JPH09303556A - 樹脂製等速ジョイントブーツ及びその製造方法 - Google Patents

樹脂製等速ジョイントブーツ及びその製造方法

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JPH09303556A
JPH09303556A JP14823596A JP14823596A JPH09303556A JP H09303556 A JPH09303556 A JP H09303556A JP 14823596 A JP14823596 A JP 14823596A JP 14823596 A JP14823596 A JP 14823596A JP H09303556 A JPH09303556 A JP H09303556A
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JP
Japan
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resin
bellows
fitting ring
constant velocity
boot
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JP14823596A
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English (en)
Inventor
Taido Ogawa
泰道 小川
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MARUGO GOMME KOGYO KK
Original Assignee
MARUGO GOMME KOGYO KK
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 〔課題〕 それぞれの部位に最適な特性を有する樹脂製
等速ジョイントブーツを提供する。 〔解決手段〕 両端部に形成される嵌合リング部と、中
間部に形成されるベローズ部とからなる樹脂製等速ジョ
イントブーツにおいて、嵌合リング部が熱可塑性ポリエ
ステル樹脂と熱可塑性ウレタン樹脂のアロイで構成され
ることを特徴とする樹脂製等速ジョイントブーツ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両端に相手部材と
接続される嵌合リング部を、その中間に蛇腹等のベロー
ズ部を形成した自動車の駆動軸を覆閉する樹脂製等速ジ
ョイントブーツ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】等速ジョイントブーツ(以下、単にブー
ツという)には、一般に、両端に相手部材と接続するた
めの接続機能を持たせた嵌合リング部が、中間に要カバ
ー部材を覆う可撓被覆機能を持たせたベローズ部が形成
される。この場合、嵌合リング部は弾力性に富んで高い
シール性が要求され、ベローズ部は高速回転に基づく大
きな遠心力に耐える強度の高いものが要求される。
【0003】一方で、最近では、このブーツも、ゴム製
のものから樹脂製のものへと移行しつつある。樹脂製ブ
ーツは機械的強度や耐久性に優れているが、弾性が今一
つ乏しくて嵌合リング部としてシール性能に劣る。この
ため、嵌合リング部にその機能を補う特殊な締付けバン
ドを使用しているが、このバンドが高価なこともあって
コストを引き上げていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、特開平2−1
20574号公報には、同じ熱可塑性樹脂でも、嵌合リ
ング部は弾力性に富む材質で、ベローズ部は高強度の材
質でそれぞれ成形し、両者を高周波や振動圧接で接合し
たり、接着剤で接着したりする方法が提唱されている。
しかし、単一の熱可塑性樹脂ではその特性が特定されて
しまうし、このような方法は工程が増えてコストも高く
つく。本発明は、最近、実用化されつつある樹脂のアロ
イをこれに適用するとともに、その被配合樹脂に熱可塑
性ウレタンを採択することで、この課題を解決したもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題の下、本発明
は、両端部に形成される嵌合リング部と、中間部に形成
されるベローズ部とからなる樹脂製ブーツにおいて、嵌
合リング部が熱可塑性ポリエステル樹脂と熱可塑性ウレ
タン樹脂のアロイで構成されることを特徴とする樹脂製
ブーツを提供する。そして、この手段において、嵌合リ
ング部のJIS硬度が50〜90になる範囲にアロイの
配合比率を設定した樹脂製ブーツを提供する。
【0006】又、本発明は、前記した樹脂製ブーツの製
造方法において、第1次成形でベローズ部を、第2次成
形で嵌合リング部を成形する複合射出成形法によって製
造することを特徴とする樹脂製ブーツの製造方法も併せ
て提供する。そして、第1次成形のベローズ部をフィル
ムゲートで全周に注入成形する樹脂製ブーツの製造方法
を提供する。
【0007】本発明に係る樹脂製ブーツの両端部の嵌合
リング部が以上の熱可塑性ポリエステル樹脂と熱可塑性
ウレタン樹脂のアロイで構成されることにより、熱可塑
性ポリエステル樹脂の高強度と熱可塑性ウレタン樹脂の
高弾力性の性質を併せ持つものとなり、シール性や耐久
性に不満のないものとなる。又、本発明に係る樹脂製ブ
ーツを以上の方法で製造することにより、一連の成形工
程で、しかも、接合や接着操作を必要としないで製造で
きる。更に、ベローズ部をフィルムゲートで全周に注入
成形することにより、融合面を形成させない。
【0008】以下、本発明の実施の形態を図面を参照し
て説明する。図1は本発明の一例を示すブーツの一部断
面図であるが、ブーツは、両端に相手部材と接続される
大径と小径の嵌合リング部10が、その中間にこれらに
連続する蛇腹形状のベローズ部12が形成される。
【0009】ここで、嵌合リング部10、ベローズ部1
2共に機械的強度、耐水性、耐油性、耐熱性が要求され
るが、特に、嵌合リング部10は相手部材に外嵌して接
続されることから、機械的強度に加えて弾力性、柔軟性
が要求され、ベローズ部12には強い遠心力が働くこと
から、機械的高強度が要求される。このため、本発明で
は、嵌合リング部10を熱可塑性ポリエステル樹脂と熱
可塑性ウレタン樹脂のアロイで構成し、ベローズ部12
は熱可塑性ポリエステル樹脂で構成する。
【0010】熱可塑性ウレタン樹脂には、ポリウレタン
をハードセグメントとして、又、ポリオールやポリエス
テルをソフトセグメントとして組み合わせたものが一般
的である。このソフトセグメント成分からすると、ポリ
カーボネイト系ポリオールタイプ、エーテル系ポリオー
ルタイプ、カプロラクトン系ポリエステルタイプ、アジ
ペート系ポリエステルタイプの四種に大別され、それぞ
れが特有の特性を有することから、目的、用途に合わせ
て適宜選択される。この中でも、ブーツは、耐水性、耐
油性が特に要求されるため、エーテル系ポリオールタイ
プの使用が好ましい。
【0011】熱可塑性ポリエステル樹脂には、ポリマー
中のソフト成分の種類によって脂肪族ポリエーテルと脂
肪族ポリエステルに大別され、それぞれが特有の特性を
有することから、目的、用途に合わせて適宜選択され
る。この中でも、脂肪族ポリエーテルタイプのものが好
ましい。
【0012】熱可塑性ポリエステル樹脂と熱可塑性ウレ
タン樹脂のアロイを得るには、両者を溶融状態にして公
知の方法で混合したものを材料樹脂とすればよい。具体
的には、両者を二軸押出機によって押し出し、混合ペレ
ットにして使用すればよい。
【0013】熱可塑性ポリエステル樹脂(TPEE)に
熱可塑性ウレタン樹脂(TPu)をアロイすると、その
機械的性質に弾力性、柔軟性が加わるが、その程度は一
般に硬度の逆数に比例する(換言すれば、機械的強度は
硬度に比例する)。
【0014】以下の表は、両者の配合割合と硬度(JI
S Aによる)との関係を示すものである。
【0015】 使用TPu 実施例1〜3 株式会社クラレ製クラミロンu8000 実施例4 武田バーディシェウレタン工業株式会社製ET370 実施例5 武田バーディシェウレタン工業株式会社製1180A50 使用TPEE 実施例1〜5 東洋紡績株式会社製ペルプレンP−55B
【0016】一般に、低硬度TPuの配合割合を増やす
と硬度は下がり、減ずると上がるが、嵌合リング部10
がその機能を維持するためには、硬度が50〜90、好
ましくは60〜70の範囲にあることが望ましい。これ
よりも低いと、機械的強度が足らず、高いと弾力性が足
らなくなるからである。
【0017】次に、このような構成からなるブーツの製
造方法を説明する。図2及び図3はその説明図である
が、この樹脂製ブーツは、ベローズ部成形型14、芯型
16、嵌合リング部成形上型18、嵌合リング部成形下
型20等を用いる複合射出成形によって製造する。
【0018】ここで、ベローズ部成形型(以下、ベロー
ズ型という)14は、ベローズ部12の外形形状をした
型空間が一定間隔おいて二つ形成されているものであ
り、嵌合リング部成形上型18と嵌合リング部成形下型
20に対して並行移動又は回転移動させられるものであ
る。
【0019】芯型16は、ベローズ部12の内形形状を
確保するためにベローズ型14の型空間の中に一定の間
隙をおいて保持されるものである。
【0020】嵌合リング部成形上型(以下、上型とい
う)18は、小径をした方の嵌合リング部10を形成す
るための型空間と、この型空間に連通する注入路22
と、ベローズ型14の型空間と芯型16との間の間隙に
フィルムゲート方式で連通する注入路24が形成された
ものである。
【0021】嵌合リング部成形下型(以下、下型とい
う)20は、大径をした方の嵌合リング部10を形成す
るための型空間と、この型空間に連通する注入路22が
形成されたものである。
【0022】而して、注入路24に連通する射出孔
(A)には、ベローズ部12を形成するための熱可塑性
ポリエステル樹脂が供給され、注入路22に連通する射
出孔(B)には、嵌合リング部10を形成するための熱
可塑性ポリエステル樹脂と熱可塑性ウレタン樹脂のアロ
イが供給される仕組みになっている。
【0023】以上により、ベローズ型14と上型18及
び下型20の配置を図2に示すような状態にしておき、
このとき、右側のベローズ型14の型空間と芯型16と
の間の間隙には既に熱可塑性ポリエステル樹脂が射出さ
れていたとする。この状態により、射出孔(B)からは
熱可塑性ポリエステル樹脂と熱可塑性ウレタン樹脂のア
ロイを射出すると同時に、射出孔(A)からは熱可塑性
ポリエステル樹脂を射出する。
【0024】この操作をすると、図2の右側位置では樹
脂製ブーツが完成され、左側位置ではベローズ部12が
成形されることになる。従って、上型18や下型20等
を型開きし、右側位置に在る完成された樹脂製ブーツ
(製品)を取り出す。尚、このとき、ベローズ型14は
適当に型割りされ、芯型16は分割等されて製品から抜
き出される等の操作をされる必要があるが、これらは既
に行われていることであるから、ここでの詳説は省略す
る。
【0025】以上の操作が終了すると、芯型16を型込
めするとともに、ベローズ型14を型閉めし、ベローズ
型14を上型18及び下型20に対して図3の状態にな
るように並行移動させる。この状態で、射出孔(A)か
らは熱可塑性ポリエステル樹脂を射出し、射出孔(B)
からは熱可塑性ポリエステル樹脂と熱可塑性ウレタン樹
脂のアロイを射出すれば、左側位置には製品が、右側位
置にはベローズ部12が成形されるから、以後は前記と
同じ操作をすればよい。このようなことを繰り返して逐
次製品を成形して行く。
【0026】このような成形法を複合射出成形法と言
い、本発明では、ベローズ部12の成形を第1次成形、
嵌合リング部10成形を第2次成形という。この方法に
よれば、多種類の樹脂を同時に射出できるから、成形時
間が短くなる利点があるとともに、第1次で射出した樹
脂が熱いうちに第2次の樹脂を射出でき、格別の接合操
作なしで両者を強固に一体化できる利点がある。
【0027】そして、この場合、第1次成形のベローズ
部12をフィルムゲート方式によって全周に注入成形す
ると、周面に融合面が形成されることがないから、強度
的にも強いものとなる。
【0028】以上、本発明の二三の実施の形態を説明し
たが、本発明は、これらに限定されるものではなく、種
々改変された形態をとるのは言うまでもない。例えば、
嵌合リング部は、近年、実用化されつつある熱可塑性ポ
リエステル樹脂とゴムとのアロイであってもよい。又、
成形法も、複合射出成形に限らない。要は、既に射出し
た樹脂が熱いうちに次の樹脂が射出できればよいのあ
り、これを充足する限り、一つの型から取り出して次の
型へ移し変えるような方法であってもよい。
【0029】
【発明の効果】以上、本発明は、前記したものであるか
ら、即ち、樹脂製ブーツの両端の嵌合リング部を熱可塑
性ポリエステル樹脂と熱可塑性ウレタン樹脂のアロイで
構成したものであるから、前者の持つ機械的高強度に後
者の持つ弾力性と柔軟性とが付与されて接続シール性に
優れたものとすることができる。そして、この樹脂製ブ
ーツの製造を複合成形方法に依ったものであるから、成
形時間を短縮できるとともに、接合や接着といった操作
をすることなく、強固に一体化でき、コスト低減に寄与
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示すブーツの一部断面図であ
る。
【図2】本発明の一例を示すブーツの製造方法の説明図
である。
【図3】本発明の一例を示すブーツの製造方法の説明図
である。
【符号の説明】
10 嵌合リング部 12 ベローズ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部に形成される嵌合リング部と、中
    間部に形成されるベローズ部とからなる樹脂製等速ジョ
    イントブーツにおいて、嵌合リング部が熱可塑性ポリエ
    ステル樹脂と熱可塑性ウレタン樹脂のアロイで構成され
    ることを特徴とする樹脂製等速ジョイントブーツ。
  2. 【請求項2】 嵌合リング部のJIS硬度が50〜90
    になる範囲にアロイの配合比率を設定した請求項1記載
    の樹脂製等速ジョイントブーツ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の樹脂製防塵ブーツの製造
    方法において、第1次成形でベローズ部を、第2次成形
    で嵌合リング部を成形する複合射出成形法によって製造
    することを特徴とする樹脂製等速ジョイントブーツの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 第1次成形のベローズ部をフィルムゲー
    トで全周に注入成形する請求項3記載の樹脂製等速ジョ
    イントブーツの製造方法。
JP14823596A 1996-05-16 1996-05-16 樹脂製等速ジョイントブーツ及びその製造方法 Pending JPH09303556A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010151175A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Fukoku Co Ltd 等速ジョイント用樹脂製ブーツ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010151175A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Fukoku Co Ltd 等速ジョイント用樹脂製ブーツ

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