JPH092848A - モルタル・コンクリート用石炭灰及びこれを用いたモルタル・コンクリート - Google Patents

モルタル・コンクリート用石炭灰及びこれを用いたモルタル・コンクリート

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JPH092848A
JPH092848A JP7175421A JP17542195A JPH092848A JP H092848 A JPH092848 A JP H092848A JP 7175421 A JP7175421 A JP 7175421A JP 17542195 A JP17542195 A JP 17542195A JP H092848 A JPH092848 A JP H092848A
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concrete
coal ash
mortar
less
surface area
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JP7175421A
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Takao Tanosaki
隆雄 田野崎
Kenji Nozaki
賢二 野崎
Masaru Shirasaka
優 白坂
Koichi Tanigawa
公一 谷川
Noriaki Sone
徳明 曽根
Masato Matsuhisa
真人 松久
Satoru Ashiyabara
知 芦谷原
Koichi Soeda
孝一 副田
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/24Cements from oil shales, residues or waste other than slag
    • C04B7/26Cements from oil shales, residues or waste other than slag from raw materials containing flue dust, i.e. fly ash
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/20Resistance against chemical, physical or biological attack
    • C04B2111/29Frost-thaw resistance
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 迅速且つ簡便な代表特性でセメント、コンク
リート用混和材としての使用適否が判断でき、石炭灰の
大量使用と所定の流動性、空気連行性を確保でき、強度
発現の良好なモルタル・コンクリート用石炭灰及びこれ
を用いたモルタル・コンクリートを提供する。 【構成】 石炭灰が下記(1)〜(3)いずれか一の粒
度構成を有することを特徴とする。 (1)BET比表面積値が4m2 /g未満、45μm篩
上残分値が40重量%以下 (2)BET比表面積値が4m2 /g以上6m2 /g未
満、45μm篩上残分値が20重量%以下 (3)BET比表面積値が6m2 /g以上10m2 /g
未満、45μm篩上残分値が10重量%以下

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、モルタル・コンクリ
ート用石炭灰及びこれを用いたモルタル・コンクリート
に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所の微粉炭燃焼ボイラから副産
品として大量に産出される石炭灰(フライアッシュ)
は、セメント混和材等に一部有効利用されているもの
の、大部分が埋立て等の廃棄処分されている。セメント
混和材として用いられるフライアッシュは、フライアッ
シュ粒子が平滑かつ球状であるためコンクリートのワー
カビリティーが向上すること、コンクリート組織が緻密
化し、長期強度が増大するとともに、水密性、化学薬品
に対する抵抗性等が向上すること、フライアッシュの混
入によってセメントの水和発熱が緩和されるため自己発
熱による温度ひび割れが問題となるマスコンクリート構
造物に適していること、アルカリ骨材反応に対する抑制
効果も有していることなど、コンクリートとして優れた
特性を多く有している。
【0003】一方、フライアッシュをコンクリートに多
量に混合した場合には凝結の遅延、初期強度の低下、低
温環境下における強度発現の遅れ等々の問題点があり、
自ずとその混合量に制限がある。例えば、JIS規格に
規定されているフライアッシュセメントは、セメントに
対するフライアッシュの置換割合を最大で3割に制限し
ており、フライアッシュの大量使用に結び付いていない
のが現状である。
【0004】また、石炭灰の大量使用を妨げる原因の一
つとして、火力発電所で使用する石炭が多種に及び、し
かもその燃焼条件が同一でないために、得られる石炭灰
の状態が大きく変わってくることがあげられる。特に、
石炭灰中に残存する未燃カーボンは、セメント混和材と
しての利用に当たり、混練水を吸水し、また減水剤等各
種の混和剤を吸着するなどして、所定の流動性や空気連
行性を確保する上での品質管理上の難しさがあり、活用
を避ける要因となっている。
【0005】この未燃カーボンの性状把握の目安とし
て、石炭灰の強熱減量(JIS A6201では強熱減
量5%以下を規定)、或いはメチレンブルー色素の吸着
量の測定が行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、未燃カーボン
は、単に石炭粒子のままで存在するわけではなく、多孔
質の活性炭状態になっており、しかも様々な石炭、燃焼
条件の相違により、その吸着性能も様々な状態にあり、
強熱減量のような未燃カーボンの含有量だけでは、必ず
しも吸着量と対応しない。また、メチレンブルー色素の
吸着量は、色素の青色度を濾液の吸光度から測定するも
ので、操作的に繁雑であるほか、セメント混和剤吸着量
との相関が少なく、混和剤使用量との関連でこれを効果
的に活用することができないものである。
【0007】このため、石炭灰をセメントコンクリート
用混和材として使用する場合、こまめにコンクリート配
合試験を行い、コンクリート性状を把握した上で、空気
連行剤や減水剤の種類や添加量を設定しなければならな
いのが現状である。従って、この発明は、上述の欠点を
解消し、迅速且つ簡便な代表特性でセメント、コンクリ
ート用混和材としての使用適否が判断でき、石炭灰の大
量使用と所定の流動性、空気連行性を確保でき、強度発
現の良好なモルタル・コンクリート用石炭灰及びこれを
用いたモルタル・コンクリートを提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明のモルタル・コンクリート用石炭灰によ
れば、下記(1)〜(3)いずれか一の粒度構成を有す
ることを特徴とする。 (1)BET比表面積値が4m2 /g未満、45μm篩
上残分値が40重量%以下 (2)BET比表面積値が4m2 /g以上6m2 /g未
満、45μm篩上残分値が20重量%以下 (3)BET比表面積値が6m2 /g以上10m2 /g
未満、45μm篩上残分値が10重量%以下
【0009】また、この発明のモルタル・コンクリート
によれば、セメント、骨材、石炭灰、及び水を含むモル
タル・コンクリート組成物であって、石炭灰が下記の
(1)〜(3)いずれか一の粒度構成を有することを特
徴とする。 (1)BET比表面積値が4m2 /g未満、45μm篩
上残分値が40重量%以下 (2)BET比表面積値が4m2 /g以上6m2 /g未
満、45μm篩上残分値が20重量%以下 (3)BET比表面積値が6m2 /g以上10m2 /g
未満、45μm篩上残分値が10重量%以下
【0010】さらに、この発明のモルタル・コンクリー
トは、セメント/石炭灰(重量比)が0.5〜3.0、
好ましくは0.8〜2.0であること(請求項3)、石
炭灰を骨材中の細骨材の一部と置換して用いること(請
求項4)、石炭灰を細骨材に対して30体積%以上、好
ましくは45体積%以上とすること(請求項5)、空気
連行剤、減水剤、および高性能減水剤の少なくとも一種
をさらに含むこと(請求項6)、セメントが普通ポルト
ランドセメント又は早強ポルトランドセメントであるこ
と(請求項7)、を特徴とする。以下、この発明を詳し
く説明する。
【0011】この発明で使用する石炭灰は、石炭の燃焼
方式如何に拘らず得られる5mm以下の粒度を主体とす
る細骨材相当粒度以下のもので、JISで規定されるフ
ライアッシュは無論、通常原粉と称されるフライアッシ
ュ、及びシンダーアッシュ、あるいは流動床飛灰をも含
めた、いわゆる広い意味での石炭灰全般を使用すること
ができる。
【0012】本発明者らは、種々実験の結果、これら石
炭灰の粒度構成、特にBET法による比表面積の値が、
モルタル・コンクリートの流動性に関して、極めて良好
に相関することを見出し、これを適用するものである。
BET法による比表面積は、石炭灰粒子表面に窒素ガス
を吸脱着させ、その差圧により比表面積を求めるもの
で、石炭灰中の未燃カーボンの量、及び多孔度を端的に
現わし、しかも操作、装置的にも簡便、迅速なものであ
る。すなわち、未燃カーボン含有量の少ないもの、未燃
カーボンの多孔性の低いものでは、BET比表面積値が
小さく、逆に未燃カーボン含有量の多いもの、未燃カー
ボンの多孔性の高いものでは、BET比表面積値は大き
い。石炭灰中の未燃カーボンを除く無機質部分の比表面
積は高々0.5〜0.8m2 /gであり、それ以外の数
値は、未燃カーボンの性状を量と多孔度から総合評価的
に示すものと言える。
【0013】尚、簡易測定法として空気透過式のブレー
ン法による比表面積値が石炭灰においても多用され、前
記JIS A 6201ではブレーン比表面積値が24
00cm2 /g以上と規定されている。しかしながら、
ブレーン法は本来、セメントの粉末度測定を目的として
おり、前述したように、石炭灰が多孔性の未燃カーボン
を含むものであり、ブレーン法では、石炭灰の粉末度、
及び未燃カーボンの性状のいずれからも評価として必ず
しも妥当なものといい難い。因みに発明者らが平成5年
1月から平成6年12月までの2年間、全国の石炭火力
発電所から発生した150ロットの石炭灰を分析したと
ころ、ブレーン法による、比表面積値は、BET比表面
積値に対して0.5〜0.05の値、言換えれば、BE
T比表面積値は、ブレーン比表面積値の2〜20倍の値
を示し、極めて効果的に未燃カーボンの性状を表現する
が、ブレーン値では明確な関係が得られなかった。
【0014】前述したようにBET比表面積値は、未燃
カーボンの性状を表現し、この値が大きいほど、減水剤
等のセメント混和剤の吸着問題を起こし、セメント、コ
ンクリート用の石炭灰として好ましいものでないが、こ
の発明は、BET比表面積値と共に、石炭灰の粒度、特
にAJS(エア・ジェット・シーブ)による篩上残分値
が、モルタル・コンクリートの流動性に関して、極めて
良好に相関し、この範囲を特定することにより好適なモ
ルタル・コンクリート用石炭灰とするものであり、
(1)BET比表面積値が4m2 /g未満であれば、4
5μm篩上残分値が40重量%以下の石炭灰を、また、
(2)BET比表面積値が4m2 /g以上6m2 /g未
満であれば、45μm篩上残分値が20重量%以下の石
炭灰とし、さらに、(3)BET比表面積値が6m2
g以上10m2 /g未満であれば、45μm篩上残分値
が10重量%以下の石炭灰を適用する
【0015】すなわち、BET比表面積値が小さけれ
ば、粒度の粗い45μm篩上残分値を大きく許容し、ま
た、BET比表面積値が大きければ、45μm篩上残分
値を小さく制限して、前記範囲内の石炭灰とすることに
より、モルタル・コンクリートの水量比を増加させるこ
となく、所定の流動性、空気連行性を確保できるもので
ある。また、石炭灰のBET比表面積値、及び45μm
篩上残分値のいずれかが上記範囲外のものになると、所
定の空気連行量が確保できなくなり、耐凍結融解性保持
の観点から好ましくない。
【0016】次に、石炭灰の使用量は、セメント/石炭
灰(重量比)が0.5〜3.0の範囲とする。これが
0.5を下回ると、石炭灰の使用量が多くなり過ぎ、コ
ンクリートの流動性が失われ、練り混ぜが困難となり好
ましくない。また、3.0を越えると、この発明の目的
とするフライアッシュの大量使用の趣旨にそぐわなく、
しかも、強度発現性が十分でない上、後述する骨材、特
に、粒度バランスの悪い細骨材の使用に制限を受け好ま
しくない。したがって、より好ましくは、セメント/石
炭灰(重量比)を0.8〜2.0とすることが望まし
い。
【0017】また石炭灰は、後述する骨材中の細骨材の
一部と置換して用いることが望ましい。置換量は、石炭
灰を細骨材に対して30体積%以上、好ましくは45体
積%以上とすることにより、初期強度及び長期強度の極
めて優れたコンクリートとすることができる。
【0018】この発明で使用するセメントは、普通、早
強、超早強、中庸熱、耐硫酸塩、白色などの各種ポルト
ランドセメントがいずれも使用できるが、初期並びに長
期強度発現性の改善に大きな効果を発揮するためには、
望ましくは普通ポルトランドセメントあるいは早強ポル
トランドセメントを使用する。セメントの使用量は、特
にコンクリートとしての使用にあっては、コンクリート
中の単位セメント量が200〜500kg/m3 の範囲とす
る。単位セメント量が200kg/m3 を下回ると、強度発
現性、特に、初期強度の低下が大きく好ましくない。
又、これが500kg/m3 を超えると、この発明の目的と
する石炭灰の大量使用において、コンクリートの練り混
ぜが困難となり好ましくない。
【0019】次に骨材は、通常のコンクリートに使用さ
れている砂、砂利、砕石等の普通骨材の他、人工骨材
等、各種骨材の種類を問う事なく利用可能であるが、骨
材中、特に細骨材の粒度分布バランスが悪く、通常のコ
ンクリート用骨材としては適切でないとされるものにつ
いても、前述した石炭灰の大量使用とこれに伴うコンク
リートの適性配合によって、コンクリートの流動性を確
保し、この発明の骨材として好適に使用できるものであ
る。
【0020】さらに、この発明は高性能減水剤を併用す
ることにより、単位水量の増加に起因する初期強度の低
下、乾燥収縮の増大等の欠点を排除できるばかりか、フ
ライアッシュのコンクリートへの大量混合を達成するこ
とができ、さらに、フライアッシュの大量混合によって
も初期・長期強度発現の良好なコンクリートの製造を実
現できる。
【0021】高性能減水剤としては、従来よりコンクリ
ート用混和剤として用いられている、例えば、アルキリ
アリル系、ナフタリン系、メラミン系、トリアジン系の
化学組成を有するものであればいずれも使用できるが、
望ましくは、ポリカルボン酸塩系の混和剤が良好であ
る。もちろん、空気連行性能を有する高性能AE減水剤
の適用も可能である。この種の混和剤として、市販品に
はレオビルドSP−8S(エヌ・エム・ビー製、商品
名)、マイティー2000WHS(花王製、商品名)、
チューポールHP−8(竹本油脂製、商品名)等を挙げ
ることができる。コンクリート1m3 当たりの単位セメ
ント量を所定量に保持しつつ、前記石炭灰を増加してい
くとコンクリート中の微粉体が占める体積が増大し、コ
ンクリートの流動性が損なわれるが、上記高性能減水剤
の添加量を適切に調整することによりコンクリートに所
定の軟度(スランプ値)を得ることができる。高性能減
水剤の添加量は、使用するポルトランドセメント、骨
材、石炭灰及び所用の減水効果などを勘案して調整され
るが、一般には、ポルトランドセメント100重量部に
対して、0.1〜10重量%添加する。これが0.1重
量%未満では減水効果が実質上無く、またこれを10重
量%越えて添加しても減水性、流動性の改善効果が頭打
ちとなる。
【0022】本発明において空気連行剤は、従来よりコ
ンクリート用空気連行剤として用いられている、例えば
ノニオン系、アニオン系、オキシエチレン系、高級脂肪
酸塩系、天然樹脂酸塩系の化学組成を有するものはいず
れも使用できる。例えば、アルキルカルボン酸化合物を
主成分とするAE−775S(エヌ・エム・ビー製、商
品名)、天然樹脂酸系のヴィンソル(山宗化学製、商品
名)、アルキルフェノール系のシーカAER(日本シー
カ、商品名)等を挙げることができる。本発明において
は、上記空気連行剤の添加割合を調整して、コンクリー
トの空気連行量を4.5〜5.5%に調整することが望
ましい。
【0023】前述したようにこの発明は、減水剤、空気
連行剤等のセメント混和剤を吸着する未燃カーボンの
量、及び多孔度を端的に現わすBET比表面積値と共に
篩上残分値を規制したので、使用する減水剤の種類や添
加量を極めて容易に設定することができ、所定の流動
性、空気連行性を確保でき、所用のコンクリート性能を
得ることができるものである。
【0024】尚、以上説明した配合成分のほかに、この
発明は、通常、コンクリートにおいて用いられる急硬・
急結材、高強度混和剤、水和促進剤、凝結調整剤などの
各種コンクリート混和材料や補強材としての各種繊維、
鋼等も使用できる。
【0025】また、前記各成分の混合及び混練方法に制
限は無く、均一に混合混練できれば良い。しかも通常
は、配合成分の添加順序にも特に制限されるものではな
い。さらに、コンクリート打設後の養生は、各種の養生
方法が適用可能であり、常温養生、高温養生、常圧蒸気
養生、高温高圧養生のいずれの方法も採用でき、必要な
らば、これらの組合わせを行ってより高強度コンクリー
ト硬化体とすることができる。
【0026】
【作用】既に述べたように、石炭灰中の未燃カーボン量
と多孔度を総合評価的に示すBET比表面積値の大きさ
に応じて、石炭灰粒子の粒度、特にAJS(エア・ジェ
ット・シーブ)による篩上残分値を設定したので、未燃
カーボンに吸着されやすい減水剤、空気連行剤等のセメ
ント混和剤の種類や添加量を、極めて容易に設定するこ
とができ、所定の流動性、空気連行性を確保でき、所用
のコンクリート性能を得ることができるものである。ま
た、コンクリート配合を適切に調整することにより、石
炭灰を大量に使用しても、前述した石炭灰の有するコン
クリートとしての優れた特性を損ねることなく、むしろ
これらの特性を相乗効果的に発揮し、初期強度及び長期
強度発現が良好なコンクリートとすることができる。
【0027】
【実施例】 (実施例1)石炭火力発電所より発生する各種の石炭灰
について、JIS A 6201に拠るモルタル単位水
量比の測定を行った。結果を表1に示す。尚。単位水量
比は、石炭灰を加えないモルタル配合(普通ポルトラン
ドセメント520g、豊浦標準砂1040g及び水33
8g)おける水量と石炭灰を加えたモルタル配合(普通
ポルトランドセメント390g、石炭灰130g及び豊
浦標準砂1040g)の同一フロー値における水量の比
を示す(JIS A 6201参照)。
【0028】
【表1】
【0029】表1から明らかなように、単位水量比は、
メチレンブルー吸着量及び強熱減量値との相関は少な
く、この発明のBET比表面積値と、45μm篩上残分
値との組合わせにおいて、前記JIS A 6201に
規定する単位水量比102%以下のものが得られる。
【0030】(実施例2)実施例1で用いたNO8〜1
2、15及び16の石炭灰の混入割合を変えてモルタル
試験を行った。モルタル配合は、単位セメント量及び水
量を一定、砂の一部を石炭灰に置換した配合とし、試験
は、モルタル空気量8.0%(コンクリート空気連行量
4.5%相当)になるように市販の陰イオン系AE剤
(エヌ・エム・ビー社製 AE−775S)を調合し、
また、同一フロー(210mm)になるようにカルボン
酸系高性能減水剤(エヌ・エム・ビー社製 レオビルド
SP−8S)を添加し、必要とするAE剤量及び減水
剤量と共に、凝結終了時間を求めた。モルタル配合を表
2、試験結果を表3に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】表3において、BET比表面積値が増加す
るにしたがって、必要とするAE剤量及び減水剤量が増
加するものの、この発明では、これによって遅延する凝
結終了時間も許容される範囲内であるのに対し、比較例
では、さらに多量のAE剤量及び減水剤量を必要とし、
これによる凝結遅延が著しいものである。
【0034】(実施例3)実施例1に示すNO1〜16
の石炭灰を用いて、下記に示す配合によりコンクリート
を調整した。高性能減水剤は、スランプ18cmを目標
に調整し、AE剤は一定とし、空気連行量を求めると共
に、JIS A 6204に拠るコンクリートの凍結融
解試験を行い、相対動弾性係数が60%以下となる凍結
融解の繰り返しサイクル数を求めた。圧縮強度測定値と
併せて結果を表4に示す。
【0035】 (コンクリート配合) セメント 石炭灰 細骨材 粗骨材 AE剤 高性能減水剤 300kg/m3 173kg/m3 563kg/m3 1021kg/m3 5.0kg/m3 0.5 〜1.4 kg/m3 セメント:秩父小野田セメント社製普通ポルトランドセメント 細骨材:陸砂(静岡産)比重2.59、FM2.75 粗骨材:砕石(茨城産)最大寸法20mm、比重2.64、FM6.66 高性能減水剤:エヌ・エム・ビー社製 レオビルド SP−8S 空気連行剤 :エヌ・エム・ビー社製 AE−775S
【0036】
【表4】
【0037】表4において、この発明は、所定の空気連
行量を確保して凍結融解性に優れた性能を示すが、比較
例では、いずれも空気連行量を確保できず、凍結融解性
に劣るものである。
【0038】
【発明の効果】この発明により、多種多様な石炭種、発
生発電所の燃焼条件等を考慮することなしに、モルタル
コンクリート用石炭灰としての使用適否が判断でき、石
炭灰の大量使用と所定の流動性、空気連行性を確保でき
ると共に、初期並びに長期において強度発現性の良好な
コンクリートを得ることができ、かつ産業副産品である
フライアッシュの大量有効活用を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 14:06 24:04) 103:30 111:20 (72)発明者 谷川 公一 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 曽根 徳明 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 松久 真人 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 芦谷原 知 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 副田 孝一 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(1)〜(3)いずれか一の粒度
    構成を有することを特徴とするモルタル・コンクリート
    用石炭灰。 (1)BET比表面積値が4m2 /g未満、45μm篩
    上残分値が40重量%以下 (2)BET比表面積値が4m2 /g以上6m2 /g未
    満、45μm篩上残分値が20重量%以下 (3)BET比表面積値が6m2 /g以上10m2 /g
    未満、45μm篩上残分値が10重量%以下
  2. 【請求項2】 セメント、骨材、石炭灰、及び水を含む
    モルタル・コンクリート組成物であって、石炭灰が下記
    の(1)〜(3)いずれか一の粒度構成を有することを
    特徴とするモルタル・コンクリート。 (1)BET比表面積値が4m2 /g未満、45μm篩
    上残分値が40重量%以下 (2)BET比表面積値が4m2 /g以上6m2 /g未
    満、45μm篩上残分値が20重量%以下 (3)BET比表面積値が6m2 /g以上10m2 /g
    未満、45μm篩上残分値が10重量%以下
  3. 【請求項3】 セメント/石炭灰(重量比)が0.5〜
    3.0、好ましくは0.8〜2.0であることを特徴と
    する請求項2に記載のモルタル・コンクリート。
  4. 【請求項4】 石炭灰を骨材中の細骨材の一部と置換し
    て用いることを特徴とする請求項2若しくは3に記載の
    モルタル・コンクリート。
  5. 【請求項5】 石炭灰を細骨材に対して30体積%以
    上、好ましくは45体積%以上とすることを特徴とする
    請求項4に記載のモルタル・コンクリート。
  6. 【請求項6】 空気連行剤、減水剤、および高性能減水
    剤の少なくとも一種をさらに含むことを特徴とする請求
    項2〜5いずれかに記載のモルタル・コンクリート。
  7. 【請求項7】 セメントが普通ポルトランドセメント又
    は早強ポルトランドセメントであることを特徴とする請
    求項2〜6いずれかに記載のモルタル・コンクリート。
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