JPH09309972A - 水性溶液組成物の製造方法 - Google Patents

水性溶液組成物の製造方法

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JPH09309972A
JPH09309972A JP12821496A JP12821496A JPH09309972A JP H09309972 A JPH09309972 A JP H09309972A JP 12821496 A JP12821496 A JP 12821496A JP 12821496 A JP12821496 A JP 12821496A JP H09309972 A JPH09309972 A JP H09309972A
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JP
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water
degree
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substitution
nitrate
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Kazuhiro Fukutome
和広 福留
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カルボキシアルキルセルロースの硝酸エステ
ルを含有する水性溶液組成物の製造方法であって、溶解
に要する時間が短時間で、かつ、低粘度で溶液の着色が
改善された水性溶液組成物の製造方法を提供する。 【解決手段】 無水グルコース単位1個あたりの硝酸エ
ステル基置換度が0.2以上、カルボキシアルキルエー
テル基置換度が0.05以上であるカルボキシアルキル
セルロースの硝酸エステル類を、水、有機溶剤及び中和
剤の存在下で溶解する際、過酸化水素、次亜塩素酸ナト
リウム等の酸化漂白剤を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性溶液組成物の
製造方法に関する。本発明により得られる水性溶液組成
物は、塗料、印刷インキ、プラスチック塗料、ペーパー
コーティング、フイルム加工、感熱紙、皮革塗料、繊維
加工、磁性塗料及び導電性ペースト等に用いられる機能
性コーティング材料として利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、ニトロセルロースやセルロースア
セテートブチレート等のセルロースエステル類は、乾燥
性、耐熱性の点から塗料、プラスチック塗料、印刷イン
キ、ペーパーコーティング、繊維加工、磁性塗料及び導
電性ペースト等の機能性コーティング材料として利用さ
れている。
【0003】しかしながら、ニトロセルロースやセルロ
ースアセテートブチレート等のセルロースエステル類
は、コーティング材料等として用いる場合、多量の有機
溶剤を使用するため、揮散溶剤による大気汚染、作業環
境の悪化等を招く恐れがあり、それを防止するために回
収設備、リサイクル設備等を設置し環境保全に努めてい
るが、多額の設備投資を必要とするという問題がある。
また、水系のセルロースアセテートブチレートにおいて
は、保存中に経時的に加水分解をおこして増粘するな
ど、物性的に不安定であるという問題があった。
【0004】一方、水性セルロース誘導体のカルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース等のセルロース誘導体は増粘剤として使用
されているが、顔料分散性、塗膜の耐水性等がかなり劣
るという問題があった。これらの問題を解決するため、
カルボキシアルキルセルロースの硝酸エステルが提案さ
れている(特開平5−39301号公報、特開平5−3
9302号公報など)。この、カルボキシアルキルセル
ロースの硝酸エステルは、水と必要最小限の有機溶剤及
び中和剤の溶液として、水系コーティング材料として用
いることにより、乾燥性、耐熱性等を向上でき、かつ使
用する有機溶剤を減らすことができるなど、揮発溶剤に
よる大気汚染、作業環境、火災の危険性等を改善したも
のである。
【0005】しかしながら、このカルボキシアルキルセ
ルロースの硝酸エステル類と水、有機溶剤、中和剤から
なる溶液は、特に、実用溶液(低粘度)とするために
は、溶液作成時に高温(80℃)で、かつ、長時間の溶
解を行う必要があった。そのため、製造の効率が悪く、
また、溶液が著しく着色するという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カルボキシ
アルキルセルロースの硝酸エステルを、水、有機溶剤、
中和剤の存在下で溶解する際、溶解に要する時間が短時
間で、かつ、低粘度で溶液の着色が改善された水性溶液
組成物を製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために鋭意研究の結果、溶解する際、酸化漂白
剤を添加することにより、溶解に要する時間が短時間
で、かつ、低粘度で低着色の水性溶液組成物が得られる
ことを見いだし、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明は、無水グルコース単位1個あたりの硝酸エステル
基置換度が0.2以上、カルボキシアルキルエーテル基
置換度が0.05以上であるカルボキシアルキルセルロ
ースの硝酸エステル類を、水、有機溶剤及び中和剤の存
在下で溶解する際、酸化漂白剤を添加することを特徴と
する水性溶液組成物の製造方法に関する。
【0008】本発明に使用するカルボキシアルキルセル
ロースの硝酸エステル類とは、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシエチルセルロース等のカルボキシアル
キルセルロース類を公知の硝酸エステル化用混酸、例え
ば、硫酸/硝酸と水からなる硝酸エステル化用混酸で処
理することにより得られるもので、カルボキシアルキル
セルロースの硝酸エステル中に含まれる硝酸エステル基
置換度が0.2以上、カルボキシアルキルエーテル基置
換度が0.05以上であるものであり、詳しくは、特開
平5−39301号公報、特開平5−39302号公報
に開示された水性セルロース誘導体をいう。
【0009】硝酸エステル基置換度が0.2未満では、
顔料分散性が不十分になり、カルボキシアルキルエーテ
ル基置換度が0.05未満では、水への溶解性が不十分
になり、使用する有機溶剤が多量必要となる。好ましく
は、硝酸エステル基置換度は、0.5以上、2.5以下
であり、カルボキシアルキルエーテル基置換度は、0.
3以上、2.0以下である。
【0010】更に好ましくは、硝酸エステル基置換度
は、0.8以上、2.1以下であり、カルボキシアルキ
ルエーテル基置換度は、0.5以上、1.6以下であ
る。本発明に用いるカルボキシルアルキルセルロースの
硝酸エステルは、中和剤によって、含まれるカルボキシ
ル基が中和されているものである。中和されていると
は、カルボキシル基の水素イオンの全部または一部が、
中和剤、例えば、アルカリ金属イオン、アンモニウムイ
オンまたは一塩基性有機アミンからなるイオンの一種ま
たは二種以上の組み合わせで置換され塩となっているこ
とを言う。中和剤の具体例としては、例えば、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、アンモニ
ア、エチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
【0011】本発明に使用する有機溶剤としては、アル
コール類、多価アルコール類、多価アルコールの誘導体
類、ケトン類、エステル類、エーテル類、カーボネート
類等の1種または2種以上の組み合わせからなる溶剤等
を使用することができる。アルコール類としては、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノー
ル、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタ
ノール、n−オクタノール、n−ノニルアルコール、n
−デカノール、n−ウンデカノール、または、これらの
異性体、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等が
挙げられる。好ましくは、アルキル炭素数が1〜6個を
有するアルコール類である。
【0012】多価アルコール類としては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,7
−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,
9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、グリ
セリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0013】多価アルコールの誘導体類としては、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピ
ルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールイソブチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸セ
ロソルブ等、または、有機合成化学協会編の溶剤ポケッ
トブツク(p479〜p574;1990年9月20
日、オーム社発行)に記載された多価アルコールとその
誘導体類等が挙げられる。
【0014】ケトン類としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジイソプロピルケトン、シクロペンタノン、シクロ
ヘキサノン等が挙げられる。エステル類としては、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピ
ル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エ
ステル、酪酸エステル、コハク酸ジイソプロピル、グル
タル酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、ジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレート、及び、ε−
カプロラクトン、ε−カプロラクタム等の環状エステル
類が挙げられる。
【0015】エーテル類としては、ジエチルエーテル、
イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン
等が挙げられる。カーボネート類としては、ジメチルカ
ーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカー
ボネート、エチレンカーボネート等が挙げられる。
【0016】本発明に使用する酸化漂白剤としては、過
酸化水素、過酸化ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、
亜塩素酸ナトリウム、サラシ粉等が挙げられる。酸化漂
白剤の添加量は、カルボキシアルキルセルロースの硝酸
エステルに対して0.1重量%以上、20重量%以下で
ある。0.1重量%未満であると着色防止の効果が不十
分となり、20重量%を越えると成膜時に塗膜が割れや
すくなる傾向が生じる。好ましくは、1重量%以上、1
5重量%以下である。また、酸化漂白剤の添加は、水や
有機溶剤と同時でもよいし、後でもよい。
【0017】酸化漂白剤の効果としては、セルロース骨
格を速やかに解重合することにより溶液の低粘度化が達
成でき、かつ、酸化漂白剤自体の着色防止効果により水
性溶液の着色度を低下させることができる。なお、低粘
度の目安としては、室温で流動性を示す粘度を言い、具
体的には20000mPa・sec(25℃)以下であ
る。また、着色防止の目安としては、ガードナー色数で
5以下である。
【0018】本発明により得られる水性溶液組成物にお
いて、組成物中に他の水溶性の樹脂を含むことができ
る。水溶性の樹脂としては、水性の塗料、インキ、水性
バインダー等に使用されるものであり、マレイン酸−ス
チレンコポリマー、マレイン酸−アクリル酸エステル系
コポリマー、マレイン酸−メタクリル酸エステル系コポ
リマー、アクリル酸−スチレン系コポリマー、アクリル
酸−アクリル酸エステル系コポリマー、アクリル酸−メ
タクリル酸エステル系コポリマー、ポリウレタン樹脂、
ポリアミド樹脂、シエラック、カゼイン、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アルキド
樹脂または、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の
セルロースエーテル類の1種または2種以上の組み合わ
せが例として挙げられる。
【0019】本発明により得られる水性塗料組成物にお
いて、使用の目的に応じて顔料及びまたは染料を含むこ
とができる。顔料としては、酸化チタン、酸化鉄、カー
ボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン、ウォッチャンレッド、キナクリドンイエロー
等の着色顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー
等の体質顔料、磁性酸化鉄、チタン酸バリウム、金、銀
等の機能性顔料等の1種または2種以上の組み合わせが
使用できる。染料としては、メチレンブルー、マラカイ
トグリーン、ローダミン、アリザリン等公知のものが使
用できる。
【0020】その他、必要に応じて、分散剤、増粘剤、
消泡剤、レベリング剤、凍結防止剤等の塗料業界で慣用
されている種々の塗料用添加剤を慣用量で添加すること
ができる。本発明により得られる水性溶液組成物は、塗
料、印刷インキ、プラスチック用塗料、ペーパーコーテ
ィング、フイルム加工用塗料、感熱紙、皮革塗料、繊維
加工、磁性塗料及び導電性ペースト等のコーティング樹
脂及びその添加剤として用いることができる。このよう
に水性樹脂として要求される多くの用途に適用できるの
で、以上示した用途だけには限定されない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、実施例によって本発明を更
に具体的に説明する。なお、測定方法、評価方法は下記
の通りである。 <粘度測定>水性溶液組成物の粘度は、B型粘度計(東
京計器製)を用いて測定温度25℃にて測定した。
【0022】<溶液着色度>水性溶液組成物を、ガード
ナー色数管に入れ、ガードナー色数標準溶液を入れたガ
ードナー色数管とを接して並べ、色を比べて試料の色と
明るさが等しいガードナー色数標準液の色番号を溶液着
色度とした。
【0023】
【製造例1】カルボキシメチルセルロース(カルボキシ
メチルエーテル基置換度=0.7)100gと、硫酸/
硝酸/水=60.1/21.7/18.2重量%からな
る混酸3リットルとを5リットルの反応容器中に入れ、
5℃で1時間撹拌しながら硝化反応を行う。生成物を遠
心分離機で除酸し、直ちに多量の水で洗浄し100gの
カルボキシメチルセルロース硝酸エステルを得た。
【0024】得られたカルボキシメチルセルロース硝酸
エステルは、カルボキシル基置換度が0.7、硝酸エス
テル基置換度が窒素含有量より求めて、1.3であつ
た。
【0025】
【製造例2】カルボキシメチルセルロース(カルボキシ
メチルエーテル基置換度=0.5)100gと、硫酸/
硝酸/水=62.6/25.0/12.4重量%からな
る混酸3リットルとを5リットルの反応容器中に入れ、
5℃で1時間撹拌しながら硝化反応を行う。生成物を遠
心分離機で除酸し、直ちに多量の水で洗浄し130gの
カルボキシメチルセルロース硝酸エステルを得た。
【0026】得られたカルボキシメチルセルロース硝酸
エステルは、カルボキシル基置換度が0.5、硝酸エス
テル基置換度が窒素含有量より求めて2.0であつた。
【0027】
【実施例1】製造例1で得られたカルボキシメチルセル
ロース硝酸エステル10gとイオン交換水63.3g
と、有機溶剤としてイソプロピルアルコール20gとを
セパラブルフラスコ中に入れ、撹拌を行った。次に、中
和剤としてトリエチルアミン3.5gを添加し、80℃
で加温、撹拌した。更に、31%過酸化水素水3.2g
を添加し、1時間撹拌し完全に溶解させ、固形分10重
量%の水性溶液組成物を得た。
【0028】得られた水性溶液組成物の粘度は15mP
a・secと低粘度であり、溶液着色度はガードナー色
数1以下であり、着色も認められなかった。
【0029】
【実施例2】製造例1で得られたカルボキシメチルセル
ロース硝酸エステル10gとイオン交換水64.3g
と、有機溶剤としてイソプロピルアルコール20gとを
セパラブルフラスコ中に入れ、撹拌を行った。次に、中
和剤として28%アンモニア水2.5gを添加し、80
℃で加温、撹拌した。更に、31%過酸化水素水3.2
gを添加し、1時間撹拌し完全に溶解させ、固形分10
重量%の水性溶液組成物を得た。
【0030】得られた水性溶液組成物の粘度は500m
Pa・secと低粘度であり、溶液着色度はガードナー
色数1以下であり、着色も認められなかった。
【0031】
【実施例3】製造例1で得られたカルボキシメチルセル
ロース硝酸エステル10gとイオン交換水67.5g
と、有機溶剤としてイソプロピルアルコール20gとを
セパラブルフラスコ中に入れ、撹拌を行った。次に、中
和剤として28%アンモニア水2.5gを添加し80℃
で加温、撹拌した。更に、次亜塩素酸ナトリウム0.5
gを添加し、60分撹拌し完全に溶解させ、固形分10
重量%の水性溶液組成物を得た。
【0032】得られた組成物の粘度は1000mPa・
secと低粘度であり、溶液着色度は、ガードナー色数
1以下であった。
【0033】
【実施例4】製造例1で得られたカルボキシメチルセル
ロース硝酸エステル15gとイオン交換水54gと、有
機溶剤としてイソプロピルアルコール20gとをセパラ
ブルフラスコ中に入れ、撹拌を行った。次に、中和剤と
して28%アンモニア水3.7gを添加し、80℃で加
温、撹拌した。更に、31%過酸化水素水7.3gを添
加し、1時間撹拌し完全に溶解させ、固形分15重量%
の水性溶液組成物を得た。
【0034】得られた水性溶液組成物の粘度は800m
Pa・secと低粘度であり、溶液着色度はガードナー
色数1以下であり、着色も認められなかった。
【0035】
【実施例5】製造例2で得られたカルボキシメチルセル
ロース硝酸エステル10gとイオン交換水60.1g
と、有機溶剤としてn−ブチルセロソルブ25gとをセ
パラブルフラスコ中に入れ、撹拌を行った。次に、中和
剤として28%アンモニア水1.7gを添加し、80℃
で加温、撹拌した。更に、31%過酸化水素水3.2g
を添加し、1時間撹拌し完全に溶解させ、固形分10重
量%の水性溶液組成物を得た。
【0036】得られた水性溶液組成物の粘度は620m
Pa・secと低粘度であり、溶液着色度はガードナー
色数1以下であり、着色も認められなかった。
【0037】
【実施例6】製造例2で得られたカルボキシメチルセル
ロース硝酸エステル15gとイオン交換水52.2g
と、有機溶剤としてn−ブチルセロソルブ25gとをセ
パラブルフラスコ中に入れ、撹拌を行った。次に、中和
剤として28%アンモニア水3gを添加し、80℃で加
温、撹拌した。更に、31%過酸化水素水4.8gを添
加し、90分撹拌し完全に溶解させ、固形分15重量%
の水性溶液組成物を得た。
【0038】得られた水性溶液組成物の粘度は、120
0mPa・secと低粘度であり、溶液着色度は、ガー
ドナー色数3であり、極めてわずかな着色であった。
【0039】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、カルボキシ
アルキルセルロースの硝酸エステルを、水、有機溶剤、
中和剤の存在下で溶解する際、溶解に要する時間が短時
間で、かつ、低粘度で溶液の着色が改善された水性溶液
組成物を、効率良く製造することができる。
【0040】本発明により得られる水性溶液組成物は、
塗料、印刷インキ、プラスチック塗料、ペーパーコーテ
ィング、フイルム加工用塗料、感熱紙、皮革塗料、繊維
加工、磁性塗料及び導電性ペースト等の機能性コーティ
ング材料に利用できる。本発明により得られる水性溶液
組成物を用いることにより、水系の機能性コーティング
材料の乾燥性、耐熱ブロッキング性等を向上させること
ができ、かつ、有機溶剤を大幅に減らすことができるの
で、揮散溶剤による大気汚染、作業環境の悪化、火災の
危険性などの問題が改善される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水グルコース単位1個あたりの硝酸エ
    ステル基置換度が0.2以上、カルボキシアルキルエー
    テル基置換度が0.05以上であるカルボキシアルキル
    セルロースの硝酸エステル類を、水、有機溶剤及び中和
    剤の存在下で溶解する際、酸化漂白剤を添加することを
    特徴とする水性溶液組成物の製造方法。
JP12821496A 1996-05-23 1996-05-23 水性溶液組成物の製造方法 Withdrawn JPH09309972A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006241374A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd カルボキシメチルセルロース塩の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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