JPH0932277A

JPH0932277A - ゴンドラ

Info

Publication number: JPH0932277A
Application number: JP18687895A
Authority: JP
Inventors: Yasuhiro Nakamura; 康宏中村
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1995-07-24
Filing date: 1995-07-24
Publication date: 1997-02-04

Abstract

(57)【要約】【目的】ゴンドラに作業者が乗って建物の外壁の塗装
等を行う場合に、ゴンドラと外壁間の空間部を通じて塗
料等が地上へ落下することを防止する。【構成】ゴンドラ１の床板２部に、落下防止板５を、
ゴンドラ１の前側へ突出して設ける。落下防止板５は、
床板２に形成した収納室に対して、その前端開口部２ｂ
を通じて出し入れ可能に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は建物の外壁等を塗
装、清掃、改装をする場合に、宙吊りにして作業者が乗
るゴンドラに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、建物の外壁等の塗装等をする場合
に、図６に示すようなゴンドラ１７に作業者が乗り、こ
のゴンドラ１７を吊りワイヤー１８で昇降して、作業者
が建物の外壁の塗装を行う場合がある。

【０００３】このようなゴンドラとしては従来、図６に
示すように、床板１９の上面周囲に保護柵２０を固設し
たもので、その床板１９の前端面１９ａと保護柵２０の
前面２０ａは同一鉛直面上に形成されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のようなゴンドラ
１７を用いて、例えば図７に示すように、建物１６の壁
面１６ｃを塗装する場合には、そのゴンドラ１７の前面
１９ａ、２０ａと塗装する建物１６の壁面１６ｃとの間
に空間２１が存在することにより、作業者Ｍが把持する
塗装ローラ２２に付着した塗料が滴下した場合には、そ
の滴下した塗料が空間２１部を通じて地上に落下する問
題がある。

【０００５】そこで本発明は上記の問題を解決するゴン
ドラを提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項１記載の発明は、床板（２）の上面周囲に
保護柵（３）を有するゴンドラにおいて、床板（２）部
に塗料等落下防止板（５）を、ゴンドラの前側へ突出し
て設けたことを特徴とするものである。

【０００７】本発明においては、ゴンドラを使用して作
業をする場合において、そのゴンドラの前面と建物の壁
面との間の空間部に落下防止板（５）を突出配置するこ
とにより、例えば塗装中において、塗装ローラから滴下
した塗料が落下防止板（５）上に落下して、地上への落
下が防止される。

【０００８】請求項２記載の発明は、請求項１記載の床
板（２）内に、その前端面が開口する収納室（４）を形
成し、該収納室（４）内に塗料等落下防止板（５）を、
収納室（４）の前端開口（２ｂ）を通じて出し入れ可能
に備えたことを特徴とするものである。

【０００９】本発明においては、更に、ゴンドラの前面
と建物の壁面との間の空間の幅が変化する場合には、そ
の変化した幅に応じて落下防止板（５）の引き出し量を
調節する。

【００１０】請求項３記載の発明は、請求項２記載の塗
料等落下防止板（５）を、複数の板を前後方向に伸縮可
能に連結して構成したことを特徴とするものである。本
発明においては、落下防止板（５）を構成する第１の板
（５ａ）を引き出すとともに更にこの板（５ａ）の前部
に第２の板（５ｂ）を延長的に引き出すことにより、落
下防止板（５）の突出量を極めて長くできる。そのた
め、ゴンドラの前面と建物の壁面との間の空間が極めて
広い場合にも塗料等の落下を防止できる。

【００１１】請求項４記載の発明は、請求項１〜３のい
ずれかに記載の塗料等落下防止板（５）の前端に、緩衝
部材（６）を固着したことを特徴とするものである。本
発明においては、更に、ゴンドラが前後方向に揺動して
落下防止板（５）の先部が壁面に当っても、緩衝部材
（６）が壁面に当って、壁面を損傷することがない。

【００１２】請求項５記載の発明は、請求項４記載の緩
衝部材（６）に手掛け部（７）を設けたことを特徴とす
るものである。本発明においては、更に、落下防止板
（５）を引き出す場合には、作業者の指を手掛け部
（７）に掛けて引き出す。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１乃至図５に示す本発明の実施
例について説明する。１はゴンドラで、床板２の上面周
囲に保護柵３が固設され、作業者が保護柵３内において
床板２上に乗って作業ができるようになっている。床板
２の前端面２ａとの保護柵３の前面３ａは同一鉛直上に
形成されている。

【００１４】床板２の内部には、その前端面２ａ側が開
口する収納室４が、床板２のほぼ全面に亘って形成され
ている。５はアルミニウム等の軽量金属で形成した塗料
等の落下を防止する塗料等落下防止板（以下落下防止板
という）で、上記収納室４内に、図１の矢印ＡＢ方向で
ある前後方向に摺動可能に収納されており、使用時には
収納室４の前端開口２ｂから前方へ引き出し可能になっ
ている。

【００１５】６は上記落下防止板５の前端全長に亘って
前方へ延長的に固着したゴム板等の弾性材料からなる緩
衝部材である。７は上記緩衝部材６の上面に凹状に形成
した手掛け部である。

【００１６】上記緩衝部材６を付設した落下防止板５の
前後方向長は、これを収納室４内に一ぱいに収納した場
合に、緩衝部材６の手掛け部７が床板２の前端面２ａよ
り若干前方に位置するような長さに設定されている。ま
た、落下防止板５及び緩衝部材６の左右方向（図１の矢
印Ｃ−Ｄ方向）長は、床板２の左右方向に一ぱいに形成
された収納室４内に一ぱいに収納されるように設定され
ている。

【００１７】８は落下防止板５の下面後部に固着した第
１ストッパで、これが収納室４の底面前部に固着した第
２ストッパ９に当接して、落下防止板５が収納室４から
脱落しないようにするものである。

【００１８】図１において、１４は床板２の下面に備え
たキャスターである。１５はゴンドラ１に固着した吊り
ワイヤーで、その上端は屋上に設置したウインチに巻設
され、そのウインチの正逆回転によりゴンドラ１が昇降
される。この昇降駆動は周知の装置である。

【００１９】次に使用状態について説明する。図５に示
すように、ゴンドラ１に作業者Ｍが乗り、屋上に設置し
たウインチを駆動してゴンドラ１を建物１６の壁面に近
づけて昇降し、作業者Ｍが塗布ローラ２２等により壁面
を塗装する。

【００２０】この塗装作業時に、図５に示すように、ゴ
ンドラ１の床板２から落下防止板５を引き出し、その緩
衝部材６の前端を建物１６の壁面１６ａ又は１６ｂに接
触又は近接させる。これにより、塗装中に塗布ローラ２
２から滴下した塗料は、上記のように引き出された落下
防止板５上に落下して受け止められ、地上には落下しな
い。

【００２１】また、図５に示すように、建物１６に突出
した壁面１６ａと引っ込んだ壁面１６ｂを有する場合に
は、ゴンドラ１が同一鉛直上を昇降することから、ゴン
ドラ１と壁面との間の空間は、壁面１６ａでは２３の如
く狭く、壁面１６ｂでは２４の如く広くなる。そのた
め、壁面１６ａでの塗装時には落下防止板５の引き出し
量を少なくし、壁面１６ｂでの塗装時には落下防止板５
の引き出し量を多くする。このように、壁面に段差があ
っても落下防止板５の前端を壁面に接触又は近接できる
ため、夫々の壁面での塗装中に塗料が地上に落下するこ
とを防止できる。

【００２２】また、塗装中にゴンドラ１が揺動して防止
板５の先部が壁面に当っても、落下防止板５の前端に固
着した緩衝部材６が壁面に当るため、壁面に損傷を与え
ない。

【００２３】尚、落下防止板５を引き出す場合には、手
掛け部７に指を掛けることにより、その引出しが容易に
行える。また、ゴンドラ１の不使用時には、図２に示す
ように落下防止板５を床板２内に収納することにより、
ゴンドラの載置、搬送は不便にならない。

【００２４】次に図４に示す他の実施例について説明す
る。本実施例は上記の落下防止板５を２枚の５ａ、５ｂ
で構成したものである。図４において、５ａは上記実施
例の落下防止板５と同様の第１の板で、その前端面に上
記と同様の緩衝部材６が固着され、これに手掛け部７が
形成されている。また、下面後部には第１ストッパ８が
固着されている。

【００２５】５ｂは収納室４に前後方向に摺動可能に収
納した第２の板で、その前後方向長及び左右方向長は収
納室４内に一ぱいに収納される長さに形成されている。
該第２の板５ｂの下面後部には第３ストッパ１０が、上
面後部には第４ストッパ１１が、上面前部には第５スト
ッパ１２が夫々固着されている。

【００２６】また、収納室４の底面前部には上記と同様
な第２ストッパ９が固着されている。本第２実施例にお
いて、第１の板５ａを前方へ引き出すと、その下面後部
の第１ストッパ８が第５ストッパ１２に当り、更に引き
出すと、第１ストッパ８が第５ストッパ１２に係止して
第２の板５ｂが前方へ引き出される。そして更に引き出
し、第３ストッパ１０が第２ストッパ９に係止すると、
それ以上の引き出しが阻止され、第２の板５ｂが収納室
４より突出し、更に第１の板５ａが第２の板５ｂの前方
へ延長的に突出した状態になる。

【００２７】したがって、本第２実施例においては、落
下防止板５の突出量を上記第１実施例に比べて長くする
ことができ、上記のようなゴンドラ１と壁面との空間が
図５よりも広い場合でも、塗料の地上への落下を防止で
きる。

【００２８】尚、上記実施例においては、塗装作業の場
合について説明したが、その他の壁面の清掃、改装等の
作業においてゴンドラを使用する場合にも、落下防止板
５を突出させることにより、ゴンドラと壁面との空間部
より部品等が地上に落下することも防止できる。

【００２９】

【発明の効果】以上のようであるから、請求項１記載の
発明によれば、ゴンドラによって建物の壁面等の改装等
の作業を行う場合に、そのゴンドラの前面と壁面等との
空間部から塗料等が地上へ落下することを防止できる。

【００３０】請求項２記載の発明によれば、更に、ゴン
ドラの前面と壁面等の空間部の幅が変化する場合でも、
落下防止板の引き出し量を調節して対応させることがで
きる。

【００３１】請求項３記載の発明によれば、更に、上記
の空間が極めて広い場合でも対応できる。請求項４記載
の発明によれば、更に、落下防止板の存在によって壁面
を損傷させることを防止できる。

【００３２】請求項５記載の発明によれば、更に、落下
防止板の引き出しが容易に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す斜視図。

【図２】同要部の側断面図で、落下防止板の収納状態
図。

【図３】同要部の側断面図で、落下防止板を引き出し
た図。

【図４】本発明の他の実施例を示す側断面図。

【図５】作業状態を示す図。

【図６】従来構造を示す斜視図。

【図７】同作業状態を示す図。

【符号の説明】

１…ゴンドラ２…床板２ｂ…開口部３…保護柵４…収納室５…落下防止板５ａ、５ｂ…板６…緩衝部材７…手掛け部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】床板（２）の上面周囲に保護柵（３）を
有するゴンドラにおいて、床板（２）部に塗料等落下防
止板（５）を、ゴンドラの前側へ突出して設けたことを
特徴とするゴンドラ。
【請求項２】請求項１記載の床板（２）内に、その前
端面が開口する収納室（４）を形成し、該収納室（４）
内に塗料等落下防止板（５）を、収納室（４）の前端開
口（２ｂ）を通じて出し入れ可能に備えたことを特徴と
するゴンドラ。
【請求項３】請求項２記載の塗料等落下防止板（５）
を、複数の板を前後方向に伸縮可能に連結して構成した
ことを特徴とするゴンドラ。
【請求項４】請求項１〜３のいずれかに記載の塗料等
落下防止板（５）の前端に、緩衝部材（６）を固着した
ことを特徴とするゴンドラ。
【請求項５】請求項４記載の緩衝部材（６）に手掛け
部（７）を設けたことを特徴とするゴンドラ。