JPH0939022A - 熱可塑性樹脂と硬質基板よりなる一体成形品 - Google Patents

熱可塑性樹脂と硬質基板よりなる一体成形品

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JPH0939022A
JPH0939022A JP19729895A JP19729895A JPH0939022A JP H0939022 A JPH0939022 A JP H0939022A JP 19729895 A JP19729895 A JP 19729895A JP 19729895 A JP19729895 A JP 19729895A JP H0939022 A JPH0939022 A JP H0939022A
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hard substrate
hollow
molded product
polyacetal
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Kimihiro Kubo
公弘 久保
Norihiko Furuya
紀彦 古谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、設計の自由度を損なうことなく、
熱可塑性樹脂部分と硬質基板の結合部の割れを防止し、
さらに寸法精度の良好な熱可塑性樹脂と硬質基板よりな
る一体成形品を提供するものである。 【解決手段】 硬質基板に熱可塑性樹脂をインサート成
形することにおいて、少なくとも一つ以上の切り欠きも
しくは穴の開いた硬質基板を予め成形用型に装填し、熱
可塑性樹脂を中空射出成形することで、中空部が形成さ
れている熱可塑性樹脂と硬質基板が該切り欠きもしくは
穴部で一体化していることを特徴とする熱可塑性樹脂と
硬質基板よりなる一体成形品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性樹脂と硬質
基板よりなる一体成形品に関するものであり、更に詳し
くは、熱可塑性樹脂部分と硬質基板の結合部の割れが防
止され、さらに寸法精度の良好な熱可塑性樹脂と硬質基
板よりなる一体成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオテープレコーダー、VTR、
OA記録媒体(CD/ROM等)のシャーシ類に代表さ
れる各種硬質基板は機能部分をインサート成形により熱
可塑性樹脂で形成させる方法が多く用いられる。これは
熱可塑性樹脂の成形性の良さを利用したものであり、硬
質基板上に自由に機能部分を形成させることができ、設
計の自由度が増すという利点を持つ。
【0003】しかし、射出成形時、熱可塑性樹脂は、溶
融状態から固化する際に金型内で大きく収縮する。この
ため、インサート成形に用いられる硬質基板の切り欠き
や穴の間の寸法と熱可塑性樹脂部分の寸法との間に差が
生じ、成形後に熱可塑性樹脂部分に割れが発生するとい
うと問題がある。このため、1)寸法差から生じる熱可
塑性樹脂部分の応力を吸収、分散させる形状に設計し、
割れを防止する方法、2)結晶化時間の遅いポリアセタ
ールを用いる方法(特開平7−124997号公報)等
が提案されている。
【0004】しかしながら、前者の方法では、設計の自
由度を損なう場合が多いため好ましくない。また、後者
の方法でも基本的に熱可塑性樹脂を用いているので成形
収縮が生じ、効果に限界がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、設計の自由
度を損なうことなく、熱可塑性樹脂部分と硬質基板の結
合部の割れを防止し、さらに寸法精度の良好な熱可塑性
樹脂と硬質基板よりなる一体成形品を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、硬
質基板に熱可塑性樹脂をインサート成形することにおい
て、少なくとも一つ以上の切り欠きもしくは穴の開いた
硬質基板を予め成形用型に装填し、熱可塑性樹脂を中空
射出成形することで、中空部が形成されている熱可塑性
樹脂と硬質基板が該切り欠きもしくは穴部で一体化して
いることを特徴とする熱可塑性樹脂と硬質基板よりなる
一体成形品である。
【0007】本発明において、熱可塑性樹脂はポリアセ
タールであることが好ましく、さらには、ポリアセター
ルの融点150〜161℃であることが好ましい。本発
明における中空部は、成形品内に中空部を生じさせる成
形方法によって形成されるもので、この中空部は巣(ボ
イド)や発泡剤による気泡とは相違するものである。ま
た、中空射出成形方法は、接合部を残すことなく1回の
樹脂射出で成形でき、しかもバリの発生が少ないことが
特徴である。
【0008】本発明でいう中空射出成形方法とは、射出
成形において成形用型(普通は金型であるが、それに限
定されない)にまず硬質基板を装填し、成形用型を閉じ
て、溶融樹脂をのキャビティー中に射出中または射出
後、中空部形成流体を樹脂中に加圧下で注入し、この中
空部形成流体を介して溶融樹脂に圧力を加えながら冷却
し、中空成形品を得る成形法である。中空射出成形法の
代表的な方法は特公昭57−14968号公報に開示さ
れている。
【0009】本発明における上記中空部形成流体とは、
常温常圧でガス状または液状のもので、射出成形の温度
及び圧力下で、成形に用いる溶融樹脂と反応または相溶
しないものが使用される。例えば窒素、炭酸ガス、空
気、ヘリウム、ネオン、アルゴン、水蒸気、グリセリ
ン、流動パラフィン等であるが、通常はガス体が使用さ
れ、特に窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性
ガスが好ましく用いられる。経済性を考慮すると工業的
には窒素ガスがより好適に使用される。
【0010】本発明の中空射出成形法は、通常の射出成
形機と中空部形成流体の圧入装置の組み合わせによって
行われる。中空部形成流体の圧入装置は、溶融樹脂の射
出後に配管を通して溶融樹脂中に中空部形成流体を圧入
し、設定時間この中空部形成流体を介してキャビティー
中の樹脂を加圧する装置である。これには注入する中空
部形成流体を予め一定圧力まで高圧に圧縮し、アキュム
レーターに蓄え、溶融樹脂の射出後に配管を通して高圧
の中空部形成流体を圧入する方式や一定量の中空部形成
流体を計量し、これをポンプや加圧シリンダーでキャビ
ティーに順次送り込み、加圧していく方式等があるが、
射出後の溶融樹脂中に中空部形成流体を送り込めれば如
何なる方式も可能である。上記の中空部形成流体は成形
品を得るときの型開きの前に圧力が解放される。最終的
に熱可塑性樹脂中に中空部を有するが、好適な中空率は
5〜30%である。これは中空率がこの範囲より高いと
成形途中に中空部形成流体が樹脂層を突き破ることがあ
り、成形が不安定となる。中空率が低いとヒケ、ソリに
より寸法精度の効果が得られ難い。
【0011】なお、本発明で中空率は次式で定義され
る。 中空率(%)={(V×ρ−M)/(V×ρ)}×10
0 [ただし、上式においてVは熱可塑性樹脂部分の見かけ
体積、ρは用いた熱可塑性樹脂の比重、Mは中空の熱可
塑性樹脂部分の重量である]。本発明では熱可塑性樹脂
部分に中空部を形成することにより、該熱可塑性樹脂部
分の割れが防止されるが、このような効果が得られる理
由としては熱可塑性樹脂部の中の中空構造により硬質基
板との寸法差で生じる応力が分散、緩和されたことによ
ると推測される。
【0012】更に本発明では寸法精度が良好になるとい
う効果が得られる。ここで寸法精度とは熱可塑性樹脂に
よる機能部分の寸法精度であり、具体的には該部分のヒ
ケ、反り、ねじれ、倒れ等に対する寸法精度である。本
発明は熱可塑性樹脂と硬質基板よりなる一体成形品に関
するが、ここで言う硬質基板の材質には金属、熱硬化性
樹脂等が挙げられる。
【0013】本発明では熱可塑性樹脂により機能部分を
形成させるが、この機能部分とはボス、軸受け、回転部
品のための軸、溝、レール形状、壁等が挙げられる。本
発明の熱可塑性樹脂としては、通常の射出成形が可能な
ものであればよく、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ
アミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリ
フェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミ
ド、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサ
ルホン、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、
ポリテトラフルオロエチレン、熱可塑性エラストマー等
が挙げられる。特に、ポリアセタール、及びポリアミド
は耐熱性が高く、機械的物性にも優れ、さらには摺動特
性にも優れるため熱可塑性樹脂と硬質基板よりなる一体
成形品用の好適な樹脂として多く用いられる。
【0014】本発明の熱可塑性樹脂による機能部分は内
部に中空部を有するので、耐熱性、機械的強度等をアッ
プする目的で、必要に応じて無機及び、または有機の充
填材を樹脂に配合することが出来る。好適な充填材とし
ては、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド繊
維、チタン酸カリウム、アスベスト、炭化ケイ素、セラ
ミック、窒化ケイ素、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、
カオリン、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、
セリサイト、ゼオライト、マイカ、雲母、ネフェリンシ
ナイト、タルク、アタルパルジャイト、ウオラストナイ
ト、スラグ繊維、フェライト、ケイ酸カルシウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉄、二硫化モ
リブデン、黒鉛、石こう、ガラスビーズ、ガラスパウダ
ー、ガラスバルーン、石英、石英ガラスなどの強化充填
材を挙げることが出来き、これらは中空であってもよ
い。また、これらの強化充填材は2種以上を併用するこ
とが可能であり、必要によりシラン系、チタン系などの
カップリング剤で予備処理して使用する事ができる。
【0015】更に、本発明では必要に応じて従来公知の
添加剤、例えば各種酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、耐候
性安定剤、顔料、核剤、帯電防止剤、潤滑剤、防錆剤を
添加、使用することができる。本発明では前述のように
ポリアセタールが好適に用いられるが、このポリアセタ
ールとしてはオキシメチレン基(−(CH2 −O)−)
からなるホモポリマーとオキシメチレン基とオキシエチ
レン基(−(C2 4 −0)−)からなる共重合体のコ
ポリマーが代表的であるが、他にオキシアルキレン単位
−[(CR1 2 m −O]−(R1 、R2 :水素、ア
ルキル基、アリール基より選ばれ、それぞれ同一または
異なっても良い。m=2〜6)を含む共重合体も用いる
ことが出来る。また、末端基は水酸基、アルコキシ基、
ヒドロアルコキシ基、ホルメート基、アセチル基等ポリ
アセタールでは公知の基であれば良い。
【0016】本発明で用いるポリアセタールの融点は1
50〜161℃が好ましく、更には、151〜160℃
が好ましい。融点が低くなるにつれて特に寸法精度が良
好となり、161℃以下で著しい効果が得られる。ここ
で寸法精度とは前述の様に熱可塑性樹脂による機能部分
の寸法精度であり、具体的には該部分のヒケ、反り、ね
じれ、倒れ等に対する寸法精度である。逆に、融点が1
50℃未満では機械的物性、特に引張り強度が著しく損
なわれるので好ましくない。
【0017】なお、ポリアセタールの融点とは、本発明
の成形品の融点であり、充填材、添加剤を配合した場
合、組成物の融点となる。通常、市販されているポリア
セタールのほとんどは融点が162〜175℃であるた
め、本発明ではポリアセタールの融点を下げる方法がと
られる。ポリアセタールの融点を下げる方法としては分
子量を変化させる方法、添加剤(可塑剤等)の配合、分
子鎖中のオキシエチレン基の比を大きくする等の方法、
及びこれらの共用がもちいられるが、オキシエチレン基
比を大きくする方法が最も効果的である。オキシエチレ
ン基比を大きくするためにはポリアセタールを重合する
際にオキシエチレン基をもつモノマー比を増やすことが
効果的である。
【0018】本発明における融点は示差走査熱量測定装
置(パーキンエルマー社製「DSC−7」)を用い、以
下のように測定される。サンプル5mgを30℃から2
00℃に320℃/分で昇温し、2分間保持した後、1
30℃まで10℃/分で降温し、更に130℃から2.
5℃/分で昇温する。最後に昇温する際に、結晶化に伴
って吸熱ピークが観測される。このピークトップ温度を
融点とする。なお、ピークトップが複数ある場合は、最
も低温側のピークトップを融点とする。
【0019】本発明の、熱可塑性樹脂と硬質基板よりな
る一体成形品は割れ難く、寸法精度が良好であり、オー
ディオテープレコーダー、VTR、OA記録媒体(CD
/ROM等)のシャーシ類に代表される各種、硬質基板
を用いたインサート成形部品に有用である。
【0020】
【発明の実施の形態】実施例および比較例で用いた評価
方法を示す。 割れテスト:得られた成形品を80℃オーブン中に10
日間入れ、その後温度23℃、相対湿度50%で10日
間放置し、成形品における割れの発生を観察した。10
00個の成形品中の割れた成形品の個数で示した。
【0021】寸法精度:図2の軸部2の倒れを測定し
た。つまり、成形後、成形品を温度23℃、相対湿度5
0%で10日間放置し、その後の軸部2の頂点3の位置
を3次元測定器により測定し、図面位置(図面の頂点3
の位置)からの寸法差(mm)を寸法精度とした。この
寸法差が大きいほど倒れが大きく、寸法精度が悪いこと
になる。
【0022】
【実施例1〜4】硬質基板としてステンレス板、熱可塑
性樹脂としてそれぞれ、ABS樹脂(旭化成工業(株)
製スタイラック200)、変性ポリフェニレンエーテル
(旭化成工業(株)製ザイロン500V)、ポリアミド
(旭化成工業(株)製レオナ1300S)、ポリアセタ
ール(POM9)を用い、中空射出成形法とインサート
成形の組み合わせにより図1、2に示すような熱可塑性
樹脂と硬質基板よりなる一体成形品を作成した。
【0023】なお、ポリアセタール(POM9)の重合
は通常のコポリマーの重合法を用いた。具体的には、ト
リオキサンと1,3−ジオキソランのモル比は1:0.
02とし、分子量調節剤としてメチラールを用い、BF
3系触媒でバルク重合を行った。また、トリオキサンと
分子量調節剤、及びトリオキサンと触媒のモル比はそれ
ぞれ1:0.7×10-3、1:0.15×10-4で重合
した。重合装置としては二軸混練機を用い液状の高純度
モノマー、触媒を供給し、温度は60〜200℃の範囲
で重合を行った。重合機からは塊状のポリマーが連続的
に得られた。これにより、融点が代表的な市販のコポリ
マーの163.0℃であった。
【0024】金型温度、成形機のシリンダー温度はそれ
ぞれの樹脂の通常の射出成形における適正温度にコント
ロールし、金型を開いて硬質基板をキャビティー内にセ
ットした後で金型を閉じた。その後、上述の中空射出成
形法を行った。溶融樹脂中に注入する中空部形成流体に
は窒素ガスを用い、中空部形成流体注入口はシリンダー
のノズル部に設けた。このときシリンダーへの中空部形
成流体の侵入(金型と反対方向への侵入)を防止する目
的で中空部形成流体注入口のスクリュー側(ホッパー
側)にシャットオフ弁を設けた。
【0025】中空部形成流体注入装置に窒素ガスを導入
し、150kg/cm2に昇圧してアキュームレーター
に蓄え、樹脂射出後に配管を通して樹脂中に注入した。
中空部形成流体体は、ノズルからスプルー、ランナーを
通って角柱状のキャビティー中に導入された。このとき
の条件は中空部形成流体圧入遅延時間(樹脂の射出後中
空部形成流体を注入するまでの時間)を0.1秒、中空
部形成流体圧入時間(中空部形成流体注入を行う時間)
を5秒、圧力保持時間(中空部形成流体注入をとめ中空
部形成流体系を閉じた状態に保持する時間と中空部形成
流体圧入時間をたした時間)を40秒とした。型開きは
圧力保持時間終了から5秒後に行い、成形品を取り出し
た。サイクル時間は60秒であった。
【0026】上記方法により何れも中空構造をもつ成形
品が得られた。中空部の態様の例を図2に示した。評価
結果を表1に示した。
【0027】
【比較例1〜4】通常の射出成形法(中空部の無い)を
用いた他は実施例1〜4と同様に成形品を得、割れテス
ト、寸法精度を評価した。通常の射出成形における保圧
は700kg/cm2 、保圧時間は20秒、サイクル時
間60秒とした。これにより図1と同様な外観の成形品
(中空部の無い)を得た。得られた結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【実施例5〜10】次の各種ポリアセタールの重合を通
常のコポリマーの重合法を用い、それぞれ融点の異なる
ポリアセタールを得るためにモノマー成分比を変えて重
合した。具体的には、トリオキサン、1,3−ジオキソ
ランをモノマーとし、分子量調節剤としてメチラールを
用い、BF3系触媒でバルク重合を行った。このときの
トリオキサンと1,3−ジオキソランのモル比は1:
0.06〜1:0.20とした。また、トリオキサンと
分子量調節剤、及びトリオキサンと触媒のモル比はそれ
ぞれ1:0.5〜1.0×10-3、1:0.1〜0.2
×10-4で重合した。重合装置としては二軸混練機を用
い液状の高純度モノマー、触媒を供給し、温度は60〜
200℃の範囲で重合を行った。重合機からは塊状のポ
リマーが連続的に得られ、重合装置に供給したモノマー
成分比によって、融点の異なるPOM1〜6(表2参
照)を得た。このPOM1〜6を用いて、実施例1〜4
と同様な方法で成形品を得、評価を行った。
【0030】得られた結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
【実施例11、12】ポリアセタールの重合は実施例5
〜10と同じ重合法を用いたが、融点が実施例5〜10
より更に低くなるようにモノマー成分中の1,3−ジオ
キソラン比を実施例5〜10より大きい条件で重合を行
った。具体的には、トリオキサン、1,3−ジオキソラ
ンのモル比を1:0.22〜1:0.25として重合を
行った。得られたポリアセタールをPOM7、8とし
た。このPOM7、8を用いて、実施例1〜4と同様な
方法で成形品を得、評価を行った。
【0033】得られた結果を表2に示す。
【0034】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂と硬質基板よりな
る一体成形品は割れ難く、寸法精度が良好である。ま
た、ポリアセタールの融点を150〜161℃とするこ
とで機械的物性を損なうことなく、寸法精度が更に良好
なものが得られる。よって、オーディオテープレコーダ
ー、VTR、OA記録媒体(CD/ROM等)のシャー
シ類に代表される硬質基板に熱可塑性樹脂よりなる部品
をインサート成形するに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱可塑性樹脂と硬質基板よりなる一体
成形品の外観概要図の一例。
【図2】図1のAB面での断面図。ただし、比較例の場
合は中空部は無い。
【符号の説明】
1 硬質基板 2 軸部(熱可塑性樹脂による機能部分の1つ) 3 軸部の頂点 4 軸受け部(熱可塑性樹脂による機能部分の1つ) 5 中空部 6 硬質基板の穴

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質基板に熱可塑性樹脂をインサート成
    形することにおいて、少なくとも一つ以上の切り欠きも
    しくは穴の開いた硬質基板を予め成形用型に装填し、熱
    可塑性樹脂を中空射出成形することで、中空部が形成さ
    れている熱可塑性樹脂と硬質基板が該切り欠きもしくは
    穴部で一体化していることを特徴とする熱可塑性樹脂と
    硬質基板よりなる一体成形品。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリアセタールであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂と硬質基板
    よりなる一体成形品。
  3. 【請求項3】 ポリアセタールが融点150〜161℃
    であることを特徴とする請求項2記載の熱可塑性樹脂と
    硬質基板よりなる一体成形品。
JP19729895A 1995-08-02 1995-08-02 熱可塑性樹脂と硬質基板よりなる一体成形品 Pending JPH0939022A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6618241B2 (en) 2000-11-17 2003-09-09 Samsung Electronics Co., Ltd. Computer system
JP2008012836A (ja) * 2006-07-07 2008-01-24 Sakae Riken Kogyo Co Ltd 樹脂メッキ部品付き中空樹脂成形品の製造方法、及びその中空樹脂成形品
JP2010240906A (ja) * 2009-04-02 2010-10-28 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 複合成形品及びその製造方法

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