JPH0938367A - ミシン - Google Patents

ミシン

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JPH0938367A
JPH0938367A JP21665795A JP21665795A JPH0938367A JP H0938367 A JPH0938367 A JP H0938367A JP 21665795 A JP21665795 A JP 21665795A JP 21665795 A JP21665795 A JP 21665795A JP H0938367 A JPH0938367 A JP H0938367A
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JP
Japan
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drive
sewing machine
cam
drive cam
respect
Prior art date
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Application number
JP21665795A
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English (en)
Inventor
Ikuo Tajima
郁夫 田島
Terutada Kojima
輝忠 兒島
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Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
Original Assignee
Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最適な天秤のモーションを容易に設定する。 【解決手段】 釜6を回転駆動する釜駆動軸12と同期
的に駆動される駆動軸21によって天秤を駆動するよう
にしたミシンにおいて、前記駆動軸21に連繋的に配設
され、前記天秤を往復駆動させる駆動カム27と、この
駆動カム27を前記駆動軸21に対し周方向へ回動させ
て、所望の取付角度を設定し得る位相変更機構38とを
備える。そして、所要の駆動手段により前記位相変更機
構38を制御的に駆動して、前記駆動カム27を駆動軸
21に対し所望の取付角度に調整変位することにより、
前記天秤のモーションの位相を前記釜6のモーションに
対し変更可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、縫い糸や布地
(被縫製物)の性状に応じて、或いは所望する縫上がり状
態に応じて、天秤のモーションの位相を容易に変更可能
に構成した本縫い形式のミシンに関するものである。
【0002】
【従来技術】本縫い形式のミシンにおける天秤の機能
は、針棒(縫い針)が下死点位置から少し上動したタイミ
ングで釜の剣先により捕捉された上糸がこの釜の回転に
伴って上流より引込まれるのを許容するために上糸を十
分に弛ませたり、上糸が釜をくぐり抜けた後に上糸を引
上げて糸締めを行なうことである。従って天秤は、針棒
や釜のモーションに対して所定の位相関係を保って最適
なモーションで駆動させる必要があるため、通常は針棒
や釜と共通の駆動源によりカム機構等を介して同期駆動
するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで前述した天秤
のモーションにおいて、特に引上げ時のタイミング(以
後、引上げタイミングという)が縫締まりに大きく影響
し、上糸の性質、被縫製物の性状等の差に応じて微妙に
異なる。従って天秤の引上げタイミングは、これらの条
件に応じて最適となるように調整する必要があるが、こ
の調整は極めて頻雑で多くの手間を要しているのが現状
である。すなわち引上げタイミングを調整するには、駆
動軸に対して天秤駆動のためのカム等の固定位置を変更
する作業が必要であり、殊にミシンヘッドを複数個備え
た多頭式ミシンでは、該ミシンヘッドの数に応じた数の
天秤が存在するので、調整作業が更に煩雑なものとなっ
ている。
【0004】また近年では、例えば刺繍ミシンで縫製さ
れる刺繍に対しても、その縫上がりに対する要望が高度
かつ多様化しており、とりわけ糸締まりに対する要望が
厳しくなってきている。つまり、刺繍の内容に応じて糸
締まりの強い風合いが要望されたり、逆に糸締まりの弱
い風合いが要望されたりするのが実情であって、これら
の多様に亘る要望の全てに応えることは極めて困難であ
る。
【0005】
【発明の目的】この発明は、前述した課題を好適に解決
するべく提案されたものであって、糸の性質や被縫製物
の性状等に応じて、或いは得ようとする糸締まりの風合
いに応じて、最適な天秤のモーションを容易に設定し得
るミシンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を好適に達成するため本発明は、釜を回転駆動す
る釜駆動軸と同期的に駆動される駆動軸によって天秤を
駆動するようにしたミシンにおいて、前記駆動軸に連繋
的に配設され、前記天秤を往復駆動させる駆動カムと、
この駆動カムを前記駆動軸に対し周方向へ回動させて、
所望の取付角度を設定し得る位相変更機構とを備え、所
要の駆動手段により前記位相変更機構を制御的に駆動し
て、前記駆動カムを駆動軸に対し所望の取付角度に調整
変位することにより、前記天秤のモーションの位相を前
記釜のモーションに対し変更可能に構成したことを特徴
とする。
【0007】
【作用】制御モータによって位相変更機構を駆動させる
ことにより、駆動軸に回動可能に配設される駆動カムが
所望の角度位置に変更され、この駆動カムにより駆動さ
れる天秤のモーションの位相が、釜のモーションに対し
て変更可能となる。また多頭式ミシンにおいては、位相
変更機構が各ミシンヘッド内に配設され、該位相変更機
構を単一の制御モータによって同時に制御でき、天秤の
モーションの位相を迅速かつ容易に変更し得る。
【0008】
【実施例】
(第1実施例について)次に本発明に係るミシンにつき、
多針多頭タイプの刺繍ミシン(多頭式刺繍ミシン)に適用
される好適な実施例を、添付図面を参照しながら以下説
明する。図1は、多頭式刺繍ミシンの正面図であり、ミ
シンの上フレーム1の前面に、複数基(本実施例では7
基)の6針タイプのミシンヘッド2が等間隔に配設され
ていると共に、このミシンヘッド2の下方のミシンテー
ブル3上には、生地等の被刺繍物を保持するための刺繍
枠5が載置されている。この刺繍枠5は、前記ミシンテ
ーブル3の下部に設置された枠駆動機構(図示せず)に連
繋されており、刺繍データに基づいて左右および前後方
向に移動駆動されるようになっている。
【0009】前記ミシンテーブル3の下面には、各ミシ
ンヘッド2の下方に位置する中フレーム8が延在し、こ
の中フレーム8に各ミシンヘッド2に対応した釜6を支
持する釜支持体7が配設されている。各釜支持体7に
は、下フレーム10上に固定された駆動モータ11によ
り回転駆動される共通の釜駆動軸12が貫設されてい
る。釜駆動軸12には、図2に示すように、各釜支持体
7内において夫々駆動ギヤ15が配設され、釜6を支持
する釜軸13の後端に配設した従動ギヤ14と噛合され
ている。これによって、駆動モータ11の駆動により釜
駆動軸12が一方向に回転すると、駆動ギヤ15と従動
ギヤ14を介して各釜6が所定方向に回転するようにな
っている。
【0010】前記各ミシンヘッド2は、図2に示すよう
に、上フレーム1の前面に固定されたミシンアーム16
と、このミシンアーム16の前面において横方向にスラ
イド可能に支持された針棒ケース17とからなってい
る。各ミシンアーム16には、前記駆動モータ11によ
り釜駆動軸12と同期して回転駆動される上軸21が貫
通して支持されていると共に、該上軸21と連繋される
後述の針棒駆動機構22および天秤駆動機構23が夫々
配設されている。一方針棒ケース17には、下端に夫々
縫い針18aを支持している6本の針棒18が上下動可
能に支持されていると共に、各針棒18に夫々対応する
天秤20(合計6個)が天秤軸19によって上下の揺動可
能に支持されている。
【0011】前記針棒駆動機構22は、前記上軸21に
固着された偏心輪および各連繋部材によって、針棒18
の後方に縦設された案内軸24に往復移動可能に配設さ
れた駆動子25を、上下方向に移動させるようになって
いる。この駆動子25の前面には、前記各針棒18の略
中央部において後方へ突出したピン18bが嵌合する係
合溝25aが形成されている。この係合溝25aは、針
棒18のピン18bが横方向から嵌合可能に形成されて
おり、針棒ケース17のスライド操作による針棒選択動
作によって案内軸24の前方位置に対応した針棒18の
ピン18bが係合溝25aに嵌合し、これによって選択
された針棒18が上下に往復駆動されるようになってい
る。
【0012】次に、天秤駆動機構23について説明す
る。各天秤20には、図3に示すように、天秤軸19に
嵌合されたボス部20aの周面で、かつ天秤駆動機構2
3の駆動アーム28の揺動軌跡に指向する側に、嵌合凹
部20bが凹設されている。そして天秤駆動機構23
は、一側面にカム溝26が形成された駆動カム27と、
これにより駆動される駆動アーム28とからなる。駆動
アーム28は、軸29によってミシンアーム16に揺動
可能に支持されたベルクランク状のものであり、一方の
レバーに支持されたカムフォロワ30が前記駆動カム2
7のカム溝26に嵌合され、他方のレバーには、前記天
秤20のボス部20aに形成された前記凹部20bに対
して、横方向から嵌合可能なコロ31が支持されてい
る。
【0013】なおミシンが停止した状態においては、各
天秤20は図2および図3に実線で示す姿勢となり、ミ
シンアーム16に固定された天秤レール32に各天秤2
0のボス部20aに形成された嵌合溝20cが嵌合する
ことで、各天秤20が実線で示す姿勢に保持されるよう
になっている。また、針棒ケース17のスライド操作に
よって選択された針棒18に対応する天秤20について
は、ボス部20aの凹部20bが前記駆動アーム28の
コロ31に嵌合すると共に、嵌合溝20cが天秤レール
32の切除部に対応することでフリー状態となって、駆
動アーム28による駆動が可能な状態となるようになっ
ている。
【0014】前記駆動カム27は、図4,図5,図6およ
び図7に示す位相変更機構38によって上軸21に対す
る取付角度を変位され、釜6のモーションに対する天秤
20のモーションの位相を変更するようになっている。
この駆動カム27は、図6に示すように、上軸21に外
嵌されたスリーブ33に対して回動可能に外嵌されてい
る。スリーブ33は、上軸21の外周上に軸方向へ延在
した状態で固定された滑りキー(図示3個)34により、
上軸21に対して周方向への回動が不能でかつ軸方向へ
のスライド移動が可能に配設されている。また外周面に
は、図4に示すように、軸方向に対して所要の傾斜角度
に延在する略直線状の係合溝33aが形成されていると
共に、一端部には円板状の作動板33bが一体に形成さ
れている。一方、駆動カム27のボス部には、半径内方
に突出する係合ピン35が固着され、スリーブ33の前
記係合溝33aに突出して係合されている。更にボス部
の外周には、円周方向にリング溝27aが凹設されてお
り、ミシンアーム16に固着したブラケット36に取付
けられたストッパ37の先端部が該リング溝27aに突
入した状態に保持され、駆動カム27の軸方向の移動を
規制するようになっている。
【0015】従って上軸21が回転すると、スリーブ3
3の係合溝33aと係合ピン35との係合下に駆動カム
27がスリーブ33と一体となって回転し、該駆動カム
27のカム溝26に係合した駆動アーム28が、図3に
示す実線の状態と二点鎖線の状態とに揺動変位するよう
になる。この駆動アーム28の揺動により、天秤20
は、同図に実線で示す上死点位置と二点鎖線で示す下死
点位置の間で往復駆動されるようになる。
【0016】一方各ミシンアーム16には、図3および
図6に示すように、前記駆動カム27の下方位置に1本
の制御軸39が貫通され、図1におけるミシンの左右方
向に移動自在に支持されている。この制御軸39には、
各ミシンアーム16内においてスリーブ33の作動板3
3bに対応した位置に支持ブロック40が固着されてお
り、該各支持ブロック40には、作動板33bを挟んで
上軸21方向へ平行に立設する軸に、ローラ41,41
が回転自在に配設されている。なお各ローラ41,41
は、作動板33bの両側面に接触状態に配設されてお
り、上軸21と共に回転する該作動板33bの側面上を
転動するようになっている。
【0017】そして制御軸39は、図1に示すように、
その右端部が上フレーム1の前面に固定された駆動ボッ
クス43内の移動子48に連結されている。この駆動ボ
ックス43は、図7に示すように、所要間隔をおいて配
置される2枚の支持板44,45間に、制御軸39と平
行な2本のガイドバー46,46が、上下に所要間隔を
おいて配設されている。これらガイドバー46,46の
間には、ねじ棒47が回動自在に枢支されており、その
右端部が駆動ボックス43に固定された制御モータ50
の出力軸に連結されている。前記移動子48は、このね
じ棒47と螺合すると共にガイドバー46,46に沿っ
て移動可能に配設され、制御モータ50の駆動によるね
じ棒47の回転により、左右方向へ移動される。
【0018】従って、制御モータ50を所要方向へ回転
制御して移動子48を左右方向へ移動させることによ
り、制御軸39,支持ブロック40を介してスリーブ3
3が上軸21および駆動カム27に対して所要方向へス
ライド移動し、駆動カム27の係合ピン35がスリーブ
33の係合溝33aに沿って移動するので、該駆動カム
27が上軸21に対して周方向へ回動変位される。上軸
21は、釜6の釜駆動軸12と同期的に回転駆動される
ため、この駆動軸21に対する駆動カム27の取付角度
を変更することにより、天秤20のモーションの位相を
釜6のモーションに対して変更し得る。
【0019】(第1実施例の作用)次に、第1実施例の作
用について説明する。図8は、上軸21の回転角度に対
する針棒18、天秤20および釜6(外釜)のモーション
ダイヤグラムを示し、「外釜のモーション」は、その剣先
の位置(高さ)を表わしている。同図から明らかなよう
に、「天秤のモーション」は「外釜のモーション」や「針棒
のモーション」に対して所定の位相に設定されている
が、この位相の設定においては同図に太線と細線で示す
ような所定の許容幅がある。そしてこの許容幅内におい
て、位相を早める程(太線)上糸の引上げタイミングが早
まって糸締まりが緩くなる傾向にあり、また、位相を遅
らせる程(細線)上糸の引上げタイミングが遅れて糸締ま
りが強くなる傾向にある。
【0020】次に、「天秤のモーション」の位相変更の作
業手順について説明する。駆動モータ11を停止させた
状態で、駆動ボックス43の制御モータ50を駆動して
制御軸39を例えば右方へ移動させると、図4に二点鎖
線で示すように、スリーブ33が右方へ移動して、その
係合溝33aも同様に右方へスライドする。このとき駆
動カム27は、ストッパ37によって軸方向への移動が
規制されていることから、スリーブ33に対して相対的
に左方へ移動することとなり、前記係合溝33aがスリ
ーブ33の軸方向に対して所要の傾斜角度に延在してい
るので、この係合溝33aに係合している係合ピン35
によって、図6における時計方向に回転するようにな
る。
【0021】また、制御モータ50を逆方向へ駆動して
制御軸39を左方へ移動させると、スリーブ33が左方
へ移動して、その係合溝33aも同様に左方へスライド
する。このとき駆動カム27は、スリーブ33に対して
相対的に右方へ移動し、前記係合溝33aに係合してい
る係合ピン35によって、図6における反時計方向に回
転するようになる。
【0022】なお、係合溝33aが略直線状に凹設され
ていることから、駆動カム27に対するスリーブ33の
移動量に略比例して該駆動カム27の回転角度が決定さ
れるので、駆動ボックス43の移動子48を所定位置に
停止させることにより、「天秤のモーション」の位相を釜
6のモーションに対して所望のタイミングに微調整する
ことが可能となる。
【0023】また本実施例のミシンは、ミシンの運転中
にあっても駆動ボックス43の制御モータ50を駆動し
て、各ステッチ長に応じて1ステッチ形成(上軸21の
1回転)毎に天秤20の位相を変更することも可能であ
り、ステッチ長に応じた最適な天秤20のモーションに
よる縫いを行ない得る。
【0024】更に位相変更機構38は、ミシンヘット2
内の各スリーブ33を移動させる支持ブロック40を1
本の制御軸39で制御し得るため、全ミシンヘッド2の
天秤20の位相変更作業を単一の制御モータ50により
一斉に行うことができる利点がある。なお、駆動ボック
ス43の制御モータ50の替わりに手動操作用のハンド
ルをねじ棒47に連結し、手動操作によりねじ棒47を
回転させるようにしてもよい。
【0025】(第2実施例について)図9は、本発明に係
るミシンに適用される第2実施例を例示したものであ
る。駆動カム55は上軸21に回転可能に配設され、そ
のボス部の端面に歯車状の係合歯55aが周設されてお
り、上軸21に嵌着されたカラー56との間に環装され
た圧縮コイルばね57の弾性力によって、図の左方へ付
勢されている。この駆動カム55の左側には、前記係合
歯55aと噛合可能な係合歯58aが周設された駆動環
58が上軸21に固着されており、前記コイルばね57
の付勢力によって、常には駆動カム55が駆動環58に
当接して係合歯55a,58a同士が噛合状態に保持さ
れるようになっている。
【0026】第2実施例における位相変更機構54は、
次のように構成されている。すなわち駆動カム55のボ
ス部において、前記コイルばね57が当接する側(図9
における右側)の外周にリング溝55cが周設され、こ
のリング溝55cに先端部を嵌入した係合片62が、ミ
シンアーム16に固定されたソレノイド63のロッド6
4に取付けられている。また、前記駆動カム55の外周
には歯55bが形成されており、これにピニオン59が
噛合している。このピニオン59は、各ミシンアーム1
6に貫通して回転自在に支持された制御軸60に固着さ
れ、該制御軸60の一端部は制御モータ61の出力軸に
結合されている。
【0027】(第2実施例の作用について)次に、前述の
ように構成された第2実施例のミシンの作用につき説明
する。駆動カム55は、常には図9(a)に示すように、
コイルばね57の付勢下に前記駆動環58と係合歯55
a,58aにより噛合しており、駆動環58の回転と共
に上軸21に従動回転して、駆動アーム28を介して天
秤20が駆動される。天秤20のモーションの位相を変
更する場合には、上軸21を停止させた状態において、
図9(b)に示すように、先ずソレノイド63を励磁して
ロッド64を後退させて駆動カム55を同図の右方へ移
動させ、該駆動カム55の係合歯55aと駆動環58の
係合歯58aとの噛合を解除する。次いで、制御モータ
61を駆動してピニオン59を回転させることにより、
駆動カム55を所要方向へ所要量回転させる。そして、
駆動カム55を所望角度だけ回転させた後、ソレノイド
63の励磁を解除して、コイルばね57の付勢力により
駆動カム55を駆動環58に当接させて、図9(a)に示
すように、夫々の係合歯55a,58a同士を噛合させ
る。これらの操作により、前記第1実施例と同様に、天
秤の位相を変更することができる。
【0028】この第2実施例に示した位相変更機構54
では、各ミシンヘッド2内に該駆動カム55を移動させ
るソレノイド63を配設すると共に、各駆動カム55と
噛合したピニオン59を1本の制御軸60に連結したた
め、全ミシンヘッド2における天秤20の位相変更作業
を単一の制御モータ61により一斉に行うことができる
利点がある。なお、制御モータ61の替わりに手動操作
用のハンドルを制御軸60に連結し、手動操作によりピ
ニオン59を回転させるようにしてもよい。
【0029】また前記各実施例では、多頭式(多針多頭)
刺繍ミシンに適用したものを例示したが、本発明はこれ
に限らず、多針単頭タイプ、一針多頭タイプ、一針単頭
タイプの各刺繍ミシンや、一般の工業用および家庭用の
ミシンにも適用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明した如く、本願発明に係るミシ
ンによれば、位相変更機構によって天秤のモーションの
位相を容易に変更することができ、糸の性質や被縫製物
の性状等に応じて、あるいは得ようとする風合いに応じ
て最適な天秤のモーションを設定することができるた
め、多様化した要望に応えた多様な縫製製品を創作する
ことが可能となる。また多頭式ミシンにおいては、各ミ
シンヘッド内に配設された位相変更機構を単一の制御手
段により同時に制御し得るので、天秤のモーションの位
相変更作業が一層迅速かつ容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る多頭式刺繍ミシンの
正面図である。
【図2】ミシンヘッドおよび釜支持体の縦断側面図であ
る。
【図3】天秤駆動機構により天秤が駆動される状態を示
す説明図である。
【図4】駆動カムおよび位相変更機構を一部破断して示
す平面図である。
【図5】駆動カムおよび位相変更機構を、図4における
A−A線で破断して示す縦断面図である。
【図6】駆動カムおよび位相変更機構を、図5における
B−B線で破断して示す側断面図である。
【図7】駆動ボックスの構造を一部破断して示す正面図
である。
【図8】針棒と天秤および釜の各動作を説明するための
モーションダイヤグラム図である。
【図9】本発明の第2実施例に係るミシンの駆動カムお
よび位相変更機構の要部を破断して示す動作説明図であ
る。
【符号の説明】
6 釜 12 釜駆動軸 16 ミシンアーム 20 天秤 21 駆動軸(上軸) 27,55 駆動カ
ム 27a リング溝 33 スリーブ 33a 係合溝 33b 作動板 35 係合ピン 37 ストッパ 38,54 位相変更機構 39,60 制御軸 40 支持ブロック 41 ローラ 48 移動子 50,61 制御手
段(制御モータ) 55a,58a 係合歯 55b 歯 55c リング溝 57 コイルばね 58 駆動環 59 ピニオン 62 係合片 63 電磁ソレノイ
ド 64 ロッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釜(6)を回転駆動する釜駆動軸(12)と同
    期的に駆動される駆動軸(21)によって天秤(20)を駆動す
    るようにしたミシンにおいて、 前記駆動軸(21)に連繋的に配設され、前記天秤(20)を往
    復駆動させる駆動カム(27,55)と、 この駆動カム(27,55)を前記駆動軸(21)に対し周方向へ
    回動させて、所望の取付角度を設定し得る位相変更機構
    (38,54)とを備え、 所要の駆動手段(50,61)により前記位相変更機構(38,54)
    を制御的に駆動して、前記駆動カム(27,55)を駆動軸(2
    1)に対し所望の取付角度に調整変位することにより、前
    記天秤(20)のモーションの位相を前記釜(6)のモーショ
    ンに対し変更可能に構成したことを特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】 前記駆動カム(27)は、ミシンアーム(16)
    に取付けたストッパ(37)と該駆動カム(27)のボスに周設
    されたリング溝(27a)との係合作用下に、駆動軸(21)に
    おける軸方向への移動を不可能とし得る請求項1記載の
    ミシン。
  3. 【請求項3】 前記位相変更機構(38)は、 前記駆動カム(27)が外装されると共に、駆動軸(21)に対
    し径方向への回動不能でかつ軸方向へのスライド可能な
    スリーブ(33)と、 このスリーブ(33)の外周において、前記駆動軸(21)の軸
    方向に対し所要の傾斜角度で延在する略直線状の係合溝
    (33a)と、 前記駆動カム(27)のボス部から半径方向内方へ突出し
    て、前記係合溝(33a)に移動可能に係合する係合ピン(3
    5)と、 前記スリーブ(33)の作動板(33b)の近傍に位置し、該作
    動板(33b)の両側面に係合するローラ(41,41)を有する支
    持ブロック(40)と、 この支持ブロック(40)を回動不能に支持し、制御モータ
    (50)によって往復移動させられる移動子(48)に連結した
    制御軸(39)とからなり、 前記制御モータ(50)を駆動して制御軸(39)に固着した支
    持ブロック(40)を所要方向へ移動させることにより、前
    記スリーブ(33)は駆動カム(27)および駆動軸(21)に対し
    所要方向へスライドすると共に、前記係合ピン(35)を係
    合溝(33a)に沿って移動させ、これに伴なって前記駆動
    カム(27)が駆動軸(21)に対して周方向へ回動変位する請
    求項1または2記載のミシン。
  4. 【請求項4】 前記駆動カム(55)は、駆動軸(21)に対し
    回動可能に配設され、弾性体(57)により常には該駆動軸
    (21)に固着した駆動環(58)に当接状態に保持されると共
    に、該駆動環(58)の係合歯(58a)と駆動カム(55)の係合
    歯(55a)の噛合作用下に該駆動軸(21)と従動回転する請
    求項1記載のミシン。
  5. 【請求項5】 前記位相変更機構(54)は、 ミシンアーム(16)に固着され、駆動カム(55)のボス部外
    周に周設したリング溝(55c)に係合する係合片(62)に連
    結した電磁ソレノイド(63)と、 前記駆動軸(21)と平行に延在し、制御モータ(61)により
    回転される制御軸(60)と、 この制御軸(60)に固着され、駆動カム(55)の外周に形成
    した歯(55b)に噛合するピニオン(59)とからなり、 前記電磁ソレノイド(63)を励磁して該電磁ソレノイド(6
    3)のロッド(64)を後退させ、駆動環(58)と駆動カム(55)
    とを離間させて係合歯(58a,55a)の噛合を解除し、次い
    で制御モータ(61)を所要方向へ駆動してピニオン(59)を
    回転させて駆動カム(55)を駆動軸(21)に対し所望角度だ
    け回動させ、その後に電磁ソレノイド(63)の励磁を解除
    して再び駆動環(58)と該駆動カム(55)とを夫々の係合歯
    (58a,55a)による連繋状態とすることにより、天秤(20)
    のモーションの位相を前記釜(6)のモーションに対し変
    更し得る請求項1または4に記載のミシン。
  6. 【請求項6】 複数のミシンヘッド(2)を有する多頭式
    ミシンにおいては、各ミシンヘッド(2)毎に位相変更機
    構(38,54)が配設され、該位相変更機構(38,54)の制御軸
    (39,60)は単一の制御モータ(50,61)に接続され、この制
    御モータ(50,61)によって各天秤(20)のモーションの位
    相を釜(6)のモーションに対し同時に変更制御し得る請
    求項1〜5の何れかに記載のミシン。
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