JPH09284255A - 高圧配電路を介して信号伝送を行う信号伝送システム - Google Patents

高圧配電路を介して信号伝送を行う信号伝送システム

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JPH09284255A
JPH09284255A JP8096532A JP9653296A JPH09284255A JP H09284255 A JPH09284255 A JP H09284255A JP 8096532 A JP8096532 A JP 8096532A JP 9653296 A JP9653296 A JP 9653296A JP H09284255 A JPH09284255 A JP H09284255A
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JP
Japan
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low
voltage line
signal
voltage
line
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Application number
JP8096532A
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English (en)
Inventor
Katsuji Ito
勝二 伊東
Toshifumi Kobayashi
稔史 小林
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Furukawa Electric Co Ltd
Hokkaido Electric Power Co Inc
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Hokkaido Electric Power Co Inc
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Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Hokkaido Electric Power Co Inc filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation

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  • Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的安価で信頼性も高くまた入手が容易な
変圧器を高圧結合装置として利用して、信頼性が高く安
価でかつ耐ノイズ特性がよい信号伝送システムを得るこ
と。 【解決手段】 送信部Sにおいて、送信データを50k
Hz以下の周波数の帯域幅でスペクトル拡散変調して送
出する。送信部Sから送出された信号は低圧結合装置C
C1を介して低圧線L3に注入され、電力用の高圧用変
圧器T5を介して高圧線L2に伝送される。送信信号
は、さらに高圧線L2を経由して電力用の高圧用変圧器
T6に達し、高圧用変圧器T6から低圧線L3’、低圧
結合装置CC2を介して受信部Rにより受信される。受
信部Rにおいては受信信号を復調して受信データを得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧配電路を介して信
号伝送を行う信号伝送システムに関し、さらに詳細に
は、低圧配電路に注入された送信信号を電力用変圧器を
介して高圧配電路に伝送し、高圧配電路を経由して受信
部に信号を伝送する信号伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】高圧配電路あるいは低圧配電路等の電力
線を利用した信号伝送技術は従来から広く知られてお
り、種々の方式が提案されている。高圧配電路を利用し
た信号伝送は、高圧配電路に連なる需要家が多く広域に
渡る信号伝送が可能であるが、高圧配電路と送信部、受
信部とを結合するための高圧結合部が必要となるととも
に、高い信頼性が要求される。
【0003】図8は従来の信号伝送システムの一例を示
す図であり、同図は、高圧配電路を介して遠方に設置さ
れた高圧開閉器を制御する場合を示している。同図にお
いて、L1は66kVの超高圧線、L2は変圧器T1を
介して超高圧線L1に接続された6.6kVの高圧線で
あり、高圧線L2には高圧開閉器SWが設けられてい
る。また、L3は高圧用変圧器T3を介して高圧線に接
続された例えば100Vの低圧線である。
【0004】Sは上記高圧開閉器SWの制御信号を送出
する高圧開閉器制御用送信機(以下、送信機と略記す
る)であり、送信機Sは高耐圧のキャパシタンスC1〜
C3から構成される高圧結合装置を介して高圧線L2に
接続されており、その電源は高圧用変圧器T2を介して
高圧線L2から供給されている。Rは送信機Sから送信
された制御信号を受信して上記高圧開閉器SWを制御す
る高圧開閉器制御用受信機(以下、受信機と略記する)
であり、受信機Rは、送信機Sと同様、高耐圧のキャパ
シタンスC4〜C6から構成される高圧結合装置を介し
て高圧線L2に接続されており、その電源は高圧用変圧
器T4を介して高圧線L2から供給されている。
【0005】同図において、送信機Sから高圧開閉器S
Wを制御する信号を送出すると、送信信号はキャパシタ
ンスC1〜C3を介して高圧線L2に注入され、高圧線
L2を介して受信側に伝送される。受信機Rは上記送信
信号をキャパシタンスC4〜C6を介して受信し、送信
信号に基づき高圧開閉器SWを制御する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従
来、高圧線を伝送路として使用する場合には、通常、高
圧結合装置と称する高耐圧のコンデンサ(又はコンデン
サとコイルを結合したもの)を用いて高圧信号線に信号
を注入していた。また、受信部においても、同様に結合
コンデンサを用いて(トランスを用いる場合もある)信
号を受信していた。
【0007】ところで、高圧線を介して信号伝送するこ
とは広域の伝送が可能であるといった利点はあるが、そ
の反面、高圧線に連なる需要家の数が非常に多いので異
常等が発生しないように高信頼度が要求される。このた
め、上記した従来例のようにキャパシタンスからなる高
圧結合装置を使用する場合、高圧結合装置として使用さ
れるコンデンサには相当の信頼度が要求されることとな
り、高価格になるといった問題点がある。
【0008】本発明は上記した従来技術の問題点を考慮
してなされたものであって、比較的安価で信頼性も高く
また入手が容易な変圧器を高圧結合装置として利用し
て、信頼性が高く安価でかつ耐ノイズ特性がよい信号伝
送システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1の発明は、高圧線路から電力用変
圧器を介して給電される低圧線路に低圧結合装置を介し
て送信部/受信部を接続し、低圧線路から注入された送
信信号を上記電力用変圧器および高圧線路を介して他の
低圧線路に伝送する信号伝送システムにおいて、上記送
信部に送信データをスペクトル拡散変調して低圧線路に
送出する手段を設けるとともに、受信部にスペクトル拡
散変調された受信データを復調する手段を設け、上記送
信部は、50kHz以下の帯域で送信データをスペクト
ル拡散変調して低圧線路に送出するように構成したもの
である。本発明の請求項2の発明は、請求項1の発明に
おいて、減衰が大きい、もしくは、雑音の妨害が大きい
周波数帯域を除いた帯域を使用して信号伝送を行うよう
に構成したものである。本発明の請求項3の発明は、請
求項1または請求項2の発明において、低圧線路もしく
は高圧線路の分岐点から離れた、または、低圧線路もし
くは高圧線路に接続された低インピーダンス機器から離
れた位置に電力用変圧器が設置したものである。
【0010】
【作用】高圧線路に直接送信信号を注入して信号を送受
するには、前記したように高圧結合装置として使用され
るコンデンサに高信頼度が要求され、また高価格になる
といった問題点がある。そこで、低圧線路に送信信号を
注入し、送信信号を低圧線路→電力用変圧器→高圧線路
→電力用変圧器→低圧線路の経路で伝送すれば、低圧結
合装置を用いて信号を送受することが可能である。
【0011】しかしながら、結合装置の代わりに電力用
変圧器を用い、送信信号を低圧線路から高圧線路を介し
て他の低圧線路に伝送する場合には、電力用変圧器の信
号減衰特性が問題となる。そこで、本発明の発明者は、
通常使用されている電力用変圧器について信号減衰特性
を実測した。その結果、50kHz以下の周波数帯域で
使用すれば、充分実用化可能であることがわかった。一
方、特定の帯域を使用して信号伝送を行うと、この帯域
に雑音等が混入した場合には信号伝送ができなくなる。
そこで、上記50kHz以下の周波数帯域で、送信信号
をスペクトル拡散変調して送信すれば、耐ノイズ特性を
向上させることができ確実に信号伝送を行うことができ
る。
【0012】本発明は上記観点に基づきなされたもので
あり、本発明の請求項1の発明においては、上記のよう
に、送信データを50kHz以下の帯域でスペクトル拡
散変調して低圧線路に送出するようにしたので、通常の
電力用変圧器を高圧結合器として使用して、高圧線路を
介して信号伝送を行うことができ、また、耐ノイズ特性
を向上させることができる。本発明の請求項2の発明に
おいては、請求項1の発明において減衰が大きい、もし
くは、雑音の妨害が大きい周波数帯域を除いた帯域を使
用して信号伝送を行うようにしたので、一層確実に信号
伝送を行うことができる。本発明の請求項3の発明にお
いては、低圧線路もしくは高圧線路の分岐点から離れ
た、または、低圧線路もしくは高圧線路に接続された低
インピーダンス機器から離れた位置に電力用変圧器を設
置したので、振動の節となる信号電圧レベルの小さい箇
所を避けることができ、送受信感度を向上させることが
できる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の実施例の信号伝送システムに
構成を示す図であり、L1は66kVの超高圧線、L2
は高圧用変圧器T1を介して超高圧線L1に接続された
6.6kVの高圧線、L3,L3’はそれぞれ100V
の低圧線であり、低圧線による供給範囲は比較的小さ
く、低圧線L3,L3’の間には例えば川、山等の障害
物があり両者は直接接続されていない。また、低圧線L
3,L3’は高圧用変圧器T5,T6を介して高圧線L
2に接続されており、上記高圧用変圧器T5,T6は
6.6kVを100Vに降圧するとともに低圧線と高圧
線間の信号伝送を行う高圧結合装置として機能する。な
お、上記高圧用変圧器としては、通常、5kVA〜10
0kVAの油入りもしくは乾式のものが使用されてい
る。
【0014】CC1,CC2は低圧結合装置であり、低
圧結合装置としては、例えば、図2に示すように、低圧
のコンデンサから構成される結合装置〔同図の
(a)〕、あるいはフェライトコアから形成された結合
トランス〔同図の(b)〕等を使用することができる。
Sは送信部であり、送信部Sは信号送信装置S−1とパ
ソコンS−2等から構成されており、送信信号をスペク
トル拡散方式により変調して低圧結合装置CC1を介し
て低圧線L3に注入する。Rは受信部であり、受信部R
は信号受信装置R−1とパソコンR−2等から構成され
ており、送信部Sからスペクトル拡散方式で送信された
信号を受信して復調する。
【0015】なお、図1では、高圧用変圧器T5,T6
が2台しか示していないが、通常、上記高圧用変圧器は
高圧線L2と低圧線L3,L3’間に複数個間隔をおい
て並列に設置されている。また、図1では送信器と受信
器がそれぞれ1台ずつしか示していないが、複数台の送
信機、受信機を設置することができ、また、必要に応じ
て各ステーションに送信機および受信機を設置すること
もできる。また、上記受信機、送信機を取り付ける箇所
は、高圧線L2、低圧線L3,L3’の分岐点から離れ
た箇所、容量の大きな進相用のコンデンサが設置された
箇所、または、容量の大きな変圧器が設置された箇所等
の線路インピーダンスが低くなる機器から離れていた方
が望ましい。
【0016】これは、上記分岐点、低インピーダンス機
器の設置点は、配電路を信号伝送路として見た場合、信
号電圧が極めて低い地点となり、信号でみれば振動の節
に近いものとなる。したがって、波長を考慮すると信号
周波数レベルは、上記節から離れる程比例的に信号電圧
が大きくなるからである。上記のように近くに分岐点が
あったり低インピーダンス機器が設置されている場合に
は、送信用または受信用変圧器設置位置を移動させる。
移動する距離は電柱径間にして最小1径間、または数径
間以上とする。
【0017】図1において、信号伝送は次のように行わ
れる。送信部Sにおいて、パソコンS−2が生成する送
信データを、信号送信装置が後述するように伝送路に応
じて定まる帯域幅でスペクトル拡散変調して送出する。
送信部Sから送出された信号は低圧結合装置CC1を介
して低圧線L3に注入され、電力用の高圧用変圧器T5
を介して高圧線L2に伝送される。そして、高圧線L2
を経由して電力用の高圧用変圧器T6に達し、高圧用変
圧器T6から低圧線L3’、低圧結合装置CC2を介し
て受信部Rにより受信される。受信部Rにおいて、信号
受信装置R−1はスペクルト拡散変調方式で変調された
信号を復調してパソコンR−2に送り、パソコンR−2
により受信データを得る。
【0018】図3、図4は本実施例における送信部およ
び受信部の構成の一例を示すブロック図である。図3は
送信部の構成を示し、S1は基本周波数のクロック信号
を発生するクロック発振器、S2はクロック信号を分周
する分周器、S3は予め定められたスペクトル拡散帯域
信号を出力する手段、S4は搬送波発生手段、S5は疑
似雑音(PN:pseud-noise )を発生する疑似雑音発生
器、S6,S7は平衡変調器、S8はパソコンから出力
される送信データ、S9はフィルタ、S10は増幅器、
S11は線路整合器である。
【0019】また、図4は受信部の構成を示し、R1は
線路整合器、R2は受信信号を増幅する増幅器、R3は
受信信号と疑似雑音の相関検波を行う相関検波器、R4
は相関検波器の出力を増幅する増幅器、R5は相関検波
器の出力に基づき疑似雑音の出力位相を整合する位相整
合器、R6は図3に示した疑似雑音発生器S5と同一の
疑似雑音を発生する疑似雑音発生器、R7は基本周波数
のクロックを発生するクロック発振器、R8は分周器、
R9は搬送波発生手段、R10は復調器、R11はパソ
コンで受信される受信データである。
【0020】図3の送信部において、クロック発振器S
1が出力する基本クロックは分周器S2で分周されスペ
クトル拡散帯域を出力する手段S3に与えらるととも
に、搬送波を発生する手段S4に与えられる。スペクト
ル拡散帯域を出力する手段S3は予め選定されたスペク
トル帯域信号を出力し、また、搬送波発生手段S4は搬
送波を出力する。一方、平衡変調器S6は予め定められ
たスペクトル拡散帯域について、疑似雑音発生器S5が
出力する疑似雑音により送信データS8を平衡変調す
る。
【0021】さらに、平衡変調器S7は平衡変調器S6
の出力を、搬送波発生手段S4が出力する搬送波により
平衡変調する。平衡変調器S7が出力する送信信号はフ
ィルタS9、増幅器S10を介して線路整合器S11に
与えられ、前記した低圧結合装置CC1を介して低圧線
路に注入される。上記低圧線に注入された送信信号は、
前記したように低圧線L3→高圧用変圧器T5→高圧線
L2→高圧用変圧器T6→低圧線L3’→低圧結合装置
CC2を介して受信部Rで受信される。
【0022】図4の受信部Rにおいて、線路整合器R1
介して受信された信号は増幅器R2で増幅され相関検波
器R3に与えられる。相関検波器R3は、疑似雑音発生
器Rが出力する疑似雑音により増幅器2の出力を相関検
波する。一方、クロック発振器R7が出力する基本クロ
ックは分周器R8で分周され、疑似雑音発生器R6と搬
送波発生手段R9に与えられ、疑似雑音発生器R6は疑
似雑音を発生し、また搬送波発生手段R9は搬送波を発
生する。位相整合器R5は上記疑似雑音発生器R6が出
力する疑似雑音の位相調整を行い、相関検波器R3の出
力が最大となる位相に疑似雑音発生器R6の位相をロッ
クする。増幅器R4は相関検波器R3の出力を増幅し、
復調器R10は搬送波発生手段9が出力する搬送波によ
り増幅器R4の出力を復調し、受信データR11を出力
する。
【0023】本実施例においては、上記のようにスペク
トル拡散方式を用いて信号伝送を行っているので、スペ
クトル拡散帯域を伝送路の特性に応じて適宜選定するこ
とにより信号を減衰させることなく耐ノイズ特性の向上
を図ることができる。ここで、図1に示したように本発
明においては、低圧線→電力用の高圧用変圧器→高圧線
→電力用の高圧用変圧器→低圧線の経路で信号伝送を行
っている。このため、特に電力用の高圧用変圧器の特性
が信号伝送特性を左右する大きな要因となるものと考え
られ、使用するスペクトル拡散帯域は上記高圧用変圧器
の特性に応じて選定する必要がある。そこで、一般に線
路で使用されている電力用の高圧用変圧器の周波数特性
を実測した。
【0024】図5、図6は5kVAおよび10kVAの
電力用変圧器についての実測結果を示す図である。図5
は、図7(a)に示すように第1および第2の電力用変
圧器の高圧側を約2mの線路で接続し、第1の変圧器の
低圧側に内部抵抗が10Ωの発振器を接続し、また第2
の変圧器の低圧側に内部抵抗が1MΩの測定器を接続し
て、発振器から可変周波数の交流信号を印加して、測定
器により減衰量を実測した結果を示している。
【0025】図6は、測定する際の内部インピーダンス
を低くした場合を示し、図7(b)に示すように、図7
(a)と同様に第1、第2の電力用変圧器を接続し第
1、第2の変圧器の低圧側に10Ωの抵抗を接続して実
測した結果を示している。なお、発振器および測定器の
内部抵抗は図5の場合と同様それぞれ10Ω、1MΩで
ある。
【0026】図5に示すように測定する際のインピーダ
ンスを高くした場合には、10kHzから信号が減衰し
始める。また、図6に示すように測定する際のインピー
ダンスを低くした場合には、1kHzあたりから信号が
減衰するが10kHzあたりから信号が大きく減衰し始
める。また図5、図6から明らかなようにトランスの容
量により大きな差は生じない。ここで、高圧側のインピ
ーダンスをZH 、低圧側のインピーダンスをZL とす
る。また、高圧側(6600V)と低圧側(例えば20
0V)の間に設けられた変圧器の巻線比を求めると、
(高圧側/低圧側)=(nH/nL )=(6600V/200V)≒
33となる。したがって、高圧側のインピーダンスZH
を低圧側で見るとZL =(1/n2 )×ZH =(1/100
0) ×ZH となる。
【0027】ところで、高圧側のインピーダンスZH は
変電所のインピーダンス、当該変電所までの線路のイン
ピーダンスなどから定まり距離によって変わるが、高い
周波数の線路特性や、機器のインピーダンス等殆ど知ら
れていない場合が多い。そこで、サージのインピーダン
スを利用する。サージは10kHz以上〜1MHz程度
の周波数成分を含んでおり、通常高圧インピーダンスと
して300〜400Ω程度であることが知られている。
これを用いて低圧側のインピーダンスを求めると、ZL
=(1/1000) ×(300 〜400 Ω)=0.3 〜0.4 となる。
即ち、低圧側から見た場合、インピーダンスは1〜数Ω
と低いものと考えられる。上記点について5kVA〜5
0kVAの電力用変圧器の高圧側のインピーダンスを1
0Ω〜10kΩの範囲で変えて、低圧側から見たインピ
ーダンスを各周波数について測定した所、容量が大きく
なるにつれ低圧側から見たインピーダンスが低下する傾
向にあるが、100kHzまでの範囲では、最大100
Ω程度であることが確認された。
【0028】以上の点から、現実には図5、図6の特性
の間あたりで使用することとになると考えられ、使用す
る周波数帯域は、少なくとも100kHz以下、好まし
くは、30〜50kHz以下とすることが望ましい。な
お、10kHz以下は電波法により高周波搬送設備とし
て使用することが制限されているので、上記法を考慮す
ると、現実には10kHz〜30kHz、もくしは、1
0kHz〜50kHzとなる。
【0029】以上のように電力用トランスの減衰特性を
考慮して、スペクトル拡散変調方式で使用する帯域を上
記の範囲に選定し信号伝送を行うことにより、低圧側か
ら信号を注入しても電力用変圧器および高圧線を介して
他の低圧線に接続された受信部に信号を伝送することが
できる。また、スペクトル拡散変調方式で信号を変調し
ているので、特定の周波数帯域でノイズによる妨害があ
っても、信号を確実に伝送することができる。なお、事
前に使用する周波数帯域における雑音等の妨害を確認
し、妨害が大きい帯域がある場合には該帯域を使用しな
いようにしてもよい。
【0030】なお、上記実施例においては、低圧線に低
圧結合装置を介して送受信部を接続して信号伝送を行っ
ているが、低圧線を利用せず、予め用意した電力用変圧
器を高圧線に接続し、電力用変圧器の低圧側に低圧結合
装置を介して送受信部を接続して信号伝送を行ってもよ
い。この場合、上記電力用変圧器として回収した電力用
変圧器を使用することが可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、送信データを50kHz以下の帯域で送信データを
スペクトル拡散変調して低圧線路に送出するようにした
ので、次の効果を得ることができる。 (1)通常の電力用変圧器を高圧結合器として使用して
高圧線路を介して信号伝送を行うことができる。このた
め、信号ラインを布設することなく既設の高圧線を利用
して広域の信号伝送を行うことができる。 (2)耐ノイズ特性を向上させることができる。特に、
雑音の妨害が大きい周波数帯域を除いた帯域を使用して
信号伝送を行うようにすることにより、一層雑音の妨害
を除去することができる。
【0032】(3)高耐圧のコンデンサ等を使用した高
圧結合装置を使用する必要がないので、価格を低廉化す
ることができる。また、高圧コンデンサを使用すること
がないので信頼性を向上させることができる。 (4)低圧線路もしくは高圧線路の分岐点から離れた、
または、低圧線路もしくは高圧線路に接続された低イン
ピーダンス機器から離れた位置に電力用変圧器を設置す
ることにより、振動の節となる信号電圧レベルの小さい
箇所を避けることができ、送受信感度を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のシステム構成を示す図であ
る。
【図2】低圧結合装置の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施例の送信部の構成の一例を示す図
である。
【図4】本発明の実施例の受信部の構成の一例を示す図
である。
【図5】電力用変圧器の入出力特性を示す図(低圧側オ
ープン)である。
【図6】電力用変圧器の入出力特性を示す図(低圧側負
荷10Ω)である。
【図7】図5、図6の特性を求める際に使用した回路構
成を示す図である。
【図8】従来例を示す図である。
【符号の説明】
L1 超高圧線 L2 高圧線 T1,T5,T6 高圧用変圧器 L3,L3’ 低圧線 CC1,CC2 低圧結合装置 S 送信部 S−1 信号送信装置 S−2 パソコン R 受信部 R−1 信号受信装置 R−2 パソコン S1 クロック発振器 S2 分周器 S3 スペクトル拡散帯域を出力する手段 S4 搬送波発生手段 S5 疑似雑音発生器 S6,S7 平衡変調器 S8 送信データ S9 フィルタ S10 増幅器 S11 線路整合器 R1 線路整合器 R2 増幅器 R3 相関検波器 R4 増幅器 R5 位相整合器 R6 疑似雑音発生器 R7 クロック発振器 R8 分周器 R9 搬送波発生手段 R10 復調器 R11 受信データ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧線路から電力用変圧器を介して給電
    される低圧線路に低圧結合装置を介して送信部/受信部
    を接続し、 低圧線路から注入された送信信号を上記電力用変圧器お
    よび高圧線路を介して他の低圧線路に伝送する信号伝送
    システムにおいて、 上記送信部に送信データをスペクトル拡散変調して低圧
    線路に送出する手段を設けるとともに、受信部にスペク
    トル拡散変調された受信データを復調する手段を設け、 上記送信部は、50kHz以下の帯域で送信データをス
    ペクトル拡散変調して低圧線路に送出することを特徴と
    する高圧配電路を介して信号伝送を行う信号伝送システ
    ム。
  2. 【請求項2】 減衰が大きい、もしくは、雑音の妨害が
    大きい周波数帯域を除いた帯域を使用して信号伝送を行
    うことを特徴とする請求項1の信号伝送システム。
  3. 【請求項3】 低圧線路もしくは高圧線路の分岐点から
    離れた、または、低圧線路もしくは高圧線路に接続され
    た低インピーダンス機器から離れた位置に電力用変圧器
    が設置されていることを特徴とする請求項1または請求
    項2の信号伝送システム。
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