JPH09315946A - 毛髪処理剤組成物 - Google Patents

毛髪処理剤組成物

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JPH09315946A
JPH09315946A JP15322096A JP15322096A JPH09315946A JP H09315946 A JPH09315946 A JP H09315946A JP 15322096 A JP15322096 A JP 15322096A JP 15322096 A JP15322096 A JP 15322096A JP H09315946 A JPH09315946 A JP H09315946A
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JP
Japan
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hair
group
hair treatment
treatment composition
penetration
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Application number
JP15322096A
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English (en)
Inventor
Hajime Tokuda
一 徳田
Takayoshi Kajino
孝好 梶野
Yoshinori Saito
芳紀 斉藤
Akira Kiyomine
章 清峰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の浸透促進剤であるベンジルアルコール
より優れた浸透促進作用を有する化合物を含有する毛髪
処理剤組成物を提供する。 【解決手段】 式(1) 【化1】R12NCOR3 (1) (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立的に(a)
水素原子、(b)炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしく
は環状アルキル基又はアルケニル基、(c)アリール
基、又は(d)アリール基、水酸基、エーテル基、アミ
ド基、カルボニル基及びカルボキシル基からなる群より
選択される少なくとも一種の置換基を主鎖中あるいは側
鎖に有する炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしくは環状
アルキル基又はアルケニル基である。)で表される化合
物の少なくとも一種を0.1〜30重量%の割合で毛髪
処理剤組成物に配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪への種々の成
分、例えば、染毛用染料、コンディショニング用ポリマ
ー、香料、柔軟性付与剤、はり・こし付与剤、パーマ効
果増強剤、ダメージ低減剤等の浸透速度あるいは浸透量
が改善された毛髪処理剤組成物に関する。特に、染毛用
染料を含有する染毛用の毛髪処理剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、染毛、パーマあるいはダメー
ジケアなどを目的とする毛髪処理剤組成物が知られてい
る。これらの毛髪処理剤組成物の殆どは、それらの目的
を達成するために、特定の成分を毛髪に浸透させてい
る。
【0003】例えば、染毛用の毛髪処理剤組成物の場
合、頭皮や頭髪に対して比較的影響が少なく、しかも簡
便に染毛することのできる酸性染料を配合し、それを毛
髪に浸透させて染毛している。この場合、酸性染料単独
では毛髪への浸透速度並びに浸透量が不十分であるの
で、染毛用の毛髪処理剤組成物には浸透促進剤としてベ
ンジルアルコールが配合されている。
【0004】また、パーマ処理や持続性毛髪セット等を
行うための毛髪処理剤組成物においても、ケラチンのジ
スルフィド結合を開裂させるためのケラチン還元剤を毛
髪内部に浸透させることが必要となるために、浸透促進
剤としてベンジルアルコールが配合されている。同様
に、毛髪用はり・こし付与剤、毛髪用柔軟性付与剤、毛
髪用ダメージ低減剤等を含有する毛髪処理剤組成物の場
合においても浸透促進剤としてベンジルアルコールが配
合されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、浸透促
進剤としてのベンジルアルコールを使用した場合でも、
染毛用染料の濃度や毛髪処理時間などの取扱性の良好な
範囲内では、染毛用の毛髪処理剤組成物の染色性が十分
ではないという問題があった。
【0006】また、他の毛髪処理剤組成物においても、
同様に、浸透促進効果が不十分であるという問題があっ
た。
【0007】本発明は、以上のような従来の技術の課題
を解決しようとするものであり、従来の浸透促進剤であ
るベンジルアルコールより優れた浸透促進作用を有する
化合物を含有する毛髪処理剤組成物を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、浸透促進作
用を有する特定のアミド系化合物を特定の配合量で使用
することにより上述の目的を達成できることを見出し、
本発明を完成させるに至った。
【0009】即ち、本発明は、式(1)
【0010】
【化2】R12NCOR3 (1) (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立的に(a)
水素原子、(b)炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしく
は環状アルキル基又はアルケニル基、(c)アリール基
又は(d)アリール基、水酸基、エーテル基、アミド
基、カルボニル基及びカルボキシル基からなる群より選
択される少なくとも一種の置換基を主鎖中あるいは側鎖
に有する炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしくは環状ア
ルキル基又はアルケニル基である。)で表される化合物
の少なくとも一種を0.1〜30重量%の割合で含有す
ることを特徴とする毛髪処理剤組成物を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明の毛髪処理剤組成物においては、浸
透促進作用を有する式(1)のアミド系化合物の少なく
とも一種を使用する。これらの化合物は、従来の浸透促
進剤であるベンジルアルコールに比べ、種々の毛髪処理
成分の毛髪への浸透速度を速め且つ浸透量を増加させる
ことができる。
【0013】このような式(1)の化合物において、好
ましいR1、R2及びR3の組み合わせとしては、それぞ
れ独立的に(a)水素原子、(b)炭素数1〜8の直鎖
状、分岐状もしくは環状アルキル基、(c)アリール基
又は(d)アリール基、水酸基及びアミド基の少なくと
も一種を有する直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル基
である場合、特に、それぞれ独立的に、(a)水素原子
又は(b)炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしくは環状
アルキル基である場合が挙げられる。
【0014】なお、式(1)の化合物において、R1
2及びR3の(b)炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もし
くは環状アルキル基又はアルケニル基の例としては、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n
−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−
オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基
等を好ましく挙げることができる。また、(c)アリー
ル基としては、フェニル基、フラニル基等を挙げること
ができる。(d)アリール基、水酸基、エーテル基、カ
ルボニル基及びカルボキシル基からなる群より選択され
る少なくとも一種の置換基を主鎖中あるいは側鎖中に有
する炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしくは環状アルキ
ル基又はアルケニル基の例としては、ベンジル基、ピリ
ジル基、ヒドロキシエチル基、ピロリドニル基等を好ま
しく挙げることができる。
【0015】このような式(1)の化合物の具体例を表
1及び表2に示す。
【0016】
【表1】 置換基 式(1)の化合物名 R123 ブチルアミド H H プロピル ペンタノアミド H H ブチル ヘキサノアミド H H ペンチル ヘプタノアミド H H ヘキシル オクタノアミド H H ヘプチル 2−エチルヘキサノアミド H H 1-エチルヘ゜ンチル シクロヘキサンカルボキサアミド H H シクロヘキシル ベンズアミド H H フェニル フェニルアセトアミド H H ベンジル N−プロピルホルムアミド プロピル H H N−ブチルホルムアミド ブチル H H N−ペンチルホルムアミド ペンチル H H N−ヘキシルホルムアミド ヘキシル H H N−ヘプチルホルムアミド ヘプチル H H N−オクチルホルムアミド オクチル H H N-2-エチルヘキシルホルムアミト゛ 2-エチルヘキシル H H N-シクロヘキシルホルムアミト゛ シクロヘキシル H H N−フェニルホルムアミド フェニル H H N−ベンジルホルムアミド ベンジル H H N,N−ジエチルホルムアミド エチル エチル H N,N−ジプロピルホルムアミド プロピル プロピル H N,N-シ゛イソフ゜ロヒ゜ルホルムアミト゛ イソフ゜ロヒ゜ル イソフ゜ロヒ゜ル H N,N−ジペンチルホルムアミド ペンチル ペンチル HN,N−ジヘキシルホルムアミド ヘキシル ヘキシル H
【0017】
【表2】 置換基 式(1)の化合物名 R1 2 3 N−プロピルアセトアミド プロピル H メチル N−ブチルアセトアミド ブチル H メチル N−ペンチルアセトアミド ペンチル H メチル N−ヘキシルアセトアミド ヘキシル H メチル N−ヘプチルアセトアミド ヘプチル H メチル N−オクチルアセチアミド オクチル H メチル N-2-エチルヘキシルアセトアミト゛ 2-エチルヘキシル H メチル N−シクロヘキシルアセトアミド シクロヘキシル H メチル N−フェニルアセトアミド フェニル H メチル N−ベンジルアセトアミド ベンジル H メチル 5-フ゜ロヒ゜ルアミノカルホ゛ニル-2-ヒ゜ロリト゛ン H プロピル ピロリドニル 5-フ゛チルアミノカルホ゛ニル-2-ヒ゜ロリト゛ン H ブチル ピロリドニル 5-ヘ゜ンチルアミノカルホ゛ニル-ヒ゜ロリト゛ン H ペンチル ピロリドニル 5-ヘキシルアミノカルホ゛ニル-2-ヒ゜ロリト゛ン H ヘキシル ピロリドニル 5-ヘフ゜チルアミノカルホ゛ニル-2-ヒ゜ロリト゛ン H ヘプチル ピロリドニル 5-オクチルアミノカルホ゛ニル-2-ヒ゜ロリト゛ン H オクチル ピロリドニル 5-(2-エチルヘキシル)アミノカルホ゛ニル-2-ヒ゜ロリト゛ンH 2-エチルヘキシル ピロリドニルN-メチル-N-(2-ヒ゜リシ゛ル)ホルムアミト゛ メチル ピリジル H
【0018】表1及び表2に挙げた式(1)の化合物の
中でも特に好ましいものとしては、ペンタノアミド、ヘ
キサノアミド、ヘプタノアミド、N−ブチルホルムアミ
ド、N−ペンチルホルムアミド、N−ヘキシルホルムア
ミド、N−ベンジルホルムアミド、N−シクロヘキシル
ホルムアミド、5−ヘキシルアミノカルボニル−2−ピ
ロリドン及びN−メチル−N−(2−ピリジル)ホルム
アミド等を挙げることができる。
【0019】なお、式(1)の化合物の毛髪処理剤組成
物中の配合量は、0.1〜30重量%、好ましくは1〜
15重量%とする。0.1重量%未満であると十分な浸
透促進効果が得られず、30重量%を超えると水に対す
る溶解性が低下して均一な組成物が得られず、しかも浸
透促進効果の向上も望めない。
【0020】本発明の毛髪処理剤組成物は、式(1)の
化合物に加えて、その使用目的に応じて種々の毛髪処理
成分が配合される。その場合、前述したように、それら
の毛髪処理成分の毛髪への浸透速度と浸透量は高められ
たものとなる。
【0021】例えば、毛髪処理剤組成物に、毛髪処理成
分として染毛用染料を配合することができる。これによ
り毛髪を十分に染色することができる。ここで、染毛用
染料としては、染毛用染料として公知の種々の染料を使
用することができるが、他の染料に比べ式(1)の化合
物による毛髪への浸透促進効果が高い酸性染料を使用す
ることが好ましい。
【0022】このような酸性染料としては、例えば、ニ
トロ染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニルメタ
ン染料、キサンテン染料、キノリン染料、アントラキノ
ン染料、インジゴ染料等を挙げることができる。具体的
には、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104
号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5
号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色201号、赤
色227号、赤色220号、赤色230号、赤色231
号、赤色232号、橙色230号、橙色207号、橙色
205号、黄色202号、黄色203号、緑色201
号、緑色204号、緑色205号、青色202号、青色
203号、青色205号、褐色201号、赤色401
号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色
506号、橙色402号、黄色402号、黄色403
号、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色
402号、紫色401号、黒色401号等を挙げること
ができる。
【0023】これらの酸性染料の毛髪処理剤組成物中の
配合量は、少な過ぎると染色性が不十分となり、多過ぎ
ると溶解性が低下し、しかも染色性の向上も望めないの
で、好ましくは0.0001〜10重量%、より好まし
くは0.01〜1重量%とする。この場合、染毛用の毛
髪処理剤組成物の水分含量を10〜97重量%とするこ
とが好ましい。
【0024】なお、このような酸性染料を染色用染料と
して含有する毛髪処理剤組成物のpHは、低過ぎると毛
髪あるいは頭皮を傷めるおそれがあり、高過ぎると染色
性が低下するので、好ましくは2〜6、より好ましくは
2〜4に調整する。この場合、pHの調整は、乳酸、酒
石酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸等の有機酸や、リン
酸、塩酸等の無機酸を毛髪処理剤組成物に適宜添加する
ことにより行うことができる。
【0025】また、毛髪処理剤組成物には、毛髪処理成
分としてケラチン還元剤を配合することができる。これ
により毛髪を構成するケラチンのジスルフィド結合を十
分に開裂させることができる。このような毛髪処理剤組
成物は、パーマネントウェーブ第1剤として好ましく使
用することができる。
【0026】この場合、ケラチン還元剤としては、好ま
しくはチオグリコール酸及びその誘導体、チオ乳酸及び
その誘導体、システイン及びその誘導体もしくはそれら
の塩、式(2)のチオグリセリルアルキルエーテルもし
くはその塩
【0027】
【化3】 R4OCH2CH(OH)CH2SH (2) (式中、R4は水素原子、低級アルキル基又は低級アル
コキシ低級アルキル基である。)又は式(3)のメルカ
プトアルキルアミドもしくはその塩
【0028】
【化4】 H−(CHOH)s−(CH2)p−CONH(CH2)q−SH (3) (式中、sは0〜5の数であり、pは0〜3の数であ
り、qは2〜5の数である。但し、sとpとは同時に0
ではない。)を挙げることができる。より具体的には、
チオグリコール酸、チオグリコール酸グリセリンエステ
ル、L−システイン、D−システイン、N−アセチルシ
ステイン、これらシステイン類のアンモニウム塩、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン等のエタノールアミン類、エトキシヒドロキシ
プロパンチオール、メトキシエトキシヒドロキシプロパ
ンチオール、イソプロポキシエトキシヒドロキシプロパ
ンチオール等のチオグリセリルアルキルエーテル、メル
カプトエチルプロパンアミド、メルカプトエチルグルコ
ンアミド等を挙げることができる。
【0029】これらのケラチン還元剤の毛髪処理剤組成
物中の配合量は、少な過ぎるとケラチンの還元が不十分
となり、また、過度に添加すると皮膚や毛髪に損傷が生
ずるおそれがあるので、好ましくは1〜20重量%、よ
り好ましくは3〜10重量%とする。この場合、毛髪処
理剤組成物のpHを、皮膚や毛髪の損傷を抑制するため
に好ましくは3.0〜9.5、より好ましくは4.0〜
9.0とする。pHの調整は、公知のpH調整剤を使用
して行うことができる。
【0030】また、前述したパーマネントウェーブ第1
剤と組み合わせて使用するためのパーマネントウェーブ
第2剤としての毛髪処理剤組成物には、毛髪処理成分と
して臭素酸塩類、過硼素酸類等のパーマ用酸化剤を配合
することができる。これにより、毛髪内の切断されたケ
ラチンのジスルフィド結合を十分に再結合させることが
できる。
【0031】毛髪処理剤組成物に、毛髪処理成分として
特開平5−43425号公報に記載のナフタレンスルホ
ン酸、特開平5−43426号公報に記載のアズレンス
ルホン酸、特開平5−286828号公報に記載のテト
ラリンスルホン酸、特開平5−286830号公報に記
載のベンゾフェノンスルホン酸などの芳香族スルホン酸
又はその塩等の公知の毛髪用はり・こし付与剤を配合す
ることもできる。これにより、毛髪内部に十分にはり・
こし剤を浸透させることができる。あるいは、毛髪処理
剤組成物に、毛髪処理成分としてグリコール酸などのヒ
ドロキシカルボン酸又はその塩等の公知の柔軟性付与剤
を配合することができ、これにより、毛髪に良好な柔軟
性を付与することができる。
【0032】なお、毛髪処理剤組成物に、毛髪処理成分
としてエチルカルビトール、紫外線吸収剤、脂質、界面
活性剤、タンパク質又はその誘導体等の公知のダメージ
低減剤を配合することもでき、これにより、毛髪に対す
るダメージ低減効果を付与することができる。あるいは
また、毛髪処理剤組成物に、毛髪処理成分としてカチオ
ン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グ
アーガム誘導体、四級化ポリビニルピロリドン誘導体な
どのカチオン性重合体や両性重合体等の公知のコンディ
ショニング付与剤を配合することができ、これにより、
毛髪に持続性の良好なコンディショニング効果を付与す
ることができる。また、毛髪処理剤組成物には、毛髪処
理成分として香料を配合することができ、これにより、
毛髪に持続性に優れ且つ強度の高い香気を付与すること
ができる。
【0033】なお、本発明の毛髪処理剤組成物には、組
成物の安定性や所望のpH値を維持できる範囲で、低級
アルコール、防腐剤、キレート剤等の添加物を適宜配合
することができる。
【0034】本発明の毛髪処理剤組成物は、通常、クリ
ーム状、エマルジョン状、ゲル状、溶液状、ムース状あ
るいはフォーム状等の剤型とすることができる。
【0035】クリーム状、エマルジョン状、ゲル状ある
いは溶液状の剤型の毛髪処理剤組成物は、化粧品分野に
おいて通常用いられている湿潤剤(乳化剤)、可溶化
剤、安定化剤、感触向上剤、整髪基剤等を、式(1)の
化合物とともに水性媒体中に添加し、常法に従って製造
することができる。ここで、湿潤剤(乳化剤)として
は、例えば、アルキルベンゼンスルホネート、脂肪族ア
ルコールサルフェート、アルキルスルホネート、アシル
化アミノ酸類、脂肪酸アルカノールアミド、エチレンオ
キシドと脂肪族アルコールとの付加生成物などのアニオ
ン性、両性もしくはカチオン性界面活性剤を挙げること
ができる。また、感触向上剤又は整髪基剤としては、シ
リコーン誘導体、高級アルコール、各種非イオン系界面
活性剤等の油性成分、カチオン界面活性剤が挙げられ
る。
【0036】また、ムース状あるいはフォーム状の剤型
の毛髪処理剤組成物は、式(1)の化合物と1重量%以
下の通常のノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性
剤もしくはカチオン系界面活性剤又はそれらの混合界面
活性剤と、0.5〜1重量%の増粘剤とを水性媒体に溶
解もしくは分散させたものを液化石油ガス(噴射剤)と
ともにエアゾール缶に充填し、使用時にムース状又はフ
ォーム状に噴射させればよい。
【0037】本発明の毛髪処理剤組成物の使用態様とし
ては、それに配合される毛髪処理成分とその使用目的と
に応じた方法により使用する。例えば、毛髪の角質繊維
を染色するための染毛用組成物として使用する場合に
は、毛髪処理剤組成物を角質繊維に15〜50℃の温度
で10〜30分間作用させ、次いで洗浄し、乾燥すれば
よい。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。
【0039】実施例1〜5及び比較例1〜2 表3の組成からなる染毛用の毛髪処理剤組成物を常法に
従って調製した。
【0040】
【表3】
【0041】(評価)得られた染毛用の毛髪処理剤組成
物に含まれる浸透促進剤の効果を評価するために、それ
ぞれの毛髪処理剤組成物を使用して以下に説明するよう
なヒトの毛髪に対する染色性試験を行い、その染色性を
評価した。
【0042】染色性試験 毛髪処理剤組成物を、白髪混じりのヒトの毛髪に塗布
し、それを30℃の室内に15分間放置した。その後、
毛髪を通常のシャンプーにて洗浄し、水で十分に濯いだ
後に乾燥し、以下の評価基準に従ってその染色性を評価
した。その結果を表4に示す。
【0043】 染色性評価基準 ランク 状態 5: ベンジルアルコールを使用した場合より著しく優れた染色性の場合 4: ベンジルアルコールを使用した場合より優れた染色性の場合 3: ベンジルアルコールを使用した場合と同等程度の染色性の場合 2: ベンジルアルコールを使用した場合より劣った染色性の場合 1: ベンジルアルコールを使用した場合より著しく劣った染色性の場合
【0044】
【表4】
【0045】表4から、実施例1〜5の染毛用の毛髪処
理剤組成物は、従来の染毛用の毛髪処理剤組成物(比較
例1)に比べ染色性が著しく向上しており、その浸透促
進効果が大きく改善されていることがわかる。
【0046】なお、浸透促進作用を有する化合物を用い
ていない比較例2の場合には、非常に不十分な染色性し
か示さなかった。
【0047】実施例6 表5に示す組成の黒色染毛用の毛髪処理剤組成物を常法
に従って調製した。
【0048】
【表5】成分名 配合量(重量%) 黒色401号 0.1 紫色401号 0.1 エタノール 20 キサンタンガム 1.0 N−ベンジルホルムアミド 10.0 乳酸・クエン酸緩衝液 (pH3となるに必要な量) 香料 適量水 バランス量
【0049】得られた毛髪処理剤組成物について実施例
1と同様に染色性を評価したところ、実施例1と同様の
優れた染色性を示した。
【0050】実施例7 表6に示す組成のブラウン色染毛用の毛髪処理剤組成物
を常法に従って調製した。
【0051】
【表6】 成分名 配合量(重量%) 紫色401号 0.07 橙色205号 0.2 赤色204号 0.01 黒色401号 0.03 エタノール 10 1,3−ブタンジオール 10 キサンタンガム 1.0 N−ペンチルホルムアミド 10 クエン酸・クエン酸Na緩衝液(pH3.3 となるに必要な量) 香料 適量水 バランス量
【0052】得られた毛髪処理剤組成物について実施例
1と同様に染色性を評価したところ、実施例1と同様の
優れた染色性を示した。
【0053】実施例8 表7の成分を均一に混合することによりケラチン還元剤
含有毛髪処理剤組成物を調製した。
【0054】
【表7】成分名 重量% ケラチン還元剤 チオグリコール酸 4.5 炭酸水素アンモニウム 2.0 N-メチル-N-(2-ヒ゜リシ゛ル)ホルムアミト゛ 3.0 モノエタノールアミン 0.9 エタノール 15.0水 ハ゛ランス
【0055】本実施例の毛髪処理剤組成物について、パ
ーマネントウェーブ処理におけるカール形成能を評価し
たところ、優れたカール形成能を示した。
【0056】実施例9 表8の成分を均一に混合することによりハリ・コシ付与
用毛髪処理剤組成物を調製した。
【0057】
【表8】成分名 重量% 毛髪用はり・こし付与剤 2,7-ナフタレンシ゛スルホン酸2ナトリウム 3.0 ヘキサノアミド 10.0 エタノール 25.0 クエン酸ナトリウム 0.1 クエン酸 0.5 乳酸 5.0水 ハ゛ランス
【0058】本実施例の毛髪処理剤組成物で毛髪を処理
したところ、シャンプーした後にも長期に亘って毛髪に
十分に高いはり・こしを付与することができた。
【0059】実施例10 表9の成分を均一に混合することによりヘアコンディシ
ョナー用毛髪処理剤組成物を調製した。
【0060】
【表9】成分名 重量% 柔軟性付与剤 グリコール酸 1.5 グリコール酸ナトリウム 1.5 プロピレングリコール 25.0 キサンタンガム 0.5 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0 N−シクロヘキシルホルムアミド 5.0水 ハ゛ランス
【0061】本実施例の毛髪処理剤組成物で毛髪を処理
した後に洗髪し乾燥したとき並びに洗髪24時間後にも
十分に高い柔軟性を示した。
【0062】
【発明の効果】本発明の毛髪処理剤組成物は、毛髪に対
する毛髪処理成分の大きく改善された浸透速度と浸透量
とを示す。従って、例えば毛髪処理成分として染毛用の
染料を配合した場合には毛髪を良好に染色することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清峰 章 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】R12NCOR3 (1) (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立的に(a)
    水素原子、(b)炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしく
    は環状アルキル基又はアルケニル基、(c)アリール
    基、又は(d)アリール基、水酸基、エーテル基、アミ
    ド基、カルボニル基及びカルボキシル基からなる群より
    選択される少なくとも一種の置換基を主鎖中あるいは側
    鎖に有する炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしくは環状
    アルキル基又はアルケニル基である。)で表される化合
    物の少なくとも一種を0.1〜30重量%の割合で含有
    することを特徴とする毛髪処理剤組成物。
  2. 【請求項2】 式(1)中のR1、R2及びR3が、それ
    ぞれ独立的に(a)水素原子、(b)炭素数1〜8の直
    鎖状、分岐状もしくは環状アルキル基、(c)アリール
    基又は(d)アリール基、水酸基及びアミド基の少なく
    とも一種を有する炭素数1〜8の直鎖状、分岐状もしく
    は環状アルキル基である請求項1記載の毛髪処理剤組成
    物。
  3. 【請求項3】 式(1)中のR1、R2及びR3が、それ
    ぞれ独立的に、(a)水素原子又は(b)炭素数1〜8
    の直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル基である請求項
    2記載の毛髪処理剤組成物。
  4. 【請求項4】 式(1)の化合物が、ペンタノアミド、
    ヘキサノアミド、ヘプタノアミド、N−ブチルホルムア
    ミド、N−ペンチルホルムアミド、N−ヘキシルホルム
    アミド、N−ベンジルホルムアミド、N−シクロヘキシ
    ルホルムアミド、5−ヘキシルアミノカルボニル−2−
    ピロリドン及びN−メチル−N−(2−ピリジル)ホル
    ムアミドからなる群より選択された少なくとも一種であ
    る請求項1記載の毛髪処理剤組成物。
  5. 【請求項5】 染毛用染料を含有する請求項1〜4のい
    ずれかに記載の毛髪処理剤組成物。
  6. 【請求項6】 染毛用染料が酸性染料である請求項5記
    載の毛髪処理剤組成物。
  7. 【請求項7】 ケラチン還元剤を含有する請求項1〜4
    のいずれかに記載の毛髪処理剤組成物。
  8. 【請求項8】 毛髪用はり・こし付与剤を含有する請求
    項1〜4のいずれかに記載の毛髪処理剤組成物。
  9. 【請求項9】 毛髪用柔軟性付与剤を含有する請求項1
    〜4のいずれかに記載の毛髪処理剤組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001192326A (ja) * 2000-01-07 2001-07-17 Kao Corp 染色毛髪用処理組成物
US10233150B2 (en) 2014-07-30 2019-03-19 Eberhard Karls Universitaet Tuebingen Medizinische Fakultaet Composition for the modulation of the activity of non-structure proteins
US11395820B2 (en) 2016-03-16 2022-07-26 H. Lee Moffitt Cancer Center And Research Institute, Inc. Small molecules against cereblon to enhance effector t cell function
US11730726B2 (en) 2018-07-11 2023-08-22 H. Lee Moffitt Cancer Center And Research Institute, Inc. Dimeric immuno-modulatory compounds against cereblon-based mechanisms

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