JPH09300442A - 多層ブロー成形装置 - Google Patents

多層ブロー成形装置

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JPH09300442A
JPH09300442A JP12310296A JP12310296A JPH09300442A JP H09300442 A JPH09300442 A JP H09300442A JP 12310296 A JP12310296 A JP 12310296A JP 12310296 A JP12310296 A JP 12310296A JP H09300442 A JPH09300442 A JP H09300442A
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mandrel
sleeve
blow molding
resin
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Akira Nonomura
著 野々村
Hirotsugu Kanehara
弘倫 金原
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂替えや色替え時に原料を節約することが
できると共に、多層状パリソンの厚みを制御することの
できる多層ブロー成形装置を提供すること。 【解決手段】 マンドレル19、マンドレル19外側に
内側環状流路4を介在させて配された内側スリーブ1
3、及び内側スリーブ13外側に外側環状流路7を介在
させて配された外側スリーブ14を有するダイ上方部1
aと、ダイス17を下端部に有するダイ下方部1bとを
備えた多層ブロー成形装置において、内側スリーブ13
下端が外側スリーブ14下端よりも上方に位置させてあ
り、ダイ下方部1bが、外側スリーブ14の外側面に接
した状態でスライド可能に配されており、ダイス17先
端とコアピン21との隙間10を調節するようになして
あることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層ブロー成形装
置、詳しくは、樹脂替えや色替え時に原料を節約するこ
とができると共に、ウェルドラインを発生させることな
く、多層状の中空パリソンの厚みをコントロールするこ
とのできる多層ブロー成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】異なっ
た種類の樹脂を多層状に用いてボトル等を成形する際
に、容器内部の層にはガスバリアー性を考慮した樹脂を
用い、容器外部の層には表面光沢性を考慮した樹脂を用
いることによってガスバリアー性及び表面光沢性を両立
させることなどが行われている。このように、使用する
樹脂の特性を生かした多層状容器をブロー成形する場合
には、中空パリソンを多層状に形成させ、該多層状の中
空パリソンを金型で挟んだ後に、エアーを吹き込み、冷
却後に取り出すことにより製造される。多層状の中空パ
リソンを形成させる装置としては、特開昭55-107429号
公報や特開昭52-12273号公報に記載の装置が知られてい
る。
【0003】特開昭55-107429 号公報に記載の装置は、
中空パリソンの押出方向に対して直角な方向から樹脂を
供給するいわゆるサイドフィード方式の樹脂供給路を複
数有している。供給路から供給された溶融樹脂は、中空
パリソンの中空部を形成させるためのマンドレルに突き
当たった後に、該マンドレル周囲に形成された環状流路
に沿って該マンドレルを回り込んで該供給路の反対側で
樹脂流が合わさり、下方に流れていく。そして、同様に
して流れてきた他の樹脂流がそれぞれの合流点で合流
し、多層状に形成された中空パリソンがダイスの先端か
ら押し出される。尚、中空パリソンの肉厚は、上記マン
ドレルを上下方向に移動して該マンドレル先端のコアピ
ンと上記ダイスとの隙間量を調節して制御される。
【0004】しかし、特開昭55-107429 号公報に記載の
上述の装置においては、溶融樹脂を側方から供給する方
式であるため、溶融樹脂を周方向に均等に分配するため
の流路設計が難しく、周方向の層厚み分布にムラが発生
したり、上記供給路の反対側にウェルドラインという成
形不良部が発生し易いという問題があった。また、樹脂
の種類や色を変更する樹脂替えや色替え時には、新しい
樹脂により中空パリソンを押し出して古い樹脂をダイ内
部から除去させなくてはならないが、上述の装置はサイ
ドフィード方式であるため、上記供給路の反対側等の樹
脂流が停滞し易く、樹脂替えや色替え時に、多くの時間
が必要となるといった問題や無駄となる樹脂が多くなる
といった問題もあった。
【0005】また、特開昭52-12273号公報に記載の装置
は、上述したようなサイドフィード方式の樹脂供給路の
他に、中空パリソンの押出方向と同一軸上の同一方向か
ら最外層を形成する樹脂を供給するいわゆるセンターフ
ィード方式の樹脂供給路も併有している。センターフィ
ード方式により供給された溶融樹脂は、傘状に均一に環
状流路に導かれて下方に供給されるため、両方式を併用
することにより、成形後の容器表面にウェルドラインを
発生させることなく、樹脂替え・色替えを短時間で行
え、無駄となる樹脂を減少させることができる。尚、全
ての樹脂供給路をセンターフィード方式とすることは構
造上の制約から現実的でなく、複数の樹脂供給路のうち
の1つのみしかセンターフィード方式とすることはでき
ない。
【0006】しかし、特開昭52-12273号公報に記載の上
述の装置においては、センターフィード方式による樹脂
供給路が配設されており、マンドレル先端のコアピンを
上下させる機構を配置することができないため、該コア
ピンとダイスとの隙間量を調節して中空パリソンの肉厚
を制御することができないという問題がある。このた
め、成形されるボトル等の形状に合わせて肉厚を変更し
て、樹脂の使用量を減らして軽量で冷却時間の短いボト
ル等の物品を成形することができないという問題があっ
た。また、コアピンを上下させるシャフトが配置できた
としても、該シャフトがセンターフィード方式により供
給される樹脂流を阻害してしまい、センターフィード方
式による利点が得られなくなってしまう。
【0007】従って、本発明の目的は、樹脂替えや色替
え時に原料を節約することができると共に、ウェルドラ
インを発生させることなく、多層状の中空パリソンの厚
みをコントロールすることのできる多層ブロー成形装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、中空パリソンの中空部を形成させるマンドレル1
9、該マンドレル19を囲繞するように内側環状流路4
を介在させて配された内側スリーブ13、及び該内側ス
リーブ13を囲繞するように外側環状流路7を介在させ
て配された外側スリーブ14を有するダイ上方部1a
と、上記中空パリソンが押し出されるダイス17を下端
部に有するダイ下方部1bとを備えた多層ブロー成形装
置において、上記内側スリーブ13の下端が上記外側ス
リーブ14の下端よりも上方に位置させてあり、上記ダ
イ下方部1bが、上記ダイ上方部1aと別体に形成さ
れ、上記マンドレル19の下方部を囲繞し且つ上記外側
スリーブ14の外側面に接した状態でスライド可能に配
されて、上記ダイス17先端と上記マンドレル19先端
のコアピン21との隙間10を調節するようになしてあ
ることを特徴とする多層ブロー成形装置を提供すること
により上記の目的を達成したものである。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記外側スリーブ14の下端部側方に
おける上記マンドレル19の円形横断面直径がその上方
及び下方の円形横断面直径よりも小さくなるように、上
記マンドレル19が絞り形状に形成されている、ことを
特徴とする多層ブロー成形装置を提供するものである。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明において、上記内側環状流路4への溶融樹
脂の供給方式がセンターフィード方式であり、上記外側
環状流路5への溶融樹脂の供給方式がサイドフィード方
式である、ことを特徴とする多層ブロー成形装置を提供
するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多層ブロー成形装
置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は本実施形態の多層ブロー成形装置を示し
ており、図1は本実施形態のパリソンを押し出すダイヘ
ッド断面図、図2は外側スリーブとダイスボディとの摺
動部付近を示す拡大断面図である。
【0012】本実施形態の多層ブロー成形装置は、図1
に示されるように、中空パリソンの中空部を形成させる
マンドレル19、該マンドレル19を囲繞するように内
側環状流路4を介在させて配された内側スリーブ13、
及び該内側スリーブ13を囲繞するように外側環状流路
7を介在させて配された外側スリーブ14を有するダイ
上方部1aと、上記中空パリソンが押し出されるダイス
17を下端部に有するダイ下方部1bとを備えている。
これらの構成は従来の装置と同様である。
【0013】而して、本実施形態の多層ブロー成形装置
は、上記内側スリーブ13の下端が上記外側スリーブ1
4の下端よりも上方に位置させてあり、上記ダイ下方部
1bが、上記ダイ上方部1aと別体に形成され、上記マ
ンドレル19の下方部を囲繞し且つ上記外側スリーブ1
4の外側面に接した状態でスライド可能に配されて、上
記ダイス17先端と上記マンドレル19先端のコアピン
21との隙間10を調節するようになしてある。
【0014】また、本実施形態の多層ブロー成形装置に
おいては、上記外側スリーブ14の下端部側方における
上記マンドレル19の円形横断面直径がその上方及び下
方の円形横断面直径よりも小さくなるように、上記マン
ドレル19が絞り形状に形成されており、更に、上記内
側環状流路4への溶融樹脂の供給方式がセンターフィー
ド方式であり、上記外側環状流路5への溶融樹脂の供給
方式がサイドフィード方式である。
【0015】本実施形態の多層ブロー成形装置について
更に詳しく説明する。本実施形態の多層ブロー成形装置
は、内層及び外層の2層からなる中空パリソンを形成さ
せるために、図1に示されるようなダイヘッド1を有し
ている。上記ダイヘッド1は、上記ダイ上方部1a及び
上記ダイ下方部1bから構成されており、該ダイ下方部
1bは、該ダイ上方部1a下端においてスライド動可能
な状態で配設されている。
【0016】上記ダイ上方部1aは、ダイ本体11、上
記内側スリーブ13、上記外側スリーブ14、上記マン
ドレル19、及びリング状係止部12とからなり、該ダ
イ本体11の下方に、該マンドレル19と結合された該
リング状係止部12、該内側スリーブ13、該外側スリ
ーブ14が順に配置され、これらが複数のボルト23
(図1には1本のみ示されている)により共締めされて
一体化されている。
【0017】上記ダイ本体11は、内層用の溶融樹脂を
供給する供給路2を有しており、該供給路2は、図示さ
れないバレルから水平方向に形成された後に、押し出さ
れる中空パリソンの中心軸Aに沿って屈曲されて、傘状
流路3に連通されている。
【0018】上記マンドレル19は、その上端部が円錐
状に形成され、上記傘状流路3を形成しており、その下
方は円柱状に形成され、更にその下方は凹溝20により
一部絞られた形状とされ、また更にその下方に上記コア
ピン21が形成されている。上記マンドレル19と上記
リング状係止部12とは、該マンドレル19の外側面か
ら放射状に突出された複数のスパイダー18,18・・
により結合されている。上記マンドレル19は、その中
心軸が上記軸Aと一致するように配されている。
【0019】上記内側スリーブ13は、ほぼ円筒状の形
態を有し、その上部に上記リング状係止部12を係止し
且つ上記ダイ本体11への取付部となる鍔状の部分が形
成されている。上記内側スリーブ13の円筒状部分の内
径は上記マンドレル19の円柱状部分の外径よりも大き
く、該内側スリーブ13は該マンドレル19との間に上
記内側環状流路4を形成させるようになしてある。上記
内側スリーブ13の外周面には斜めに溝6が形成されて
おり、該溝6は、その最も上方に位置する部分におい
て、外層用の溶融樹脂を供給する供給路5と連通されて
いる。上記内側スリーブ13の円筒状部分の肉厚は、上
記溝6より下方の部分が上方の部分より薄くなるように
形成されている。また、上記内側スリーブ13の円筒状
部分の下端は、すぼめられ且つ薄くなるように形成され
ている。
【0020】上記外側スリーブ14は、ほぼ円筒状の形
態を有し、その上部に上記ダイ本体11への取付部とな
る部分が形成されている。上記外側スリーブ14の円筒
状部分の内径は、上記内側スリーブ13の上記溝5より
上方の部分の外径に等しくされており、該外側スリーブ
14は、該内側スリーブ13の該溝5より下方の部分と
の間に上記外側環状流路7を形成させるようになしてあ
る。また、上記外側スリーブ14の円筒状部分の下端
は、上記内側スリーブ13と同様に、すぼめられ且つ薄
くなるように形成されている。
【0021】上記内側環状流路4及び上記外側環状流路
7は、上記内側スリーブ13の下端において合流し、合
流環状流路8となる。また、上述した上記マンドレル1
9外周面に形成された上記凹溝20は、上記外側スリー
ブ14下端の側方に位置するようになされている。この
ため、上記合流環状流路8は、その上方の上記内側環状
流路4(或いは上記外側環状流路7)よりもその流路幅
が広くされている。
【0022】上記ダイ下方部1bは、ダイスボディ1
5、ダイスホルダー16及び上記ダイス17とからな
り、該ダイスボディ15の下方に、該ダイスホルダー1
6、該ダイス17が順に配置され、これらが複数のボル
ト24(図1には1本のみ示されている)により共締め
されて一体化されている。また、上記ダイ下方部1bに
は、上記軸Aに並行なシャフト22が取り付けられてお
り、該シャフト22は上記ダイ上方部1aを貫通して図
示されないサーボモーターに結合されている。
【0023】上記ダイスボディ15は、その中央に上記
マンドレル19の下方部の挿通される孔が形成され、該
孔の中央部の内径は上記外側スリーブ14下端の外径に
等しくされており、上記マンドレル19との間に上記合
流環状流路8を形成している。上記孔の下方はすぼめら
れており、これに伴って上記合流環状流路8の流路幅も
下方に行くに従って狭くされている。上記ダイスホルダ
ー16は、その中央に形成された孔に上記ダイス17を
挟むようにして上記ダイスボディ15に取り付けられて
いる。
【0024】上記ダイス17は、ほぼ円筒状の形態を有
し、その上部に上記ダイスホルダー16への係止部とな
る鍔状の部分が形成されている。上記ダイス17は、そ
の中央に上記マンドレル19下端の上記コアピン21の
挿通される孔が形成されており、該孔の内径は、その上
方で上記ダイスボディ15の孔から連続的となるように
ややすぼめられ、その中央で一定とされて上記コアピン
21との間にダイランド9を形成し、その下端でやや広
げられて該コアピン21下端との間に上記隙間10を形
成している。上記ダイス17は、上記ダイスホルダー1
6に対して、図示されない調節ネジによりその位置を微
妙に調節し得るようになされており、上記コアピン21
との間の上記隙間10が偏らないように調節される。
【0025】次に、本実施形態の多層ブロー成形装置を
用いて、多層状の中空パリソンを形成させる手順を簡単
に説明する。
【0026】図示されないバレルにおいて溶融され、図
示されないスクリュウにより上記供給路2に供給された
内層用の溶融樹脂は、該供給路2を伝って上記傘状流路
3に供給される。上記傘状流路3において、内層用の溶
融樹脂は均一にムラ無く分配され、複数の上記スパイダ
ー18,18・・間を通って下方の上記内側環状流路4
に供給される。
【0027】同様にして、これと同時に、図示されない
バレルにおいて溶融され、図示されないスクリュウによ
り上記供給路5に供給された外層用の溶融樹脂は、該供
給路5を出たところで上記マンドレル19の側面に突き
当たって上記溝6を伝い、該供給路5の反対側において
合わさり、下方の上記外側環状流路7に供給される。
【0028】上記内側環状流路4を伝ってきた内層用の
溶融樹脂と、上記外側環状流路7を伝ってきた外層用の
溶融樹脂とは、上記内側スリーブ13の下端において合
流し、上記合流環状流路8に供給される。この合流部に
おける上記合流環状流路8の流路幅が大きくされてお
り、合流された多層状の樹脂流は、下方に行くに従って
すぼまる該合流環状流路8によりその肉厚が薄くされ、
上記ダイランド9に供給される。
【0029】上記ダイランド9において、押し出される
中空パリソンの形状が整えられ、該ダイランド9を通過
した樹脂流は、上記隙間10を通って多層状の中空パリ
ソンとして押し出される。このとき、中空パリソンの厚
さは、上記シャフト22を介してサーボモーターにより
上記ダイ下方部1bを上下させ、上記隙間10の隙間量
を変化させることにより調節される。
【0030】尚、本実施形態においては、上記内側スリ
ーブ13の先端が上記外側スリーブ14の先端よりも上
方に位置されているが、該内側スリーブ13の先端が該
外側スリーブ14の先端よりも上方に位置されていない
と、上記隙間10から押し出された内層Iと外層Oとか
らなる中空パリソン外表面の上記ダイ下方部1bのスラ
イド動に対応した部分に、図4に示されるような傷Xが
発生することがある。これは、上記ダイ下方部1bがス
ライドしたときに溶融樹脂が引っ張られることにより、
上記内側スリーブ13の先端と上記外側スリーブ14の
先端とで内層と外層との境界の流れが乱されるためであ
ると思われる。
【0031】本実施形態においては、上記内側スリーブ
13の先端を上記外側スリーブ14の先端よりも上方に
位置させることにより、該外側スリーブ14と上記ダイ
スボディ15とが摺動する部位においては既に内層樹脂
と外層樹脂と合流されており、上記内側スリーブ13の
先端で内層と外層との合流点の流れが上記ダイスボディ
15のスライドによる影響を受けないようになしてあ
る。また、本実施形態においては、更に上記外側スリー
ブ14と上記ダイスボディ15との摺動部側方における
上記合流環状流路8の流路幅を広くして外層樹脂層の厚
さを増すことによって、該外側スリーブ14の先端にお
ける多層流れの境界面の流れが該ダイスボディ15のス
ライドによる影響を受けないようになしてある。
【0032】また、上記ダイスボディ15の摺動速度が
速く、樹脂流量が多く、外層樹脂の粘度が高いほうが、
該ダイスボディ15のスライドによる引っ張り力が大き
くなるため、中空パリソン外表面に図4に示されるよう
な傷Xが発生し易くなる。更に、外層樹脂層の厚みが薄
いほうが、上記ダイスボディ15のスライドによる影響
を受け易くなるため、上記傷Xが発生し易くなる。
【0033】本実施形態の多層ブロー成形装置は上述の
如く構成されており、本実施形態の多層ブロー成形装置
によれば、樹脂替えや色替え時に原料を節約することが
できると共に、ウェルドラインを発生させることなく、
多層状の中空パリソンの厚みをコントロールすることが
できる。
【0034】本発明の多層ブロー成形装置は上記実施形
態に制限されるものではなく、例えば、本実施形態にお
いては、上記マンドレル19に上記凹溝20を形成させ
て、上記合流管状流路8の流路幅を更に拡幅させたが、
図3に示されるように、マンドレル19’に凹溝を形成
させずに、合流管状流路8’を形成させても良い。ま
た、本実施形態の多層ブロー成形装置においては、上述
のダイヘッド1により2層の中空パリソンを形成させた
が、本発明の多層ブロー成形装置は、3層以上の多層パ
リソンを形成させるものであっても良く、この場合、ダ
イ下方部と摺動する外側スリーブ(即ち最も外側のスリ
ーブ)の下端が、内側スリーブ(即ちその1つ内側のス
リーブ)の下端より下方に位置されていれば良く、該内
側スリーブの内側において更に内層の樹脂層が合流され
ても良い。その他の点に関しても、本発明の趣旨を逸脱
しない限り適宜変更可能である。
【0035】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、多層ブ
ロー成形用のダイヘッドにおいて、外側スリーブ14と
ダイスボディ15との摺動部の上流にて溶融樹脂を合流
させ且つダイ下方部1bをスライドさせることにより、
パリソンの肉厚を調整することが可能となり、圧縮強
度、ESCR等の物性を満足して薄肉・軽量で冷却時間
の短い、外観の良好なボトル等の物品を成形することが
できる。また、中空パリソン表面に傷を発生させ難いた
め、ダイスボディ15の摺動速度を速くすることがで
き、この点においても生産性を向上させることができ
る。
【0036】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明による上述の効果に加えて、外側スリーブ
14の下端部側方におけるマンドレル19の円形横断面
直径をその上方及び下方の円形横断面直径よりも小さく
なるように、該マンドレル19を絞り形状に形成するこ
と、即ち、該マンドレル19の外表面に凹溝20を形成
させることにより、外側スリーブ14とダイスボディ1
5との摺動部側方における合流管状流路8の流路幅を拡
幅させて樹脂流(特に外層樹脂流)の厚さを増し、形成
される中空パリソンの外表面に傷を更に発生し難くする
ことができる。
【0037】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は2に記載の発明による上述の効果に加えて、センタ
ーフィード方式とサイドフィード方式を併用して溶融樹
脂を供給するため、樹脂の停滞する部分が少なく、樹脂
替えや色替えを短時間で行うことができると共に原料を
節約することができ、また、樹脂表面(特に外層樹脂表
面)にウェルドラインを発生させずに外観の優れた層厚
み分布の均一なボトル等の物品を成形することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層ブロー成形装置の一実施形態を示
す断面図である。
【図2】本発明の多層ブロー成形装置の一実施形態にお
ける外側スリーブとダイスボディとの摺動部付近を示す
拡大断面図である。
【図3】本発明の多層ブロー成形装置の他の実施形態に
おける外側スリーブとダイスボディとの摺動部付近を示
す拡大断面図である。
【図4】中空パリソン外表面に発生した傷を示す説明断
面図である。
【符号の説明】
1 ダイヘッド 1a ダイ上方部 1b ダイ下方部 2 (内層樹脂の)供給路 3 傘状流路 4 内側管状流路 5 (外層樹脂の)供給路 6 溝 7 外側管状流路 8 合流管状流路 9 ダイランド 10 隙間 11 ダイ本体 12 リング状係止部 13 内側スリーブ 14 外側スリーブ 15 ダイスボディ 16 ダイスホルダー 17 ダイス 18 スパイダー 19 マンドレル 20 凹溝 21 コアピン 22 シャフト 23,24 ボルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空パリソンの中空部を形成させるマン
    ドレル19、該マンドレル19を囲繞するように内側環
    状流路4を介在させて配された内側スリーブ13、及び
    該内側スリーブ13を囲繞するように外側環状流路7を
    介在させて配された外側スリーブ14を有するダイ上方
    部1aと、上記中空パリソンが押し出されるダイス17
    を下端部に有するダイ下方部1bとを備えた多層ブロー
    成形装置において、 上記内側スリーブ13の下端が上記外側スリーブ14の
    下端よりも上方に位置させてあり、 上記ダイ下方部1bが、上記ダイ上方部1aと別体に形
    成され、上記マンドレル19の下方部を囲繞し且つ上記
    外側スリーブ14の外側面に接した状態でスライド可能
    に配されて、上記ダイス17先端と上記マンドレル19
    先端のコアピン21との隙間10を調節するようになし
    てあることを特徴とする多層ブロー成形装置。
  2. 【請求項2】 上記外側スリーブ14の下端部側方にお
    ける上記マンドレル19の円形横断面直径がその上方及
    び下方の円形横断面直径よりも小さくなるように、上記
    マンドレル19が絞り形状に形成されている、請求項1
    に記載の多層ブロー成形装置。
  3. 【請求項3】 上記内側環状流路4への溶融樹脂の供給
    方式がセンターフィード方式であり、上記外側環状流路
    5への溶融樹脂の供給方式がサイドフィード方式であ
    る、請求項1又は2に記載の多層ブロー成形装置。
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