JPH0930197A - 転写材および転写物 - Google Patents

転写材および転写物

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JPH0930197A
JPH0930197A JP7201306A JP20130695A JPH0930197A JP H0930197 A JPH0930197 A JP H0930197A JP 7201306 A JP7201306 A JP 7201306A JP 20130695 A JP20130695 A JP 20130695A JP H0930197 A JPH0930197 A JP H0930197A
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JP
Japan
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layer
transfer
resin
silicone resin
silicate
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Withdrawn
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JP7201306A
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English (en)
Inventor
Yuzo Nakamura
祐三 中村
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Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nissha Printing Co Ltd filed Critical Nissha Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化層の厚みを薄くしても、鉛筆のような鋭
利なものに対する引っかき抵抗性、スチールウールのよ
うな硬いものに対する耐磨耗性だけでなく、紙テープの
ようにある程度柔らかいもので何回も擦る場合の耐磨耗
性がいずれも優れた転写材を提供すること。 【構成】 離型性を有する基体シート上に、少なくと
も、透明なシリコーン樹脂層と透明な硬化層とが順次設
けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特に樹脂製品、木工
製品などの表面にハードコート処理を施すための転写材
と、それを用いて表面をハードコート処理した転写物に
関するものである。より詳しくは、基体シート上に硬化
層とシリコーン樹脂層とを設けた転写材を用い、引っか
き抵抗性、耐スチールウール磨耗性および耐RCA磨耗
性に優れた転写物を得るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、硬化層、図柄層、接着層などから
なる転写層を基体シート上に形成した転写材があった。
被転写物に転写材の接着層側を重ね合わせ、加熱加圧し
て転写層を被転写物に密着させた後、基体シートを剥離
して、被転写物上に転写層のみを転移して被転写物表面
を装飾したりハードコート処理するものであった(図7
参照)。硬化層は、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹
脂または熱硬化性樹脂などからなり、転写後、基体シー
トを剥離した際には、硬化層が被転写物の最外層とな
り、その下の図柄層や被転写物を保護するものであっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、転写材は被
転写物の表面を覆うものなので、傷がつきにくいことが
望まれる。傷つきにくさを測定する方法としては、鉛筆
引っかき試験、スチールウール磨耗試験、RCA磨耗試
験などがある。鉛筆引っかき試験は、引っかき硬さ試験
の一つとして一般に用いられており、塗膜用引っかき試
験機(JISK5401)を用い、各種硬度の鉛筆で塗
膜表面を引っかき、塗膜が破れるか否かにより引っかき
抵抗性を測定する試験である。また、スチールウール磨
耗試験は、スチールウールを用い一定の荷重を掛けて試
料の表面を擦る方法で、数百回擦った後の傷つきの程度
により耐磨耗性を評価するものである。さらに、RCA
磨耗試験は、RCA磨耗試験機(The Norman Tool & St
amping Company製 MODEL IBB)を用い、試料の表面に一
定の荷重を掛けながら紙テープを点接触させて擦る方法
で、転写物の表面が破れるまで擦り続け、図柄層または
生地である被転写物の面が現れたときまでの擦り回数に
より耐磨耗性を評価するものである。
【0004】従来の転写材において、紫外線硬化性樹
脂、電子線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂などからなる
硬化層は、鉛筆引っかき試験、スチールウール磨耗試験
では優れた評価が得られたが、RCA磨耗試験において
は評価が低かった。すなわち硬化層は、鉛筆のような鋭
利なものに対する引っかき抵抗性やスチールウールのよ
うな硬いものに対する耐磨耗性は優れているものの、紙
テープのようにある程度柔らかいもので何回も擦る場合
の耐磨耗性は弱い。硬化層の厚みを厚くすれば、耐RC
A磨耗性をある程度向上させることも可能であるが、転
写材を立体的な被転写物への転写に用いる場合に、硬化
層が厚いとコーナー部分でクラックを生じる問題があ
る。クラックを生じない硬化層の厚みは、硬化層の材質
にもよるが、約3μm以下である。しかし、3μm以下の
厚みでは、前記したように耐RCA磨耗性は弱いもので
あった。
【0005】したがって、この発明は、以上のような欠
点を取り除き、硬化層の厚みを薄くしても、鉛筆のよう
な鋭利なものに対する引っかき抵抗性、スチールウール
のような硬いものに対する耐磨耗性だけでなく、紙テー
プのようにある程度柔らかいもので何回も擦る場合の耐
磨耗性がいずれも優れた転写材を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、この発明の転写材は、離型性を有する基体
シート上に、少なくとも、透明なシリコーン樹脂層と透
明な硬化層とが順次設けられた構成にした。また、離型
性を有する基体シート上に、少なくとも、透明な硬化層
と透明なシリコーン樹脂層とが順次設けられた構成にし
てもよい。また、シリコーン樹脂層がメチルシリケー
ト、エチルシリケート、イソプロピルシリケート、イソ
ブチルシリケートまたはその他のアルキルシリケートか
らなる構成にしてもよい。また、シリコーン樹脂層がシ
ランカップリング剤を含むものである構成にしてもよ
い。また、硬化層が紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹
脂または熱硬化性樹脂からなる構成にしてもよい。ま
た、硬化層が透明性を損なわない状態で金属酸化物粉体
を含むものである構成にしてもよい。また、硬化層に含
まれる金属酸化物粉体の金属がケイ素、アルミニウム、
チタニウム、マグネシウム、ジルコニウム、インジウ
ム、スズおよび亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも
一つの元素である構成にしてもよい。
【0007】この発明の転写物は、最外層として透明な
シリコーン樹脂層を、その次の層として透明な硬化層を
少なくとも有する構成にした。また、最外層として透明
な硬化層を、その次の層として透明なシリコーン樹脂層
を少なくとも有する構成にしてもよい。また、シリコー
ン樹脂層がメチルシリケート、エチルシリケート、イソ
プロピルシリケート、イソブチルシリケートまたはその
他のアルキルシリケートからなる構成にしてもよい。ま
た、シリコーン樹脂層がシランカップリング剤を含むも
のである構成にしてもよい。また、硬化層が紫外線硬化
性樹脂、電子線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂からなる
構成にしてもよい。また、硬化層が透明性を損なわない
状態で金属酸化物粉体を含むものである構成にしてもよ
い。また、硬化層に含まれる金属酸化物粉体の金属がケ
イ素、アルミニウム、チタニウム、マグネシウム、ジル
コニウム、インジウム、スズおよび亜鉛からなる群より
選ばれた少なくとも一つの元素である構成にしてもよ
い。
【0008】以下、図面を参照しながらこの発明につい
てさらに詳しく説明する。図1は、この発明の転写材を
用い成形品の表面に転写を行う状態を示す模式断面図で
ある。図2および図3は、シリコーン樹脂層がメチルシ
リケートからなる転写材を用い成形品の表面に転写を行
う状態を示す模式断面図である。図4および図5は、シ
リコーン樹脂層がエチルシリケートからなる転写材を用
い成形品の表面に転写を行う状態を示す模式断面図であ
る。図6は、硬化層に金属酸化物粉体が含まれた転写材
を用い成形品の表面に転写を行う状態を示す模式断面図
である。図中1は基体シート、2はシリコーン樹脂層、
3は硬化層、4は図柄層、5は接着層、6は成形品、7
は金属酸化物粉体、8は離型層、21はメチルシリケー
ト層、22はエチルシリケート層を示している。
【0009】離型性を有する基体シート1としては、ポ
リプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩
化ビニル系樹脂などの樹脂シート、アルミニウム箔、銅
箔などの金属箔、グラシン紙、コート紙、セロハンなど
のセルロース系シート、あるいは以上の各シートの複合
体など、通常の転写材の基体シートとして用いられるも
のを使用することができる。
【0010】基体シート1からの転写層の剥離性がよい
場合には、基体シート1上に転写層を直接設ければよい
(図1参照)。基体シート1からの転写層の剥離性を改
善するためには、基体シート1上に転写層を設ける前
に、離型層8を全面的に形成してもよい(図2参照)。
離型層8は、転写後または成形同時転写後に基体シート
1を剥離した際に、基体シート1とともに転写層から離
型する。離型層8の材質としては、メラミン樹脂系離型
剤、シリコーン樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤、セ
ルロース誘導体系離型剤、尿素樹脂系離型剤、ポリオレ
フィン樹脂系離型剤、パラフィン系離型剤およびこれら
の複合型離型剤などを用いることができる。離型層8の
形成方法としては、ロールコート法、スプレーコート法
などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法な
どの印刷法がある。
【0011】基体シート1上には、少なくとも、透明な
シリコーン樹脂層2と透明な硬化層3とを順次設ける
か、または、少なくとも、透明な硬化層3と透明なシリ
コーン樹脂層2とを順次設ける。すなわち、基体シート
1上面または基体シート1の離型層8面に透明なシリコ
ーン樹脂層2を直接形成し、さらにシリコーン樹脂層2
面に透明な硬化層3を直接形成するか、あるいは、基体
シート1上面または基体シート1の離型層8面に透明な
硬化層3を直接形成し、さらに硬化層3面に透明なシリ
コーン樹脂層2を直接形成する。硬化層3およびシリコ
ーン樹脂層2は、引っかき傷や磨耗から被転写物や図柄
層4を保護するための層である。
【0012】硬化層3は、基体シート1上面または基体
シート1の離型層8面に形成する場合と、シリコーン樹
脂層2面に形成する場合とがある。基体シート1上面ま
たは基体シート1の離型層8面に形成する場合、硬化層
3は、転写後または成形同時転写後に基体シート1を剥
離した際に、基体シート1または離型層8から剥離して
転写物の最外層となる(図3、図5参照)。また、基体
シート1上面または基体シート1の離型層8面にシリコ
ーン樹脂層2を形成し、シリコーン樹脂層2面に硬化層
3を形成する場合、硬化層3は、転写後または成形同時
転写後に基体シート1を剥離した際に、転写物の最外層
の次の層となる(図1参照)。硬化層3は、転写後、転
写物の最外層またはその次の層となるので、これを通し
て図柄層4または被転写物の地色が見えるように透明で
ある必要がある。硬化層3の材質としては、紫外線硬化
性樹脂などの光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放
射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などを選定して用いると
よい。硬化層3は鉛筆のような鋭利なものに対する引っ
かき抵抗性とスチールウールのような硬いものに対する
耐磨耗性が優れている。硬化層3の厚みは1.0μm以上
3.0μm未満の範囲が適当である。硬化層3の厚みが1.0
μmより薄い場合には、引っかき抵抗性や耐スチールウ
ール磨耗性を発揮しにくく、硬化層3の厚みが3.0μm
以上の場合には、転写後、コーナー部分でクラックを生
じやすいのでこの範囲内が好ましい。また、硬化層3と
シリコーン樹脂層2とを積層した厚みが3.0μmより厚
い場合にも、コーナー部分でクラックを生じやすいの
で、硬化層3の厚みはシリコーン樹脂層2の厚みにもよ
るものである。硬化層3の形成方法としては、グラビア
コート法、ロールコート法、コンマコート法などのコー
ト法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などの印刷
法がある。
【0013】また、硬化層3には金属酸化物粉体7を含
ませてもよい(図3参照)。金属酸化物粉体7を含ませ
ると、硬化層3の引っかき抵抗性および耐スチールウー
ル磨耗性がさらに向上する効果がある。一方、硬化層3
中の金属酸化物粉体7の存在は、硬化層3の透明性に影
響を与える。一般に金属酸化物粉体の金属としては、ケ
イ素、アルミニウム、チタニウム、マグネシウム、ジル
コニウム、インジウム、スズ、亜鉛、鉛、クロム、鉄お
よび銀などから選ぶことができるが、中でも、ケイ素、
アルミニウム、チタニウム、マグネシウム、ジルコニウ
ム、インジウム、スズおよび亜鉛からなる群より選ばれ
た少なくとも一つの元素からなっている粉体は、硬化層
3の透明性に比較的影響を与えにくい点でより好まし
い。金属酸化物粉体7は、硬化層3中に1〜10重量%含
ませるのが好ましい。1重量%より少ない場合には引っ
かき抵抗性および耐スチールウール磨耗性向上に寄与し
難く、10重量%より多い場合には透明性が悪くなり図柄
層4または被転写物が見えにくくなる。金属酸化物粉体
7の平均粒径としては、0.1〜2.0μmが適している。0.
1μmより小さいものは引っかき抵抗性および耐スチー
ルウール磨耗性向上に寄与し難く、2.0μmを越えると
透明性が悪くなり図柄層4または被転写物が見えにくく
なる。
【0014】シリコーン樹脂層2は、基体シート1上面
または基体シート1の離型層8面に形成する場合と、硬
化層3面に形成する場合とがある。基体シート1上面ま
たは基体シート1の離型層8面に形成する場合、シリコ
ーン樹脂層2は、転写後または成形同時転写後に基体シ
ート1を剥離した際に、基体シート1または離型層8か
ら剥離して転写物の最外層となる(図1参照)。また、
基体シート1上面または基体シート1の離型層8面に硬
化層3を形成し、硬化層3面にシリコーン樹脂層2を形
成する場合、シリコーン樹脂層2は、転写後または成形
同時転写後に基体シート1を剥離した際に、転写物の最
外層の次の層となる(図3、図5参照)。シリコーン樹
脂層2は、転写後、転写物の最外層またはその次の層と
なるので、これを通して図柄層4または被転写物が見え
るように透明である必要がある。シリコーン樹脂層2と
しては、メチルシリケート、エチルシリケート、イソプ
ロピルシリケート、イソブチルシリケートまたはその他
のアルキルシリケートなどを用いることができる。これ
らのアルキルシリケートは、シリコーン樹脂の中でも特
に耐RCA磨耗性が優れているからである。また、イン
キを比較的はじかないので、他の転写層との密着性があ
る。また、比較的低温で硬化させることができる特徴が
あり、常温で硬化させることも可能なため生産効率がよ
く、扱いやすいので転写層として適している。シリコー
ン樹脂層2は紙、段ボール、布のようにある程度柔らか
いもので何回も擦る場合の耐磨耗性、すなわち耐RCA
磨耗性が優れている。このような性質は、たとえば自動
車のシートや衣類などの布地に触れる機会が多い携帯電
話、ポケットベル(登録商標)、電卓などの小型機器の
部品として転写物を用いる場合に、特にその効果が発揮
される。シリコーン樹脂層2の厚みは0.1μm以上1.0μ
m以下の範囲が適当である。シリコーン樹脂層2の厚み
が0.1μmより薄い場合には、耐RCA磨耗性を発揮し
にくく、シリコーン樹脂層2の厚みが1.0μmより厚い
場合には、転写後、コーナー部分でクラックを生じやす
いのでこの範囲内が好ましい。また、硬化層3とシリコ
ーン樹脂層2とを積層した厚みが3.0μmより厚い場合
にも、コーナー部分でクラックを生じやすいので、シリ
コーン樹脂層2の厚みは硬化層3の厚みにもよるもので
ある。シリコーン樹脂層2の形成方法としては、グラビ
アコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコ
ート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などの印
刷法がある。
【0015】なお、シリコーン樹脂層2と他の転写層と
の密着性を向上させるために、シリコーン樹脂層2にシ
ランカップリング剤を含ませてもよい。シランカップリ
ング剤としては、メチルアクリレート系、エポキシ系、
アミノ系、ビニル系のものを用いることができる。
【0016】図柄層4は、シリコーン樹脂層2または硬
化層3の上に、通常は印刷層として形成する。印刷層の
材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレ
タン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂
などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染
料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。
印刷層の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビ
ア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法などを
用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、
オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。ま
た、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート
法、コンマコート法などのコート法を採用することもで
きる。印刷層は、表現したい図柄に応じて、全面的に設
ける場合や部分的に設ける場合もある。また、図柄層4
は、金属薄膜層からなるもの、あるいは印刷層と金属薄
膜層との組み合わせからなるものでもよい。
【0017】接着層5は、被転写物面に上記の各層を接
着するものである。接着層5は、接着させたい部分に形
成する。すなわち、接着させたい部分が全面的なら、図
柄層4上に接着層5を全面的に形成する。また、接着さ
せたい部分が部分的なら、図柄層4上に接着層5を部分
的に形成する。接着層5としては、被転写物の素材に適
した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たと
えば、被転写物の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリ
ル系樹脂を用いるとよい。また、被転写物の材質がポリ
フェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン
系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のある
アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹
脂などを使用すればよい。さらに、被転写物の材質がポ
リプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹
脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴ
ム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。接着層5
の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート
法、コンマコート法などのコート法、グラビアコート
法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0018】転写層の構成は、上記した態様に限定され
るものではなく、たとえば、被転写物の地模様や透明性
を生かし、表面のハードコート処理だけを目的とした転
写材を用いる場合には、図柄層4を省略することができ
る。また、図柄層4の材質として被転写物との接着性に
優れたものを使用する場合には、接着層5を省略するこ
とができる。
【0019】被転写物としては、材質を限定されること
はないが、特に樹脂成形品、木工製品もしくはこれらの
複合製品などを挙げることができる。これらは、透明、
半透明、不透明のいずれでもよい。また、被転写物は、
着色されていても、着色されていなくてもよい。樹脂と
しては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、
ABS樹脂、AS樹脂、AN樹脂などの汎用樹脂を挙げ
ることができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリ
スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタ
ール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポ
リフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量
ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂やポ
リスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、
ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアクリレート樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポ
リエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパー
エンジニアリング樹脂を使用することもできる。さら
に、ガラス繊維や無機フィラーなどの補強材を添加した
複合樹脂も使用できる。
【0020】前記した層構成の転写材を用い、この発明
に係る転写物を得る方法について説明する。まず、被転
写物面に、転写材の接着層5側を密着させる。次に、耐
熱ゴム状弾性体例えばシリコンラバーを備えたロール転
写機、アップダウン転写機などの転写機を用い、温度80
〜260℃程度、圧力50〜200kg/m2程度の条件に設定した
耐熱ゴム状弾性体を介して転写材の基体シート1側から
熱と圧力とを加える。こうすることにより、接着層5が
被転写物表面に接着する。最後に、冷却後に基体シート
1を剥がすと、基体シート1とシリコーン樹脂層2また
は硬化層3との境界面で剥離が起こり、転写が完了す
る。また、基体シート1上に離型層8を設けた場合は、
基体シート1を剥がすと、離型層8とシリコーン樹脂層
2または硬化層3との境界面で剥離が起こり、転写が完
了する。
【0021】次に、前記した転写材を用い、射出成形に
よる成形同時転写法を利用して被転写物である樹脂成形
品の面に装飾を行う方法について説明する。まず、可動
型と固定型とからなる成形用金型内に転写材を送り込
む。この際、枚葉の転写材を1枚づつ送り込んでもよい
し、長尺の転写材の必要部分を間欠的に送り込んでもよ
い。長尺の転写材を使用する場合、位置決め機構を有す
る送り装置を使用して、転写材の図柄層4と成形用金型
との見当が一致するようにするとよい。また、転写材を
間欠的に送りむ際に、転写材の位置をセンサーで検出し
た後に転写材を可動型と固定型とで固定するようにすれ
ば、常に同じ位置で転写材を固定することができ、図柄
層4の位置ずれが生じないので便利である。成形用金型
を閉じた後、固定型に設けたゲートより溶融樹脂を金型
内に射出充満させ、被転写物を形成するのと同時にその
面に転写材を接着させる。被転写物である樹脂成形品を
冷却した後、成形用金型を開いて樹脂成形品を取り出
す。最後に、基体シート1を剥がすことにより、転写が
完了する。
【0022】
【作用】この発明の転写材は、硬化層を有することによ
り鉛筆のような鋭利なものに対する引っかき抵抗性やス
チールウールのような硬いものに対する耐磨耗性を発揮
するものである。また、シリコーン樹脂層を有すること
により紙、段ボール、布などのようにある程度柔らかい
もので何回も擦る場合の耐磨耗性、すなわち耐RCA磨
耗性を発揮するものである。したがって、この発明の転
写物のうち、最外層がシリコーン樹脂層でその次の層が
硬化層であるものは、紙、段ボール、布などのようにあ
る程度柔らかいもので何回も擦った場合には、最外層の
シリコーン樹脂層が耐RCA磨耗性を発揮するので被転
写物や図柄層が保護される。また、鉛筆のような鋭利な
もので引っかいた場合やスチールウールのような硬いも
ので擦った場合には、最外層のシリコーン樹脂層が傷つ
いたり、摩耗したとしても次の層の硬化層が引っかき抵
抗性や耐スチールウール磨耗性を発揮するので被転写物
や図柄層は保護される。この場合、シリコーン樹脂層が
透明であるので、シリコーン樹脂層の傷や摩耗は、外観
上特に問題とならない。また、この発明の転写物のう
ち、最外層が硬化層でその次の層がシリコーン樹脂層で
あるものは、鉛筆のような鋭利なもので引っかいた場合
やスチールウールのような硬いもので擦った場合には、
最外層の硬化層が引っかき抵抗性や耐スチールウール磨
耗性を発揮するので被転写物や図柄層が保護される。ま
た、紙、段ボール、布などのようにある程度柔らかいも
ので何回も擦った場合には、最外層の硬化層が摩耗した
としても次の層のシリコーン樹脂層が耐RCA磨耗性を
発揮するので被転写物や図柄層は保護される。この場
合、硬化層が透明であるので、硬化層の傷や摩耗は、外
観上特に問題とならない。
【0023】
【実施例】以下の実施例1〜5と、比較例1および2に
示す転写物について、それぞれ鉛筆引っかき試験、スチ
ールウール磨耗試験およびRCA磨耗試験を行い、傷つ
きにくさを測定した(表1)。鉛筆引っかき試験は、塗
膜用引っかき試験機(JISK5401)を用い、各種
硬度の鉛筆で転写物の被膜を引っかき、硬度記号が互い
に隣り合う二つの鉛筆について、被膜の傷つきが2回ま
たは2回以上と、傷つかないかまたは1回傷ついたかと
の1組を求め、後の場合の鉛筆の硬度記号を鉛筆引っか
き値とした。スチールウール磨耗試験は、スチールウー
ルはボンスター#000(日本スチールウール株式会社
製)を直径1cmの球状に丸めたものを用い、300gの荷重
を掛けて、距離20mm、2往復/秒で200往復擦り、表面の
傷つき程度を目で見て確認した。RCA磨耗試験は、R
CA磨耗試験機(The Norman Tool & Stamping Company
製 MODEL IBB)を用い、275gの荷重を掛けて、耐えずフ
レッシュな紙テープ(The Norman Tool & Stamping Com
pany製 No.61001)で点接触にて転写物を表面が破れる
まで擦り続け、図柄層または生地である転写物の面が現
れたときまでの擦り回数を測定した。擦り回数が500回
に達しても破れないものについては、試験を中止し、測
定値を「500回以上」と記すものとした。なお、実施例
1〜5と、比較例1および2に示す転写物は、成形同時
転写法により被転写物を形成するのと同時にその面に転
写を施したものである。成形条件は、樹脂温度220℃、
金型温度55℃、樹脂圧力約300kg/cm2とした。成形品
は、材質をアクリル樹脂とし、縦95mm、横65mm、立ち上
がり4.5mm、コーナー部のR2.5mmのトレー状に成形し
た。表1には、コーナークラックの有無についても記載
している。
【0024】実施例1 基体シートとしてポリエチレンテレフタレート樹脂フィ
ルムを用い、基体シート上に、離型層としてメラミン樹
脂系離型剤、シリコーン樹脂層としてメチルシリケート
(三菱化成株式会社製MKCシリケートMS51)、硬
化層として紫外線硬化性のウレタンアクリレート系樹
脂、図柄層としてアクリル系インキ、接着層として塩素
化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂をグラビア印刷法
にて順次印刷形成した後に、紫外線照射し転写材を得
た。シリコーン樹脂層の厚みは約0.5μm、硬化層の厚
みは約2.0μmとした。この転写材を用い成形同時転写
法を利用して被転写物である樹脂成形品の表面に転写し
た後、基体シートを剥がし転写物を得た(図2参照)。
【0025】このようにして表面をハードコート処理し
た成形品は、鉛筆引っかき試験において鉛筆引っかき値
2H、スチールウール磨耗試験において傷つき程度少し
傷有り、RCA磨耗試験において擦り回数500回以上が
測定された。
【0026】実施例2 基体シートとしてポリエチレンテレフタレート樹脂フィ
ルムを用い、基体シート上に、離型層としてメラミン樹
脂系離型剤、硬化層として紫外線硬化性のウレタンアク
リレート系樹脂、シリコーン樹脂層としてメチルシリケ
ート(三菱化成株式会社製MKCシリケートMS5
6)、図柄層としてアクリル系インキ、接着層として塩
素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂をグラビア印刷
法にて順次印刷形成した後に、紫外線照射し転写材を得
た。シリコーン樹脂層の厚みは約0.5μm、硬化層の厚
みは約2.0μmとした。この転写材を用い成形同時転写
法を利用して被転写物である樹脂成形品の表面に転写し
た後、基体シートを剥がし転写物を得た(図3参照)。
【0027】このようにして表面をハードコート処理し
た成形品は、鉛筆引っかき試験において鉛筆引っかき値
2H、スチールウール磨耗試験において表面傷つき程度
少し傷有り、RCA磨耗試験において擦り回数500回以
上が測定された。
【0028】実施例3 基体シートとしてポリエチレンテレフタレート樹脂フィ
ルムを用い、基体シート上に、離型層としてメラミン樹
脂系離型剤、シリコーン樹脂層としてエチルシリケート
(日産化学工業株式会社製L2003)、硬化層として
紫外線硬化性のウレタンアクリレート系樹脂、図柄層と
してアクリル系インキ、接着層として塩素化エチレン−
酢酸ビニル共重合体樹脂をグラビア印刷法にて順次印刷
形成した後に、紫外線照射し転写材を得た。シリコーン
樹脂層の厚みは約0.5μm、硬化層の厚みは約2.0μmと
した。この転写材を用い成形同時転写法を利用して被転
写物である樹脂成形品の表面に転写した後、基体シート
を剥がし転写物を得た(図4参照)。
【0029】このようにして表面をハードコート処理し
た成形品は、鉛筆引っかき試験において鉛筆引っかき値
2H、スチールウール磨耗試験において表面傷つき程度
少し傷有り、RCA磨耗試験において擦り回数500回以
上が測定された。
【0030】実施例4 基体シートとしてポリエチレンテレフタレート樹脂フィ
ルムを用い、基体シート上に、離型層としてメラミン樹
脂系離型剤、硬化層として紫外線硬化性のウレタンアク
リレート系樹脂、シリコーン樹脂層としてエチルシリケ
ート(日産化学工業株式会社製L2003)、図柄層と
してアクリル系インキ、接着層として塩素化エチレン−
酢酸ビニル共重合体樹脂をグラビア印刷法にて順次印刷
形成した後に、紫外線照射し転写材を得た。シリコーン
樹脂層の厚みは約0.5μm、硬化層の厚みは約2.0μmと
した。この転写材を用い成形同時転写法を利用して被転
写物である樹脂成形品の表面に転写した後、基体シート
を剥がし転写物を得た(図5参照)。
【0031】このようにして表面をハードコート処理し
た成形品は、鉛筆引っかき試験において鉛筆引っかき値
2H、スチールウール磨耗試験において表面傷つき程度
少し傷有り、RCA磨耗試験において擦り回数500回以
上が測定された。
【0032】実施例5 基体シートとしてポリエチレンテレフタレート樹脂フィ
ルムを用い、基体シート上に、離型層としてメラミン樹
脂系離型剤、硬化層として酸化アルミニウム粉体を3重
量%含む紫外線硬化性のウレタンアクリレート系樹脂、
シリコーン樹脂層としてエチルシリケート(日産化学工
業株式会社製L2003)、図柄層としてアクリル系イ
ンキ、接着層として塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂をグラビア印刷法にて順次印刷形成した後に、紫
外線照射し転写材を得た。シリコーン樹脂層の厚みは約
0.5μm、硬化層の厚みは約2.0μmとした。この転写材
を用い成形同時転写法を利用して被転写物である樹脂成
形品の表面に転写した後、基体シートを剥がし転写物を
得た(図6参照)。
【0033】このようにして表面をハードコート処理し
た成形品は、鉛筆引っかき試験において鉛筆引っかき値
3H、スチールウール磨耗試験において表面傷つき程度
傷無し、RCA磨耗試験において擦り回数500回以上が
測定された。
【0034】比較例1 基体シートとしてポリエチレンテレフタレート樹脂フィ
ルムを用い、基体シート上に、離型層としてメラミン樹
脂系離型剤、硬化層として紫外線硬化性のウレタンアク
リレート系樹脂、図柄層としてアクリル系インキ、接着
層として塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂をグ
ラビア印刷法にて順次印刷形成した後に、紫外線照射し
転写材を得た。硬化層の厚みは約2.0μmとした。この
転写材を用い成形同時転写法を利用して被転写物である
樹脂成形品の表面に転写した後、基体シートを剥がし転
写物を得た(図7参照)。
【0035】このようにして表面をハードコート処理し
た成形品は、鉛筆引っかき試験において鉛筆引っかき値
2H、スチールウール磨耗試験において表面傷つき程度
少し傷有り、RCA磨耗試験において擦り回数50回が測
定された。
【0036】比較例2 基体シートとしてポリエチレンテレフタレート樹脂フィ
ルムを用い、基体シート上に、離型層としてメラミン樹
脂系離型剤、硬化層として紫外線硬化性のウレタンアク
リレート系樹脂、図柄層としてアクリル系インキ、接着
層として塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂をグ
ラビア印刷法にて順次印刷形成した後に、紫外線照射し
転写材を得た。硬化層の厚みは約5.0μmとした。この
転写材を用い成形同時転写法を利用して被転写物である
樹脂成形品の表面に転写した後、基体シートを剥がし転
写物を得た(図8参照)。
【0037】このようにして表面をハードコート処理し
た成形品は、鉛筆引っかき試験において鉛筆引っかき値
3H、スチールウール磨耗試験において表面傷つき程度
少し傷有り、RCA磨耗試験において擦り回数500回以
上が測定された。しかし、コーナーにクラックを生じて
いた。
【0038】
【表1】
【0039】試験結果から、最外層またはその次の層に
シリコーン樹脂層を有する実施例1〜5は、シリコーン
樹脂層を有しない比較例1と比較し、いずれも耐RCA
磨耗性が非常に優れていた。また、硬化層にアルミナ粉
体を含む実施例5は、比較例1と比較して引っかき抵抗
性、耐スチールウール磨耗性および耐RCA磨耗性のす
べてが優れており、実施例1〜4と比較して引っかき抵
抗性および耐スチールウール磨耗性が優れていた。な
お、硬化層が厚い比較例2は引っかき抵抗性および耐R
CA磨耗性においては実施例5同様に優れており、耐ス
チールウール磨耗性においては実施例1〜4同様に優れ
ているが、コーナーにクラックを生じた。
【0040】
【発明の効果】この発明の転写材は、基体シート上にシ
リコーン樹脂層と硬化層が順次設けられているか、また
は、基体シート上に硬化層と透明なシリコーン樹脂層が
順次設けられている構成を有するので、これを用いて被
転写物にハードコート処理することにより、鉛筆のよう
な鋭利なものに対する引っかき抵抗性、スチールウール
のような硬いものに対する耐磨耗性および紙テープのよ
うにある程度柔らかいもので何回も擦る場合の耐磨耗性
がいずれも優れた転写物を得ることができる。また、こ
の発明の転写物は、最外層がシリコーン樹脂層であり、
その次の層が硬化層であるか、または、最外層が硬化層
であり、その次の層がシリコーン樹脂層である構成を有
するので、鉛筆のような鋭利なものに対する引っかき抵
抗性、スチールウールのような硬いものに対する耐磨耗
性および紙テープのようにある程度柔らかいもので何回
も擦る場合の耐磨耗性がいずれも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る転写材を用い成形品
の表面に転写を行う状態を示す模式断面図である。
【図2】この発明の他の実施例に係る転写材を用い成形
品の表面に転写を行う状態を示す模式断面図である。
【図3】この発明の他の実施例に係る転写材を用い成形
品の表面に転写を行う状態を示す模式断面図である。
【図4】この発明の他の実施例に係る転写材を用い成形
品の表面に転写を行う状態を示す模式断面図である。
【図5】この発明の他の実施例に係る転写材を用い成形
品の表面に転写を行う状態を示す模式断面図である。
【図6】この発明の他の実施例に係る転写材を用い成形
品の表面に転写を行う状態を示す模式断面図である。
【図7】従来の転写材を示す模式断面図である。
【図8】従来の転写材を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 基体シート 2 シリコーン樹脂層 3 硬化層 4 図柄層 5 接着層 6 成形品 7 金属酸化物粉体 8 離型層 21 メチルシリケート層 22 エチルシリケート層

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型性を有する基体シート上に、少なく
    とも、透明なシリコーン樹脂層と透明な硬化層とが順次
    設けられたことを特徴とする転写材。
  2. 【請求項2】 離型性を有する基体シート上に、少なく
    とも、透明な硬化層と透明なシリコーン樹脂層とが順次
    設けられたことを特徴とする転写材。
  3. 【請求項3】 シリコーン樹脂層がメチルシリケート、
    エチルシリケート、イソプロピルシリケート、イソブチ
    ルシリケートまたはその他のアルキルシリケートからな
    る請求項1または2のいずれかに記載の転写材。
  4. 【請求項4】 シリコーン樹脂層がシランカップリング
    剤を含むものである請求項1〜3のいずれかに記載の転
    写材。
  5. 【請求項5】 硬化層が紫外線硬化性樹脂、電子線硬化
    性樹脂または熱硬化性樹脂からなる請求項1〜4のいず
    れかに記載の転写材。
  6. 【請求項6】 硬化層が透明性を損なわない状態で金属
    酸化物粉体を含むものである請求項1〜5のいずれかに
    記載の転写材。
  7. 【請求項7】 硬化層に含まれる金属酸化物粉体の金属
    がケイ素、アルミニウム、チタニウム、マグネシウム、
    ジルコニウム、インジウム、スズおよび亜鉛からなる群
    より選ばれた少なくとも一つの元素である請求項6に記
    載の転写材。
  8. 【請求項8】 最外層として透明なシリコーン樹脂層
    を、その次の層として透明な硬化層を少なくとも有する
    ことを特徴とする転写物。
  9. 【請求項9】 最外層として透明な硬化層を、その次の
    層として透明なシリコーン樹脂層を少なくとも有するこ
    とを特徴とする転写物。
  10. 【請求項10】 シリコーン樹脂層がメチルシリケー
    ト、エチルシリケート、イソプロピルシリケート、イソ
    ブチルシリケートまたはその他のアルキルシリケートか
    らなる請求項8または9のいずれかに記載の転写物。
  11. 【請求項11】 シリコーン樹脂層がシランカップリン
    グ剤を含むものである請求項8〜10のいずれかに記載
    の転写物。
  12. 【請求項12】 硬化層が紫外線硬化性樹脂、電子線硬
    化性樹脂または熱硬化性樹脂からなる請求項8〜11の
    いずれかに記載の転写物。
  13. 【請求項13】 硬化層が透明性を損なわない状態で金
    属酸化物粉体を含むものである請求項8〜12のいずれ
    かに記載の転写物。
  14. 【請求項14】 硬化層に含まれる金属酸化物粉体の金
    属がケイ素、アルミニウム、チタニウム、マグネシウ
    ム、ジルコニウム、インジウム、スズおよび亜鉛からな
    る群より選ばれた少なくとも一つの元素である請求項1
    3に記載の転写物。
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