JPH0928715A - レーザプローブおよびそれを用いたレーザ医療装置 - Google Patents

レーザプローブおよびそれを用いたレーザ医療装置

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JPH0928715A
JPH0928715A JP7178770A JP17877095A JPH0928715A JP H0928715 A JPH0928715 A JP H0928715A JP 7178770 A JP7178770 A JP 7178770A JP 17877095 A JP17877095 A JP 17877095A JP H0928715 A JPH0928715 A JP H0928715A
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JP
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laser
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less
light
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JP7178770A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Shibata
憲一郎 柴田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導光体の出射端の損傷を防止し、端面の損傷
によるレーザ光の減衰を可及的に少なくし、蒸散能力の
低下を抑制し、プローブからの抜落ちのない、また細部
から円滑に抜くことができる信頼性の高いレーザプロー
ブおよびその出射端保護具、レーザハンドピースならび
にレーザ医療装置を提供する。 【解決手段】 光ファイバ25の出射端26に、ダイヤ
モンドまたはMgOからなり、外径が3.0mm以下、
厚みが1.0mm以下のウインド28をスリーブ30に
よって装着する。あるいはウインド28をコア31とク
ラッド32の端面に直接接着して設ける。出射端26の
端面がレーザ光の出射によるエネルギーと蒸散物の付着
とによって損傷することを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザプローブ
およびそれを用いたレーザ医療装置に関し、主として歯
牙や歯骨などの硬組織の蒸散、切開および凝固などの治
療を行なうために用いられるレーザプローブおよびそれ
を用いたレーザ医療装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は、レーザ医療装置の全体構成を
概略的に示す図である。たとえば、歯科領域において、
歯牙や歯骨などの硬組織の蒸散、切開および凝固などに
用いられる高出力レーザとして、Er:YAGレーザ、
Nd:YAGレーザおよびCO 2 ガスレーザなどがあ
る。その出力は、Er:YAGレーザでは20〜300
mJ程度であり、Nd:YAGレーザでは10〜50W
程度である。また、CO2レーザでは、その出力は5〜
20W程度であり、特に硬組織を対象とするものでは1
0〜50W程度である。図16に示すように、これらの
高出力レーザは、レーザ発生装置(レーザ発振器)49
から導光用光ファイバを介してレーザハンドピース48
に導かれる。このレーザハンドピース48の先端部のプ
ローブからレーザは医療対象部に照射される。
【0003】さらに、このようなレーザ医療装置に用い
られるハンドピースの構造としては、医療対象部に応じ
て、たとえば図17に示すように、導波体55から送ら
れてくるレーザ光をその進路のまま、レンズ50によっ
て集光して、レーザプローブ51に送るストレート方式
のものと、図18に示すように導波体55から送られて
くるレーザ光をレーザハンドピースの内部に設けられた
凸レンズ54に集光し、ミラー53によって直角方向に
曲げてレーザプローブ51に送るものとがある。なお、
図18において、凸レンズ54はミラー53とレーザプ
ロープ51の間に設け、ミラー53によって直角に曲げ
られたレーザ光を集光するようにしてもよいし、また、
凸レンズ54を使わず、ミラー53を凹面の反射鏡にし
てレーザ光を反射し、かつ集光してレーザプローブ51
に送るようにしてもよい。
【0004】いずれの形式のレーザハンドピースによっ
ても、高出力レーザ光は、レーザハンドピースの先端部
付近に内蔵される集光レンズ50によって、その先端部
に装着されたレーザプローブ51に集光され、その出射
端からウインド52を通じて患部に向けて照射される。
【0005】レーザプローブは、プローブホルダによっ
てレーザハンドピースの先端部に着脱自在に装着される
ファイバプローブを備えている。このファイバプローブ
は、図19に示すように、石英ガラスからなるコア1
と、コア1の外周面に被覆されるクラッド2と、このク
ラッド2の外周面に被覆されるジャケット3とを有す
る。このような構成を有するファイバプローブを用い
て、前述した硬組織、たとえば歯牙の象牙質を蒸散した
ときに、コア1の出射面4の中央部に、ガラス材が発生
熱によって軟化し、冷却水による熱変形で亀裂が生じ
る。この現象の繰り返しによって、図19に示すよう
に、コア1の出射面4の中央部に直径D、深さHの凹状
陥没5が発生する。この陥没5は象牙質の場合、レーザ
光の照射を開始してから20〜30秒後に発生し、約3
0秒間で0.1〜0.15mmずつ深さHが増加する。
この陥没5によって、レーザ光の透過効率が2〜3分間
の照射で約50%以下に低下する。さらに、陥没5の直
径Dおよび深さHが大きくなると、コア1が破損して、
接触式でレーザプローブを用いたときには出射面4の硬
組織への密着性が悪くなり、レーザ光が散乱してしま
う。また、非接触式でレーザプローブを用いても同様
に、レーザ光が散乱してしまう。
【0006】このような透過効率の低下、レーザ光の散
乱および硬組織との密着性の低下によって、硬組織の蒸
散能力が比例的に低下してしまう。蒸散能力が低下する
と、臨床面からみて治療時間が長引き、常に均一な蒸散
面が得られず、頻繁にサンドペーパなどによって出射面
4を修復しなければならず、プローブの消耗度が大きく
なるなどの問題が生じ、臨床機器として実用性に欠け
る。
【0007】このような問題を解決するための典型的な
先行技術は、たとえば実公平4−61509号公報に示
されている。この先行技術では、接触式レーザ治療器の
プローブにおいて、導光体である光ファイバの先端に人
工ダイヤモンドからなるウインドとしてのチップが取付
けられている。このようにして光ファイバの出射端の端
面がチップによって覆われている。こうすることによ
り、透明なセラミックス製のチップに比べてレーザ光の
透過効率を向上することができると、上記公報には記載
されている。
【0008】また、上述の先行技術に類似した他の先行
技術として、たとえば特開平5−95962号公報が挙
げられる。この先行技術では、集光レンズの外側にダイ
ヤモンドからなるウインドを設けて密閉することが記載
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の実開平4−61
509号公報および特開平5−95962号公報に示さ
れた先行技術においては、チップとウインドの外径が光
ファイバの外径よりも大きい。そのため、歯科治療領域
における根管治療または歯周治療などのように、光ファ
イバの出射端を約0.3〜3mm程度の細い空間内に挿
入してレーザ光を照射しなければならない場合には、プ
ローブを根管内から引抜くときにチップとウインドが根
管壁または歯周ポケットの壁面に接触して光ファイバの
出射端から脱落してしまう恐れがある。また、狭い空間
内へのスムーズな挿入、狭い空間からの引出し等ができ
ないため、信頼性に劣るという問題がある。
【0010】また、上述の公報に示された先行技術にお
いては、チップとウインドの軸線方向の長さが光ファイ
バの直径に比べて格段に大きい。そのため、レーザ光が
減衰してしまい、十分なレーザ光の透過効率が得られ
ず、硬組織の蒸散能力の低下を十分に抑制することがで
きないという問題がある。
【0011】そこで、この発明の目的は、レーザ光の減
衰を可及的に少なくして蒸散能力の低下を抑制するとと
もに、プローブからの抜落ちなどに対して信頼性の高
い、耐久性に優れたレーザプローブの出射端保護具を提
供することである。
【0012】また、この発明のもう1つの目的は、レー
ザ光の減衰を可及的に少なくして蒸散能力の低下を抑制
するとともに、信頼性の高い、耐久性に優れたレーザプ
ローブおよびレーザハンドピースを提供することであ
る。
【0013】さらに、この発明の別の目的は、十分なレ
ーザ光の透過効率を得ることができ、硬組織の蒸散能力
の低下を十分に抑制することが可能なレーザ医療装置を
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの局面に従
ったレーザプローブの出射端保護具は、ウインドと、ウ
インド保持部材とを備える。ウインドは、波長が1μm
以上12μm以下の範囲のレーザ光を導く導光体の出射
端に接触して配置されるものである。ウインド保持部材
は、ウインドを保持しかつ導光体の出射端に装着される
ものである。ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグ
ネシウム(MgO)からなる群より選ばれた1種を含み
かつレーザ光を透過する材料から形成されている。ウイ
ンドの外径は、3.0mm以下、厚みが1.0mm以下
である。あるいは、ウインドの外径は導光体の直径とほ
ぼ同じである。さらに、ウインドの外径が導光体の直径
の1.5倍以下であってもよい。好ましくは、ウインド
の外径が0.2mm以上3.0mm以下、厚みが0.1
mm以上1.0mm以下である。
【0015】また、この発明のもう1つの局面に従った
レーザプローブは、上述のような特徴を有するウインド
を備えている。
【0016】さらに、この発明の別の局面に従ったレー
ザプローブは、レーザ光を導く導光体が光ファイバを含
む材料から形成され、光ファイバの出射端面に直接に、
フッ化マグネシウム(MgF2 )、フッ化カルシウム
(CaF2 )、フッ化アルミニウム(AlF3 )、酸化
アルミニウム(Al23 )、ダイヤモンド状カーボン
(diamond like carbon :DLC)またはダイヤモンド
からなる保護膜が形成されていることを特徴とする。
【0017】また、この発明に従ったレーザプローブに
おいては、上述のような特徴を備えたウインドが、中空
導波路を含む導光体の出射端に接触して配置されてもよ
い。この中空導波路は、波長が1μm以上12μm以下
の範囲にあるレーザ光を導くものである。
【0018】この発明に従ったレーザハンドピースは、
レーザ発生装置から出射されたレーザ光を第1の導光体
によって導き、その第1の導光体から伝達されたレーザ
光を先端より非照射部位に第2の導光体から出射するも
のである。このように構成されたレーザハンドピース
が、上述のような特徴を有するウインドを備えている。
【0019】この発明に従ったレーザ医療装置は、レー
ザ発生装置と、レーザハンドピースと、第2の導光体
と、ウインドとを備えている。レーザ発生装置は、波長
が1μm以上12μm以下の範囲のレーザ光を発生させ
るものである。レーザハンドピースは、そのレーザ発生
装置より出射されたレーザ光を第1の導光体を介して導
くものである。第2の導光体は、そのハンドピースの先
端に設けられ、被照射部位に向かってレーザ光を出射す
るものである。ウインドは、第2の導光体の出射端に接
触して配置されている。ウインドは、ダイヤモンドまた
は酸化マグネシウム(MgO)を含み、かつレーザ光を
透過する材料から形成されている。ウインドの外径は
3.0mm以下、厚みが1.0mm以下である。あるい
は、ウインドの外径が導光体の直径とほぼ同じ、または
その直径の1.5倍以下であればよい。好ましくは、ウ
インドの外径が0.2mm以上3.0mm以下であり、
厚みが0.1mm以上1.0mm以下であればよい。
【0020】また、本発明のウインドを備えたレーザプ
ローブは、ウインドの入射端側の端面に反射防止膜が蒸
着されることを特徴とする。
【0021】さらに、本発明の酸化マグネシウム(Mg
O)からなるウインドを備えるレーザプローブは、ウイ
ンドの出射端の端面に保護膜が設けられていることを特
徴とする。保護膜の材質としては、ダイヤモンド、ダイ
ヤモンド状カーボン、DLC、MgF2 、CaF2 、A
lF3 またはAl23 が好ましい。なお、これらの材
質は、その屈折率、成膜コスト、これらの組合せ(積層
等)を考慮して、性能上問題がなければ、上述の反射防
止膜の機能を兼ね備えるものであってもよい。保護膜の
形成方法としてはCVD、PVD、PCVD、イオンプ
レーティング等の蒸着方法、塗布、焼付け等の方法が考
えられる。
【0022】さらに、本発明のレーザプローブの出射端
保護具において、ウインド保持部材は、導光体の出射端
に装着される円筒状のスリーブであることを特徴とす
る。
【0023】以上のように、この発明のレーザプロー
ブ、またはそのレーザプローブに設けられる出射端保護
具においては、導光体の出射端には、レーザ光を透過す
るダイヤモンドまたはMgOからなるウインドが設けら
れる。導光体は、光ファイバまたは中空導波管などによ
って実現される。導光体には、波長が1〜12μmの範
囲にある高出力レーザのレーザ光が導かれる。
【0024】ウインドの外径は3.0mm以下、あるい
は導光体の直径と同等またはそれ以下であり、厚みが
1.0mm以下になるように形成される。ウインドの外
径が3.0mm以下に形成されることにより、歯科領域
およびそれ以外の領域において、レーザ治療に用いられ
るレーザプローブの導光体の最大径以下に対応させるこ
とができる。そのため、患者の症例ごとに異なる導光体
の直径にウインドの外径を一致させることができる。こ
れによって、ウインドが導光体の出射端の外周面から半
径方向外方に大きく突出することが防止される。その結
果、狭い空間に円滑に対応することが可能なウインドが
得られ、根管歯周ポケットなどの狭い空間からレーザプ
ローブを抜取る際等にウインドが引っかかって抜落ちる
という不具合を防止することができる。
【0025】また、従来のものでは、ウインドの外径が
導光体の直径の倍以上であるため、たとえば歯科治療で
用いた場合には、口腔内で使用し難く、まして根管内で
の使用はさらに困難となる。ウインドの外径がさらに大
きくなれば、それだけ高価なものとなり、経済性に劣る
という問題もある。そこで、この発明においては、ウイ
ンドの外径が導光体の直径と同等またはそれ以下とされ
る。本発明のウインドの外径は、望ましくは導光体のコ
ア径の1.5倍以下、さらに望ましくは1〜1.2倍で
ある。
【0026】また、ウインドの厚みが1.0mm以下に
形成されることにより、導光体の出射端から出射された
レーザ光がウインドによって減衰してしまうのを防止す
ることができる。さらに、ウインドが硬組織などに当接
する際に適した機械的強度を得ることができる。
【0027】ウインドはダイヤモンドから形成される。
ダイヤモンドは天然ダイヤモンドまたは人工ダイヤモン
ドのいずれでもよい。また、ダイヤモンドは、単結晶体
または気相合成による多結晶体のいずれでもよい。レー
ザ光を透過するダイヤモンド、たとえば60%以上の透
過率を有するダイヤモンドであれば、ウインドの材料と
して使用可能である。このようなダイヤモンドをウイン
ドの材料として用いることにより、レーザ光の減衰を可
及的に少なくし、蒸散能力の低下を抑制することができ
る。なお、図20にダイヤモンドの光透過特性を示す。
【0028】また、この発明に従えば、ウインドを上述
のダイヤモンドに代えて、レーザ光を透過するMgOか
ら形成してもよい。上述のダイヤモンドから形成される
ウインドと同様に、レーザ光の減衰を可及的に少なくし
て蒸散能力の低下を抑制することができる。さらに、M
gOはダイヤモンドに比べて安価であり、材料コストを
低減することができる。このMgOは、単結晶体であれ
ば、約90%の透過率を有し、良好にレーザ光を透過さ
せることができる。なお、図21にMgOの光透過特性
を示す。
【0029】さらに、この発明に従えば、ダイヤモンド
またはMgOからなるウインドの入射端側の端面、すな
わち導光体の出射端に対向する端面には、反射防止膜が
蒸着される。この反射防止膜によって、レーザ光の透過
率をさらに向上させることができる。反射防止膜の材料
としては、AlF3 、MgF2 、CaF2 、Al2 3
等を挙げることができる。この反射防止膜を上述の保護
膜の形成と同様に各種の蒸着やこれに代わる塗布、焼付
け等の方法によって形成することができるので、ウイン
ドの入射端側の端面との密着性がより良好である。この
ため、ウインドの入射端側の端面と反射防止膜との間に
空間が存在しない。これによってもまた、レーザ光の透
過率をさらに向上させることができる。
【0030】本発明に従えば、MgOからなるウインド
の出射端側の端面には保護膜が蒸着される。この保護膜
は、ダイヤモンド、DLC、MgF2 、CaF2 、Al
3またはAl23 から形成される。このような保護
膜をウインドの出射端側の端面に形成することにより、
ウインドの出射端側の端面におけるレーザ光の照射によ
る劈開を防止し、MgOが単結晶であることによる劈開
現象の発生という不具合を防ぐことができる。
【0031】なお、レーザ光の反射は、ウインドの入射
端と出射端の両方で同じ反射率で発生する。したがっ
て、最大透過率は、入射端および出射端の両方に反射防
止膜を形成したときに得られる。出射端側には、保護機
能が優先される膜が形成されるが、同時にできるだけ反
射防止の機能も有するような材質、膜厚の設計を行な
い、両方の機能を兼ね備えた膜を形成するのが望まし
い。
【0032】さらに、この発明に従えば、上述の各種の
ウインド、すなわちダイヤモンドまたはMgOからなる
ウインド、ダイヤモンドまたはMgOからなるウインド
の入射端側の端面に反射防止膜が蒸着されたもの、ある
いはMgOからなるウインドの出射端側の端面に保護膜
が蒸着されたものは、ウインド保持部材を介して導光体
の出射端に装着される。これらのウインドは、ウインド
保持部材として、好ましくは円筒状のスリーブに同軸に
固着される。これにより、損傷または劣化したウインド
を新たなものと容易に交換することができる。したがっ
て、導光体を備えるプローブにおいてウインドだけをス
リーブとともに交換すればよい。その結果、プローブ全
体の交換回数を低減して、経済性の向上を図ることがで
きる。
【0033】さらに、この発明の別の局面に従ったレー
ザプローブは、導光体の出射端面に直接に、保護膜が蒸
着されたものである。この保護膜は、ダイヤモンド、D
LC、MgF2 、CaF2 、AlF3 またはAl23
からなる。これにより、簡単な構成で導光体の出射端の
損傷を防ぐことができ、加工も容易であるため、安価に
出射端保護具を備えたレーザプローブを実現することが
可能となる。
【0034】
【実施例】図1は、本発明の1つの実施例に従った出射
端保護具21が装着されたレーザプローブ22を示す概
略的な断面図である。レーザプローブ22は、たとえば
歯牙の窩洞形成、歯周治療、根管治療および歯石除去等
に用いられるプローブである。プローブホルダ23には
直円筒状の金属管24の基端部が固定的に装着されてい
る。導光体としての光ファイバ25は、金属管24の中
に挿通されている。光ファイバ25の出射端26には、
本発明に従った出射端保護具21が装着されている。プ
ローブホルダ23は、術者が把持するハンドピース本体
(図示せず)に着脱自在に装着される。高出力レーザの
レーザ光が光ファイバ25の入射端27に矢印の方向に
集光されて入射される。このレーザ光は、ハンドピース
本体に内蔵される、たとえば球レンズによって実現され
る線形光学系または非線形光学系によって集光される。
【0035】ハンドピース本体には、導光部用光ファイ
バによってレーザ発振器からのレーザ光が、図1の矢印
で示される方向に導かれる。好ましくは、高出力レーザ
としては、Er:YAGレーザ、Nd:YAGレーザ、
Ho:YAGレーザ、Tm:YAGレーザ、COガスレ
ーザまたはCO2 ガスレーザが用いられる。これらのレ
ーザ光の出力は、たとえば、Er:YAGレーザでは2
0〜300mJである。これらの高出力レーザは、歯牙
や歯骨などの硬組織の蒸散、切開および溶解などの作業
を硬組織に照射して行なう場合に好適に用いることがで
きる。
【0036】特にこれらのレーザ光の中でも、Er:Y
AGレーザは組織に照射された際、組織中のOH基に作
用し、瞬間的に組織を蒸散切開することができる。ま
た、このレーザは、特に今まで切開や穿孔ができなかっ
た硬組織についても蒸散切開できる点に特徴がある。ま
た、Er:YAGレーザは、水に対する吸収効率が極め
て高いので、組織の照射部位に注水(噴霧も含む)しな
がら、パルスレーザ照射することによって硬組織の温度
上昇を防ぎながら、蒸散切開させることができる。以上
の利点により、Er:YAGレーザは、上述のレーザ光
の中で医療用として特に好ましい。
【0037】また、高出力レーザは、軟組織の切開、止
血にも応用でき、接触式または非接触式で用いられる
が、本発明のレーザプローブは、主として接触式に適し
ている。この場合、接触式と称するものは、照射部位に
対して密着しているもの以外に数mmの間隙を保ってレ
ーザ光を照射して用いるものも含む。
【0038】なお、レーザ発生装置とハンドピースとの
間を導光する第1の導光体では、マニピュレータや光フ
ァイバ、中空導波路が使用可能である。特に、Er:Y
AGレーザでは、フッ化物の光ファイバまたは中空導波
路が用いられるのが望ましい。また、レーザプローブに
用いられる第2の導光体の材質としては、光ファイバま
たは中空導波路が用いられる。光ファイバとしては、石
英、フッ化物、サファイア、カルコゲナイトが使用可能
であるが、プラスチックファイバは耐熱性と耐久性の面
から使用することは好ましくない。第1の導光体と第2
の導光体とに区分せずに、1本の導光体のみでレーザ光
を導いてもよい。
【0039】図2は、図1に示された出射端保護具21
が装着された光ファイバ25の出射端26付近を示す拡
大断面図である。出射端保護具21は、ウインド28
と、直円筒状のスリーブ30とを有する。ウインド28
の外径D1は660μmであり、厚みH1は500μm
である。スリーブ30の軸線方向の一方端部にウインド
28が接着剤29によって固定されている。ウインド2
8はダイヤモンドから形成され、好ましくは人工ダイヤ
モンドから形成される。また、スリーブ30は、ポリテ
トロフルオロエチレン(商品名テフロン)などのフッ素
樹脂から形成されるのが好ましい。スリーブ30は、フ
ッ素樹脂以外の材料としてアルミニウム合金、ステンレ
ス鋼などの金属から形成されてもよい。
【0040】光ファイバ25は、コア31と、クラッド
32と、ジャケット33とを有する。コア31は、光フ
ァイバ25の中心に設けられ、石英ガラス(SiO2
から形成される。クラッド32は、コア31の外周面に
被覆され、ポリシリコン樹脂、またはコア31よりも屈
折率の低いガラス材から形成される。ジャケット33
は、クラッド32の外周面に被覆され、ポリテトロフル
オロエチレン(商品名テフロン)から形成される。
【0041】クラッド32の外径は、0.16〜3.0
mmの範囲内に選ばれ、本実施例では0.66mmであ
る。この場合、コア31の外径は0.60mmであり、
ウインド28の外径はクラッド32の外径に等しい。し
たがって、スリーブ30の内径は、ウインド28とクラ
ッド32の外径にほぼ等しいか、やや大きくなるように
形成される。ジャケット33は、クラッド32の外径が
前述のように0.16〜3.0mmの範囲内で選ばれた
外径であるのに対応して、1.15mm以下の内径にな
るように形成される。光ファイバ25の外径、それに応
じてジャケット33の外径は、後述の表2と表3に示さ
れるような各種の症例に応じて選択的に決定される。
【0042】ウインド28の材料としては、ダイヤモン
ド、MgO単結晶、DLC、サファイア、スピネル多結
晶、イットリア多結晶およびスピネル単結晶をその候補
として挙げることができる。これらの各種の材質に対す
る特性を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】上記の表1において、耐熱衝撃性指数R′
は、以下の式によって求められる。
【0045】
【数1】
【0046】次に、表1に挙げられる各種の材料に対し
てウインド28として最も適した材質を選択するため
に、本願発明者が行なった実験結果について説明する。
【0047】まず、上記の各材質について、2×2×
0.5mmの立方体状のチップを準備し、波長2.94
μmのEr:YAGレーザを用いて出力120mJ×1
0ppsで、水中にて保管していた牛抜去歯象牙質およ
びエナメル質の硬組織に注水下で照射を行なった。各チ
ップは反射防止コートを施していないものを用い、損傷
発生時の現象として硬組織蒸散時に白いプラズマ状の閃
光が発生した。このときの経過時間を測定したところ、
人工ダイヤモンドは約60分以上で異常なし、MgO単
結晶は約14〜15分、サファイアは約10〜11分、
スピネル多結晶は2〜3分、イットリア多結晶はほとん
ど同時に、それぞれ入射端から損傷発生が認められ、測
定不可能という結果を得た。
【0048】また、スピネル単結晶は、ベルヌーイ法で
育成されたもので、育成中に水分の混入があるため、波
長3μm付近にこの水分による大きな吸収ピークが発生
した。そのため、スピネル単結晶をウインドの材料とし
て用いることは不可能であった。
【0049】ウインドの材料に採用し得る条件として
は、透過率は60%以上、望ましくは80%以上必要で
ある。また、光ファイバ25のコア31を構成する石英
ガラスの融点が一般に1400〜1600℃であること
から、出射端26におけるレーザ光の照射による耐熱性
を考慮すると、ウインドの材料の融点は2200℃以上
であることが好ましい。さらに、ウインドの材料の熱伝
導率は30W/mK以上であり、耐熱衝撃性指数R′は
1.5以上であることが好ましい。
【0050】このような各種の条件を本願発明者が検討
した結果、ウインドとして最も好ましい材料は、ダイヤ
モンドとMgOであることが確認された。
【0051】また、ウインド28の寸法形状としては、
上述したようにクラッド32の外径にほぼ等しいことが
好ましい。これにより、根管などの細長い空間内からの
プローブの抜取り時に出射端保護具21の脱落を防止
し、また窩洞などの細長い空間内から円滑に引抜くこと
ができる。特に根管内にプローブを挿入するためには、
ウインドの外径を0.2〜3.0mmの範囲内にしなけ
ればならない。この場合、下限を0.2mmとするの
は、根尖孔の径が0.2mm程度であり、根尖孔にレー
ザを照射することにより、レーザにより根尖の滅菌を行
なえる利点があるため、また所定の強度を確保するため
である。
【0052】また、ウインド28の厚み、すなわち軸線
方向の長さは、最大でも1.0mm以下にしなければな
らない。ウインド28の厚みが1.0mmを超えると、
レーザ光の透過率が減衰してしまい、治療に際して顕著
な蒸散効果の減衰が認められるからである。ウインド2
8の厚みが0.1mm未満になると、歯牙や歯骨などの
硬組織に接触したときにウインドが損傷する恐れがあ
る。ウインドの機械的強度を確保するために、厚みは少
なくとも0.1mm以上であることが望ましい。
【0053】以上のように、ウインド28の材質として
は、ダイヤモンドまたはMgOが選ばれる。ウインドの
寸法形状に関しては、外径が3.0mm以下でかつ厚み
が1.0mm以下に選ばれる。これは、表2に示される
歯科領域における各種の症例に対し、同表の対症条件下
で、また表3に示される歯科以外の領域における各種の
症例に対し、同表の対症条件下で、本発明の出射端保護
具21を備えたレーザプローブ22を用いることを可能
とし、高い汎用性を前提とするからである。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】本発明の他の実施例として、上述のウイン
ド28がMgOから形成される場合、その入射端側の端
面34には反射防止膜35が蒸着によって形成される。
反射防止膜35は、たとえばフッ化アルミニウム(Al
3 )、フッ化マグネシウム(MgF2 )、フッ化カル
シウム(CaF2 )、酸化アルミニウム(Al23
等から形成される。反射防止膜の膜厚は、たとえば0.
6μmに選ばれる。このように、反射防止膜35が、M
gOからなるウインド28の入射端側の端面34に蒸着
によって形成されるので、入射面での反射ロスが少な
く、反射防止膜と端面との間の密着性がより向上する。
反射防止膜35と入射端面34との間に空間がほとんど
存在せず、この空間によるレーザ光の減衰を回避するこ
とができる。しかも、反射防止膜35によってウインド
28の透過率をさらに向上させることができる。その結
果、反射防止膜を施さないものに比べて蒸散能力の時間
経過に伴う耐久性を向上させることができる。実験結果
によれば、反射防止膜35を形成したMgOウインドで
は、耐久性が60分以上であった。
【0057】なお、MgOから形成されるウインド28
に代えて、ダイヤモンドから形成されるウインド28の
入射端側の端面34に同様の反射防止膜35を形成して
もよい。
【0058】本発明のさらに他の実施例として、硬組織
蒸散時の飛散物の付着からウインド28を保護するため
に、MgOからなるウインド28の出射端側の端面36
には保護膜37が蒸着によって形成される。この保護膜
37は、ダイヤモンド、DLC、MgF2 、CaF2
AlF3 またはAl23 から形成される。このような
保護膜37を形成することによって、MgOからなるウ
インド28の出射端における劈開現象を防止し、MgO
からなるウインド28の耐久性をさらに向上させること
ができる。
【0059】さらに本発明の他の実施例として、上述の
ウインド28、すなわちダイヤモンドからなるもの、M
gOからなるもの、ダイヤモンドまたはMgOからなる
ウインドの入射端側の端面34に反射防止膜35が形成
されたもの、さらにMgOからなるウインドにおいて出
射端側の端面36に保護膜37が形成されたものを、光
ファイバ25の出射端26に取付けるための手段として
は、必ずしもスリーブ30による必要はなく、接着剤を
用いてコア31およびクラッド32の出射端26の端面
26aに接着するようにしてもよい。この接着剤として
は、エポキシ系接着剤または紫外線硬化型接着剤もしく
はシリコン系樹脂接着剤を用いることができる。好まし
くはエポキシ系接着剤を用いる。
【0060】なお、スリーブ30を用いてウインド28
を光ファイバ25の出射端26に取付けるにあたって
は、図2に示されるように接着剤29によって接着して
もよい。この場合には、コア31とクラッド32の出射
端側の端面26aとウインド28の入射端側の端面34
とは密着して面接触しているだけである。スリーブ30
の軸線方向の一方端部に接着剤29によってウインド2
8を固定し、このスリーブ30の軸線方向の他方端部に
は接着剤29を用いずに、クラッド32の外周に静圧入
またはかしめ止めなどの周知の技術によって取付けるよ
うにしてもよい。
【0061】図2に示される実施例のように、スリーブ
30を光ファイバ25のクラッド32の外周面に接着剤
によって固定する手法は、レーザプローブ22をたとえ
ば30分間以上使用する場合に好適に実施される。ま
た、たとえば20分間以内の短時間でレーザプローブ2
2を交換する場合には、前述の静圧入またはかしめ止め
などの周知の技術によって着脱自在に取付けるのが好ま
しい。
【0062】以上のような図2に示される実施例と、そ
れに関連する上述の各実施例で用いられるウインド28
は、ほぼ直円柱状である。その他の形状を有するウイン
ドとしては、図3〜図7に示される各種のウインド28
a〜28eが考えられる。
【0063】図3に示されるウインド28aでは、入射
端側の端面34aが球面状とされる。このようなウイン
ド28aは、端面34aによってレーザ光が集光される
ため、線状の蒸散または小径の深い蒸散を行なうために
用いられる。
【0064】図4に示されるウインド28bでは、入射
端側の端面34bが出射端側に向けて凹となる球面状に
形成される。このような、いわゆる凹レンズ効果を有す
るウインド28bは、端面34bによってレーザ光が分
散されるため、大径の浅い蒸散または窩底面の平坦化に
用いることができる。
【0065】図5に示されるウインド28cでは、入射
端側の端面34cが粗面状に形成される。このような粗
面状の端面34cを有するウインド28cは、その粗面
状の端面34cでレーザ光を乱反射して拡大する。この
ようにしてウインドの出射端部でのレーザエネルギー分
布がより均一化されるので、ウインド28cは窩底面の
平坦化に用いることができる。
【0066】図6に示されるウインド28dでは、出射
端側の端面36dが円錐状に形成されている。このよう
なウインド28dは、レーザ光を矢印で示される半径方
向外方に拡散させることができるので、たとえば根管治
療、さらに詳しく述べると、象牙細管内の滅菌、乾燥、
拡大、根尖治療等に用いることができる。
【0067】図7に示されるウインド28eは、その軸
線に対して交差する方向に、たとえば角度45°をなし
て、傾斜した出射端側の端面36eを有する。この端面
36eによって入射光を直角方向に反射させて、外周面
の一部から外部にレーザ光を照射することができる。こ
のようなウインド28eは、歯周ポケット内で歯牙に向
けて内側方に照射したり、臼歯の側面などのように隣接
する歯牙に臨む部位に照射するために用いることができ
る。なお、本実施例のウインド28eの厚みは、光軸線
上の長さで決定される。
【0068】上述の図3〜図7に示される各実施例のウ
インド28a〜28eは、図2に示されるようなスリー
ブ30を用いて光ファイバ25の出射端26に装着する
ようにしてもよい。あるいは、スリーブ30を用いず、
接着剤によって光ファイバ25の出射端26側の端面2
6aにウインドを直接接着するようにしてもよい。
【0069】図8は、本発明のさらに他の実施例の出射
端保護具21aを示す拡大断面図である。本実施例のス
リーブ30aには、複数個の切欠き、たとえば2つの切
欠き39が形成される。この切欠き39は、ウインド2
8が固定されるスリーブ30aの軸線方向一方端部とは
反対側の他方端部の端面38から一方端部に向けて軸線
方向に延びる。このような切欠き39を形成することに
よって、光ファイバ25の出射端26に静圧入して、ク
ラッド32の外周面とスリーブ30aの内周面との間の
摩擦によって抜け止めすることができる。このような切
欠き39をスリーブ30aに形成することにより、スリ
ーブ30aの内径をクラッド32の外径とほぼ同一の径
にして、密着性の良好な状態でジャケット33を備える
コア31の出射端26に取付けることができる。その結
果、光ファイバ25の出射端26における軸線をウイン
ド28の中心軸線に高い精度で一致させることが可能と
なる。
【0070】本発明のさらに他の実施例として、導光体
である光ファイバ25の出射端26の端面に直接に、ダ
イヤモンド、DLC、MgF2 、CaF2 、AlF3
たはAl23 からなる保護膜を蒸着するようにしても
よい。このような保護膜は加工に手間を要せず、容易に
形成することができる。したがって、安価なコストで出
射端26の損傷を生じないレーザプローブを実現するこ
とができる。
【0071】さらに、本発明の別の実施例として、図9
に示されるように、湾曲したプローブ22aにも図2〜
図8に示される各実施例の出射端保護具21,21aを
装着して用いることができる。本発明の湾曲レーザプロ
ーブ22aは、図1に示されるストレート型レーザプロ
ーブ22において、一直線状の金属管24に代えて、所
定の曲率で湾曲した金属管24aの内部に光ファイバ2
5を挿通することによって構成されている。
【0072】さらに本発明の他の実施例として、図10
に示されるように、クラッド32の出射端における端面
40だけに接着剤を塗布して、図2〜図7に示される各
ウインド28,28a〜28eをクラッド32に接着す
る。これにより、コア31からウインド28,28a〜
28eに透過するレーザ光の接着剤層による減衰を防ぐ
ことができる。
【0073】また、本発明のさらに別の実施例として、
図11に示されるように、クラッド32の外周面とウイ
ンド28の外周面とにわたって周方向全周に、または周
方向に間隔をあけて溶着部41を形成することによって
ウインド28をクラッド32に固着してもよい。
【0074】また、本発明の他の実施例として、図12
に示されるように、金属または高分子化合物製のつば付
きスリーブ30を用いてウインド28の周辺部には接着
剤を用いずに、ウインド28を確実に保持し、出射方向
への脱落を防止し、つば付きスリーブ30の他端をクラ
ッド32の外周面に接着剤29によって固定またはかし
め止めによって固定してもよい。また、ウインド28と
出射端26との間への水等の流入を防止するために、ウ
インド28の外周面とスリーブ30との接合面にシール
を目的とした接着剤を塗布してもよい。
【0075】さらに別の実施例として、図13に示すよ
うに、光ファイバ25に代えて、導光体としての中空導
波管43の出射端44に図1および図2に示されるスリ
ーブ30とウインド28からなる出射端保護具21を装
着するようにしてもよい。この中空導波管43は、外筒
46の内周面に誘電導波層47が形成されている。外筒
46は、可撓性を有する、たとえば合成樹脂などの高分
子材料から形成されている。誘電導波層47は、金属薄
膜に誘電薄膜を被覆して形成される。このような中空導
波管43には、スリーブ30を圧入、かしめまたは接着
などの周知の手法によって固定的に、あるいは着脱可能
に取付けることができる。また、中空導波管は、高分子
材料に限定されるものではなく、薄肉のステンレス等の
金属管、ガラス管等の材料から形成されてもよい。
【0076】さらに本発明の他の実施例として、図14
に示されるように、中空導波管43の出射端44にウイ
ンド28を直接組込むようにしてもよい。図15に示さ
れるように、中空導波管43の端面48に接着剤を塗布
してウインド28を直接接着するようにしてもよい。
【0077】以上のように、図13〜図15に示される
実施例においては、中空導波管43にウインド28を装
着することによって、組織にレーザ光を照射して蒸散し
たとき、その蒸散によって飛散した異物が中空導波管4
3の内部に付着することによる、中空導波管43の内部
の損傷と導光効率の低下を確実に防ぐことができる。
【0078】図1〜図15に示される各実施例によれ
ば、波長が1〜12μmの範囲内にある高出力レーザ、
たとえばEr:YAGレーザ、Nd:YAGレーザおよ
びCO 2 ガスレーザなどのレーザ光を導く光ファイバ2
5または中空導波管43の各出射端26,44にウイン
ド28,28a〜28eが設けられる。このウインド2
8,28a〜28eの外径は、3.0mm以下でかつ厚
みが1.0mm以下に形成されている。ウインド28,
28a〜28eは、レーザ光を透過するダイヤモンドま
たはMgOから形成されている。このようなウインドを
備えた出射端保護具21,21aによって、レーザ光の
減衰を可及的に少なくして、蒸散能力の低下を抑制し、
出射端保護具21,21aのレーザプローブ22,22
aからの抜落ちを防止し、かつ円滑に引抜くことがで
き、信頼性の高い、耐久性に優れた出射端保護具を実現
することができる。
【0079】また、各ウインド28,28a〜28eの
入射端側の端面34,34a〜34eに反射防止膜35
を蒸着することにより、各ウインド28,28a〜28
eに入射されるレーザ光の散乱を効果的に抑制し、減衰
率の低下を防ぐことができる。
【0080】さらに、MgOから形成されるウインド2
8,28a〜28eの出射端側の端面36,36a〜3
6eに、ダイヤモンド、DLC、MgF2 、CaF2
AlF3 またはAl23 からなる保護膜37を蒸着す
ることにより、各ウインドの出射端における劈開現象の
発生を防ぎ、レーザ光の減衰を防ぐことができる。
【0081】さらに、各ウインド28,28a〜28e
をスリーブ30に同軸に固着して、光ファイバ25また
は中空導波管43の各出射端26,44に装着すること
により、光ファイバ25または中空導波管43の各出射
端26,44の軸線に各ウインド28,28a〜28e
の軸線が一致するように容易に位置決めすることができ
る。したがって、レーザプローブ22,22aへの出射
端保護具21,21aの取付け時における位置決めを容
易に行なうことができる。
【0082】以上、いくつかの実施例を用いてこの発明
を説明したが、図示した実施例以外にもこの発明の均等
の範囲内において修正や変形が可能である。
【0083】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、レー
ザ光の減衰を可及的に少なくすることが可能な、小径、
薄肉のウインドが形成されるので、プローブからの抜落
ちを防ぐことができ、しかも細部へ円滑に挿入できるの
で、信頼性の高い出射端保護具、ならびにそのウインド
を備えたレーザプローブおよびレーザハンドピースを提
供することができる。
【0084】また、この発明によれば、ウインドをダイ
ヤモンドに代えてMgOによって形成することにより、
安価な材料コストで信頼性の高い、耐久性に優れた出射
端保護具を提供することができる。
【0085】さらに、この発明によれば、上述のダイヤ
モンドまたはMgOからなるウインドの入射端側の端面
に反射防止膜を蒸着によって形成することにより、ウイ
ンドの入射端におけるレーザ光の散乱を可及的に少なく
してレーザ光の減衰を格段に少なくすることができる。
【0086】さらに本発明によれば、MgOからなるウ
インドの出射端側の端面に、保護膜を蒸着によって形成
することにより、ウインドの出射端における劈開現象を
防ぎ、レーザ光の減衰を可及的に少なくすることができ
る。
【0087】さらに、本発明によれば、上述の種々のウ
インドは、スリーブによって導光体の出射端に装着する
ことができるので、ウインドが劣化したときに、容易に
新たなものと交換することができる。これにより、ウイ
ンドの交換時間を短縮し、治療時間を短縮することがで
きる。
【0088】さらに本発明によれば、導光体の出射端に
保護膜を蒸着するだけで保護機能を備えたレーザプロー
ブを形成することができるので、加工が容易で、安価に
出射端のレーザ光照射による損傷を防止し得る、耐久性
に優れたレーザプローブを実現することができる。
【0089】また、以上のようなレーザプローブを備え
たレーザ医療装置を構成することにより、効率の良い治
療を行なうことができ、信頼性の高い、耐久性に優れた
医療装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の出射端保護具を備えるレー
ザプローブを概略的に示す断面図である。
【図2】図1に示された出射端保護具とその付近を示す
拡大断面図である。
【図3】本発明の他の実施例のウインドを示す断面図で
ある。
【図4】本発明のさらに他の実施例のウインドを示す断
面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例のウインドを示す断
面図である。
【図6】本発明の別の実施例のウインドを示す断面図で
ある。
【図7】本発明のさらに別の実施例のウインドを示す断
面図である。
【図8】本発明の他の実施例のスリーブを示す断面図で
ある。
【図9】本発明の他の実施例のレーザプローブを示す断
面図である。
【図10】本発明の他の実施例のウインドと光ファイバ
の出射端との取付け状態を示す断面図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例のウインドと光フ
ァイバの出射端との取付け状態を示す断面図である。
【図12】本発明の他の実施例としてウインドと光ファ
イバの出射端との取付け状態を示す断面図である。
【図13】本発明の別の実施例として中空導波管とそれ
に装着される出射端保護具を示す分解断面図である。
【図14】本発明のさらに他の実施例として中空導波管
とその先端部に装着されたウインドを示す断面図であ
る。
【図15】本発明のさらに他の実施例として中空導波管
とその端面に取付けられたウインドを示す断面図であ
る。
【図16】従来のレーザ医療装置の全体構成を概略的に
示す斜視図である。
【図17】ストレート型ハンドピースの構成を示す断面
図である。
【図18】コントラアングル型ハンドピースの構成を示
す断面図である。
【図19】典型的な先行技術のレーザプローブの出射端
付近を示す拡大断面図である。
【図20】ダイヤモンドの光透過特性を示す図である。
【図21】MgOの光透過特性を示す図である。
【符号の説明】
21,21a 出射端保護具 22,22a レーザプローブ 23 プローブホルダ 24,24a 金属管 25 光ファイバ 26,44 出射端 27 入射端 28,28a〜28e ウインド 30,30a スリーブ 31 コア 32 クラッド 33 ジャケット 34,34a〜34e 入射端側の端面 35 反射防止膜 36,36a〜36e 出射端側の端面 37 保護膜 43 中空導波管 47 誘電導波層 48 レーザハンドピース 49 レーザ発生装置 50 レンズ 51 レーザプローブ 52 ウインド 53 ミラー 54 凸レンズ

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長が1μm以上12μm以下の範囲の
    レーザ光を導く導光体の出射端に接触して配置されるウ
    インドと、 前記ウインドを保持し、かつ前記導光体の出射端に装着
    されるウインド保持部材とを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が
    3.0mm以下、厚みが1.0mm以下であることを特
    徴とする、レーザプローブの出射端保護具。
  2. 【請求項2】 波長が1μm以上12μm以下の範囲の
    レーザ光を導く導光体の出射端に接触して配置されるウ
    インドと、 前記ウインドを保持し、かつ前記導光体の出射端に装着
    されるウインド保持部材とを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が前
    記導光体の直径とほぼ同じであり、厚みが1.0mm以
    下であることを特徴とする、レーザプローブの出射端保
    護具。
  3. 【請求項3】 波長が1μm以上12μm以下の範囲の
    レーザ光を導く導光体の出射端に接触して配置されるウ
    インドと、 前記ウインドを保持し、かつ前記導光体の出射端に装着
    されるウインド保持部材とを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が前
    記導光体の直径の1.5倍以下であり、厚みが1.0m
    m以下であることを特徴とする、レーザプローブの出射
    端保護具。
  4. 【請求項4】 波長が1μm以上12μm以下の範囲の
    レーザ光を導く導光体の出射端に接触して配置されるウ
    インドと、 前記ウインドを保持し、かつ前記導光体の出射端に装着
    されるウインド保持部材とを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が
    0.2mm以上3.0mm以下であり、厚みが0.1m
    m以上1.0mm以下であることを特徴とする、レーザ
    プローブの出射端保護具。
  5. 【請求項5】 前記ウインドの入射端側の端面には、反
    射防止膜が設けられていることを特徴とする、請求項1
    ないし4のいずれかに記載のレーザプローブの出射端保
    護具。
  6. 【請求項6】 前記ウインドが酸化マグネシウムを含む
    材料から形成され、前記ウインドの出射端側の端面には
    保護膜が設けられていることを特徴とする、請求項1な
    いし4のいずれかに記載のレーザプローブの出射端保護
    具。
  7. 【請求項7】 前記保護膜は、フッ化マグネシウム、フ
    ッ化カルシウム、フッ化アルミニウム、酸化アルミニウ
    ム、ダイヤモンド状カーボンおよびダイヤモンドからな
    る群から選ばれた1種を含む材料から形成されているこ
    とを特徴とする、請求項6に記載のレーザプローブの出
    射端保護具。
  8. 【請求項8】 前記反射防止膜は、フッ化アルミニウ
    ム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウムおよび酸化
    アルミニウムからなる群より選ばれた1種を含む材料か
    ら形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の
    レーザプローブの出射端保護具。
  9. 【請求項9】 前記ウインド保持部材は、前記導光体の
    出射端に装着される円筒状のスリーブであることを特徴
    とする、請求項1ないし8のいずれかに記載のレーザプ
    ローブの出射端保護具。
  10. 【請求項10】 前記レーザ光の種類が、Er:YAG
    レーザ、Nd:YAGレーザ、Ho:YAGレーザ、T
    m:YAGレーザ、COレーザおよびCO2レーザから
    なる群より選ばれた1種のレーザであることを特徴とす
    る、請求項1ないし4のいずれかに記載のレーザプロー
    ブの出射端保護具。
  11. 【請求項11】 前記レーザ光を導く前記導光体が、光
    ファイバを含む材料から形成されていることを特徴とす
    る、請求項1ないし4のいずれかに記載のレーザプロー
    ブの出射端保護具。
  12. 【請求項12】 前記導光体は、出力が20〜300m
    JのEr:YAGレーザを導く導光体であることを特徴
    とする、請求項1ないし4のいずれかに記載のレーザプ
    ローブの出射端保護具。
  13. 【請求項13】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を導く導光体の出射端に接触して配置された
    ウインドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が
    3.0mm以下、厚みが1.0mm以下であることを特
    徴とする、レーザプローブ。
  14. 【請求項14】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を導く導光体の出射端に接触して配置された
    ウインドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が前
    記導光体の直径とほぼ同じであり、厚みが1.0mm以
    下であることを特徴とする、レーザプローブ。
  15. 【請求項15】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を導く導光体の出射端に接触して配置された
    ウインドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が前
    記導光体の直径の1.5倍以下であり、厚みが1.0m
    m以下であることを特徴とする、レーザプローブ。
  16. 【請求項16】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を導く導光体の出射端に接触して配置された
    ウインドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が
    0.2mm以上3.0mm以下であり、厚みが0.1m
    m以上1.0mm以下であることを特徴とする、レーザ
    プローブ。
  17. 【請求項17】 レーザ光を導く導光体が光ファイバを
    含む材料から形成されており、前記光ファイバの出射端
    面に直接にフッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フ
    ッ化アルミニウム、酸化アルミニウム、ダイヤモンド状
    カーボンおよびダイヤモンドからなる群より選ばれた1
    種の材料から形成された保護膜が設けられていることを
    特徴とする、レーザプローブ。
  18. 【請求項18】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を導く中空導波路を含む導光体の出射端に接
    触して配置されたウインドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が
    3.0mm以下、厚みが1.0mm以下であることを特
    徴とする、レーザプローブ。
  19. 【請求項19】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を導く中空導波路を含む導光体の出射端に接
    触して配置されたウインドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が前
    記導光体の直径とほぼ同じであり、厚みが1.0mm以
    下であることを特徴とする、レーザプローブ。
  20. 【請求項20】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を導く中空導波路を含む導光体の出射端に接
    触して配置されたウインドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が前
    記導光体の直径の1.5倍以下であり、厚みが1.0m
    m以下であることを特徴とする、レーザプローブ。
  21. 【請求項21】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を導く中空導波路を含む導光体の出射端に接
    触して配置されたウインドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が
    0.2mm以上3.0mm以下であり、厚みが0.1m
    m以上1.0mm以下であることを特徴とする、レーザ
    プローブ。
  22. 【請求項22】 前記ウインドは、前記導光体の出射端
    に装着されるウインド保持部材を介して着脱可能に前記
    導光体の出射端に接触して配置されていることを特徴と
    する、請求項13ないし21のいずれかに記載のレーザ
    プローブ。
  23. 【請求項23】 前記ウインドは、前記導光体の出射端
    に接触して固着されていることを特徴とする、請求項1
    3〜16、18〜21のいずれかに記載のレーザプロー
    ブ。
  24. 【請求項24】 前記レーザ光の種類が、Er:YAG
    レーザ、Nd:YAGレーザ、Ho:YAGレーザ、T
    m:YAGレーザ、COレーザおよびCO2レーザから
    なる群より選ばれた1種であることを特徴とする、請求
    項13ないし23のいずれかに記載のレーザプローブ。
  25. 【請求項25】 前記レーザ光を導く前記導光体は、光
    ファイバを含む材料から形成されていることを特徴とす
    る、請求項13ないし16のいずれかに記載のレーザプ
    ローブ。
  26. 【請求項26】 前記導光体は、出力が20〜300m
    JのEr:YAGレーザを導く導光体であることを特徴
    とする、請求項13ないし23のいずれかに記載のレー
    ザプローブ。
  27. 【請求項27】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を発生させるレーザ発生装置から出射された
    レーザ光を第1の導光体によって導き、前記第1の導光
    体から伝達されたレーザ光を第2の導光体から、先端よ
    り被照射部位に出射するレーザハンドピースにおいて、 前記第2の導光体の出射端に接触して配置されたウイン
    ドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が
    3.0mm以下、厚みが1.0mm以下であることを特
    徴とする、レーザハンドピース。
  28. 【請求項28】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を発生させるレーザ発生装置から出射された
    レーザ光を第1の導光体によって導き、前記第1の導光
    体から伝達されたレーザ光を第2の導光体から、先端よ
    り被照射部位に出射するレーザハンドピースにおいて、 前記第2の導光体の出射端に接触して配置されたウイン
    ドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が前
    記導光体の直径とほぼ同じであり、厚みが1.0mm以
    下であることを特徴とする、レーザハンドピース。
  29. 【請求項29】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を発生させるレーザ発生装置から出射された
    レーザ光を第1の導光体によって導き、前記第1の導光
    体から伝達されたレーザ光を第2の導光体から、先端よ
    り被照射部位に出射するレーザハンドピースにおいて、 前記第2の導光体の出射端に接触して配置されたウイン
    ドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が前
    記導光体の直径の1.5倍以下であり、厚みが1.0m
    m以下であることを特徴とする、レーザハンドピース。
  30. 【請求項30】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を発生させるレーザ発生装置から出射された
    レーザ光を第1の導光体によって導き、前記第1の導光
    体から伝達されたレーザ光を第2の導光体から、先端よ
    り被照射部位に出射するレーザハンドピースにおいて、 前記第2の導光体の出射端に接触して配置されたウイン
    ドを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が
    0.2mm以上3.0mm以下であり、厚みが0.1m
    m以上1.0mm以下であることを特徴とする、レーザ
    ハンドピース。
  31. 【請求項31】 前記第2の導光体は、光ファイバを含
    む材料から形成されており、前記レーザ光の種類が、E
    r:YAGレーザ、Nd:YAGレーザ、Ho:YAG
    レーザ、Tm:YAGレーザ、COレーザおよびCO2
    レーザからなる群より選ばれた1種であることを特徴と
    する、請求項27ないし30のいずれかに記載のレーザ
    ハンドピース。
  32. 【請求項32】 前記第2の導光体は、出力が20〜3
    00mJのEr:YAGレーザを導く導光体であること
    を特徴とする、請求項27ないし31のいずれかに記載
    のレーザハンドピース。
  33. 【請求項33】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を発生させるレーザ発生装置と、 前記レーザ発生装置より出射されたレーザ光を第1の導
    光体を介して導くレーザハンドピースと、 前記ハンドピースの先端に設けられ、被照射部位に向か
    ってレーザ光を出射する第2の導光体と、 前記第2の導光体の出射端に接触して配置されたウイン
    ドとを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が
    3.0mm以下、厚みが1.0mm以下であることを特
    徴とする、レーザ医療装置。
  34. 【請求項34】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を発生させるレーザ発生装置と、 前記レーザ発生装置より出射されたレーザ光を第1の導
    光体を介して導くレーザハンドピースと、 前記ハンドピースの先端に設けられ、被照射部位に向か
    ってレーザ光を出射する第2の導光体と、 前記第2の導光体の出射端に接触して配置されたウイン
    ドとを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が前
    記導光体の直径とほぼ同じであり、厚みが1.0mm以
    下であることを特徴とする、レーザ医療装置。
  35. 【請求項35】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を発生させるレーザ発生装置と、 前記レーザ発生装置より出射されたレーザ光を第1の導
    光体を介して導くレーザハンドピースと、 前記ハンドピースの先端に設けられ、被照射部位に向か
    ってレーザ光を出射する第2の導光体と、 前記第2の導光体の出射端に接触して配置されたウイン
    ドとを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が前
    記導光体の直径の1.5倍以下であり、厚みが1.0m
    m以下であることを特徴とする、レーザ医療装置。
  36. 【請求項36】 波長が1μm以上12μm以下の範囲
    のレーザ光を発生させるレーザ発生装置と、 前記レーザ発生装置より出射されたレーザ光を第1の導
    光体を介して導くレーザハンドピースと、 前記ハンドピースの先端に設けられ、被照射部位に向か
    ってレーザ光を出射する第2の導光体と、 前記第2の導光体の出射端に接触して配置されたウイン
    ドとを備え、 前記ウインドは、ダイヤモンドおよび酸化マグネシウム
    からなる群より選ばれた1種を含みかつレーザ光を透過
    する材料から形成されており、前記ウインドの外径が
    0.2mm以上3.0mm以下であり、厚みが0.1m
    m以上1.0mm以下であることを特徴とする、レーザ
    医療装置。
  37. 【請求項37】 前記第2の導光体が光ファイバを含む
    材料から形成されており、前記レーザ光の種類がEr:
    YAGレーザ、Nd:YAGレーザ、Ho:YAGレー
    ザ、Tm:YAGレーザ、COレーザおよびCO2 レー
    ザからなる群より選ばれた1種であることを特徴とす
    る、請求項33ないし36のいずれかに記載のレーザ医
    療装置。
  38. 【請求項38】 前記第2の導光体は、出力が20〜3
    00mJのEr:YAGレーザを導く導光体であること
    を特徴とする、請求項33ないし37のいずれかに記載
    のレーザ医療装置。
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