JPH09291293A - コークス炉から発生したガス洗浄排液中のエマルジョン処理方法 - Google Patents

コークス炉から発生したガス洗浄排液中のエマルジョン処理方法

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JPH09291293A
JPH09291293A JP12935996A JP12935996A JPH09291293A JP H09291293 A JPH09291293 A JP H09291293A JP 12935996 A JP12935996 A JP 12935996A JP 12935996 A JP12935996 A JP 12935996A JP H09291293 A JPH09291293 A JP H09291293A
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JP
Japan
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emulsion
tar
water
coke oven
washing
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JP12935996A
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Kuniaki Murayama
国昭 村山
Yoshinori Takahashi
良典 高橋
Susumu Sakai
晋 酒井
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は短時間で、しかもコストを上昇させ
ることなく安定してエマルジョンを処理して、製品ター
ルを原料とするピッチコークスの品質を維持する方法を
提供する。 【解決手段】 コークス炉から発生したコークス炉ガス
をガス処理設備で水洗浄処理し、この水洗浄処理により
発生した洗浄排液を沈降分離機で沈降分離した際に沈降
分離機内中層に生成するエマルジョンの水分含有率を8
5〜90%にして、遠心分離機に導入して処理するコー
クス炉ガスから発生したガス洗浄排液中のエマルジョン
処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉から発
生したガス洗浄排液のタールと安水を分離する沈降分離
機内の中層に生成するエマルジョンの処理方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】コークス炉に装入した石炭を乾留する際
に発生するガスは、上昇管曲管部での安水散布により冷
却されるが、この安水散布により前記ガスに同伴するタ
ールが安水中に捕捉されてドライメーン内を流下し、一
次沈降分離機(以下、タールデカンター)内に流入す
る。このタールデカンター内に流入したガス洗浄排液を
安水とスラッジ含有タールに沈降分離し、分離した安水
はタールデカンターよりオーバーフローさせて回収し、
前記上昇管曲管部での安水散布に再使用される。
【0003】一方、スラッジ含有タールはタールデカン
ターより排出され次段の二次沈降分離機(以下、スラッ
ジデカンターと称す)に供給し、ここで再び沈降分離す
る。次にこの沈降分離したタールを2500G程度の遠
心分離機(以下、タールスーパーデカンターSPと称
す)で処理し最終的に安水、タール、スラッジを分離し
製品タールを精製している。
【0004】近年、コークス炉に装入する石炭は、水分
を9〜10%程度有する湿炭から水分2%程度の乾燥
炭、もしくは全く水分の無い予熱炭に切替えられつつあ
るが、この乾燥炭または予熱炭を使用するとコークス炉
の炭化室に装入された石炭の嵩密度が向上することか
ら、タール発生量が増加する。また乾燥炭または予熱炭
を装入することで飛散石炭微粉が増加し、タールデカン
ター内でエマルジョンが著しく増加する。
【0005】エマルジョンは飛散石炭微粉(タール処理
時にはスラッジとなる)がタール中に混入して安水に懸
濁した状態であり、このエマルジョンを前記タールと共
にタールスーパーデカンターで供給して処理しても、分
離した製品タール中の灰分(スラッジ中の鉱石分)は相
当量残存し、製品タールの品質を低下させる。製品ター
ル中の灰分が上昇すると、蒸留により軽質分(化学工業
の原料)と重質分を精製するにつれ灰分が濃縮され、こ
の最終製品である電極用のピッチコークスの品質が著し
く悪化する。
【0006】このエマルジョンの処理方法としては一般
的には、タールデカンター中で沈降分離する方法が採用
されている。また特公昭59−45033号公報に提案
のように、上昇管曲管部からタールデカンターに至る工
程で乳化破壊剤(飽和炭化水素類、ハロゲンアミン類、
重合エーテル、フェノールホルムアルデヒド縮合物の混
合物)を添加し、タールデカンター中のエマルジョンの
発生を防止する方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】タールデカンター中で
沈降分離する方法では、沈降分離のための滞留時間の延
長が必要となり、湿炭から乾燥炭へ切替える際にはター
ルデカンターの設備増強を行う必要があった。しかしな
がら、既設コークス炉においては、その設置スペースが
取れない等の問題があった。一方、特公昭59−450
33号公報で提案する方法では、タール処理量が増加す
るに従って乳化破壊剤の添加量を増加しなければなら
ず、いずれにおいてもランニングコストが大幅に上昇す
るものであった。本発明は、短時間で、しかも上記コス
トを上昇させることなく安定してエマルジョンを処理し
て、製品タールを原料とするピッチコークスの品質を維
持することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、この課題を解
決するためになされたもので、その手段はコークス炉か
ら発生したコークス炉ガスをガス処理設備で水洗浄処理
し、この水洗浄処理により発生した洗浄排液を沈降分離
機で沈降分離した際に沈降分離機内中層に生成するエマ
ルジョンの水分含有率を85〜90%にして、遠心分離
機に導入して処理するコークス炉ガスから発生したガス
洗浄排液中のエマルジョン処理方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者らは先ずタールデカンタ
ーで沈降分離した製品タール中の灰分を低減するために
種々検討を重ねた結果、タールデカンター中のタールS
Tとエマルジョン層HMが含有する灰分を調査したとこ
ろ、図2に示すようにエマルジョン層HMに多量の灰分
が存在していることが判明した。このことから、前記タ
ールデカンターで発生したエマルジョンを迅速に前記タ
ールデカンター外に抜き出すことが最も良い方法である
ことを見いだした。
【0010】しかし、一方、この抜き出したエマルジョ
ンは飛散石炭微粉(タール処理時にはスラッジとなる)
がタール中に混入して安水に懸濁した状態であることか
ら、このエマルジョンを処理する必要がある。この処理
を迅速に、しかもこの多量に灰分を含有するエマルジョ
ン中から灰分の少ないものとして分離する方法について
も、本発明者らは図3に示す装置により実験・検討を重
ねた。
【0011】この結果よりエマルジョンを遠心分離機で
遠心分離しても、前記エマルジョン中の灰分が微細な状
態でタールと混在していることから、タールと灰分は通
常だと分離できないことがわかった。しかし図4に示す
ようにエマルジョンの含有水が85%以上になると、エ
マルジョン中の灰分が水分に移行してタール中に混在す
る量が大幅に低減することが判明した。これは石炭微粉
中の灰分は親水性が高いために遠心分離により水中に移
行するものと推定される。
【0012】また、水分が90%以上になると水分中へ
の灰分移行率の上がり代は少なくなる。その上、エマル
ジョン処理量が低減し遠心分離機の大型化が必要となり
コストがかかる。
【0013】以下に、本発明の例について図1を参照し
て説明する。図中のTは沈降分離機、SPは遠心分離機
である。沈降分離機T内は安水HO、エマルジョンH
M、スラッジ含有タールSTに分かれている。4は沈降
分離機T内で発生したエマルジョンHMをバルブBS
介して遠心分離機SPに供給するエマルジョン排出管。
5は沈降分離機Tで沈降分離したスラッジ含有タールS
TをバルブV1 およびポンプP1 を順次介して遠心分離
機SPに供給するタール供給管。
【0014】該遠心分離機SPにより前記スラッジ含有
タールSTはスラッジ1、タール2、安水3に分離され
る。PS1は沈降分離機T内の上層部液(安水とエマルジ
ョンの境界部の液)の密度rS1を測定するバブル管式密
度計、PS2は沈降分離機T内の下層部液(エマルジョン
とタールの境界部の液)の密度rS2を測定するバブル管
式密度計である。
【0015】HS は比較演算部であり、これは前記バブ
ル管式密度計PS1,PS2で測定した上層液、下層液の各
測定密度値rS1,rS2を入力し、この測定密度値rS1
ら安水HOとエマルジョンHMの境界部位置EPを検知
すると共に、前記測定密度値rS2からエマルジョンHM
とスラッジ含有タールSTの境界部位置TPを検知す
る。そして、この各検知位置と予め設定したエマルジョ
ン抜出基準値K1 、タール抜出基準値K2 を比較し、前
記境界部位置EPがエマルジョン抜出基準値K1 より大
きくなると、エマルジョン抜出信号W1 を出力し、ま
た、前記境界部位置TPがタール抜出基準値K2 より大
きくなると、タール抜出信号W2 を出力する。
【0016】安水HOとエマルジョンHMの境界部位置
EPを検知する基準を変化させ、エマルジョンHMの水
分を85%レベルになるようにエマルジョン抜出基準値
1を設定する。
【0017】前記検出した境界部位置EPのエマルジョ
ン抜出基準値K1 を越えると、比較演算部HS よりエマ
ルジョン抜出信号W1 を駆動部MS に出力する。これに
より駆動部MS はエマルジョン排出管4に設けたバルブ
S を開放し、沈降分離機T内のエマルジョンHMをエ
マルジョン排出管4により遠心分離機SPに導入する。
一方、前記信号W1 をSP駆動制御部CSPに出力する。
また、その後検出境界部位置EPが小さくなり、前記基
準値K1 を下回り、エマルジョン抜出信号W1 の出力は
なくなる。
【0018】前記検出した境界部位置TPが前記設定さ
れたタール抜出基準値K2 より大きくなると、比較演算
部HS よりタール抜出信号W2 を開閉弁制御動作部CS
およびSP駆動制御部CSPに出力する。これにより、該
制御動作部CS は開閉弁Vの開動作を行うと共に、ポン
プP1の制御を行う。これにより沈降分離機T内のスラ
ッジ含有タールSTは、バルブV1 およびポンプP1
介してタール供給管5により遠心分離機SPに流入す
る。
【0019】SP駆動制御部CSPはエマルジョン抜出信
号W1 もしくはタール抜出信号W2を受けて遠心分離機
SPの駆動制御を行い、該遠心分離機SPにより前記エ
マルジョンHMもしくはスラッジ含有タールSTをスラ
ッジ1、タール2、安水3に分離する。
【0020】このようにしてエマルジョンHMの水分を
85%レベルに管理して排出し、スラッジ含有タールS
Tと共に遠心分離機SPで処理することでエマルジョン
HMに集中している灰分を除去し、良質な製品タールを
製造することが可能となる。
【0021】なお、本実施例ではエマルジョンの含有水
分が所定レベル(85%)になるようにエマルジョン抜
出基準値K1 を設定したが、本発明はこれに限ることな
く、エマルジョン排出管4に水分測定計と給水管を設
け、該排出管4内のエマルジョンの含有水分が所定レベ
ルになるように給水管からの給水量を調整するようにす
るのが好ましい。
【0022】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明により乾燥
炭を装入することで飛散石炭微粉が増加しエマルジョン
を多量に含む場合においても、沈降分離機を増設するこ
と無く、しかもランニングコストを殆どかけることなく
遠心分離機の最大効率化により、灰分の少ない良質製品
タールを安定して後工程に供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す制御ブロック図
【図2】デカンター内の高さ方向でのタール中の灰分含
有量を示した図
【図3】デカンター内のエマルジョンを抜き出して安水
で加水し遠心分離機で処理する実験を示した図
【図4】その結果で加水の程度と灰分除去率との関係を
示す図
【符号の説明】
T 沈降分離機 SP 遠心分離機 HO 安水 HM エマルジョン ST スラッジ含有タール EP 安水とエマルジョンの境界部位置 TP エマルジョンとタールの境界部位置 1 スラッジ 2 タール 3 安水 4 エマルジョン排出管 5 タール供給管 V1 バルブ BS バルブ P1 ポンプ PS1,PS2 バブル管式密度計 HS 比較演算部 CS 開閉弁制御動作部 MS 駆動部 CSP SP駆動制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉から発生したコークス炉ガス
    をガス処理設備で水洗浄処理し、この水洗浄処理により
    発生した洗浄排液を沈降分離機で沈降分離した際に、沈
    降分離機内中層に生成するエマルジョンの水分含有率を
    85〜90%にして、遠心分離機に導入し遠心分離する
    ことを特徴とするコークス炉から発生したガス洗浄排液
    中のエマルジョン処理方法。
JP12935996A 1996-04-26 1996-04-26 コークス炉から発生したガス洗浄排液中のエマルジョン処理方法 Withdrawn JPH09291293A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100568325B1 (ko) * 1999-12-15 2006-04-05 주식회사 포스코 침강분리기에서의 에멀젼층 제거장치
JP2011078951A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Kawasaki Engineering Co Ltd 余剰安水の処理方法および処理設備
CN115261083A (zh) * 2022-07-21 2022-11-01 广东韶钢松山股份有限公司 一种初冷器冷凝液提取***及提取方法

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Effective date: 20030701