JPH09313630A - 成形マスク - Google Patents

成形マスク

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JPH09313630A
JPH09313630A JP8155978A JP15597896A JPH09313630A JP H09313630 A JPH09313630 A JP H09313630A JP 8155978 A JP8155978 A JP 8155978A JP 15597896 A JP15597896 A JP 15597896A JP H09313630 A JPH09313630 A JP H09313630A
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mask
layer
molding
wearing
belt
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JP8155978A
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Haruhiko Ito
晴彦 伊藤
Keiko Oi
恵子 大井
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Japan Vilene Co Ltd
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Japan Vilene Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘルメット同時着用時にも、ヘルメット着脱
を伴わずにマスク単独での着脱が容易で、装着位置づれ
のない成形マスクを提供する。 【解決手段】 成形マスク1は、成形マスク部2と装着
用ベルト保持部3とを有し、前記装着用ベルト保持部3
が前記成形マスク部2の気体流入側に設けられ、成形マ
スク1の装着時に装着者の一方の頬から他方の頬への横
断方向(A方向)へ、成形マスク部2の気体流入側の中
央部を通過して延びる装着用ベルト4を保持することが
できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形マスクに関す
る。本発明による前記成形マスクは、ヘルメットと同時
に装着するのに好適である。
【0002】
【従来の技術】オートバイなどに乗車する際には、都市
部では排気ガスなどで空気が汚染されているため、また
農村部などでは非舗装道路走行時の粉塵などを避けるた
めに、マスクの装着を希望する者が多い。従来のマスク
は、マスク両端から出ている耳掛け紐で耳に止めたり、
マスクの両端を輪状につないだ紐を頭部に被るようにし
て取り付けたり、マスクの両端から出た紐を後頭部で止
めたりしている。従って、耳まで覆う型のヘルメットや
顎紐で固定する型のヘルメットと従来のマスクとを同時
に着用すると、ヘルメットを脱ぐか、又は顎紐を取らな
いかぎり、マスクを自由に取り外すことはできなかっ
た。このため、例えば、書留郵便の配達などのように、
オートバイで各家庭を訪問し、訪問先で会話を必要とす
る仕事などの場合には、マスクの取り外しが非常に面倒
であった。また、従来のマスクは、いずれもマスク両端
から出た紐で顔に取り付けるため、オートバイなどで走
行中に強い風圧を受けるとマスクの位置がずれやすく、
危険であるという問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、オートバイなどに乗車する際に装着して強い風圧を
受けても位置ずれを起こしにくく、更にヘルメットや固
定紐をはずさなくても容易に脱着が可能なマスクを提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、本発明に
よる成形マスク部と装着用ベルト保持部とを有する成形
マスクであって、前記の装着用ベルト保持部が前記の成
形マスク部の気体流入側に設けられ、しかも、成形マス
クの装着時に装着者の一方の頬から他方の頬への横断方
向へ、成形マスク部の気体流入側の中央部を通過して延
びる装着用ベルトを保持することができるものであるこ
とを特徴とする、前記の成形マスクによって達成するこ
とができる。また、本発明は、成形マスク部と装着用ベ
ルト保持部と装着用ベルトとを有する成形マスクであっ
て、前記の装着用ベルト保持部が前記の成形マスク部の
気体流入側に設けられ、前記の装着用ベルトが前記の装
着用ベルト保持部に保持されて、成形マスクの装着時に
装着者の一方の頬から他方の頬への横断方向へ、成形マ
スク部の気体流入側のほぼ中央部を通過して延び、そし
て、前記の装着用ベルトの少なくとも一方の端部に脱着
自在固定具を備えることを特徴とする、前記の成形マス
クにも関する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に沿って本発明の
成形マスクを詳細に説明する。図1に、本発明の成形マ
スクの1実施態様を示す。成形マスク1は、成形マスク
部2と装着用ベルト保持部(装着用ベルトカバー)3と
を有する。装着用ベルト保持部(装着用ベルトカバー)
3は、成形マスク部2の気体流入側の表面上に設けら
れ、成形マスク1の装着時に装着者の一方の頬から他方
の頬への横断方向(図1の矢印Aの方向)へ、成形マス
ク部2の気体流入側の中央部を通過して延びる装着用ベ
ルト4を保持することができる。また、成形マスク部2
は、例えば図1に示すように、お椀型などの立体形状に
成形されて一定の立体形状を維持し、装着者の顔面形状
にフィットしやすいようにする。
【0006】本発明の成形マスク1における成形マスク
部2には、一般の粉塵の捕集を目的としたマスク用濾材
をそのまま利用することができる。例えば、粉塵捕集が
可能な繊維層を有する濾材からなり、好ましくは不織布
製濾材、更に好ましくは密度勾配を設けた不織布製濾材
からなることができる。また、極細繊維(例えば繊維径
1〜10μm)から構成される密層を設けることが望ま
しく、このような繊維層は例えばメルトブロー不織布に
よって得ることができる。更に、濾材をエレクトレット
化して捕集効率を高めることもできる。エレクトレット
化する場合、ポリオレフィン系の繊維から構成される不
織布を使用することが望ましく、ポリプロピレン繊維か
らなるメルトブロー不織布や、水流絡合不織布が好適で
ある。なお、濾材には必要に応じて活性炭、ゼオライ
ト、活性炭繊維などからなる脱臭層や、補強や装飾の目
的で、編織布、ネットなどを積層してもよい。
【0007】成形マスク部2は、好ましくは多層構造、
すなわち積層体からなり、各層は好ましくは繊維材料か
ら構成される。繊維材料以外の材料からなる層として
は、ネット又は発泡体からなる層を挙げることができ
る。繊維材料から構成される層は、不織布層、編物層、
又は織物層であることができ、不織布層であることが好
ましい。成形マスク部2が、各繊維層ごとにプレフィル
タ層、メインフィルタ層、支持/補助フィルタ層などと
しての特定の機能と構造をもつことができる。多層構造
の層数は特に限定されるものではないが、好ましくは2
〜8層、より好ましくは3〜5層である。
【0008】本発明の成形マスクにおける成形マスク部
2は、典型的には、外層(すなわち、装着時にマスク表
面側になる繊維層)/中間層/内層(すなわち、装着時
にマスク裏面側になる繊維層)の3層構造からなり、そ
の積層体が、典型的には図1に示すようにカップ状に成
形されている。前記の3層構造の積層体からなる成形マ
スク部において、通常、メインフィルタ層としての機能
を有する中間層には、好ましくは不織布、より好ましく
は微細繊維からなる不織布、例えば、メルトブロー不織
布や、エレクトレット化しやすい割繊維不織布(すなわ
ち、分割型複合繊維を用いた不織布やフイルムを細化し
たスプリットファイバーを用いた不織布)などを用いる
ことができる。特に、平均繊維径が、好ましくは1〜1
0μm、より好ましくは1〜5μmのメルトブロー不織
布は、捕集能力が優れている点で好ましい。これらの不
織布を構成する繊維は、特に限定されるものではない
が、誘電性樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリメチル
ペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、又はポリカーボ
ネート樹脂などからなる繊維が好ましい。
【0009】一方、外層及び内層は、それぞれプレフィ
ルタ層及び補助フィルタ層としての働きと共に、成形マ
スク部の立体形状を保持する働きをも有する。更に、外
層は、成形マスク部の外観を向上する機能を有し、そし
て内層は、装着者の接触感を向上する機能も有する。外
層及び内層のいずれにも、不織布を用いることが好まし
い。それらの不織布としては、いずれも熱接着性繊維を
含む不織布であることが望ましく、特に、繊維油剤量の
少ない(好ましくは0.15重量%以下の)、機械的絡
合不織布、例えば、ニードルパンチ不織布(水洗などに
より繊維油剤を除いたもの)や水流絡合不織布が好まし
い。このような不織布重量に対する繊維油剤量が0.1
5重量%以下、より好ましくは0.13重量%以下の機
械的絡合不織布(水流絡合不織布、ニードルパンチ不織
布など)は、エレクトレット化しやすく、繊維間の空隙
が大きくて圧力損失が低いにもかかわらず、捕集能力に
優れるのでよい。熱接着性繊維を含む不織布は、誘電性
繊維と熱接着性繊維からなるものが適している。
【0010】誘電性繊維としては、ポリプロピレン繊
維、ポリメチルペンテン繊維などのポリオレフィン系繊
維が適している。熱接着性繊維としては、ポリプロピレ
ン/ポリエチレン、ポリプロピレン/変性ポリプロピレ
ンなどの融点の異なる2成分以上の樹脂からなる複合繊
維、特にそれ自体も誘電性であるポリオレフィン系複合
繊維が適している。熱接着性繊維と誘電性繊維とは、均
一に混合されていてもよいが、むしろ、誘電性繊維の層
と熱接着性繊維を多く含む層とから構成されている方
が、エレクトレット化による帯電効果が長続きするので
好ましい。なお、外層又は内層のいずれか一方(一般的
には内層)が、熱接着性繊維を主に含む不織布か、又は
熱接着性繊維のみからなる不織布で構成されている場合
には、他方(一般的には外層)が、誘電性繊維、例えば
ポリオレフィン系の繊維や糸から主に構成される編織
物、又は誘電性繊維のみから構成される編織物であるこ
とができる。
【0011】前記の中間層、外層及び内層を構成する各
不織布の目付、見掛け密度、及び厚みなどは、成形後の
成形マスク部の圧力損失が適切な値になるように適宜調
整することができ、特に限定されるものではない。一般
には、前記中間層(成形前)を構成する不織布の目付
は、好ましくは20〜150g/m2 、より好ましくは
40〜120g/m2 である。20g/m2未満である
と得られる成形マスク部の塵埃捕集効率が低下し、15
0g/m2 を越えると得られる成形マスク部の圧力損失
が大きくなる。また、前記中間層(成形前)を構成する
不織布の見掛け密度も特に限定されるものではないが、
好ましくは0.05〜0.15g/cm3 、より好まし
くは0.06〜0.1g/cm3 である。0.05g/
cm3 未満であると得られる成形マスク部が十分に塵埃
を捕集できなくなることがあり、0.15g/m3 を越
えると得られる成形マスク部の圧力損失が大きくなる。
【0012】前記外層(成形前)を構成する不織布の目
付も特に限定されるものではないが、好ましくは40〜
300g/m2 、より好ましくは50〜200g/m2
である。前記外層(成形前)を構成する不織布の見掛け
密度も特に限定されるものではないが、好ましくは0.
04〜0.13g/cm3 、より好ましくは0.06〜
0.1g/cm3 である。また、前記内層(成形前)を
構成する不織布の目付は特に限定されるものではない
が、好ましくは40〜300g/m2 、より好ましくは
50〜200g/m2 である。前記内層(成形前)を構
成する不織布の見掛け密度も特に限定されるものではな
いが、好ましくは0.04〜0.13g/cm3 、より
好ましくは0.06〜0.1g/cm3 である。なお、
外層と内層の不織布の目付の合計量は、150g/m2
以上、より好ましくは200g/m2 以上であることが
望ましい。この内層及び外層の目付の合計量が150g
/m2 未満であると、得られる成形マスク部の保形性が
悪く、使用時に変形したり、つぶれて圧力損失が大きく
なることがある。更に、本発明による成形マスク1の成
形マスク部2の厚みは、従来のものと変わるものではな
いが、例えば、3層構造の成形マスク部では、成形マス
ク部の頂部で測定した厚さが好ましくは0.8〜3.5
mm、より好ましくは1〜2.5mmである。
【0013】前記の成形マスク部の成形に用いる積層体
は、前記の外層と中間層と内層との3層構造からなる積
層体だけでなく、前記の3層積層体の外側、外層と中間
層との間、又は中間層と内層との間に、別の繊維層(例
えば、装飾層、予備フィルタ層、耐熱性繊維からなる耐
熱層、不燃性繊維からなる不燃層、繊維層に難燃剤や難
燃性樹脂で難燃加工した防炎層、活性炭繊維を含む脱臭
層など)や活性炭含有層などを設けた4層構造からなる
積層体、更には、外層と中間層との2層構造からなる積
層体、中間層と内層との2層構造からなる積層体である
ことができる。上記のいずれの積層体の場合にも、少な
くとも1層(3層以上の場合は、外層及び内層以外の中
間層)は、微細繊維からなるメルトブロー不織布などの
メインフィルタ層であることが好ましい。
【0014】前記の活性炭含有層は、例えば、繊維層
(特には不織布層)に活性炭粒子を散布し、更にその上
に繊維層(特には不織布層)を積層した構造であるか、
繊維層(特には不織布層)中に活性炭粒子を実質的に均
質に分散担持させた構造であるか、2つの繊維層(特に
は不織布層)間に活性炭層を挟んだ構造であるか、ある
いは、繊維層(特には不織布層)中に活性炭粒子を実質
的に均質に分散担持させた層を、2つの繊維層(活性炭
不含層)間に挟んだ構造であることができる。こうした
活性炭含有層を、本発明の成形マスク部に設けると、脱
臭機能を付与することができるので好ましい。活性炭含
有層における活性炭の含有量は、好ましくは10〜40
0g/m2 、より好ましくは20〜150g/m2 であ
る。含有量が10g/m2 未満であると、脱臭効果が不
十分となり、400g/m2 を越えると吸気抵抗が高く
なる。本発明の成形マスク部における活性炭含有層の数
は限定されないが、1層であることが好ましい。また、
活性炭含有層の厚さも特に限定されないが、好ましくは
0.5〜10mm、より好ましくは1〜7mmである。
【0015】前記の活性炭含有層が、繊維層に活性炭粒
子を散布し、その上に更に繊維層を積層した構造である
場合には、下層の繊維層の目付は、好ましくは30〜1
20g/m2 、より好ましくは40〜100g/m2
あり、上層の繊維層の目付は、好ましくは20〜100
g/m2 、より好ましくは30〜90g/m2 である。
更に、これらの活性炭含有層を形成する繊維層には活性
炭粒子の担持を確実なものにするため、熱接着性繊維が
含まれていることが望ましい。
【0016】本発明による成形マスクの成形マスク部の
成形工程としては、任意の成形方法、例えば、熱成形法
を用いることができる。例えば、熱成形法によれば、シ
ート状の積層体を、加熱した後に室温又はそれ以下の温
度の一対の金型と接触させるか、又は公知の一対の加熱
金型と接触させ、椀(カップ)状に立体成形された熱成
形体を製造することができる。成形条件は特に限定され
るものではないが、一般には前者の場合であれば120
〜160℃で加熱した後、金型による成形を0.5〜5
秒間、より好ましくは0.5〜2.5秒間実施する。こ
うして保形性及び可撓性を有する成形部、すなわち、成
形マスク部を製造することができる。成形マスク部2の
上部(鼻を覆う部分)にアルミニウムや鉄などの金属か
らなる金属棒や金属薄板、あるいはこれらを塩化ビニル
樹脂などの樹脂で被覆したものなどからなる鼻金(図示
せず)を設ける場合には、鼻の位置に対応する成形マス
ク部の外側にその成形後に取り付けることができる。
【0017】本発明の成形マスク1においては、図1に
示すように、成形マスク部2の気体流入側の表面上に、
成形マスク1の装着時に装着者の一方の頬から他方の頬
への横断方向(矢印Aの方向)へ、成形マスク部の気体
流入側の中央部を通過して延びる装着用ベルトの保持部
として装着用ベルトカバー3を有することができる。装
着用ベルトカバー3は、成形マスク部2の素材と同一若
しくは異なる素材の布(例えば、織編物若しくは不織
布)、あるいは皮革製のシート又はフィルム、あるいは
樹脂成形品(例えば、射出成形品)のシート又はフィル
ムなどを、その縦方向幅(矢印Aと直交する方向)が挿
入する装着用ベルト4の幅より大きくなるようにして、
上端31及び下端32付近に横方向(矢印Aの方向)
に、縫製線33,34を形成して成形マスク部2の表面
に結合させることができる。縫製に代えて、接着剤によ
る接着、熱シール、超音波シール、又は面ファスナーな
どの結合手段を用いることもできる。装着用ベルトカバ
ー3が、通気性に劣る材料(例えば、合成樹脂成形品や
皮革)からなる場合には、装着用ベルトカバー3の中央
部(装着者の口の前面)の領域に、多数の通気用貫通細
孔(図示せず)を設けることもできる。また、装着用ベ
ルトカバー3が、通気性に富む織編物又は不織布などか
らなる場合、それらの繊維間空隙が成形マスク部よりも
大きく、圧力損失が低いものを使用してもよい。
【0018】装着用ベルト保持部としては、図1に示す
装着用ベルトカバー3を縦方向に分割し、例えば、図2
に示すように、複数のベルト通し3a,3b,3c,3
d,3e,3fを、成形マスク部2の気体流入側の表面
上に横断方向(矢印Aの方向)へ設けることもできる。
各ベルト通しの間隔や配置する数は、マスク装着時に成
形マスク部2が装着者の顔からずれないように装着用ベ
ルト4を保持することができるかぎり、特に限定されな
い。例えば、成形マスク部2の両頬側両端部のみに2つ
のベルト通し3a,3fを設けるだけでもよい。これら
のベルト通し3a〜3fも縫製線33,34によって成
形マスク部2の表面に結合させるか、あるいは接着剤に
よる接着、熱シール、超音波シール、又は面ファスナー
などの結合手段によって成形マスク部2の表面に結合さ
せることができる。
【0019】装着用ベルト4は、成形マスク1の装着時
に装着者の一方の頬から他方の頬への横断方向(図1及
び図2の矢印Aの方向)へ、成形マスク部の気体流入側
の中央部を通過して延びる。装着用ベルト4は、伸縮性
及び通気性に富む材料から作成するのが好ましく、特に
限定されるものではないが、織物、編物、又は樹脂ネッ
トなどからなることができる。装着用ベルト4も、それ
らの繊維間空隙が成形マスク部よりも大きく、圧力損失
が低いものを使用してもよい。装着用ベルト4は、その
上下方向(矢印Aの垂直方向)の幅が、図1及び図2に
示すような一定のもの以外に、中央部(装着者の口の前
面)領域を中心にして上下方向(矢印Aの垂直方向)に
広がるもの、更に場合により、その幅広領域の中心部に
通気開口部1つ又はそれ以上を有するものであることも
できる。また、装着用ベルト4として、可撓性の合成樹
脂(例えば、髪止め用カチューチャ型)を用いることも
できる。この場合は、通気の妨害にならないように、上
下方向(矢印Aの垂直方向)の幅の狭いベルトとする
か、あるいは中央部(装着者の口の前面)領域に多数の
通気用貫通細孔(図示せず)を設けることもできる。
【0020】装着用ベルト4は、同時に着用するヘルメ
ット本体又はヘルメットの顎紐に脱着自在に固定するこ
とのできる固定手段を、両端部に有することができる。
また、ヘルメット本体又はヘルメットの顎紐に、装着用
ベルト4の固定手段と結合することのできる結合手段を
別途に設け、その結合手段によって装着用ベルト4を取
付けることもできる。一方の端部に設ける固定手段は、
ヘルメット着用後に、その本体又は顎紐に固定すること
ができ、ヘルメット着用中は特にはずさず、ヘルメット
を脱ぐ際に、その本体又は顎紐から容易にはずすことの
できる構造であるのが好ましい。もう一方の端部に設け
る固定手段は、ヘルメット着用後に、その本体又は顎紐
に固定することができ、ヘルメット着用中でも、容易に
脱着することができ、ヘルメットを脱ぐ際に、その本体
又は顎紐から容易にはずすことのできる構造であるのが
好ましい。すなわち、本発明の成形マスクは、ヘルメッ
ト着用後に、前記の装着用ベルト4の両端部でヘルメッ
ト(本体又は顎紐)に固定し、ヘルメット着用中に成形
マスクを外す場合には、その一端の固定手段のみを外し
て、成形マスクに覆われていた部分を容易に露出させる
ことができ、そして、ヘルメットを脱ぐ際に、両端部の
固定手段を外してヘルメット(本体又は顎紐)からはず
すことができる。ヘルメットを脱ぐ際にのみ、その本体
又は顎紐から容易にはずすことのできる構造を有する結
合手段を装着用ベルト4の両端に設けてもよく、更に、
ヘルメット着用中でも、容易に脱着することができる構
造を有する結合手段を装着用ベルト4の両端に設けても
よい。
【0021】ヘルメット着用中には外さず、ヘルメット
着脱の際にのみ、固定及び脱離させる使用に適した固定
手段としては、顎紐などに巻き付けることにより固定す
ることのできる手段、例えば、図1及び図2に示すよう
に、一対の面ファスナー41a,41bを用いることが
できる。これらの一対の面ファスナー41a,41bに
より形成される輪で、例えば、ヘルメットの顎紐を包ん
だ状態で顎紐に固定することができる。また、図1及び
図2に示すように、一対の面ファスナー41a,41b
を用いると、面ファスナー同士の結合位置を適当にずら
すことによって、装着者の顔の大きさに合わせて装着用
ベルト4の長さを容易に調整することができる。また、
前記の一対の面ファスナー41a,41bと同様に、輪
を形成して顎紐を包む状態で顎紐に固定することができ
る手段を一般的に使用することができる。こうした固定
手段としては、例えば、ボタンとボタン穴(好ましくは
複数の調整用ボタン穴)との組合せ、又は凹フックと凸
フックとの組合せ(好ましくはいずれか一方を複数個と
して調整用に用いる)を挙げることができる。場合によ
っては、縫製などにより、装着用ベルト4の一端を顎紐
と脱着できないように固定することもできる。
【0022】また、ヘルメット着用中に脱着する固定手
段として使用するのに適した固定手段としても、図1及
び図2に示すように、面ファスナー42を用いることが
できる。この面ファスナー42を用いる場合には、例え
ば、図3に示すように、固定すべき顎紐5(又はヘルメ
ット本体)に、前記の面ファスナー42と結合可能な面
ファスナー61を担持する脱着可能環状体6を、結合手
段として設ける。脱着可能環状体6は、例えば、図4に
示すように、支持体シート62の両端に設けた一対の面
ファスナー63a,63bにより、輪を形成して顎紐を
包む状態で顎紐に固定することができる。この面ファス
ナー63a,63bも、前記の面ファスナー41a,4
1bと同様に、輪を形成して顎紐を包む状態で顎紐に固
定することができる手段であればよく、前記と同様のボ
タンとボタン穴との組合せ、又は凹フックと凸フックと
の組合せを用いることもできる。支持体シート62とし
ては、面ファスナーなどを担持し、環状体を形成するこ
とのできる材料であれば特に限定されないが、例えば、
合成樹脂シート、皮革シート、織編物シート、などを用
いることができる。
【0023】フルフェースタイプのヘルメットなどのよ
うに、側面にあご紐が実質的に存在しないタイプのヘル
メットと同時に着用する場合には、ヘルメットの頬側端
部、好ましくは頬側端部の内側に、予めベルト端部の固
定手段に対応する結合手段(例えば、面ファスナー)を
取り付けておくとよい。なお、湾曲した可撓性合成樹脂
製装着用ベルトを用いる場合には、その装着用ベルトの
両端部を、それぞれ、装着者の顔とヘルメットとの間に
差し込むことにより装着し、抜くことにより取り外すこ
とができ、ヘルメットを被ったままでの脱着が可能であ
る。
【0024】本発明の成形マスクは、その成形マスク
部、あるいは成形マスク部と装着用ベルト保持部とから
なる成形マスク、更には、成形マスク部と装着用ベルト
保持部と装着用ベルトとからなる成形マスクの各形状
で、エレクトレット化することができる。エレクトレッ
ト化は、例えば、特願平8−56795号明細書に記載
した方法及び装置を用いて実施することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明の成形マスクでは、マスクの前面
に設けたベルト保持部に装着用ベルトを通し、マスクを
外側から装着者の顔面に押さえつけて装着させることが
できるので、装着位置ずれを起こすことが少なくなり、
オートバイ乗車中での危険性が少なくなる。また、装着
者の顔の前面で脱着可能な構成とすることができるの
で、ヘルメットとの同時着用の場合にも、ヘルメットの
着脱を伴わずに、マスク単独での着脱が容易に可能とな
る。更に、成形マスク(成形マスク部と装着用ベルト保
持部とからなる成形マスク)か着用ベルトのいずれか一
方のみを容易に新しい物に取り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による成形マスクの一態様の斜視図であ
る。
【図2】本発明による成形マスクの別の一態様の斜視図
である。
【図3】本発明による成形マスクをヘルメットの顎紐に
取り付けるために使用する結合手段を、顎紐に取り付け
た状態を示す説明図である。
【図4】本発明による成形マスクをヘルメットの顎紐に
取り付けるために使用する結合手段の斜視図である。
【符号の説明】
1・・成形マスク;2・・成形マスク部;3・・装着用
ベルト保持部;4・・装着用ベルト;31・・装着用ベ
ルト保持部上端;32・・装着用ベルト保持部下端;3
3,34・・縫製線;41,42・・固定手段;5・・
顎紐;6・・結合手段;61,63・・面ファスナー;
62・・シート。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形マスク部と装着用ベルト保持部とを
    有する成形マスクであって、前記の装着用ベルト保持部
    が前記の成形マスク部の気体流入側に設けられ、しか
    も、成形マスクの装着時に装着者の一方の頬から他方の
    頬への横断方向へ、成形マスク部の気体流入側の中央部
    を通過して延びる装着用ベルトを保持することができる
    ものであることを特徴とする、前記の成形マスク。
  2. 【請求項2】 成形マスク部と装着用ベルト保持部と装
    着用ベルトとを有する成形マスクであって、前記の装着
    用ベルト保持部が前記の成形マスク部の気体流入側に設
    けられ、前記の装着用ベルトが前記の装着用ベルト保持
    部に保持されて、成形マスクの装着時に装着者の一方の
    頬から他方の頬への横断方向へ、成形マスク部の気体流
    入側のほぼ中央部を通過して延び、そして、前記の装着
    用ベルトの少なくとも一方の端部に脱着自在固定具を備
    えることを特徴とする、前記の成形マスク。
JP8155978A 1996-05-28 1996-05-28 成形マスク Pending JPH09313630A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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