JPH0932613A - 車両用エンジンのアイドル回転数制御装置 - Google Patents

車両用エンジンのアイドル回転数制御装置

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JPH0932613A
JPH0932613A JP18453095A JP18453095A JPH0932613A JP H0932613 A JPH0932613 A JP H0932613A JP 18453095 A JP18453095 A JP 18453095A JP 18453095 A JP18453095 A JP 18453095A JP H0932613 A JPH0932613 A JP H0932613A
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JP
Japan
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engine
idle speed
value
speed
idle
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Application number
JP18453095A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Okamoto
泰幸 岡本
Takaharu Abe
隆春 阿部
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンのアイドル運転を適切に行なわせる
べく装備して好適な車両用エンジンのアイドル回転数制
御装置に関し、エンストを確実に回避される状態で車両
のアイドル回転数低速化等を行なえるようにして、より
低燃費のアイドル運転を可能にする。 【解決手段】 アイドル回転数調整手段409とエンジ
ン回転数検出手段401とエンジン温度検出手段402
と変速機ポジション検出手段403とをそなえ、エンジ
ン温度検出手段402で検出された温度が所定温度以上
で、エンジン回転数検出手段401が所定以上の回転数
を検出し変速機ポジション検出手段403がニュートラ
ルレンジを検出した場合において、通常のアイドル回転
数からエンジンの失火限界に向けてアイドル回転数を低
下させるようにアイドル回転数調整手段403を制御す
るアイドル低速化制御手段407を設けるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エンジンの
制御装置に関し、特にエンジンのアイドル運転を適切に
行なわせるべく装備して好適の、車両用エンジンのアイ
ドル回転数制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用エンジンのアイドル運転時
における低燃費化をはかることが行なわれている。この
ような低燃費化をはかるためには、アイドル回転数を低
下させ、点火時期を進める必要があり、所謂ISC制御
(アイドル・スピード・コントロール)手段がこのよう
な機能をそなえるものとして装備されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のISC制御手段によるアイドル制御による場合に
は、次のような課題がある。すなわち、アクセルペダル
の踏込みによるレーシング後、アクセルペダルの踏込み
を中止しスロットルバルブを閉鎖すると、吸気系には過
渡的に大きな負圧が発生するが、このような状態におい
て自動変速機におけるN(ニュートラルポジション)か
らD(ドライブポジション)へのシフトチェンジ等、急
激な負荷を加えると、エンストを発生する可能性があ
る。
【0004】このような場合におけるエンスト(エンジ
ン停止)は、アイドル回転数を低下させ、点火時期を進
めることにより、アイドル運転を行なうための空気量が
減少し、耐エンスト性が低下することによるものと考え
られる。すなわち、上記のような状態における負圧の発
生は、急激な減速におけるアンダーシュートと同様に過
渡的に大きなものであり、エンジンの回転維持に大きな
障害となるものである。
【0005】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、エンストを確実に回避される状態で車両のア
イドル回転数低速化等を行なえるようにして、より低燃
費のアイドル運転を可能にした、車両用エンジンのアイ
ドル回転数制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の車両
用エンジンのアイドル回転数制御装置は、吸入空気通路
に流れる空気量の調整によりエンジン回転数を調整する
アイドル回転数調整手段と、エンジン回転数を検出する
回転数検出手段と、エンジン温度を検出する温度検出手
段と、変速機の変速ポジションを検出するポジション検
出手段とをそなえ、上記温度検出手段で検出された温度
が所定温度以上で、上記回転数検出手段が所定以上の回
転数を検出し、上記ポジション検出手段がニュートラル
レンジ(Nレンジ)を検出した場合において、通常のア
イドル回転数からエンジンの失火限界に向けてアイドル
回転数を低下させるように上記アイドル回転数調整手段
を制御するアイドル低速化制御手段が設けられたことを
特徴としている。
【0007】また、請求項2記載の車両用エンジンのア
イドル回転数制御装置は、請求項1記載の装置につい
て、エンジンの失火状態を検出する失火検出手段を設け
られるとともに、上記アイドル回転数調整手段が、上記
失火検出手段の検出信号に応じてアイドル回転数を失火
限界へ向けて制御するように構成されていることを特徴
としている。
【0008】さらに、請求項3記載の車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置は、請求項1記載の装置につい
て、上記エンジンにおけるNレンジで温態無負荷での定
常運転状態からのエンジン負荷の増加要素を検出するエ
ンジン負荷増加要素検出手段と、該エンジン負荷増加要
素検出手段によるエンジン負荷の増加要素の検出に際し
上記アイドル回転数調整手段の制御を禁止するアイドル
低速化禁止手段とが設けられ、上記低速化制御手段が、
上記アイドル低速化禁止手段によるアイドル低速化禁止
時においてエンジンを通常のアイドル回転数に戻す制御
を行なうように構成されていることを特徴としている。
【0009】そして、請求項4記載の車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置は、請求項1記載の装置につい
て、上記アイドル低速化制御手段が、その作動条件の成
立から所定時間経過後に作動開始すべく構成されている
ことを特徴としている。また、請求項5記載の車両用エ
ンジンのアイドル回転数制御装置は、請求項1〜4のい
ずれかに記載の装置について、上記アイドル低速化制御
手段によるアイドル低速化制御に伴い上記エンジンの点
火時期を進角制御するアイドル進角制御手段が設けられ
ていることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態としての車両用エンジンのアイドル回転数制御装
置について説明すると、図1は本装置の制御ブロック
図、図2は本装置を有するエンジンシステムの全体構成
図、図3は本装置を有するエンジンシステムの制御系を
示すハードブロック図、図4は本装置のISC制御系の
動作を説明するためのブロック図、図5〜7は本装置の
動作特性を示すグラフ、図8〜10は本装置の動作を示
すフローチャート、図11〜24は本装置に装備される
失火検出手段を示すもので、図11はそのハード構成を
示す模式的斜視図、図12〜17はその動作特性を示す
グラフ、図18はその構成を示すブロック図、図19〜
23はその動作を示すフローチャート、図24はその動
作を説明するためのグラフである。
【0011】さて、本装置を装備する自動車用のエンジ
ンは、図2に示すように構成されており、この図2にお
いて、エンジン(内燃機関)1は、その燃焼室2に通じ
る吸気通路3および排気通路4を有しており、吸気通路
3と燃焼室2とは吸気弁5によって連通制御されるとと
もに、排気通路4と燃焼室2とは排気弁6によって連通
制御されるようになっている。
【0012】また、吸気通路3には、その上流側から順
に、エアクリーナ7,スロットル弁8および電磁式燃料
噴射弁(インジェクタ)9が設けられており、排気通路
4には、その上流側から順に、三元触媒10および図示
しないマフラ(消音器)が設けられている。なお、イン
ジェクタ9は、エンジン1の各気筒毎に設けられてい
る。また、吸気通路3には、サージタンク3aが設けら
れている。
【0013】また、三元触媒10は、ストイキオ運転状
態で、CO,HC,NOxを浄化するもので、公知のも
のである。さらに、スロットル弁8は、ワイヤケーブル
を介してアクセルペダル(図示せず)に連結されてお
り、このアクセルペダルの踏込み量に応じて開度を調整
されるようになっている。
【0014】また、吸気通路3には、スロットル弁8を
バイパスする第1バイパス通路11Aが設けられ、この
第1バイパス通路11Aには、ISC弁として機能する
ステッパモータ弁(以下、STM弁という)12が介装
されている。なお、この第1バイパス通路11Aには、
エンジン冷却水温に応じて開度が調整されるワックスタ
イプのファーストアイドルエアバルブ13も設けられて
おり、STM弁12に併設されている。
【0015】ここで、STM弁12は、第1バイパス通
路11A中に形成された弁座部に当接しうる弁体12a
と、この弁***置を調整するためのステッパモータ(I
SC用アクチュエータ)12bと、弁体を弁座部に押圧
する方向(第1バイパス通路11Aを塞ぐ方向)へ付勢
するバネ12cとから構成されている。そして、ステッ
パモータ12bにより、弁座部に対する弁体12aの位
置の段階的な調整(ステップ数による調整)を行なうこ
とで、弁座部と弁体12aとの開度つまりSTM弁12
の開度が調整されるようになっている。
【0016】従って、このSTM弁12の開度を後述す
るコントローラとしての電子制御ユニット(ECU)2
5にて制御することにより、運転者によるアクセルペダ
ルの操作とは関係なく、第1バイパス通路11Aを通し
て吸気をエンジン1に供給することができ、その開度を
変えることでスロットルバイパス吸気量を調整すること
ができるようになっている。
【0017】なお、ISC用アクチュエータとしては、
ステッパモータ12bの代わりに、DCモータを用いて
もよい。さらに、吸気通路3には、スロットル弁8をバ
イパスする第2バイパス通路11Bが設けられ、この第
2バイパス通路11Bには、エアバイパス弁14が介装
されている。
【0018】ここで、このエアバイパス弁14は、第2
バイパス通路11B中に形成された弁座部に当接しうる
弁体14aと、この弁***置を調整するためのダイアフ
ラム式アクチュエータ14bとから構成されており、ダ
イアフラム式アクチュエータ14bのダイアフラム室に
は、スロットル弁下流側の吸気通路と連通するパイロッ
ト通路141が設けられており、このパイロット通路1
41に、エアバイパス弁制御用電磁弁142が介装され
ている。
【0019】従って、このエアバイパス弁制御用電磁弁
142の開度を後述するECU25にて制御することに
より、この場合も、運転者によるアクセルペダルの操作
とは関係なく、第2バイパス通路11Bを通して吸気を
エンジン1に供給することができ、その開度を変えるこ
とでスロットルバイパス吸気量を調整することができる
ようになっている。なお、このエアバイパス弁制御用電
磁弁142は、リーンバーン運転時には開状態にされ、
それ以外で閉状態にされるのが基本動作である。
【0020】また、排気通路4と吸気通路3との間に
は、排気を吸気系へ戻す排気再循環通路(EGR通路)
80が介装されていて、このEGR通路80には、EG
R弁81が介装されている。ここで、このEGR弁81
は、EGR通路80中に形成された弁座部に当接しうる
弁体81aと、この弁***置を調整するためのダイアフ
ラム式アクチュエータ81bとから構成されており、ダ
イアフラム式アクチュエータ81bのダイアフラム室に
は、スロットル弁下流側の吸気通路と連通するパイロッ
ト通路82が設けられており、このパイロット通路82
に、EGR弁制御用電磁弁83が介装されている。
【0021】従って、このEGR弁制御用電磁弁83の
開度を後述するECU25にて制御することにより、E
GR通路80を通して、排気を吸気系へ戻すことができ
るようになっている。なお、図2において、15は燃料
圧調節器で、この燃料圧調節器15は、吸気通路3中の
負圧を受けて動作し、図示しないフュエルポンプからフ
ュエルタンクへ戻る燃料量を調節することにより、イン
ジェクタ9から噴射される燃料圧を調節するようになっ
ている。
【0022】また、このエンジンシステムを制御するた
めに、種々のセンサが設けられている。まず、図2に示
すように、エアクリーナ7を通過した吸気が吸気通路3
内に流入する部分には、吸入空気量をカルマン渦情報か
ら検出するエアフローセンサ(吸気量センサ)17やエ
ンジン1の吸入空気の温度を検出する吸気温センサ1
8,大気圧センサ19がそなえられている。
【0023】また、吸気通路3におけるスロットル弁8
の配設部分には、スロットル弁8の開度を検出するポテ
ンショメータ式のスロットルポジションセンサ20のほ
かに、アイドルスイッチ21がそなえられている。さら
に、排気通路4側には、排気ガス中の酸素濃度(O2
度)を空燃比リーン側において線形に検出するリニア酸
素濃度センサ(以下、単に「リニアO2 センサ」とい
う)22がそなえられるほか、その他のセンサとして、
エンジン1用の冷却水の温度を検出する水温センサ23
や、図3に示すクランク角度を検出するクランク角セン
サ24(このクランク角センサ24はエンジン回転数N
eを検出する回転数センサとしての機能も兼ねている)
や車速センサ30などがそなえられている。なお、リニ
アO2 センサ22の代わりに、理論空燃比を境に出力が
オンオフするO2 センサを用いることもできる。
【0024】そして、これらのセンサやスイッチからの
検出信号は、図3に示すようなECU25へ入力される
ようになっている。ここで、このECU25のハードウ
ェア構成は、図3に示すようになるが、このECU25
は、その主要部としてCPU(演算装置)26をそなえ
たコンピュータとして構成されており、CPU26に
は、吸気温センサ18,大気圧センサ19,スロットル
ポジションセンサ20,リニアO2 センサ22,水温セ
ンサ23等からの検出信号が、入力インタフェース28
およびアナログ/ディジタルコンバータ29を介して入
力されるようになっている。
【0025】また、CPU26には、エアフローセンサ
17,アイドルスイッチ21,クランク角センサ24,
車速センサ30等からの検出信号が、入力インタフェー
ス35を介して直接入力されるようになっている。さら
に、CPU26は、バスラインを介して、プログラムデ
ータや固定値データのほか各種データを記憶するROM
(記憶手段)36や更新して順次書き替えられるRAM
37との間でデータの授受を行なうようになっている。
【0026】また、CPU26による演算の結果、EC
U25からは、エンジン1の運転状態を制御するための
信号、例えば、燃料噴射制御信号,点火時期制御信号,
ISC制御信号,バイパスエア制御信号,EGR制御信
号等の各種制御信号が出力されるようになっている。こ
こで、燃料噴射制御(空燃比制御)信号は、CPU26
から噴射ドライバ39を介して、インジェクタ9を駆動
させるためのインジェクタソレノイド9a(正確にはイ
ンジェクタソレノイド9a用のトランジスタ)へ出力さ
れるようになっており、点火時期制御信号は、CPU2
6から点火ドライバ40を介して、パワートランジスタ
41へ出力され、このパワートランジスタ41から点火
コイル42を介しディストリビュータ43により各点火
プラグ16に順次火花を発生させるようになっている。
【0027】また、ISC制御信号は、CPU26から
ISCドライバ44を介して、ステッパモータ12bへ
出力され、バイパスエア制御信号は、CPU26からバ
イパスエア用ドライバ45を介して、エアバイパス弁制
御用電磁弁142のソレノイド142aへ出力されるよ
うになっている。さらに、EGR制御信号は、CPU2
6からEGRドライバ46を介して、ERG弁制御用電
磁弁83のソレノイド83aへ出力されるようになって
いる。
【0028】ここで、車両用エンジンのアイドル回転数
制御に着目すると、本実施形態の装置では、図1に示す
ように、回転数検出手段401、温度検出手段402、
ポジション検出手段403、失火検出手段404、アイ
ドル低速化制御手段407、アイドル回転数調整手段4
09、エンジン負荷増加要素検出手段405、アイドル
低速化禁止手段406およびアイドル進角制御手段40
8が設けられている。
【0029】すなわち、ポジション検出手段403は、
車両のエンジン1に付設された自動変速機の変速位置を
検出すべく設けられており、自動変速機用コンピュータ
(ELC)418を介しECU25に接続され、変速位
置を示す信号がECU25に入力されるように構成され
ている。そして、ECU25内のISCドライバ44お
よびステッパモータ12bの動作を介して機能するアイ
ドル回転数調整手段409が設けられており、アイドル
回転数調整手段409は、吸入空気通路3に流れる空気
量の調整によりエンジン回転数を調整するように構成さ
れている。
【0030】また、エンジン回転数を検出する回転数検
出手段401としてのクランク角センサ(エンジン回転
数センサ)24が設けられるとともに、エンジン温度を
検出する温度検出手段402としての水温センサ23が
設けられている。さらに、自動変速機の変速ポジション
を検出するポジション検出手段403としてのシフトポ
ジションセンサ101が設けられている。
【0031】そして、回転数検出手段401、温度検出
手段402およびポジション検出手段403の検出信号
に基づき動作するアイドル低速化制御手段407が設け
られており、アイドル低速化制御手段407は後述のフ
ローチャートに沿う動作により、温度検出手段402で
検出された温度が所定温度以上で、回転数検出手段40
1が所定以上の回転数を検出し、ポジション検出手段4
03がNレンジ(ニュートラルレンジ)を検出した場合
において、通常のアイドル回転数からエンジンの失火限
界に向けてアイドル回転数を低下させるようにアイドル
回転数調整手段409を制御すべく構成されている。
【0032】また、後述のようにしてクランク角センサ
(エンジン回転数センサ)24の検出信号を用い、エン
ジンの回転変動を検出して、エンジンの失火状態を検出
する失火検出手段404が設けられるている。この失火
検出手段404の検出信号により、アイドル回転数を失
火限界へ向けて、アイドル回転数調整手段409により
制御するように構成されている。
【0033】さらに、エンジン負荷増加要素検出手段4
05が設けられており、エンジンにおけるNレンジで温
態無負荷での定常運転状態から脱して、エンジン負荷を
増加させる状態となる要素を検出するように構成されて
おり、このようなエンジン負荷の増加要素の検出に際
し、アイドル回転数調整手段409の制御を禁止するア
イドル低速化禁止手段406が設けられている。
【0034】そして、低速化制御手段407は、アイド
ル低速化禁止手段406によるアイドル低速化禁止時に
おいてエンジンを通常のアイドル回転数に戻す制御を行
なうように構成されている。また、アイドル低速化制御
手段407は、その作動条件の成立から所定時間経過後
に作動開始するように構成されている。
【0035】そして、アイドル進角制御手段408が設
けられており、アイドル低速化制御手段407によるア
イドル低速化制御に伴い、エンジンの点火時期が進角制
御されて、低燃費化が達成されるように構成されてい
る。ところで、アイドル低速化制御手段407を含み、
アイドル回転数調整手段409に所要の動作を行なわせ
るISC制御系は、図4のブロック図に示すように構成
されている。
【0036】まず、ISC制御系は、始動時制御系50
1と、ポジションフィードバック制御系502と、回転
数フィードバック制御系503とをそなえている。始動
時制御系501は、水温WTに依存して設定される始動
時目標ポジションPC(WT)をマップ504としてそ
なえており、温度検出手段402としての水温センサ2
3の検出信号に基づき、所定の始動時目標ポジションP
C(WT)がマップ504で決定されて出力される。
【0037】また、大気圧APに依存して設定される高
地補正ポジションKPAP(AP)をマップ505とし
てそなえており、大気圧センサ19の検出信号に基づ
き、所定の高地補正ポジションKPAP(AP)がマッ
プ505で決定されて出力される。これにより、始動時
目標ポジションPC(WT)が高地補正ポジションKP
AP(AP)を加算される補正を受けて、スイッチ50
6に入力される。
【0038】スイッチ506は、始動条件が満たされた
ときON状態になり、スイッチ506への入力を上下限
クリップ手段507による所定範囲内の値にクリップす
る動作が行なわれて、目標ポジション508が決定さ
れ、ISCドライバ44を介しステッパモータ(ISC
用アクチュエータ)12bが目標ポジション508を実
現すべく動作を行なう。
【0039】一方、ポジションフィードバック制御系5
02は、水温WTに依存して設定される基本目標ポジシ
ョンP(WT)をマップ509としてそなえており、温
度検出手段402としての水温センサ23の検出信号に
基づき、所定の基本目標ポジションP(WT)がマップ
509で決定されて出力される。マップ509は、Nレ
ンジ用のマップ509Nと、Dレンジ用のマップ509
Dとをそなえて構成されており、ポジション検出手段4
03を構成するシフトポジションセンサ101としての
インヒビタスイッチ528の出力に対応してスイッチ5
10が切り換えられ、該当するシフトポジション側のマ
ップ509N(509D)における基本目標ポジション
PB(WT)が出力される。
【0040】そして、エアコン目標ポジションP(W
T)を水温WTに依存して設定されたマップ511が設
けられており、温度検出手段402としての水温センサ
23の検出信号に基づき、所定のエアコン目標ポジショ
ンP(WT)がマップ511で決定されて出力される。
マップ511は、Nレンジ用のマップ511Nと、Dレ
ンジ用のマップ511Dとをそなえて構成されており、
ポジション検出手段403を構成するシフトポジション
センサ101としてのインヒビタスイッチ528の出力
に対応してスイッチ512が切り換えられ、該当するシ
フトポジション側のマップ511N(511D)におけ
るエアコン目標ポジションPA/C(WT)が出力され
る。
【0041】この出力は前述の基本目標ポジションPB
(WT)とともに、セレクタ513に入力されるように
なっており、これらの基本目標ポジションPB(WT)
とエアコン目標ポジションPA/C(WT)とのいずれ
かが選択され、出力されるように構成されている。ここ
で、セレクタ513におけるエアコン目標ポジションP
A/C(WT)の入力は、エアコンの作動状態への移行
により出力状態になるエアコンスイッチ529の出力に
より有効な入力となるように構成されており、この状態
において、基本目標ポジションPB(WT)とエアコン
目標ポジションPA/C(WT)との内、大きい方が選
択されて出力されるようになっている。
【0042】エアコンが作動していない状態では、基本
目標ポジションPB(WT)がそのまま出力されるよう
になっている。そして、ホット再始動時目標ポジション
PHOTが定数514として記憶されており、セレクタ
515に入力されるようになっている。この入力は、エ
ンジンが温かい状態での再始動時に、HOT再始動条件
が満たされると有効になり、セレクタ513からの入力
と、ホット再始動時目標ポジションPHOTとの内、大
きいほうが選択されて出力されるようになっている。
【0043】また、大気圧APに依存して設定される高
地補正ポジションKPAP(AP)をマップ505とし
てそなえており、大気圧センサ19の検出信号に基づ
き、所定の高地補正ポジションKPAP(AP)がマッ
プ505で決定されて出力される。これにより、ポジシ
ョンフィードバック制御系502の目標ポジションとし
てのセレクタ515の出力が高地補正ポジションKPA
P(AP)を加算される補正を受けて、セレクタ520
に入力される。
【0044】さらに、水温WTに依存して設定される始
動直後補正ポジションKSTUP(WT)をマップ51
6としてそなえており、温度検出手段402としての水
温センサ23の検出信号に基づき、所定の始動直後補正
ポジションKSTUP(WT)がマップ516で決定さ
れて出力される。この出力は、スイッチ517を介して
ポジションフィードバック制御系502に入力されるよ
うになっており、始動直後の状態である条件が満たされ
た時にスイッチ517がオン状態となり、ポジションフ
ィードバック制御系502の目標ポジションとしてのセ
レクタ515の出力が、始動直後補正ポジションKST
UP(WT)を加算される補正を受けて、セレクタ52
0に入力される。
【0045】そして、ダッシュポット目標ポジションP
(WT)をスロットル開度θに依存して設定されたマッ
プ518が設けられており、スロットルポジションセン
サ20の検出信号に基づき、所定のダッシュポット目標
ポジションP(θ)がマップ518で決定されて出力さ
れる。マップ518は、Nレンジ用のマップ518N
と、Dレンジ用のマップ518Dとをそなえて構成され
ており、スイッチ519,529の切り換えにより、該
当するシフトポジション側のマップ518N(518
D)におけるダッシュポット目標ポジションP(θ)が
出力される。
【0046】スイッチ519,529は、インヒビタス
イッチ528の出力に対応して切り換えられるようにな
っており、切り換えられたそれぞれのシフトポジション
において、アクセルペダルの踏込みからその解除に移行
した場合における吸気量に関し、所望の状態に制御でき
るようなダッシュポット制御におけるダッシュポット目
標ポジションP(θ)が出力されるように構成されてい
る。
【0047】この出力は、前述の高地補正ポジションK
PAP(AP)および始動直後補正ポジションKSTU
P(WT)により補正されたセレクタ515の出力とと
もに、セレクタ520に入力されるようになっている。
そして、ダッシュポット制御の条件が満たされると所定
時ごとのダッシュポット目標ポジションP(θ)が、経
時的に変化する有効な入力PDP(t)として入力さ
れ、前述の高地補正ポジションKPAP(AP)および
始動直後補正ポジションKSTUP(WT)により補正
されたセレクタ515からの入力とPDP(t)との
内、大きい方が選択されてセレクタ520から出力され
る。
【0048】また、セレクタ520の出力は次のように
補正される。すなわち、パワーステアリングの作動によ
りエンジンの回転を低下させようとする部分について補
償を行なうべく、パワーステアリング補正値KPSが定
数523として記憶されており、ポジションフィードバ
ック制御系502の目標ポジションとしてのセレクタ5
20の出力がパワーステアリング補正値KPSを加算さ
れる補正を受ける。
【0049】この補正は、パワーステアリングスイッチ
521のオン状態への移行に呼応して切り換えられるス
イッチ522の閉成により行なわれるようになってい
る。そして、ヘッドライト等のようなエンジン回転を低
下させる諸要素の作動によりエンジンの回転を低下させ
ようとする部分について補償を行なうべく、回転低下補
正値KURDが定数524として記憶されており、ポジ
ションフィードバック制御系502の目標ポジションと
してのセレクタ520の出力が回転低下補正値KURD
を加算される補正を受ける。
【0050】この補正は、回転低下条件の満足状態への
移行に呼応して切り換えられるスイッチ525の閉成に
より行なわれるようになっている。また、後述のように
構成されたアイドル低速化禁止手段406により低速ア
イドル運転が禁止されたとき、通常アイドル運転に復帰
させるための低速アイドル禁止時補正値ΔPによる加算
補正が行なわれるようになっている。
【0051】低速アイドル禁止時補正値ΔPは、当該時
における低速アイドル運転の目標ポジションPLRと通
常アイドル運転の目標ポジションP0Rとの差として、
常時算出され、低速アイドル運転の禁止に呼応して、補
正が行なわれる。このようにして設定され補正されたポ
ジションフィードバック制御系502の目標ポジション
が、ポジションフィードバック制御を行なうべき条件の
満足時において、スイッチ527の閉成により出力され
るようになり、その出力を上下限クリップ手段507に
よる所定範囲内の値にクリップする動作が行なわれて、
目標ポジション508が決定され、ISCドライバ44
を介しステッパモータ(ISC用アクチュエータ)12
bが目標ポジション508を実現すべく動作を行なう。
【0052】一方、ISC制御の各段階において、エン
ジン回転数フィードバック制御を行なう際に用いられ
る、回転数フィードバック制御系503の目標ポジショ
ンが次のようにして決定されるように構成されている。
まず、回転数フィードバック制御系503は、水温WT
に依存して設定される基本目標回転数Ne(WT)をマ
ップ530としてそなえており、温度検出手段402と
しての水温センサ23の検出信号に基づき、所定の基本
目標回転数Ne(WT)がマップ530で決定されて出
力される。
【0053】マップ530は、Nレンジ用のマップ53
0Nと、Dレンジ用のマップ530Dとをそなえて構成
されており、ポジション検出手段403を構成するシフ
トポジションセンサ101としてのインヒビタスイッチ
528の出力に対応してスイッチ531,532が切り
換えられ、該当するシフトポジション側のマップ530
N(530D)における基本目標回転数Ne(WT)が
出力される。
【0054】そして、Dレンジ用のエアコン作動時目標
回転数NA/C-Dが定数533として、Nレンジ用のエア
コン作動時目標回転数NA/C-Nが定数539として設け
られている。定数533,539は、それぞれスイッチ
534,535により選択されてセレクタ540に出力
されるように構成されており、スイッチ534,535
はポジション検出手段403を構成するシフトポジショ
ンセンサ101としてのインヒビタスイッチ528の出
力に対応して切り換えられ、該当するシフトポジション
側の定数533,539におけるエアコン作動時目標回
転数NA/C-D(NA/C-N)が出力される。
【0055】この出力は前述の基本目標回転数Ne(W
T)とともに、セレクタ540に入力されるようになっ
ており、これらの基本目標回転数Ne(WT)とエアコ
ン作動時目標回転数NA/C-D(NA/C-N)とのいずれか
が選択され、出力されるように構成されている。ここ
で、セレクタ540におけるエアコン作動時目標回転数
NA/C-D(NA/C-N)の入力は、エアコンの作動状態へ
の移行により出力状態になるエアコンスイッチ529の
出力により有効な入力となるように構成されており、こ
の状態において、基本目標回転数Ne(WT)とエアコ
ン作動時目標回転数NA/C-D(NA/C-N)との内、大き
い方が選択されて出力されるようになっている。
【0056】エアコンが作動していない状態では、基本
目標回転数Ne(WT)がそのまま出力されるようにな
っている。そして、ホット再始動時目標回転数NHOT
が定数541として記憶されており、セレクタ542に
入力されるようになっている。この入力は、エンジンが
温かい状態での再始動時に、HOT再始動条件が満たさ
れると有効になり、セレクタ540からの入力と、ホッ
ト再始動時目標回転数NHOTとの内、大きいほうが選
択されて出力されるようになっている。
【0057】ついで、セレクタ542の出力(Ne)は
比較要素544に入力されて、クランク角センサ(エン
ジン回転数センサ)24により検出される当該時のエン
ジン実回転数(実Ne)543と比較され、相互の偏差
ΔNeが比較要素544から出力される。そして、その
後の制御動作により、その偏差ΔNeを解消すべく制御
が行なわれて、エンジン実回転数Neを、セレクタ54
2から出力される目標回転数へ移行させるエンジン回転
数フィードバック制御が行なわれる。
【0058】ここで、偏差ΔNeを解消するための制御
は、マップ545で偏差ΔNeを積算ゲインI(ΔN
e)に変換することによりステッパモータ(ISC用ア
クチュエータ)12bのポジションの次元のものとし、
積算ゲインI(ΔNe)に対応するポジションを調整し
て行なわれる。マップ545は、Nレンジ用のマップ5
45Nと、Dレンジ用のマップ545Dとをそなえて構
成されており、ポジション検出手段403を構成するシ
フトポジションセンサ101としてのインヒビタスイッ
チ528の出力に対応してスイッチ546,547が切
り換えられ、該当するシフトポジション側のマップ54
5N(545D)における積算ゲインI(ΔNe)が出
力される。
【0059】このようにして設定され補正された回転数
フィードバック制御系503における目標ポジション
が、回転数フィードバック制御を行なうべき条件の満足
時において、スイッチ548の閉成により出力されるよ
うになり、その出力を上下限クリップ手段507による
所定範囲内の値にクリップする動作が行なわれて、目標
ポジション508が決定され、ISCドライバ44を介
しステッパモータ(ISC用アクチュエータ)12bが
目標ポジション508を実現すべく動作を行なう。
【0060】ところで、本実施形態の装置は、アイドル
低速化制御手段407を構成する低速アイドル回転数N
Lを定数536としてそなえており、スイッチ537,
538の閉成により、低速アイドル回転数NLが回転数
フィードバック制御系503の基本目標回転数Ne(W
T)として採用される。そして、スイッチ537,53
8の閉成は、回転数検出手段401、温度検出手段40
2およびポジション検出手段403の検出信号に基づ
き、アイドル低速化制御手段407において行なわれ、
図8のフローチャートに沿う動作により行なわれて、図
5(a)に示すようなアイドル回転数の低速化が実現さ
れる。
【0061】また、アイドル低速化制御手段407にお
けるアイドル回転数の低速化は、失火検出手段404に
より検出される失火限界を限度として行なわれ、アイド
ル回転数が失火限界に達すると、その失火限界における
運転が継続されるように構成されている。ここで、失火
検出手段404は、図11〜23に示すように構成され
ている。
【0062】すなわち、失火検出手段404は、エンジ
ンに駆動される回転軸(クランク軸)の角加速度を検出
する角加速度検出手段107をそなえており、角加速度
検出手段107は次のように構成されている。
【0063】図11に示すように、角加速度検出手段1
07は、クランク角センサ24、気筒判別センサ230
およびコントローラとしてのECU25を主要要素とし
てそなえており、クランク角センサ24は、エンジンの
クランク軸201と一体に回転する回転部材221をそ
なえている。回転部材221の周縁には、半径方向へ突
出する第1,第2および第3のベーン221A,221
B,221Cが形成されており、このベーン221A,
221B,221Cに対し両面から対向するように装備
された検出部222が、回転部材221の回動に伴うベ
ーン221A,221B,221Cの通過を、光学的に
もしくは電磁気的に検出し、図12,13に示すよう
な、クランク角信号としてのパルス出力が行なわれるよ
うに構成されている。
【0064】そして、ベーン221A,221B,22
1Cは、各々が一定角度のクランク軸回転角度に対応す
る周方向長さをそなえており、所定角度間隔ごとに周方
向に離隔して配設されている。すなわち、隣合うベーン
の対向縁は相互に120度の角度間隔をもって配設さ
れ、ベーン221A,221B,221Cの立ち上がり
部分がクランク角の75°BTDCに対応するように形
成されるとともに、後縁がクランク角の5°BTDCに
対応するように形成されている。
【0065】ところで、気筒判別センサ230は、図示
しないカムシャフトに固着されており、クランク軸20
1が2回転してカムシャフトが1回転する間に、カムシ
ャフトが1つの気筒に対応する特定の回転位置をとるご
とに、パルス出力を発生するようになっている。そし
て、点火動作が気筒番号順に行なわれる6気筒エンジン
に搭載される本実施形態の装置は、例えば、第3ベーン
221Cの端縁(前端221C’または後端)が検出部
222を通過したときに、第1気筒グループをなす第1
気筒および第4気筒のいずれか一方(好ましくは、当該
一方の気筒での主に膨張行程)に対応する第1クランク
軸回転角度領域にクランク軸が突入するとともに、第1
ベーン221Aの端縁が検出部222を通過したとき
に、クランク軸が第1回転角度領域から離脱するように
なっている。
【0066】したがって、第3ベーン221Cの端縁が
検出部222を通過したときに、クランク角信号として
のパルスがオン状態「1」になり、第1ベーン221A
の端縁が検出部222を通過したときに、クランク角信
号としてのパルスがオフ状態「0」になって、クランク
角信号としては、燃焼行程にさしかかる5°BTDCで
立ち上がり、燃焼行程前部の75°BTDCでオフ状態
となり、さらに燃焼行程後部の5°BTDCでオン状態
となるようなパルス信号(図12,13参照)が出力さ
れるように形成されている。
【0067】同様に、第1ベーン221Aの端縁の通過
時に、第2気筒グループを構成する第2および第5気筒
のいずれか一方に対応する第2クランク軸回転角度領域
に突入し、ついで、第2ベーン221Bの端縁の通過時
に同領域からの離脱が行なわれるようになっている。こ
れにより、第2気筒グループにおける気筒の、燃焼行程
にさしかかる5°BTDCで立ち上がり、燃焼行程前部
の75°BTDCでオフ状態となり、さらに燃焼行程後
部の5°BTDCでオン状態となるようなパルス信号が
出力されるように構成されている。
【0068】さらに、第2ベーン221Bの端縁の通過
時に、第3気筒グループを構成する第3および第6気筒
のいずれか一方に対応する第3クランク軸回転角度領域
に突入し、ついで、第3ベーン221Cの端縁の通過時
に同領域からの離脱が行なわれるようになっている。こ
れにより、第3気筒グループにおける気筒の、燃焼行程
にさしかかる5°BTDCで立ち上がり、燃焼行程前部
の75°BTDCでオフ状態となり、さらに燃焼行程後
部の5°BTDCでオン状態となるようなパルス信号が
出力されるように構成されている。
【0069】そして、第1気筒と第4気筒との識別、第
2気筒と第5気筒との識別および第3気筒と第6気筒と
の識別は、気筒判別センサ230の出力に基づいて行な
われるように構成されている。このような構成により、
角加速度の検出は次のように行なわれる。すなわち、エ
ンジン運転中、ECU25はクランク角センサ24から
のパルス出力と気筒判別センサ230の検出信号とを逐
次入力され、演算を周期的に繰り返し実行する。
【0070】また、ECU25は、クランク角センサ2
4からのパルス出力が、気筒判別センサ230からのパ
ルス出力の入力時点以降に順次入力したもののうちの何
番目のものであるかを判別する。これにより、入力され
たクランク角センサ24からのパルス出力が、何番目の
気筒に対応するものであるかを識別され、好ましくは、
主に膨張行程(出力行程:BTDC75°)を現時点で実行中
の気筒が識別気筒として識別される。
【0071】そして、ECU25は、クランク角センサ
24からのパルス入力に応じて、識別気筒グループm
(mは1,2または3)に対応するクランク軸回転角度
領域への突入を判別すると、周期計測用タイマ(図示
略)をスタートさせ、パルスがオフ状態になるまでの周
期が計時される。これにより、クランク角の燃焼行程に
さしかかる5°BTDCから燃焼行程前部の75°BT
DCへ至る第1の回転角度領域に対応した部分周期T5
が算出されることとなる(図13参照)。
【0072】ついで、パルスがオフ状態になると、異な
る周期計測用タイマ(図示略)がスタートし、次のパル
スが入力されるまでの周期が計時される。これにより、
燃焼行程前部のクランク角75°BTDCから燃焼行程
後部の5°BTDCへ至る第2の回転角度領域に対応し
た部分周期T75が算出されることとなる(図13参
照)。
【0073】そして、クランク角センサ220から次の
パルス出力を入力すると、ECU25は、識別気筒グル
ープmに対応するクランク軸回転角度領域からの離脱を
判別し、次の識別気筒グループに対する周期を計測すべ
く、周期計測用タイマの計時動作がスタートされる。
【0074】このようにして得られた計時結果T5,T
75により、識別気筒グループmに対応するクランク軸
回転角度領域への突入時点から当該領域からの離脱時点
までの時間間隔TN(n)が、次式により算出される。 TN(n)=T5×K(Ev,Ne)+[T75×{1
−K(Ev,Ne)}]×Θ ここで、K(Ev,Ne)は重み係数であり、予めマッ
チングを行ない、負荷情報Evとエンジン回転数Neと
をパラメータとする、図14に示すようなマップをEC
U25に記憶させて、上記式の演算時に対応する値が読
み出される。
【0075】したがって、グラフの最も右下側の特性よ
り右方に対応するエンジン1の運転状態においては、K
(Ev,Ne)=1となり、時間間隔TN(n)を計時
結果T5に基づいてのみ、算出するようになっている。
また、グラフの最も左上側の特性より左方に対応するエ
ンジン1の運転状態においては、K(Ev,Ne)=0
となり、時間間隔TN(n)を計時結果T75に基づい
てのみ、算出するようになっている。
【0076】さらに、グラフの最も右下側の特性と最も
左上側の特性との間に対応するエンジン1の運転状態に
おいては、K(Ev,Ne)=1からK(Ev,Ne)
=0の間の値をとり、時間間隔TN(n)を、計時結果
T5とT75との双方に基づき所要の重みで按分して、
算出するようになっている。したがって、エンジン1の
高回転時には燃焼行程前部のパルス幅T5が支配的にな
り、高回転時に、燃焼状態の変化が良好に反映されると
ともに他気筒の影響を受けにくい、パルス幅T5で算出
が行なわれる。
【0077】また、エンジン1の低回転時には、燃焼行
程中部のパルス幅T75が支配的になり、当該時に、燃
焼状態の変化が良好に安定して反映されるパルス幅T7
5での算出が行なわれる。さらに、エンジン1の中回転
時には、燃焼行程前部のパルス幅T5と燃焼行程中部の
パルス幅T75とを所要の按分で加えた値となり、当該
時に、燃焼状態の変化が良好に安定して反映されるパル
ス幅T75と、他気筒の影響を受けにくいパルス幅T5
とによる算出が行なわれる。
【0078】このようにして、エンジン1の低回転から
高回転に至る前運転領域において、他気筒の影響および
高回転による影響を受けることなく、十分な精度で所望
のクランク角回転周期TN(n)が算出される。なお、
グラフの最も右下側の特性と最も左上側の特性との間の
領域を設定しないようにして、右下側の特性と最も左上
側の特性とを一致させた一特性によりT5とT75とを
切り換えるように構成してもよい。
【0079】ところで、上式のΘは、エンジン1におけ
る気筒相互の角度に関する補正係数であり、V6エンジ
ンでは「50/70」の値をとる。ここで、周期TN
(n)における添字nは、当該周期が識別気筒における
n回目(今回)の点火動作に対応することを表す。
【0080】また、周期TN(n)は、6気筒エンジン
では識別気筒グループの120度クランク角間周期(隣
合う気筒における運転状態BTDC75°相互の時間間隔)に
なるが、より一般的には、N気筒エンジンでの(720
/N)度クランク角間周期ごとに、上記周期TN(n)
を算出すべく、所要数のベーンが形成されて、上記同様
の演算が行なわれる。
【0081】このように、周期TN(n)を、部分周期
T5と部分周期T75とを用いて算出することにより、
全運転領域にわたるクランク角周期の検出精度を、他気
筒の影響によって悪化させることが回避され、ひいて
は、後述する燃焼悪化の検知を、誤って行なう状態を回
避することができる。すなわち、エンジンが高回転状態
に至ると、点火時期の変化により、他の気筒の燃焼に対
応したパルスの発生状態が、当該気筒のクランク角周期
に影響を与え、クランク角周期の検出精度を低下させる
状況が予想されるが、部分周期T5と部分周期T75と
の重みを調整する補正をクランク角周期に対し行なうこ
とにより、他気筒の影響が排除される。
【0082】ところで、上述のような動作により、EC
U25は120度クランク間周期TN(n)を検出する
が、#1気筒から#6気筒に至る一連の状態を図示する
と、図12に示すようになり、120度クランク間周期
は、TN(n−5)からTN(n)で表される。これら
の検出値を用いて当該周期におけるクランク軸の角加速
度AC(n)を次式により算出する。
【0083】AC(n)=1/TN(n) ・{KL(m)/TN(n)-KL
(m-1)/TN(n-1) } ここで、KL(m) はセグメント補正値であり、今回の識別
気筒に関連して、ベーン製造上および取り付け上のベー
ン角度間隔のばらつきによる周期測定誤差を除去するた
めの補正を行なうべく、ECU25により次式でセグメ
ント補正値KL(m)が算出される。
【0084】 KL(m)={KL(m-3)*(1-XMFDKFG)+KR(n)*(XMFDKFD) } ただし、XMFDKFG はセグメント補正値ゲインを示してい
る。また、 KL(m)におけるm は対応する気筒グループご
とに設定されるもので、気筒グループ#1,#4に対し
m=1,気筒グループ#2,#5に対しm=2,気筒グ
ループ#3,#6に対しm=3がそれぞれ対応し、図1
2に示すように KL(1)〜 KL(3)が繰り返される。
【0085】そして、KL(m-1) におけるm−1は、対応
するmの直前のものを意味しているため、 KL(m)= KL
(1)のときKL(m-1) =KL(3), KL(m)= KL(2)のときKL(m-
1) =KL(1), KL(m)= KL(3)のときKL(m-1) =KL(2) を
示している。さらに、上式におけるKL(m-3) は、同一気
筒グループにおける前の回の KL(m)を示しており、#4
気筒の演算時におけるKL(m-3) は前の#1気筒における
KL(1)が用いられ、#1 気筒の演算時におけるKL(m-3)
は前の#4気筒における KL(1)が用いられる。#5気筒
の演算時におけるKL(m-3) は前の#2気筒における KL
(2)が用いられ、#2気筒の演算時におけるKL(m-3) は
前の#5気筒における KL(2)が用いられる。#6気筒の
演算時におけるKL(m-3) は前の#3気筒におけるKL(3)
が用いられ、#3気筒の演算時におけるKL(m-3) は前の
#6気筒におけるKL(3)が用いられる。
【0086】一方、上式におけるKR(n) は次式で求めら
れる。 KR(n) =3 ・TN(n) /{TN(n) +TN(n-1) +TN(n-2) } これは、2回前の計測時間TN(n-2) から今回の計測時間
TN(n) までの平均計測時間に対応した計測値であり、セ
グメント補正値KL(m)の算出に際し、KR(n) に対し
て、セグメント補正値ゲインXMFDKFG による一次フィル
タ処理が前述の式を用いて行なわれる。
【0087】そして、失火検出手段404を構成すべ
く、ECU25は上述の角加速度検出手段107に加え
て、図18に示すような平滑化手段108、閾値更新手
段110、第1運転状態検出手段202、第2運転状態
検出手段203、第1判定値算出手段204、第2判定
値算出手段205、燃焼状態判定手段212および負荷
補正手段213、回転情報補正手段302の機能をそな
えている。
【0088】これらの各手段において、補正係数KAC
1(j)、KAC2(j)が後述の燃焼状態判定手段2
12における判定結果に対応して算出され、低速アイド
ル回転数NLを目標回転数NL0に向け制御するように
構成されている。ところで、本実施形態の角加速度検出
手段107には、算出されたクランク軸の角加速度AC
(n)を、エンジン1の負荷で補正した負荷補正角加速
度ACC(n)に換算する負荷補正手段213が付設さ
れている。
【0089】すなわち、負荷補正手段213では、計測
値から算出された前述の角加速度AC(n)を次式によ
り補正した、負荷補正角加速度ACC(n)を算出する
ように構成されている。 ACC(n)=AC(n)/負荷相当値 これにより、負荷による影響を除いた負荷補正角加速度
ACC(n)が算出されるが、負荷相当値としては、燃
料量が用いられる。
【0090】負荷相当値としては、本来、図示有効圧を
用いるべきところであるが、燃料量を用いることにより
簡素な手段で負荷に対応した負荷補正角加速度ACC
(n)が算出されることとなる。
【0091】そして、本実施形態の装置は、第1運転状
態検出手段202をそなえており、第1運転状態検出手
段202は、角加速度検出手段107から負荷補正手段
213を介し出力される負荷補正角加速度ACC(n)
を、気筒間トルク差に起因して変動する第1運転状態パ
ラメータとして、そのまま採用するように構成されてい
る。
【0092】すなわち、クランク軸の角加速度AC
(n)は各気筒で発生したトルク量を表しており、負荷
補正角加速度ACC(n)はその負荷による影響を除去
したものであるため、その値はそのまま、気筒間トルク
差に起因して変動する第1運転状態パラメータとなる。
そして、本装置は第1判定値算出手段204をそなえて
おり、第1判定値算出手段204は、第1運転状態パラ
メータとしての負荷補正角加速度ACC(n)を各気筒
ごとに積算して、各気筒ごとの角加速度累積値VAC1
(j)を算出するように構成されている。
【0093】すなわち、第1判定値算出手段204は、
第1判定値算出手段204から出力される負荷補正角加
速度ACC(n)を用い、まず、燃焼状態の変動状態を
示す燃焼変動値IAC1(n)を次式により求めるよう
に構成されている。 IAC1(j)=−ACC(j)+IACTHV
【0094】そして、負荷補正角加速度ACC(n)と
所定の閾値IACTHVとを比較して第1燃焼状態判定
値VAC1(j)を求めるように構成されており、第1
燃焼状態判定値VAC1(j)は、負荷補正角加速度A
CC(n)が閾値IACTHVを下回る悪化量を累積さ
れたものとして算出されている。すなわち、第1燃焼状
態判定値VAC1(j)は、次式により算出される。
【0095】VAC1(j)=Σ{ ACC(j) < IACTHV
}* IAC1(j) ここで、上式の{ ACC(j) < IACTHV }は、 ACC(j) <
IACTHVが成立しているとき「1」をとり、成立していな
いとき「0」をとる関数であり、負荷補正角加速度AC
C(n)が所定の閾値IACTHVを下回っていると
き、この下回った量を悪化量として累積するように構成
されている。
【0096】ここで、上式による第1燃焼状態判定値V
AC1(j)の算出は、具体的には、 ACC(j) < IACTHV
が成立しているときの、次式の実行により行なわれるよ
うに構成されている。 VAC1(j)=VAC1(j)+IAC1(j) これは、負荷補正角加速度ACC(n)の閾値IACT
HVを下回る量を各気筒ごとに積算すると、その積算値
は気筒間トルク差を代表することから算出されるもので
あり、その値が、間欠的な失火では大きく変動せず、連
続的な失火が発生すると変動が出現するものとして設定
されている。
【0097】そして、第1判定値算出手段204におけ
る所定の閾値 IACTHV は、閾値更新手段110により、
エンジンの運転状態に対応して更新されるように構成さ
れている。なお、閾値 IACTHV を「0」に設定し、第1
運転状態パラメータとしての負荷補正角加速度ACC
(n)の正値のみを累積して第1燃焼状態判定値VAC
1(j)を算出するように構成しても、以下の燃焼状態
判定手段212および燃焼状態制御手段211の動作を
支障なく行なわせることができる。
【0098】また、上述の添字jは、気筒番号を示して
いる。そして、本実施形態の装置は燃焼状態判定手段2
12をそなえており、燃焼状態判定手段212は、第1
燃焼状態判定値としての角加速度累積値VAC1(j)
を用いての燃焼状態判定の結果として、補正係数KAC
1(j)を算出するように構成されている。
【0099】ところで、燃焼状態判定手段212には、
判定の基準値として、上限基準値設定手段112Uで設
定される上限基準値(VACTH1V) と上限基準値設定手段1
12Lで設定される下限基準値(VACTH2V) とが読み込ま
れるように構成されている。
【0100】そして、燃焼状態判定手段212における
判定制御は、角加速度累積値VAC1(j)を上限基準
値(VACTH1V) と下限基準値(VACTH2V) との間に収めるべ
く行なわれるように構成されている。すなわち、燃焼状
態判定手段212は、まず、角加速度累積値VAC1
(j)が上限基準値VACTH1V を超えている場合には、所
定以上に燃焼変動値が悪化している場合であるとして、
エンジン回転数を増加させる判定が次式による補正係数
KAC1(j) の算出により行なわれるようになっている。
【0101】KAC1(j) = KAC1(j) + VACK1 ×{ VAC1
(j)− VACTH1V(Ev,Ne) } これは、図15に示す補正特性のうち右上特性の補正値
を算出するもので、 VACK1は特性の傾きを示す係数であ
る。そして、右辺のKAC1(j) は、番号j 気筒について、
前の演算サイクル(n-1) において算出された補正係数を
示しており、上式により更新が行なわれる。
【0102】なお、図15は横軸に角加速度累積値VA
Cをとり、縦軸に燃焼状態判定値KACをとって補正特
性を示している。また、上限基準値 VACTH1V(Ev,Ne)
は、負荷情報としてのEvと、エンジン回転数Neとをパラ
メータとするマップが予め記憶され、該マップからの運
転状態に対応した値を読み出すことにより設定されるよ
うに構成されている。
【0103】なお、この上限基準値 VACTH1V(Ev,Ne)
は、エンジンの冷却水温や、湿度、バッテリ電圧等をパ
ラメータとして、エンジンの運転状態に対応させるよう
に構成することもできる。ところで、角加速度累積値V
AC1(j)が下限基準値VACTH2V を下回っている場合
には、さらにエンジン回転数を低下させうる余裕をそな
えた場合であるとして、目標回転数を減少させる補正判
定が次式による補正係数KAC1(j) の算出により行なわれ
るようになっている。
【0104】KAC1(j)=KAC1(j) - VACD2 これは、図15に示す左下特性で補正値を算出するもの
で、VACD2 は補正係数KAC1(j) を低速側へ除々に移行さ
せる減少分である。このように、目標回転数を低速側へ
移行させる場合には、現在の状態がどの程度の余裕をも
って当該の燃焼状態を保っているかがわからないため、
VACD2 の定値減少補正により、少しずつ低速側へ移行さ
せることが行なわれるように構成されている。
【0105】さらに、角加速度累積値VAC1(j)
が、下限基準値VACTH2V 以上で、上限基準値VACTH1V 以
下である場合には、適正な運転状態であるとして、エン
ジン回転数を前の状態に保つため、補正係数KAC1(j) の
変更を行なわないようになっている。
【0106】これは、図15に示す左下特性と右上特性
との間の平坦な特性に対応するもので、補正に関しての
不感帯を構成している。ここで、下限基準値VACTH2V と
上限基準値VACTH1V とは、燃焼変動目標値VAC0を中心と
し、下限基準値VACTH2V を(VAC0-ΔVAC)の値に、上限基
準値VACTH1V を(VAC0+ΔVAC)の値に設定されている。
【0107】すなわち、下限基準値VACTH2V は上限基準
値VACTH1V に対し、次の式により算出されるように構成
されている。 VACTH2V = VACTH1V(Ev,Ne) −不感帯(2×ΔVAC) ここで、 VACTH1V(Ev,Ne) は前述したように、マップか
ら読み出されるようになっている。
【0108】また、燃焼変動目標値VAC0は、COV(Coe
fficient of variance) の目標値(10 %程度) に対応し
た値であり、燃焼変動目標値VAC0の両側におけるΔVAC
の範囲における燃料補正をしないようにすることによ
り、回転変動を有限期間(128サイクル) で評価したり、
閾値以下のもので演算していることに起因した誤差によ
るリミットサイクルを防止するようになっている。
【0109】そして、上述の補正係数KAC1(j) は、上下
限値でクリップされるように構成されており、例えば、
0.9<KAC1(j)<1.1の範囲内に収まるよう
に設定され、急速な補正を行なわず、徐々に補正を行な
うことにより、ショック等の発生を防止し、安定した制
御が行なわれるように構成されている。さらに、角加速
度累積値VAC1(j)は、設定された燃焼回数、例え
ば128(あるいは256)サイクルごとに更新される
ようになっており、比較的長い期間を対象とした燃焼状
態の把握による制御を行なうことにより、統計的な特性
を反映する安定した確実な制御が行なわれるように構成
されている。
【0110】このようにして、第1運転状態検出手段2
02および第1判定値算出手段204を通じ決定された
補正係数KAC1(j) による制御が行なわれるように構成さ
れている。一方、本実施形態の装置は、第2運転状態検
出手段203をそなえており、第2運転状態検出手段2
03は、角加速度検出手段107の検出信号を用いて、
各気筒ごとのトルク変動に起因して変化する第2運転状
態パラメータとしての変動角加速度ΔACC(n)を検
出するように構成されている。
【0111】まず、角加速度検出手段107の出力は回
転情報補正手段302に入力されるように構成されてお
り、回転情報補正手段302では、検出された計測値か
らノイズ除去補正が行なわれるように構成されている。
すなわち、回転情報補正手段302は、次式によりノイ
ズ除去補正を行なったノイズ補正角加速度ACX(n)
を算出するように構成されている。
【0112】ACX(n)=AC(n)−{AC(n+
1)+AC(n−1)}/2 ここで、上式の右辺における後項は、前後のデータから
当該時におけるゼロ点を推定により求めたもので、推定
されたAC0(n)は、 AC0(n)={AC(n+1)+AC(n−1)}/
2 であり、これは、図24におけるグラフで考察されるよ
うに、検出されたデータについて、直前時点のAC(n
−1)と直後時点のAC(n+1)とを直線補間して、
その中央に求められるもので構成されている。
【0113】したがって、AC0(n)は、ノイズ成分
を含んだデータ群の波形上に推定されることになり、こ
のAC0(n)と当該時点におけるAC(n)とに差を
算出することにより、ノイズ成分を除いた値が算出され
るように構成されている。なお、AC(n+1)は、当
該時より単位時間後のデータ値であり、AC(n)に対
しては将来の値であるが、一連の演算の動作を、現時点
で検出される計測角速度から単位演算サイクル分遅れた
状態で行なわせることにより、上記の演算が可能になる
ものとして構成されている。
【0114】ところで、本実施形態の装置は、上述のよ
うにして算出されたノイズ補正角加速度ACX(n)を
次式により補正した、負荷補正角加速度ACC(n)を
負荷補正手段213により算出するように構成されてい
る。 ACC(n)= ACX(n)/負荷相当値 これにより、負荷による影響を除いた負荷補正角加速度
ACC(n)が算出されるが、負荷相当値としては、燃
料量が用いられる。
【0115】負荷相当値としては、本来、図示有効圧を
用いるべきところであるが、燃料量を用いることにより
簡素な手段で負荷に対応した負荷補正角加速度ACC
(n)が算出されることとなる。なお、上述の演算はノ
イズ除去補正につづいて負荷補正が行なわれるように構
成されているが、、逆に、負荷補正につづいてノイズ除
去補正を行なわせるように構成してもよい。
【0116】そして、算出された負荷補正角加速度AC
C(n)は平滑化手段108を介し第2運転状態検出手
段203に入力されるように構成されており、平滑化手
段108による平滑化および第2運転状態パラメータ算
出の演算が行なわれるように構成されている。
【0117】すなわち、第2運転状態検出手段203に
おいては、第2運転状態パラメータとしての加速度変動
値ΔACC(j)が次式により算出される。 ΔACC(j)=ACC(j)−ACCAV(j) ここで、ACCAV(j)は、検出された角速度を平滑
化手段108により平滑化した平滑値であり、次式によ
る一次フィルタ処理を行なうことにより算出される。
【0118】ACCAV(j)=α・ACCAV(j−
1)+(1−α)・ACC(j) ここで、αは一次フィルタ処理における更新ゲインであ
り、0.95程度の値が採られる。そして、第2運転状
態検出手段203の演算結果を用いて、第2燃焼状態判
定値VAC2(j)を算出する第2判定値算出手段20
5が設けられている。
【0119】すなわち、第2判定値算出手段205は、
第2判定値算出手段203から出力される加速度変動値
ΔACC(j)を用い、まず、燃焼状態の変動状態を示
す燃焼変動値IAC2(n)を次式により求めるように
構成されている。 IAC2(j)=−ΔACC(j)+IACTHA
【0120】そして、加速度変動値ΔACC(j)と所
定の閾値IACTHAとを比較して第2燃焼状態判定値
VAC2(j)を求めるように構成されており、第2燃
焼状態判定値VAC2(j)は、加速度変動値ΔACC
(j)が閾値IACTHAを下回る悪化量を累積された
ものとして算出されている。すなわち、第2燃焼状態判
定値VAC2(j)は、次式により算出される。
【0121】VAC2(j)=Σ{ΔACC(j) < IACTHA
}* IAC2(j) ここで、上式の{ ΔACC(j) < IACTHA }は、 ΔAC
C(j) < IACTHA が成立しているとき「1」をとり、成立
していないとき「0」をとる関数であり、加速度変動値
ΔACC(j)が所定の閾値IACTHAを下回ってい
るとき、この下回った量を悪化量として累積するように
構成されている。
【0122】したがって、第2燃焼状態判定値VAC2
(j)は、閾値 IACTHA と加速度変動値ΔACC(j)
との差を重みとした悪化量を累積して求められ、閾値付
近の数値の影響を小さくして、悪化の状態を正確に反映
しうるように構成されている。そして、第2判定値算出
手段205における所定の閾値 IACTHA は、閾値更新手
段110により、エンジンの運転状態に対応して更新さ
れるように構成されている。
【0123】なお、上述の添字jは、気筒番号を示して
いる。ところで、燃焼状態判定の結果として、第2判定
値算出手段205で算出された第2燃焼状態判定値VA
C2(j)を用い、燃焼状態判定手段212が、角加速
度累積値VAC2(j)、補正係数KAC2(j)を算
出するように構成されている。
【0124】燃焼状態判定手段212には、判定の基準
値として、上限基準値設定手段112Uで設定される上
限基準値(VACTH1A) と上限基準値設定手段112Lで設
定される下限基準値(VACTH2A) とが読み込まれるように
構成されている。
【0125】そして、エンジン回転数の制御が、第2燃
焼状態判定値VAC2(j)を上限基準値(VACTH1A) と
下限基準値(VACTH2A) との間に収めるべく行なわれるよ
うに構成されている。まず、第2燃焼状態判定値VAC
2(j)が上限基準値VACTH1A を超えている場合には、
所定以上に燃焼変動値が悪化している場合であるとし
て、低速アイドル回転数NLを増加させる補正が次式に
よる補正係数KAC2(j) の算出により行なわれるようにな
っている。
【0126】KAC2(j) = KAC2(j) + VACK2 ×{ VAC2
(j)− VACTH1A(Ev,Ne) } これは、図15に示す補正特性のうち右上特性の補正値
を算出するもので、 VACK2は特性の傾きを示す係数であ
り、 VACK1とほぼ同様で所要の傾きの特性で構成されて
おり、予めマッチングが行なわれて設定されている。そ
して、右辺のKAC2(j) は、番号j 気筒について、前の演
算サイクル(n-1) において算出された補正係数を示して
おり、上式により更新が行なわれる。
【0127】なお、図15は横軸に燃焼状態判定値VA
Cをとり、縦軸に補正係数KACをとって補正特性を示
している。また、上限基準値 VACTH1A(Ev,Ne) は、負荷
情報としてのEvと、エンジン回転数Neとをパラメータと
するマップが予め記憶され、該マップからの運転状態に
対応した値を読み出すことにより設定されるように構成
されている。
【0128】なお、この上限基準値 VACTH1A(Ev,Ne)
は、エンジンの冷却水温や、湿度、バッテリ電圧等をパ
ラメータとして、エンジンの運転状態に対応させるよう
に構成することもできる。ところで、第2燃焼状態判定
値VAC2(j)が下限基準値VACTH2A を下回っている
場合には、さらにアイドル回転数低速化を行ないうる余
裕をそなえた場合であるとして、目標回転数NL0を減
少させる補正が次式による補正係数KAC2(j) の算出によ
り行なわれるようになっている。
【0129】KAC2(j) = KAC2(j) - VACD2 これは、図15に示す低速側左下特性で補正値を算出す
るもので、VACD2 は補正係数KAC2(j) を低速側へ除々に
移行させる減少分となる。このように、燃焼状態制御を
エンジン回転数低速側へ移行させる場合には、現在の状
態がどの程度の余裕をもって当該の燃焼状態を保ってい
るかがわからないため、VACD2 の定値減少補正により、
少しずつ低速側へ移行させることが行なわれるように構
成されている。
【0130】さらに、第2燃焼状態判定値VAC2
(j)が、下限基準値VACTH2A 以上で、上限基準値VACT
H1A 以下である場合には、適正な運転状態であるとし
て、補正係数KAC2(j) の変更を行なわないようになって
いる。
【0131】これは、図15に示す低速側左下特性と高
速側右上特性との間の平坦な特性に対応するもので、補
正に関しての不感帯を構成している。ここで、下限基準
値VACTH2A と上限基準値VACTH1A とは、燃焼変動目標値
VAC0を中心とし、下限基準値VACTH2A を(VAC0-ΔVAC)の
値に、上限基準値VACTH1A を(VAC0+ΔVAC)の値に設定さ
れている。
【0132】すなわち、下限基準値VACTH2A は上限基準
値VACTH1A に対し、次の式により算出されるように構成
されている。 VACTH2A = VACTH1A(Ev,Ne) −不感帯(2×ΔVAC) ここで、 VACTH1A(Ev,Ne) は前述したように、マップか
ら読み出されるようになっている。
【0133】また、燃焼変動目標値VAC0は、COV(Coe
fficient of variance) の目標値(10 %程度) に対応し
た値であり、燃焼変動目標値VAC0の両側におけるΔVAC
の範囲における補正をしないようにすることにより、回
転変動を有限期間(128サイクル) で評価したり、閾値以
下のもので演算していることに起因した誤差によるリミ
ットサイクルを防止するようになっている。
【0134】そして、上述の補正係数KAC2(j) は、上下
限値でクリップされるように構成されており、例えば、
0.9<KAC2(j)<1.1の範囲内に収まるよう
に設定され、急速な補正を行なわず、徐々に補正を行な
うことにより、ショック等の発生を防止し、安定した制
御が行なわれるように構成されている。さらに、第2燃
焼状態判定値VAC2(j)は、設定された燃焼回数、
例えば128(あるいは256)サイクルごとに更新さ
れるようになっており、比較的長い期間を対象とした燃
焼状態の把握による制御を行なうことにより、統計的な
特性を反映する安定した確実な制御が行なわれるように
構成されている。
【0135】このようにして、第2運転状態検出手段2
03および第2判定値算出手段205を通じ決定された
補正係数KAC2(j) による目標回転数NL0の補正によ
り、失火に対応した制御が行なわれるように構成されて
いる。このような構成により、失火検出手段404は図
19〜23に示すフローチャートに沿う動作を行なう。
【0136】まず、ステップS1Vにおいて、角加速度
検出手段107により角加速度AC(n)が検出され
る。
【0137】ここで、検出に用いられる演算は次式によ
る。 AC(n)=1/TN(n) ・{KL(m)/TN(n)-KL(m-1)/TN(n-
1) }
【0138】次いで、ステップS3Vにおいて、角加速
度検出手段107で算出されたクランク軸の角加速度A
C(n)を、負荷補正手段213により、エンジン1の
負荷で補正した負荷補正角加速度ACC(n)に換算す
る演算が行なわれる。すなわち、負荷補正手段213で
は、計測値から算出された前述の角加速度AC(n)を
次式により補正した、負荷補正角加速度ACC(n)を
算出する。
【0139】ACC(n)= AC(n)/負荷相当値 これにより、負荷による影響を除いた負荷補正角加速度
ACC(n)が算出される。ここで、上式の負荷相当値
としては、燃料量が用いられる。負荷相当値としては、
本来、図示有効圧を用いるべきところであるが、燃料量
を用いることにより簡素な手段で負荷に対応した負荷補
正角加速度ACC(n)が算出される。
【0140】次いで、ステップS4Vが実行され、第1
運転状態検出手段202において、角加速度検出手段1
07から負荷補正手段213を介し出力される負荷補正
角加速度ACC(n)が、気筒間トルク差に起因して変
動する第1運転状態パラメータとして採用される。すな
わち、クランク軸の角加速度AC(n)は各気筒で発生
したトルク量を表しており、負荷補正角加速度ACC
(n)はその負荷による影響を除去したものであるた
め、その値はそのまま、気筒間トルク差に起因して変動
する第1運転状態パラメータとなる。
【0141】そして、ステップS7V〜ステップS10
Vが実行され、第1判定値算出手段204において、第
1運転状態パラメータとしての負荷補正角加速度ACC
(n)を各気筒ごとに積算し、各気筒ごとの角加速度累
積値VAC1(j)を算出する動作が行なわれる。ま
ず、ステップS7Vにおいて、第1判定値算出手段20
4から出力される負荷補正角加速度ACC(n)を用
い、燃焼状態の変動状態を示す燃焼変動値IAC1
(n)が次式により求められる。
【0142】 IAC1(j)=−ACC(j)+IACTHV
【0143】そして、ステップS8Vにおいて、負荷補
正角加速度ACC(n)と所定の閾値IACTHVとの
比較が、燃焼変動値IAC1(n)の正負判断により行
なわれ、負でない場合は「NO」ルートを通じ、ステッ
プS10Vが実行される。また、燃焼変動値IAC1
(n)が負である場合は、「YES」ルートを通じ、ス
テップS9Vが実行される。
【0144】ステップS9Vでは、燃焼変動値IAC1
(n)が「0」に置き換えられる。次いで、ステップS
10Vにおいて、次式による第1燃焼状態判定値VAC
1(j)の算出が行なわれる。 VAC1(j)=VAC1(j)+IAC1(j) これにより、負荷補正角加速度ACC(n)が閾値IA
CTHVを下回る量を各気筒ごとに積算され、気筒間ト
ルク差を代表する積算値が算出されるが、燃焼の良い方
向への負荷補正角加速度ACC(n)の変動は、ステッ
プS9Vにより「0」となるため、累積結果は燃焼悪化
を示すものとなる。
【0145】このようにして、第1燃焼状態判定値VA
C1(j)が算出されるが、この演算は、次式を実行し
たものである。
【0146】VAC1(j)=Σ{ ACC(j) < IACTHV
}* IAC1(j) ここで、上式の{ ACC(j) < IACTHV }は、 ACC(j) <
IACTHVが成立しているとき「1」をとり、成立していな
いとき「0」をとる関数である。これにより、負荷補正
角加速度ACC(n)が所定の閾値IACTHVを下回
っているとき、この下回った量が悪化量として累積され
る。
【0147】すなわち、図16で点A〜Dに示すよう
な、負荷補正角加速度ACC(n)が所定の閾値IAC
THVを下回っているとき、この下回った量を悪化量と
して累積されることになる。そして、燃焼悪化判定値V
AC1(j)は、閾値 IACTHV と負荷補正角加速度AC
C(n)との差を重みとした悪化量を累積して求めら
れ、閾値付近の数値の影響を小さくして、悪化の状態が
燃焼悪化判定値VAC1(j)に正確に反映される。
【0148】また、累積値は、間欠的な失火では大きく
変動せず、連続的な失火が発生すると変動が出現するた
め、後述のステップにおける連続的な失火による燃焼悪
化の判定が確実に行なわれることとなる。
【0149】ところで、ステップS7Vの演算における
所定の閾値 IACTHV は、閾値更新手段110により、エ
ンジンの運転状態に対応して更新され、より低速限界に
近い運転状態を実現しうるように上述の演算が行なわれ
る。また、閾値 IACTHV を「0」に設定し、第1運転状
態パラメータとしての負荷補正角加速度ACC(n)の
正値のみを累積して第1燃焼状態判定値VAC1(j)
を算出するように構成した場合にも、上述の演算が支障
なく行なわれ、以下の燃焼状態判定手段212の動作が
行なわれる。
【0150】そして、上述の演算結果を用いて、図20
のフローチャートに沿う動作が行なわれる。まず、ステ
ップS11Vが実行され、サンプリングの回数を示すn
が128を超えたかどうかが判断される。すなわち、図
16に示す積算区間を経過したかどうかが判断され、経
過していない場合は「NO」ルートをとって、ステップ
S13Vを実行し、回数nを「1」増加させてリターン
処理が実行される。これにより、128サイクルの積算
区間内について、目標回転数NL0に関する補正は行な
われず、もっぱら第1燃焼状態判定値としての角加速度
累積値VAC1(j)の累積が行なわれる。
【0151】したがって、第1燃焼状態判定値としての
角加速度累積値VAC1(j)は、設定された燃焼回
数、例えば128サイクルごとに更新されるようになっ
ており、比較的長い期間を対象とした燃焼状態の把握に
よる制御を行なうことにより、統計的な特性を反映する
安定した確実な制御が行なわれる。そして、積算区間が
経過すると、ステップS11Vの「YES」ルートを通
じ、ステップS12V,S14V〜ステップS18Vが
実行される。
【0152】まず、ステップS12Vにおいて、回数n
が「1」にリセットされ、次いで、ステップS14Vと
ステップS16Vとにおいて、角加速度累積値VAC1
(j)を参照し、基準値設定手段112で設定された所
定の基準値との比較が、燃焼状態判定手段212の動作
として行なわれる。まず、角加速度累積値VAC1
(j)と上限基準値(VACTH1V) との比較が行なわれ、角
加速度累積値VAC1(j)が上限基準値VACTH1V を超
えている場合、すなわち、図17に示すように、燃焼変
動の悪化量としての角加速度累積値VAC1(j)が限
界である上限基準値VACTH1V を超えている場合は、ステ
ップS15Vにおいて、次式による補正係数KAC1(j) の
算出が行なわれる。
【0153】KAC1(j)=KAC1(j) + KAR ・{ VAC1(j)−
VACTH1V(Ev,Ne) } これは、図15に示す右上特性の補正値を算出するもの
で、所定以上に燃焼変動値が悪化している場合であると
して、目標回転数NLOを増加させる補正が補正係数KA
C1(j) の算出により行なわれるようになっている。ここ
で、 KARは特性の傾きを示す係数であり、右辺のKAC1
(j) は、番号j 気筒について、前の演算サイクル(n-1)
において算出された補正係数を示しており、上式により
更新が行なわれる。
【0154】また、角加速度累積値VAC1(j)が下
限基準値VACTH2V を下回っている場合には、ステップS
16Vにおいて「YES」ルートをとり、さらに目標回
転数NLOの減速を行ないうる余裕をそなえた場合であ
るとして、目標回転数NLOを減少させる補正が次式に
よる補正係数KAC1(j) の算出により行なわれる。 KAC1(j) = KAC1(j) - KAL ・{ VAC1(j)− VACTH2V
(Ev,Ne) } これは、図15に示す左下特性の補正値を算出するもの
で、 KALは特性の傾きを示す係数である。
【0155】さらに、角加速度累積値VAC1(j)
が、下限基準値VACTH2V 以上で、上限基準値VACTH1V (E
v,Ne) 以下である場合には、ステップS14Vおよびス
テップS16Vにおいていずれも「NO」ルートをと
り、適正な運転状態であるとして、目標回転数NLOを
前の状態に保つため、補正係数KAC1(j) の変更を行なわ
ない。
【0156】これは、図15に示す左下特性と右上特性
との間の平坦な特性に対応するもので、補正に関しての
不感帯を構成している。
【0157】ここで、下限基準値VACTH2V と上限基準値
VACTH1V とは、燃焼変動目標値VAC0を中心とし、下限基
準値VACTH2V を(VAC0-ΔVAC)の値に、上限基準値VACTH1
V を(VAC0+ΔVAC)の値に設定されている。燃焼変動目標
値VAC0は、COV(Coefficient of variance) の目標値
(10 %程度) に対応した値であり、燃焼変動目標値VAC0
の両側におけるΔVAC の範囲における補正をしないよう
にすることにより、回転変動を有限期間(128サイクル)
で評価したり、閾値以下のもので演算していることに起
因した誤差によるリミットサイクルが防止される。
【0158】そして、ステップS18Vが実行され、角
加速度累積値VAC1(j)が「0」にリセットされ
る。さらに、ステップS19Vにおいて、補正係数KAC1
(j) が上下限値を超えた場合には、超えた側の限界値に
クリップされる。例えば、0.9<KAC1(j)<
1.1の範囲内に収まるように設定された場合、ステッ
プS15Vにおける算出値が1.1を超えると1.1に
設定され、ステップS16Vにおける算出値が0.9を
下回ると0.9に設定される。
【0159】これにより、急速な補正を行なわず、徐々
に補正を行なうことにより、ショック等の発生を防止
し、安定した制御が行なわれる。そして、図23示すフ
ローチャートの動作が所定の演算サイクルで行なわれ、
上述の演算で算出された補正係数KAC1(j) がステップS
S1において読み込まれるが、更にステップSS3にお
いて、上述のようにして決定された補正係数KAC1(j) に
よる目標回転数NLOの補正が行なわれる。
【0160】すなわち、目標回転数NLOは、次式で算
出される。
【0161】NLO=NL×KAC1(j) ×KAC2(j) この補正により、回転数フィードバック制御が適正化さ
れ、エンジンは、所望の低速限界運転状態にたもたれ
る。ところで、図21に示すフローチャートの動作で
は、まず、ステップS1Aにおいて、角加速度検出手段
107により角加速度AC(n)が検出される。
【0162】ここで、検出に用いられる演算は次式によ
る。 AC(n)=1/TN(n) ・{KL(m)/TN(n)-KL(m-1)/TN(n-
1) } ところで、本式の演算は、前述のステップS1Vにおけ
る動作と同様にして行なわれる。そして、ステップS2
Aにおいて、検出された計測値からノイズ除去補正が行
なわれるように構成されている。
【0163】すなわち、次式によりノイズ除去補正を行
なったノイズ補正角加速度ACX(n)を算出される。 ACX(n)=AC(n)−{AC(n+1)+AC
(n−1)}/2 ここで、上式の右辺における後項は、前後のデータから
当該時におけるゼロ点を推定により求めたもので、推定
されたAC0(n)は、 AC0(n)={AC(n+1)+AC(n−1)}/
2 であり、これは、図24におけるグラフで考察されるよ
うに、検出されたデータについて、直前時点のAC(n
−1)と直後時点のAC(n+1)とを直線補間して、
その中央に求められる。
【0164】したがって、AC0(n)は、ノイズ成分
を含んだデータ群の波形上に推定されることになり、こ
のAC0(n)と当該時点におけるAC(n)とに差を
算出することにより、ノイズ成分を除いた値が算出され
る。なお、AC(n+1)は、当該時より単位時間後の
データ値であり、AC(n)に対しては将来の値である
が、一連の演算の動作が、現時点で検出される計測角速
度から単位演算サイクル分遅れた状態で行なわれる。
【0165】次いで、ステップS3Aにおいて、ノイズ
除去補正を行なったノイズ補正角加速度ACX(n)
を、負荷補正手段213により、エンジン1の負荷で補
正した負荷補正角加速度ACC(n)に換算する演算が
行なわれる。すなわち、負荷補正手段213では、計測
値から算出された前述の角加速度ACX(n)を次式に
より補正した、負荷補正角加速度ACC(n)を算出す
る。
【0166】 ACC(n)= ACX(n)/負荷相当値 これにより、負荷による影響を除いた負荷補正角加速度
ACC(n)が算出される。ここで、上式の負荷相当値
としては、燃料量が用いられる。負荷相当値としては、
本来、図示有効圧を用いるべきところであるが、燃料量
を用いることにより簡素な手段で負荷に対応した負荷補
正角加速度ACC(n)が算出される。
【0167】次いで、ステップS4Aが実行され、平均
加速度ACCAV(n)が算出される。ここで、ACC
AV(n)は、検出された角速度ACC(n)を平滑化
手段108により平滑化した平滑値であり、次式による
一次フィルタ処理を行なうことにより算出される。
【0168】ACCAV(n)=α・ACCAV(n−
1)+(1−α)・ACC(n) ここで、αは一次フィルタ処理における更新ゲインであ
り、0.95程度の値が採られる。
【0169】次いで、ステップS6Aにおいて、第2運
転状態検出手段203による、第2運転状態パラメータ
としての加速度変動値ΔACC(n)が検出される。す
なわち、角加速度検出手段107により検出された角速
度ACC(n)と、平滑化手段108により平滑化した
平滑値としての平均加速度ACCAV(n)との差を求
めることにより、加速度変動値ΔACC(n)が次式で
算出される。
【0170】 ΔACC(n)=ACC(n)−ACCAV(n) すなわち、クランク軸の角加速度AC(n)は各気筒で
発生したトルク量を表しており、負荷補正角加速度AC
C(n)はその負荷による影響を除去したものであるた
め、負荷補正角加速度ACC(n)は、トルク変動量に
起因して変化する第2運転状態パラメータとなる。
【0171】ここで、本実施形態におけるように、ステ
ップS4Aによる平均加速度ACCAV(j)の算出
と、ステップS6Aによる加速度変動値ΔACC(j)
の算出とを行なうことにより、セグメント補正が自動的
に行なわれ、ベーン221A,221B,221Cの形
状誤差の影響は回避される。そして、ステップS7A〜
ステップS10Aが実行され、第2判定値算出手段20
5において、第2運転状態パラメータとしての加速度変
動値ΔACC(j))を各気筒ごとに積算し、各気筒ご
との第2燃焼状態判定値としての変動加速度累積値VA
C2(j)を算出する動作が行なわれる。
【0172】まず、ステップS7Aにおいて、第2運転
状態検出手段203から出力される加速度変動値ΔAC
C(j)を用い、燃焼状態の変動状態を示す燃焼変動値
IAC2(n)が次式により求められる。 IAC2(j)=−ΔACC(j)+IACTHA
【0173】そして、ステップS8Aにおいて、加速度
変動値ΔACC(j)と所定の閾値IACTHAとの比
較が、燃焼変動値IAC2(n)の正負判断により行な
われ、負でない場合は「NO」ルートを通じ、ステップ
S10Aが実行される。また、燃焼変動値IAC2
(n)が負である場合は、「YES」ルートを通じ、ス
テップS9Aが実行される。
【0174】ステップS9Aでは、燃焼変動値IAC2
(n)が「0」に置き換えられる。次いで、ステップS
10Aにおいて、次式による第2燃焼状態判定値として
の変動加速度累積値VAC2(j)の算出が行なわれ
る。 VAC2(j)=VAC2(j)+IAC2(j) これにより、加速度変動値ΔACC(j)が閾値IAC
THAを下回る量を各気筒ごとに積算され、トルク変動
量を代表する積算値が算出されるが、燃焼の良い方向へ
の加速度変動値ΔACC(j)の変化は、ステップS9
Vにより「0」となるため、累積結果は燃焼悪化を示す
ものとなる。
【0175】このようにして、変動加速度累積値VAC
2(j)が算出されるが、この演算は、次式を実行した
ものである。
【0176】VAC2(j)=Σ{Δ ACC(j) < IACTHV
A }* IAC2(j) ここで、上式の{Δ ACC(j) < IACTHA}は、 ΔACC(j)
< IACTHA が成立しているとき「1」をとり、成立して
いないとき「0」をとる関数である。これにより、加速
度変動値ΔACC(j)が所定の閾値IACTHAを下
回っているとき、この下回った量が悪化量として累積さ
れる。
【0177】すなわち、図16で点A〜Dに示すよう
な、燃焼変動値IAC2(n)が所定の閾値IACTH
Aを下回っているとき、この下回った量を悪化量として
累積されることになる。そして、変動加速度累積値VA
C2(j)は、閾値 IACTHA と加速度変動値ΔACC
(j)との差を重みとした悪化量を累積して求められ、
閾値付近の数値の影響を小さくして、悪化の状態が変動
加速度累積値VAC2(j)に正確に反映される。
【0178】また、累積値は、間欠的な失火では大きく
変動せず、連続的な失火が発生すると変動が出現するた
め、後述のステップにおける連続的な失火による燃焼悪
化の判定が確実に行なわれることとなる。
【0179】ところで、ステップS7Aの演算における
所定の閾値 IACTHA は、閾値更新手段110により、エ
ンジンの運転状態に対応して更新され、より低速限界に
近い運転状態を実現しうるように上述の演算が行なわれ
る。また、閾値 IACTHA を「0」に設定し、第2運転状
態パラメータとしての加速度変動値ΔACC(j)の正
値のみを累積して第2燃焼状態判定値としての変動加速
度累積値VAC2(j)を算出するように構成した場合
にも、上述の演算が支障なく行なわれ、以下の燃焼状態
判定手段212および回転数フィードバック制御の動作
が行なわれる。
【0180】そして、上述の演算結果を用いて、図22
のフローチャートに沿う動作が行なわれる。まず、ステ
ップS11Aが実行され、サンプリングの回数を示すn
が128を超えたかどうかが判断される。すなわち、図
16に示す積算区間を経過したかどうかが判断され、経
過していない場合は「NO」ルートをとって、ステップ
S13Aを実行し、回数nを「1」増加させて補正を行
なわないままリターン処理が実行される。これにより、
128サイクルの積算区間内について、目標回転数NL
Oに関する補正は行なわれず、もっぱら第2燃焼状態判
定値としての変動加速度累積値VAC2(j)の累積が
行なわれる。
【0181】したがって、第2燃焼状態判定値としての
変動加速度累積値VAC2(j)は、設定された燃焼回
数、例えば128サイクルごとに更新されるようになっ
ており、比較的長い期間を対象とした燃焼状態の把握に
よる制御を行なうことにより、統計的な特性を反映する
安定した確実な制御が行なわれる。そして、積算区間が
経過すると、ステップS11Aの「YES」ルートを通
じ、ステップS12A,S14A〜ステップS18Aが
実行される。
【0182】まず、ステップS12Aにおいて、回数n
が「1」にリセットされ、次いで、ステップS14Aと
ステップS16Aとにおいて、変動加速度累積値VAC
2(j)を参照し、基準値設定手段112で設定された
所定の基準値との比較が、燃焼状態判定手段212の動
作として行なわれる。まず、変動加速度累積値VAC2
(j)と上限基準値(VACTH1A) との比較が行なわれ、変
動加速度累積値VAC2(j)が上限基準値VACTH1A を
超えている場合、すなわち、図17に示すように、燃焼
変動の悪化量としての変動加速度累積値VAC2(j)
が限界である上限基準値VACTH1A を超えている場合は、
ステップS15Aにおいて、次式による補正係数KAC2
(j) の算出が行なわれる。
【0183】KAC2(j)=KAC2(j) + KAR ・{ VAC2(j)−
VACTH1A(Ev,Ne) } これは、図15に示す右上特性の補正値を算出するもの
で、所定以上に燃焼変動値が悪化している場合であると
して、目標回転数NLOを増加させる補正が補正係数KA
C2(j) の算出により行なわれるようになっている。ここ
で、 KARは特性の傾きを示す係数であり、右辺のKAC2
(j) は、番号j 気筒について、前の演算サイクル(n-1)
において算出された補正係数を示しており、上式により
更新が行なわれる。
【0184】また、変動加速度累積値VAC2(j)が
下限基準値VACTH2A を下回っている場合には、ステップ
S16Aにおいて「YES」ルートをとり、さらに低速
化を行ないうる余裕をそなえた場合であるとして、目標
回転数NLOを減少させる補正が次式による補正係数KA
C2(j) の算出により行なわれる。 KAC2(j)=KAC2(j) - KAL ・{ VAC2(j)− VACTH2A(Ev,N
e) } これは、図15に示す左下特性の補正値を算出するもの
で、 KALは特性の傾きを示す係数である。
【0185】さらに、変動加速度累積値VAC2(j)
が、下限基準値VACTH2A 以上で、上限基準値VACTH1A (E
v,Ne) 以下である場合には、ステップS14Aおよびス
テップS16Aにおいていずれも「NO」ルートをと
り、適正な運転状態であるとして、目標回転数NLOを
前の状態に保つため、補正係数KAC2(j) の変更を行なわ
ない。
【0186】これは、図15に示す左下特性と右上特性
との間の平坦な特性に対応するもので、補正に関しての
不感帯を構成している。
【0187】ここで、下限基準値VACTH2A と上限基準値
VACTH1A とは、燃焼変動目標値VAC0を中心とし、下限基
準値VACTH2A を(VAC0-ΔVAC)の値に、上限基準値VACTH1
A を(VAC0+ΔVAC)の値に設定されている。燃焼変動目標
値VAC0は、COV(Coefficient of variance) の目標値
(10 %程度) に対応した値であり、燃焼変動目標値VAC0
の両側におけるΔVAC の範囲における補正をしないよう
にすることにより、回転変動を有限期間(128サイクル)
で評価したり、閾値以下のもので演算していることに起
因した誤差によるリミットサイクルが防止される。
【0188】そして、ステップS18Aが実行され、変
動加速度累積値VAC2(j)が「0」にリセットされ
る。さらに、ステップS19Aにおいて、補正係数KAC2
(j) が上下限値を超えた場合には、超えた側の限界値に
クリップされる。例えば、0.9<KAC2(j)<
1.1の範囲内に収まるように設定された場合、ステッ
プS15Aにおける算出値が1.1を超えると1.1に
設定され、ステップS16Aにおける算出値が0.9を
下回ると0.9に設定される。
【0189】これにより、急速な補正を行なわず、徐々
に補正を行なうことにより、ショック等の発生を防止
し、安定した制御が行なわれる。そして、図23に示す
フローチャートの動作は所定の演算サイクルで実行され
ているが、上述の演算で算出された補正係数KAC2(j) が
ステップSS2において読み込まれ、ついで、ステップ
SS3において、上述のようにして決定された補正係数
KAC2(j) による目標回転数NLOの補正が行なわれる。
【0190】NLO=NL×KAC1(j) ×KAC2(j) この補正により、回転数フィードバック制御が行なわ
れ、エンジンは、所望の低速限界運転状態にたもたれ
る。このようにして、失火限界を考慮したアイドル低速
化制御手段407における低アイドル回転数制御(図8
のステップA5参照)を構成する低速限界運転が行なわ
れるが、アイドル低速化制御手段407の動作は、図8
〜10のフローチャートに沿って行なわれる。
【0191】まず、ステップA1において、当該時にお
ける水温Tが温度検出手段402から読み込まれるとと
もに、ポジション検出手段403からシフトポジション
が、回転数検出手段401からエンジン回転数Neが読
み込まれる。ついで、ステップA2において、水温Tが
予め設定された温度T0以上であるかどうかが判断さ
れ、ステップA3においてエンジン回転数Neが低速ア
イドル回転数(失火限界の回転数)NL(定数536)
以上であるかどうかが判断され、ステップA4において
シフトポジションがNレンジであるかどうかが判断され
て、すべての条件が満たされているとき、「YES」ル
ートを通じてステップA5が実行される。
【0192】ステップA5では、アイドル低速化を行な
うべきときであるため、図4のスイッチ537,538
が閉成され、低アイドル回転数制御が行なわれる。この
低アイドル回転数制御は、前述のようにして、失火限界
を考慮した目標回転数NLOが決定され、この目標回転
数NLOへのフィードバック制御を、回転数フィードバ
ック制御系503において行なうことにより実行され
る。
【0193】これにより、図5(a)に示すような動作
特性が実現される。すなわち、図4のマップ530によ
り設定される基本目標回転数Neに所要の補正を行なっ
たアイドル回転数の運転状態から、所定時間後に、目標
回転数NLOへのフィードバック制御が開始され、除々
にエンジン回転数が低下して、失火限界を考慮した低速
限界としての目標回転数NLOに達する。
【0194】このような状態で、目標回転数NLOを目
標とするフィードバック制御が継続される。一方、ステ
ップA2、ステップA3およびステップA4における条
件が成立していない場合には、アイドル低速化制御手段
407による低速アイドル運転を行なうべき状態ではな
いため、ステップA6における通常のアイドル回転数制
御が行なわれる。
【0195】すなわち、ステップA6においては、図4
のスイッチ532とスイッチ538またはスイッチ53
1が閉成され、マップ530により設定される基本目標
回転数Neに所要の補正を行なったアイドル回転数を目
標とする回転数フィードバック制御系503の運転が行
なわれる。ところで、前述のステップA5における低ア
イドル回転数制御に伴って、図5(c)に示す特性を実
現させる動作が行なわれる。
【0196】すなわち、エンジンの点火時期を進角させ
るアイドル進角制御手段408の動作が行なわれ、例え
ば10°BTDCの進角から16°BTDCの進角へ徐
々に移行させるフィードバック制御が行なわれる。これ
により、図6に示すような作動の効果が得られる。すな
わち、図6は横軸に点火時期をとり、縦軸に燃料消費量
をとって、エンジンの動作特性を示しており、逆三角形
印、四角形印、三角形印、丸形印を結んで示される特性
は、各アイドル回転数における燃費特性を示している。
【0197】逆三角形印、四角形印、三角形印、丸形印
は、記載の順に低速となるように、即ち、逆三角形印を
結んで示される特性が最も高速側の特性となり、丸形印
を結んで示される特性が最も低速側の特性となるよう
に、設定されており、アイドル回転数が低速になるほど
燃費特性が改善されることを示している。また、点火時
期を進角させるほど低燃費化がはかられることも示され
ている。
【0198】しかしながら、エンジンは、実線X,Y,
Zで示す各空燃比ごとに、失火限界が存在しており、こ
れらの実線X,Y,Zより左上側で運転する必要があ
る。このような状況において、点Aに示す通常のアイド
ル運転ポイントに対し、低速で進角制御を行なった場合
には、点Bの運転ポイントとなり、大幅に燃料消費量が
低減される。
【0199】この燃料消費低減効果は、15%を超える
ものであり、大きな燃費低減が達成される。ところで、
本装置では、アイドル低速化禁止手段406が設けられ
ており、図9のフローチャートに沿う動作を行なう。ま
ず、ステップB1において、アイドルスイッチ21がオ
ン状態であるかどうかが判断され、オン状態にある場合
にはステップB2以下が実行される。
【0200】ステップB2およびステップB3は、エン
ジン負荷増加要素検出手段405におけるエンジン負荷
を増加させる要素の検出を行なうもので、ステップB2
において、エアコンがオン状態になったかどうかが判断
され、ステップB3においてポジション検出手段403
の検出信号に基づきNポジションからDポジションへの
切り換え動作が行なわれたかどうかが判断される。
【0201】そして、エンジンの負荷を増加させる要素
が検出されない場合、すなわち、ステップB2およびス
テップB3で「NO」ルートをとる場合には、前述した
アイドル低速化制御手段407による低速アイドルでの
運転が継続される(ステップB4)。そして、ステップ
B2またはステップB3において「YES」ルートを採
る場合には、エンジンの負荷を増加させる要素が検出さ
れる場合であり、アイドル低速化禁止手段406を構成
するステップB5が実行されて、アイドル低速化制御手
段407による低速アイドルでの運転が禁止される。
【0202】この状態では、図10のフローチャートに
沿う動作が行なわれる。まず、ステップC1において、
アイドル低速化制御手段407による低速アイドルでの
運転が禁止されたかどうかが判断され、禁止されている
場合には、ステップC2以下の動作が行なわれる。ステ
ップC2では、ステッパモータ弁(STM弁)12にお
けるステッパモータ(ISC用アクチュエータ)12b
の当該時における駆動位置PLRが読みこまれる。
【0203】そして、ステップC3においてアイドル運
転時であるかどうかの判断が行なわれ、アイドル運転時
である場合には、「YES」ルートを通じ、ステップC
5が実行される。ステップC5では、ステッパモータ
(ISC用アクチュエータ)12bが駆動位置P(=P
LR+ΔP)に達したかどうかが判断され、達していな
い場合には、ステップC6において、ポジションフィー
ドバック制御が、図4のポジションフィードバック制御
系502により行なわれる。
【0204】ここで、上記のΔPは、図7に示すよう
に、回転数フィードバック制御系503における通常ア
イドル運転時におけるステッパモータ(ISC用アクチ
ュエータ)12bの位置P0Rと、アイドル低速化制御
手段407による低速アイドル運転時の位置PLRとの
差(P0R−PLR)を、所定演算周期ごとに算出し
て、常時学習処理されている。
【0205】このΔPを、アイドル低速化禁止時におい
て、低速アイドル運転時の位置PLRに加算し、この加
算された駆動位置Pへ向けての、ポジションフィードバ
ック制御系502における制御が行なわれる。これによ
り、図5(b)に示すように、外乱を受けると、ステッ
パモータ(ISC用アクチュエータ)12bの駆動位置
をΔP増加させる動作が行なわれ、エンジンの回転数
は、図5(a)に示すように、低速アイドル運転状態か
ら通常アイドル運転状態へ復帰させる動作が行なわれ
る。
【0206】この復帰動作は迅速に行なわれるため、エ
アコンの動作や、N−Dシフトチェンジ等により、エン
ジン負荷を増加させ、エンジンをエンストに向かわせる
状態の発生時において、エンジン回転数を迅速に増加さ
せ、エンストが確実に回避される。ところで、ステップ
C3において、アイドル運転時ではないと判断される
と、「NO」ルートを通じステップC4が実行され、ポ
ジションフィードバック制御系502において、スロッ
トル開度θに依存してマップ518により決定されるダ
ッシュポット目標ポジションP(WT)へのダッシュポ
ット制御が行なわれる。
【0207】また、ステップC5において、ステッパモ
ータ(ISC用アクチュエータ)12bの駆動位置がP
(=P0R−PLR)に達すると、ステップC7におい
て、回転数フィードバック制御系503による通常のア
イドル運転が行なわれる。なお、上述の各制御手段はマ
ニュアルトランスミッション車においても装備すること
ができる。
【0208】すなわち、上述のポジション検出手段40
3におけるNレンジからDレンジへの移行は、マニュア
ルトランスミッション車においては、Nポジションから
その他のポジションへの移行に対応し、その移行に際し
ては上述のNレンジからDレンジへの移行についての制
御が同様に行なわれる。
【0209】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の車両用エ
ンジンのアイドル回転数制御装置によれば、吸入空気通
路に流れる空気量の調整によりエンジン回転数を調整す
るアイドル回転数調整手段と、エンジン回転数を検出す
る回転数検出手段と、エンジン温度を検出する温度検出
手段と、変速機の変速ポジションを検出するポジション
検出手段とをそなえ、上記温度検出手段で検出された温
度が所定温度以上で、上記回転数検出手段が所定以上の
回転数を検出し、上記ポジション検出手段がNレンジ
(ニュートラルレンジ)を検出した場合において、通常
のアイドル回転数からエンジンの失火限界に向けてアイ
ドル回転数を低下させるように上記アイドル回転数調整
手段を制御するアイドル低速化制御手段が設けられると
いう簡素な構成で、次のような効果ないし利点が得られ
る。
【0210】 (1)アイドル運転時の燃費が大幅の改善される。 (2)アイドル回転数を低速化しても、外乱やエアコン
の作動等によるエンジン負荷の増加時において、エンス
トを発生させることがなく、アイドル低速化による燃費
改善を安定して行なうことができる。 (3)前項のようにエンストを確実に防止できるため、
アイドル運転時の空気量を安定して減少させることがで
きるようになり、燃費改善に寄与する。
【0211】また、請求項2記載の車両用エンジンのア
イドル回転数制御装置は、請求項1記載の装置につい
て、エンジンの失火状態を検出する失火検出手段を設け
られるとともに、上記アイドル回転数調整手段が、上記
失火検出手段の検出信号に応じてアイドル回転数を失火
限界へ向けて制御するように構成されているという簡素
な構成で、アイドル低速化により発生する可能性のある
失火を確実に防止できるようになり、安定した低燃費の
アイドル運転が行なわれるようになる。
【0212】さらに、請求項3記載の車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置は、請求項1記載の装置につい
て、上記エンジンにおけるNレンジで温態無負荷での定
常運転状態からのエンジン負荷の増加要素を検出するエ
ンジン負荷増加要素検出手段と、該エンジン負荷増加要
素検出手段によるエンジン負荷の増加要素の検出に際し
上記アイドル回転数調整手段の制御を禁止するアイドル
低速化禁止手段とが設けられ、上記低速化制御手段が、
上記アイドル低速化禁止手段によるアイドル低速化禁止
時においてエンジンを通常のアイドル回転数に戻す制御
を行なうように構成されているという簡素な構成で、ア
イドル運転時におけるエンジン負荷の増加時に、低速ア
イドル運転が禁止され、低速アイドル運転により発生す
る可能性のあるエンストを確実に防止できるようになっ
て、確実な低速アイドル運転が可能になり、低燃費化が
はかられる。
【0213】そして、請求項4記載の車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置は、請求項1記載の装置につい
て、上記アイドル低速化制御手段が、その作動条件の成
立から所定時間経過後に作動開始すべく構成されている
という簡素な構成で、不安定な状態における低速アイド
ル運転への移行が防止され、アイドル運転が円滑に行な
われる。
【0214】また、請求項5記載の車両用エンジンのア
イドル回転数制御装置は、請求項1〜4記載の装置につ
いて、上記アイドル低速化制御手段によるアイドル低速
化制御に伴い上記エンジンの点火時期を進角制御するア
イドル進角制御手段が設けられているという簡素な構成
で、低燃費化がさらに促進されるとともに、アイドル回
転数の低速化により実現される低燃費運転に比べ、エン
ストに対する余力を持つ状態での運転が行なわれ、低燃
費化と対エンスト性の改善との双方が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置の要部構成を示す制御ブロック
図である。
【図2】本発明の一実施形態としての車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置を有するエンジンシステムの全
体構成図である。
【図3】本発明の一実施形態としての車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置を有するエンジンシステムの制
御系を示すハードブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態としての車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置のISC制御系の動作を説明す
るためのブロック図である。
【図5】(a)〜(c)は本発明の一実施形態としての
車両用エンジンのアイドル回転数制御装置の動作特性を
示すグラフである。
【図6】本発明の一実施形態としての車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置の動作特性を示すグラフであ
る。
【図7】本発明の一実施形態としての車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置の動作特性を示すグラフであ
る。
【図8】本発明の一実施形態としての車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図9】本発明の一実施形態としての車両用エンジンの
アイドル回転数制御装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図10】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置の動作を示すフローチャート
である。
【図11】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、そのハード構成を示す模式的斜視図である。
【図12】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作特性を示すグラフである。
【図13】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作特性を示すグラフである。
【図14】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作特性を示すグラフである。
【図15】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作特性を示すグラフである。
【図16】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作特性を示すグラフである。
【図17】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作特性を示すグラフである。
【図18】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その構成を示すブロック図である。
【図19】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作を示すフローチャートである。
【図20】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作を示すフローチャートである。
【図23】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作を示すフローチャートである。
【図24】本発明の一実施形態としての車両用エンジン
のアイドル回転数制御装置に装備される失火検出手段に
ついて、その動作を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 2 燃焼室 3 吸気通路 3a サージタンク 4 排気通路 5 吸気弁 6 排気弁 7 エアクリーナ 8 スロットル弁 9 電磁式燃料噴射弁(インジェクタ) 9a インジェクタソレノイド 10 三元触媒 11A 第1バイパス通路 11B 第2バイパス通路 12 ステッパモータ弁(STM弁) 12a 弁体 12b ステッパモータ(ISC用アクチュエータ) 12c バネ 13 ファーストアイドルエアバルブ 14 エアバイパス弁 14a 弁体 14b ダイアフラム式アクチュエータ 15 燃料圧調節器 16 点火プラグ 17 エアフローセンサ(吸気量センサ) 18 吸気温センサ 19 大気圧センサ 20 スロットルポジションセンサ 21 アイドルスイッチ 22 リニアO2 センサ 23 水温センサ 24 クランク角センサ(エンジン回転数センサ) 25 ECU 26 CPU(演算装置) 28 入力インタフェース 29 アナログ/ディジタルコンバータ 30 車速センサ 35 入力インタフェース 36 ROM(記憶手段) 37 RAM 39 噴射ドライバ 40 点火ドライバ 41 パワートランジスタ 42 点火コイル 43 ディストリビュータ 44 ISCドライバ 45 バイパスエア用ドライバ 46 EGRドライバ 80 排気再循環通路(EGR通路) 81 EGR弁 81a 弁体 81b ダイアフラム式アクチュエータ 82 パイロット通路 83 ERG弁制御用電磁弁 83a ソレノイド 101 シフトポジションセンサ 107 角加速度検出手段 108 平滑化手段 110 閾値更新手段 112 基準値設定手段 112U 上限基準値設定手段 112L 下限基準値設定手段 141 パイロット通路 142 エアバイパス弁制御用電磁弁 142a ソレノイド 201 クランク軸 202 第1運転状態検出手段 203 第2運転状態検出手段 204 第1判定値算出手段 205 第2判定値算出手段 212 燃焼状態判定手段 213 負荷補正手段 221 回転部材 221A 第1のベーン 221B 第2のベーン 221C 第3のベーン 222 検出部 302 回転情報補正手段 401 回転数検出手段 402 温度検出手段 403 ポジション検出手段 404 失火検出手段 405 エンジン負荷増加要素検出手段 406 アイドル低速化禁止手段 407 アイドル低速化制御手段 408 アイドル進角制御手段 409 アイドル回転数調整手段 418 ELC 501 始動時制御系 502 ポジションフィードバック制御系 503 回転数フィードバック制御系 504,505 マップ 506 スイッチ 507 上下限クリップ手段 508 目標ポジション 509 マップ 510 スイッチ 511 マップ 512 スイッチ 513 セレクタ 514 定数 515 セレクタ 516 マップ 517 スイッチ 518 マップ 519 スイッチ 520 セレクタ 521 定数 522 スイッチ 523,524 定数 525 スイッチ 526 定数 527 スイッチ 528 インヒビタスイッチ 529 エアコンスイッチ 530 マップ 531,532 スイッチ 533 定数 534,535 スイッチ 536 定数 537 スイッチ 538,539 定数 540 セレクタ 541 定数 542 セレクタ 543 実エンジン回転数 544 比較要素 545 マップ 546〜548 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02P 5/15 F02P 5/15 E

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入空気通路に流れる空気量の調整によ
    りエンジン回転数を調整するアイドル回転数調整手段
    と、 エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、 エンジン温度を検出する温度検出手段と、 変速機の変速ポジションを検出するポジション検出手段
    とをそなえ、 上記温度検出手段で検出された温度が所定温度以上で、
    上記回転数検出手段が所定以上の回転数を検出し、上記
    ポジション検出手段がニュートラルレンジを検出した場
    合において、通常のアイドル回転数からエンジンの失火
    限界に向けてアイドル回転数を低下させるように上記ア
    イドル回転数調整手段を制御するアイドル低速化制御手
    段が設けられたことを特徴とする、車両用エンジンのア
    イドル回転数制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの失火状態を検出する失火検出
    手段が設けられるとともに、 上記アイドル回転数調整手段が、上記失火検出手段の検
    出信号に応じてアイドル回転数を失火限界へ向けて制御
    するように構成されていることを特徴とする、請求項1
    記載の車両用アイドル回転数制御装置。
  3. 【請求項3】 上記エンジンにおける上記ニュートラル
    レンジで温態無負荷での定常運転状態からのエンジン負
    荷の増加要素を検出するエンジン負荷増加要素検出手段
    と、 該エンジン負荷増加要素検出手段によるエンジン負荷の
    増加要素の検出に際し上記アイドル回転数調整手段の制
    御を禁止するアイドル低速化禁止手段とが設けられ、 上記低速化制御手段が、上記アイドル低速化禁止手段に
    よるアイドル低速化禁止時においてエンジンを通常のア
    イドル回転数に戻す制御を行なうように構成されている
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両用アイドル回転
    数制御装置。
  4. 【請求項4】 上記アイドル低速化制御手段が、その作
    動条件の成立から所定時間経過後に作動開始すべく構成
    されていることを特徴とする、請求項1記載の車両用ア
    イドル回転数制御装置。
  5. 【請求項5】 上記アイドル低速化制御手段によるアイ
    ドル低速化制御に伴い上記エンジンの点火時期を進角制
    御するアイドル進角制御手段が設けられていることを特
    徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用アイ
    ドル回転数制御装置。
JP18453095A 1995-07-20 1995-07-20 車両用エンジンのアイドル回転数制御装置 Pending JPH0932613A (ja)

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