JPH0937386A - スピーカ用振動板 - Google Patents
スピーカ用振動板Info
- Publication number
- JPH0937386A JPH0937386A JP21511095A JP21511095A JPH0937386A JP H0937386 A JPH0937386 A JP H0937386A JP 21511095 A JP21511095 A JP 21511095A JP 21511095 A JP21511095 A JP 21511095A JP H0937386 A JPH0937386 A JP H0937386A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- crepe
- sheet
- resin
- low
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】スピーカ振動板の周辺部で使用されるエッジ部
品に、低密で伸びのあるクレープ（しわ）状の紙シート
を基材とし使用することで、コストが安く良い音質の特
性を得る。 【手段】紙を基材としたシートをクレープ（しわ）状に
加工し、そのシート上に樹脂を塗布したクレープ紙を、
スピーカ用の成形型で加熱・成形加工してスピーカ振動
板とする。
品に、低密で伸びのあるクレープ（しわ）状の紙シート
を基材とし使用することで、コストが安く良い音質の特
性を得る。 【手段】紙を基材としたシートをクレープ（しわ）状に
加工し、そのシート上に樹脂を塗布したクレープ紙を、
スピーカ用の成形型で加熱・成形加工してスピーカ振動
板とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、各種音響機器に使用さ
れるスピーカの振動板用エッジ基材及びそのエッジを使
用した振動板に関するものである。
れるスピーカの振動板用エッジ基材及びそのエッジを使
用した振動板に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】振動板に使用するエッジの主な役割は、 （１）振動系及び駆動系部品の動きに柔軟に対応して横
ゆれを防止し、位置を正しく保持する働きをする。 （２）振動板から前方に放射された音波と、後方に放射
された逆位相の音波が混じって打ち消し合うのを防ぐ働
きをする。 の２つであり、この役割の為に必要な特性としては、 低密度（軽量）である事。 耐久性にすぐれる事。（経時変化の少ない強度・耐候
性・耐熱性を有する事） 伸縮性にすぐれる事。（振動に対する柔軟な対応） 内部損失が大きい事。（高入力時のＦｏ変化率の小さ
い事） 加熱成形性の良い事。 低コストである事。 等であるが、これらをすべて満足するエッジ材は無いの
が現状である。
ゆれを防止し、位置を正しく保持する働きをする。 （２）振動板から前方に放射された音波と、後方に放射
された逆位相の音波が混じって打ち消し合うのを防ぐ働
きをする。 の２つであり、この役割の為に必要な特性としては、 低密度（軽量）である事。 耐久性にすぐれる事。（経時変化の少ない強度・耐候
性・耐熱性を有する事） 伸縮性にすぐれる事。（振動に対する柔軟な対応） 内部損失が大きい事。（高入力時のＦｏ変化率の小さ
い事） 加熱成形性の良い事。 低コストである事。 等であるが、これらをすべて満足するエッジ材は無いの
が現状である。
【０００３】
【発明が解決しようとする問題点】現在主として、使用
されるエッジは、コーティング布・発泡ウレタンシー
ト．ゴムエラストマー・紙であるが、 （１）布エッジ（綿布・ポリエステルシートに、ゴム系
・アクリル系・ウレタン系・メラミン系・フェノール系
の樹脂をコーティングした物）は、耐久性にすぐれ成形
性も良く低コストであるが、密度が高く、振動に対する
柔軟性は発泡ウレタンエッジより劣る。 （２）発泡ウレタンエッジは、低密度で優れた伸縮性を
有し、成形時の加熱・加圧条件で適当な厚さを持たせる
事ができ、内部損失も大きい性質をもっているが耐候性
・耐熱性に欠点を有する。又コストも他の布などのシー
トと比べると、非常に高くなる。 （３）ゴムエラストマーシートは、耐久性・耐候性等に
優れるが、密度が高く薄いために、エッジ成形する加熱
温度を高く設定できないので、製造コストが高くなる欠
点がある。また、基材のコストも高い。 （４）紙エッジは、耐久性が弱く伸縮性が少なく加熱成
形性も劣るが、低コストなので使用されている。 以上の問題点を解決する新しい材料が求められている。
されるエッジは、コーティング布・発泡ウレタンシー
ト．ゴムエラストマー・紙であるが、 （１）布エッジ（綿布・ポリエステルシートに、ゴム系
・アクリル系・ウレタン系・メラミン系・フェノール系
の樹脂をコーティングした物）は、耐久性にすぐれ成形
性も良く低コストであるが、密度が高く、振動に対する
柔軟性は発泡ウレタンエッジより劣る。 （２）発泡ウレタンエッジは、低密度で優れた伸縮性を
有し、成形時の加熱・加圧条件で適当な厚さを持たせる
事ができ、内部損失も大きい性質をもっているが耐候性
・耐熱性に欠点を有する。又コストも他の布などのシー
トと比べると、非常に高くなる。 （３）ゴムエラストマーシートは、耐久性・耐候性等に
優れるが、密度が高く薄いために、エッジ成形する加熱
温度を高く設定できないので、製造コストが高くなる欠
点がある。また、基材のコストも高い。 （４）紙エッジは、耐久性が弱く伸縮性が少なく加熱成
形性も劣るが、低コストなので使用されている。 以上の問題点を解決する新しい材料が求められている。
【０００４】
【問題点を解決するための手段】本発明は問題点を解決
する手段として、木材パルプを主体とした紙又は、木材
パルプにマニラ麻・レーヨン繊維・合成繊維等を混合し
て抄紙した紙にクレープを付与して、伸縮性と柔軟性・
引張強度を持たせると同時に、発泡ウレタンシート同様
の低密度・嵩高性を持ったクレープ紙を製造する。
する手段として、木材パルプを主体とした紙又は、木材
パルプにマニラ麻・レーヨン繊維・合成繊維等を混合し
て抄紙した紙にクレープを付与して、伸縮性と柔軟性・
引張強度を持たせると同時に、発泡ウレタンシート同様
の低密度・嵩高性を持ったクレープ紙を製造する。
【０００５】このクレープ紙シートに強度・加熱成形性
を持たせるために、ＳＢＲ・ＮＢＲ等の合成ゴム・アク
リル樹脂・ウレタン樹脂・メラミン樹脂・フェノール系
樹脂等を、単独又は混合し片面又は両面に塗工してエッ
ジ用クレープ加工紙を製造する事によって、 低密度である。 耐久性に優れる。 伸縮性が良い。 内部損失が大きい。 加熱成形性が良い。 低コストである。 を満足させるエッジ材を製造する事が出来た。
を持たせるために、ＳＢＲ・ＮＢＲ等の合成ゴム・アク
リル樹脂・ウレタン樹脂・メラミン樹脂・フェノール系
樹脂等を、単独又は混合し片面又は両面に塗工してエッ
ジ用クレープ加工紙を製造する事によって、 低密度である。 耐久性に優れる。 伸縮性が良い。 内部損失が大きい。 加熱成形性が良い。 低コストである。 を満足させるエッジ材を製造する事が出来た。
【０００６】
【作用】このように加熱加工した音響振動板において、
紙クレープ状エッジ材は材質が木材パルプを主体として
使用しているので、単位面積あたりの重量が綿布やウレ
タンなどに比べると、軽くすることができる。また、加
熱成形性に於いてコーティング布は、成形温度が２４０
°発泡ウレタンシートは、２１０°と高温設定に対し、
紙クレープ状エッジ材は、１３０°〜１８０°と低く成
形時間も短く出来るので生産性も向上できる。
紙クレープ状エッジ材は材質が木材パルプを主体として
使用しているので、単位面積あたりの重量が綿布やウレ
タンなどに比べると、軽くすることができる。また、加
熱成形性に於いてコーティング布は、成形温度が２４０
°発泡ウレタンシートは、２１０°と高温設定に対し、
紙クレープ状エッジ材は、１３０°〜１８０°と低く成
形時間も短く出来るので生産性も向上できる。
【０００７】
【実施例】使用するクレープ（しわ）状シート紙として
は、１６ｃｍ用モーター用スピーカの共振周波数（Ｆ
ｏ）に合わせるために、未晒パルプを原料とした目付け
量４０ｇ／ｍ２のクレープ紙を使用した。
は、１６ｃｍ用モーター用スピーカの共振周波数（Ｆ
ｏ）に合わせるために、未晒パルプを原料とした目付け
量４０ｇ／ｍ２のクレープ紙を使用した。
【０００８】紙クレープ状エッジ材に、コーン紙エッジ
として必要な柔軟性・耐光性・寸法安定性の特性をもた
せるために、樹脂をコーティングする。今回の実施例で
は、日本ゼオンから発売されているＮｊｐｏｌ ＬＸ１
１０（ＳＢＲ）：４３％・ＮｉＰｏｌ １５７１（ＮＢ
Ｒ）：５０％と、第一工業製薬のセロゲンＰＲ：２％・
住友化学のスミレーズレジン６０７（メラミシ樹脂）：
５％を配合する。
として必要な柔軟性・耐光性・寸法安定性の特性をもた
せるために、樹脂をコーティングする。今回の実施例で
は、日本ゼオンから発売されているＮｊｐｏｌ ＬＸ１
１０（ＳＢＲ）：４３％・ＮｉＰｏｌ １５７１（ＮＢ
Ｒ）：５０％と、第一工業製薬のセロゲンＰＲ：２％・
住友化学のスミレーズレジン６０７（メラミシ樹脂）：
５％を配合する。
【０００９】クレープ紙シートに樹脂をコーティングす
る方法は、離型紙にコーティング溶液を塗布して樹脂皮
膜を作り、乾燥炉で表面にタックが残る程度に乾燥した
のちクレープ紙を張り合わせ製品とする。コーティシグ
方法の一例を図１に示す。
る方法は、離型紙にコーティング溶液を塗布して樹脂皮
膜を作り、乾燥炉で表面にタックが残る程度に乾燥した
のちクレープ紙を張り合わせ製品とする。コーティシグ
方法の一例を図１に示す。
【００１０】物理特性データ（表１）は、現在一般的に
コーン紙エッジ材料として使われている布・紙シート
と、本願発明の紙クレープ状シート（樹脂塗布後）を、
測定をした結果である。
コーン紙エッジ材料として使われている布・紙シート
と、本願発明の紙クレープ状シート（樹脂塗布後）を、
測定をした結果である。
【００１１】
【表１】
【００１２】スピーカ用エッジ基材として要望されてい
る物性は、密度が低く弾性力があり、適当な内部損失を
有する特性が理想とされており、布・紙シートと本願発
明のクレープ紙シートを比較すると、密度が低く、伸び
率が高い値を示しているので、エッジ基材として優れた
性質を有している。
る物性は、密度が低く弾性力があり、適当な内部損失を
有する特性が理想とされており、布・紙シートと本願発
明のクレープ紙シートを比較すると、密度が低く、伸び
率が高い値を示しているので、エッジ基材として優れた
性質を有している。
【００１３】一般的なスピーカー試聴テストに使用され
る１６ｃｍ口径用のエッジを加工する。成形条件は、プ
レス温度上下１８０℃・プレス時間を、５秒の設定で成
形し低域共振周波数（Ｆｏ）を、モニター用スピーカの
レベル約５６ＨＺに合わせるためクレープ紙シートに、
コートする目付量を８０ｇ／ｍ２とし製品とした。
る１６ｃｍ口径用のエッジを加工する。成形条件は、プ
レス温度上下１８０℃・プレス時間を、５秒の設定で成
形し低域共振周波数（Ｆｏ）を、モニター用スピーカの
レベル約５６ＨＺに合わせるためクレープ紙シートに、
コートする目付量を８０ｇ／ｍ２とし製品とした。
【００１４】
【発明の効果】本願発明の紙クレープ状エッジ材は、本
来スピーカー振動板に用いられるエッジ用紙シートにみ
られない伸縮性があり、布・ウレタン・合成ゴムシート
に比べ坪量が軽く追従性が良い利点があり、図２に示す
周波数特性の中域から高域レベルが改善されている。ま
た、基材に紙を使用しているために、ウレタン・合成ゴ
ムシートと比べ成形寸法安定性がよく、安定した品質の
製造を提供することができる。
来スピーカー振動板に用いられるエッジ用紙シートにみ
られない伸縮性があり、布・ウレタン・合成ゴムシート
に比べ坪量が軽く追従性が良い利点があり、図２に示す
周波数特性の中域から高域レベルが改善されている。ま
た、基材に紙を使用しているために、ウレタン・合成ゴ
ムシートと比べ成形寸法安定性がよく、安定した品質の
製造を提供することができる。
【００１５】
【図１】本発明のクレープ紙シートのコーティング方法
の一例を示す。
の一例を示す。
【図２】本発明の実施例並びに従来例の振動板を用いた
スピーカの周波数特性図を示す。
スピーカの周波数特性図を示す。
Claims (1)
- 【請求項１】木材パルプ又は、木材パルプにマニラ麻・
レーヨン繊維・ポリエステル繊維等を混合して抄造した
紙にクレープを付与し、合成ゴム系樹脂・ウレタン系樹
脂・メラミン系樹脂・アクリル系樹脂を、単独又は混合
して片面又は両面に塗布したクレープ加工紙シートを加
熱・加圧して成形したエッジを、振動板の外周部に接着
してなるスピーカ用振動板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21511095A JPH0937386A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | スピーカ用振動板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21511095A JPH0937386A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | スピーカ用振動板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0937386A true JPH0937386A (ja) | 1997-02-07 |
Family
ID=16666927
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21511095A Pending JPH0937386A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | スピーカ用振動板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0937386A (ja) |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4854925A (ja) * | 1971-11-09 | 1973-08-02 | ||
| JPS543522A (en) * | 1977-06-09 | 1979-01-11 | Sony Corp | Production of diaphragms for speakers |
-
1995
- 1995-07-20 JP JP21511095A patent/JPH0937386A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4854925A (ja) * | 1971-11-09 | 1973-08-02 | ||
| JPS543522A (en) * | 1977-06-09 | 1979-01-11 | Sony Corp | Production of diaphragms for speakers |
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