JPH0929164A - 塗布剤の塗布パターン幅の制御方法 - Google Patents

塗布剤の塗布パターン幅の制御方法

Info

Publication number
JPH0929164A
JPH0929164A JP18574295A JP18574295A JPH0929164A JP H0929164 A JPH0929164 A JP H0929164A JP 18574295 A JP18574295 A JP 18574295A JP 18574295 A JP18574295 A JP 18574295A JP H0929164 A JPH0929164 A JP H0929164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
gun
pattern width
work
agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18574295A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Motohashi
高志 本橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP18574295A priority Critical patent/JPH0929164A/ja
Publication of JPH0929164A publication Critical patent/JPH0929164A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】塗布剤の温度変化や粘度変化、あるいは、塗布
ガンのノズルの摩耗等によらずに、所定の目標パターン
幅で塗布剤を塗布ガンから噴出させつつ該塗布剤を均一
にワークに塗布することができる制御方法を提供する。 【解決手段】定期的あるいは塗布剤5の温度が所定量以
上変化したとき、塗布ガン2による塗布剤5のワークW
への塗布パターン幅を撮像装置8を用いて検知し、その
検知した塗布パターン幅が目標パターン幅に合致するよ
うに塗布ガン2とワークWとの距離を設定する。以後
は、新たな距離設定を行うまで、設定した距離で塗布ガ
ン2によるワークWへの塗布剤5の塗布作業を行う。塗
布ガン2から噴出される塗布剤5の吐出量は略一定に制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PVC等の高粘度
の塗布剤を塗布ガンにより所定の塗布パターン幅でワー
クに塗布するための制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の車体のフロアの下面部に
は、PVC(塩化ビニル樹脂)やシーリング剤等の高粘
度の塗布剤が塗布され、この塗布作業は、近年、ロボッ
トのアーム先端部に備えられた塗布ガンから塗布剤をワ
ークに向かって噴出することにより行われている。この
場合、車体フロア等のワークは大面積であるため、ワー
クの塗布面が複数の塗布部位に分けられ、それらの塗布
部位に順次塗布剤を塗布する。
【0003】このような塗布作業を行う場合、塗布剤の
過剰な重ね塗りや塗り残しを回避するために、塗布ガン
から噴出される塗布剤のワークへの塗布パターン幅をあ
らかじめ定めた目標パターン幅に制御することが重要と
なる一方、前記塗布剤は温度変化等に起因して粘度変化
を生じやすい。このため、例えば塗布ガンへの塗布剤の
供給流量を一定としても、塗布剤の温度変化や粘度変化
に起因して、塗布ガンのノズルからの塗布剤の吐出流量
や吐出圧力等の噴出状態が変化して、塗布パターン幅の
変動を生じやすい。
【0004】そこで、このように塗布剤の塗布パターン
幅を制御する技術として、近年、例えば特開平7−24
386号公報や、特開平7−60172号公報に開示さ
れているものが提案されている。
【0005】特開平7−24386号公報のものでは、
撮像装置を用いて塗布剤の塗布パターン幅を検知し、そ
の検知した塗布パターン幅が目標パターン幅に合致する
ように塗布ガンへの塗布剤の供給流量を制御している。
【0006】また、特開平7−60172号公報のもの
では、塗布ガンに供給される塗布剤の圧力と温度とをそ
れぞれセンサにより検知し、その検知した圧力及び温度
からあらかじめ定めた演算式によって求まる移動量だ
け、塗布ガンとワークとの距離を調整することにより、
塗布パターン幅が目標パターン幅に合致するようにして
いる。
【0007】しかしながら、これらの公報の技術では次
のような不都合を生じるものであった。
【0008】すなわち、特開平7−24386号公報の
ものでは、塗布パターン幅と目標パターン幅とを合致さ
せるために、塗布ガンへの塗布剤の供給流量を制御して
いるため、ワークに塗布される塗布剤の膜厚が不均一な
ものとなり易い。この場合、塗布剤の膜厚が過剰に厚く
なると、余分な塗布剤を使用することとなって、コスト
的に不利なものとなり、また、塗布剤の膜厚が過剰に薄
くなると、品質上の問題を生じる。
【0009】また、特開平7−60172号公報のもの
では、塗布ガンに供給される塗布剤の圧力及び温度のみ
に応じて塗布ガンとワークとの距離を調整するものであ
るので、塗布ガンのノズルが摩耗を生じた場合には、前
記圧力及び温度を一定に制御しても(このとき、塗布ガ
ンとワークとの距離は一定距離に維持される)、塗布パ
ターン幅は、塗布ガンのノズルが正常である場合に較べ
て狭くなり、塗布パターン幅を目標パターン幅とを合致
させることができなくなる。特に、塗布剤としてPVC
を使用した場合には、一般に、該PVCに炭酸カルシウ
ム等、摩耗促進物質が含まれると共に、塗布ガンへの塗
布剤の供給圧力も極めて高いものとなる(最大100〜
160kg・f/cm2 )ため、ノズルの摩耗を生じや
すく、従って、上記の不都合を生じやすくなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、塗布剤の温度変化や粘度変化、あるいは、塗
布ガンのノズルの摩耗等によらずに、所定の目標パター
ン幅で塗布剤を塗布ガンから噴出させつつ該塗布剤を均
一にワークに塗布することができる制御方法を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、ワークと一定距離を存して配置された塗
布ガンから該ワークに向かって噴出される塗布剤の塗布
パターン幅をあらかじめ定めた目標パターン幅に制御す
る方法であって、前記塗布剤を略一定の吐出流量で前記
塗布ガンから噴出させ、その時の該塗布剤の塗布パター
ン幅を検知するパターン幅検知工程と、検知された塗布
パターン幅を前記目標パターン幅と比較し、両パターン
幅の偏差に基づき、両パターン幅を一致させるための前
記塗布ガンとワークとの距離を設定する距離設定工程
と、設定された塗布ガンとワークとの距離で該塗布ガン
から前記略一定の吐出流量の塗布剤をワークに向かって
噴出して塗布する塗布工程とを備えたことを特徴とする
ものである。
【0012】かかる本発明によれば、塗布剤を略一定の
吐出流量で塗布ガンから噴出させた時の実際の塗布パタ
ーン幅を検知して、その検知した塗布パターン幅が目標
パターン幅に一致するように塗布ガンとワークとの距離
を設定するので、その設定される距離は、現在の塗布剤
の温度状態や粘度状態、塗布ガンのノズルの摩耗状態に
おいて塗布パターン幅を目標パターン幅に一致させるこ
とができる塗布ガンとワークとの距離となる。従って、
塗布ガンとワークとの距離を設定された距離として、該
塗布ガンから前記略一定の吐出流量の塗布剤をワークに
向かって噴出して塗布することで、該ワークに対する実
際の塗布パターン幅を目標パターン幅に一致させること
ができる。また、塗布ガンからの塗布剤の吐出流量を略
一定とするので、ワークに塗布された塗布剤の膜厚が均
一なものとなる。
【0013】よって、本発明によれば、塗布剤の温度変
化や粘度変化、あるいは、塗布ガンのノズルの摩耗等に
よらずに、所定の目標パターン幅で塗布剤を塗布ガンか
ら噴出させつつ該塗布剤を均一にワークに塗布すること
ができる。
【0014】このような本発明において、前記パターン
幅検知工程及び距離設定工程は、ワークに塗布剤を塗布
する毎に行うことも可能であるが、ワークへの塗布パタ
ーン幅に変動を生ぜしめる塗布剤の温度や粘度、あるい
はノズルの摩耗状態等は、一般には、時間的変化が小さ
い。
【0015】そこで、本発明では、前記パターン幅検知
工程及び距離設定工程は、所定のタイミングで定期的に
行い、あるいは、前記塗布工程における前記塗布剤の温
度が該塗布工程に先行して行われた前回の前記パターン
幅検知工程における塗布剤の温度に対して所定量以上変
化したときに新たに行う。
【0016】このようにすることで、ワークへの塗布パ
ターン幅に不適正な変動を生ぜしめる塗布剤の温度や粘
度、あるいはノズルの摩耗状態等が変化した場合には、
塗布ガンとワークとの距離を適正なものとしてワークへ
の塗布パターン幅を目標パターン幅に制御することがで
きると共に、塗布剤の温度や粘度、あるいはノズルの摩
耗状態が変化せず、あるいは、その変化が十分に小さい
状態では、塗布ガンとワークとの距離を一定に維持して
おくだけでワークへの塗布パターン幅を目標パターン幅
に制御しつつワークの塗布作業を量産的に行うことがで
き、作業効率を高めることができる。
【0017】また、本発明においては、さらに、前記塗
布ガンに供給される前記塗布剤を該塗布ガンのノズルに
導く通路に通路面積を調整可能な絞り部が設けられ、前
記パターン幅検知工程は、前記塗布ガンに略一定流量の
塗布剤を供給しつつ該絞り部の上流部の圧力が所定値に
なるように前記絞り部の通路面積を調整することによ
り、前記塗布ガンから略一定の吐出流量で塗布剤を噴出
せしめ、前記塗布工程は、前記塗布ガンに略一定流量の
塗布剤を供給しつつ前記絞り部の通路面積を前記パター
ン幅検知工程で調整された通路面積に維持することによ
り、該塗布ガンから前記略一定の吐出流量の塗布剤をワ
ークに向かって噴出せしめる。
【0018】このように前記絞り部を塗布ガンに設けて
おくことで、前記パターン幅検知工程において、該絞り
部の上流部の圧力が所定値になるように絞り部の通路面
積を調整するだけで、塗布剤の温度やその温度に応じた
粘度等によらずに、塗布ガンから略一定の吐出流量で塗
布剤を噴出せしめて、塗布パターン幅を検知することが
でき、さらに、前記塗布工程においては、絞り部の通路
面積を前記パターン幅検知工程で調整された通路面積に
維持するだけで、塗布ガンから略一定の吐出流量で塗布
剤を噴出せしめつつ目標パターン幅に合致した塗布パタ
ーン幅でワークに塗布剤を塗布することができる。
【0019】尚、この場合、前記パターン幅検知工程に
おいて、さらに塗布ガンによる塗布剤の吐出流量を適宜
の流量センサ等を用いて検知し、その検知される吐出流
量が所定値になるように絞り部の通路面積を調整するこ
とで、一定の吐出流量の塗布剤を塗布ガンから噴出させ
るようにしてもよい。
【0020】また、塗布ガンに略一定流量の塗布剤を供
給するためには、例えば定量ポンプを用いて塗布ガンに
塗布剤を供給すればよい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1乃至図
7を参照して説明する。図1は本実施形態における塗布
装置のシステム構成図、図2は図1の装置の要部の説明
図、図3及び図4は図1の装置の作動を説明するための
フローチャート、図5及び図6は図1の装置の作動を説
明するための線図、図6は図1の装置の作動を説明する
ための説明図である。
【0022】図1を参照して、1は塗布ガン2をアーム
先端部に装着したロボット装置、3はロボット装置1を
制御するロボットコントローラ、4は塗布ガン2に塗布
剤5(本実施形態では例えばPVC)を供給する定量ポ
ンプ、6は定量ポンプ4を駆動するサーボモータ、7は
塗布剤5を貯留したタンク、8は塗布ガン2から噴出さ
れる塗布剤5のパターン幅を検知するための撮像装置、
9は塗布剤5を塗布するワークWと塗布ガン2との距離
の設定等を行うためのシステムコントローラである。サ
ーボモータ6により駆動される定量ポンプ4は、その吸
入ポートとタンク7とを接続する吸入管10を介してタ
ンク7内の塗布剤5を吸入する。そして、吸入した塗布
剤5を、定量ポンプ4の吐出ポートから導出された供給
管11と、ロボット装置1のアーム1aに固設されたサ
ーキュレーションバルブ12及び流量センサ13と、該
流量センサ13から導出された供給管14とを順に介し
て塗布ガン2に供給する。この場合、流量センサ13に
より検出される塗布剤5の供給流量はシステムコントロ
ーラ9に与えられ、該システムコントローラ9は、その
供給流量を監視しつつ所定流量の塗布剤5が塗布ガン2
に供給されるようにサーボモータ6を制御する。また、
定量ポンプ4から供給される塗布剤5の一部はサーキュ
レーションバルブ12から導出された回収管15を介し
てタンク7に回収される。
【0023】尚、図1において、Saは塗布剤5を塗布
するワークWが搬入される塗布作業ステーションであ
り、該ワークWへの塗布作業に際しては、ロボット装置
1は、ロボットコントローラ3の制御により、あらかじ
め定められたティーチングデータに従って、塗布ガン2
をワークWの塗布面に対向配置しつつ該塗布面に沿って
移動せしめる。
【0024】また、SbはワークWへの塗布作業に際し
ての塗布ガン2とワークWとの距離を設定するための作
業を行う距離設定作業ステーションであり、この距離設
定作業ステーションSbには、前記撮像装置8が配置さ
れると共に、後述するタイミングでロボット装置1によ
り塗布ガン2が移動される。この場合、前記撮像装置8
は、距離設定作業ステーションSbに移動された塗布ガ
ン2から噴出される塗布剤5のパターンを、塗布作業ス
テーションSaにおけるワークWの塗布ガン2からの距
離と同じ距離位置で撮像し、その撮像データをシステム
コントローラ9に出力する。そして、システムコントロ
ーラ9は、撮像装置8により得られた画像データに基づ
き、塗布剤5の塗布パターン幅を検知する。
【0025】図2を参照して、前記塗布ガン2は、ロボ
ット装置1のアーム1aの先端部に固設された固定基部
16と、該固定基部16にガイドレール17を介して塗
布剤5の噴出方向に移動自在に設けられた可動部17と
を備えている。この場合、可動部17は、そのガイドレ
ール17に設けられたラック18が、固定基部16に固
設されたサーボモータ19により減速機20及びベベル
ギヤ21,22を順に介して回転駆動されるピニオンギ
ヤ23に噛合されており、該ピニオンギヤ23の回転に
より、塗布剤5の噴出方向に移動する。尚、サーボモー
タ19は前記システムコントローラ9により制御される
ようになっている。
【0026】可動部17には、前記供給管14(図1参
照)が接続される流入ポート24が設けられ、該流入ポ
ート24は、可動部17の先端部に取着されたノズル2
5に可動部17内部に形成された通路26,27,2
8,29を順に介して連通されている。
【0027】通路27には、その通路面積を調整するた
めのロッド30が該通路27の長手方向に移動自在に挿
通されており、このロッド30の通路27に挿通された
部分は先細りのテーパ状に形成されている。これによ
り、該ロッド30の挿通部分に通路27の絞り部31が
形成され、該絞り部31の通路面積は、ロッド30をそ
の長手方向に移動させることで調整される。
【0028】ロッド30の後端部は、可動部17の後方
に突出され、その突出された部分にはラック32が形成
されている。このラック32は、可動部17の後部に固
設されたサーボモータ33により駆動ギヤ34を介して
回転駆動されるピニオンギヤ35に噛合されており、該
ピニオンギヤ35の回転によりロッド30がその長手方
向に移動する。尚、サーボモータ33は前記システムコ
ントローラ9により制御される。
【0029】前記流入ポート24の箇所には、前記絞り
部31の上流側で塗布剤5の圧力と温度とをそれぞれ検
出する圧力センサ36及び温度センサ37が設けられ、
これらの各センサ36,37は、検出した圧力及び温度
をシステムコントローラ9に出力する。
【0030】尚、図2で、38は、前記通路29内をノ
ズル25のノズル孔25aに向かって進退自在に設けら
れた弁ロッドであり、この弁ロッド38は、可動部17
内に設けられたシリンダ39により進退駆動され、その
前進駆動によりノズル孔25aを閉弁し、後退駆動によ
りノズル孔25aを開弁する。
【0031】次に、かかる塗布装置の作動を説明する。
【0032】図3を参照して、本実施形態の塗布装置で
は、その稼働開始時や、その稼働開始後の所定の時間間
隔毎等、所定のタイミングで定期的に、システムコント
ローラ9からロボットコントローラ3に与えられる指示
により、該ロボットコントローラ3は、ロボット装置1
を制御して、塗布ガン2を距離設定作業ステーションS
bに移動させる(STEP1)。そして、塗布剤5の目
標パターン幅WT と、塗布ガン2への塗布剤2の目標供
給量QT と、前記塗布ガン2の圧力センサ36の箇所に
おける塗布剤5の目標圧力PT とがシステムコントロー
ラ9に取り込まれ(STEP2)、さらに、該システム
コントローラ9は、目標供給量QT の塗布剤5が塗布ガ
ン2に供給されるように定量ポンプ4をサーボモータ6
を介して制御して、塗布ガン2から塗布剤5を噴出せし
める(STEP3)。
【0033】この状態で、システムコントローラ9は、
圧力センサ36による塗布剤5の検出圧力が目標圧力P
T に合致するように、前記サーボモータ33によりロッ
ド30を移動させて、絞り部31の通路面積を調整する
(STEP4,5,6)。
【0034】このように圧力を調整することで、塗布ガ
ン2のノズル25から噴出される塗布剤5の吐出流量
は、該塗布剤5の温度等によらずに、ほぼ一定値に維持
される。
【0035】すなわち、図5を参照して、同図は前記ロ
ッド30の前進側への移動量(絞り部31の通路面積を
狭める方向への移動量)と圧力センサ36の箇所におけ
る圧力と関係を示した線図であり、同図に示されるよう
に、ロッド30を前進させて絞り部31の通路面積を狭
める程、圧力は高くなり、また、塗布剤5の温度が高い
程、圧力は低下する。この場合、前述のように圧力セン
サ36の検出圧力を目標圧力PT に制御したとき、ロッ
ド30の移動量は、塗布剤5の温度が22°C、30°
C、36°Cの場合にそれぞれX22、X30、X36(X22
<X30<X36)となる。
【0036】一方、図6を参照して、同図は前記ロッド
30の前進側への移動量とノズル25から噴出される塗
布剤5の吐出量との関係を示す線図であり、同図に示さ
れるように、ロッド30を前進させて絞り部31の通路
面積を狭める程、吐出量は減少し、また、塗布剤5の温
度が高い程、吐出量は増加する。そして、前述のように
塗布剤5の温度が22°C、30°C、36°Cの場合
に、圧力が目標圧力PT となる前記ロッド30の移動量
22、X30、X36では、同図を参照して明らかなよう
に、塗布剤5の温度によらずに略一定の吐出量となる。
この場合、吐出量は、高々2%程度の変動に抑えること
ができる。尚、このように制御される塗布剤5の吐出量
は、ノズル25の摩耗等の影響も受けない。
【0037】尚、このように塗布剤5の吐出量を制御す
るに際しては、例えば塗布ガン2内の通路26,27,
28,29等、ノズル25の近傍箇所に流量センサ(図
示せず)を設けておき、上記のように塗布剤5の圧力を
制御した後に、該流量センサによる検出流量があらかじ
め定めた目標吐出量に合致するようにロッド30の移動
量を調整するようにしてもよい。このようにすれば、塗
布剤5の吐出量をさらに精度よく一定の吐出量に制御す
ることが可能となる。
【0038】次に、上記のように、圧力センサ36の箇
所における圧力を目標圧力PT に制御したときのロッド
30の移動量を以後のワークWへの塗布時のロッド30
の移動量XT として決定する(STEP7)。尚、ロッ
ド30の移動量と絞り部31の通路面積は1対1に対応
しているので、ロッド30の移動量が決定されれば、絞
り部31の通路面積も決定されることとなる。
【0039】さらに、システムコントローラ9は、上記
のように圧力を制御した状態で、前記撮像装置8から得
られる画像データに基づき、現在設定さている塗布ガン
2とワークWとの距離において塗布ガン2から噴出され
る塗布剤5の塗布パターン幅を検知し(STEP8)、
その検知された塗布パターン幅を前記目標塗布パターン
幅WT と比較する(STEP9)。
【0040】そして、このとき、検知された塗布パター
ン幅が目標塗布パターン幅WT に合致しておれば、塗布
ガン2の可動部17の変位量を現状のままとして、その
変位量を以後の塗布作業における塗布ガン2の可動部1
7の変位量ΔLT として決定し、換言すれば、現在の塗
布ガン2とワークWとの距離を以後の塗布作業における
塗布ガン2とワークWとの距離として設定する(STE
P10,12)。
【0041】また、検知された塗布パターン幅が目標塗
布パターン幅WT に合致していない場合には、システム
コントローラ9は、塗布パターン幅を目標塗布パターン
幅WT に一致させるための塗布ガン2の可動部17の変
位量を所定の演算により求め、その求めた変位量を以後
の塗布作業における塗布ガン2の可動部17の変位量Δ
LT として決定し、換言すれば、その決定した変位量Δ
LT だけ現在の塗布ガン2とワークWとの距離に加えた
距離を以後の塗布作業における塗布ガン2とワークWと
の距離として設定する(STEP11,12)。
【0042】具体的には、図7を参照して、前述のよう
に塗布ガン2による塗布剤5の吐出量を略一定とした状
態で、塗布ガン2とワークWとの現在の距離Lにおける
塗布パターン幅W0 が例えば目標パターン幅WT よりも
小さいとすると、塗布ガン2を塗布剤5の噴出方向で変
位量ΔLT だけワークWから後退させ、塗布ガン2とワ
ークとの距離を(L+ΔLT )とすることで、ワークW
の塗布面における塗布パターン幅が目標パターン幅WT
に一致するようになり、その変位量ΔLT は、塗布パタ
ーン幅Wと目標パターン幅WT との偏差に応じたものと
なる。そこで、システムコントローラ9は、前記STE
P8で検知された塗布パターン幅と目標塗布パターン幅
WT との偏差に基づき上記のような塗布ガン2の可動部
17の変位量ΔLT を求める。この場合、検知された塗
布パターン幅が目標塗布パターン幅WT よりも大きい場
合には、塗布ガン2をワークWに向かって前進させる方
向で可動部17の変位量ΔLT を求める。
【0043】尚、上記のように、塗布パターン幅が目標
パターン幅WT よりも小さくなるのは、塗布ガン2のノ
ズル25の摩耗が進行した場合や、塗布剤5の温度が低
下した場合(このとき、塗布剤の粘度は高くなる)等に
生じ、塗布剤5の温度が上昇した場合には、塗布パター
ン幅が目標パターン幅WT よりも大きくなる。
【0044】以上のようにして、距離設定作業ステーシ
ョンSbにおける塗布ガン2とワークWとの距離の設定
が行われる。
【0045】尚、前記STEP12においては、上記の
ように塗布ガン2とワークWとの距離を設定した際に、
前記温度センサ37により検出される塗布剤5の温度t
0 (以下、距離設定時温度t0 という)がシステムコン
トローラ9に取り込まれる。
【0046】また、本実施形態において、ワークWへの
塗布部位によって、目標塗布パターン幅が異なるように
した場合には、上記のような塗布ガン2とワークWとの
距離の設定作業は、各塗布部位に対応する目標塗布パタ
ーン幅毎に行い、各目標塗布パターン幅毎に塗布ガン2
とワークWとの距離を設定する。あるいは、複数の代表
パターンに対し、距離設定作業を行い、その結果を演算
し、他のパターンに対しての距離を設定してもよい。こ
の場合、前記塗布剤5の目標供給量QT や目標圧力PT
は、各目標塗布パターン幅に対応してそれぞれ定めてお
く。
【0047】このように、塗布ガン2とワークWとの距
離が設定された後、塗布作業ステーションSaにおける
ワークWへの塗布剤5の塗布作業が次のように行われ
る。
【0048】すなわち、図4を参照して、まず、ロボッ
トコントローラ3の制御により、ロボット装置1が塗布
ガン2を塗布作業ステーションSaに移動させる(ST
EP13)。そして、該ワークWの塗布に際しての目標
塗布パターン幅WT や塗布ガン2への塗布剤5の目標供
給量QT がシステムコントローラ9に取り込まれ、さら
に、前述のように設定された塗布ガン2のロッド30の
移動量XT と、目標圧力PT と、可動部17の変位量Δ
LT と、前記距離設定時温度t0 とがシステムコントロ
ーラ9に取り込まれる(STEP14,15)。
【0049】次いで、システムコントローラ9は前記サ
ーボモータ19を制御して、塗布ガン2の可動部17を
変位量ΔLT だけ変位させる(STEP16)。これに
より、塗布ガン2とワークWとの距離が、目標塗布パタ
ーン幅WT が得られるような距離に調整される。また、
塗布ガン2のロッド30が、設定された移動量XT の位
置にサーボモータ33を介して制御される。
【0050】その後、システムコントローラ9が前記目
標供給量QT に従ってサーボモータ6を制御して定量ポ
ンプ4から塗布ガン2に塗布剤5を供給せしめると共
に、ロボットコントローラ3の制御によりロボット装置
1が塗布ガン2をワークWの塗布面に沿って移動させ、
これにより、ワークWへの塗布剤5の塗布作業が開始す
る(STEP17)。
【0051】このような塗布作業において、塗布ガン2
のロッド30が前述のように設定された移動量の位置に
制御されているので、基本的には、圧力センサ36の箇
所における塗布剤5の圧力は、前記目標圧力PT とな
り、従って、塗布ガン2のノズル25からワークWに噴
出される塗布剤5の吐出量は略一定となる。
【0052】また、ワークWと塗布ガン2との距離も前
述したように設定された距離に調整されているので、ワ
ークWの塗布される塗布剤5の塗布パターン幅も前記目
標パターン幅WT に一致する。
【0053】従って、ワークWには、所定の目標塗布パ
ターン幅WT で、しかも均一な膜厚で塗布剤5が塗布さ
れる。
【0054】尚、本実施形態においては、塗布作業時に
圧力センサ36による塗布剤5の検出圧力を目標圧力P
T と比較・確認しており(STEP18)、なんらかの
原因により、検出圧力が目標圧力PT と合致していない
場合には、次回の塗布作業に際して、塗布ガン2のロッ
ド30の移動量を調整する(STEP19)。この場
合、本実施形態においては、システムコントローラ9
は、前記図5に示したようなロッド30の移動量と、塗
布剤5の圧力及び温度との関係を示すデータをマップ等
により保持しており、次回の塗布作業に際して、その時
の温度センサ37の検出温度と目標圧力PT とに基づ
き、上記マップ等からロッド30の移動量を求め、その
求めた移動量の位置にロッド30を移動させる。
【0055】このようにして、今回の塗布作業が終了す
ると(STEP20)、システムコントローラ9は、温
度センサ37による塗布剤5の現在の検出温度と前記距
離設定時温度t0 とを比較し(STEP21)、検出温
度が距離設定時温度t0 に対して所定量以上相違してい
る場合には、前述の距離設定作業を改めて行い(STE
P22)、そうでない場合には、次の塗布作業を行う
(STEP23)。
【0056】従って、本実施形態においては、塗布剤5
の温度が比較的大きく変化し、前述のように塗布ガン2
による塗布剤5の吐出量を略一定としても、該温度変化
やそれに応じた塗布剤5の粘度変化によって塗布パター
ン幅が変化してしまう虞れがあるような場合には、前記
距離設定作業が行われ、これにより、ワークWへの実際
の塗布作業時の塗布パターン幅が目標塗布パターン幅W
T に合致するように、塗布ガン2とワークWとの距離が
調整される。
【0057】また、本実施形態では、塗布剤5の温度変
化が生じていなくとも、前述のように、塗布装置の稼働
開始時等に定期的なタイミングで、前記距離設定作業を
行うので、塗布ガン2のノズル25が摩耗し、それによ
って、塗布パターン幅が変化してしまうような虞れがあ
る場合でも、ワークWへの実際の塗布作業時の塗布パタ
ーン幅を目標塗布パターン幅WT に合致させることがで
きる。
【0058】このように本実施形態の塗布装置によれ
ば、ワークWへの塗布パターン幅を所望の塗布パターン
幅に確実に合致させることができると共に、塗布剤5の
吐出量を略一定に制御するので、ワークWに塗布される
塗布剤5の膜厚を、過不足を生じることなく均一なもの
とすることができる。そして、このように、塗布剤5を
一定の塗布パターン幅で、しかも均一な膜厚でワークW
に塗布することができるので、塗布ガン2からワークW
に塗布する塗布剤5の量を必要限に留めることができ、
従って、必要な品質を確保しつつ塗布剤5の使用量を必
要限に留めてコスト低減を図ることができる。
【0059】尚、本実施形態では、ワークWにPVCを
塗布する場合について説明したが、シーラ等の他の塗布
剤を塗布する場合にも本発明を適用することができるこ
とはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における塗布装置のシステ
ム構成図。
【図2】図1の装置の要部の説明図。
【図3】図1の装置の作動を説明するためのフローチャ
ート。
【図4】図1の装置の作動を説明するためのフローチャ
ート。
【図5】図1の装置の作動を説明するための線図。
【図6】図1の装置の作動を説明するための線図。
【図7】図1の装置の作動を説明するための説明図。
【符号の説明】
2…塗布ガン、5…塗布剤、25…ノズル、31…絞り
部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークと一定距離を存して配置された塗布
    ガンから該ワークに向かって噴出される塗布剤の塗布パ
    ターン幅をあらかじめ定めた目標パターン幅に制御する
    方法であって、前記塗布剤を略一定の吐出流量で前記塗
    布ガンから噴出させ、その時の該塗布剤の塗布パターン
    幅を検知するパターン幅検知工程と、検知された塗布パ
    ターン幅を前記目標パターン幅と比較し、両パターン幅
    の偏差に基づき、両パターン幅を一致させるための前記
    塗布ガンとワークとの距離を設定する距離設定工程と、
    設定された塗布ガンとワークとの距離で該塗布ガンから
    前記略一定の吐出流量の塗布剤をワークに向かって噴出
    して塗布する塗布工程とを備えたことを特徴とする塗布
    剤の塗布パターン幅の制御方法。
JP18574295A 1995-07-21 1995-07-21 塗布剤の塗布パターン幅の制御方法 Pending JPH0929164A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18574295A JPH0929164A (ja) 1995-07-21 1995-07-21 塗布剤の塗布パターン幅の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18574295A JPH0929164A (ja) 1995-07-21 1995-07-21 塗布剤の塗布パターン幅の制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0929164A true JPH0929164A (ja) 1997-02-04

Family

ID=16176072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18574295A Pending JPH0929164A (ja) 1995-07-21 1995-07-21 塗布剤の塗布パターン幅の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0929164A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013000706A (ja) * 2011-06-20 2013-01-07 Alpha- Design Kk 基板遮蔽層形成方法及び装置及びプログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013000706A (ja) * 2011-06-20 2013-01-07 Alpha- Design Kk 基板遮蔽層形成方法及び装置及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI458566B (zh) 用於在施配流體物料之量時連續移動流體施配器之方法
TWI473662B (zh) Liquid material coating device, coating method and memory of the program memory media
TWI665021B (zh) Liquid material coating device and liquid material coating method
JP2007021760A (ja) 薄膜形成装置
US7645018B2 (en) Method of adjusting a liquid droplet, method of discharging the liquid droplet and apparatus therefor
JP4022785B2 (ja) 塗布パターンの位置ずれを検知する方法及びその補正方法
JP2001259499A (ja) 材料塗布装置
JPH0929164A (ja) 塗布剤の塗布パターン幅の制御方法
JP4251793B2 (ja) ペースト塗布機
WO2021230136A1 (ja) ロボット制御装置
JPH0724386A (ja) シーリング剤の塗布パターン幅制御方法およびその装置
JPH035225B2 (ja)
JP7347908B2 (ja) 高粘度材料の塗布方法、及び高粘度材料塗布装置の制御点自動生成プログラム
US5744190A (en) Process and device for spraying a coating product
JPH06269719A (ja) 粘性材料塗布装置
JP3510124B2 (ja) ペースト塗布方法及びペースト塗布機
JP5441968B2 (ja) 間欠塗工設備
JPH06315749A (ja) 離型剤の噴霧方法
JP3254987B2 (ja) スロット型流体塗布装置
JP3351297B2 (ja) 塗布装置および塗布材の塗布方法
CN213082435U (zh) 一种基于两轴直线滑台的复合材料浸胶机
JP2007301535A (ja) 接着材塗布装置
JPH0753727Y2 (ja) 塗装機
KR100862054B1 (ko) 개선된 코팅액 펌핑장치 및 이를 구비한 슬릿 다이 및테이블 코팅 장치
JP4482176B2 (ja) フラックス塗布方法およびその装置