JPH09283103A

JPH09283103A - バッテリパック

Info

Publication number: JPH09283103A
Application number: JP8092725A
Authority: JP
Inventors: Katsuhiko Kawabata; 勝彦河端; Shizuo Okano; 静夫岡野; Eiji Inoue; 英司井上; Kazushi Komaru; 一志小丸
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1996-04-15
Filing date: 1996-04-15
Publication date: 1997-10-31
Anticipated expiration: 2016-04-15
Also published as: JP3286524B2

Abstract

(57)【要約】【課題】接着剤によってケース間を接合する場合に、
従来のようなゴムバンドやテープ等による仮固定を必要
とせず、製造に要する時間と手間を短縮させることがで
きるバッテリパックを提供する。【解決手段】バッテリと、バッテリを収納するバッテ
リケースとからなるバッテリパックにおいて、バッテリ
ケースを２分割に形成し、各分割ケースＡ，Ｂの外周縁
４，５を互いに接合することによってバッテリケースを
構成する。分割ケースＡに、接着剤によって分割ケース
Ｂと接合するための接合用リブ６と、接合のための仮固
定用リブ７とを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、バッテリパックのケー
ス間の接合に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】バッテリパックは、ケース内にＮｉ−Ｃ
ｄ電池等のバッテリを収納するために、ケースを２分割
にして形成される。２分割されたケースは互いの外周縁
を接合することによってケースが閉じられて、バッテリ
パックが構成される。

【０００３】ケース間の接合に当っては、例えば超音波
溶着や接着剤による接合が知られている。図３は超音波
溶着によるケース間の接合方法を示している。この方法
は、一方のケースＡと他方のケースＢとを所定の位置に
合わせる。この時、例えばケースＡの外周縁にリブ等を
設けて、このリブがケースＢの外周縁に接触するように
する。そして、超音波受け治具１０にケースＡ及びケー
スＢをセットして、ケースＢ側から超音波ホーン１１を
当てて、十分な超音波振動を印加する。この際、超音波
振動によって、ケース間の接合面が溶着されて頑丈に接
合される。

【０００４】超音波溶着による接合は、接着剤による接
合に比較して、接着剤を塗布する手間が省けるし、より
頑丈に接合させることができる。しかしながら、超音波
溶着による接合は、超音波ホーンの振動によって、ケー
ス内に収納する部品等に悪影響を与える場合がある。

【０００５】近年では、リチウムイオン電池が商品化さ
れているが、リチウムイオン電池を内蔵するバッテリパ
ックは、過充電や過放電を防止するために保護回路を実
装したプリント基板を電池と一緒に収納している。この
ため、プリント基板を収納したバッテリパックにおい
て、超音波溶着によってケース間を接合すると、超音波
振動で回路部品の欠落等を招くことがあるので、超音波
溶着による接合を行うことが難しいという問題があっ
た。

【０００６】一方、接着剤による接合では、ケース内に
収納する部品等に対して悪影響を与えることがないもの
の、接着剤が硬化するまでに相当な時間が必要となり、
生産効率が低下するという問題がある。さらに、接着剤
が硬化するまでの間、ケースの接合面で位置ずれが起こ
らないようにしなければならない。例えば図４及び図５
に示すように、ケースＡ及びケースＢを接着剤で接合し
た後、例えばゴムバンド２０やテープ２１等で仮固定し
なければならなかった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、接
着剤によってケース間を接合する場合に、従来のような
ゴムバンドやテープ等による仮固定を必要とせず、製造
に要する時間と手間を短縮させることができるバッテリ
パックを提供する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、バッテリと、
バッテリを収納するバッテリケースとからなるバッテリ
パックにおいて、バッテリケースは少なくとも２分割に
形成されており、各分割ケースは外周縁を互いに接合す
ることによってバッテリケースを構成し、少なくとも一
方の分割ケースには、接着剤によって他方の分割ケース
と接合するための接合用リブと、接合のための仮固定用
リブとが形成されていることを特徴とする。

【０００９】そして、前記仮固定用リブは、超音波溶着
によって他方のケースとの間で仮固定するためのリブで
あることを特徴とする。この場合、仮固定用リブに印加
する超音波振動は、仮固定であることから、バッテリパ
ックの内部部品に悪影響を与えない程度の弱い振動を印
加する。

【００１０】また、他方の分割ケースの外周縁に、前記
一方の分割ケースに設けた接合用リブと仮固定用リブと
を挿入するための溝部を形成したことを特徴とする。

【００１１】

【作用】本発明によれば、一方の分割ケースの外周縁に
形成した仮固定用リブが、各分割ケースの接合時に仮固
定を行う。従って、従来接着剤が硬化するまで必要とな
っていたゴムバンドやテープによる仮固定を廃止するこ
とができる。

【００１２】さらに仮固定用リブに超音波振動を印加す
ることで、超音波溶着による仮固定を行えば、仮固定を
非常に簡単に行うことができる。尚、仮固定用リブに印
加する超音波振動は、非常に弱い振動でも構わないの
で、バッテリパックに回路部品等を内蔵する場合でも、
内部部品に悪影響を与えてしまう問題がない。

【００１３】また、他方の分割ケースの外周縁に、前記
一方の分割ケースに設けた接合用リブと仮固定用リブと
を挿入するための溝部を形成することによって、リブの
位置決めが容易にできるし、また接着剤の流出を防ぐこ
ともできる。

【００１４】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図１及び図２は、本発明のバッテリパックを構成す
るバッテリケースの分解斜視図を示している。バッテリ
ケースケース１は、一方のケースＡと他方のケースＢに
２分割に形成されている。両ケースＡ，Ｂ間の内部に
は、図示しないが、１本のリチウムイオン電池と、リチ
ウムイオン電池の過充電や過放電を保護するための保護
回路が収納されている。リチウムイオン電池は使用する
機器の電圧等に合わせて２本以上収納しても構わない。
保護回路はプリント基板に実装されて、リード板によっ
て電池と電気接続されている。これらの内蔵する電池や
保護回路と、バッテリケースとによって、バッテリパッ
クが構成される。

【００１５】このバッテリパックは、携帯電話やパーソ
ナルコンピュータ等の携帯用機器の電源として使用され
たり、また、充電する場合は充電器に装着されたりす
る。従って、このバッテリパックは、ケースＢの側面の
４ケ所に、携帯用機器や充電器への装着用の係合爪２を
備えている。また、３は充電や放電時の電気接続用の外
部端子である。

【００１６】このように、バッテリパックは、内蔵する
電池を取り出す必要がなく、ケースに収納した状態で、
機器への装着や電気接続が行える。さらに、内蔵するリ
チウムイオン電池は繰り返し使用できる充電可能な電池
なので、電池を交換する必要もない。従って、２分割さ
れたケースＡとケースＢとは、一旦接合すると容易に分
解できないように頑丈に接合されるようになっている。

【００１７】次に、ケースＡ及びケースＢの各外周縁
４，５は、略長方形の枠状になっており、これらを互い
に接合することによってバッテリケースが組み立てられ
る。ケースＡの外周縁４には、接合用リブ６と仮固定用
リブ７がそれぞれ形成されている。仮固定用リブ７は左
右の辺に２ケ所ずつ合計４ケ所形成されており、接合用
リブ６は、前記仮固定用リブ７を除いた略全周に形成さ
れている。接合用リブ６と仮固定用リブ７との間にリブ
が存在しない部分を設けている。一方、ケースＢの外周
縁５には、前記接合用リブ６が挿入される溝部８と、仮
固定用リブ７が挿入される溝部９とが形成されている。

【００１８】ケースＡ及びケースＢを互いに接合する場
合は、まず、ケースＢにリチウムイオン電池や保護回路
を実装したプリント基板を収納する。そして、ケースＡ
の前記接合用リブ６またはこのリブ６を挿入する溝部８
に接着剤を塗布する。その後、前記接合用リブ６を前記
溝部８に挿入するようにして、両ケースＡ，Ｂを接合さ
せる。このとき、前記溝部８の存在によって、接着剤を
十分に塗布していてもケースの外周縁からはみでること
もないし、また接着剤が硬化するまで溝部８の内部から
流れ出ることがないので、確実で頑丈な接着が行える。
尚、このとき、前記仮固定用リブ７は前記溝部９に挿入
された状態となっている。

【００１９】次に、接着剤が硬化するまで、両ケースが
互いに位置ずれしないように仮固定する。仮固定は仮固
定用リブ７の部分を超音波溶着することによって行われ
る。超音波溶着を行う場合、従来同様図３に示すよう
に、超音波受け治具１０にバッテリケースをセットし
て、ケースＢ側から超音波ホーン１１を当てて、超音波
振動を印加する。超音波ホーン１１を当てる位置は、前
記係合爪２の位置であり、ちょうど仮固定用リブ７と対
向する位置になっている。このときの超音波振動は、仮
固定のため非常に弱い振動であり、内蔵するプリント基
板から部品が欠落しないようになっている。

【００２０】仮固定用リブ７によって仮固定が行われる
と、従来のように接着剤が硬化するまでゴムバンドやテ
ープでバッテリケースを固定する必要がないので、その
分製造の手間が省けて生産性が向上する。

【００２１】尚、ケースＢに形成されている凹所１２，
１３は、機器や充電器との位置決めを行うものであり、
装着時に、機器や充電器側に設けられている突起に嵌合
するようになっている。また、開孔部１４は、図示しな
いが、ここにスライド切り替えスイッチが装着される。
このスイッチは、充電状態と放電状態とを表示できるよ
うに２位置に切り替えられて、使用者はこれによって電
池の状態を知ることができる。さらに、２つの丸孔１５
は、バッテリケースにリチウムイオン電池と保護回路を
実装したプリント基板とを組み込んだ後から、保護回路
等の導通を検査するため孔である。検査後は、ラベルシ
ールを貼り付けるので、外観上目立たないようになって
いる。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、一方の分割ケースの外
周縁に形成した仮固定用リブが、各分割ケースの接合時
に仮固定を行う。従って、従来接着剤が硬化するまで必
要となっていたゴムバンドやテープによる仮固定を廃止
することができる。

【００２３】さらに仮固定用リブに超音波振動を印加す
ることで、超音波溶着による仮固定を行えば、仮固定を
非常に簡単に行うことができる。尚、仮固定用リブに印
加する超音波振動は、仮固定であることから、非常に弱
い振動でも構わないので、バッテリパックに回路部品等
を内蔵する場合でも、内部部品に悪影響を与えてしまう
問題がない。

【００２４】また、他方の分割ケースの外周縁に、前記
一方の分割ケースに設けた接合用リブと仮固定用リブと
を挿入するための溝部を形成することによって、リブの
位置決めが容易にできるし、また接着剤の流出を防ぐこ
ともできる。

【００２５】以上の結果、例えば回路部品等を内蔵する
リチウムイオン電池のバッテリパックに対しても、内蔵
する回路部品等の欠落を招くこともなく、簡単かつ確実
にケース間の接合を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のバッテリケースを分割した状態の斜視
図

【図２】図１のバッテリケースを下方から見た状態の斜
視図

【図３】超音波溶着によるケース間の接合方法を示す図

【図４】バッテリケースをゴムバンド及びテープで仮固
定した状態の斜視図

【図５】図４のバッテリケースを下方から見た状態の斜
視図

【符号の説明】

Ａ一方の分割ケースＢ他方の分割ケース２係合爪４，５外周縁６接合用リブ７仮固定用リブ８，９溝部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者小丸一志大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号三洋電機株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】バッテリと、バッテリを収納するバッテ
リケースとからなるバッテリパックにおいて、バッテリ
ケースは少なくとも２分割に形成されており、各分割ケ
ースは外周縁を互いに接合することによってバッテリケ
ースを構成し、少なくとも一方の分割ケースには、接着
剤によって他方の分割ケースと接合するための接合用リ
ブと、接合のための仮固定用リブとが形成されているこ
とを特徴とするバッテリパック。
【請求項２】前記仮固定用リブは、超音波溶着によっ
て他方のケースとの間で仮固定するためのリブであるこ
とを特徴とする請求項１記載のバッテリパック。
【請求項３】他方の分割ケースの外周縁に、前記一方
の分割ケースに設けた接合用リブと仮固定用リブとを挿
入するための溝部を形成したことを特徴とする請求項１
記載のバッテリパック。