JPH09283123A - 電池用電極の製造方法及び電池 - Google Patents

電池用電極の製造方法及び電池

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JPH09283123A
JPH09283123A JP8119777A JP11977796A JPH09283123A JP H09283123 A JPH09283123 A JP H09283123A JP 8119777 A JP8119777 A JP 8119777A JP 11977796 A JP11977796 A JP 11977796A JP H09283123 A JPH09283123 A JP H09283123A
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drying
battery
organic solvent
electrode mixture
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Yasumitsu Tanaka
泰光 田中
Kaoru Nakajima
薫 中島
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極活物質を有機溶媒に分散して調製された
電極合剤組成物を集電体に塗布し乾燥することにより電
極合剤層を集電体に設けて電池用電極を製造する際に、
電極合剤層と集電体との密着性の低下や、その電極を使
用して構成された電池の特性を低下させずに、製造速度
を向上させる。 【解決手段】 電池用電極は、電極活物質を有機溶媒に
分散することにより調製された電極合剤組成物を集電体
41に塗布し、得られた積層体を高周波加熱手段47に
より加熱乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極活物質を溶媒
に分散してなる電極合剤組成物を集電体に塗布し乾燥す
ることにより電池用電極を製造する方法に関する。特
に、非水電解液を使用するリチウム二次電池用の電極を
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン非水電解液二次電池の電
極の形式の一つとして、金属箔上に電極活物質の薄層が
形成されたテープ状の電極をセパレーターを介して巻き
回した渦巻型電極が筒型電池の電極として広く用いられ
ている。
【0003】このようなテープ状の電極、例えば、リチ
ウムイオン非水電解液二次電池用の渦巻電極に用いられ
るテープ状の負極の製造例を以下に示す。
【0004】まず、リチウムイオンをドープ/脱ドープ
可能な負極活物質としての炭素材料をポリフッ化ビニリ
デンなどのバインダーとともにN−メチルピロリドンな
どの有機溶媒に分散させてスラリー状あるいはペースト
状などの負極合剤組成物を調製し、その負極合剤組成物
を、通常10μm厚程度の銅箔(集電体)テープ上にワ
イヤーバーコーターなどにより連続的に塗布し乾燥する
ことにより、約100μm厚程度の負極合剤層が集電体
上に形成されたテープ状の負極が得られる。ここで、集
電体に塗布された負極合剤組成物の乾燥は、集電体上に
塗布された負極合剤組成物に80〜140℃程度の空気
又は窒素の温風(風量3000〜18000m3/h
r,風速1〜25m/sec)を吹き付けることによ
り、あるいは負極合剤組成物が塗布された集電体を複数
の加熱ドラム(80〜130℃)の回転に同調させなが
ら接触させることにより行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したテ
ープ状の負極等の電極を製造する場合、テープ状の集電
体を巻き回した原反リールから集電体を引き出し、負極
合剤組成物の塗布操作と乾燥操作を行った後に巻取リー
ルに巻き込んでいる。この場合、電極合剤組成物の塗布
速度は一般的な塗布装置を使用した場合でも50m/分
を達成することが可能であるが、乾燥速度は、電極合剤
組成物の厚みが100μm厚以上とかなり厚く、しかも
使用する有機溶媒の沸点が水などに比べ高いため、剥離
強度や摩耗減量や黒色度を所望の範囲内に収めるために
15m/分程度の速度となっている。従って、この乾燥
速度が電極の製造速度の律速となっている。
【0006】そこで、電極の生産性を向上させる目的
で、乾燥速度を塗布速度により近づけることが求められ
ており、そのために熱風温度を上昇させたり、乾燥ドラ
ム温度を上昇させたり、それらを併用したりすることが
試みられている。
【0007】しかし、そのような手法により乾燥速度を
早めると、塗布された電極合剤組成物の表面に強固な乾
燥被膜が形成されてしまい、層状の電極合剤組成物の内
部まで十分に乾燥できないという問題が生ずる。このた
め、電極合剤層と集電体との密着性の低下や、その電極
を使用して構成された電池の特性の低下という問題が生
ずる。また、温風加熱や乾燥ドラム加熱の場合には、外
部から電極合剤組成物へ熱量を付与する熱交換型の加熱
であるために、エネルギーのロスが大きいという問題も
ある。あるいは、温風炉を長くしたり、乾燥ドラム径を
大きくしたりすることも考えられるが、その場合には乾
燥装置を大きくしなければならないという問題がある。
【0008】本発明は、以上の従来の技術の課題を解決
しようとするものであり、電極活物質を有機溶媒に分散
して調製された電極合剤組成物を集電体に塗布し乾燥す
ることにより電極合剤層を集電体に設けて電池用電極を
製造する際に、電極合剤層と集電体との密着性の低下
や、その電極を使用して構成された電池の特性を低下さ
せずに、乾燥速度を向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、導電性の集
電体に塗布された電極合剤組成物に高周波を印加するこ
とにより、集電体自体あるいは電極活物質自体を発熱さ
せると、電極合剤組成物の表面からだけではなく、内部
からも加熱することができるので、集電体との密着性を
低下させず、また電池特性も低下させることなく乾燥時
間を短縮できることを見出し、本発明を完成させるに至
った。
【0010】即ち、本発明は、(a)電極活物質を有機
溶媒に分散することにより調製された電極合剤組成物を
集電体に塗布する電極合剤組成物塗布工程、及び(b)
集電体に塗布した電極合剤組成物を高周波加熱手段によ
り加熱乾燥する乾燥工程とを含有することを特徴とする
電池用電極の製造方法を提供する。
【0011】また、本発明は、その電池用電極を備えた
電池を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】まず、本発明の電池用電極の製造方法を工
程毎に詳細に説明する。
【0014】工程(a)電極合剤組成物塗布工程 まず、電極活物質を有機溶媒に分散して電極合剤組成物
を調製する。
【0015】ここで、電極活物質としては、電池の種類
などに応じて適宜選択することができる。また、有機溶
媒としても、使用する電極活物質の種類に応じて適宜選
択することができる。例えば、リチウムイオン非水電解
液二次電池用の正極の場合には、正極活物質としては、
リチウムと遷移金属との複合酸化物等を好ましく使用す
ることができる。この場合、導電剤としてグラファイト
などを併用することが好ましい。また、電極に所望の保
形性を付与するために、ポリフッ化ビニリデン等のフッ
素系バインダー樹脂と共に分散させることが好ましい。
【0016】電極活物質を分散させる有機溶媒として
は、前述のバインダー樹脂に対して良好な溶解性を示す
ものを適宜選択して使用することができるが、バインダ
ー樹脂としてフッ素系のバインダー樹脂を使用する場合
には、N−メチルピロリドンを好ましく使用することが
できる。
【0017】電極活物質を有機溶媒に分散する方法とし
ては、公知の方法を利用することができ、市販の分散装
置を使用して分散させることもできる。
【0018】次に、得られた電極合剤組成物を集電体に
塗布する。ここで、塗布する方法としては特に制限はな
く、従来より公知の方法を利用することができ、例え
ば、バーコーター等を利用することができる。
【0019】集電体としては、電池の種類に応じて種々
の金属箔を使用することができる。例えば、リチウムイ
オン非水電解液二次電池の場合には、正極用の集電体と
してはアルミニウム箔が好ましく、負極用集電体として
は銅箔が好ましい。
【0020】工程(b)乾燥工程 工程(a)により得られた、集電体とその上に塗布され
た電極合剤組成物の薄膜とからなるプレ電極(乾燥前の
電極に相当)に対し、高周波加熱手段により高周波を印
加する。高周波が印加されたプレ電極は、高周波により
形成された交流磁界内で電磁誘導作用や誘電損失作用に
より迅速に自己発熱する。従って、電極合剤組成物の内
部あるいは集電体面からの迅速で且つ均一な加熱が可能
となる。このため、組成物の分散状態に悪影響を極力与
えることなく乾燥時間の短縮が可能となる。従って、電
池特性に悪影響を与えないようにすることができる。し
かも、熱交換により加熱するのではないのでエネルギー
ロスを低減させることができる。更に、乾燥工程におい
て使用する乾燥装置の小型化も可能となる。
【0021】乾燥工程において使用する高周波加熱手段
としては、通常の高周波発生装置を使用することができ
る。この場合、使用するコイルの形状としては、図1
(a)〜(d)に示すような偏平コイルや図1(e)の
ような螺旋コイルを使用することができる。これらのコ
イルと積層体との位置関係は、コイルの近傍にプレ電極
が配置されるようにする。例えば、図2(a)のよう
に、プレ電極1の片面もしくは両面(図示せず)に偏平
コイル2を配してよく、図2(b)又は(c)のように
偏平コイル2や螺旋コイル3の中空部にプレ電極1を配
してもよい。この場合、図3(a)又は(b)ように、
コイルとプレ電極との接触を避けるために、非導電性材
料の板3aや筒3bを両者の間に設けることができる。
なお、筒3bの場合には、電極合剤組成物から蒸発した
有機溶媒が筒3b中に滞りにくくするために筒3bにス
リット3cを設けることが好ましい。また、筒3bの断
面形状は特に制限されないが、効率的に積層体に高周波
を印加するために、偏平な楕円形状、偏平な長方形形状
等とすることが好ましい。
【0022】また、本工程で使用する高周波の周波数
は、好ましくは0.5〜5MHzであり、出力は、好ま
しくは0.1〜1kWである。
【0023】工程(b)の乾燥工程は、空気流雰囲気下
において行うことができる。この場合、安全性を確保す
るために空気流量を有機溶媒の濃度が爆発下限値の1/
3以下の濃度となるように調整することが好ましい。
【0024】また、空気流雰囲気下に代えて、窒素ガス
やアルゴンガスなどの不活性ガス流雰囲気下で乾燥工程
を行うこともできる。これにより有機溶媒の引火の危険
性を確実に解消することができる。また、有機溶媒の爆
発下限値を考慮する必要がないので、不活性ガス流中の
有機溶媒濃度を非常に高めることができ、回収効率の向
上や乾燥装置の小型化の面から好ましい。
【0025】この工程(b)の乾燥工程の際に、電極合
剤組成物から空気流中に又は不活性ガス流中に揮散した
有機溶媒を回収する有機溶媒回収工程を工程(c)とし
て実施することが好ましい。有機溶媒回収工程(c)で
使用する回収装置としては、公知の溶媒回収装置を使用
することができる。
【0026】なお、工程(c)の有機溶媒回収工程にお
いて有機溶媒を回収された後の不活性ガス流は、最大で
その温度における飽和蒸気圧の有機溶媒を含有している
ので、そのまま排気せずに、前述の工程(b)の電極合
剤組成物の乾燥工程に循環させることが好ましい。
【0027】図4に、塗布装置と乾燥装置と溶媒回収装
置とを備えた本発明の製造方法を実施するための電池用
電極の製造装置の概略図を示す。この装置の構成につい
て、電極の製造過程に沿って説明する。
【0028】この製造装置においては、まず集電体41
が巻かれた原反リール42から集電体41を引き出す。
引き出された集電体41は、電極合剤組成物塗布装置4
3に搬送され、表面に電極合剤組成物を塗布される。こ
れにより、乾燥前の電極に相当するプレ電極44が得ら
れる。プレ電極44は、製造装置の系外への有機溶媒の
漏れを防止又は低減するさせるためのバッファーチャン
バー45を通過した後に、乾燥チャンバー46に搬送さ
れる。乾燥チャンバー46内には、プレ電極44を高周
波加熱するためのコイル47が設けられている。そし
て、コイル47の中空部を搬送されるプレ電極44は、
コイル47から高周波を印加され自己発熱して乾燥す
る。その結果、電極40が得られる。電極40は、乾燥
チャンバー46からバッファーチャンバー48を経て外
部に搬送され、巻取リール49に巻き取られる。
【0029】なお、乾燥チャンバー46内に揮散した有
機溶媒を含有するガスは、減圧ポンプ50により乾燥チ
ャンバー46内から系外に取り出され、更に有機溶媒の
濃縮装置51に導入され、有機溶媒が濃縮されたガスと
残余ガスとに分離され、残余ガスは系外Aに排出され
る。ここで、濃縮装置51としては、公知の装置を利用
することができる。
【0030】有機溶媒濃縮ガスは有機溶媒回収装置52
に導入され、一般的な方法(例えば、冷却凝縮法、物理
吸着法等)により有機溶媒を回収する。回収された有機
溶媒は、必要に応じて精製し、電池の電極合剤組成物を
調製する際に再使用することができる。ここで、有機溶
媒回収装置52としては公知の濃縮装置を利用すること
ができる。
【0031】有機溶媒回収装置52で有機溶媒が回収さ
れた残りのガスは、バッファーチャンバー45、乾燥チ
ャンバー46及びバッファーチャンバー48に循環され
る。ここで、有機溶媒回収装置52から循環するガス量
が少ない場合には、例えば、矢印Bからガスを系内に導
入することができる。
【0032】また、図4の製造装置には、必要に応じ
て、複数の乾燥チャンバーを連続的に設けてもよい。ま
た、乾燥チャンバー46に前あるいは後で、高周波加熱
手段以外の熱交換型の加熱装置を設けてもよい。
【0033】なお、図4の例においては、集電体41は
テープ状のものを使用したが、枚葉の集電体を使用して
もよく、その場合には電極を「reel to reel」で搬送し
て製造するのではなく、公知の枚葉搬送手段を適宜使用
することができる。
【0034】本発明の製造方法により得られる電池用電
極は、必要な長さにカットし、必要に応じて積層して角
型電池に適した積層タイプの電極体や、円筒型電池の巻
き回しタイプの電極体に好ましく使用することができ
る。中でも、円筒型のリチウムイオン非水電解液二次電
池の巻き回し型電極体(特開平4−215252号公報
等)を作製する際に好適である。この場合、電極を本発
明の製造方法により得られたものを使用する以外、他の
電池の構成については従来知られているリチウムイオン
非水電解液二次電池と同様の構成とすることができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0036】実施例1〜4 リチウムイオン非水電解液二次電池の負極を作製するた
めに、先ず表1の成分を均一に混合してペースト状の負
極合剤組成物を調製した。
【0037】
【表1】成分 wt(%) カーボン(KH-S(D),クレハ社製) 49.12ホ゜リフッ 化ヒ゛ニリテ゛ンのN-メチルヒ゜ロリト゛ン溶液 41.98 (KFホ゜リマーL#9130,クレハ社製) シュウ酸 0.06 N−メチルピロリドン 8.84塗料固形分 54.86
【0038】この負極合剤組成物を、厚さ10μmの銅
箔(幅10cm)に乾燥厚で110μmとなるようにブ
レードコーティング法により塗布してプレ電極を作製し
た。
【0039】次に、得られたプレ電極に図1(d)の形
状(2×12cm)のコイルを図2(a)に示すように
数mm〜1cmの距離に近接させて2MHzの高周波
(200W)を、プレ電極の表面温度が100〜140
℃となるように所定時間[1秒(実施例1),5秒(実
施例2),10秒(実施例3),15秒(実施例4)]
間印加することにより負極合剤組成物中のN−メチルピ
ロリドンを揮散させ乾燥することにより電極を作製し
た。なお、高周波の印加は、30℃の窒素ガス流(風量
120m3/hr,風速10m/秒)中で行った。
【0040】比較例1〜4 実施例1と同様の操作によりプレ電極を作製し、そのプ
レ電極に高周波を印加することなく、80〜140℃の
空気(風量120m3/hr,風速10m/秒)を所定
時間[40秒(比較例1),60秒(比較例2),12
0秒(比較例3)、240秒(比較例4)]吹き付ける
ことにより電極を作製した。
【0041】(評価)実施例及び比較例の電極の剥離強
度、摩耗減量及び黒色度について以下に示すように試験
し評価した。
【0042】(剥離強度試験)2枚の電極を用意し、一
方の銅箔面と他方の負極合剤面とを両面粘着テープで接
着し、180°方向に引き剥がす際の荷重(kg)を測
定し、その測定結果を剥離強度とした。
【0043】得られた結果を表2に示す。実用的には剥
離強度は6〜25gf/mmであることが望ましい。
【0044】(摩耗減量試験)酸化クロム摩耗輪を50
0gfの荷重を加えながら電極上で100回転させ、負
極合剤の離脱量(mg)を測定した。
【0045】得られた結果を表2に示す。実用的には摩
耗減量は25〜45mgであることが望ましい。
【0046】(黒色度試験)電極の負極合剤面の乱反射
を乱反射測定機(フォートクロン,TOKYO DEN
SHOKU社製)により測定した。
【0047】得られた結果を表2に示す。実用的には黒
色度は70%以上であることが望ましい。
【0048】
【表2】 乾燥時間 剥離強度 摩耗減量 黒色度 (秒) (gf/mm) (mg) (%) 実施例1 1 1 5 50 2 5 3 10 65 3 10 7 25 75 4 15 11 35 80 比較例1 40 1 5 50 2 60 2 10 65 3 120 7 30 75 4 240 15 60 85
【0049】表2から、実施例1の試験結果を同レベル
の結果を示す比較例1との乾燥時間を比較すると、実施
例1の乾燥時間は1/40に短縮していることがわか
る。同様に、試験結果が同レベルの実施例2と比較例2
とを比較すると1/12に短縮していることがわかる。
また、試験結果が同レベルであり、しかも試験項目につ
いていずれも実用的な結果を示している実施例3と比較
例3とを比較しても1/12に短縮していることがわか
る。
【0050】なお、実施例3の乾燥時間を1.5倍とし
た実施例4の場合も良好な結果を維持しているが、比較
例3の乾燥時間を2倍とした比較例4の場合には、摩耗
減量が大きく増加し、乾燥し過ぎていることがわかる。
【0051】実施例5〜6 図4に示したような製造装置を用い、以下の条件で電極
を作製した。
【0052】厚さ10μで幅5cmの銅箔テープを所定
の速度(15m/分(実施例5),30m/分(実施例
6))で搬送し、表1の負極合剤組成物を乾燥厚で10
μmとなるように塗布しプレ電極とした。このプレ電極
を搬送しながら、図1(e)の形状のコイル(コイル径
10cm)の中を図2(c)に示すように通過させなが
ら2MHzの高周波(200W)を印加し、乾燥させ、
巻取リールに巻き取った。
【0053】なお、高周波の印加は、窒素ガス雰囲気下
でゲージ圧が10Paに保持されるように乾燥チャンバ
ーを減圧ポンプで排気しながら行った。排気した窒素ガ
スを10℃に冷却することによりN−メチルピロリドン
を回収した。N−メチルピロリドンを回収した残りの窒
素ガスは、再び乾燥チャンバーに循環させた。
【0054】比較例5〜6 図4に示したような製造装置を用い、以下の条件で電極
を作製した。
【0055】厚さ10μで幅5cmの銅箔テープを所定
の速度(15m/分(比較例5),20m/分(比較例
6))で搬送し、表1の負極合剤組成物を乾燥厚で10
μmとなるように塗布しプレ電極とした。このプレ電極
に高周波を印加することなく30℃の窒素ガス(風量1
20m3/hr,風速10m/秒)を吹き付けることに
より乾燥させ、巻取リールに巻き取った。
【0056】(評価)実施例1と同様に電極の剥離強
度、摩耗減量及び黒色度について試験し、その結果を表
3に示す。
【0057】
【表3】 搬送速度 剥離強度 摩耗減量 黒色度 (m/min) (gf/mm) (mg) (%) 実施例5 15 20 40 80 6 30 10 25 74 比較例5 15 6 28 76 6 20 2 16 64
【0058】表3から、実施例5と比較例5とを比較す
ると、搬送速度が同じにもかかわらず、実施例5の方
が、各試験項目についていずれも優れた結果が得られた
ことわかる。また、実施例6と比較例5との比較から、
実施例6の方が乾燥時間が半分(搬送速度が2倍)でも
剥離強度については大きく改善され、残りの摩耗減量と
黒色度とについては遜色のない結果が得られたことがわ
かる。
【0059】なお、比較例6の結果から、比較例5の搬
送速度を33%程度速めると、大きく各試験項目につい
ての特性が大きく低下することがわかる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、電極活物質を有機溶媒
に分散して調製された電極合剤組成物を集電体に塗布し
乾燥することにより電極合剤層を集電体に設けて電池用
電極を製造する際に、電極合剤層と集電体との密着性の
低下や、その電極を使用して構成された電池の特性を低
下させずに、製造速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高周波加熱手段のコイルの例(同図(a)〜
(e))である。
【図2】高周波加熱手段のコイルと集電体との相対位置
関係図(同図(a)〜(c))である。
【図3】高周波加熱手段のコイルの例(同図(a)〜
(b))である。
【図4】電池用電極の製造装置の概略図である。
【符号の説明】
1…プレ電極 2…コイル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)電極活物質を有機溶媒に分散する
    ことにより調製された電極合剤組成物を集電体に塗布す
    る電極合剤組成物塗布工程、及び(b)集電体に塗布し
    た電極合剤組成物を高周波加熱手段により加熱乾燥する
    乾燥工程を有することを特徴とする電池用電極の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 工程(b)の乾燥工程を、不活性ガス流
    雰囲気中で行う請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 工程(c)として、工程(b)の乾燥工
    程の際に電極合剤組成物から不活性ガス流中に揮散した
    有機溶媒を回収する有機溶媒回収工程を更に有する請求
    項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 工程(c)の有機溶媒回収工程におい
    て、有機溶媒を回収した後の不活性ガス流を、工程
    (b)の乾燥工程に循環させる請求項1〜3のいずれか
    に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 電極活物質が、リチウムイオン非水電解
    液二次電池用の電極活物質である請求項1〜4のいずれ
    かに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方
    法により製造された電極を備えていることを特徴とする
    電池。
  7. 【請求項7】 電池がリチウムイオン非水電解液二次電
    池である請求項6記載の電池。
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