JPH0938806A - 硬質被覆層がすぐれた密着接合性を有する表面被覆炭窒化チタン基サーメット製切削工具 - Google Patents
硬質被覆層がすぐれた密着接合性を有する表面被覆炭窒化チタン基サーメット製切削工具Info
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- JPH0938806A JPH0938806A JP21405795A JP21405795A JPH0938806A JP H0938806 A JPH0938806 A JP H0938806A JP 21405795 A JP21405795 A JP 21405795A JP 21405795 A JP21405795 A JP 21405795A JP H0938806 A JPH0938806 A JP H0938806A
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- coating layer
- cutting tool
- cermet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 硬質被覆層がすぐれた密着接合性を有する表
面被覆ＴｉＣＮ基サーメット製切削工具を提供する。 【解決手段】 表面被覆ＴｉＣＮ基サーメット製切削工
具が、ＴｉＣＮ基サーメット基体の表面に、重量％で、
Ｎｉ：４〜２５％、Ｃｏ：１５〜５０％を含有し、残り
が実質的にＴｉＣまたはＴｉＣＮからなる組成を有する
平均層厚：０．１〜５μｍの化学蒸着密着接合層を介し
て、ＴｉＣ，ＴｉＮ，ＴｉＣＮ，ＴｉＣＯ，ＴｉＣＮ
Ｏ、およびＡｌ2 Ｏ3 のうちの２種以上の複層からなる
硬質被覆層を０．５〜２０μｍの平均層厚で形成したも
のからなる。
面被覆ＴｉＣＮ基サーメット製切削工具を提供する。 【解決手段】 表面被覆ＴｉＣＮ基サーメット製切削工
具が、ＴｉＣＮ基サーメット基体の表面に、重量％で、
Ｎｉ：４〜２５％、Ｃｏ：１５〜５０％を含有し、残り
が実質的にＴｉＣまたはＴｉＣＮからなる組成を有する
平均層厚：０．１〜５μｍの化学蒸着密着接合層を介し
て、ＴｉＣ，ＴｉＮ，ＴｉＣＮ，ＴｉＣＯ，ＴｉＣＮ
Ｏ、およびＡｌ2 Ｏ3 のうちの２種以上の複層からなる
硬質被覆層を０．５〜２０μｍの平均層厚で形成したも
のからなる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、硬質被覆層の基
体表面に対する密着接合性にすぐれ、したがって高速切
削でも硬質被覆層に剥離の発生なく、すぐれた耐摩耗性
を長期に亘って発揮する表面被覆炭窒化チタン基サーメ
ット製切削工具（以下、被覆サーメット切削工具とい
う）に関するものである。
体表面に対する密着接合性にすぐれ、したがって高速切
削でも硬質被覆層に剥離の発生なく、すぐれた耐摩耗性
を長期に亘って発揮する表面被覆炭窒化チタン基サーメ
ット製切削工具（以下、被覆サーメット切削工具とい
う）に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、一般に、例えば特開昭５４−１１
７５１０号公報に記載される通り、炭窒化チタン基サー
メット基体（以下、サーメット基体という）の表面に、
化学蒸着法および／または物理蒸着法にて、Ｔｉの炭化
物、窒化物、炭窒化物、炭酸化物、および炭窒酸化物、
並びに酸化アルミニウム（以下、それぞれＴｉＣ，Ｔｉ
Ｎ，ＴｉＣＮ，ＴｉＣＯ，ＴｉＣＮＯ、およびＡｌ2 Ｏ
3 で示す）のうちの２種以上の複層からなる硬質被覆層
を０．５〜２０μｍの平均層厚で形成してなる被覆サー
メット切削工具が知られており、これが、例えば鋼や鋳
鉄などの連続切削や断続切削に用いられることも知られ
ている。
７５１０号公報に記載される通り、炭窒化チタン基サー
メット基体（以下、サーメット基体という）の表面に、
化学蒸着法および／または物理蒸着法にて、Ｔｉの炭化
物、窒化物、炭窒化物、炭酸化物、および炭窒酸化物、
並びに酸化アルミニウム（以下、それぞれＴｉＣ，Ｔｉ
Ｎ，ＴｉＣＮ，ＴｉＣＯ，ＴｉＣＮＯ、およびＡｌ2 Ｏ
3 で示す）のうちの２種以上の複層からなる硬質被覆層
を０．５〜２０μｍの平均層厚で形成してなる被覆サー
メット切削工具が知られており、これが、例えば鋼や鋳
鉄などの連続切削や断続切削に用いられることも知られ
ている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の切削機械
の高性能化はめざましく、かつ切削加工の省力化に対す
る要求も強く、これに伴ない、切削加工は一段と高速化
を強いられる状況にあるが、上記の従来被覆サーメット
切削工具を用いて高速切削を行なった場合、サーメット
基体に対する硬質被覆層の密着接合性が十分でないため
に、前記硬質被覆層に剥離が発生し易く、比較的短時間
で使用寿命に至るのが現状である。
の高性能化はめざましく、かつ切削加工の省力化に対す
る要求も強く、これに伴ない、切削加工は一段と高速化
を強いられる状況にあるが、上記の従来被覆サーメット
切削工具を用いて高速切削を行なった場合、サーメット
基体に対する硬質被覆層の密着接合性が十分でないため
に、前記硬質被覆層に剥離が発生し易く、比較的短時間
で使用寿命に至るのが現状である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記の従来被覆サーメット切削
工具に着目し、これの硬質被覆層のサーメット基体への
密着接合性向上をはかるべく研究を行った結果、上記サ
ーメット基体の表面に、化学蒸着法を用いて、重量％
で、Ｎｉ：４〜２５％、Ｃｏ：１５〜２０％を含有し、
残りが実質的にＴｉＣまたはＴｉＣＮからなる組成を有
する接合層を形成した状態で、これに上記の通常の硬質
被覆層を形成すると、前記化学蒸着接合層は、サーメッ
ト基体および硬質被覆層のいずれに対してもすぐれた密
着接合性を有することから、この結果の被覆サーメット
切削工具は、高速切削でも前記硬質被覆層に剥離の発生
なく、すぐれた耐摩耗性を長期に亘って発揮するという
研究結果を得たのである。
上述のような観点から、上記の従来被覆サーメット切削
工具に着目し、これの硬質被覆層のサーメット基体への
密着接合性向上をはかるべく研究を行った結果、上記サ
ーメット基体の表面に、化学蒸着法を用いて、重量％
で、Ｎｉ：４〜２５％、Ｃｏ：１５〜２０％を含有し、
残りが実質的にＴｉＣまたはＴｉＣＮからなる組成を有
する接合層を形成した状態で、これに上記の通常の硬質
被覆層を形成すると、前記化学蒸着接合層は、サーメッ
ト基体および硬質被覆層のいずれに対してもすぐれた密
着接合性を有することから、この結果の被覆サーメット
切削工具は、高速切削でも前記硬質被覆層に剥離の発生
なく、すぐれた耐摩耗性を長期に亘って発揮するという
研究結果を得たのである。
【０００５】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、サーメット基体の表面に、Ｔｉ
Ｃ，ＴｉＮ，ＴｉＣＮ，ＴｉＣＯ、およびＴｉＣＮＯ、
並びにＡｌ2 Ｏ3 のうちの２種以上の複層を０．５〜２
０μｍの平均層厚で形成してなる被覆サーメット切削工
具において、上記サーメット基体と上記硬質被覆層の間
に、重量％で、Ｎｉ：４〜２５％、 Ｃｏ：１５
〜５０％、を含有し、残りが実質的にＴｉＣまたはＴｉ
ＣＮからなる組成を有する化学蒸着密着接合層を０．１
〜５μｍの平均層厚で介在させてなる、硬質被覆層がす
ぐれた密着接合性を有する被覆サーメット切削工具に特
徴を有するものである。
なされたものであって、サーメット基体の表面に、Ｔｉ
Ｃ，ＴｉＮ，ＴｉＣＮ，ＴｉＣＯ、およびＴｉＣＮＯ、
並びにＡｌ2 Ｏ3 のうちの２種以上の複層を０．５〜２
０μｍの平均層厚で形成してなる被覆サーメット切削工
具において、上記サーメット基体と上記硬質被覆層の間
に、重量％で、Ｎｉ：４〜２５％、 Ｃｏ：１５
〜５０％、を含有し、残りが実質的にＴｉＣまたはＴｉ
ＣＮからなる組成を有する化学蒸着密着接合層を０．１
〜５μｍの平均層厚で介在させてなる、硬質被覆層がす
ぐれた密着接合性を有する被覆サーメット切削工具に特
徴を有するものである。
【０００６】なお、この発明の被覆サーメット切削工具
を構成する化学蒸着密着接合相は、上記の通り化学蒸着
装置にて、反応ガスとして、例えば、ＴｉＣｌ4 ：０．
５〜１０％、ＣＨ4 ：０．５〜１０％、ＣｏＣｌ2 ：
０．１〜５％、ＮｉＣｌ2 ：０．１〜５％、Ｈ2 ：残り
からなる組成のものや、ＴｉＣｌ4 ：０．５〜１０％、
ＣＨ4 ：０．５〜１０％、Ｎ2 ：１〜５０％、ＣｏＣｌ
2 ：０．１〜５％、ＮｉＣｌ2 ：０．１〜５％、Ｈ2 ：
残りからなる組成（以上容量％）のものを用いる以外は
通常の条件で形成することができる。また、その組成に
関し、ＮｉとＣｏの共存含有によってサーメット基体お
よび硬質被覆層の両方に対してすぐれた密着接合性を発
揮するものであり、したがってＮｉおよびＣｏのいずれ
かでも、その含有量がＮｉ：４％未満およびＣｏ：１５
％未満になると所望のすぐれた密着接合性を確保するこ
とができず、一方その含有量のいずれかでもＮｉ：２５
％およびＣｏ：５０％を越えると、耐熱性が急激に低下
するようになり、これが硬質被覆層剥離の原因となるこ
とから、その含有量を、それぞれＮｉ：４〜２５％、望
ましくは５〜１５％、Ｃｏ：１５〜５０％、望ましくは
１５〜３５％と定めた。さらに、その平均層厚について
も、その平均層厚が０．１μｍ未満では所望のすぐれた
密着接合性を確保することができず、一方その平均層厚
が５μｍを越えると硬質被覆層が剥離し易くなることか
ら、その平均層厚を０．１〜５μｍ、望ましくは０．５
〜２μｍと定めた。また、硬質被覆層の平均層厚を０．
５〜２０μｍとしたのは、その平均層厚が０．５μｍ未
満では所望の耐摩耗性向上効果が得られず、一方その平
均層厚が２０μｍを越えると硬質被覆層に欠けやチッピ
ング（微小欠け）が発生し易くなるという理由によるも
のであり、望ましくは３〜１３μｍの平均層厚がよい。
を構成する化学蒸着密着接合相は、上記の通り化学蒸着
装置にて、反応ガスとして、例えば、ＴｉＣｌ4 ：０．
５〜１０％、ＣＨ4 ：０．５〜１０％、ＣｏＣｌ2 ：
０．１〜５％、ＮｉＣｌ2 ：０．１〜５％、Ｈ2 ：残り
からなる組成のものや、ＴｉＣｌ4 ：０．５〜１０％、
ＣＨ4 ：０．５〜１０％、Ｎ2 ：１〜５０％、ＣｏＣｌ
2 ：０．１〜５％、ＮｉＣｌ2 ：０．１〜５％、Ｈ2 ：
残りからなる組成（以上容量％）のものを用いる以外は
通常の条件で形成することができる。また、その組成に
関し、ＮｉとＣｏの共存含有によってサーメット基体お
よび硬質被覆層の両方に対してすぐれた密着接合性を発
揮するものであり、したがってＮｉおよびＣｏのいずれ
かでも、その含有量がＮｉ：４％未満およびＣｏ：１５
％未満になると所望のすぐれた密着接合性を確保するこ
とができず、一方その含有量のいずれかでもＮｉ：２５
％およびＣｏ：５０％を越えると、耐熱性が急激に低下
するようになり、これが硬質被覆層剥離の原因となるこ
とから、その含有量を、それぞれＮｉ：４〜２５％、望
ましくは５〜１５％、Ｃｏ：１５〜５０％、望ましくは
１５〜３５％と定めた。さらに、その平均層厚について
も、その平均層厚が０．１μｍ未満では所望のすぐれた
密着接合性を確保することができず、一方その平均層厚
が５μｍを越えると硬質被覆層が剥離し易くなることか
ら、その平均層厚を０．１〜５μｍ、望ましくは０．５
〜２μｍと定めた。また、硬質被覆層の平均層厚を０．
５〜２０μｍとしたのは、その平均層厚が０．５μｍ未
満では所望の耐摩耗性向上効果が得られず、一方その平
均層厚が２０μｍを越えると硬質被覆層に欠けやチッピ
ング（微小欠け）が発生し易くなるという理由によるも
のであり、望ましくは３〜１３μｍの平均層厚がよい。
【０００７】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の被覆サーメッ
ト切削工具を実施例により具体的に説明する。原料粉末
として、いずれも１〜３μｍの範囲内の所定の平均粒径
を有するＴｉＣＮ粉末、ＴｉＣ粉末、ＴｉＮ粉末、Ｔａ
Ｃ粉末、ＮｂＣ粉末、ＷＣ粉末、Ｍｏ2 Ｃ粉末、ＺｒＣ
粉末、Ｃｏ粉末、およびＮｉ粉末を用い、これら原料粉
末を表１に示される配合組成に配合し、ボールミルで７
２時間湿式混合し、乾燥した後、サーメット基体Ａ〜Ｅ
については、ＩＳＯ規格ＣＮＭＧ１２０４０８に即した
形状の圧粉体にプレス成形し、またサーメット基体Ｆ〜
Ｈについては、同規格ＳＥＥＮ１２０４ＡＦＴＮ１に即
した形状にプレス成形し、ついで前記サーメット基体Ａ
〜Ｃ、およびＦ，Ｇの圧粉体は、０．０１torrの真空
中、１４５０〜１５００℃の範囲内の所定温度に１時間
保持の条件で焼結し、またサーメット基体Ｄ，Ｅ、およ
びＨの圧粉体は、焼結温度までの昇温過程を０．０１to
rrの真空雰囲気とし、１４５０〜１５５０℃の範囲内の
所定の焼結温度に到達後は雰囲気を１０torrのＮ2 雰囲
気として１時間保持し、焼結温度からの冷却を０．０１
torrの真空中で行なう条件（サーメット基体の表面部に
Ｃｏ＋Ｎｉ富化帯域形成条件）で焼結することによりサ
ーメット基体Ａ〜Ｈをそれぞれ製造した。
ト切削工具を実施例により具体的に説明する。原料粉末
として、いずれも１〜３μｍの範囲内の所定の平均粒径
を有するＴｉＣＮ粉末、ＴｉＣ粉末、ＴｉＮ粉末、Ｔａ
Ｃ粉末、ＮｂＣ粉末、ＷＣ粉末、Ｍｏ2 Ｃ粉末、ＺｒＣ
粉末、Ｃｏ粉末、およびＮｉ粉末を用い、これら原料粉
末を表１に示される配合組成に配合し、ボールミルで７
２時間湿式混合し、乾燥した後、サーメット基体Ａ〜Ｅ
については、ＩＳＯ規格ＣＮＭＧ１２０４０８に即した
形状の圧粉体にプレス成形し、またサーメット基体Ｆ〜
Ｈについては、同規格ＳＥＥＮ１２０４ＡＦＴＮ１に即
した形状にプレス成形し、ついで前記サーメット基体Ａ
〜Ｃ、およびＦ，Ｇの圧粉体は、０．０１torrの真空
中、１４５０〜１５００℃の範囲内の所定温度に１時間
保持の条件で焼結し、またサーメット基体Ｄ，Ｅ、およ
びＨの圧粉体は、焼結温度までの昇温過程を０．０１to
rrの真空雰囲気とし、１４５０〜１５５０℃の範囲内の
所定の焼結温度に到達後は雰囲気を１０torrのＮ2 雰囲
気として１時間保持し、焼結温度からの冷却を０．０１
torrの真空中で行なう条件（サーメット基体の表面部に
Ｃｏ＋Ｎｉ富化帯域形成条件）で焼結することによりサ
ーメット基体Ａ〜Ｈをそれぞれ製造した。
【０００８】ついで、上記サーメット基体Ａ〜Ｈの表面
に、仕上げ加工とホーニングを施した状態で、通常の化
学蒸着装置を用い、表２に示される条件で、まず化学蒸
着密着接合層ａ〜ｆのうちのいずれかを表４に示される
平均層厚で形成し、さらに同じく表４に示される組成お
よび平均層厚の硬質被覆層を形成することにより本発明
被覆サーメット切削工具１〜１２をそれぞれ製造した。
また、比較の目的で、表５に示される通り、上記の化学
蒸着密着接合層を形成しない以外は同一の条件で従来被
覆サーメット切削工具１〜１２をそれぞれ製造した。な
お、表３には上記の化学蒸着密着接合層ａ〜ｆの組成を
それぞれ示した。
に、仕上げ加工とホーニングを施した状態で、通常の化
学蒸着装置を用い、表２に示される条件で、まず化学蒸
着密着接合層ａ〜ｆのうちのいずれかを表４に示される
平均層厚で形成し、さらに同じく表４に示される組成お
よび平均層厚の硬質被覆層を形成することにより本発明
被覆サーメット切削工具１〜１２をそれぞれ製造した。
また、比較の目的で、表５に示される通り、上記の化学
蒸着密着接合層を形成しない以外は同一の条件で従来被
覆サーメット切削工具１〜１２をそれぞれ製造した。な
お、表３には上記の化学蒸着密着接合層ａ〜ｆの組成を
それぞれ示した。
【０００９】つぎに、この結果得られた本発明および従
来被覆サーメット切削工具１〜８については、 被削材：ＳＣＭ４４０の丸棒（硬さ：ＨB ２２０）、 切削速度：２７０ｍ／min 、 送り：０．２５mm／rev.、 切込み：１mm、 切削時間：２０分、 の条件で鋼の湿式高速連続切削試験を行ない、また本発
明および従来被覆サーメット切削工具９〜１２について
は、 被削材：ＳＣＭ４４０の角材（硬さ：ＨB ２２０）、 切削速度：３５０ｍ／min 、 送り：０．２５mm／rev.、 切込み：２mm、 切削時間：１０分、 の条件で鋼の乾式高速フライス切削試験を行ない、いず
れの切削試験でも切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。これ
らの測定結果を表６に示した。
来被覆サーメット切削工具１〜８については、 被削材：ＳＣＭ４４０の丸棒（硬さ：ＨB ２２０）、 切削速度：２７０ｍ／min 、 送り：０．２５mm／rev.、 切込み：１mm、 切削時間：２０分、 の条件で鋼の湿式高速連続切削試験を行ない、また本発
明および従来被覆サーメット切削工具９〜１２について
は、 被削材：ＳＣＭ４４０の角材（硬さ：ＨB ２２０）、 切削速度：３５０ｍ／min 、 送り：０．２５mm／rev.、 切込み：２mm、 切削時間：１０分、 の条件で鋼の乾式高速フライス切削試験を行ない、いず
れの切削試験でも切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。これ
らの測定結果を表６に示した。
【００１０】
【表１】
【００１１】
【表２】
【００１２】
【表３】
【００１３】
【表４】
【００１４】
【表５】
【００１５】
【表６】
【００１６】
【発明の効果】表４〜６に示される結果から、本発明被
覆サーメット切削工具１〜１２は、連続切削および断続
切削のいずれにおいても、高速切削であるにもかかわら
ず、サーメット基体と硬質被覆層の間に介在させた化学
蒸着密着接合層の作用で、前記硬質被覆層に剥離の発生
なく、すぐれた耐摩耗性を示すのに対して、前記化学蒸
着密着接合層の形成がない従来被覆サーメット切削工具
１〜１２においては、連続切削および断続切削のいずれ
においても硬質被覆層に剥離が発生し、比較的短時間で
使用寿命に至ることが明らかである。上述のように、こ
の発明の被覆サーメット切削工具は、鋼や鋳鉄などの高
速切削でも硬質被覆層に剥離の発生がなく、すぐれた耐
摩耗性を長期に亘って発揮するので、切削機械の高性能
化および切削加工の省力化に満足に対応することができ
るものである。
覆サーメット切削工具１〜１２は、連続切削および断続
切削のいずれにおいても、高速切削であるにもかかわら
ず、サーメット基体と硬質被覆層の間に介在させた化学
蒸着密着接合層の作用で、前記硬質被覆層に剥離の発生
なく、すぐれた耐摩耗性を示すのに対して、前記化学蒸
着密着接合層の形成がない従来被覆サーメット切削工具
１〜１２においては、連続切削および断続切削のいずれ
においても硬質被覆層に剥離が発生し、比較的短時間で
使用寿命に至ることが明らかである。上述のように、こ
の発明の被覆サーメット切削工具は、鋼や鋳鉄などの高
速切削でも硬質被覆層に剥離の発生がなく、すぐれた耐
摩耗性を長期に亘って発揮するので、切削機械の高性能
化および切削加工の省力化に満足に対応することができ
るものである。
Claims (1)
- 【請求項１】 炭窒化チタン基サーメット基体の表面
に、Ｔｉの炭化物、窒化物、炭窒化物、炭酸化物、およ
び炭窒酸化物、並びに酸化アルミニウムのうちの２種以
上の複層で構成された硬質被覆層を０．５〜２０μｍの
平均層厚で形成してなる表面被覆炭窒化チタン基サーメ
ット製切削工具において、 上記炭窒化チタン基サーメット基体と上記硬質被覆層の
間に、重量％で、 Ｎｉ：４〜２５％、 Ｃｏ：１５〜５０％、を含
有し、残りが実質的に炭化チタンまたは炭窒化チタンか
らなる組成を有する化学蒸着密着接合層を０．１〜５μ
ｍの平均層厚で介在させたことを特徴とする硬質被覆層
がすぐれた密着接合性を有する表面被覆炭窒化チタン基
サーメット製切削工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21405795A JPH0938806A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 硬質被覆層がすぐれた密着接合性を有する表面被覆炭窒化チタン基サーメット製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21405795A JPH0938806A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 硬質被覆層がすぐれた密着接合性を有する表面被覆炭窒化チタン基サーメット製切削工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0938806A true JPH0938806A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16649556
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21405795A Pending JPH0938806A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 硬質被覆層がすぐれた密着接合性を有する表面被覆炭窒化チタン基サーメット製切削工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0938806A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006075912A (ja) * | 2004-09-07 | 2006-03-23 | Mitsubishi Materials Corp | 高硬度鋼の高速切削加工で表面被覆層がすぐれた耐摩耗性および耐チッピング性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具の製造方法 |
| JP2006075911A (ja) * | 2004-09-07 | 2006-03-23 | Mitsubishi Materials Corp | 高速切削加工で表面被覆層がすぐれた耐摩耗性および耐チッピング性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具の製造方法 |
| JP2010030004A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Sumitomo Electric Hardmetal Corp | 表面被覆切削工具 |
-
1995
- 1995-07-31 JP JP21405795A patent/JPH0938806A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006075912A (ja) * | 2004-09-07 | 2006-03-23 | Mitsubishi Materials Corp | 高硬度鋼の高速切削加工で表面被覆層がすぐれた耐摩耗性および耐チッピング性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具の製造方法 |
| JP2006075911A (ja) * | 2004-09-07 | 2006-03-23 | Mitsubishi Materials Corp | 高速切削加工で表面被覆層がすぐれた耐摩耗性および耐チッピング性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具の製造方法 |
| JP4535255B2 (ja) * | 2004-09-07 | 2010-09-01 | 三菱マテリアル株式会社 | 高硬度鋼の高速切削加工で表面被覆層がすぐれた耐摩耗性および耐チッピング性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具の製造方法 |
| JP2010030004A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Sumitomo Electric Hardmetal Corp | 表面被覆切削工具 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010522 |