JPH09316815A - 芝草保護弾性ブロック舗装路及びその施工方法 - Google Patents

芝草保護弾性ブロック舗装路及びその施工方法

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JPH09316815A
JPH09316815A JP13881096A JP13881096A JPH09316815A JP H09316815 A JPH09316815 A JP H09316815A JP 13881096 A JP13881096 A JP 13881096A JP 13881096 A JP13881096 A JP 13881096A JP H09316815 A JPH09316815 A JP H09316815A
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grass
elastic block
elastic
block
turfgrass
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JP13881096A
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Setsuo Yanaka
節男 谷中
Takahiro Doi
隆弘 土井
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Hayakawa Rubber Co Ltd
Original Assignee
Hayakawa Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経時的に生じる舗装路の凹凸を防止し、歩行
による芝草の裸地化を防ぐことができる弾性ブロック舗
装路を得る。 【解決手段】 路盤1、路盤上のクッション層4、及び
クッション層4上に敷き並べられた弾性ブロック5を具
えた舗装路を提供する。弾性ブロック5本体は、その表
面5a上に突出部5bを有する。この弾性ブッロク5に
は、本体表面5aと突出部5bとにより、芝草7から本
体表面5a上に伸長したランナー及び成長点を保護する
ための空間8が形成されている。隣接する弾性ブロック
同士は、本体辺縁部の一部で相互に接触し、芝草7を植
えるための一つ以上の空洞部9が隣接する弾性ブロック
間に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性舗装ブロックを
敷いて舗装する弾性ブロック舗装路及びその弾性ブロッ
ク舗装路の施工方法に関し、特に詳しく言うと、路盤上
にクッションの作用をする砂層に天然芝に必要な肥料な
どを混合して用い、空洞部、及び所望により貫通穴を保
有した弾性ブロックを敷き詰め、空洞部及び貫通穴に天
然草を植生した弾性ブロック舗装路及びその施工方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】弾性舗装ブロック又は硬質舗装ブロック
は、広場や公園、歩道等に多く利用されている(図
1)。施工方法としては、クッション砂2を路盤1上に
敷き均し、その上に舗装ブロック3を敷き詰めて舗装路
とする。
【0003】緑地化を進めている公園等では、天然芝を
植生している場所がある。このような場所の歩道等に
は、上記平板状の舗装ブロック3が施されている。ま
た、舗装ブロックが施されていない場合も多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
舗装ブロック3を緑地化を進めている公園や遊歩道に使
う場合、舗装ブロック3が回りの風景に調和しない問題
が生じる。また、弾性ブロック3を敷いた舗装路は、経
時的に凹凸を発生する。このような舗装路の凹凸は、著
しく景観を害し、歩行等に支障を生じる。なお、天然芝
のままだと、歩行により天然芝がすり切れたり、傷んだ
りして、裸地化する問題がある。
【0005】本発明は、経時的に生じる舗装路の凹凸を
防止し、歩行による芝草の裸地化を防ぐことができる弾
性ブロック舗装路を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題を
解決するのに、芝草の成長を保護する弾性舗装ブロック
を用いた舗装路が適切であることを見出し、本発明を完
成した。すなわち、本発明は、路盤、路盤上のクッショ
ン層、及びクッション層上に敷き並べられた弾性ブロッ
クを具えた舗装路であって、弾性ブロック本体がその表
面上に突出部を有し、本体表面と突出部とにより、芝草
から本体表面に伸長したランナー及び成長点を保護する
ための空間が形成されており、隣接する弾性ブロック同
士が本体辺縁部の一部で相互に接触し、芝草を植えるた
めの一つ以上の空洞部が隣接する弾性ブロック間に形成
されている芝草保護弾性ブロック舗装路である。
【0007】また、本発明は、上述したいずれかの芝草
保護弾性ブロック舗装路を施工するにあたり、芝草用肥
料を含有するクッション層を路盤上に形成し、次いで、
前記弾性ブロックをクッション層上に敷き並べ、その
後、芝草用肥料を含有する土壌を、前記空洞部に充填す
るとともに、芝草を貫通穴内の土壌に植えるか、又は芝
草用肥料を含有する土壌を、前記空洞部及び貫通穴に充
填するとともに、芝草を空洞部内及び貫通穴内の土壌に
植える芝草保護弾性ブロック舗装路の施工方法である。
【0008】本発明者は、従来の弾性ブロックを敷いた
舗装路が、経時的に凹凸を生じ、著しく景観を害し、歩
行等に支障をきたすといった問題を解決することを試み
た。本発明者は、この問題が、ブロックの下に敷きつめ
た砂等のクッション層が流出することから生じることを
見出した。このため、本発明者は、土砂の流失を防ぎ、
景観と調和する種々の弾性舗装ブロックを検討した。そ
れらのうち、辺の一部を欠いた弾性舗装ブロックが有用
であることの知見を得た。このような辺の一部を欠いた
ブロックは、敷き並べた時に、ブロック本体の辺縁部の
一部が隣接するブロック同士で相互に接触するが、辺の
一部を欠いた部分は他のブロックと接触せず、空洞部を
形成する。
【0009】このように形成された空洞部には、芝草を
植えることができる。この芝草により、ブロックが遊歩
道等の境界を際立たせることがなくなる。また、この芝
草により、ブロック下の土砂の流失を防止することがで
きる。このような芝草を植えることができる本発明に係
るブロックを用いれば、緑地化を進める公園等において
も、回りの風景に調和した遊歩道を施工することができ
る。
【0010】ブロックは、弾性チップを樹脂バインダー
で固結して成形された成形品であるのが好ましい。弾性
チップには、加硫ゴムや廃物タイヤ等を原料にした種々
の弾性チップを用いることができる。また、樹脂バイン
ダーには、ウレタン樹脂等の従来から用いられるバイン
ダーを用いることができる。
【0011】本発明者は、この空洞部に植えられた芝草
を成長させることにより、より一層調和した景観が得ら
れると考えた。このため、本発明では、芝草の成長を保
護する空間を、弾性舗装ブロックに設けた。この空間に
より、歩行による芝草の傷みがなくなり、芝草が十分に
成長することを、本発明者は見出した。
【0012】空間は種々の形態で形成することができ
る。本発明では、ブロック本体表面と突出部とにより、
段差が形成されるのが好ましい。この段差は、芝草から
ブロック表面に伸長したランナー及び成長点を保護する
空間を提供する。この空間は歩行による芝草の傷みを少
なくする。このため、芝草は、ブロック表面を覆い、ブ
ロックがもたらす違和感を緩和することができる。ま
た、このようなブロックを用いて緑地化を効果的に進め
ることができる。
【0013】本発明では、この空間を分散された島状の
突出部により形成し、この島状突出部により提供される
空間が、突出部の間で連続しているのが好ましい。この
ような形態の空間は、芝草の比較的自由な四方への伸長
を促すことができる。このようなブロックに植えられた
芝草は、ブロック自体の表面を覆い、回りの景色との調
和に十分な役割を果たすことができる。
【0014】また、本発明では、ブロック本体表面上の
突出部の間に、空洞部間を連通する複数の溝部が形成さ
れていることが好ましい。このような溝部は、上述した
芝草の成長を保護する空間を提供する。芝草は、これら
の溝部を通り、他のブロックにまで伸長することができ
る。他のブロック周辺にまで伸びた芝草は、ブロックを
部分的または全体的に覆い、ブロックと風景との違和感
を減少させる。
【0015】もちろん、本発明では、溝部として形成さ
れた空間と島状に形成された空間とを併設してもよい。
【0016】また、本発明者は、ブロックに不定形の貫
通穴を設けることにより、ブロック下の土砂の流失をよ
り有効に防止できることを見出した。この貫通穴にも、
空洞部と同様に芝草を植えることができ、この芝草が土
砂の流出を防止するからである。
【0017】弾性ブロックに貫通穴を設ける場合、芝草
の成長を保護する溝部は、空洞部間を連通し、しかも空
洞部と貫通穴とを連通するように形成されていることが
好ましい。このような溝部は、芝草から伸長したランナ
ー及び成長点を傷つけることが少なく、芝草の成長を保
護する点で一層優れているからである。
【0018】本発明では、このような弾性舗装ブロック
を、路盤上に舗装ブロックを敷き詰めて、ブロック舗装
路を形成する舗装路の施工方法に用いる。本発明の施工
方法には、砂や土に肥料を混合して、クッション層を形
成する工程と、敷かれたクッション層の上に弾性舗装ブ
ロックを敷き詰める工程と、弾性舗装ブロックの空洞部
及び貫通穴に、芝草を施す工程とが含まれている。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に係る弾性ブロックの製造
方法を説明する。まず、原料として、約1〜5mmの粒
径のゴム系又はウレタンエラストマー等の弾性体を用意
する。次に、これらの弾性体に、ウレタン系バインダー
〔TDI(トルエンジイソシアネート)、MDI(ジフ
エニルメタンジイソシアネート)等の2官能以上のイソ
シアネートとPPG(ポリプロピレングリコール)、P
EG(ポリエチレングリコール)等の2官能以上のポリ
オール類とを反応させて、硬化する〕等と、適宜に顔料
とを加え、攪拌する。その後、これら混合物を圧縮成型
して、脱型すれば、弾性ブロックとなる。この時、辺の
一部を欠くブロックを形成したり、貫通穴、溝部や突出
部を形成するのは金型の形状によって可能となる。
【0020】使用する天然芝草の種類としては、大きく
分けて暖地型芝草と寒地型芝草とがある。しかし、使用
に際して、特に限定されない。一般的な芝草の断面図を
図2に示す。ランナー(ほふく茎)12の上には、葉1
0を有する直立茎11が伸びている。ランナー12は、
部分的に生じる根13により地中に固定されている。芝
草の成長点14は、芝草が成長する起点である。また、
特に、この部分が傷つくと、根から吸収された水分や養
分が、葉10及びランナー12に十分達することができ
ず、結果として芝草の成長自体が阻害されることにな
る。
【0021】このような天然芝草に用いる土には、砂や
まさ土がある。しかしながら、用いる土としてはこれら
のいずれか、又は混合品でもよい。芝の成育上、肥料を
これらの土に混合して用いるのが良い。肥料を混合した
土は、クッション層として使用することができる。
【0022】本発明を、図面を参照して、より詳細に説
明する。図3は、本発明の実施例に係る芝草保護弾性ブ
ロック舗装路の施工例を示す縦断面図である。図4は、
この芝草保護弾性ブロック5を組み合わせた様子を示す
上面図である。舗装路の施工には、特に図示していない
が、従来と同様に、まず、路床を形成する。この路床の
上に、路盤1を形成し、この路盤1上にクッション層4
を形成する。このクッション層4は、粒径が1〜3mm
程度の砂に適量肥料を加え、混合し、均一の厚さ、通
常、30mmの厚さに敷いたものである。このクッショ
ン層4上に従来と同様にして、弾性ブロック5を並べて
置き、この弾性ブロック5間に形成された空洞部9に肥
料添加土6を入れるとともに、その上に芝草7を植え
る。肥料添加土6は、クッション層4で用いる土と同様
のものでもよい。このようにして、芝草保護弾性ブロッ
ク舗装路を敷設する。
【0023】芝草保護弾性ブロック5は、本体表面5a
上に突出部5bを有する。本体表面5aと突出部5bと
により、芝草7から空洞部間の本体表面5a上に伸長し
た、ランナー12及び成長点14を保護するための空間
が、溝部8として形成されている。また、この弾性ブロ
ック5には、辺縁部を欠いた部分5dがある。弾性ブロ
ックは、敷き詰めた際に、その辺縁部5cで他のブロッ
クと接触する。辺縁部を欠いた部分5dは他のブロック
と接触せず、空洞部9を形成する。この空洞部9には、
芝草を植えることができる。このブロックでは、一辺に
ついてだけ空洞部9を形成する。
【0024】欠けている辺の部分の面積は、舗装路とし
ての表面積に対して30%〜70%が適している。30
%未満だと芝草7の成育するスペースが少なすぎ、成育
が止まる問題が生じるからである。また、70%を超え
ると、歩行などの応力による変形に耐えられない問題が
生じるからである。
【0025】溝部8の形状は、図では格子状に形成され
ているが、任意の形状に形成することができる。例え
ば、空洞部の位置により、種々の形状の溝部となり得
る。また、溝部は、空洞部間のみを連通する形状とする
こともできる。溝部8の深さは、芝草7のランナー12
が入り易い深さで、しかも歩行によるすり切れを防止で
きる深さとする。好ましくは、3mm〜10mmであ
る。また、溝部8の幅についても同様の考えで3〜10
mmが好ましい。溝部8の個数と形状については、デザ
イン性、芝草の成長性と保護との観点から、総合的に決
めれば良い。
【0026】図5には、本発明の他の例の芝草保護弾性
ブロック舗装路の縦断面図を示す。図6は、この複数の
芝草保護弾性ブロック15を組み合わせた状態を示す上
面図である。この弾性ブロック15も、図3に示す弾性
ブロック5と同様に施工することができる。弾性ブロッ
ク15は、本体表面15a上に島状突出部15bを有す
る。芝草7から空洞部間の本体表面15a上に伸長し
た、ランナー及び成長点は、本体表面15aと島状突出
部15bとにより形成されている空間18で保護され
る。また、この弾性ブロック15には、辺縁部を欠いた
部分15dがある。弾性ブロックを敷き詰めた際、この
ブロックは、辺縁部15cで他のブロックと接触する。
辺を欠く部分15dは、他のブロックと接触せず、この
部分が隣接する他の弾性ブロックと組み合わされて、芝
草7を植えるための一つ以上の空洞部19を形成する。
【0027】空間18は、ブロック5に形成される溝部
8と同様の、芝草の成長を保護する空間を提供する。空
間18は、溝部8により形成される格子状の空間に比
べ、芝草の成長が制限されることが少なく、芝草が比較
的自由に成長することができる。空間18の深さ(突出
部15bの高さ)は、溝部8の深さと同じ考えで3mm
〜10mmが好ましい。また、空間18の幅(突出部1
5bと突出部15bとの距離)は溝部8の幅と同じ考え
で3〜10mmが好ましい。
【0028】突出部15bの大きさは、歩行により、突
出部が耐えうる大きさに設計すると良い。また、形状に
ついては、デザイン性、芝草の成長性と保護との観点か
ら総合的に決めれば良い。なお、ブロック外周部分の目
地構造は設けても設けなくても良い。
【0029】図7は、本発明に係る他の形態のブロック
25を敷き詰めた様子を示す上面図である。この弾性ブ
ロック25も、図5に示す弾性ブロック15と同様に施
工することができる。弾性ブロック25には、弾性ブロ
ック15の表面15aに設けた島状突出部15bの代わ
りに、本体表面25aと突出部25bとの関係で、溝部
28が形成されている。また、弾性ブロック25には、
辺縁部を欠いた部分25dがあり、この部分が隣接する
他の弾性ブロックと組み合わされて、芝草を植えるため
の一つ以上の空洞部29を形成する。この空洞部29に
は、芝草を植えることができる。溝部28は、芝草から
空洞部29間の本体表面15a上に伸長した、ランナー
及び成長点を保護する。
【0030】図8は、本発明に係るさらに別の形態の弾
性ブロック35を組み合わせた状態を示す上面図であ
る。この弾性ブロック35も、図5に示す弾性ブロック
15と同様に施工することができる。弾性ブロック35
には、弾性ブロック35の表面35aに設けた島状突出
部35bが設けられている。本体表面35aとこの島状
突出部35bとの関係で、空間38が形成されている。
また、この弾性ブロック35にも、辺縁部を欠いた部分
35dがあり、この部分が隣接する他の弾性ブロックと
組み合わされて、芝草を植えるための6個の空洞部を形
成する。この空洞部には、芝草を植えることができる。
空間38は、芝草から空洞部間の本体表面35a上に伸
長した、ランナー及び成長点を保護する。
【0031】この弾性ブロック35では、4個のブロッ
クを敷き詰めた状態で、2個の円形空洞部39Aと4個
の楕円形空洞部39Bとが形成される。このように、本
発明では、ブロックが組み合わされて形成される空洞部
は、一つの辺に対して、複数形成され得る。複数の空洞
部に芝草を植えることにより、敷設された舗装路がより
一層安定化する。また、このような舗装路は、回りの景
色との調和が図り易い。空洞部の数及び大きさは、任意
に設計することができる。しかし、辺を欠いた部分の面
積が、舗装路としてのブロックの表面積に対して30%
〜70%とする。前述した1個の空洞部を形成するのと
同様の理由から、歩行等による応力に耐えられる程度の
空洞部としなければならないからである。
【0032】図9は、本発明の他の実施例に係る芝草保
護弾性ブロック舗装路の縦断面図を示す。図10は、複
数の芝草保護弾性ブロック45を組み合わせた状態を示
す上面図である。この弾性ブロック45も、図3に示す
弾性ブロック5と同様に施工することができる。弾性ブ
ロック45は、本体表面45a上に突出部45bを有す
る。本体表面45aと突出部45bとにより、溝部48
が形成されている。また、ブロック45には、辺縁部を
欠いた部分45dがあり、敷き詰めた場合には、その辺
縁部45cで他のブロックと接触する。辺縁部を欠いた
部分45dは他のブロックと接触せず、この部分が、隣
接する他の弾性ブロックと組み合わされて、芝草7を植
えるための一つ以上の空洞部49を形成する。さらに、
このブロック45には、貫通穴45fが設けられてい
る。貫通穴45fは、図では円形に形成しているが、正
方形等の他の任意の形状で形成することができる。この
貫通穴45fにも、芝草を植えることができる。溝部4
8は、空洞部間及び空洞部と貫通穴との間で本体表面4
5a上に伸長した、芝草のランナー及び成長点を保護す
る。この弾性ブロック45は、貫通穴45fにも芝草7
を植えることができるため、土砂の流出防止効果に優
れ、景観との調和も容易に達成することができる。
【0033】複数の貫通穴及び複数の空洞部が、舗装路
に形成されているのが好ましい。また、貫通穴及び空洞
部の大きさは、大きいほうが芝草の成長に好ましく、土
砂の流出防止や景観との調和が図り易い点で好ましい。
しかし、芝草の成長及びブロックの強度の観点から、次
のような制限を設ける必要がある。貫通穴の面積と欠け
ている辺の部分の面積との和は、舗装路としての弾性ブ
ロックの表面積に対して30%〜70%が適している。
30%未満だと芝草7の成育するスペースが少なすぎ、
成育が止まる問題が生じるからである。また、70%を
超えると、歩行などの応力による変形に耐えられない問
題が生じるからである。
【0034】図11は、本発明のさらに他の実施例に係
る芝草保護弾性ブロック舗装路の縦断面図を示す。図1
2は、この複数の芝草保護弾性ブロック55を組み合わ
せた状態を示す上面図である。この弾性ブロック55
も、図10に示す弾性ブロック45と同様に施工するこ
とができる。弾性ブロック55は、敷き詰めた際に、そ
の辺縁部55cで他のブロックと接触する。辺縁部を欠
いた部分55dは他のブロックと接触せず、空洞部59
を形成する。この空洞部59には、芝草7を植えること
ができる。さらに、このブロック55には、貫通穴55
fが設けられている。この貫通穴55fにも、芝草を植
えることができる。弾性ブロック本体表面55a上に
は、島状突出部55bが設けられている。本体表面55
aと島状突出部55bとにより形成されている空間58
は、芝草7から本体表面55a上に伸長したランナー及
び成長点を保護する。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明する。 (実施例−1)図3及び4に示す舗装路を敷設し、舗装
面の変化を経時的に観察した。
【0036】まず、図3及び4に示す弾性ブロック5
を、古タイヤを原料として、以下のようにして作製し
た。古タイヤを1〜3mmの大きさのチップ状とし、適
宜に着色剤を加えた。次いでこのチップを、ウレタンバ
インダーで混合し、通常、ゴム業界で用いるプレス機に
て金型内に充てんした。その後、温度150℃,圧力3
0kgf/cm2 ,時間15分間で成型し、金型から取
り出した。
【0037】次いで、図3に示すような舗装路を、次の
ようにして敷設した。まず、路盤1を砕石により厚さ1
00mmで形成した。その上にクッション層4を均一に
敷いた。このクッション層4は、粒径1〜3mmの砂に
約10%の肥料を混合して、30mmの厚さに形成し
た。弾性ブロック5は、このクッション層4上に敷き並
べた。クッション層4と同一の肥料添加土6を、各ブロ
ック間に形成された空洞部9内に充填するとともに、芝
草7をこれらの空洞部9内に植えた。試験する舗装路は
斜面の歩道とした。弾性ブロック5は2m幅の道に2m
ピッチで施工した。
【0038】弾性ブロックの詳細な形状は、図3及び4
に示す通りである。弾性ブロック5は、厚みが50m
m、大きさが100×100mmの正方形である。この
ブロックは、平面的に見て、その一辺の中央が、一辺の
長さの半分の直径を有する半円の形状に欠けているよう
に形成した。溝部8として、幅10mm、深さ10mm
の構造の溝を、12本設けた。
【0039】(実施例−2)実施例−1で用いた弾性ブ
ロック5に、溝部8の代わりに、高さ5mmの島状突出
部を設けて使用した。この島状突出部は、大きさを10
×10mmの正方形とし、突出部と突出部の距離を5m
mとして、32個設けた。この弾性ブロックを、実施例
−1と同様に用いて舗装路を敷設した。
【0040】(実施例−3)図9及び10に示す、厚み
が50mmで、大きさが100mm×100mmの弾性
ブロック45を、実施例−1と同様にして作製した。こ
のブロック45には、直径30mmの円形空洞部49を
設け、ブロック中央に直径20mmの円形の貫通穴45
fを設けた。また、溝部48として、幅10mm、深さ
10mmの構造の溝を、12本設けた(図10に示す弾
性ブロックには、溝を14本設けている)。この弾性ブ
ロック45を、貫通穴45fにも肥料添加土6及び芝草
7を施した以外は、実施例−1と同様に敷き詰め、舗装
路を敷設した。
【0041】(実施例−4)図11及び12に示す弾性
ブロックを使用した。この弾性ブロックは、実施例−3
と同様の空洞部59、及び円形の貫通穴55fを有する
が、溝部48の代わりに高さ5mmの島状突出部55b
を設け、実施例−1と同様にして作製した。この島状突
出部55bは、大きさを10×10mmの正方形とし、
突出部と突出部の距離を5mmとして、32個設けた
(図12に示す弾性ブロックには、突出部を54個設け
ている)。この弾性ブロック55を、実施例−3と同様
に敷き詰め、舗装路を敷設した。
【0042】(比較例−1)弾性ブロックとして、実施
例−1と同様の空洞部を設けたが、溝部も突出部も設け
ず、平滑な表面を有する弾性ブロックを使用した以外
は、実施例−1と同様に舗装路を敷設した。 (比較例−2)弾性ブロックに、実施例−3と同様の空
洞部と貫通穴とを設けた。しかし、溝部も突出部も設け
ず、平滑な弾性ブロックを用い、実施例−3と同様に舗
装路を敷設した。 (比較例−3)弾性ブロックを敷設せず、天然芝草のみ
とした。 (比較例−4)空洞部及び貫通穴を共に有しない弾性ブ
ロックを用いた以外は、実施例−1と同様にして舗装路
を敷設した。
【0043】実施例1〜4及び比較例1〜4で敷設した
舗装路の経時的変化は、次のように試験した。通行人は
1日100人程度で、施工後1ケ月間養生した。その
後、状態を目視にて観察した。
【0044】結果として、歩行開始より1ケ月経過時
で、比較例3の芝草は、すり切れが全体的に発生した。
また、比較例3の芝草は、全体が少し平坦化していた。
比較例1及び2では、空洞部及び貫通穴の外周部分の芝
草がいずれも少しすり切れていた。
【0045】実施例1〜4は溝部、突出部と突出部の間
部分にも芝草が伸び、芝草が保護されており、すり切れ
も極少であった。
【0046】次に、歩行開始より3ケ月経過時では、上
述の1ケ月経過時とほぼ同等で推移していた。なお、比
較例−4のブロック表面は、砂の流出により凹凸を発生
していた。
【0047】
【発明の効果】これまでの説明で明らかなように、本発
明の芝草保護弾性ブロック舗装路によれば、歩行等によ
って芝草が裸地化するのを防止することができる。ま
た、本発明のブロック舗装路を用いれば、緑地化を効果
的に進めることができる。さらに、本発明に係る溝部又
は突出部により与えられる空間は、芝草のランナーを伸
び易くし、歩行による芝草の損傷を非常に少さくする。
結果として、本発明に係る空間を有する弾性舗装ブロッ
クは、芝草の成長を促進する効果と、保護する効果とを
併せ持つ。
【0048】また、本発明に係る芝草保護弾性舗装ブロ
ックは、ブロック形状と貫通穴の形状や、ブロック間に
形成される空洞部、並びに溝部及び突出部の形状により
デザイン効果を演出することができる。また、本発明に
係る芝草保護弾性舗装ブロックは、貫通穴及び辺を欠い
た構造とすることにより、製品を軽量化でき、コスト低
減にもつながる。さらに、芝草が成長して根がはってく
れば、雨水によるクッション層の砂の流出防止に効果的
となる。本発明の芝草保護ブロック舗装路は、弾性体ブ
ロックを敷設されているため、歩行感が硬質ブロックよ
り優れており、転倒時の安全性も付与できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の弾性ブロック舗装路の構造の一部を模式
的に示す縦断面図である。
【図2】一般的な芝草の縦断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る芝草保護弾性ブロック
舗装路の構造の一部を模式的に示す縦断面図である。
【図4】本発明の一実施例に係る芝草保護弾性ブロック
舗装路の上面図である。
【図5】本発明の他の例に係る芝草保護弾性ブロック舗
装路の構造の一部を模式的に示す縦断面図である。
【図6】本発明の他の例に係る芝草保護弾性ブロック舗
装路の上面図である。
【図7】本発明の他の例に係る芝草保護弾性ブロック舗
装路の上面図である。
【図8】本発明の他の例に係る芝草保護弾性ブロック舗
装路の上面図である。
【図9】本発明の他の実施例に係る芝草保護弾性ブロッ
ク舗装路の構造の一部を模式的に示す縦断面図である。
【図10】本発明の他の実施例に係る芝草保護弾性ブロ
ック舗装路の上面図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例に係る芝草保護弾
性ブロック舗装路の構造の一部を模式的に示す縦断面図
である。
【図12】本発明のさらに他の実施例に係る芝草保護弾
性ブロック舗装路の上面図である。
【符号の説明】
1 路盤 2 クッション層 3 弾性舗装ブロック 4 肥料を加えたクッション層 5、15、25、35、45、55 芝草保護弾性舗装
ブロック 5a、15a、25a、35a、45a、55a ブロ
ック表面 5b、15b、25b、35b、45b、55b ブロ
ックの突出部 5d、15d、15d′、25d、35d、45d、5
5d 辺を欠く部分 5c、15c、25c、35c、45c、55c 辺縁
部 6 肥料添加土 7 天然芝草 8、28、48 溝部 9、19、29、39A、39B、49、59 空洞部 18、38、58 空間 10 葉 11 直立茎 12 ランナー 13 根 14 成長点 45f、55f 貫通穴

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路盤、路盤上のクッション層、及びクッ
    ション層上に敷き並べられた弾性ブロックを具えた舗装
    路であって、弾性ブロック本体がその表面上に突出部を
    有し、本体表面と突出部とにより、芝草から本体表面に
    伸長したランナー及び成長点を保護するための空間が形
    成されており、隣接する弾性ブロック同士が本体辺縁部
    の一部で相互に接触し、芝草を植えるための一つ以上の
    空洞部が隣接する弾性ブロック間に形成されていること
    を特徴とする、芝草保護弾性ブロック舗装路。
  2. 【請求項2】 前記弾性ブロックが、弾性チップを樹脂
    バインダーで固結して成形された成形品であることを特
    徴とする、請求項1記載の舗装路。
  3. 【請求項3】 前記突出部が、分散した島状に形成され
    ており、前記空間が、島状突出部の間で連続しているこ
    とを特徴とする、請求項1又は2記載の舗装路。
  4. 【請求項4】 前記空間が、空洞部間を連通する複数の
    溝部により形成されていることを特徴とする、請求項1
    又は2記載の舗装路。
  5. 【請求項5】 前記弾性ブロックが、芝草を植えるため
    の1個以上の縦方向の貫通穴を有することを特徴とす
    る、請求項1〜3のいずれか一項記載の舗装路。
  6. 【請求項6】 前記空間が、空洞部間を連通する複数の
    溝部、及び空洞部と貫通穴とを連通する複数の溝部によ
    り形成されていることを特徴とする、請求項5記載の舗
    装路。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか一項記載の芝草
    保護弾性ブロック舗装路を施工するにあたり、芝草用肥
    料を含有するクッション層を路盤上に形成し、次いで、
    前記弾性ブロックをクッション層上に敷き並べ、その
    後、芝草用肥料を含有する土壌を前記空洞部に充填する
    とともに、芝草を空洞部内の土壌に植えることを特徴と
    する、芝草保護弾性ブロック舗装路の施工方法。
  8. 【請求項8】 請求項5又は6記載の芝草保護弾性ブロ
    ック舗装路を施工するにあたり、芝草用肥料を含有する
    クッション層を路盤上に形成し、次いで、前記弾性ブロ
    ックをクッション層上に敷き並べ、その後、前記芝草用
    肥料を含有する土壌を前記空洞部及び貫通穴に充填する
    とともに、空洞部内の土壌及び貫通穴内の土壌に芝草を
    植えることを特徴とする、芝草保護弾性ブロック舗装路
    の施工方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100606480B1 (ko) * 2005-01-10 2006-08-01 백용호 탄성블록들을 이용한 탄성포장 구조체의 시공방법 및 이에따라 형성된 탄성포장 구조체
CN110886169A (zh) * 2018-09-03 2020-03-17 苏州澄湖爱上飞行航空营地有限公司 草坪砖

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