JPH09295323A - シート拡幅装置 - Google Patents

シート拡幅装置

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JPH09295323A
JPH09295323A JP8112513A JP11251396A JPH09295323A JP H09295323 A JPH09295323 A JP H09295323A JP 8112513 A JP8112513 A JP 8112513A JP 11251396 A JP11251396 A JP 11251396A JP H09295323 A JPH09295323 A JP H09295323A
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JP
Japan
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foamed resin
resin sheet
sheet
belt
guide
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JP8112513A
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English (en)
Inventor
Hiroki Ikehara
弘樹 池原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡樹脂シートの側面を吸引保持して拡幅す
るにあたり、発泡樹脂シート側面近傍の変形が生じ難い
シート拡幅装置を提供する。 【解決手段】 発泡樹脂シート1の側面1aを発泡樹脂
シート1と共に移動し得るベルト6を介して吸引保持す
るシートガイド2,3を発泡樹脂シート1の幅方向両側
に配置して、発泡樹脂シート1をベルト6と共に移動し
つつ拡幅するに際し、ベルト6の側面1a側の面を第
1,第2の案内板8,9に当接させ、第1,第2の案内
板8,9間の間隙を発泡樹脂シート1の厚みと同等の大
きさとして該間隙に発泡樹脂シート1を案内し、発泡樹
脂シート1の側面1a近傍における厚みの増大を防止す
ると共に、圧縮気体供給孔12a,13aから圧縮気体
を供給して発泡樹脂シート1と案内板8,9との間の接
触抵抗を低減するシート拡幅装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡樹脂シートを
連続的に生産するにあたり、発泡樹脂シートの冷却固化
前に縦じわを除去するためのシート拡幅装置に関し、特
に、シートの幅方向側面を真空吸引して拡幅するにあた
り、発泡樹脂シートの変形が生じ難く、且つ発泡樹脂シ
ートの厚みの如何に関わらず確実に拡幅し得るシート拡
幅装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡樹脂シートの生産性を高めるため
に、従来、長尺状の発泡樹脂シートを連続的に生産して
いる。すなわち、発泡樹脂シートを加熱等により発泡さ
せ、しかる後ロール等に巻き取ることにより、長尺状の
発泡樹脂シートを得ていた。
【0003】ところで、発泡直後の発泡樹脂シートは、
三次元的に発泡しているため、冷却固化に先だち、表面
に横じわや縦じわが発生しやすくなっている。横じわに
ついては、送り出される発泡樹脂シートの速度よりも、
巻き取り速度を大きくし、発泡樹脂シートの長手方向に
テンションを掛けることにより除去することができる。
縦じわを除去するには、発泡樹脂シートの幅方向外側に
向かって力を加え拡幅する必要がある。
【0004】従来、発泡樹脂シートの生産に際し用いら
れるシート拡幅装置としては、発泡樹脂シートの両側面
近傍を機械的に把持し、シートを幅方向外側に移動させ
ることにより拡幅するものが提案されている。しかしな
がら、発泡直後の発泡樹脂シートは未だ固化していな
い。従って、機械的に発泡樹脂シートの側面近傍を把持
する拡幅装置では、発泡樹脂シートの側面近傍部分が損
傷する。よって、得られた発泡樹脂シートにおいて、側
面近傍部分を除去しなければならず、生産性が低下し、
かつ発泡樹脂シートのコストが高くつくことになる。
【0005】そこで、真空吸引により発泡樹脂シートの
側面近傍を保持し、拡幅する装置が提案されている。例
えば、特公昭48−9955号公報、特開昭58−18
7320号公報、特開平3−49935号公報等には、
発泡樹脂シートの幅方向両側に、発泡樹脂シートの側面
を吸引保持し得るガイダーを設け、ガイダーを発泡樹脂
シートの幅方向外側に移動させることにより発泡樹脂シ
ートを拡幅する装置が開示されている。
【0006】上記ガイダーには、発泡樹脂シートを案内
する溝が設けられており、該溝の奥には、発泡樹脂シー
トの側面に接触される移動ベルトが配置されており、移
動ベルトは発泡樹脂シートと共に発泡樹脂シートの搬送
方向に移動し得るように構成されている。また、移動ベ
ルトには多数の通気孔が設けられており、該移動ベルト
の発泡樹脂シート側面とは反対側に、発泡樹脂シート側
面を吸引するための減圧チャンバーが設けられている。
【0007】また、上記シート案内溝では、発泡樹脂シ
ートの側面が移動ベルトに接触されているだけであり、
発泡樹脂シートの側面近傍において発泡樹脂シートの上
下には隙間が設けられていた。
【0008】従って、上記シート拡幅装置では、拡幅に
際し発泡樹脂シートは側面において移動ベルトに接触を
して吸引保持されているだけであり、発泡樹脂シートの
上下には隙間が存在するので、拡幅にあたり、発泡樹脂
シートの側面近傍において上面及び下面は他の部材と接
触しない。よって、発泡樹脂シートの損傷を防止しつつ
拡幅を行うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発泡直
後の発泡樹脂シートは充分に固化していないため、非常
に柔らかい。従って、上記発泡樹脂シートの側面を真空
吸引する形式のガイダーを用いた拡幅装置では、発泡樹
脂シートの上面及び下面が他の部材に接触していないに
しても、真空吸引により側面近傍の部分において盛り上
がり、すなわち厚みが増加し、平坦な発泡樹脂シートを
得ることができないことがあった。さらに、ロールに巻
回した場合には、発泡樹脂シートの側面近傍部分が盛り
上がるため、巻回されている発泡樹脂シート間の幅方向
中央部において隙間が生じ、発泡樹脂シートに所望でな
いテンションが加わるという問題もあった。
【0010】また、上記真空吸引により発泡樹脂シート
の側面を保持する形式のガイダーを用いた場合には、発
泡樹脂シートの側面近傍において上下に隙間を設ける必
要があったが、厚みの大きな発泡樹脂シートを拡幅しよ
うとした場合、発泡樹脂シートの厚みに応じて上記隙間
を設けるには、案内溝の厚みを調整する必要があり、該
調整作業が煩雑であるという問題もあった。
【0011】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、発泡直後の発泡樹脂シートを拡幅する場合で
あっても、発泡樹脂シートの側面近傍における変形が生
じ難く、かつ厚みの異なる発泡樹脂シートを拡幅する場
合でも調整作業が容易であるシート拡幅装置を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるシート拡
幅装置は、長尺状発泡樹脂シートの幅方向両側面を真空
吸引して拡幅するシート拡幅装置であって、発泡樹脂シ
ートの側面を幅方向外側に吸引するために発泡樹脂シー
トの両側に配置された第1,第2のシートガイドを備
え、前記第1,第2のシートガイドが、それぞれ、発泡
樹脂シートの側面に当接されかつ発泡樹脂シートともに
発泡樹脂シートの流れ方向に搬送される、多数の吸引孔
を有するベルトと、前記ベルトの発泡樹脂シートの側面
に当接される部分において、発泡樹脂シートとは反対側
に配置された減圧チャンバーと、前記ベルトの発泡樹脂
シートに当接される部分において、発泡樹脂シートの流
れ方向に沿うように延ばされており、前記ベルトの表面
に当接されており、かつ発泡樹脂シートの厚みに応じた
間隙を隔てて配置された第1,第2の案内板とを備え、
前記第1,第2の案内板と発泡樹脂シートの間に圧縮気
体を供給するための圧縮気体供給孔が設けられているこ
とを特徴とする。
【0013】本発明にかかるシート拡幅装置では、発泡
樹脂シートの側面にベルトが接触され、該ベルトを介し
て側面が吸引されることにより発泡樹脂シートが第1,
第2のシートガイドに保持される。しかしながら、発泡
樹脂シートの側面が強く吸引されたとしても、発泡樹脂
シートの側面近傍において、発泡樹脂シートの上面及び
下面が第1,第2の案内板により規制されており、発泡
樹脂シートが膨らみ得る間隙が設けられていない。すな
わち、第1,第2の案内板間の間隙は、発泡樹脂シート
の厚みに応じて、該厚みと同等に構成されている。従っ
て、発泡樹脂シートの上面及び下面は初期の形状を保た
れ、その状態のまま発泡樹脂シートが拡幅される。
【0014】すなわち、本発明にかかるシート拡幅装置
は、第1,第2の案内板間の間隙により発泡樹脂シート
の厚みに応じた案内溝を形成し、拡幅に際しての発泡樹
脂シートの側面近傍における上下の隙間を無くすことに
より、発泡樹脂シートの部分的な膨らみを防止したこと
に特徴を有する。
【0015】さらに、本発明にかかるシート拡幅装置で
は、第1,第2の案内板と発泡樹脂シートとの間に圧縮
気体が圧縮気体供給口から供給され、それによって第
1,第2の案内板と発泡樹脂シートとの間の接触抵抗が
低減されている。
【0016】また、上記のように第1,第2の案内板間
の間隙により発泡樹脂シートの上下を規制した場合、第
1,第2の案内板が発泡樹脂シートの上面及び下面に接
触されるが、この接触抵抗を低減する為に、第1,第2
の案内板は、好ましくは発泡樹脂シートとの接触抵抗が
小さい超高分子量ポリエチレンにより構成される。
【0017】よって、本発明のシート拡幅装置を用いる
ことにより、発泡樹脂シートの側面近傍の上面及び下面
の変形を防止しつつ、しかも発泡樹脂シートの上面や下
面に損傷を与えることなく、発泡樹脂シートを拡幅する
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
拡幅装置の一例を説明する。図1は、本発明のシート拡
幅装置の一例を示す平面図であり、図2は一方のシート
ガイドの要部を示す図1のA−A線に沿う断面図であ
る。
【0019】図1から明らかなように、発泡樹脂シート
1が矢印B方向に搬送されている。発泡樹脂シート1
は、発泡炉で発泡された後、冷却固化されてロールに巻
き取られる。もっとも、発泡直後には、発泡樹脂シート
1は柔らかく、かつ図1に矢印Cで示す多数の縦じわを
有する。
【0020】図1及び図2に示すシート拡幅装置は、縦
じわCを無くすために用いられている。図1に示すシー
ト拡幅装置は、第1,第2のシートガイド2,3を有す
る。第1のシートガイド2は、発泡樹脂シート1の幅方
向一端側に、第2のシートガイド3は他端側に配置され
ている。
【0021】第1,第2のシートガイド2,3は、それ
ぞれ、真空吸引により発泡樹脂シート1の側面を吸引保
持し得るように構成されている。また、シートガイド
2,3は、発泡樹脂シート1の側面を吸引保持した後、
図1の矢印D,D方向に移動され、すなわち幅方向外側
に移動され、それによって発泡樹脂シート1を拡幅す
る。
【0022】シートガイド2の構造を、図2を参照して
説明する。シートガイド2は、減圧チャンバー4を有す
る。減圧チャンバー4には開口4aが設けられている。
開口4aは真空ポンプ等の吸引源に接続されており、そ
れによって減圧チャンバー4内が減圧されるように構成
されている。
【0023】また、減圧チャンバー4の開口4aとは反
対側の壁面には、吸引孔4bが形成されている。吸引孔
4bは図2の紙面−紙背方向に延びており、すなわち図
1に示すシートガイド2の長手方向に所定の長さを有す
るように構成されている。なお、吸引孔4bを形成する
ために、減圧チャンバー4では、チャンバー本体4cの
一方の側面が開口されており、該開口に図2の紙面−紙
背方向に伸びる蓋材4dが固定されており、該蓋材4d
に吸引孔4bが形成されている。
【0024】なお、5はベルト支持部材であり、ベルト
支持部材5は、吸引孔4bが開口している開口部5aを
有する。開口部5aは、吸引孔4bと同様に、図2の紙
面−紙背方向に延ばされている。
【0025】吸引孔4b及び開口部5aを閉成するよう
にベルト6が配置されている。ベルト6は、メッシュベ
ルトや多数の貫通孔を有する多孔成部材で構成されてお
り、従って、ベルト6の他方側に配置された発泡樹脂シ
ート1の側面1aを吸引孔4b側から吸引保持し得るよ
うに構成されている。
【0026】また、ベルト6は、発泡樹脂シート1と共
に発泡樹脂シート1の搬送方向に移動され得るように構
成されている。すなわち、図1に示すように、ベルト6
は、ローラー7a〜7dに架け渡されており、何れかの
ローラーを回転駆動することにより、図示の矢印E方向
に周回されている。ベルト6は、発泡樹脂シート1と等
しい速度で発泡樹脂シート1と同一方向に移動し得るよ
うに構成されており、従って、発泡樹脂シート1の側面
を吸着保持した状態で、発泡樹脂シート1と共に移動し
得るように構成されている。
【0027】なお、ベルト6のテンションは、ベルト6
を外側に押圧するように上述したローラー7a〜7dの
何れかの位置を移動させることにより調整することが出
来る。
【0028】また、シートガイド2では、ベルト6の発
泡樹脂シート1が当接される側の面に、第1,第2の案
内板8,9が設けられている。ここで、第1の案内板8
の下端面と第2の案内板9の上端面がベルト6の発泡樹
脂シート1が当接される面に位置するように、第1,第
2の案内板8,9が配置されている。従って、吸引され
た発泡樹脂シート1がベルト6の主面からずれて側面に
くい込むことがない。好ましくは、第1,第2の案内板
8の下端面と第2の案内板9の上端面との間の中心が、
ベルト6の幅方向中心に合わせられ、それによって、発
泡樹脂シート1の側面の厚み方向中心をベルト6の中心
に容易に位置合わせでき、吸引保持をより確実に行い得
る。第1,第2の案内板8,9は、図2に示した例で
は、発泡樹脂シート1との接触抵抗が小さい超高分子量
ポリエチレンで構成されている。
【0029】第1,第2の案内板8,9は、案内溝を構
成するために、所定の間隙を隔てて上下に配置されてい
る。すなわち、第1の案内板8の下端面と、第2の案内
板9の上端面とが発泡樹脂シートを1の厚みとほぼ同等
の間隙を隔てて配置されている。従って、発泡樹脂シー
ト1の上面及び下面が、側面1a近傍において、第1の
案内板8の下端面と第2の案内板9の上端面に接触され
ている。
【0030】第1,第2の案内板8,9は、シートガイ
ド2のハウジング材10,11に設けられた凹部10
a,11aに固定されている。従って、第1,第2の案
内板8,9はシートガイド2に固定されており、シート
ガイド2では、上述したベルト6のみが発泡樹脂シート
1と共に移動し得るように構成されている。
【0031】他方、ハウジング材10,11には、発泡
樹脂シート1が搬送される方向に延びる圧縮気体流通孔
12,13が形成されている。圧縮気体流通孔12,1
3は、図2に示されていない部分において、ボンベやエ
アコンプレッサー等の圧縮空気供給源に接続されてい
る。また、圧縮気体流通孔12,13には、それぞれ、
細い圧縮気体供給孔12a,13aが連通している。圧
縮気体供給孔12a,13aは、ハウジング材10,1
1の発泡樹脂シート1に対向する面10b,11bに開
口している。
【0032】従って、圧縮気体供給孔12a,13aか
ら供給された圧縮空気が、発泡樹脂シート1の側面1a
近傍において、発泡樹脂シート1の周囲に供給される。
この圧縮空気は、第1,第2の案内板8,9と発泡樹脂
シート1との間の隙間に入り込み、両者の接触抵抗を低
めるように作用する。
【0033】なお、図2において、14及び15はボル
トを示し、ハウジング材10,11に固定されたプレー
ト16,17と、減圧チャンバー4とを一体化する為に
用いられている。
【0034】シートガイド3は、上述したシートガイド
2と同様に構成されている。従って、シートガイド3の
説明については、シートガイド2について行った上記説
明を援用することにより省略する。
【0035】次に、上述したシート拡幅装置により発泡
樹脂シート1を拡幅する際の操作につき説明する。発泡
樹脂シート1を拡幅するにあたっては、シートガイド
2,3を発泡樹脂シート1が送られてくる部分におい
て、発泡樹脂シート1の幅方向両側にシートガイド2,
3を配置しておく。そして、発泡樹脂シート1の一方の
側面1aが、第1,第2の案内板8,9間の案内溝に入
り込み得るように手で誘導する。同様にして、他方のシ
ートガイド3の第1,第2の案内板間の案内溝にも発泡
樹脂シート1を挿入する。
【0036】しかる後、発泡樹脂シート1を矢印B方向
に搬送すると共に、シートガイド2,3のベルト6を駆
動する。発泡樹脂シート1は矢印B方向に搬送されると
共に、減圧チャンバー4の吸引孔4bから吸引され、発
泡樹脂シート1の側面1aがベルト6に吸引保持され
る。
【0037】従って、発泡樹脂シート1をシートガイド
2,3で吸引保持した状態で、シートガイド2,3を図
1に示した矢印D方向に移動することにより発泡樹脂シ
ート1を拡幅することができる。
【0038】この場合、発泡樹脂シート1は、ベルト6
と共に移動するが、発泡樹脂シート1の側面1a近傍
は、第1,第2の案内板8,9間の間隙を移動すること
になる。言い換えれば、発泡樹脂シート1は、第1,第
2の案内板8,9の間隙を案内溝として移動されること
になる。
【0039】第1,第2の案内板8,9間の間隙は、発
泡樹脂シート1の厚みと同等に設定されている。従っ
て、発泡樹脂シート1をかなり強く吸引した場合であっ
ても、発泡樹脂シート1の側面1a近傍では、発泡樹脂
シート1の上下に逃げ場が無いため、発泡樹脂シート1
の側面1a近傍において発泡樹脂シート1が膨むことが
ない。
【0040】加えて、第1,第2の案内板8,9は接触
抵抗が低い超高分子量ポリエチレンより成り、かつ圧縮
気体供給孔12a、13aから圧縮空気が発泡樹脂シー
ト1と第1,第2の案内板8,9との間の隙間に供給さ
れている。しかも、この圧縮空気は、発泡樹脂シート1
の流れ方向に沿って噴射されている。
【0041】従って、発泡樹脂シート1の上下を第1,
第2の案内板8,9で規制したとしても、発泡樹脂シー
ト1と第1,第2の案内板8,9との間の接触抵抗が効
果的に低められているので、第1,第2の案内板8,9
との接触により発泡樹脂シート1の上面及び下面が損傷
するおそれもない。
【0042】また、シートガイド2では、ハウジング1
0,11に固定される第1,第2の案内板8,9を変更
することにより、異なる厚みの発泡樹脂シート1にも容
易に対応することができる。
【0043】なお、本発明にかかる発泡樹脂シートの拡
幅装置は、発泡樹脂シートの種類の如何を問わず、発泡
樹脂シートを連続的に生産する場合に適用することがで
きるが、一例を挙げると、発泡ポリエチレンシートや発
泡ポリプロピレンシートであって、発泡倍率が5〜40
倍程度、厚みが0.8〜14mm程度の発泡樹脂シート
の製造に好適に用いることができる。
【0044】圧縮空気は、上記のように接触抵抗を低減
するために供給されており、その圧力自体は特に限定さ
れるわけではない。また、圧縮空気に代えて、窒素等の
他の気体を圧縮して供給してもよい。
【0045】また、上記第1,第2の案内板8,9の下
端面〜上端面については、表面をフッ素樹脂によりコー
ティングし、それによって、発泡樹脂シート1との接触
抵抗をより一層低減してもよい。
【0046】また、シートガイド2,3を冷却する為
に、冷却水が通される孔をハウジング材10,11等に
形成し、シートガイド2,3の過熱を防止してもよい。
図1及び図2を参照して示したシート拡幅装置は、本発
明にかかるシート拡幅装置の一例を示すものに過ぎず、
上記シートガイドは、適宜変形することができる。
【0047】例えば、ハウジング材10,11及び減圧
チャンバー4は、一体的に構成されてもよく、あるいは
ボルト14,15を用いずに接合材を用いて一体化され
ていてもよい。
【0048】さらに、圧縮気体を供給するための圧縮気
体供給孔12a,13aは、その発泡樹脂シート1側で
開孔している部分が、第1,第2の案内板8,9に隣接
するように傾斜されていてもよい。
【0049】また、上記支持部材5は、ベルト6を支持
するために設けられているが、ベルト6が入り込み得る
凹部を減圧チャンバー4の蓋材4dに直接形成してもよ
い。もっとも、支持部材5を用いる場合には支持部材5
を減圧チャンバー4に対して着脱自在とすることによ
り、幅の異なるベルトを用いる場合に、同じ減圧チャン
バー4を用い、支持部材5の形状を変更するだけで対応
することができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかるシート拡
幅装置によれば、拡幅に際し発泡樹脂シートの側面をベ
ルトを介して減圧チャンバーから吸引することにより、
発泡樹脂シートがシートガイドに吸引保持される。ま
た、ベルトは発泡樹脂シートと共に搬送されるため、シ
ートガイドを発泡樹脂シートの幅方向外側に移動させる
ことにより、発泡樹脂シートをベルトと共に搬送しつつ
拡幅することができる。
【0051】しかも、発泡樹脂シートの側面を強く吸引
したとしても、発泡樹脂シートは側面近傍において、第
1,第2の案内板間の間隙に案内されて移動している。
従って、第1,第2の案内板により発泡樹脂シートの厚
み方向の変形が規制される為、発泡樹脂シートの側面が
吸引によりベルトに強く押しつけられたとしても、発泡
樹脂シートが側面近傍において変形し難い。すなわち、
発泡樹脂シートの側面近傍における膨れを確実に防止す
ることができる。
【0052】しかも、第1,第2の案内板と発泡樹脂シ
ートとの間の接触抵抗が圧縮気体の供給により低減され
るため、第1,第2の案内板により発泡樹脂シートを案
内したとしても、発泡樹脂シートの上面及び下面の損傷
も生じ難い。
【0053】また、第1,第2の案内板間の間隙の中心
を、ベルトの幅方向中心に合致させた場合には、発泡樹
脂シートの側面の中心をベルトの幅方向中心に位置合わ
せすることができ、発泡樹脂シートの吸引保持をより確
実に行い得ると共に、発泡樹脂シートの厚みに応じて案
内板間の間隙を調整する作業をセンター基準により容易
に行い得る。
【0054】よって、本発明によれば、発泡樹脂シート
の側面近傍における変形を防止しつつ、発泡樹脂シート
を確実にかつ安定に拡幅することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート拡幅装置の一例を説明するため
の部分切欠平面図。
【図2】図1のA−A線に沿う部分を拡大して示す断面
図であり、シートガイドの要部を示す図。
【符号の説明】
1…発泡樹脂シート 2,3…シートガイド 4…減圧チャンバー 4b…吸引孔 6…ベルト 8,9…第1,第2の案内板 12,13…圧縮気体流通経路 12a,13a…圧縮気体供給孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状発泡樹脂シートの幅方向両側面を
    真空吸引して拡幅するシート拡幅装置であって、 発泡樹脂シートの側面を幅方向外側に吸引するために発
    泡樹脂シートの両側に配置された第1,第2のシートガ
    イドを備え、 前記第1,第2のシートガイドが、それぞれ、 発泡樹脂シートの側面に当接されかつ発泡樹脂シートと
    もに発泡樹脂シートの流れ方向に搬送される、多数の吸
    引孔を有するベルトと、 前記ベルトの発泡樹脂シートの側面に当接される部分に
    おいて、発泡樹脂シートとは反対側に配置された減圧チ
    ャンバーと、 前記ベルトの発泡樹脂シートに当接される部分におい
    て、発泡樹脂シートの流れ方向に沿うように延ばされて
    おり、前記ベルトの表面に当接されており、かつ発泡樹
    脂シートの厚みに応じた間隙を隔てて配置された第1,
    第2の案内板とを備え、 前記第1,第2の案内板と発泡樹脂シートの間に圧縮気
    体を供給するための圧縮気体供給孔が設けられているシ
    ート拡幅装置。
JP8112513A 1996-05-07 1996-05-07 シート拡幅装置 Pending JPH09295323A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110640965A (zh) * 2019-10-28 2020-01-03 安徽艾迪文新材料有限公司 一种发泡片材发泡***的智能机械手

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CN110640965A (zh) * 2019-10-28 2020-01-03 安徽艾迪文新材料有限公司 一种发泡片材发泡***的智能机械手

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