JPH09327625A - ラクチド化触媒及びラクチド製造方法 - Google Patents
ラクチド化触媒及びラクチド製造方法Info
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- JPH09327625A JPH09327625A JP17306896A JP17306896A JPH09327625A JP H09327625 A JPH09327625 A JP H09327625A JP 17306896 A JP17306896 A JP 17306896A JP 17306896 A JP17306896 A JP 17306896A JP H09327625 A JPH09327625 A JP H09327625A
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Abstract
クチドを高化学収率で製造できる触媒及びラクチド製造
方法を提供する。 【解決手段】 式(I) 〜(IV)で示される、乳酸オリゴマ
ーのラクチド化触媒。 (I)(II) −R1〜R2:飽和アルキル基、X1〜X3、
Y:ハロゲン、OH、炭素数18までの脂肪酸から誘導
されるアシルオキシ、アルキルスルホニル、アリールス
ルホニル。(III) −R31〜R34:飽和アルキル、ア
リール基。(IV)−R41〜R44:飽和アルキル基、Z
1〜Z2:ハロゲン、OH、炭素数18までの脂肪酸か
ら誘導されるアシルオキシ、NCS、アルキルスルホニ
ル、アリールスルホニル。乳酸オリゴマーを、上記触媒
存在下、減圧下に190℃以下に加熱し解重合する。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】
Description
解重合して乳酸の環状二量体であるラクチドを製造する
ための触媒、及びこの触媒を用いるラクチドの製造方法
に関し、より詳しくは、高光学純度のラクチドを高化学
収率で製造することのできるラクチド化触媒及びラクチ
ド製造方法に関する。
プロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、塩化ビニル等のプラスチックに対して、環境負荷の
少ない生分解性プラスチックとして、医用分野、農業分
野、食品包装分野、その他産業上広範囲に利用されるこ
とが期待される。すなわち、ポリ乳酸は、自然環境中で
加水分解及び微生物による分解を受け、最終的には二酸
化炭素と水にまで分解する。また、焼却を行なっても、
燃焼カロリーが小さいため焼却炉を傷めることもなく、
有害ガスの発生もない。このため、従来のプラスチック
における廃棄物処理の問題が非常に軽減される。また、
ポリ乳酸は、再生可能な植物資源から得られる乳酸を原
料とするので、従来のプラスチックが石油原料から合成
されているのに比べ、資源の面からも将来的に有望であ
る。更に、他の生分解性ポリマーに比べて透明性が高い
ことが、ポリ乳酸の特徴となっている。
することによって、あるいは乳酸から一旦、乳酸の二量
体である環状ラクチドを合成し、ラクチドを開環重合す
ることによって得ることができる。
を減圧下で加熱して乳酸オリゴマー(又はポリ乳酸)と
し、次いで乳酸オリゴマー(又はポリ乳酸)を触媒存在
下、減圧下で加熱して解重合することによってラクチド
に変換する方法がある。このラクチド製造法には多くの
研究例が知られている。例えば、ドイツ特許第1083
275号明細書には、周期律表VI族、V族、VIII族の金
属又はその塩、例えば酸化鉛、酸化スズ、酸化アンチモ
ンの存在下、ポリ乳酸からラクチドを製造する方法が記
載されている。ドイツ特許第3708915号明細書に
は、スズ及びその化合物を触媒とする方法が記載されて
いる。また、ドイツ特許第1234703号明細書には
チタンテトラアルコキシド触媒が、ドイツ特許第250
413号明細書には酸化亜鉛触媒がそれぞれ使用されて
いる。しかしながら、上記記載の方法はいずれも、触媒
が不均一触媒であるため、ラクチドの化学収率が満足で
きるものではない。
あるため、高粘度ポリエステル化合物に対する均一触媒
として有効である。例えば、特開昭63−101378
号公報では、金属スズ(II)、ハロゲン化スズ(II)及びカ
ルボン酸から誘導される有機スズ化合物存在下、乳酸又
はポリ乳酸からラクチドを製造する方法が記載されてい
る。ところが、二価スズの酸化によると思われる触媒失
活のため化学収率はそれほど高くない(65〜70
%)。
て、トリフルオロメタンスルホン酸(特開平5−105
745号公報)、ジブチルスズ(特開平6−31175
号公報)等の触媒が用いられている。しかしながら、ト
リフルオロメタンスルホン酸触媒は、高化学収率を与え
るが、例えば170〜250℃程度の高い反応温度を必
要とするため、得られるラクチドの光学純度は低いとい
う問題があった。すなわち、乳酸オリゴマーの解重合時
の高温によって、不斉炭素原子の反転が起こりラクチド
の光学純度が低下するものと考えられる。また、ジブチ
ルスズ触媒は化学収率がそれ程高くない(反応温度16
0℃で50〜60%程度)という問題があった。
は、乳酸オリゴマーを比較的低温で解重合して高光学純
度のラクチドを高化学収率で製造することのできるラク
チド化触媒及びラクチド製造方法を提供することにあ
る。
果、特定構造のスズ化合物が乳酸オリゴマーの解重合触
媒として優れていることを見出だし、本発明を完成する
に至った。
チド化触媒は、下記一般式(I) 、一般式(II)、一般式(I
II) 又は一般式(IV)で示される。
基を表わし、X1、X2、X3は、同一又は異なってい
ても良く、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数18ま
での脂肪酸から誘導されるアシルオキシ基、アルキルス
ルホニルオキシ基又はアリールスルホニルオキシ基を表
わす。
基を表わし、Yは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素
数18までの脂肪酸から誘導されるアシルオキシ基、ア
ルキルスルホニルオキシ基又はアリールスルホニルオキ
シ基を表わす。
R33、R34は、同一又は異なっていても良く、飽和
アルキル基又はアリール基を表わす。
43、R44は、同一又は異なっていても良く、飽和ア
ルキル基を表わし、Z1、Z2は、同一又は異なってい
ても良く、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数18ま
での脂肪酸から誘導されるアシルオキシ基、チオシアネ
ート(−NCS)基、アルキルスルホニルオキシ基又は
アリールスルホニルオキシ基を表わす。また、一般式(I
V)の化合物が二量体を形成していても良い。
オリゴマーを、触媒存在下、減圧下に加熱し解重合させ
てラクチドを製造する方法において、触媒として、前記
一般式(I) 、一般式(II)、一般式(III) 又は一般式(IV)
で示されるラクチド化触媒のうちの少なくとも1種を用
いることを特徴とする。
ず、一般式(I) について詳しく説明する。
枝状の飽和アルキル基を表わす。アルキル基の炭素数は
特に限定されないが、通常炭素数1〜17である。この
ような炭素数のものが、乳酸オリゴマーの解重合時に溶
解性が良好であり、均一反応を効率良く行うことができ
る。好ましい炭素数は4〜17であり、より好ましい炭
素数は4〜8である。R1の飽和アルキル基の具体例と
しては、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプ
ロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシ
ル、ノニル、デシル基等が挙げられる。これらのうち、
n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル基が好ま
しい。
ても良く、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数18ま
での脂肪酸(RCOOH)から誘導されるアシルオキシ
基(−OCOR)、アルキルスルホニルオキシ基又はア
リールスルホニルオキシ基を表わす。
原子、臭素原子が挙げられる。これらハロゲン原子のう
ち、化合物の製造上及び取扱いの容易さの点から塩素原
子が好ましい。
OR)としては、例えば、酢酸(R:CH3 )、プロピ
オン酸(R:C2 H5 )、酪酸(R:C3 H7 )、吉草
酸(R:C4 H9 )、カプロン酸(R:C5 H11)、エ
ナント酸(R:C6 H13)、カプリル酸(R:C
7 H15)、ペラルゴン酸(R:C8 H17)、カプリン酸
(R:C9 H19)、ウンデシル酸(R:C10H21)、ラ
ウリン酸(R:C11H23)、トリデシル酸(R:C12H
25)、ミリスチン酸(R:C13H27)、ペンタデシル酸
(R:C14H29)、パルミチン酸(R:C15H31)、ヘ
プタデシル酸(R:C16H33)、ステアリン酸(R:C
17H35)等よりそれぞれ誘導されるものが挙げられる。
これらのうち、製造上の容易さの点からはアセトキシ基
が好ましいが、加水分解を受けやすいという欠点がある
ため、カプリルオキシ基、ラウリルオキシ基、ステアリ
ルオキシ基が、触媒の溶解性の点からも好ましい。
般に炭素数1〜4のアルキルスルホニルオキシ基が挙げ
られ、具体的には、メタンスルホニルオキシ基、エタン
スルホニルオキシ基、n-プロパンスルホニルオキシ基等
が挙げられる。これらのうち、製造上の容易さ、入手の
しやすさの点から、メタンスルホニルオキシ基が好まし
い。
換又は無置換のフェニルスルホニルオキシ基が挙げら
れ、具体的には、フェニルスルホニルオキシ基、トルエ
ンスルホニルオキシ基、ナフチルスルホニルオキシ基等
が挙げられる。これらのうち、製造上の容易さ、入手の
しやすさの点から、トルエンスルホニルオキシ基が好ま
しい。
1:n-ブチル基、X1、X2、X3:Clの化合物;
R1:n-ブチル基、X1:Cl、X2、X3:ヒドロキ
シ基の化合物; R1:n-ブチル基、X1、X2:C
l、X3:ヒドロキシ基の化合物; R1:n-ブチル
基、X1、X2、X3:−OCOC7 H15の化合物;
R1:n-オクチル基、X1、X2、X3:−OCOC9
H19の化合物等が挙げられる。
る。
枝状の飽和アルキル基を表わし、一般式(I) におけるR
1と同義である。また、Yは、ハロゲン原子、ヒドロキ
シ基、炭素数18までの脂肪酸(RCOOH)から誘導
されるアシルオキシ基(−OCOR)、アルキルスルホ
ニルオキシ基又はアリールスルホニルオキシ基を表わ
し、一般式(I) におけるX1〜X3と同義である。
2:n-ブチル基、Y:ヒドロキシ基の化合物; R2:
n-ブチル基、Y:アセトキシ基の化合物; R2:n-ブ
チル基、Y:−OCOC7 H15の化合物等が挙げられ
る。
る。
R33、R34は、同一又は異なっていても良く、直鎖
状又は分枝状の飽和アルキル基、又はアリール基を表わ
す。
(I) におけるR1が表わす飽和アルキル基と同様のもの
が挙げられる。
ェニル基が挙げられ、具体的には、フェニル基、o-、m
-、p-トルイル基、o-、m-、p-メトキシフェニル基等が
挙げられる。これらのうち、製造上の容易さの点から、
フェニル基が好ましい。
R31、R32、R33、R34:フェニル基の化合
物; R31、R32、R33、R34:n-ブチル基の
化合物; R31、R32、R33、R34:n-オクチ
ル基の化合物等が挙げられる。
る。
43、R44は、同一又は異なっていても良く、直鎖状
又は分枝状の飽和アルキル基を表わし、一般式(I) にお
けるR1と同義である。
ても良く、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数18ま
での脂肪酸(RCOOH)から誘導されるアシルオキシ
基(−OCOR)、チオシアネート基(−NCS)、ア
ルキルスルホニルオキシ基又はアリールスルホニルオキ
シ基を表わす。ハロゲン原子、炭素数18までの脂肪酸
(RCOOH)から誘導されるアシルオキシ基(−OC
OR)、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ
ニルオキシ基については、一般式(I) におけるX1〜X
3と同様のものが挙げられる。
量体(1,3-disubstituted tetraorganodistannoxane) を
形成していても良い。
41、R42、R43、R44:n-ブチル基、Z1、Z
2:アセトキシ基の化合物; R41、R42、
R43、R44:n-ブチル基、Z1、Z2:−OCOC
11H23の化合物等が挙げられる。
化合物としては、R41、R42、R43、R44:n-
ブチル基、Z1、Z2:−NCS基の化合物;
R41、R42、R43、R44:n-ブチル基、Z1:
−NCS基、Z2:ヒドロキシ基の化合物; R41、
R42、R43、R44:n-ブチル基、Z1、Z2:C
lの化合物; R41、R42、R43、R44:n-ブ
チル基、Z1:Cl、Z2:ヒドロキシ基の化合物;
R41、R42、R43、R44:メチル基、Z1、Z
2:−NCS基の化合物等が挙げられる。
下のような反応により得ることができる。
ルスズは、塩化スズ(4価)に対応するトリアルキルア
ルミニウム、アルキルクロライド、アルキルマグネシウ
ムクロライドを反応させて合成することができる(稲
葉、有機合成化学, 23, 806 (1965))。以下の式におい
てR' 、R''はアルキル基を表わす。
ラアルキルスズに塩化スズを反応させて合成することが
できる。
にモノアルキルスズ誘導体に変換することができる。
して合成することができる。すなわち、ジブチルスズオ
キサイド(2当量)に無水酢酸(1当量)を不活性溶媒
(トルエン、キシレン、ヘキサン等)中で、50〜60
℃、1〜2時間加熱し、溶媒を留去すれば、目的物を収
率良く得ることができる。
場合には、diorganotin dihalideをアルカリ存在下、部
分加水分解することにより合成することができる(Okaw
ara,R.; Wada,M. Adv. Organomet. Chem. 1967, 5, 13
7)。
説明する。本発明の方法では、前記一般式(I) 、一般式
(II)、一般式(III) 又は一般式(IV)で示されるラクチド
化触媒のうちの少なくとも1種の触媒存在下、乳酸オリ
ゴマーを減圧下に加熱し解重合させてラクチドに変換す
る。
解重合の時にラクチド留出分中への乳酸あるいは乳酸の
鎖状二量体の混入を防ぐという観点から、一般に重合度
8〜25程度(分子量600〜2000程度)のもので
あるが、この範囲に限定されるものではない。このよう
な乳酸オリゴマーは、乳酸モノマーを減圧(一般に15
〜10mmHg程度)下で加熱(一般に120〜160
℃)することによって得ることができる。
マーを用いても良いが、乳酸モノマーを減圧下加熱する
ことによって得られた乳酸オリゴマーを単離せずに解重
合反応に付しても良い。
V)のいずれかで示されるラクチド化触媒の添加量は、処
理すべき乳酸オリゴマーを構成する全乳酸単位の0.0
1〜1モル%であることが好ましい。0.01モル%未
満では、触媒としての作用が不十分であり、一方、1モ
ル%を超えて添加しても触媒作用に変化はなく、また経
済的にも好ましくない。なお、一般式(IV)の二量体の場
合は、単量体として上記添加量であれば良い。
圧下で130〜230℃であるが、190℃以下である
ことが好ましい。より好ましい加熱温度は、減圧下(3
mmHg)で180〜190℃である。190℃を超え
ると、得られるラクチドの光学純度が低下し易い。
反応によると、乳酸オリゴマーを構成する乳酸単位の不
斉炭素原子の絶対配置に応じて、生成するラクチドの光
学純度が定まってくる。
高い場合、不斉炭素原子の立体反転が起こり、生成する
ラクチドの光学純度が低下するものと考えられる。本発
明の解重合触媒を用いると、乳酸オリゴマーを比較的低
温で解重合することができるので、例えば、乳酸オリゴ
マーを構成する乳酸単位がL体:約98%、D体約2%
のオリゴマーから光学純度99.5%ee以上のL,L
−ラクチドを得ることができる。
度におけるラクチドの蒸気圧以下の圧力であり、通常1
〜100mmHg程度である。より低圧とした方が加熱
温度を低くすることができるので好ましく、従って1〜
10mmHgが好ましく、1〜5mmHgがより好まし
い。
より、乳酸オリゴマーが溶融し触媒と均一となり、解重
合反応が進行し、生成したラクチドを留去することがで
きる。例えば、2mmHgの減圧下では、90〜115
℃の留分としてラクチドが得られる。解重合反応に要す
る時間は、通常2.5〜3.5時間程度である。
乳酸オリゴマーの解重合触媒として用いるので、乳酸オ
リゴマーを比較的低温で解重合して高化学収率で高光学
純度のラクチドを製造することができる。
は高光学純度を有しており、このラクチドを開環重合さ
せて得られるポリL乳酸は結晶性が高く、ポリマーの成
形がやや困難であるが、開環重合の際に適量のD,D−
ラクチド又はメソD,L−ラクチドを用いることによっ
て、ポリ乳酸の結晶性を容易に制御することができる。
説明する。
lodextrine−β−236M-19 (225-250 ℃) 0.25mmI.D×50m df=0.25μm Shimadzu GC 9AM ガスクロマトグラフィー H2 : 0.5Kg/cm2 Carrier gas He: 3.0Kg/cm2 , 50ml/min
(make up gas) Air :0.8Kg/cm2 カラム温度: 150℃ インジェクター温度: 250℃ 検出器: FID
〜90.2%L−乳酸300g(3モル、L体98.4
〜98.6%,D体1.6〜1.4%のもの、PURA
C社製)を入れ、減圧下(10mmHg)、120〜1
50℃で7時間攪拌し乳酸オリゴマーとした。乳酸オリ
ゴマーの分子量は約1000であった。
(商品名:FASCAT 4100、ELF ATOCHEM No
rth America 社製)を0.03モル(乳酸オリゴマーを
構成する全乳酸単位の1モル%)加え、減圧下(2mm
Hg)で蒸留し、フラスコ内の温度は190℃以下に保
ちながら、bp=90〜115℃のラクチド留分を分取
した。分取時間は約3時間であった。ラクチド留分19
3g(ラクチドの化学収率:出発のL−乳酸を基準とし
て89%)を得た。
いて、上記のようにβ−シクロデキストリン担体のキャ
ピラリーカラムを用いてGC分析し、生成物の分離定量
を行なった。LL−ラクチド、DD−ラクチド、LD−
ラクチド(メソ)、副生成物の生成比(GC面積%)を
表1に示す。LL−ラクチドの光学純度を求めると、1
00%eeであった。
てSn(C4 H9 )(OH)2 Cl(商品名:FASC
AT 4101、ELF ATOCHEM North America 社製)
0.03モルを用いた以外は、実施例1と全く同様の操
作を行ない、ラクチド留分182g(84%)を得た。
得られたラクチド留分について、GC分析し、生成物の
分離定量を行なった。LL−ラクチドの光学純度は9
9.6%eeであった。
てSn(C4 H9 )Cl3 (商品名:CERTINCO
AT TC−100、ELF ATOCHEM North America 社
製)0.03モルを用いた以外は、実施例1と全く同様
の操作を行ない、ラクチド留分183g(85%)を得
た。得られたラクチド留分について、GC分析し、生成
物の分離定量を行なった。LL−ラクチドの光学純度は
100%eeであった。
てSn(C5 H6 )4 0.03モルを用いた以外は、実
施例1と全く同様の操作を行ない、ラクチド留分149
g(69%)を得た。得られたラクチド留分について、
GC分析し、生成物の分離定量を行なった。LL−ラク
チドの光学純度は99.5%eeであった。
てO−[Sn(C4 H9 )2 (OCOCH3 )]2 (商
品名:TK−1、武田薬品社製)0.03モルを用いた
以外は、実施例1と全く同様の操作を行ない、ラクチド
留分185g(86%)を得た。得られたラクチド留分
について、GC分析し、生成物の分離定量を行なった。
LL−ラクチドの光学純度は99.7%eeであった。
り、本発明の特定構造のスズ化合物を解重合触媒として
用いると、高化学収率で高光学純度のラクチドを製造す
ることができることが明らかである。
に、特定構造のスズ化合物であり、優れた乳酸オリゴマ
ーの解重合作用を有する。この触媒を用いる本発明のラ
クチド製造方法によれば、乳酸オリゴマーを比較的低温
で解重合することができ、高化学収率で高光学純度のラ
クチドを製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(I) 、一般式(II)、一般式(I
II) 又は一般式(IV)で示される、乳酸オリゴマーのラク
チド化触媒。 【化1】 (一般式(I) において、R1は飽和アルキル基を表わ
し、X1、X2、X3は、同一又は異なっていても良
く、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数18までの脂
肪酸から誘導されるアシルオキシ基、アルキルスルホニ
ルオキシ基又はアリールスルホニルオキシ基を表わ
す。) 【化2】 (一般式(II)において、R2は飽和アルキル基を表わ
し、Yは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数18ま
での脂肪酸から誘導されるアシルオキシ基、アルキルス
ルホニルオキシ基又はアリールスルホニルオキシ基を表
わす。) 【化3】 (一般式(III) において、R31、R32、R33、R
34は、同一又は異なっていても良く、飽和アルキル基
又はアリール基を表わす。) 【化4】 (一般式(IV)において、R41、R42、R43、R
44は、同一又は異なっていても良く、飽和アルキル基
を表わし、Z1、Z2は、同一又は異なっていても良
く、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数18までの脂
肪酸から誘導されるアシルオキシ基、チオシアネート
(−NCS)基、アルキルスルホニルオキシ基又はアリ
ールスルホニルオキシ基を表わす。また、一般式(IV)の
化合物が二量体を形成していても良い。) - 【請求項2】 乳酸オリゴマーを、触媒存在下、減圧下
に加熱し解重合させてラクチドを製造する方法におい
て、触媒として、請求項1に記載のラクチド化触媒のう
ちの少なくとも1種を用いることを特徴とする、ラクチ
ド製造方法。 - 【請求項3】 用いる触媒の量が、処理すべき乳酸オリ
ゴマーを構成する全乳酸単位の0.01〜1モル%であ
る、請求項2に記載のラクチド製造方法。
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---|---|---|---|
JP17306896A JP3780567B2 (ja) | 1996-06-11 | 1996-06-11 | ラクチド製造方法 |
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