JPH09309904A - カーボンブラックグラフトポリマーの製造方法 - Google Patents

カーボンブラックグラフトポリマーの製造方法

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JPH09309904A
JPH09309904A JP12813396A JP12813396A JPH09309904A JP H09309904 A JPH09309904 A JP H09309904A JP 12813396 A JP12813396 A JP 12813396A JP 12813396 A JP12813396 A JP 12813396A JP H09309904 A JPH09309904 A JP H09309904A
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carbon black
polymer
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graft
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JP12813396A
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Isato Ikeda
勇人 池田
Nobuyuki Ando
信行 安道
Tatsuto Matsuda
立人 松田
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ可溶型光硬化性樹脂組成物中に配合
される黒色着色剤として好適なカーボンブラックグラフ
トポリマーおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 カーボンブラック表面の官能基と反応し
得る反応性基と水酸基とを有する重合体を、カーボンブ
ラックと加熱混合させた後、得られたカーボンブラック
グラフトポリマーを酸無水物で処理することにより、カ
ーボンブラックグラフトポリマー中の重合体鎖中にカル
ボキシル基を導入することを特徴とするカーボンブラッ
クグラフトポリマーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーボンブラック
グラフトポリマーの製造方法およびこれにより得られた
カーボンブラックグラフトポリマー並びにその用途に関
する。特に本発明は、感光性、遮光性、分散安定性に優
れ、高精細なブラックマトリックスを形成し得る黒色樹
脂組成物に配合される着色剤として好適に使用され得る
カーボンブラックグラフトポリマーの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶表示装置等に用いられるカラ
ーフィルターは少なくとも2種類以上の色相に着色され
た微細な画素間に光を遮断する目的でブラックマトリッ
クスが形成されている。このようなブラックマトリック
スは通常ガラス基板上に微細なパターンからなる金属薄
膜で形成されることが多く、その具体例としては、C
r、Ni、Al等の膜があり、成膜方法としては、蒸着
法、スパッタ法、真空成膜が一般的である。
【0003】ブラックマトリックスは上記の金属薄膜を
フォトリソグラフィー法によりパターニングすることに
よって形成される。具体的には、金属薄膜上にフォトレ
ジストを塗布、乾燥した後フォトマスクを介し紫外線を
照射しレジストパターンを形成後、エッチング、レジス
ト剥離の工程を経て製造する。しかしながら、上記のよ
うに製造されたブラックマトリックスはその工程の煩雑
さから製造コストが高いという問題点を有している。
【0004】更に、透過型のディスプレイにこの金属薄
膜を用いたカラーフィルターを搭載した場合、金属薄膜
表面の反射率が高いため強い外光がフィルターに当った
際に、反射光が強く表示品質を著しく低下させるという
問題点を有している。
【0005】上記のような金属薄膜を用いたブラックマ
トリックスの問題点を改善すべく、エチレン性不飽和二
重結合を有する光重合性化合物を用い、光重合により画
素形成を行なう色素内添フォトリソグラフィーによるブ
ラックマトリックス形成方法が報告されている。
【0006】この場合、内添する黒色着色剤としては、
カーボンブラックやその他の有機顔料の混合物を用いる
が、十分な遮光性を得るためにはカーボンブラックを使
用する必要がある。例えば特開平4−63870号にお
いては光重合性化合物にカーボンブラックと有機顔料と
を分散し、これを用いてブラックマトリックスを形成す
る方法が提案されている。
【0007】しかしながら、ブラックマトリックスとし
て十分な遮光性を得るために、カーボンブラックの配合
量を増加すると、光硬化性樹脂の硬化に必要な例えば4
00nm前後の紫外域の光の透過率が非常に低下するた
め、光硬化を行なうことが極めて困難となるものであ
り、さらにカーボンブラックが紫外線により光重合開始
剤から発生したラジカルを捕捉してしまうため、光重合
を阻害し、経済的な露光量での十分が画素形成が困難で
あった。またカーボンブラックの添加量が増えると、得
られる皮膜が導電性となってしまい、液晶ディスプレー
等のブラックマトリックスとしてはもはや使用できない
ものとなってしまう。加えて、カーボンブラックは粒子
間の凝集力に比べて他の物質、例えば有機高分子、水お
よび有機溶剤等との親和性が弱いために、上記のような
光硬化樹脂組成物中においても均一に混合または分散す
ることが極めて困難であり、安定かつ均一な黒色層を得
ることも困難であった。
【0008】また特開平6−67421号においては、
カーボンブラックのラジカル捕捉による重合阻害を抑制
する目的で、カーボンブラック表面の官能基に対して反
応性を有する高分子化合物によりグラフト化されたカー
ボンブラックを黒色着色剤として用いる方法が提案され
ている。
【0009】しかしながら、上記したように、該カーボ
ンブラックグラフトポリマー中のカーボン含有量が大き
くできないために十分な遮光性が得られず、分散性につ
いても満足できるレベルまでには至らず、かつ光硬化に
おける感度および硬化皮膜の強度の面についても十分な
ものとはならないものであった。さらに、同号証には、
カルボキシル基を有するグラフト鎖を持つカーボンブラ
ックグラフトポリマーの製造が実施例中に開示されてい
るものの、本発明者らが追試した結果によると、同公報
に示される製法では、カーボンブラックグラフトポリマ
ーの製造工程においてゲル化が生じてしまい、所望のカ
ーボンブラックグラフトポリマーは得られないものであ
った。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、感
光性、遮光性、分散安定性に優れ、高精細なブラックマ
トリックスを形成し得る光硬化性黒色樹脂組成物に配合
される着色剤として好適に使用され得るカーボンブラッ
クグラフトポリマー、その製造方法、およびこれを用い
てなる光硬化性黒色樹脂組成物を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、(1)カーボンブラック表面の官能基と反応し得
る反応性基と水酸基とを有する重合体を、カーボンブラ
ックと加熱混合させた後、得られたカーボンブラックグ
ラフトポリマーを酸無水物で処理することにより、カー
ボンブラックグラフトポリマー中の重合体鎖中にカルボ
キシル基を導入することを特徴とするカーボンブラック
グラフトポリマーの製造方法である。
【0012】本発明はまた、(2)カーボンブラック表
面の官能基と反応し得る前記反応性基が、エポキシ基、
チオエポキシ基、アジリジン基およびオキサゾリン基よ
りなる群から選ばれる少なくとも1種または2種以上の
ものである上記(1)記載のカーボンブラックグラフト
ポリマーの製造方法を示すものである。
【0013】本発明はまた、(3)カーボンブラックに
グラフト化させる前記重合体が、カーボンブラック表面
の官能基と反応し得る反応性基を有するセグメント
(A)と、前記反応性基を実質的に有さずかつ前記セグ
メント(A)とは骨格構造の異なるセグメント(B)と
を有するブロックないしグラフト型の重合体である上記
(1)または(2)記載のカーボンブラックグラフトポ
リマーの製造方法を示すものである。
【0014】本発明はまた、(4)前記水酸基が少なく
とも前記セグメント(B)に存在するものである前記
(3)記載のカーボンブラックグラフトポリマーの製造
方法を示すものである。
【0015】本発明はまた、(5)上記(1)〜(4)
のいずれかに記載の製造方法によって得られたことを特
徴とするカーボンブラックグラフトポリマーを示すもの
である。
【0016】本発明はまた、(6)上記(5)記載のカ
ーボンブラックポリマーを含んでなることを特徴とする
アルカリ可溶型光硬化性樹脂組成物である。
【0017】本発明はさらに、(7)上記(6)に記載
の光硬化性樹脂組成物により形成されることを特徴とす
るカラーフィルター用ブラックマトリックスである。
【0018】
【作用】このように本発明においては、カルボキシル基
を重合体鎖中に有するカーボンブラックグラフトポリマ
ーを得るにおいて、水酸基を有する重合体をカーボンブ
ラックにグラフト化させた後、酸無水物で処理すること
により当該水酸基と酸無水物とのハーフエステル化反応
によりカルボキシル基を導入するものであるため、カル
ボキシル基を有する重合体をカーボンブラックにグラフ
ト化させようとした場合に生じるようなゲル化の問題等
を生じることなく、容易に所望構造を有するカーボンブ
ラックグラフトポリマーを得ることができるものであ
る。
【0019】またこのようにして得られたカルボキシル
基を含有するカーボンブラックグラフトポリマーは、例
えばアルカリ可溶型光硬化性樹脂組成物における着色剤
成分として使用すると、当該組成物のアルカリ現像性を
著しく向上させることができるものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施態様に基づき
より詳細に説明する。本発明のカーボンブラックグラフ
トポリマーを製造する上で用いられるカーボンブラック
としては、その表面にカルボキシル基などの官能性基を
有するものであれば特に限定されず、例えばファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
ランプブラック等のいずれの種類のものを用いることが
でき、通常の市販品をそのまま使用できる。さらにカー
ボンブラックとしてはpH7未満、特にpH1〜5のカ
ーボンブラックを用いることが好ましい。カルボキシル
基を有するカーボンブラックは、酸性カーボンブラック
として容易に入手できるが、中性あるいは塩基性のカー
ボンブラックを酸化処理することにより得られたものも
本発明における原料として好適に用いることができる。
カーボンブラックが、カルボキシル基等の官能基を有し
ていない場合、あるいはpH7以上である場合、グラフ
ト化が有効に行なわれないことがある。なお、カーボン
ブラックのpHの試験法はJIS K 6211による
ものである。
【0021】また、カーボンブラックの平均粒子径は
0.0005〜0.4μm、特に0.001〜0.2μ
mの範囲内であることが好ましい。平均粒子径が0.0
005μm未満のカーボンブラックは容易に得られない
ため、産業上意義が小さい。また、平均粒子径が0.4
μmを越える場合、得られたカーボンブラックグラフト
ポリマーに十分な分散性が付与できないことがある。
【0022】本発明の製造方法においては、まず、上記
したようなカーボンブラックを、カーボンブラックの表
面の官能基と反応し得る反応性基と水酸基とを有する重
合体で処理して、該重合体をカーボンブラックにグラフ
ト化させ、水酸基を有するカーボンブラックグラフトポ
リマーを得る。
【0023】なお、本明細書でいう「カーボンブラック
グラフトポリマー」とは、カーボンブラック部分に重合
体部分がグラフト化された微粒子をいう。カーボンブラ
ックグラフトポリマーは、カーボンブラックの一次粒子
あるいは数個の凝集体に重合体がグラフト化されたもの
である。さらに、ここでいう「グラフト化」とは、ドネ
(Jean−Baptiste Donnet)らがそ
の著書「カーボンブラック」(1978年 5月 1日
株式会社講談社発行)にて定義しているように、カーボ
ンブラックのような基質に対する重合体の不可逆的な付
加のことである。
【0024】カーボンブラックの表面の官能基と反応し
得る反応性基と水酸基とを有する重合体における当該応
性基としては、カーボンブラック表面に存在する官能基
と反応して当該重合体のカーボンブラックへのグラフト
化に寄与できるものであれば特に限定されるものではな
く各種の反応性基を利用できる。
【0025】ここで、グラフト化をより確実かつ安定な
ものとするためには、重合体部分が共有結合を介してカ
ーボンブラックに結合することが望まれ、特にエステル
結合、チオエステル結合、アミド結合、アミノ結合、エ
ーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、チオ
カルボニル結合およびスルホニル結合よりなる群から選
ばれる少なくとも1種の結合、さらには、エステル結
合、チオエステル結合およびアミド結合よりなる群から
選ばれる少なくとも1種の結合であることが望まれる。
このような点も考慮すると、反応性基は、エポキシ基、
チオエポキシ基、アジリジン基およびオキサゾリン基よ
りなる群から選ばれる少なくとも1種または2種以上の
ものであることが望ましい。カーボンブラックに対する
反応性基は必ずしもこれらのみに限定されるものではな
いが、これらの反応性基以外の基を有する重合体を用い
る場合、使用できるカーボンブラックの種類に制限が生
ずることがある。重合体が前記反応性基を有するもので
あることが好ましい理由は、使用できるカーボンブラッ
クの種類や状態にかかわらず、温和な条件においてもカ
ーボンブラックと重合体とが非常に高いグラフト化効率
で付加反応することにある。特に、カーボンブラックが
上記したようにカルボキシル基を表面官能基として有す
る場合、カルボキシル基が、エポキシ基、チオエポキシ
基、アジリジン基またはオキサゾリン基と熱反応により
高収率で不可逆的付加反応を行ない、この付加反応によ
り、カーボンブラック部分と重合体部分に上記した共有
結合が形成されるゆえ望ましい。なお、これらの反応性
基の重合体中への導入方法ついては後述する。
【0026】本発明において用いられる、カーボンブラ
ックの表面の官能基と反応し得る反応性基と水酸基とを
有する重合体の骨格構造としては、特に限定されるもの
ではなく、各種のものを用いることができるが、カーボ
ンブラック表面の官能基と反応し得る反応性基を有する
セグメント(A)と、前記反応性基を実質的に有さずか
つ前記セグメント(A)とは骨格構造の異なるセグメン
ト(B)とを有するブロックないしグラフト型の重合体
であることが望ましい。なお、このようなブロックない
しグラフト型の重合体において、水酸基は、いずれのセ
グメントに存在していてもよいが、好ましくは少なくと
もセグメント(B)に存在していることが望ましい。以
下、このようなブロックないしグラフト型の重合体を中
心として、本発明においてカーボンブラックにグラフト
化される重合体につき説明する。
【0027】まず、このようなブロックないしグラフト
型の重合体が好ましいのは以下の理由による。
【0028】カーボンブラックは、通常数nm〜数百n
mの粒子径を持つ。しかし、カーボンブラックは粒子同
士の凝集力が大きいため、通常数ミクロン以上の粒子径
を持つ凝集体として取り扱われる。また、カーボンブラ
ック同士の凝集力は、カーボンブラックと他の媒体との
親和性に比べ著しく大きく、カーボンブラックをサブミ
クロンで媒体中に分散させることは非常に困難である。
一方、カーボンブラックグラフトポリマーは、カーボン
ブラックの粒子間に重合体部分が有効に入り込み、カー
ボンブラック同士の凝集力を弱めることができる。さら
に、重合体部分が媒体と親和性のある時、カーボンブラ
ックグラフトポリマーはサブミクロンで媒体中に分散で
きる。しかしながら、重合体部分が媒体と高い親和性を
有していたとしても、カーボンブラック部分に重合体部
分が有効にグラフト化されていないと、その特性は安定
したものとはならずまたバラツキを生じやすくなり、一
定レベルの親和性を得ようとするとカーボンブラックグ
ラフトポリマーにおけるカーボンブラック部分の含有量
が低くなってしまうという結果ともなり、その用途の上
で制約を受けることとなる。
【0029】本発明者らは鋭意検討した結果、重合体部
分を形成する重合体としてブロック型ないしはグラフト
型のものを用いることで、より有効なグラフト化と各種
媒体に対して従来のカーボンブラックグラフトポリマー
に比較してより優れた分散性を有するカーボンブラック
グラフトポリマーを得ることができることを見い出した
ものである。すなわち、例えば、ブロック型ないしはグ
ラフト型の重合体を、目的媒体に対する親和性の高いセ
グメント(B)と、このセグメント(B)よりも目的媒
体に対する親和性の低いセグメント(A)とを有し、か
つ前記セグメント(A)のみがカーボンブラックの表面
官能基と反応してグラフト化に寄与する反応性基を有す
るように分子設計し、目的媒体若しくはこれに近い性状
(極性)を持つ媒体からなる分散媒液中でグラフト化さ
せるものである。
【0030】図1は、上記のように、目的媒体若しくは
これに近い性状を持つ媒体からなる分散媒液中で、カー
ボンブラックに上記した反応性基および水酸基を有する
ブロック型ないしはグラフト型の重合体を反応させた際
における、カーボンブラック表面近傍における状態を模
式的に示す図である。本発明に係る重合体は、上記した
ように反応性基を有するセグメント(A)と目的媒体に
親和性を有するセグメント(B)とからなるものである
ため、反応系においては、図示するように、セグメント
(B)が分散媒液中に向って伸びきった形となるよう配
向するため、必然的にセグメント(A)がカーボンブラ
ック粒子表面を取囲み、カーボンブラックとこの重合体
がグラフト化するのに好適な反応場が提供されるため、
有効なグラフト化がなされるものである。
【0031】また、同様な考え方から、例えば、カーボ
ンブラック表面の官能基と反応し得る反応性基を有する
セグメント(A)と、前記反応性基を実質的に有さずか
つ前記セグメント(A)よりもカーボンブラックに対す
る親和性の低いセグメント(B)とを有する(換言すれ
ば、カーボンブラックに対し親和性の高いセグメント
(A)と目的媒体に対し親和性の高いセグメント(B)
とを有する)ブロックないしグラフト型重合体を、カー
ボンブラックにグラフト化させるといった態様も可能で
ある。反応系において、この重合体のセグメント(A)
がカーボンブラック側に配向するため、当該セグメント
(A)に存在する反応性基がカーボンブラック表面によ
り有効にグラフト化される。なお、この態様において
は、上記第1の態様とは異なり、必ずしも、セグメント
(B)に親和性のある、ないし目的媒体若しくはこれに
近い性状を持つ媒体からなる分散媒液中で、グラフト化
を行なう必要はなく、当該重合体とカーボンブラックの
みを溶融混練したり、あるいはセグメント(A)とセグ
メント(B)のいずれにもほぼ同等の親和性を示す分散
媒液中で反応させることが可能であるが、より確実にか
つ効率よくグラフト化させるためには、セグメント
(B)に親和性のある分散媒液中にて行なうことが望ま
しい。
【0032】このようにブロック型ないしはグラフト型
の重合体を用いて得られるカーボンブラックグラフトポ
リマーは、重合体部分がより有効にグラフト化されかつ
より優れた分散性を有するので、従来のカーボンブラッ
クグラフトポリマーと比較して、各種の媒体中に良好に
分散でき、しかも、カーボンブラックグラフトポリマー
中のカーボン含有量を大きくできる、カーボンブラック
自体がもつ重合禁止効果を緩和させる、電気絶縁性を高
くできる、有機溶剤中でもグラフト化が容易であるなど
といった特徴を有し得るものとなる。
【0033】ブロックないしグラフト型重合体として
は、図2(a)において示すA−B型ブロック共重合
体、図2(b)において示すA−B型グラフト共重合体
といった単純な構造のものに限られず、図2(c)にお
いて示すB−A−B型ブロック共重合体、あるいはより
高度な交互ブロック共重合体、図2(d)において示す
複数のBセグメントがAセグメントにグラフトしてなる
櫛形グラフト共重合体、さらには図2(e)において示
す星型状のグラフト共重合体などといった各種のものが
含まれる。なお、図中Xは反応性基を表す。図2(f)
は、これらの各種のブロックないしグラフト型の重合体
がカーボンブラック粒子(CB)表面へ結合した状態を
表すものであるが、要は、カーボンブラック粒子表面に
結合した状態で、少なくとも1つのセグメント(B)が
カーボンブラック粒子表面より外側に向ってある程度の
自由度をもって配向できるものであれば、ブロックない
しグラフト型重合体はいかなる形態を有するものであっ
てもよく、さらに例えば、セグメント(A)に分類され
るものとして複数種のセグメントを有するものであって
も(セグメント(B)についても同様)、セグメント
(A)とセグメント(B)とは異なる性質、例えばこれ
らの中間的な性質を有する、あるいはグラフト鎖を延長
する、グラフト鎖の媒体中での「ゆらぎ」(運動性)を
高めるないし低下させるなどといった機能を付する別種
のセグメント(以下、(C)セグメントという。)を、
これらセグメント(A)とセグメント(B)の中間に配
したような形のものなどであってもよい。ここで(C)
セグメントは反応性基を有しないものであっても有する
ものであってもよいが、一般には反応性基を有しないも
のとすることが、グラフト効率を高める上からは好まし
いものと考えられる。さらに場合によっては、この
(C)セグメントに相互に架橋し得るような反応基等を
導入しておくことも可能である。なお、説明の上から
(C)セグメントと称したが、この(C)セグメントも
大きく分ければ、上記したようなセグメント(A)かセ
グメント(B)のいずれかに分類されるものである。
【0034】このような反応性基を有するセグメント
(A)は、そのセグメント鎖構造上で目的媒体に対し親
和性の低いものとすることが好ましい。なお、ここでい
う低い親和性とは、あくまで他方のセグメント(B)と
の対比による相対的なものであるため、目的媒体の種類
あるいはセグメント(B)の構成いかんによって、セグ
メント(A)は各種の構成とすることができ、一概には
特定できない。しかしながら、さらに別の観点からする
と、前記セグメント(A)は、カーボンブラックに対し
親和性が高いものとすることが、カーボンブラックに対
してより良好な配向性を示すものとなるゆえに望まし
い。この点から前記セグメント(A)は、その主鎖が炭
素−炭素結合を主とするもの、より好ましくは、例えば
ベンゼン環、ナフタレン環、インデン環などのような芳
香環を主鎖に含むもので、かつ前記したような反応性
基、および必要により水酸基を有するものとし、一方、
前記セグメント(B)は、セグメント(A)よりも炭素
−炭素結合の少ない、特に芳香環の少ない骨格構造、例
えばエーテル結合、エステル結合等の炭素−炭素結合以
外の結合を多く含み、かつ水酸基を有するものであるこ
とが望ましい。なお、セグメント(A)とセグメント
(B)の鎖構造がほぼ同様のものであっても、セグメン
ト(B)に含有させる(および必要によりセグメント
(A)に含有させる)水酸基の数量を調整することのみ
によっても、双方のセグメントの目的媒体ないしカーボ
ンブラックに対する親和性に差異をもたらすことは十分
可能である。
【0035】上記したように、セグメント(A)の鎖構
造は、カーボンブラックに付与しようとする分散性の面
から選択されるセグメント(B)の鎖構造に応じて、適
宜選択し得るものであり、例えば、スチレン系単量体、
(メタ)アクリル系単量体、アルキレン系単量体などの
単独もしくは共重合による各種ビニル系ポリマー、ポリ
エステル、ポリエーテル等の(上記反応性基を有する)
重合鎖とすることができるが、このうち、ビニル系ポリ
マー、特に、芳香環を有するビニル系単量体成分を50
モル%以上、より好ましくは、60モル%以上含みかつ
反応性性基を有するビニル系ポリマーであることが、目
的媒体に応じて選択される各種のセグメント(B)との
組合せが可能となるため望ましい。
【0036】さらに経済性等を考慮すると特に、スチレ
ン系単量体および(メタ)アクリル系単量体を主とする
単独ないし共重合ポリマー、特にスチレン系単量体成分
を50モル%以上、さらには60モル%以上含む(上記
反応性基を有する)重合鎖が望ましい。
【0037】一方、セグメント(B)は、目的媒体への
分散性等、カーボンブラックに付与しようとする特性に
よって、例えば、ポリ(メタ)アクリル系構造、ポリア
ルキレングリコールなどのポリエーテル系構造、ポリエ
ステル系構造、ポリアルキレン系構造、ポリアミド構
造、ポリイミド構造、ポリウレタン構造などを有する重
合鎖から適当なものが選択されるが、前述したようにこ
のセグメント(B)は、水酸基を有するものである必要
がある。
【0038】このような反応性基を有するセグメント
(A)と、水酸基を有し、かつ目的媒体に対して高い親
和性を有するセグメント(B)とを有するブロックない
しグラフト型の重合体を得る方法としては、特に限定さ
れず、公知の種々のブロックないしグラフト型重合体の
重合技術と、反応性ポリマーの製造技術を適当に組合せ
ることで製造することができる。
【0039】グラフト型の重合体を得る方法としては、
例えば、グラフト鎖となる高分子量体の存在下に、重合
開始剤及び重合性単量体を溶液重合、乳化重合、塊状重
合又は懸濁重合して主鎖となる重合体を重合する方法す
る方法が知られている。しかしながら、前記高分子量体
がラジカル重合性官能基を持たないものであると、得ら
れるグラフト共重合体には多量のグラフト化されていな
い重合体が含まれており、グラフト効率が低いという欠
点をもっている。それ故、当該高分子量体としてラジカ
ル重合性高分子量体を用いて行なうことが好ましい。こ
のようなラジカル重合性高分子量体は、一般に、「マク
ロモノマー」と称され、片末端にラジカル重合性基、例
えば、(メタ)アクロイル基、スチリル基などを有する
高分子量体であり、例えば、有機溶剤中で片末端カルボ
キシル基を有する重合体とグリシジル基を有するラジカ
ル重合性単量体を反応させることにより得られるもので
ある(例えば、特公昭43−11224号公報には、有
機溶剤中でラジカル重合性単量体をメルカプト酢酸の存
在下で、ラジカル重合させて得られるプレポリマーとグ
リシジルメタクリレートをジメチルラウリルアミン触媒
の存在下で反応させて得る方法が開示されている。)。
【0040】従って、例えば、本発明に係るグラフト共
重合体を得るには、セグメント(B)を形成する成分と
しての上記したようなラジカル重合性高分子量体(b)
存在下に、前記したようなカーボンブラックに対する反
応性基を分子内に有する重合性単量体(a)およびその
他必要により配合されるセグメント(A)の骨格を形成
する重合性単量体(c)重合すればよい。
【0041】カーボンブラックに対する反応性基を分子
内に有する重合性単量体(a)としては、
【0042】
【化1】
【0043】
【化2】
【0044】
【化3】
【0045】
【化4】
【0046】
【化5】
【0047】
【化6】
【0048】
【化7】
【0049】
【化8】
【0050】
【化9】
【0051】
【化10】
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】
【化13】
【0055】(但し、これらの式中のR1 は水素または
メチル基を示し、nは0または1〜20の整数であ
る。)等の式で表されるエポキシ基含有重合性単量体
類;
【0056】
【化14】
【0057】
【化15】
【0058】
【化16】
【0059】
【化17】
【0060】
【化18】
【0061】
【化19】
【0062】
【化20】
【0063】
【化21】
【0064】
【化22】
【0065】
【化23】
【0066】
【化24】
【0067】
【化25】
【0068】
【化26】
【0069】(但し、これらの式中のR1 およびnはエ
ポキシ基含有重合性単量体の場合と同様である。)等で
表わされるチオエポキシ基含有重合性単量体類;
【0070】
【化27】
【0071】
【化28】
【0072】
【化29】
【0073】
【化30】
【0074】
【化31】
【0075】
【化32】
【0076】
【化33】
【0077】
【化34】
【0078】
【化35】
【0079】
【化36】
【0080】
【化37】
【0081】
【化38】
【0082】
【化39】
【0083】
【化40】
【0084】
【化41】
【0085】
【化42】
【0086】
【化43】
【0087】
【化44】
【0088】
【化45】
【0089】
【化46】
【0090】
【化47】
【0091】
【化48】
【0092】
【化49】
【0093】
【化50】
【0094】
【化51】
【0095】
【化52】
【0096】
【化53】
【0097】
【化54】
【0098】
【化55】
【0099】
【化56】
【0100】
【化57】
【0101】
【化58】
【0102】
【化59】
【0103】
【化60】
【0104】
【化61】
【0105】
【化62】
【0106】
【化63】
【0107】
【化64】
【0108】
【化65】
【0109】
【化66】
【0110】
【化67】
【0111】
【化68】
【0112】
【化69】
【0113】
【化70】
【0114】
【化71】
【0115】
【化72】
【0116】
【化73】
【0117】
【化74】
【0118】
【化75】
【0119】
【化76】
【0120】
【化77】
【0121】
【化78】
【0122】
【化79】
【0123】
【化80】
【0124】等で表されるアジリジン基含有重合性単量
体類;2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4
−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル
−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−エチル−2−オ
キサゾリン、2−ビニル−5−エチル−2−オキサゾリ
ン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソ
プロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソ
プロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソ
プロペニル−4−エチル−2−オキサゾリン、2−イソ
プロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン、2−イソ
プロペニル−4,5−ジメチル−2−オキサゾリンなど
のオキサゾリン基含有重合性単量体類;N−ヒドロキシ
メチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリル
アミド、N−ヒドロキシブチルアクリルアミド、N−ヒ
ドロキシイソブチルアクリルアミド、N−ヒドロキシ−
2−エチルヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシシ
クロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメ
タクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミ
ド、N−ヒドロキシブチルメタクリルアミド、N−ヒド
ロキシイソブチルメタクリルアミド、N−ヒドロキシ−
2−エチルヘキシルメタクリルアミド、N−ヒドロキシ
シクロヘキシルメタクリルアミドなどのN−ヒドロキシ
アルキルアミド基含有重合性単量体類;を挙げることが
でき、これらの群から選ばれる1種または2種以上を使
用することができる。
【0125】また、セグメント(A)を上記したような
所望の骨格となすために、必要により使用できる重合性
単量体(c)としては、前記単量体(a)ならびに後述
するようなとセグメント(B)を形成する成分としての
上記したようなラジカル重合性高分子量体(b)共重合
し得るものであれば特に限定されず、得ようとするセグ
メント(A)の分子構造に応じて、例えばスチレン、o
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o
−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−クロルス
チレン等のスチレン系モノマー;アクリル酸、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸
n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル等のアクリ
ル酸あるいはメタクリル酸系モノマー;アクリル酸ヒド
ロキシメチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル
酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシ2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシメチル、メタクリ
ル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピ
ル、メタクリル酸ヒドロキシ2−エチルヘキシル等のア
クリル酸あるいはメタクリル酸ヒドロキシアルキルエス
テル系モノマー;エチレン、プロピレン、ブチレン、塩
化ビニル、酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン等の単
量体を1種または2種以上適宜用いることができる。
【0126】一方、セグメント(B)成分を構成するた
めラジカル重合性高分子量体(b)としては、所望の重
合鎖、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸ヒドロキシアル
キルエステル系構造、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル−(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル
共重合体系構造などの重合鎖の片末端に反応性基を有す
るものであればよい。
【0127】例えば、セグメント(B)を(メタ)アク
リル酸アルキルエステル−(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シアルキルエステル共重合体系構造を有するものとする
場合、ラジカル重合性高分子量体(b)としては、例え
ば、以下に示されるようなものが使用され得る。
【0128】
【化81】
【0129】(ただし、式中、R1 、R2 は同一または
異なって水素原子またはメチル基を示し、R3 は炭素数
1〜25のアルキレン基を示し、R4 は炭素数1〜25
のアルキル基を示し、Xは任意の連結鎖であり、Yは開
始剤末端またはH原子、nおよびmは同一または異なっ
て0〜500の整数を示す。) このような重合体を得る際の重合方法としては、公知の
重合方法を用いることができる。例えば、塊状重合法、
懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などを挙げること
ができる。中でも、ラジカル触媒を用いての溶液重合法
が好ましい。
【0130】ラジカル触媒としては、通常、ビニル単量
体の重合に用いられているものであればいずれも使用で
きる。代表的なものとしては、2,2´−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)等のアゾ系化合物;ベンゾイルパー
オキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、ter
t−ブチルパーオクトエート、tert−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物系化合物
等が挙げられ、これらは通常単量体100重量部当たり
0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の範
囲内で使用される。また溶剤としては、用いられる単量
体、ラジカル重合性高分子量体の種類に応じて適宜選択
される。
【0131】重合終了後、得られた反応性基を有する重
合体の溶液をそのままカーボンブラックとの反応に用い
ることもできるし、また溶液の溶媒を留去して重合体を
取り出して用いることもできる。
【0132】本発明で用いることのできるグラフト型重
合体を得る別の方法としては、例えば、カーボンブラッ
クに対する反応性基を有する化合物を、該化合物と反応
し得る基をセグメント(A)に有しかつこのセグメント
(A)にセグメント(B)がグラフトしてなる前駆重合
体に反応させて該反応性基を該前駆重合体中に導入する
方法を挙げることができる。
【0133】上記化合物としては、例えば、カーボンブ
ラックに対する前記の反応性基の1種を分子内に2個以
上有する化合物、カーボンブラックに対する前記の反応
性基の2種以上を分子内に有する化合物、カーボンブラ
ックに対する前記の反応性基の1種以上と前記の反応性
基以外の官能基とを分子内に有する化合物等を挙げるこ
とができる。
【0134】ただし、上記の官能基とはエポキシ基、チ
オエポキシ基、アジリジン基およびオキサゾリン基およ
びオキサゾリン基以外のものであって、かつ、前記の前
駆重合体の有する当該反応し得る基と反応し得るもので
ある。前駆重合体の有する反応し得る基としては例えば
イソシアネート基、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロ
キシル基、ビニル基等を挙げることができる。
【0135】またブロック型の重合体を得る方法として
は、例えばアニオンリビング重合法、カチオンリビング
重合法、イニファータ法等が知られており、さらに、他
の方法としては、セグメント(A)またはセグメント
(B)(本発明においてはセグメント(A)は反応性基
を導入するためセグメント(B)の方が好ましい。)の
単量体をラジカル重合する際に、チオールカルボン酸、
あるいは2−アセチルチオエチルチオール、10−アセ
チルチオデカンチオール等の分子内にチオエステルとチ
オール基とを含有する化合物を共存させて重合して得ら
れた重合体を水酸化ナトリウムやアンモニア等のアルカ
リで処理して、片末端にチオール基を有する重合体と
し、得られた片末端にチオール基を有する重合体の存在
下でもう一方のセグメントの単量体成分をラジカル重合
する方法が知られている。
【0136】従って、本発明に係るブロック共重合体を
得るには、上記したような公知の方法を適宜変更し、前
記グラフト共重合体を得る場合と同様に、セグメント
(A)の重合性単量体として少なくともその一部に前記
したような反応性基を有する重合性単量体(a)を用い
て、ブロック共重合体の重合の際にセグメント(A)に
反応性基を導入するか、あるいはブロック共重合体の重
合後に、このような反応性基をセグメント(A)に導入
すればよい。
【0137】このようにして得られる、カーボンブラッ
クに対しグラフト化される重合体の分子量については特
に制限されないが、カーボンブラックに対するグラフト
化の効果や、カーボンブラックとの反応時の作業性を考
慮すると上記分子量は平均分子量1000〜10000
00の範囲とすることが好ましく、より好ましくは50
00〜100000の範囲である。
【0138】また、このようなカーボンブラックにグラ
フト化される重合体として望ましいものであるグラフト
ないしはブロック型重合体におけるセグメント(A)お
よびセグメント(B)の分子量としても特に制限される
ものではなく、これらのセグメントを構成する重合鎖の
種類等によっても左右されるが、カーボンブラックに対
するグラフト効率の面からするとセグメント(A)は平
均分子量300〜100000の範囲、より好ましくは
500〜50000の範囲とすることが好ましく、また
カーボンブラックに付与しようとする分散性改質効果の
面からするとセグメント(B)は平均分子量500〜1
00000の範囲、より好ましくは1000〜5000
0の範囲とすることが好ましい。
【0139】さらに、カーボンブラックにグラフト化さ
れる重合体が有する反応性基の数としても特に限定され
るものではないが、重合体1分子当り平均して50〜
1、より好ましくは20〜1程度有することが望まれ
る。また水酸基の数は、酸無水物の処理によって得られ
るカーボンブラックグラフポリマー中の重合体における
酸価にあわせて決定すれば良い。その酸価としては、該
カーボンブラックグラフトポリマーが配合されるアルカ
リ可溶バインダー等の酸価によって異なるが、10以上
が好ましい。さらに50以上が好ましく、100以上が
最も好ましい。酸価が10以下ではアルカリ現像性に寄
与できないからである。
【0140】本発明において、上記したような重合体の
カーボンブラックへのグラフト化は、カーボンブラック
と、該カーボンブラックの表面官能基に反応し得る反応
性基および水酸基を有する重合体を、加熱混合、例え
ば、40〜300℃、好ましくは70〜250℃の温度
下に、0.5〜10時間、好ましくは2〜5時間攪拌混
合することにより行なわれる。反応温度が40℃未満の
場合にはグラフト化が進行しないことがあり好ましくな
い。300℃を越える場合は重合体成分が変質すること
があり、好ましくない。
【0141】このようなグラフト化処理は、前記したよ
うに当該重合体がブロックないしグラフト型の重合体で
ある場合、好ましくは、カーボンブラックグラフトポリ
マーを分散性させようとする前記目的媒体若しくはこれ
に近い性状を有する媒体からなる分散媒液の存在下で行
なわれる。すなわち、この分散媒液は、当該重合体のセ
グメント(B)に対し高い親和性ないし相溶性を有しセ
グメント(A)に対しては親和性ないし相溶性の低いも
のである。
【0142】従って使用される分散媒液は、当該重合体
におけるセグメント(A)とセグメント(B)の組合せ
に応じて、適宜選択される。
【0143】例えば、重合体におけるセグメント(A)
がポリスチレン系構造を有し、かつセグメント(B)が
例えばメチルメタクリレート−ヒドロキシメチルメタク
リレートコポリマーなどの親水性(メタ)アクリル系構
造を有するものである場合、使用される分散媒液として
は、水、水−アルコール混液、メチルアルコール、エチ
ルアルコールなどのアルコール類;メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブのエステル類;ア
セトンなどのケトン類;ピロリドン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが好ましい。
【0144】また例えば、重合体におけるセグメント
(A)がポリスチレン系構造を有し、かつセグメント
(B)が例えばポリアルキレングリコール系構造を有す
るものである場合、使用される分散媒液としては、水、
水−アルコール混液、メチルアルコール、エチルアルコ
ールなどのアルコール類;エチレングリコール、ジエチ
レングリコールなどのグリコール類、グリセリンなどの
多価アルコール類などが好ましい。
【0145】このような分散媒液存在下によるカーボン
ブラックと前記重合体のグラフト化においては、さらに
該重合体に該当しないポリマー、重合性単量体等の他の
物質を存在させることもできる。
【0146】反応の手順としては、カーボンブラックお
よび重合体と、前記分散媒体を反応装置に仕込み、加熱
下に混合すればよい。
【0147】反応装置としては、通常の攪拌に用いられ
る攪拌槽や混練に用いられるボールミル、ミキサー、ニ
ーダー等の混練機を用いることができるが、特に望まし
くは、被処理流体を内部に収容するためのベッセル、こ
のベッセル内部において回転する攪拌子、ベッセル内部
に収容された被処理流体を加熱するための加熱装置、お
よび、ベッセル内部に収容された複数の粒状分散媒体を
有してなる湿式分散処理装置である。攪拌子とビーズ等
の粒状分散媒体を併用して攪拌ないし解砕を行なう湿式
分散処理装置ないし湿式粉砕処理装置は、公知のものと
して数多く知られているが、本発明においては、このよ
うな処理装置に、被処理流体を加熱するための加熱装置
を付加するという装置構成として用いるものである。こ
のような構成の装置を用いれば、極めて高効率で、かつ
十分に小さな粒径を有する(即ち、二次凝集状態から良
好に解砕されたカーボンブラックに重合体がグラフト化
する。)カーボンブラックグラフトポリマーを得ること
ができる。
【0148】このようなグラフト化におけるカーボンブ
ラックと前記重合体との配合割合は、使用される前記重
合体の種類、得ようとする製品の用途等に応じて左右さ
れるものであるため、一概には規定できないが、カーボ
ンブラック100重量部に対し、前記重合体1〜100
0重量部、より好ましくは2〜500重量部程度とする
ことが望ましい。すなわち、重合体が1重量部未満であ
ると、カーボンブラックの表面性状を十分に改質するこ
とが困難となる虞れがあり、一方1000重量部を越え
ると、カーボンブラックに結合する重合体の量が多くな
り、経済的でないのみならず、本来的に要求されるカー
ボンブラックの特性を損なう虞れがあるためある。
【0149】また前記したようなグラフトないしブロッ
ク型重合体における、カーボンブラック表面の官能基と
反応し得る反応性基を有するセグメント(A)を、目的
媒体に対し親和性の高いセグメント(B)よりもカーボ
ンブラックに対する親和性の高いものとして分子設計し
たものを用いる場合、比較的任意(セグメント(A)の
方に極端に高い親和性を示す分散媒液以外)の分散媒体
の下、あるいはこのような分散媒体を不在下において
も、この重合体のセグメント(A)がカーボンブラック
側に配向するため、当該セグメント(A)に存在する反
応性基がカーボンブラック表面により有効にグラフト化
され、上記の場合と同様に優れた特性を有するカーボン
ブラックグラフトポリマーが得られるものである。
【0150】本発明においては、このようにしてカーボ
ンブラック表面の官能基と反応し得る反応基と水酸基と
を有する重合体をカーボンブラックにグラフト化させた
後、得られたカーボンブラックグラフトポリマーを酸無
水物で処理して、グラフト化した重合体鎖中の前記水酸
基と酸無水物とのハーフエステル化反応により、重合体
鎖中にカルボキシル基を導入する。
【0151】酸無水物としては無水フタル酸、無水コハ
ク酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタ
ル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル
酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、
テトラブロモ無水フタル酸、トリメリット酸等の二塩基
酸無水物、脂肪族あるいは芳香族四カルボン酸二無水物
等の四塩基酸二無水物等が挙げられこれらの1種または
2種以上を使用することができる。
【0152】酸無水物の使用量は、カーボンブラックに
グラフト化させた重合体中の水酸基1化学当量あたり、
0.1〜1.1化学当量が適しており、反応条件は希釈
剤の存在下あるいは非存在下でハイドロキノンや酸素等
の重合禁止剤の存在下あるいは非存在下で50〜130
℃で反応させることができる。この水酸基と酸無水物の
ハーフエステル化反応に際し、一般的な文献、例えば新
実験化学講座14,「有機化合物の合成と反応(I
I)」、丸善株式会社発行、昭和52年12月20日発
行、第1014頁に記載されている様な触媒を用いるこ
とができる。触媒としては酸触媒、塩基性触媒、金属無
機塩等が挙げられる。酸触媒としては、硫酸、p−トル
エンスルホン酸等またはこれらの併用系が挙げられる。
塩基性触媒としては、第3級アミン、例えばトリエチル
アミン、トリエチレンジアミン、N−ペンタメチルエチ
レントリアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、
N,N−ジメチルウラリルアミン、N,N,N´,N´
−テトラメチルプロピレンジアミン、N−メチルモルホ
リン、N−エチルモルホリン、N,N´−メチルピペラ
ジン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピ
ロリジノピリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,
4,0]−7−ウンデセン(DBU)等またはこれらの
併用系が挙げられる。金属無機塩としては、例えばリチ
ウム、ジルコニウム、カリウム、ナトリウム、スズ、亜
鉛、鉛等の金属の塩化物や酢酸ナトリウム等またはこれ
らの併用系が挙げられる。
【0153】以上、本発明に係るカーボンブラックグラ
フトポリマーの製造方法について説明してきたが、上記
と同様にカルボキシル基を有する重合体鎖をカーボンブ
ラックに安定にグラフト化させる方法として、カーボン
ブラック表面の反応性官能基と反応し得る反応性基と、
いわゆる保護基によって保護された状態のカルボキシル
基とを有する重合体を、カーボンブラックと反応させて
グラフト化した後、得られたカーボンブラックグラフト
ポリマーを脱保護基処理してカルボキシル基を出現させ
る方法も考えられる。カルボキシル基に対する保護基と
しては、各種のものが知られているが、例えば、後述す
る実施例におけるようにテトラヒドロピラニル基などを
用いることが可能である。
【0154】上記のごとき製造方法によって得られる本
発明に係るカーボンブラックグラフトポリマーは、グラ
フト鎖中にカルボキシル基を有し、かつ重合体部分がよ
り有効にグラフト化されているため、各種の媒体に対し
て優れた分散性を示し、しかも、アルカリ溶剤での溶解
性が向上する、カーボンブラックグラフトポリマー中の
カーボン含有量を大きくできる、カーボンブラック自体
がもつ重合禁止効果を緩和させるなどといった特徴を有
し得るものとなる。
【0155】また、このようにして得られる本発明に係
るカーボンブラックグラフトポリマーの平均粒子径は
0.001〜0.5μm、特に0.005〜0.2μm
の範囲内であることが好ましい。平均粒子径が0.00
1μm未満のカーボンブラックグラフトポリマーは、原
料となるカーボンブラックが容易に得られないため産業
上意義が小さい。また平均粒子径が0.5μmを越える
場合、十分な分散性が得られないことがある。
【0156】本発明のカーボンブラックグラフトポリマ
ーの用途としては、各種のものが考えられるが、例え
ば、被覆組成物がある。被覆組成物に用いるバインダー
へ添加して、種々の基体に塗装することにより強固な被
膜を形成し得るものが好ましい。このようなバインダー
成分は例えば従来より公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂または反応性樹脂であって、用途によりこれらの1種
または2種以上の混合物が使用される。
【0157】例えば、光硬化性樹脂組成物に該カーボン
ブラックグラフトポリマーを添加することにより光硬化
性樹脂組成物を得ることができる。この光硬化性樹脂組
成物は、例えばカラーフィルター用ブラックマトリック
スを形成するのに好適に用いられ得る。
【0158】本発明の光硬化性樹脂組成物は、該カーボ
ンブラックグラフトポリマーと、例えば、(イ)光重合
性不飽和化合物、(ロ)光重合開始剤、(ハ)バインダ
ーを必須成分とするものであるが、その他に溶剤、また
必要に応じて、可塑剤、変色剤、単官能エチレン不飽和
化合物、およびその他の助剤類を併用してもよく、これ
によって光硬化性樹脂ないしフォトレジストの写真性、
焼出し性、膜物性等の性質を調節することができる。
【0159】(イ)光重合性不飽和化合物は、分子中に
少なくとも2個のエチレン不飽和二重結合を含有するも
のであり付加重合し得るものであればよい。そして1種
または2種以上の化合物を存在させることができる。好
ましい具体例としては、例えば、特公昭35−5093
号、特公昭35−14719号、特公昭44−2872
7号等に記載されているポリオールのアクリル酸または
メタクリル酸エステル類、例えば、ジエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート
など、またはビス(メタ)アクリルアミド類、例えば、
メチレンビス(メタ)アクリルアミド、m−キシリレン
ビス(メタ)アクリルアミド等、あるいはウレタン基を
含有する化合物、例えば、ジ(2−メタクリロキシエチ
ル)2,4−トリレンジウレタン、ジ−(2−アクリロ
キシエチル)ヘキサメチレンジウレタン、またはポリオ
ールとジイソシアネートを予め反応させて得られる末端
イソシアネート化合物に更にβ−ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートを反応させることで得られる(メ
タ)アクリルウレタンオリゴマー、例えば、2,4−ト
リレンジイソシアネートを4モルとエチレングリコール
を3モルとの反応生成物に1モルのβ−ヒドロキシエチ
ルアクリレートを反応させて得られるオリゴマー、さら
には2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(ヒドロキシエトキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(ヒドロキシエトキシエトキシフェニ
ル)プロパン等のジアクリレート等が挙げられる。
【0160】(ロ)光重合開始剤としては、具体的に
は、芳香族ケトン類、例えばベンゾフェノン、4,4´
−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4´−
ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ
−4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4´−ジ
メトキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフ
ェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンジ
ル、アントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノ
ン、2−メチルアントラキノン、フェナントラキノン、
キサントン、チオキサントン、1−クロル−チオキサン
トン、2,4−ジエチルチオキサントン、フルオレノ
ン、アクリドン等、またベンゾインおよびベンゾインエ
ーテル類、例えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエー
テル等、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体
類、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ
フェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニ
ル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾー
ル二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジ
フェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、1−
(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体等、ポリハロゲン化合物類、例えば四臭化
炭素、フェニルトリブロモメチルスルホン、フェニルト
リブロモメチルスルホン、フェニルトリクロロメチルケ
トン等、および特開昭53−133428号、特公昭5
7,−1819号、特公昭57−6096号、米国特許
第3615455号等に開示される化合物2種以上の組
合せ、例えば、2,4,5−トリアリールイミダゾール
二量体と2−メルカプトベンズオキサゾールまたはロイ
コクリスタルバイオレット等との組合せ、また米国特許
第3427161号に記載の4,4´−ビス(ジメチル
アミノ)ベンゾフェノンとベンゾフェノンまたはベンゾ
インメチルエーテルとの組合せ、および米国特許第42
3985号に記載のベンゾイル−N−メチルナフトチア
ゾリンと2,4−ビス(トリクロロメチル)−6,4−
メトキシフェニルトリアゾールの組合せ、また特開昭5
7−23602号に記載のジメチルチオキサントンと4
−ジアルキルアミノ安息香酸エステルの組合せなどが挙
げられる。
【0161】(ハ)バインダーとしては、未露光部がア
ルカリ水溶液によって除去されるアルカリ現像型と、有
機溶剤によって除去される溶剤現像型と、水によって除
去される水現像型とがあり、いずれのものにも適用する
ことができる。
【0162】なお本発明の光硬化性樹脂組成物のうち、
例えば、カラーフィルター用等の用途に用いられるもの
は、アルカリ可溶型バインダーを含有するアルカリ可溶
型のものとすることが望まれる。アルカリ現像可能な光
硬化性組成物は、基本的に光重合開始剤と多官能モノマ
ーとアルカリ可溶基を分子中に有するポリマーバインダ
ーからなり、光を照射すると硬化し、アルカリ水溶液に
不溶化する。
【0163】上記したようなカーボンブラックグラフト
ポリマーを含有する、アルカリ現像可能な感光層として
用いるのに適したアルカリ可溶型光硬化性組成物に配合
され得るバインダーとしては例えば以下のようなものを
挙げることができる。
【0164】スチレン/アクリル酸共重合体、スチレン
/メタクリル酸共重合体、スチレン/α−メチルスチレ
ン/アクリル酸共重合体等のスチレンを含有するアルカ
リ可溶型樹脂;ベンジルアクリレート/アクリル酸共重
合体、ベンジルアクリレート/メタクリル酸共重合体、
ベンジルメタクリレート/アクリル酸共重合体、ベンジ
ルメタクリレート/メタクリル酸共重合体等のアクリル
酸およびメタクリル酸からなる群より選ばれた少なくと
も1種の化合物から導かれた繰返し単位、ならびに
(B)ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、フェネチルアクリレート、フェネチルメタクリレー
ト、3−フェニルプロピルアクリレートおよび3−フェ
ニルプロピルメタクリレートならなる群より選ばれた少
なくとも1種の化合物から導かれた繰返し単位を有する
アルカリ可溶型樹脂;メタクリル酸メチル/メタクリル
酸2−エチルヘキシル/(メタ)アクリル酸三元共重合
体、メタクリル酸メチル/スチレン/アクリル酸エチル
/(メタ)アクリル酸四元共重合体、メタクリル酸メチ
ル/アクリル酸エチル/(メタ)アクリル酸の三元共重
合体等のメタクリル酸メチルを含有するアルカリ可溶型
樹脂;アクリロニトリル/メタクリル酸2−エチルヘキ
シル/メタクリル酸の3元共重合体等のアクリロニトリ
ルを含有するアルカリ可溶型樹脂;スチレン/マレイン
酸モノ−n−ブチルエステル共重合体、スチレン/マレ
イン酸無水物共重合体の一部ハーフエステル化した重合
体等のマレイン酸無水物のハーフエステル化したアルカ
リ可溶型樹脂;その他これらを組合せたものを当該光硬
化性組成物に添加することができる。
【0165】また、光硬化性樹脂組成物中には、必要に
応じて、皮膜形成性成分として上記のような光重合性化
合物に相溶性のある有機高分子重合体を配合することが
可能であり、このような有機高分子重合体としては、ポ
リアクリル酸エステルまたはその部分加水分解物、ポリ
メタアクリル酸エステルまたはその部分加水物、ポリ酢
酸ビニル又はその加水分解物、ポリスチレン、ポリビニ
ルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩
素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリビニル
ピロリドン、スチレンと無水マレイン酸の共重合体また
はハーフエステルなどが挙げられる。また光硬化性を阻
害しない範囲内で、例えば、メチルアルコール、エチル
アルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール類、
ジメチルホルムアミド等のアミド類、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸ブチル等のエステル類、2−エチルヘキシ
ルエーテル、ジオキサン、エチレングリコール、モノメ
チルエーテル等のエーテル類、2−メチルテトラヒドロ
フラン、フルフラール等のフラン類、クロロホルム、メ
チルクロロホルム、トリクロルエチレン等のハロゲン化
合物類、n−ヘキサン、n−ヘプタンの如き脂肪族炭化
水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン類、アセトニトリル、ドデシルニ
トリル等のニトリル類、二硫化炭素、チオフェン等の硫
黄誘導体類などの適当な有機溶剤を添加しても良い。ま
た、光硬化における過反応防止するために必要に応じ
て、ハイドロキノン、p−ベンゾキノン等の重合抑制剤
を添加することができる。さらに、その他の公知の添加
剤、例えば、増粘剤、チクソ性付与剤、レベリング材、
消泡剤および密着性付与剤等を添加することも任意であ
る。
【0166】本発明の光硬化性樹脂組成物は、前記した
ようなカーボンブラックグラフトポリマーを光硬化性樹
脂組成物中に配合してなるものであるが、カーボンブラ
ックグラフトポリマーの光硬化性樹脂組成物における配
合量は、使用される光硬化性樹脂組成物の種類によって
も左右されるが、グラフトカーボンブラックが光硬化性
樹脂組成物の1〜80重量%、より好ましくは5〜60
重量%含まれるものであることが望ましい。すなわち、
カーボンブラックグラフトポリマーの配合量が1重量%
未満であると、黒化度が低下する虞れがあり、一方80
重量%を越えるものであると皮膜の強度が低下する虞れ
があるためである。
【0167】また、該カーボンブラックグラフトポリマ
ーは、カーボンブラックがミクロ分散しており、上記し
たような用途以外にも、着色剤ないし充填剤等として種
々の用途に好適である。
【0168】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、以下において配合割合としての「部」は「重
量部」を表す。
【0169】合成例1 撹拌羽根、不活性ガス導入管、還流冷却管、温度計およ
び滴下漏斗を備え付けたセパラブルフラスコに、溶剤と
してエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(ECA)700部を仕込み、N2 ガス導入下85℃に
て、メチルメタクリレート(MMA)180部、ヒドロ
キシエチルメタクリレート(HEMA)20部、チオグ
リコール酸8.5部(9.2271×10-2モル)及び
アゾイソブチロニトリル(AIBN)0.1部の混合液
を4時間にわたり連続滴下して重合を行なった。その後
AIBN0.1部を加え、同温度で2時間加熱した。
【0170】その後、95℃で1時間加熱して重合を終
了した。この反応液に対して、グルシジルメタクリレー
ト17.0部(1.3倍当量/COOH)、触媒として
テトラブチルアンモニウムブロミド2.5部および重合
禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.0
8部を加え反応温度95℃で8時間反応させた後冷却し
た。このものをn−ヘキサンに再沈後、50℃にて2日
間減圧乾燥させ、平均分子量7000の末端メタクリレ
ート型のMMA−HEMA共重合体型マクロモノマー重
合体を得た。
【0171】合成例2 合成例1で得られたマクロモノマー60部、ヒドロキシ
エチルメタクリレート(HEMA)15部、スチレン
(St)15.2部、イソプロペニルオキサゾリン(I
PO)9.8部、ECA100部に、開始剤としてAI
BN3部を溶解させ、重合性単量体組成物を得た。
【0172】攪拌機、冷却管、滴下漏斗、N2 吹込口を
備えたセパラブルフラスコにECAを50部仕込み、8
0℃に昇温した後、この温度に保持した。
【0173】滴下漏斗に上記重合性単量体組成物を仕込
み温度80℃にて3時間にわたり滴下を行なった。更に
同温度で2時間重合反応させ、その後95℃にて3時間
熟成を行ない、不揮発分40%のグラフト共重合体
(1)を得た。
【0174】合成例3 合成例1と同様のセパラブルフラスコに溶剤としてプロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PG
M−Ac)200部を仕込み、N2 ガス導入下、80℃
にてベンジルメタクリレート(BzMA)120部、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)80部、
チオグリコール酸3部、開始剤としてAIBN 0.0
3部の混合液を4時間にわたり連続滴下して重合を行な
った。さらにAIBN 0.02部を30分ごとに加
え、4時間重合を行なった後、95℃にて2時間加熱し
て重合を終了した。
【0175】この反応液に対してイソプロペニルオキサ
ゾリン4.70部、重合禁止剤としてハイドロキノンモ
ノメチルエーテル0.08部を加え、反応温度100℃
にて2時間反応させた後、冷却し平均分子量5000の
末端イソプロペニル型のBzMA−HEMA共重合体マ
クロマーを得た。
【0176】合成例4 合成例3で得られたマクロマー75部、スチレン15
部、イソプロペニルオキサゾリン10部、およびPGM
−Ac 100部に、開始剤としてAIBNを3部溶解
させ重合性単量体を得た。合成例2で用いたのと同様の
セパラブルフラスコにPGM−Ac 50部を仕込み、
80℃に昇温した後この温度に保持した。滴下漏斗に、
上記重合性単量体組成物を仕込み、3時間にわたり滴下
を行い、80℃にて重合を行なった後、同温度にてさら
に2時間重合させた後、110℃にて2時間熟成を行な
い、不揮発分40%のグラフト共重合体(2)を得た。
【0177】合成例5 マクロマーとして分子量約6000の片末端メタクロイ
ル化ポリメチルメタクリレート(AS−6、東亜合成化
学工業(株)製)40部、スチレン25部、イソプロペ
ニルオキサゾリン10部、テトラヒドロピラニルメタク
リレート25部を仕込み、溶剤としてPGM−Ac 1
00部、開始剤としてAIBN 5部を溶解させ重合性
単量体組成物を得た。
【0178】合成例2で用いたものと同様のセパラブル
フラスコにPGM−Ac 50部を仕込み、80℃に昇
温した。滴下漏斗に、上記重合性単量体組成物を仕込
み、3時間にわたり滴下を行い、80℃にて重合を行な
った。さらに4時間この温度にて重合を完結させ不揮発
分40%のグラフト共重合体(3)を得た。
【0179】比較合成例1 合成例で得られたマクロモノマー60部、アクリル酸1
5部、スチレン15.2部、イソプロペニルオキサゾリ
ン9.8部、ECA 100部、開始剤としてAIBN
3部を溶解させ、重合性単量体組成物を得た。
【0180】合成例2で用いたものと同様のセパラブル
フラスコにECA 50部を仕込み、80℃に昇温した
後、この温度に保持して、上記重合性単量体組成物を3
時間にわたり滴下した、滴下終了後、2時間更に重合を
行なっていると攪拌棒に重合体溶液がカラミつきゲル化
した。
【0181】参考例1 攪拌羽根、冷却管、温度センサーを備えてなるセパラブ
ルフラスコに、カーボンブラックMA−220(三菱化
学(株)製)30重量部、合成例2で得られたグラフト
共重合体(1)液22.5部、ECA 97.5部及び
ジルコニアビーズ800部を仕込んだ。回転数600r
pmで撹拌しながら100℃で3時間反応させた後、冷
却しビーズとの分離を行ない、カーボンブラックグラフ
トポリマー(GCB)分散体(1)を得た。
【0182】実施例1 参考例1で得られたGCB分散体(1)150部に対
し、無水コハク酸(分子量100.07)1.49部、
触媒として塩化リチウム0.009部を添加し100℃
にて12時間反応させ、カルボキシル基をA鎖、B鎖双
方に含有したGCB分散体(2)を得た。
【0183】実施例2 実施例1で得られたGCB分散体(1)150部に対し
て、無水トリメリット酸(分子量192.13)2.8
6部、触媒として1,8−ジアザビシクロ[5,4,
0]−7−ウンデセン(DBU)0.001部を添加
し、80℃にて30分間反応させ、カルボキシル基をA
鎖、B鎖双方に含有したGCB分散体(3)を得た。
【0184】参考例2 参考例1と同様のセパラブルフラスコにカーボンブラッ
クSB−250(デグッサ(株)製)30部、合成例4
で得られたグラフト共重合体(2)22.5部、PGM
−Ac 97.5部及びジルコニアビーズ800重量部
を仕込んだ。
【0185】回転数700rpmで撹拌しながら100
℃で1時間反応させた後、冷却しビーズとの分離を行な
い、GCB分散体(4)を得た。
【0186】実施例3 参考例2で得られたGCB分散体(4)150部に対
し、無水マレイン酸(分子量98.06)1.8部、触
媒としてDBU 0.09部を加え、60℃にて2時間
反応させ、カルボキシル基をB鎖に含有したGCB分散
体(5)を得た。
【0187】実施例4 実施例1と同様のセパラブルフラスコにカーボンブラッ
クMA−100R(三菱化学(株)製)30部、合成例
5で得られたグラフト重合体(3)22.5部、PGM
−Ac 97.5部及びジルコニアビーズ800重量部
を仕込んだ。
【0188】回転数600rpmで撹拌しながら100
℃で1時間反応させた後、冷却しビーズとの分離を行っ
た後、蒸留管のついたセパラブルフラスコに移した後、
140℃にてテトラヒドロピラニルエステル基を分解し
除去した後、COOH基含有のGCB分散体(6)を得
た。
【0189】実施例5〜8および参考例3〜4 表1に示すように、実施例1〜4および参考例1〜2で
で得られたGCB分散体(1)〜(6)に対し、アルカ
リ可溶性スチレン−アクリル樹脂(J−682、ジョン
ソンポリマー(株)社製)、光硬化性モノマーであるジ
ペンタエリスリトールトリアクリレート、光開始剤であ
るイルガキュア907(Irgacure 907、チバガイギー社
製)をそれぞれ所定量加え、均一に分散させて、アルカ
リ可溶性光硬化性組成物を得た。この溶液をガラス基板
に乾燥膜厚が1μmになるようにスピナーで塗布し、1
00℃で1分間ホットプレートにてプレベイクした。得
られた乾燥塗膜を0.5% NaOH水溶液を用いて3
0秒および1分間現像を行い、残存する樹脂を目視で評
価した。得られた結果を表2に示す。
【0190】
【表1】
【0191】
【表2】
【0192】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、カーボンブ
ラック表面の官能基と反応し得る反応性基と水酸基とを
有する重合体を、カーボンブラックにグラフト化させた
後、得られたカーボンブラックグラフトポリマーを酸無
水物で処理して、グラフト化した重合体鎖中の前記水酸
基と酸無水物とのハーフエステル化反応により、重合体
鎖中にカルボキシル基を導入することを特徴とするカー
ボンブラックグラフトポリマーの製造方法であるから、
簡便な操作にて、カルボキシル基をグラフト鎖中に有す
るカーボンブラックグラフトポリマーを安定して得るこ
とができるものである。このようにして得られたカーボ
ンブラックグラフトポリマーは、各種媒体に対し高い分
散性を示すとともに、カルボキシ基を含有するために、
アルカリ可溶性が改善され、ブラックマトリックス等を
形成するためのアルカリ可溶型光硬化性樹脂組成物中に
配合される着色剤として特に好適に使用できるものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法の一実施態様において重合
体をカーボンブラックにグラフト化させた際の、カーボ
ンブラック表面近傍における状態を模式的に示す図であ
る。
【図2】 (a)〜(e)は、本発明の一実施態様にお
いて用いられるブロックないしグラフト型重合体の各種
構造例を模式的に示す図であり、また(f)は、これら
の各種のブロックないしグラフト型の重合体がカーボン
ブラック粒子(CB)表面へ結合した状態を模式的に示
す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 5/20 101 G02B 5/20 101

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンブラック表面の官能基と反応し
    得る反応性基と水酸基とを有する重合体を、カーボンブ
    ラックと加熱混合させた後、得られたカーボンブラック
    グラフトポリマーを酸無水物で処理することにより、カ
    ーボンブラックグラフトポリマー中の重合体鎖中にカル
    ボキシル基を導入することを特徴とするカーボンブラッ
    クグラフトポリマーの製造方法。
  2. 【請求項2】 カーボンブラック表面の官能基と反応し
    得る前記反応性基が、エポキシ基、チオエポキシ基、ア
    ジリジン基およびオキサゾリン基よりなる群から選ばれ
    る少なくとも1種または2種以上のものである請求項1
    に記載のカーボンブラックグラフトポリマーの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 カーボンブラックにグラフト化させる前
    記重合体が、カーボンブラック表面の官能基と反応し得
    る反応性基を有するセグメント(A)と、前記反応性基
    を実質的に有さずかつ前記セグメント(A)とは骨格構
    造の異なるセグメント(B)とを有するブロックないし
    グラフト型の重合体である請求項1または2に記載のカ
    ーボンブラックグラフトポリマーの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記水酸基が少なくとも前記セグメント
    (B)に存在するものである請求項3に記載のカーボン
    ブラックグラフトポリマーの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方
    法によって得られたことを特徴とするカーボンブラック
    グラフトポリマー。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のカーボンブラックポリ
    マーを含んでなることを特徴とするアルカリ可溶型光硬
    化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の光硬化性樹脂組成物に
    より形成されることを特徴とするカラーフィルター用ブ
    ラックマトリックス。
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