補強してなるせん断耐力向上型既存RC柱
補強方法を特徴とするものである。また、更に具体的
に、前記上下端から適宜間隔だけ離れた部位には既存鉄
筋コンクリート柱を囲繞する補強用鉄筋コンクリート体
が固着され、前記間隔内には、前記既存鉄筋コンクリー
ト柱を巻回し、該コンクリート柱に緊締固着される補強
用帯鋼板が配設されるものであり、コンクリートにより
囲繞されるものであり、コンクリートはその外面が前記
補強用コンクリートの外面とほぼ同一面に形成されるこ
とを特徴とするものである。
【0010】既存RC柱の上下端の所定間隔を除く部分
はRC柱により囲繞され2重のRC柱となる。一方、前
記の間隔の部分は帯鋼により既存RC柱を巻回して緊締
固定する。以上の補強構造により柱の中間部は曲げ剛性
が大きく耐震強度が向上する。一方、大きなせん断力が
作用する上下端の近傍は帯鋼によって補強されるため、
せん断剛性が向上し、上下端に負荷されるせん断力に十
分耐える強度を有するものになる。一方、この帯鋼によ
り巻回されている部分を普通のコンクリートで囲繞する
ことにより曲げ強度の向上が図れる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るせん断耐力向
上型既存RC柱補強方法を図面を参照にして詳述する。
図1はその正面図であり、図2および図3は図1のA−
A線断面図およびB−B線断面図である。本発明の補強
構造は既存RC柱9の中間部を囲繞して2重のRC柱を
形成する補強用鉄筋コンクリート体(以下、補強用RC
体という)1と、上下端に設けられる補強用帯鋼板2と
からなる。
【0012】前記したように上階スラブ10および下階
スラブ11間に固持されて配置される既存RC柱9は、
鉄筋12で囲まれたコンクリート柱13からなる。鉄筋
12の外周はモルタル14で被覆され耐火性を保持す
る。また、鉄筋12には帯筋15が巻着され、鉄筋12
を補強する。
【0013】上階スラブ10および下階スラブ11から
所定の間隔だけ離れて補強用RC体1が形成される。補
強用RC体1は既存RC柱9を囲繞するコンクリート部
3と、その隅角部等に配設される鉄筋4と、鉄筋4を囲
繞するモルタル5等からなる。なお、鉄筋4には帯筋6
が巻回され固着される。以上により、既存RC柱9の中
間部は補強用RC体1により囲繞されて補強される。
【0014】前記間隔内には補強用帯鋼板2が既存RC
柱9を囲んで配設される。図1および図3に示すよう
に、補強用帯鋼板2は前記間隔に見合う幅寸法を有する
適宜厚みの一対の鉄板からなり、既存RC柱9の外周に
接して配置され、互いに合体する中間部においてボルト
7および板材23を架設し互いに溶着して固着される。
【0015】以上のように、本発明の補強構造は上階ス
ラブ10および下階スラブ11に近接する部分を補強用
帯鋼板2により補強すると共に、前記間隔以外の場所の
既存RC柱9の外周を補強用RC体1で囲繞して補強す
るものである。以上の構造により既存RC柱9は、その
中間部の曲げ剛性を向上すると共に、上階スラブ10お
よび下階スラブ11に近い部分におけるせん断耐力を向
上することができる。そのため、柱に作用するせん断力
に十分に耐え、せん断破壊を防止することができる。
【0016】図1に示すように、補強用帯鋼板2の巻着
される部分には補強用帯鋼板2を囲んで普通コンクリー
ト8が配設される。これにより補強用帯鋼板2の保護が
図れると共にその部分の全体剛性をより向上することが
できる。
【0017】以上の説明において既存RC柱9の構造を
図示のものとしたが、これは一例であり、他の形状,型
式のものでもよい。また、鉄筋4,12や帯筋6,15
の形状,配列,数等についても図示のものに限定するも
のではない。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、次のような顕著な効果
を奏する。 1)本発明の補強構造は、既存RC柱の中間部がRC柱
により囲繞され2重のRC柱に形成されることにより曲
げ剛性が向上すると共に、上下端が帯鋼板により補強さ
れるため、特にせん断強度の向上が図れる。 2)全体をコンクリートにより2重補強なものでないた
め、短柱化が防止され変化能の低下がなくなる。 3)鋼板を使用する場所が上下の特定の部分に限られる
ため従来技術のように鋼材の耐火被覆をほとんど必要と
しない。 4)補強用帯鋼板の板形状を適用場所に応じて可変にす
ることが可能であり、せん断耐力の設定の自由度が上
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の全体構造を示す正面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】従来のRC柱の正面図。
【図5】図4のC−C線断面図。
【図6】従来の2重RC柱の概要構造を示す正面図。
【図7】従来の鉄板式の補強構造を示す正面図。
【図8】図7のD−D線断面図。
【図9】従来のL形鋼および帯鋼を用いた補強構造を示
す正面図。
【図10】図9のE−E線断面図。
【符号の説明】
1 補強用鉄筋コンクリート体(補強用RC体) 2 補強用帯鋼板 3 コンクリート部 4 鉄筋 5 モルタル 6 帯筋 7 ボルト 8 普通コンクリート 9 既存鉄筋コンクリート柱(既存RC柱) 10 上階スラブ 11 下階スラブ 12 鉄筋 13 コンクリート柱 14 コンクリート 15 帯筋

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下端を固定される鉄筋コンクリート柱
    の補強構造であって、前記上下端から適宜間隔だけ離れ
    た部位と前記間隔内とにそれぞれ異種類の補強法によっ
    て形成される補強部材を配設し、既存鉄筋コンクリート
    柱の外周を補強することを特徴とするせん断耐力向上型
    既存RC柱補強方法。
  2. 【請求項2】 前記上下端から適宜間隔だけ離れた部位
    には既存鉄筋コンクリート柱を囲繞する補強用鉄筋コン
    クリート体が固着され、前記間隔内には、前記既存鉄筋
    コンクリート柱を巻回し、該コンクリート柱に緊締固着
    される補強用帯鋼板が配設されてなる請求項1のせん断
    耐力向上型既存RC柱補強方法。
  3. 【請求項3】 前記補強用帯鋼板は、コンクリートによ
    り囲繞されるものであり、コンクリートはその外面が前
    記補強用コンクリートの外面とほぼ同一面に形成される
    ものである請求項1のせん断耐力向上型既存RC柱補強
    方法。
JP19093895A 1995-07-27 1995-07-27 せん断耐力向上型既存rc柱補強方法 Pending JPH0941676A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000154651A (ja) * 1998-11-19 2000-06-06 Shimizu Corp 既存建物の耐震補強方法および耐震補強構造
JP2003336403A (ja) * 2002-05-23 2003-11-28 Ohbayashi Corp 既存構造物の改築工法並びにこの改築工法により構築された構造物
JP2013256844A (ja) * 2012-06-14 2013-12-26 Sekisui House Ltd 耐火被覆ユニット及び耐火被覆工法
CN104100098A (zh) * 2014-07-09 2014-10-15 武汉武大巨成结构股份有限公司 钢筋混凝土柱矩形截面变椭圆形外包粘钢加固法及加固柱

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