JPH09295828A - 放射線照射変色防止ガラス - Google Patents

放射線照射変色防止ガラス

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JPH09295828A
JPH09295828A JP11158696A JP11158696A JPH09295828A JP H09295828 A JPH09295828 A JP H09295828A JP 11158696 A JP11158696 A JP 11158696A JP 11158696 A JP11158696 A JP 11158696A JP H09295828 A JPH09295828 A JP H09295828A
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JP
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glass
radiation
weight
irradiation
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JP11158696A
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Masao Ishii
雅夫 石井
Shinobu Kanamaru
忍 金丸
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Koa Glass Co Ltd
Original Assignee
Koa Glass Co Ltd
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Publication date
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
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    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/076Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、(1)放射線滅菌等の用途に対し
て、優れた変色防止効果を有し、(2)溶融時の高温粘
性が低くて、良好な作業性を有し、(3)化学的安定性
が高く、(4)ガラス密度が高く、(5)かつ透明性の
高い等の放射線照射変色防止ガラスを提供することを課
題としたものである。 【解決手段】 重量部換算で、SiO:65.0〜8
0.0、NaO:12.0〜15.0、CaO:1
0.0〜12.0 Al:0.5〜5.0、CeO:0.1〜3.
0、KO:0.1〜2.0、B:0.1〜2.
0、SO:0.1〜2.0、を含むガラス組成物から
構成される放射線照射変色防止ガラスまたは、Si
:65.0〜80.0、NaO:12.0〜1
5.0、CaO:10.0〜12.0 Al:0.5〜5.0、Fe:0.3〜
3.0、KO:0.1〜2.0、B:0.1〜
2.0、SO:0.1〜2.0を含むガラス組成物か
ら構成される放射線照射変色防止ガラスである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線照射変色防
止ガラスに関し、特に、ガラス組成物として、少量のC
eO、Feあるいはこれら両方とVおよ
び、所定量のNaOおよびCaO等を組み合わせて添
加し、当該ガラス組成物からなる構成であって、放射線
照射に対して優れた変色防止性等の特性を有する、放射
線照射着色防止ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医薬用や生化学用等のガラスの用
途、たとえば採血管、採血びんあるいは微生物培養用の
シャーレ、ビーカー等は安全衛生上、滅菌処理を施す必
要があり、そのため、ガス滅菌法や高圧蒸気滅菌法が一
般に行われていた。
【0003】しかしながら、かかる滅菌法においては、
ガスや高圧蒸気の管理に熟練を要し、また滅菌時間が長
い上に滅菌処理が不十分になりやすく、さらには安全性
確保のために完全に滅菌ガスを取り除いたり、水分を除
去する必要がある等の問題があった。
【0004】そこで、ガス滅菌法や高圧蒸気滅菌法に代
わり、放射線照射滅菌法が提案されている。かかる放射
線照射滅菌法は、線源として、電子線やγ線を用いてお
り、短期間にかつ大量に完全滅菌処理が可能であり、後
処理も不要という利点がある。
【0005】しかしながら、かかる放射線照射滅菌法に
おいては、使用される放射線のエネルギーが大きいため
に、照射されたガラスを変色させたり、劣化させるとい
う問題があった。
【0006】そこで、特開平2−279535号公報に
は、SiOを60〜75重量%、CaOを1〜8重量
%、CeOを0.1〜1重量%等含むγ線照射着色防
止ガラスが開示されている。
【0007】しかしながら、かかるガラス組成物では、
ガラス組成物を還元雰囲気下で溶融させる複雑でコスト
のかかる工程を必要としており、一方、ガラス組成物を
還元雰囲気下で溶融したとしても、Ce3+に転換する
割合にバラツキがあり、放射線に対する変色防止効果が
不十分になりやすいという問題があった。
【0008】また、MgOの添加を必須要件としてお
り、成分数が多くて、製造上の制御が困難であるという
問題もみられ、そして、さらには、CaO添加量が8重
量%を超えるとガラスが失透しやすくなるため、多量に
添加することができず、結果としてCaOの含有量が少
なく、溶融時の高温粘性が高く作業性に乏しかったり、
化学的安定性およびガラス密度が低い等の問題が見られ
た。
【0009】また、特開平2−2123313号公報に
は、SiOを40〜60重量%、PbOを25〜45
重量%、NaOを4.5〜12重量%、CeO
1.5〜2.0重量%、KOを2.0〜9.0重量%
等含む放射線遮蔽ガラスが開示されている。
【0010】しかしながら、かかるガラス組成物におい
ては、PbOの添加量が多く、変色防止効果が不十分で
あり、さらには、溶融時の高温粘性が高く作業性に乏し
かったり、耐候性、化学的安定性およびガラス密度が低
い等の問題が見られた。
【0011】そこで、さらに、特開平6−127973
号公報には、本質的に鉛を含有することなく、SiO
を40〜60重量%、NaOを1〜12重量%、Ca
Oを0〜10重量%、CeOを0.1〜3重量%、S
rOを3〜23重量%等含む放射線遮蔽ガラスが開示さ
れている。
【0012】しかしながら、かかるガラス組成物におい
ても、高価なSrOを多量に必須成分としており、ガラ
スのコストが高くなり、使用用途が限定されるという問
題があり、また、変色防止効果としても不十分であり、
さらには、溶融時の高温粘性が高く作業性に乏しかった
り、耐候性、化学的安定性およびガラス密度が低い等の
問題も見られた。
【0013】なお、当該ガラス組成物において、CaO
については、含有量から必須成分ではなく実施例に記載
されているのみであり、また実施例においても、CaO
の含有量としては、0〜8重量部の範囲のもののみが開
示されているだけであり、一定量のSiO、Na
およびCeO等と組み合わせたガラス組成物として提
供しようとするものではない。
【0014】一方、特開昭53−119907号公報や
特開昭63−112438号公報には、Fe等を
所定量含む放射線照射着色防止ガラスが開示されてい
る。
【0015】しかしながら、Feの添加量が少な
かったりあるいは、CaO等と組み合わせてガラス成分
を提供しようとする思想も示唆もなく、ガラスに対する
変色防止効果が不十分であったり、また、溶融時の高温
粘性が高く作業性に乏しかったり、耐候性、化学的安定
性およびガラス密度が低い等の問題が見られた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情を
考慮してなされたものであり、(1)放射線滅菌等の用
途に対して、優れた変色防止効果を有し、(2)溶融時
の高温粘性が低くて、良好な作業性を有し、(3)化学
的安定性が高く、(4)ガラス密度が高く、(5)かつ
透明性の高い等の放射線照射変色防止ガラスを提供する
ことを目的としたものである。
【0017】また、本発明は、特に放射線の中でも、エ
ネルギーレベルの高くて、滅菌効果に優れた電子線やγ
線の使用にも適した放射線照射変色防止ガラスを提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、S
iO、NaO、CaO、Al、CeO、K
O、B、SO等またはSiO、NaO、
CaO、Al、KO、B、SO、Fe
等を所定の割合でバランス良く含むことにより、
上記課題を解決した放射線照射変色防止ガラスであり、
具体的には、重量部換算で、SiO:65.0〜8
0.0、NaO:12.0〜15.0、CaO:1
0.0〜12.0 Al:0.5〜5.0、CeO:0.1〜3.
0、KO:0.1〜2.0、B:0.1〜2.
0、SO:0.1〜2.0、を含むガラス組成物から
構成されるものである。
【0019】また、別の放射線照射変色防止ガラスの態
様としては、重量部換算で、SiO:65.0〜8
0.0、NaO:12.0〜15.0、CaO:1
0.0〜12.0 Al:0.5〜5.0、Fe:0.3〜
3.0、KO:0.1〜2.0、B:0.1〜
2.0、SO:0.1〜2.0、を含むガラス組成物
から構成されるものである。以下、詳細に、本発明の放
射線照射変色防止ガラスにおける、各構成成分の目的、
添加量、放射線の種類、照射方法等について説明する。
【0020】(SiO)SiOはガラス組成物の必
須成分の一つであり、添加量としては、65〜80重量
部の範囲が適切である。SiOの添加量が、65重量
部未満では膨張係数が高くなり、化学的耐久性が劣化す
るためであり、一方、添加量が80重量部を超えると膨
張係数が低くなり過ぎ軟化温度も高くなり環形成形が困
難となるとためである。したがって、かかるバランスが
より好適な観点から、添加量としては70〜75重量部
の範囲がより好適である。
【0021】(Al)Alは、化学的耐久
性等を向上させるために、ガラス組成物の必須成分とし
て添加されるが、添加量としては、0.5〜5.0重量
部の範囲が適切である。Alの添加量が、0.5
重量部未満では化学的耐久性が劣化するためであり、一
方、添加量が5重量部を超えるとガラスが不均質とな
り、破れ易くなるなどの不良が増加するためである。し
たがって、かかるバランスがより好適な観点から、添加
量としては1〜3重量部の範囲がより好適である。
【0022】(NaO)本発明において、Na
は、アルカリ金属酸化物であって、放射線照射によって
生じる誘電破壊を防止すると共に、電気絶縁性および化
学的耐久性並びに高温粘性の低下効果を向上させるため
に必須成分として添加される。ここで、NaOの添加
量としては、12.0〜15.0重量部の範囲が適切で
ある。NaOの添加量が、12重量部未満であると、
誘電破壊が生じたり、軟化温度が高くなり環形成形が困
難になるうえ、膨張係数も低くなりすぎるためであり、
一方、添加量が15%重量部を超えると膨張係数が大き
くなり過ぎ、化学的耐久性が低下するためである。した
がって、かかるバランスがより好適な観点から、12.
1〜14重量部の範囲がより好適である。
【0023】(CaO)本発明において、CaOは、ア
ルカリ土類金属酸化物であって、放射線照射によって生
じる誘電破壊を防止すると共に、電気絶縁性および化学
的耐久性、高温粘性の低下効果を向上させるとともに、
放射線による変色防止効果をより効果的に発現させるた
めに必須成分として添加する。ここで、CaOの添加量
としては、10.0〜12.0重量部の範囲が適切であ
る。CaOの添加量が、10重量部未満では、誘電破壊
が生じたり、電気絶縁性および化学的耐久性が低下する
おそれがあり、また放射線による変色防止効果が乏しく
なるおそれがあるためであり、一方、添加量が12重量
部を超えるとガラスを失透させる傾向が強くなり好まし
くないためである。したがって、かかるバランスがより
良好な観点から、CaOの添加量としては、10.5〜
12.0重量部の範囲がより好適である。
【0024】(B)本発明において、B
溶融性を向上させ、かつ化学的耐久性も向上させるため
に、ガラス組成物の必須成分として添加される。ここ
で、Bの添加量としては、0.1〜2.0重量部
の範囲が好適である。添加量が、0.1重量部未満であ
ると還元清澄の効果が得られないためであり、一方、添
加量が2重量部を超えると、放射線に対する変色防止性
を低下させ、ガラス溶融温度を高くしたり、あるいは、
炉材の損傷が激しくなる等の問題を生じさせやすいため
である。また、かかるバランスがより良好な観点から、
添加量としては、0.5〜1.0重量部の範囲がより好
適である。
【0025】(CeO)本発明において、CeO
放射線照射による変色防止のために、ガラス組成物の必
須成分として添加されるが、ガラスの光透過率を向上さ
せるはたらきをも有するものである。ここで、CeO
の添加量としては、0.1〜3重量部の範囲が適切であ
る。添加量が、0.1重量部未満では変色防止効果に乏
しくなるためであり、一方、添加量が3重量部を越える
とCe4+自体により黄色に着色される度合が強くなっ
たり、あるいはガラス製品のコストが高くなるので好ま
しくないためである。したがって、かかるバランスがよ
り良好な観点から、0.5〜2.0重量部の範囲がより
好適である。
【0026】(Fe)本発明において、Fe
は放射線照射による着色防止のために、ガラス組成物
の成分として添加されるが、単独でもまたCeOと組
み合わせて添加することも好適である。CeOと組み
合わせず、単独で変色防止剤として使用する場合には、
コストをより安く、本願発明の放射線照射変色防止ガラ
スを提供できる点で好適であり、一方、CeOと組み
合わせて添加する場合には、より優れた放射線照射変色
防止効果が得られる点で好適である。ここで、Fe
の添加量としては、0.3〜3重量部の範囲が適切で
ある。添加量が、0.3重量部未満では変色防止効果が
乏しくなるためであり、一方、添加量が3重量部を越え
るとFe3+自体により緑色に着色される度合が強くな
るため好ましくない。また、かかるバランスがより好適
な観点から、Feの添加量としては、1.0〜
2.0重量部の範囲がより好適である。
【0027】(V)本発明において、他のガラス
組成物100重量部に対して、Vを0.5〜3.
0重量部さらに含むことが好適である。Vは、単
独では変色防止効果は乏しいが、CeOやFe
と併用することにより、放射線照射に対する、より優れ
た変色防止効果が効果的に得られるためである。ここ
で、Vの添加量を0.5〜3.0重量部の範囲が
好適とするのは、添加量が0.5重量部未満では、添加
効果に乏しく、一方、添加量が3.0重量部を超える
と、逆に変色したり、あるいはコストが高くなるおそれ
が生じるためである。
【0028】(その他ガラス成分)本発明において、上
述のガラス組成物の成分につき、さらに、他のガラス成
分を用途に応じて添加することが好適である。例えば、
、LiO、MgO等を本発明の効果、目的を
逸脱しない範囲で添加することが可能である。また、か
かる他のガラス成分の添加量としては、その他のガラス
組成物100重量部に対して、0.1〜2.0重量部の
範囲が好適である。添加量が0.1重量部未満では、添
加効果に乏しく、一方、添加量が2.0重量部を超える
と、逆に変色したり、製造条件の調整が困難となるおそ
れが生じるためである。さらに、Nb、PbO等
についても、同様に用途に応じて添加することが好適で
あるが、放射線による変色性が強いため、添加する場合
には、添加量を極力少なくする必要があり、具体的に
は、他のガラス組成物100重量部に対して、0.1重
量部未満とすることが好適である。
【0029】(放射線)本発明の放射線照射変色防止ガ
ラスへの放射線の種類や照射条件について説明する。本
発明の対象とする放射線は、放射性崩壊によって生じ
る、電磁波としての性質を有するx線、γ線、あるいは
粒子としての性質を有する電子線、α線、β線、各種イ
オン、中性子等を含む広い意味の物体透過性の高い電子
ビームである。但し、本発明のガラスへの滅菌の目的に
おいて照射する際には、かかる放射線のなかでも、エネ
ルギーレベルが極めて高く、短時間で滅菌効果が得られ
る電子線およびγ線がガラスへの照射においては最適で
ある。また、本発明において、放射線の照射量について
も特に限定されるものではないが、優れた滅菌効果が得
られ、比較的ガラスへの影響も少ないという観点から、
例えば電子線においては、15〜25kGy、γ線にお
いては、20〜30kGyの範囲が好適である。
【0030】(光透過率)本発明のガラスにおいて、一
定量の放射線の照射後にも、一定の光透過率を有するこ
とが求められるが、具体的には、可視光域、例えば60
0nmの波長における、放射線の照射前後での光透過率
の変化が80%未満が好適である。かかる光透過率の変
化であれば、変色性が少なく、また本発明の放射線照射
変色防止ガラスを用いてガラス成型体を作成した場合に
も、内容物が十分確認できるためである。また、より透
明性を要求される用途の場合には、放射線照射後の光透
過率の変化としては、50%以下がより好適であり、最
適には、20%以下である。
【0031】
【発明の実施の態様】以下に実施例を挙げつつ、本発明
の実施の態様を説明する。
【0032】(実施例1)表1に示すガラス組成(重量
部単位、以下全て同じ)を有するガラス板(長さ2.5
cm、幅1.0cm、厚さ4.0mm)を、溶融温度1
470℃、溶融時間1時間の製造条件で作成し、準備し
た。そして、それから、分光光度計で、波長200〜9
00nmの範囲の光透過率を測定し、チャートに記録す
るとともに、目視により外観検査を行った。次に、住友
重機械工業(株)製、電子線照射装置により、20kG
ryの照射量となるよう電子線を照射した。
【0033】そして、照射前と同様に、光透過率を測定
するとともに、目視により外観検査を行った。測定し
た、波長600nmにおける光透過率の結果を、表1お
よび図3、4に示す。
【0034】また、かかるガラス組成は、溶融時の高温
粘性が低く、良好な作業性を有するとともに、化学的安
定性も高く、ガラス密度が高い等の利点も得られた。
【0035】さらに、CeOやFeを添加しな
い組成よりも、透明性が高く、初期光透過率が高いとい
う結果が得られた。
【0036】 表1−1 実施例 ガラス組成 1 2 3 4 5 6 SiO 73.5 73.5 73.5 73.5 73.5 73.5 Al 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 NaO 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 KO 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 CaO 10.8 10.8 10.8 10.8 10.8 10.8 B 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 SO 0.5 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 CeO 0.1 0.5 1.0 Fe 0.3 0.5 1.0 照射前(%)90 88 86 80 77 70 目視 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 わずかに 少々 緑色透明 緑色透明 照射後(%)23 77 85 34 47 60 目視 少々 無色透明 無色透明 少々 わずかに 少々 茶色透明 茶色透明 茶色透明 緑色透明 変化率(%)74 12 1 58 39 14
【0037】 表1−2 実施例 ガラス組成 7 8 9 10 11 12 SiO 73.5 73.5 73.5 73.5 73.5 73.5 Al 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 NaO 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 KO 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 CaO 10.8 10.8 10.8 10.8 10.8 10.8 B 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 SO 0.5 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 CeO 0.1 0.5 1.0 0.1 0.5 1.0 Fe 0.1 0.1 0.5 0.1 0.1 0.1 V 0.1 0.5 1.0 照射前(%)88 87 80 80 82 82 目視 無色透明 無色透明 わずかに 無色透明 わずかに わずかに 緑色透明 緑色透明 緑色透明 照射後(%)33 87 80 28 82 82 目視 少々 無色透明 無色透明 少々 わずかに わずかに 茶色透明 茶色透明 緑色透明 緑色透明 変化率(%)63 0 0 65 0 0
【0038】 表1−3 実施例 ガラス組成 13 14 15 16 17 18 SiO 65.0 70.0 75.0 73.5 73.5 73.5 Al 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 NaO 13.5 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 KO 1.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 CaO 11.8 10.8 10.8 10.8 10.8 10.8 B 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 SO 0.5 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 CeO 0.1 0.5 1.0 0.1 0.5 1.0 Fe 0.1 0.1 0.5 V 0.1 0.5 1.0 照射前(%)88 87 80 80 82 82 目視 無色透明 無色透明 わずかに 無色透明 わずかに わずかに 緑色透明 緑色透明 緑色透明 照射後(%)33 87 80 28 82 82 目視 少々 無色透明 無色透明 少々 わずかに わずかに 茶色透明 茶色透明 緑色透明 緑色透明 変化率(%)63 0 0 65 0 0
【0039】 表1−4 比較例 ガラス組成 1 2 3 4 5 6 SiO 73.5 73.5 73.5 76.5 76.5 76.5 AlO 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 NaO 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 KO 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 CaO 10.8 10.8 10.8 7.8 7.8 7.8 B 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 SO 0.5 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 Nb 0.5 1.0 PbO 0.1 0.5 1.0 照射前(%)84 84 84 83 83 83 目視 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 照射後(%) 7 7 7 5 8 8 目視 茶不透明 茶不透明 茶不透明 茶不透明 茶不透明 茶不透明 変化率(%)92 92 92 94 90 90
【0040】 表1−5 比較例 ガラス組成 7 8 9 10 11 12 SiO 73.5 73.5 80.0 73.5 73.5 77.5 Al 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 NaO 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 KO 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 CaO 10.8 10.8 10.8 10.8 10.8 6.0 B 0.3 0.3 0.3 1.3 1.3 1.3 SO 0.5 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 V 0.1 0.5 1.0 CeO 0.01 0.1 Fe 0.1 照射前(%)82 79 74 84 84 90 目視 無色透明 わずかに 少々 無色透明 無色透明 無色透明 緑色透明 緑色透明 照射後(%) 5 8 13 7 11 18 目視 茶不透明 茶不透明 茶透明 茶不透明 茶透明 茶透明 変化率(%)94 90 82 92 87 80
【0041】(実施例2〜18)電子線を用い、実施例
1と同様の条件で、表1に示す実施例の組成について、
実験を繰り返した。結果を表1および一部図3〜6に示
す。
【0042】(比較例1〜12)電子線を用い、実施例
1と同様の条件で、表1に示す比較例の組成について、
実験を繰り返した。結果を表1および一部図1、2、5
および6に示す。
【0043】(実施例19〜27)電子線のかわりにγ
線を25kGry照射した以外は、実施例1と同様の条
件で、表2に示す実施例の組成について、実験を繰り返
した。その結果を、表2および一部図8〜9に示す。
【0044】(比較例13〜24)電子線のかわりに、
γ線を用い、実施例19と同様の条件で、表2に示す比
較例の組成について、実験を繰り返した。その結果を、
表2および一部図7および9に示す。
【0045】 表2−1 実施例 ガラス組成 19 20 21 22 23 SiO 73.5 73.5 73.5 73.5 73.5 Al 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 NaO 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 KO 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 CaO 10.8 10.8 10.8 10.8 10.8 B 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 SO 0.5 0.3 0.3 0.3 0.3 CeO 0.1 0.5 1.0 Fe 0.5 1.0 照射前(%)90 88 86 77 70 目視 無色透明 無色透明 無色透明 わずかに 少々 緑色透明 緑色透明 照射後(%)20 75 86 35 63 目視 少々 無色透明 無色透明 わずかに わずかに 茶色透明 茶色透明 緑色透明 変化率(%)78 15 0 55 10
【0046】
【0047】 表2−3 比較例 ガラス組成 13 14 15 16 17 18 SiO 73.5 73.5 73.5 73.5 73.5 73.5 Al 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 NaO 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 KO 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 CaO 10.8 10.8 10.8 10.8 10.8 10.8 B 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 SO 0.5 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 Nb 0.5 1.0 PbO 0.1 0.5 1.0 照射前(%)84 84 84 85 85 85 目視 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 照射後(%) 6 4 9 5 7 11 目視 茶不透明 茶不透明 茶不透明 茶不透明 茶不透明 茶不透明 変化率(%)93 95 89 94 91 87
【0048】 表2−4 比較例 ガラス組成 19 20 21 22 23 24 SiO 73.5 73.5 73.5 73.5 76.5 73.5 Al 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 NaO 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 12.3 KO 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 CaO 10.8 10.8 10.8 10.8 7.8 10.8 B 0.3 0.3 0.3 1.3 1.3 1.3 SO 0.5 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 V 0.1 0.5 1.0 CeO 0.01 0.1 Fe 0.1 照射前(%)84 84 84 84 88 84 目視 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 無色透明 照射後(%) 6 6 5 11 17 8 目視 茶不透明 茶不透明 茶不透明 茶不透明 茶不透明 茶不透明 変化率(%)92 92 94 87 81 90
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、(1)放射線滅菌等の
用途に対して、優れた変色防止効果を有する、(2)溶
融時の高温粘性が低く、良好な作業性を有する、(3)
化学的安定性が高い、(4)ガラス密度が高い、(5)
かつ透明性の高い等の放射線照射変色防止ガラスを提供
することが可能となった。
【0050】また、さらに、所定量のCeOおよびF
あるいはVを組み合わせて、SiO
NaO、CaO、Al、KO、B、S
等またはSiO、NaO、CaO、Al
、KO、B、SO、等に添加すること
により、さらに優れた放射線照射変色防止ガラスを提供
することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1および13(基本ガラス組成物)の電
子線およびγ線照射前における、光透過率の測定チャー
トを示す。
【図2】比較例1(基本ガラス組成物)の電子線照射後
における、光透過率の測定チャートを示す。
【図3】実施例1〜3および19〜21(CeO
0.1、0.5、1.0重量部添加品)の電子線および
γ線照射前における、光透過率の測定チャートを示す。
【図4】実施例1〜3(CeOを0.1、0.5、
1.0重量部添加品)の電子線照射後における、光透過
率の測定チャートを示す。
【図5】実施例5,6および22、23(Fe
0.5、1.0重量部添加品)および比較例11および
24(Feを0.1重量部添加品)の電子線およ
びγ線照射前における、光透過率の測定チャートを示
す。
【図6】実施例5,6(Feを0.5、1.0重
量部添加品)および比較例11(Feを0.1重
量部添加品)の電子線照射後における、光透過率の測定
チャートを示す。
【図7】比較例13(基本ガラス組成物)のγ線照射後
における、光透過率の測定チャートを示す。
【図8】実施例19〜21(CeOを0.1、0.
5、1.0重量部添加品)のγ線照射後における、光透
過率の測定チャートを示す。
【図9】実施例22,23(Feを0.5、1.
0重量部添加品)および比較例24(Feを0.
1重量部添加品)のγ線照射後における、光透過率の測
定チャートを示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量部換算で、SiO:65.0〜8
    0.0、NaO:12.0〜15.0、CaO:1
    0.0〜12.0 Al:0.5〜5.0、CeO:0.1〜3.
    0、KO:0.1〜2.0、B:0.1〜2.
    0、SO:0.1〜2.0、を含むガラス組成物から
    構成されることを特徴とする、放射線照射変色防止ガラ
    ス。
  2. 【請求項2】 前記ガラス組成物に、重量部換算で、F
    :0.3〜3.0をさらに含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の放射線照射変色防止ガラス。
  3. 【請求項3】 重量部換算で、SiO:65.0〜8
    0.0、NaO:12.0〜15.0、CaO:1
    0.0〜12.0 Al:0.5〜5.0、Fe:0.3〜
    3.0、KO:0.1〜2.0、B:0.1〜
    2.0、SO:0.1〜2.0、を含むガラス組成物
    から構成されることを特徴とする、放射線照射変色防止
    ガラス。
  4. 【請求項4】 前記ガラス組成物が、重量部換算で、前
    記CeO:0.5〜2.0含むことを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の放射線照射変色防止ガ
    ラス。
  5. 【請求項5】 前記ガラス組成物が、重量部換算で、V
    :0.5〜3.0をさらに含むことを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線照射変色防
    止ガラス。
  6. 【請求項6】 前記放射線が電子線であって、15〜2
    5KGYの照射量の当該電子線を照射後に、600nm
    の波長における光透過率の変化が、照射前の当該光透過
    率と比較して、80%未満であることを特徴とする、請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の放射線照射変色防止
    ガラス。
  7. 【請求項7】 前記放射線がγ線であって、20〜30
    kGyの照射量の当該γ線を照射後に、600nmの波
    長における光透過率の変化が、照射前の当該光透過率と
    比較して、80%未満であることを特徴とする、請求項
    1〜5のいずれか1項に記載の放射線照射変色防止ガラ
    ス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0867415A2 (en) * 1997-03-26 1998-09-30 Nippon Sheet Glass Co. Ltd. Ultraviolet and infrared radiation absorbing glass
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JP2017193464A (ja) * 2016-04-20 2017-10-26 株式会社オハラ 光学ガラス

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