JPH09324743A - プランジャポンプ - Google Patents

プランジャポンプ

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JPH09324743A
JPH09324743A JP8140171A JP14017196A JPH09324743A JP H09324743 A JPH09324743 A JP H09324743A JP 8140171 A JP8140171 A JP 8140171A JP 14017196 A JP14017196 A JP 14017196A JP H09324743 A JPH09324743 A JP H09324743A
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JP
Japan
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plunger
pump
block
liquid
valve block
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Application number
JP8140171A
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English (en)
Inventor
Kenji Ogawa
健二 小川
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Neuberg Co Ltd
Original Assignee
Neuberg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液漏れ防止用のシール材を無くすことがで
き、圧送用ポンプを用いなくても高粘度の液体を吐出で
きるプランジャポンプを提供すること。 【解決手段】 プランジャポンプ1は、吐出口を有する
容器30と、摺接面38および吐出ポート41、吸入ポ
ート42を備えるバルブブロック35と、摺接面38に
摺接面51が当接された状態で容器30内に回転自在に
支持され、吐出ポート41および吸入ポート42に連通
可能な位置に穿設されたプランジャ挿入孔53を有する
ポンプブロック50と、プランジャ挿入孔53に摺動自
在に挿入されたプランジャ55と、ポンプブロック50
をバルブブロック35側に付勢するコイルばね56と、
ポンプブロック50の回転駆動手段およびプランジャ5
5を進退動させるプランジャ進退駆動手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プランジャの往復
動を利用して液体を吸入、吐出するプランジャポンプに
関する。
【0002】
【背景技術】従来より、この種ポンプとして種々の形式
のものが知られているが、この種ポンプの例として特開
平6−129345号や実開平2−78773号に記載
されたものがある。このポンプは、吸入ポートおよび吐
出ポートに連通する連通孔が開口された摺接面を有する
バルブブロックと、このバルブブロックの摺接面に一端
の摺接面が当接された状態でボディに回転自在に支持さ
れるとともに、前記バルブブロックの連通孔の開口に連
通可能な位置に軸方向に穿設されたプランジャ挿入孔を
有するポンプブロックとを備え、ポンプブロックをバル
ブブロック側に付勢しながら回転駆動してプランジャ挿
入孔を順次連通孔に連通させるとともに、プランジャ挿
入孔内のプランジャを軸方向にそれぞれ駆動して液体の
吸引および吐出を順次繰り返すものである。
【0003】この際、吐出液は、前記吸入ポートにパイ
プやチューブを介して連結されたタンクから供給されて
いた。また、これらのポンプにおいては、プランジャ挿
入孔内でプランジャを軸方向に移動させて液体の吸入、
吐出を行うものであるため、プランジャなどを駆動する
駆動手段側に液が漏れないように、プランジャ挿入孔お
よびプランジャ間にOリング等を介装してシールしてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のポンプでは、タンクから吸入ポートを介して
吐出液を吸入しているため、特に、タンクがポンプから
離れている場合や、グリス等の高粘度液体を供給する場
合には、圧送用ポンプを用いて液を供給しなければなら
ず、機構が複雑になるとともに、圧送用ポンプの維持管
理も煩雑であり、費用もかかるという問題があった。
【0005】また、プランジャ部分にシール材を設けて
液漏れを防止する場合には、シール材はポンプの使用に
伴い磨耗等で消耗するため、一定サイクルで交換しなけ
ればならず、維持作業が煩雑であるという問題もあっ
た。
【0006】本発明の目的は、液漏れ防止用のシール材
を無くすことができるとともに、圧送用ポンプを用いな
くても高粘度の液体を吐出することができるプランジャ
ポンプを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のプランジャポン
プは、液体を吐出する吐出口を有する容器と、この容器
内において前記吐出口の内側に配置されて容器内側に面
する摺接面を有するバルブブロックと、前記バルブブロ
ックを貫通して形成されて前記摺接面に形成された吐出
開口と前記容器の吐出口とを連通する吐出ポートと、前
記バルブブロックの摺接面に形成された吸入開口と前記
バルブブロックの容器内部に露出した開口とを連通する
ようにバルブブロックに形成された吸入ポートと、前記
バルブブロックの摺接面に一端の摺接面を当接された状
態で前記容器内に回転自在に支持されるとともに、前記
バルブブロックの吐出開口および吸入開口に連通可能な
位置でかつ軸方向に沿って穿設された1本もしくは複数
本のプランジャ挿入孔を有するポンプブロックと、この
ポンプブロックのプランジャ挿入孔に軸方向摺動自在に
挿入された1本もしくは複数本のプランジャと、前記ポ
ンプブロックをバルブブロック側に付勢する付勢手段
と、前記ポンプブロックを回転駆動する回転駆動手段
と、この回転駆動手段によって回転されることでポンプ
ブロックのプランジャ挿入孔が前記吸入開口に連通され
た状態では当該プランジャを吸入方向に駆動し、かつ、
プランジャ挿入孔が前記吐出開口に連通された状態では
当該プランジャを吐出方向に駆動するプランジャ進退駆
動手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0008】このような本発明においては、容器にパイ
プ等を介して吐出液が貯蔵されたタンクから液体を供給
したり、容器を着脱可能に構成し、液を入れた容器をポ
ンプに装着して吐出液を容器内に供給する。
【0009】次に、付勢手段によりバルブブロックに所
定の圧力で当接されたポンプブロックを回転駆動手段に
より回転してプランジャ挿入孔を供給開口に連通させ、
プランジャ駆動手段によりプランジャを吸引方向すなわ
ちバルブブロックから離れる方向に移動して、容器内か
ら吸入ポートを介してプランジャ挿入孔内に液体を吸引
する。この際、吸入ポートを介して容器内の液体を吸入
するため、液の移送距離が短くなり、高粘度の液であっ
ても加圧手段を用いることなく、プランジャ挿入孔内に
確実に供給できる。
【0010】そして、この吸引状態のまま、ポンプブロ
ックを回転してプランジャ挿入孔を吐出開口に連通さ
せ、プランジャ駆動手段によりプランジャを吐出方向、
すなわち、バルブブロックに近接する方向に移動して、
プランジャ挿入孔内に吸引していた液体を吐出ポートか
ら吐出する。この際、液の吐出量は、プランジャの移動
量で制御できるため、高精度に設定することができる。
この後、吐出状態を維持したまま、ポンプブロックを回
転してプランジャ挿入孔を吸入開口に連通させ、前述と
同様の動作を繰り返すことで順次吸引及び吐出を繰返す
ことができる。
【0011】また、ポンプブロックは容器内に配置され
ているので、仮にプランジャ挿入孔およびプランジャ間
から液が漏れても、その液は容器内に戻るだけである。
従って、プランジャおよびプランジャ挿入孔内にシール
材を配置する必要もなく、構造が簡単になり、かつ維持
管理も簡易になってコストも低減される。
【0012】なお、ポンプブロックに形成されるプラン
ジャ挿入孔は、1つでもよいし、2つ以上の複数設けて
もよい。複数設けた場合には、少なくとも1本のプラン
ジャ挿入孔がバルブブロックの吐出開口に連通されてい
る際に、他の少なくとも1本のプランジャ挿入孔がバル
ブブロックの吸入開口に連通され、かつ前記プランジャ
進退駆動手段は、各プランジャを独立して進退駆動可能
に構成されていることが好ましい。
【0013】このような構成にすれば、各プランジャ挿
入孔を吸入開口および吐出開口に連通させて液体の吸入
および吐出を同時に行うことができるため、吐出サイク
ルを短縮できる。さらに、吐出開口や吸入開口の形状等
を工夫し、例えば、1本のプランジャ挿入孔が吸入開口
や吐出開口から外れ始めると、次のプランジャ挿入孔が
吸入開口や吐出開口部分に位置するようにして、常時少
なくとも1本のプランジャ挿入孔が吸入開口や吐出開口
部分に位置するように構成すれば、液体の連続吸入およ
び連続吐出を行うこともできる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施例の
プランジャポンプ1の正面図が示されている。ポンプ1
は、駆動機構を内蔵する駆動部2およびポンプ部3を備
えて構成されている。ポンプ1の駆動部2には、駆動部
2の制御および電力を供給するためのコネクタ4が設け
られており、このコネクタ4には図示しないコントロー
ラが接続されてポンプ1を制御している。
【0015】駆動部2は、図2にも示すように、ボディ
10に固定されたステッピングモータ11を備えてい
る。このモータ11の出力軸には、歯付きプーリ12が
固定され、このプーリ12およびボディ10に軸受13
を介して軸支された歯付きプーリ14間には、歯付きベ
ルト15が掛け渡されている。なお、歯付きベルト15
は、テンションプーリ16によって弛みが取られてい
る。
【0016】前記歯付きプーリ14は、上下2部材で構
成され、その内周側には中心軸に雌ねじが形成されたナ
ット17が配置され、外周側に前記軸受13が配置され
た状態で各ナット17、軸受13を挟み込むように各部
材をねじ止めすることで構成されている。さらに、プー
リ14の下面には、ゴム製の摩擦板18が取り付けられ
ている。
【0017】ナット17には、伝動ロッド20の雄ねじ
21部分が螺合されている。伝動ロッド20のねじ21
の下方にはスプライン22が形成されている。さらに、
伝動ロッド20の下端には、後述する駆動ロッド60が
連結されている。
【0018】前記歯付きプーリ14の下側には、前記ス
プライン22に嵌合されたカップ状のアクチュエータ2
4が配置されている。このアクチュエータ24は、通常
はコイルばね25によって歯付きプーリ14側に付勢さ
れ、摩擦板18に密着されてその摩擦力でプーリ14と
一体となって回転されるが、アクチュエータ24の下側
に配置されたソレノイド26を作動させると、図3に示
すように、ソレノイド26側に引き寄せられてプーリ1
4から離れて固定されるように構成されている。
【0019】なお、前記アクチュエータ24に隣接して
アクチュエータ24の回転位置を検出する回転センサ2
7が設けられている。また、ボディ10の上部には、伝
動ロッド20の上端位置を検出する上端検出センサ28
が設けられている。
【0020】一方、ポンプ部3は、図4に示すように、
ほぼ円筒状に形成され、内周面の下端部30Aが下方に
向かって径が小さくなる円錐状に形成されたステンレ
ス、テフロン(商品名)、チタン等で構成された容器3
0を備えている。この容器30の上部には、袋ナット3
1によって上蓋32が取り付けられ、この上蓋32を袋
ナット33でボディ10の下端部に取り付けることで、
容器30は駆動部2に連結されている。また、容器30
の上部には、タンクなどからチューブを介して液を供給
することもできるように、液注入ポート30Bが形成さ
れている。
【0021】容器30の下端部30Aには、バルブブロ
ック35が配置されている。バルブブロック35の外周
部は、容器30と、容器30にビス止めされた取付フラ
ンジ36とでテフロン(商品名)製のシール37を介し
て挟持されている。
【0022】バルブブロック35は、図5にも示すよう
に、ほぼ円板状に形成され、容器30の内部に面する平
滑な摺接面38と、この摺接面38に連続して形成され
て容器30内に露出するテーパ面39とを備えている。
さらに、バルブブロック35には、摺接面38に形成さ
れた吐出開口40から軸方向に貫通された吐出ポート4
1と、摺接面38からテーパ面39にかけて形成された
溝状の吸入ポート42とが形成されている。なお、吸入
ポート42の摺接面38に形成された開口部分によって
吸入開口43が形成されている。
【0023】バルブブロック35の吐出ポート41の下
端側には、テーパ状の凹部内に配置されたテフロン製の
パッキン45を介して吐出口である吐出針46が配置さ
れて取付ねじ47によって固定されている。
【0024】容器30内には、バルブブロック35に隣
接して全体がほぼ円筒状に形成された樹脂製のポンプブ
ロック50が配置されている。このポンプブロック50
の下端には前記バルブブロック35の摺接面38に摺接
する平滑な摺接面51が形成されている。この摺接面5
1と前記摺接面38とは、シール性と摺動性とを共に満
足する面粗さとされており、たとえば一方の面粗さが
0.01〜0.15μmRaとされ、他方は0.2〜
0.4μmRaとされている。
【0025】また、ポンプブロック50の上端には、駆
動ロッド60の大径部61から延長された2本の回転伝
達ロッド62が係合される係合溝52が形成されてい
る。これにより、駆動ロッド60が回転すると回転伝達
ロッド62、係合溝52を介してポンプブロック50が
回転するように構成されている。
【0026】また、ポンプブロック50には、ポンプブ
ロック50を貫通して1本のプランジャ挿入孔53が形
成されている。このプランジャ挿入孔53は、ポンプブ
ロック50の回転に伴い、前記バルブブロック35の吐
出開口40および吸入開口43に連通可能な位置に形成
されている。
【0027】前記プランジャ挿入孔53にはプランジャ
55が挿入され、このプランジャ55およびポンプブロ
ック50間には付勢手段であるコイルばね56が介装さ
れている。このコイルばね56により、プランジャ55
は常時駆動ロッド60の大径部61に当接されるととも
に、ポンプブロック50はバルブブロック35側に付勢
され、バルブブロック35の摺接面38とポンプブロッ
ク50の摺接面51とが所定の圧力で摺接するようにな
っている。
【0028】また、駆動ロッド60は、図2に示すよう
に、上蓋32と駆動ロッド60に係止されたベアリング
63との間に介装されたコイルばね64で伝動ロッド2
0側に付勢されて連結されている。
【0029】次に、本実施形態の作用について図6,7
をも参照して説明する。まず、容器30内に液体7を供
給しておく。この液体7の供給は、容器30を取り外し
て液体7を入れて再度取り付けてもよいし、液注入ポー
ト30Bからチューブなどを介して供給してもよい。
【0030】本実施形態では、図6(A)の吸入完了状
態を原点としている。吸入完了状態とは、プランジャ挿
入孔53が吸入開口43に連通し、かつプランジャ55
が上方のストロークエンドの位置(伝動ロッド20の上
端が上端検出センサ28で検出されて停止された位置)
に上昇された状態である。
【0031】この原点状態において、スタートボタンを
押すことなどでスタート信号が入力されると、ステッピ
ングモータ11が作動されて歯付きプーリ14が回転さ
れる。この際、ソレノイド26は作動されていないの
で、アクチュエータ24はコイルばね25によって歯付
きプーリ14の摩擦板18に密着され、その摩擦力によ
って歯付きプーリ14と一体的に回転される。
【0032】アクチュエータ24の回転は、スプライン
22、伝動ロッド20、駆動ロッド60を介してポンプ
ブロック50に伝達され、ポンプブロック50をバルブ
ブロック35と摺接させた状態のまま回転させる。
【0033】そして、回転センサ27によって図5
(B)に示すように、ポンプブロック50のプランジャ
挿入孔53がバルブブロック35の吐出開口40に対向
する位置に達したことが検出されると、ソレノイド26
が作動されて、図3に示すようにアクチュエータ24を
ソレノイド26側に引き寄せる。
【0034】これにより、アクチュエータ24は摩擦板
18から離れるため、プーリ14の回転が伝達されなく
なり固定される。そして、アクチュエータ24が固定さ
れると、スプライン22を介して係合される伝動ロッド
20も回転されないので、伝動ロッド20の雄ねじ21
に対してナット17が相対的に回転するようになり、ボ
ールねじの作用によって伝動ロッド20が軸方向に進退
動されるようになる。
【0035】このため、ステッピングモータ11を適切
な方向、例えば逆回転方向に回転させることにより、伝
動ロッド20および駆動ロッド60が下側に移動し、図
6(C)に示すように、プランジャ55は吐出開口40
側に移動される。そして、この移動に伴いプランジャ挿
入孔53内の液体7が吐出ポート41を介して吐出針4
6から吐出される。
【0036】なお、液体7の吐出量は、プランジャ55
の移動量、つまりはステッピングモータ11の回転量で
設定できるため、コントローラで吐出量を設定すると、
その吐出量に対応する回転量でモータ11を作動させる
ように指定されたパルス数がモータ11に伝わるように
されている。従って、図6(C)ではプランジャ55は
プランジャ挿入孔53の下端位置まで移動されている
が、吐出量が少なければプランジャ挿入孔53の中間位
置までしか移動されない。
【0037】なお、本実施形態では、所定パルス数移動
して吐出が完了すると、ステッピングモータ11を所定
量逆転(プランジャ55の吐出開口40側に移動させて
いたモータ11の逆方向の回転に対してプランジャ55
を上側に移動する正方向の回転)させてプランジャ55
を僅かに上昇させている。この動作により負圧が発生す
るため、吐出ポート41から吐出針46部分に残った液
体7がプランジャ挿入孔53側に戻され、吐出針46先
端からの液垂れを確実に防止できる。
【0038】このステッピングモータ11の逆転が完了
すると、ソレノイド26の作動がオフにされ、アクチュ
エータ24が再度歯付きプーリ14に密着される。これ
により、ステッピングモータ11の回転に伴いポンプブ
ロック50が回転するようになる。なお、ポンプブロッ
ク50を回転させる際のステッピングモータ11の回転
方向は、正逆いずれでもよいが、本実施形態では、プラ
ンジャ55を吐出開口40側に移動させる場合のみモー
タ11を逆方向に回転させ、それ以外(ポンプブロック
50を回転させる場合と、プランジャ55を上昇させる
場合)では正方向に回転するように設定している。
【0039】そして、回転センサ27によって図7
(D)に示すように、ポンプブロック50のプランジャ
挿入孔53がバルブブロック35の吸入開口43に対向
する位置に達したことが検出されると、再度ソレノイド
26が作動されてプランジャ55の進退動作に切り替わ
る。そして、モータ11をそのまま正回転することによ
って、伝動ロッド20は上昇し、コイルばね64で伝動
ロッド20側に付勢された駆動ロッド60も上昇し、さ
らに図7(E)に示すように、コイルばね56で駆動ロ
ッド60側に付勢されたプランジャ55も上昇する。
【0040】そして、上端検出センサ28によって伝動
ロッド20が上端位置まで上昇したことが検出される
と、ソレノイド26が再度オフされてロッド20,60
の進退移動が停止し、図6(A)の原点位置に戻る。以
下、前述の各動作を繰り返すことで、所定量の液体7が
順次吐出される。
【0041】なお、前述のように、ソレノイド26のオ
ン、オフで、ポンプブロック50の回転動作とプランジ
ャ55の進退動作を切り替えることができるため、本実
施形態では、ステッピングモータ11、プーリ12,1
4,16、ベルト15、ナット17、摩擦板18、伝動
ロッド20、アクチュエータ24、コイルばね25、ソ
レノイド26、センサ27,28、駆動ロッド60、回
転伝達ロッド62、コイルばね64によって、回転駆動
手段およびプランジャ進退駆動手段が構成されている。
【0042】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。すなわち、ポンプ部3に容器30を設
け、この容器30に液体7を入れてあるため、液体7の
移送距離を短くでき、高粘度の液7であっても加圧手段
を設けることなく、プランジャ挿入孔53に確実に供給
することができる。その上、液体7の移送距離が短いた
め、吸入効率も向上することができる。また、容器30
を着脱して液7を補充する場合には、圧送ポンプのよう
な移送手段が不要なため、構造が簡易となり、ポンプ1
を安価に提供できる。
【0043】さらに、極微量の液体7を吐出する場合等
のように容器30の容積に対して吐出量が少ない場合に
は、容器30に液7を満たせば、半日あるいは1日分の
吐出量を確保できるため、容器30を着脱して液7を補
充する場合であっても、作業性や生産性が低下すること
もない。なお、液7の補充時期は、液面計を設けたり、
一定時間当たりの吐出量から補充サイクルを設定するこ
となどで容易に管理することができる。
【0044】液7が入れられる容器30内にバルブブロ
ック35、ポンプブロック50、プランジャ55等を配
置したので、仮にプランジャ挿入孔53およびプランジ
ャ55の摺接面から液7が漏れても、それらの液7は容
器30内に戻るだけであり、ポンプ部3の外部や駆動部
2側に液体7が漏れることがない。このため、ポンプ部
3に摺接面からの液漏れを防止するためのOリング等の
シール材を設ける必要がなく、構造を簡単にできかつコ
ストも低減することができて安価に提供することができ
る。その上、シール材を設けた場合には、磨耗したシー
ル材を一定期間毎に交換するなどのメンテナンス作業が
必要であったが、本実施形態ではシール材が不要なた
め、メンテナンス作業も容易に行うことができる。
【0045】また、仮に容器30に、液7を貯蔵するタ
ンクから圧送ポンプ等を用いて液7を移送する手段を設
けたとしても、容器30に液7が一旦貯められるため加
圧された液7の圧力を減圧することができる。このた
め、圧送ポンプを用いていてもポンプ部3における圧力
を低くでき、加圧による液漏れも防止することができ
る。
【0046】ペーストのように高粘度の液7は、ポンプ
部3と吐出ポート41とが離れていると液7の吐出に遅
れが生じるが、本実施例によれば、液7を吐出するプラ
ンジャ55と吐出ポート41や吐出針46とが極めて近
いので、液7の吐出の遅れがない。
【0047】沸点が低く気化しやすいアルコール等の溶
剤は、従来のポンプではポンプ内への吸入時あるいはチ
ェック弁通過時等、流れが複雑になる時に泡が発生しや
すく、この泡が溜まってしまい液7が吐出されない場合
があるが、本実施形態によればポンプ部3と吐出ポート
41とが極めて近いうえ、吸入ポート42の両端から液
を吸入できて液7の吸入面積を広くでき、液7を円滑に
流入することができて流れも複雑とならないので、吸入
負圧を小さくできて泡が発生することもなく、液7を正
常に吐出することができる。従って、気化しやすい液体
7の吐出にも利用することができる。また、仮に泡が発
生しても、泡は液7に比べて比重が軽いから容器30内
の上方に移動する。このため、容器30の最下端部に設
けられたポンプブロック50やバルブブロック35部分
には泡が残らず、常に泡の含まれない液7を吐出するこ
とができる。さらに、ポンプブロック50やバルブブロ
ック35が容器30の最下端部に形成されているので、
容器30の最も底の部分から液体7を吸入し、吐出する
ことができるので、残液を少なくでき、沈殿物の堆積も
防止できる。
【0048】バルブブロック35の吐出ポート41およ
び吸入ポート42は、軸直交方向の端面で摺接する摺接
面38,51によりシールされるから、この部分におい
てもOリング等のゴム製品を必要とすることなく、十分
にシール可能である。従って、シール材の変形による吐
出量の変動を無くすことができ、極微量の液7であって
も高精度の吐出が行える。
【0049】また、液体7の吐出量や吐出速度は、ステ
ッピングモータ11の回転量や回転速度をパルス信号を
用いて制御するだけで簡単に調整することができ、取り
扱い性も向上することができる。さらに、プランジャ5
5の移動によって液7を吸入、吐出しているので、空気
圧などによって液を吐出するタイプのポンプに比べて吐
出量の精度を向上でき、極微量の液7でも正確に吐出す
ることができる。
【0050】ポンプ部3の液7に接する容器30やバル
ブブロック35、ポンプブロック50等をステンレスや
セラミックス等の耐薬品性等に優れた材質で形成するこ
とができるので、各種の吐出液7を取り扱うことができ
る。また、ポンプ部3と駆動部2とが分かれているた
め、ポンプ部3のみに単価の高いステンレスやセラミッ
クスを用いることもでき、耐薬品性のポンプ1であって
も低価格で提供することができる。
【0051】また、駆動部2とポンプ部3とは袋ナット
33を外すことで容易に分離することができる。従っ
て、ポンプ部3のみを洗浄できてメンテナンスも容易に
行うことができ、吐出液7の種類を変更する場合などで
も、簡単に行うことができる。
【0052】従来、ポンプブロック50の回転動作とプ
ランジャ5の進退動作のように、異なる2つの動作を行
う場合には、2つのステッピングモータを用いることが
一般的であり、このため駆動部2の小型化が難しく、コ
ストも高いという問題があった。しかし、本実施形態で
は、ポンプブロック50の回転動作とプランジャ5の進
退動作とが同時には行われない点に着目し、ソレノイド
26のオン、オフによる、いわゆるクラッチのような作
用を利用することで、ステッピングモータ11が1つで
あっても前記2つの動作を切り替えて実現することがで
きる。従って、プランジャポンプ1を小型化でき、かつ
安価に提供することができる。
【0053】なお、本発明は前記実施形態の構成に限定
されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲の
変形は本発明に含まれるものである。例えば、ポンプブ
ロック50の回転駆動手段やプランジャ55の進退駆動
手段は、前記実施形態のものに限らず、たとえば複数の
ステッピングモータを用いたり、エアシリンダやカム等
を用いたものでもよく、実施にあたって適宜設定すれば
よい。
【0054】さらに、前記実施形態では、図6(A)に
示す吸入完了状態を原点位置としていたが、吐出する液
7の種類などに応じて、たとえば図6(C)に示すよう
な吐出完了位置等の他の状態を原点位置としてもよい。
ただし、前記吸入完了状態を原点位置とすれば、ポンプ
1が停止している際に吐出ポート41がポンプブロック
50で塞がれているので、液垂れを確実に防止すること
ができる利点がある。なお、この基準状態の選択は、コ
ントローラで容易に制御できる。
【0055】また、前記実施形態では、ポンプブロック
50にプランジャ挿入孔53を1本のみ設けていたが、
2本以上の複数本設けてもよい。この際、図8に示すよ
うに、2本のプランジャ挿入孔53を吐出開口40およ
び吸入開口43にそれぞれ連通する位置に形成したり、
図9に示すように、3本のプランジャ挿入孔53を1本
の挿入孔53が吐出開口40に連通し、他の2本の挿入
孔53が吸入開口43に連通するように形成し、各プラ
ンジャ挿入孔53に挿入されたプランジャを独立して駆
動することで液の吸入および吐出を同時に行うことがで
きるようにすることが、効率を向上できる点で好まし
い。
【0056】さらに、図10に示すように、吐出開口4
3および吸入開口44の形状を長溝状等に変更し、1本
のプランジャ挿入孔53が吐出開口43や吸入開口44
から外れると、次の他のプランジャ挿入孔53が吐出開
口43や吸入開口44部分に位置し始めるようにして、
液体の吸入および吐出を連続的に行うことができるよう
にしてもよい。
【0057】さらに、ポンプブロック35の吸入ポート
42は、溝状のものに限らず、吸入開口43とテーパ面
39に形成された開口とを連通するようにポンプブロッ
ク35内部に形成されたものでもよい。その他、ポンプ
部3の容器30の形状やポンプ1全体の形状等は実施に
あたって適宜設定すればよい。
【0058】
【発明の効果】このような本発明のプランジャポンプに
よれば、液漏れ防止用のシール材を無くすことができる
とともに、圧送用ポンプを用いなくても高粘度の液体を
吐出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のプランジャポンプを示す
正面図である。
【図2】前記実施形態の駆動部を示す縦断面図である。
【図3】前記実施形態の駆動部のソレノイドが作動され
た状態を示す縦断面図である。
【図4】前記実施形態のポンプ部を示す縦断面図であ
る。
【図5】前記実施形態のポンプ部のバルブブロックおよ
びポンプブロックを示す斜視図である。
【図6】前記実施形態のポンプ部の動作を示す説明図で
ある。
【図7】図6の動作の続きを示す説明図である。
【図8】本発明の変形例のバルブブロックおよびポンプ
ブロックを示す概略上面図である。
【図9】本発明の変形例のバルブブロックおよびポンプ
ブロックを示す概略上面図である。
【図10】本発明の変形例のバルブブロックおよびポン
プブロックを示す概略上面図である。
【符号の説明】
1 プランジャポンプ 2 駆動部 3 ポンプ部 7 液体 10 ボディ 11 ステッピングモータ 12、14 歯付きプーリ 15 歯付きベルト 18 摩擦板 20 伝動ロッド 24 アクチュエータ 26 ソレノイド 30 容器 35 バルブブロック 38 摺接面 40 吐出開口 41 吐出ポート 42 吸入ポート 43 吸入開口 50 ポンプブロック 51 摺接面 53 プランジャ挿入孔 55 プランジャ 60 駆動ロッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する吐出口を有する容器と、 この容器内において前記吐出口の内側に配置されて容器
    内側に面する摺接面を有するバルブブロックと、 前記バルブブロックを貫通して形成されて前記摺接面に
    形成された吐出開口と前記容器の吐出口とを連通する吐
    出ポートと、 前記バルブブロックの摺接面に形成された吸入開口と前
    記バルブブロックの容器内部に露出した開口とを連通す
    る吸入ポートと、 前記バルブブロックの摺接面に一端の摺接面を当接され
    た状態で前記容器内に回転自在に支持されるとともに、
    前記バルブブロックの吐出開口および吸入開口に連通可
    能な位置に軸方向に沿って穿設された少なくとも1本の
    プランジャ挿入孔を有するポンプブロックと、 このポンプブロックのプランジャ挿入孔に軸方向摺動自
    在に挿入されたプランジャと、 前記ポンプブロックをバルブブロック側に付勢する付勢
    手段と、 前記ポンプブロックを回転駆動する回転駆動手段と、 この回転駆動手段によって回転されることでポンプブロ
    ックのプランジャ挿入孔が前記吸入開口に連通された状
    態では当該プランジャを吸入方向に駆動し、かつ、プラ
    ンジャ挿入孔が前記吐出開口に連通された状態では当該
    プランジャを吐出方向に駆動するプランジャ進退駆動手
    段と、 を備えることを特徴とするプランジャポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプランジャポンプにお
    いて、前記ポンプブロックのプランジャ挿入孔およびプ
    ランジャは複数本設けられるとともに、少なくとも1本
    のプランジャ挿入孔がバルブブロックの吐出開口に連通
    されている際に、他の少なくとも1本のプランジャ挿入
    孔がバルブブロックの吸入開口に連通されるように構成
    され、かつ前記プランジャ進退駆動手段は各プランジャ
    を独立して駆動可能に構成されていることを特徴とする
    プランジャポンプ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6467655B1 (en) 2001-11-28 2002-10-22 Neuberg Company Limited Pump dispenser
JP2005188457A (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Noiberuku Kk 液体吐出装置
JP2006144791A (ja) * 2005-11-14 2006-06-08 Musashi Eng Co Ltd 切換弁の漏洩を防止した液体の定量吐出方法および装置
JP2006189055A (ja) * 1999-12-09 2006-07-20 Musashi Eng Co Ltd 液体の定量吐出方法およびその装置
JP2008025515A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Noiberuku Kk 液体吐出装置

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