JPH09279411A - フィブリル化繊維用紡糸ノズル - Google Patents
フィブリル化繊維用紡糸ノズルInfo
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- JPH09279411A JPH09279411A JP11706596A JP11706596A JPH09279411A JP H09279411 A JPH09279411 A JP H09279411A JP 11706596 A JP11706596 A JP 11706596A JP 11706596 A JP11706596 A JP 11706596A JP H09279411 A JPH09279411 A JP H09279411A
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Abstract
において、不連続フィブリル化繊維をも製造可能とする
紡糸ノズルを提供する。 【解決手段】重合体溶液を吐出方向を制御しながら重合
体吐出口(2d)から混合セル部(4) へ吐出する。同時に、
凝固剤流体も凝固剤供給口(3a)から導入し、噴出角度を
制御して凝固剤噴出口(3d)から混合セル部(4) の重合体
溶液との合流部に向けて噴射する。前記重合体溶液及び
前記凝固剤流体は前記重合体流路(2c)の中心線と前記凝
固剤流路(3c)の中心線との交点から下流側に少なくとも
1mm以上の長さを有する前記混合セル部(4) において混
合し、更に、前記重合体吐出口(2d)を前記交点より上流
側に配すると共に、前記重合体流路(2c)の中心線と前記
凝固剤流路(3c)の中心線とのなす角度θを、0°<θ<
90°の範囲に設定することにより、効果的な混合がな
され良好な不連続フィブリル化繊維を得る。
Description
液から繊維を紡糸するために使用される紡糸ノズルに関
し、更に詳しくは、高分子重合体の溶液から不連続にフ
ィブリル化された繊維を紡糸するために好適に使用され
る紡糸ノズルに関する。
下、「不連続フィブリル化繊維」とする)とはパルプに
代表されるように、糸又は不織布等のシート状物を得る
ための原料として好適に利用されている。昨今では、エ
アーフィルター等の分野において、圧力損失が小さく、
高い濾過性能を呈する表面積の大きな極細繊維が有効に
利用されているが、更に表面積を増加し、濾過効率を向
上させるために、フィブリル化した繊維の利用が提案さ
れている。
れる不連続フィブリル化繊維の製造方法に関しては、こ
れまで数多くの方法が提案されている。例えば、特公昭
35−11851号公報に開示された方法によれば、重
合体溶液を凝固浴に吐出して重合体を沈殿凝固させる際
に、適当な剪断方法により膨潤状態にある重合体粒子又
は膨潤状態にある繊維状物を、変形させ又は叩解するこ
とによって、フィブリル化した繊維(以下、「フィブリ
ル化繊維」とする)を含むパルプ状物を得ることができ
る。前記剪断方法としては水掻き又は刃の回転面に角度
を有する攪拌機を高速攪拌する方法と、紡糸用ノズルと
して二流体ノズルを用い、重合体溶液及びエアーを同時
に前記凝固浴の中に吐出する方法とが開示されている。
前記方法により得られた前記パルプ状物には、フィブリ
ル化繊維の他にも、最小寸法が10ミクロンより小さな
多数の触手状突起物を有する薄膜状又はリボン状の構造
物が含まれており、前記方法では前記パルプ状物の形態
を十分には制御できない。
41−6215号公報に開示されたフラッシュ紡糸方式
は、無数のフィブリル化繊維の連続糸(プレキシフィラ
メント)を製造する方法としてよく知られている。前記
フラッシュ紡糸方式は、自生の蒸気圧又はそれ以上の高
圧域下で、溶剤の正規の沸点よりも高温に加熱された結
晶性重合体溶液を、適当な形状のオリフィスを通して低
圧域へと押し出すことにより、前記溶剤を急激に蒸発さ
せると共に押し出された重合体を膨張させて、前記重合
体を多数に引裂し、連続的なフィブリル化繊維を形成す
るものである。
要があるため、前記溶剤としては比較的低沸点のもの、
例えばベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、塩化メチ
レン等を使用しなければならず、更に重合体として、前
記溶剤に高温、高圧下において均一な溶液を形成し、し
かも低圧域へ押し出された時には前記溶剤が非溶剤とな
るような重合体を選定しなければならないため、得られ
るフィブリル化繊維の組成は限られたものとなる。しか
も、上述の方式は低沸点溶剤を使用しなければならず、
また高温高圧状態を維持する必要がある等、工業的には
必ずしも優位な方法とはいえず、更に、得られる繊維は
連続糸であり、不連続フィブリル化繊維を形成すること
は困難である。
して不連続繊維を製造するための方法が特公昭48−1
416号公報、特公昭54−39500号公報、及び特
開平6−207309号公報に開示されている。特公昭
48−1416号公報には、溶融ポリマーに大量の水を
分散させて得られる水分散溶液に更に水を追加しながら
低圧域に押し出して、フィブリル化した繊維を得る方法
が示されている。通常の押出機では多量の水をポリマー
に分散さることはできないため、この方法には、大量の
水を分散させるための特殊な構造を備えた押出機が必要
となる。特公昭54−39500号公報に開示された方
法によれば、溶融ポリマーと溶剤との2相液体混合物を
急激に圧力解除して得られる連続フィブリル化繊維を水
蒸気流によって寸断することにより、不連続フィブリル
化繊維が製造される。また、特開平6−207309号
公報にはフラッシュ紡糸方式により紡糸された繊維に不
活性流体を接触させ、同不活性流体と溶剤蒸気の体積流
速を適切化することによって、連続フィブリル化繊維を
不連続化させる方法が示されている。
紡糸方式の改良であり、高圧域から低圧域へ押し出す工
程を有しているために、依然として高圧下での操作が必
要とされる。
に、特開昭51−19490号公報には、臨界共溶力よ
り低圧で、且つ低温臨界共溶温度より低温の条件下で、
熱可塑性ポリマーと溶剤との溶液を形成し、前記溶液を
分散質とし水を分散媒とするエマルジョンを、二流体ノ
ズルを用いて圧縮性ガスと共に低圧域に噴霧する方式が
提案されている。本方式でも低圧下とはいえ、約10か
ら20気圧の圧力下でエマルジョンを維持する必要があ
る。
報には、高圧下での取り扱いを必要としないパルプ状物
の製造方法が開示されている。同公報に開示された方法
では、芳香族ポリアミドをスルホランに溶解し、この溶
液を剪断力を発生する条件下にある高温ガスを用いて分
散させることを特徴としている。この方法では二流体ノ
ズルを用い、更に高温ガスとして水を使用する。
えば図4に示すような二流体紡糸ノズル1′を使用して
いる。従来の二流体紡糸ノズル1′は重合体溶液の吐出
方向を制御する重合体流路2c′及び前記重合体溶液が
吐出される重合体吐出口2d′を有する重合体吐出部
2′と、凝固剤流体の噴出角度を制御する凝固剤流路3
c′及び前記凝固剤流体が噴出される凝固剤噴出口3
d′を有する凝固剤噴出部3′とからなる2重管路を備
えている。前記重合体流路2c′と前記凝固剤流路3
c′とは内部の管が前記重合体流路2c′であり、その
周囲に前記前記凝固剤流路3c′が形成された2重管構
造をなしており、凝固剤流体の噴出角度は前記重合体溶
液の吐出方向と平行である。
は、離液性液晶ポリマーからサブデニール繊維を製造す
る方法が提案されている。前記方法では、光学異方性ポ
リマー溶液を室中へ押し出すと共に、前記押し出された
ポリマー溶液の流れに沿って前記流れの周囲に接触する
ように前記室中へ加圧された気体を導入する。前記ポリ
マー溶液の流れを前記気体と共に、前記流れを細らせ
て、更に繊維に分割するために適した速度で、隙間を介
してより低圧の帯域中へと通過させ、前記低圧の帯域中
では分割された前記流れを凝固流体と接触させる。
61−12912号公報に開示された方法では、使用で
きる重合体溶液の粘度は10cPから105cP であり、一
般に繊維の溶融紡糸に使用される重合体溶液の粘度と比
較すると低く、汎用的なポリマーに使用できる方法とは
いい難い。また、得られる物質もパルプ状物質であり、
フィター用途等に使用される不織布には適さないもので
ある。
れば、上記重合体吐出口2d′と凝固剤噴出口3d′と
が平行に配されているため、重合体溶液に対する凝固剤
流体の作用は重合体溶液の周面に平行になされるため内
部までのフィブリル化が期待されず、また前記重合体吐
出口2d′の周辺を囲むようにして配された凝固剤噴出
口3d′の端面と前記重合体吐出口2d′との端面とが
一致しているため、前記凝固剤流体が出口付近で拡散
し、重合体溶液に対して有効に作用しない。
示された方法では、室中に押し出されたポリマー溶液は
更に間隙を通過させる必要があるが、前記ポリマー溶液
は高粘度であり、前記溶液による隙間の閉塞が起こりや
すく、工業的には優位な方法とは言えない。
作を必要とせず、低温低圧で且つ工業的に優位な条件下
において、凝固剤流体が重合体溶液に対して効率的に作
用し、高度にフィブリル化された不連続フィブリル化繊
維を製造可能とする紡糸ノズルを提供し、更に、従来の
技術では不可能であった比較的ガラス転移温度が高い重
合体又は熱変性を受ける重合体の不連続フィブリル化繊
維を、工業的に優位な条件下で製造可能にする紡糸ノズ
ルを提供することを目的とする。
に、本発明は、重合体溶液が供給される重合体供給口、
前記重合体溶液の吐出方向を制御する重合体流路、及び
前記重合体溶液が吐出される重合体吐出口を有する重合
体吐出部と、凝固剤流体が供給される凝固剤供給口、前
記凝固剤流体の噴出角度を制御する凝固剤流路、及び前
記凝固剤流体が噴出される凝固剤噴出口を有する凝固剤
噴出部とを備えてなるフィブリル化繊維用紡糸ノズルに
おいて、前記ノズルは前記重合体吐出口と前記凝固剤噴
出口との合流部に混合セル部を備え、前記混合セル部は
前記重合体流路の中心線と前記凝固剤流路の中心線との
交点より下流側に少なくとも1mm以上の長さを有する
ことを特徴とする紡糸ノズルを主要な構成とする。
と前記凝固剤流路の中心線との交点より下流側に少なく
とも10mm以上の長さを有することが好ましい。前記
重合体吐出口は、前記重合体流路の中心線と前記凝固剤
流路の中心線との交点より、上流側又は下流側に配置
し、また、前記重合体流路の中心線と前記凝固剤流路の
中心線とのなす角度θが、前記重合体の吐出方向に0°
<θ<90°であることが好ましい。
とは、3次元網状組織を形成するためのサブミクロンオ
ーダーからミクロンオーダーの太さを有する無数の微細
な繊維が枝分かれした構造を有する繊維及びその集合体
を意味するものであって、特に限定されるものではない
が、前記不連続フィブリル化繊維の長さは数ミクロンか
ら数センチメートルにおよぶ。これらの不連続フィブリ
ル化繊維は不織布物及び合成紙を通常の方法により製造
する場合に好適な形態を与える。
高分子重合体としては、適切な溶剤を用いて重合体溶液
を調整できるものであれば特に限定されるものではな
い。更に前記重合体溶液には、二相分離溶液、液晶溶液
又はゲル状の溶液等をも含み、広義の意味での溶液であ
る。前記高分子重合体としては例えば、セルロース、セ
ルロースエステル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビ
ニル、ポリウレタン、ポリエステル等のホモポリマー又
はコポリマー等が挙げられるが、比較的ガラス転移温度
の高い重合体や熱変性を受けやすい重合体、セルロー
ス、セルロースアセテート、ポリアクリロニトリル、ポ
リ塩化ビニル等が従来の方法と比べて優位に利用でき
る。更に、2種類以上の重合体を混合することも可能で
ある。
はなく、低沸点溶剤から高沸点溶剤まで利用が可能であ
り、特に水と相溶性を有するものが繊維形成後の洗浄を
効果的に行う上で好ましい。また、2種類以上の溶剤を
混合して使用することもできる。更に各種添加剤を添加
し、また、予め凝固剤を添加することも可能である。
度は使用する重合体の種類及び溶剤に応じて適宜設定す
ることが可能であるが、概ね、各種従来の溶液紡糸にお
いて設定される条件と同一に設定可能であり、前記重合
体溶液の調整は一般に知られている手法で容易に行うこ
とができる。
に使用される重合体に応じて適宜選択が可能であるが、
工業的には水が優位に使用される。また、十分に剪断流
速を得るためには気相状態での使用がより効果的であ
り、気相状態を利用することによって、好適な不連続フ
ィブリル下繊維を得るために十分な剪断速度が容易に得
られる。
いる場合に、セルロース材料は、溶解パルプ及びパルプ
ブロック等から選択することができる。これらのパルプ
にヘミセルロースやリグニン等が含まれていてもよい。
これらの中でもα−セルロースの含有率が90重量%以
上であるパルプを用いることが好ましい。セルロース材
料として用いられるパルプの形状は、シート状及び粉末
状のいずれであってもよい。シート状のものはシュレッ
ダー等の裁断機でチップ状にしてから用いてもよい。ま
たセルロースの分子量が著しく低下しない範囲であれ
ば、パルプを粒子状に粉砕してもよい。
てセルロースを用いる場合、本発明で用いられる溶剤
は、N−メチルモルフォリン−N−オキシドと、同N−
メチルモルフォリン−N−オキシドと均一に混合可能で
あると共に、セルロースを溶解不能な溶剤(以下、「非
溶剤」という)とからなる混合溶剤が挙げられる。ここ
で、非溶剤として好ましく用いられるのは、水である。
−オキシドは、セルロースを溶解する溶剤として用いら
れるが、場合によっては、特公昭55−41691号公
報、特公昭55−46162号公報、及び特公昭55−
41693号公報(あるいは対応する米国特許第421
1574号、第4142913号、第4144080号
明細書)に記載されている他の第三級アミンオキシド
を、N−メチルモルフォリン−N−オキシドと併用する
ことが可能である。この場合、併用できる他の第三級ア
ミンオキシドとして特に好ましいのは、N−メチルモル
フォリン−N−オキシドと同様な環状モノ(N−メチル
アミン−N−オキシド)化合物であり、例えば、N−メ
チルピペリジン−N−オキシド、N−メチルピロリドン
−N−オキシド等である。
が用いられているが、その他にもメタノール、n−プロ
パノール、イソプロパノール、又はブタノールのような
アルコールと水との混合溶剤を用いることもできる。ま
た、N−メチルモルフォリン−N−オキシド又はセルロ
ースと化学的に反応しないならば任意の非プロトン形有
機溶剤、例えば、トルエン、キシレン、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
等を前記セルロース非溶剤として用いることができる。
ロジエンジオキシド(N2 O4 )/ジメチルホルムアミ
ド(DMF)の混合溶剤、パラホルムアルデヒド((C
H2O)x )/ジメチルスルホキシド(DMSO)の混
合溶剤、塩化リチウム(LiCl)/ジメチルアセトア
ミド(DMAC)の混合溶剤なども用いることができ
る。
とができる。このような安定剤として最も好ましいの
は、没食子酸プロピルであるが、特公平3−29819
号公報(あるいは対応する米国特許第4426228号
明細書)に記載された他の没食子酸エステル、例えば、
没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸イソプロピ
ル等を用いても良い。また、グリセリンアルデヒド、L
−アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、トリオ−スレ
クダクトン、及びレダクチン酸などのカルボニル基と2
重結合が隣接している化合構造を有する化合物を安定剤
として用いることができる。更に、エチレンジアミン四
酢酸等も本発明のセルロース成形用溶液の安定剤として
用いることができ、ピロリン酸カルシウムや米国特許第
4880469号明細書に記載された塩化カルシウム又
は塩化アンモニウム等の無機化合物をセルロース成形用
溶液の安定剤として用いることができる。
はバッチ式のいずれでも調整できる。すなわち、スクリ
ュー式押出機等を用いて連続的に溶解調整してもよく、
又は、加熱手段及び減圧脱気手段を備えたタンク式の混
練機でバッチ溶解調整してもよい。セルロース組成物の
溶解温度は特に限定はないが、90〜120℃程度の範
囲で行うのが好ましい。溶解温度があまり高温では、セ
ルロースの分解による重合度低下と溶剤の分解及び着色
とが著しくなるおそれがあり、また溶解温度があまり低
温では溶解が困難になる。
ス組成物の合計濃度は30重量%以下であることが好ま
しく、セルロース成形用溶液の成形性とその成形品の生
産性とを考慮すれば、セルロース組成物濃度は、6〜2
5重量%の範囲内であることが好ましい。また、セルロ
ース成形用溶液に用いられる混合溶剤中のN−メチルモ
ルフォリン−N−オキシドと、同N−メチルモルフォリ
ン−N−オキシドに混合可能であると共にセルロースに
は不溶な溶剤の含有率は、それぞれ、48〜90重量
%、及び5〜22重量%が好ましい。なお、セルロース
の非溶剤に水を用いた場合には、混合溶剤にセルロース
組成物を投入する段階では水の割合を20〜50重量%
と大きく設定し、その後減圧加熱下で水を除去し、水の
割合を5〜22重量%に調整することが好ましい。
ルを用いる場合には、前記セルロースアセテートは、酸
化度56.2%〜62.5%のセルローストリアセテー
トでもよく、酸化度48.8%〜56.2%のセルロー
スジアセテートでも良い。セルロースアセテートの溶剤
としては、塩化メチレン、アセトン等の単独溶剤或いは
塩化メチレンとメタノール等の混合溶剤が用いられる。
セルロースアセテートの重合体溶液を調整するには、セ
ルローストリアセテート又はセルロースジアセテートの
フレークを塩化メチレン、アセトン等の単独或いは塩化
メチレンとメタノール等の混合溶剤に溶解し、溶液濃度
を15〜30重量%、好ましくは18〜27重量%とし
た紡糸原液を調整する。
重合体を使用する場合に、このアクリロニトリル系重合
体は、通常のアクリル繊維を構成する重合体であれば特
に限定されないが、モノマー構成としてアクリロニトリ
ルを50重量%以上含有するものが好ましく用いられ
る。
通常のアクリル繊維を構成する共重合モノマーであれば
特に限定されないが、例えば、以下のモノマーが挙げら
れる。すなわち、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロ
キシルエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピルなどに代
表されるアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、アクリ
ル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル
酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロ
ピル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどに代表さ
れるメタクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ
化ビニリデンなどの不飽和モノマーである。更に、染色
改良などの目的で、p−スロホフェニルメタリルエーテ
ル、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレン
スルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸、及びこれらのアルカリ金属塩などを共重合
してもよい。
の分子量は特に限定されないが、10万以上で100万
以下の分子量が望ましい。分子量が10万未満の場合に
は、紡糸性が低下すると同時に原糸の糸質も悪化する傾
向がある。分子量が100万を越えると紡糸原液の最適
粘度を与えるポリマー濃度が低くなり、生産性が低下す
る傾向にある。
採用する場合に用いられる溶剤としては、アクリロニト
リル系ポリマーとアクリル樹脂系ポリマーの各々のポリ
マーを溶解する共通溶剤であればよく、特に限定されな
いが、この様な溶剤としては、例えば、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ロダン塩、硝酸等が挙げられる。
合には、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位
とするポリエステルが好ましく用いられる。このポリエ
ステルの代表的なものとしては、テレフタル酸又はその
エステル形成性誘導体をジカルボン酸成分とし、エチレ
ングリコール又はそのエステル形成性誘導体をグリコオ
ール成分とするポリエステルがあるが、前記ジカルボン
酸成分の一部を他のジカルボン酸成分に置き換えてもよ
く、またグリコール成分の一部を他のグリコール成分に
置き換えてもよい。
ル酸、5−スルホイソフタル酸のモノアルカリ金属塩、
ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェニルスルホンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボ
ン酸類又はそのエステル及びp−オキシ安息香酸、p−
β−オキシエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸類又
はそのエステル等が挙げられる。
4−ブタンジオール、炭素数2〜10のアルキレングリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペ
ンチルグリコール、1,4−ビス(β−オキシエトキ
シ)ベンゼン、ビスフェノールAのビスグリコールエー
テル、ポリアルキレングリコール等が挙げられる。
範囲で、トリメリット酸、ピロメリット酸等のポリカル
ボン酸、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン等のポリオール、モノハイドリックポリ
アルキレンオキサイド、フェニル酢酸等の重合停止剤が
用いられたものでも差し支えない。
合成したものでよい。例えばポリエチレンテフタレート
について説明すれば、テレフタル酸とエチレングリコー
ルとを直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメ
チルの如きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチ
レングリコールとをエステル交換反応させるか、又はテ
レフタル酸にエチレンオキサイドを付加反応させて、テ
レフタル酸のグリコールエステル、及び/又はその低重
縮合体を合成し、次いで前記生成物を常法により重縮合
させる方法が一般的である。更に、本発明におけるポリ
エステルの合成に当たっては、公知の触媒、抗酸化剤、
着色防止剤、エーテル結合副生防止剤、難燃剤、その他
の添加剤を適宜用いたものでもよい。
剤としては、m−クレゾール、トリフルオロ酢酸、O−
クロロフェノール等の単独溶剤や、トリクロロフェノー
ルとフェノール、テトラクロロエタンとフェノール等の
混合溶剤が挙げられる。
レン、ポリプロピレン及びそれらの共重合物等のポリオ
レフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ弗化ビニル及
びそれらの共重合体等のビニル系重合体を用いることも
できる。
サン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、シキロ
ヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン等の
芳香族炭化水素、塩化メチレン等の塩素化溶剤、アルコ
ール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、及びこれ
らの混合溶剤を用いることができる。
整される。前記重合体溶液は重合体溶液の流入口から本
発明の紡糸ノズルに供給される。前記ノズル内に供給さ
れた重合体溶液は流路を通り、吐出口から混合セルへ吐
出される。一方、凝固剤流体流入口からは凝固剤流体が
供給され、前記凝固剤流体は流路により噴出角度を制御
されて噴出口から混合セル内へ噴出される。混合セル内
において前記重合体溶液に前記凝固剤流体が噴射され、
前記重合体溶液は剪断流速下で前記凝固剤流体と混合し
て凝固され、不連続フィブリル化繊維に賦形される。
て、詳細に説明する。図1には本発明の代表的な実施の
形態である紡糸ノズル1の概略図を示す。本発明の紡糸
ノズル1は、重合体溶液の吐出部2と、凝固剤流体の噴
出部3と、前記重合体溶液と前記前記凝固剤流体とが合
流する混合セル部4とを備えており、前記重合体吐出部
2の下流方向に沿って混合セル部4が直線上に配されて
いる。
供給口2aに連結された供給室2bと、前記重合体溶液
の吐出方向を制御する重合体流路2cとを有している。
前記供給室2bは垂直方向に延びる円筒形状をなし、そ
の下端は徐々に絞り込まれてキャピラリー状の前記重合
体流路2cに直線的に接続する。前記供給口2a及び供
給室2bは前記重合体溶液で使用されている重合体及び
溶剤、前記重合体溶液の粘度、又は吐出量に応じて適宜
設定が可能である。前記キャピラリー状の重合体流路2
cは前記混合セル部4の上壁面に連通して前記重合体溶
液の吐出口2dを形成する。前記重合体流路2cは前記
重合体溶液が前記重合体吐出口2dから吐出されて前記
凝固剤流体と合流する際に斜行しない程度の長さに設定
すれば十分であり、一般に重合体溶液から繊維を紡糸す
る際に使用される紡糸ノズル形状に用いられる構造によ
り容易に達成することができる。
うに、前記混合セル部4の上壁から突出させて前記重合
体吐出口2dを前記混合セル部4の中程に形成すること
も可能である。また、重合体溶液の吐出方向を制御する
ために前記重合体流路2cの下流部にテーパー状の絞り
部を形成し、更に前記絞り部の下流をキャピラリー状に
形成することも可能であり、前記重合体流路2cの形状
は前記重合体溶液に応じて適宜選択できる。前記重合体
吐出口2dの大きさは、前記重合体溶液の粘度、吐出量
に応じ適宜選択可能であるが、概ね重合体溶液の紡糸に
使用されるノズルの口径である、数十μmm〜数mmの
範囲が好ましい。
供給口3aが形成された供給室3bと、前記凝固剤流体
の吐出方向を制御する凝固剤流路3cとを有し、前記凝
固剤流路3cは前記混合セル部4の上壁面に連通して前
記重合体吐出口2dを囲む円形の開口が形成され、前記
開口が前記凝固剤流体の噴出口3dを形成する。なお、
前記凝固剤流路3cを前記混合セル部4の側部壁面に連
通して形成することも可能である。
重合体流路2cの中心線となす角度θが、前記重合体溶
液の吐出方向に0°<θ<90°の範囲にあるように形
成される。前記角度θが0°、すなわち前記凝固剤流体
の噴出方向と前記重合体溶液の吐出方向が同一である場
合には、形成される繊維はフィルム状となてしまう上
に、枝分かれしたフィブリル化繊維が極度に少なくな
り、高程度にフィブリル化された繊維を得ることができ
ない。逆に90°以上の場合には、生成した不連続フィ
ブリル化繊維と溶剤及び凝固剤との混合流体を前記混合
セル部4から円滑に排出することが難しく、混合セル部
4内での詰まりが発生しやすくなる。なお、フィブリル
化の度合いを向上し、フィルター等に使用される不織布
の基材繊維として好適な形状を与えるためには、前記角
度θを20°〜80°、好ましくは30°〜70°の範
囲となるように、前記凝固剤流路3cを設定する。
路3cの中心線と前記重合体流路2cの中心線との交点
Pの上流側に前記重合体吐出口2dが配されるように形
成される。前記交点Pと前記重合体吐出口2dとの距離
Lは0mm≦L≦10mmであることが好ましい。前記
重合体吐出口2dが交点Pよりも下流側にある場合、前
記重合体溶液と前記凝固剤流体とは十分に混合されず、
フィブリル化の度合いが極度に少なくなると同時に、主
体繊維の形状が楕円形又はフィルム状を呈し好ましくな
い。また、交点Pより必要以上に上方にある場合には、
前記重合体溶液と前記凝固剤流体の混合が円滑に行われ
ず、前記混合セル部4の壁面に前記重合体溶液が付着
し、前記混合セル部4の閉塞を誘発する。更に、前記重
合体吐出口2dと前記凝固剤噴出口3dとは、フィブリ
ル化の度合いを向上させる上で、ノズル製作上の制約範
囲内で、可能な限り近くにあることが好ましい。
路3cは、前記重合体吐出口2dを囲む円形のスリット
形状であり、これは前記凝固剤流体を前記重合体吐出口
2dから吐出された前記重合体溶液の周面に均一に噴射
するために好適な形状である。なお、複数のキャピラリ
ー状流路を前記重合体吐出口2dを中心にして放射状に
配することも可能である。前記凝固剤流路3cをスリッ
ト形状にする場合、スリットの開度は特に限定されるも
のではないが、概ね数十μmmの範囲で設定が可能であ
る。前記凝固剤流体の噴出量は、前記重合体溶液の吐出
量に応じ、所望の不連続フィブリル化繊維の形態が得ら
れるように設定されることが好ましい。なお、前記凝固
剤流体は気相状態にして噴射する場合が好ましいが、こ
のとき前記スリットの開度によって前記凝固剤流体の吐
出量をコントロールするよりも圧力コントロールを行う
方が容易である。また、前記凝固剤流体噴出口を重合体
溶液の中央に設けることも可能である。
口2dと前記凝固剤噴出口3dとを有すると共に、下部
は開放して排出口4aを形成する円筒形状をなし、直径
は1mmφ以上、6mmφ以下に設定されている。前記
混合セル部4は前記重合体流路2cの中心線と前記凝固
剤流路3cの中心線との交点Pから下流側に少なくとも
1mm以上の長さを有することが必要であり、前記重合
体溶液の吐出量、前記凝固剤流体の噴出量、又は所望す
るフィブリル化繊維の形態に応じて適宜設定することが
できる。前記混合セル部4の長さは、前記重合体溶液が
繊維形態に凝固するために要する時間を確保できる長
さ、及び剪断により前記重合体が枝分かれしたフィブリ
ル化繊維を形成するために必要な長さがあれば十分であ
り、概ね交点Pから下流側に1mm以上、好ましくは1
0mm以上、更に好ましくは30mm以上である。
れる繊維の平均デニールは小さくなり、枝分かれしたフ
ィブリル化繊維の割合も多くなり、フィルター用途に使
用される不織布に供される繊維基材として好適な形態を
与えるが、必要以上に長くすると生成する繊維によって
詰まりが発生し易くなる。逆に前記混合セル部4の長さ
を短くすると繊維の平均デニールは大きくなり、また枝
分かれしたフィブリル化繊維の数も少なくなり、微細な
フィブリル化繊維のすぐれた吸着性能を利用する不織布
等に供する繊維として不十分なものとなる。
る繊維を得る上で重要な要件である前記混合セル部4内
での前記凝固剤流体の線流速を支配する要因であり、十
分な線流速を得られる大きさに設定する必要がある。な
お、上述のような円筒形状に限るものではなく、矩形ス
リットとすることも可能であり、その場合でも断面の幅
を1mm以上、6mm以下とすることが好ましい。前記
混合セル部4の断面積を小さくすれば、線流速は増大す
るが、形成される繊維による詰まりを発生し易くなり不
都合が生じる。逆に前記混合セル部4の断面積を大きく
すると凝固剤流体の線流速が低下し、フィブリル化繊維
の度合いが低下してしまう。所望の繊維を得るために必
要な流速は、例えば凝固剤流体として気相状態を使用し
た場合、100m/sec.以上の速度が必要である。
前記混合セル部4の断面積を大きくしても、気相の流量
を増加することによって必要な線流速を確保することも
可能であるが、気相の流量の増大は溶剤回収等の後工程
での負荷が増大し、経済的不利益が大きくなる。前記混
合セル部4の形状は上記の如く十分な長さ及び必要な線
流速を確保できる断面積を有するものであればよく、断
面の形状が円形、矩形等どのような形であっても本発明
の目的を達成することができる。また、前記混合セル部
4を前記排出口4aに向けて断面積が漸減又は漸増する
形状としたり、前記混合セル部4の先端部を丸くして前
記排出口4aを広げることもできる。
口2dを複数個設けることも可能であり、更に、複数の
前記重合体吐出口2dそれぞれに対して前記凝固剤噴出
口3dを配して、1つの混合セル部4に設けることも可
能であり、生産性の高い紡糸ノズルを得ることができ
る。
を前記重合体供給口2aから前記重合体吐出部2へ供給
すると共に、従来の方法で調整された凝固剤流体を前記
凝固剤供給口3aから前記凝固剤噴射部3へ供給する。
前記重合体溶液は前記重合体吐出部2の前記供給室2b
を通って前記重合体流路2cにより吐出方向が規定さ
れ、前記重合体吐出口2dから前記混合セル部4内へ吐
出される。それと同時に、前記凝固剤流体は前記凝固剤
噴射部3の前記供給室3bを通って前記凝固剤流路3c
により噴射角度が規定され、前記凝固剤噴射口3dから
前記混合セル部4内の前記重合体溶液に向けて噴射され
る。前記重合体溶液は噴射された前記凝固剤流体と混合
され、前記混合セル部4内で凝固、剪断を受けることに
より不連続フィブリル化繊維に賦形される。
の態様に限るものではなく、本発明の要件を満たしてい
る限り、適宜変形が可能である。以下、本発明の紡糸ノ
ズルを使用して紡糸された実施例について説明する。な
お、以下の実施例は単に説明のために例示するに過ぎ
ず、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
1を使用し、前記ノズル1の前記重合体供給室2bは長
さ96mm、直径3mmφの円筒形状で、前記重合体流
路2cはキャピラリー状をなす。前記凝固剤流路3cは
スリット形状をなし、前記重合体流路2cの中心線と前
記凝固剤流路3cの中心線とがなす角度θは60°であ
る。その他、重合体流路2cの長さ、重合体吐出口2d
の直径、凝固剤流路3cのスリット開度、重合体吐出口
2dと重合体流路2cの中心線及び凝固剤流路3cの中
心線の交点Pとの距離L、混合セル部4の直径、及び混
合セル部の交点Pから下流側への長さに関しては、それ
ぞれ変化させて設定し、表1にその設定値を示す。
ルAを使用した。重合体溶液として、セルロース(P&
Gセルロース社製 溶解パルプ V−60)117g
と、約41重量%の水を含有するN−メチルモルフォリ
ンN−オキシド(サンテクノケミカル社製)2000g
と、没食子酸プロピル15gとを、小平製作所製真空脱
泡装置付きミキサー(ACM−5型)に投入し、減圧加
熱条件下で約2時間混合しながら648gの水を脱水し
て調整されたセルロースの均一溶液を使用した。なお、
溶解操作中は釜温度を100℃に保った。次いで得られ
た上述の重合体溶液を100℃に保ったまま、1.5k
g/cm2 の窒素加圧下で重合体供給口2aへ押し出し
て定量供給し、ギヤポンプを用いて前記ギヤポンプの回
転数により重合体溶液の吐出量を規定した。
気の供給量は減圧弁により供給圧力を規定することによ
り行った。蒸気量は図1に示すノズルから供給圧力を変
えて蒸気のみを凝固液である水中に噴射し、単位時間当
たりの重量の増分を求めることにより測定した。
in.、蒸気の供給圧を1.5kg/cm2 に設定し
た。このきの蒸気流量は水換算で87g/min.であ
った。凝固液中に浮遊したセルロース繊維を補集し、更
に沸騰水中で1時間以上洗浄を行い、室温温下で風乾を
行った。
顕微鏡を用いて、繊維側面の形態を観察した。更に、投
写型実態顕微鏡(日本光学社製プロファイルプロジェク
ターV−12)を用いて繊維の長さ方向の形態を観察し
た。得られたセルロース繊維の写真を図5に示す。得ら
れたセルロース賦形体は不連続のフィブリル化した繊維
の集合体であり、直径は0.1μm程度の範囲で幅広い
分布を有し、繊維長は5mm程度から長いもので5cm
程度の幅広い分布を有していた。また繊維は枝分かれ状
の構造を有しており、数十μmの繊維側面から数μm以
下の細い繊維が分岐している構造が観察された。
ロース溶液を調整し、実施例2−1は表1のノズルB
を、実施例2−2は表1のノズルCを使用し、上述の実
施例1と同様の条件でセルロース繊維を紡糸した。実施
例2−1の電顕写真を図6に、実施例2−2の電顕写真
を図7に示す。前記図からは混合セルの長さを長くする
と繊維は細くなり、枝分かれしたフィブリルが発達して
いることが観察される。
ロース溶液を調整し、表1に示すノズルDを使用して実
施例1と同様の条件でセルロース繊維を紡糸した。得ら
れた繊維の電顕写真を図8に示す。得られたセルロース
賦形体は不連続のフィブリル化した繊維の集合体であ
り、数十μmの繊維側面より数μm以下の細い繊維が分
岐している構造が観察された。
ロース溶液を調整し、表1に示すノズルEを使用して、
実施例1と同様な条件でセルロース繊維を紡糸した。得
られた繊維の電顕写真を図9に示す。得られたセルロー
ス賦形体は不連続フィブリル化した繊維の集合体であ
り、数十μmの繊維側面から数μm以下の細い繊維が分
岐している構造が観察された。
ロース溶液を調整した。紡糸ノズルは表1に示すノズル
Fを使用し、セルロース溶液の供給量を6.0ml/m
in.、蒸気の供給圧を2kg/cm2 に設定した。こ
のきの蒸気消費量は水換算で82g/min.であっ
た。実施例1と同様に、凝固液中に浮遊したセルロース
繊維を補集し、更に沸騰水中で1時間以上洗浄を行い、
室温温下で風乾を行った。
実施例1と同様に得られたセルロース賦形体は不連続の
フィブリル化した繊維の集合体であり、数十μmの繊維
側面より数μm以下の細い繊維が分岐している構造が観
察された。
ロース溶液を調整し、表1のノズルGを用いた。
min.で供給すると共に、蒸気の供給圧を1.5/c
m2 に設定した。このとき、前記ノズルGは実施例1の
ノズルAとスリット開度が異なるため、蒸気流量は70
g/min.であった。得られた繊維の電顕写真を図1
1に示す。得られたセルロース繊維の形態を観察したと
ころ、繊維径は大きく、一部フィブリル化した繊維が観
察される程度であった。
ロース溶液を調整し、混合セル部4の下流端部を排出口
4aに向かってラッパ状に広げる以外、実施例1のノズ
ルAと同様な形状、寸法を有するノズルを用い、実施例
1と同一の条件でセルロース繊維を賦形した。得られた
繊維の電顕写真を図12に示す。実施例1と同様に、得
られたセルロース賦形体は不連続のフィブリル化した繊
維の集合体であり、数十μmの繊維側面より数μm以下
の細い繊維が分岐している構造が観察された。
液を用い、図3に示すような、重合体流路2cが混合セ
ル部4の上壁から突出して混合セル部4の排出口4aま
で延設され、実質的には混合セル部4を備えていない従
来と同様のノズル1″を使用して、実施例1と同様な条
件で紡糸を行った。繊維の電顕写真を図14に示す。得
られた賦形体は枝分かれのない、楕円形の断面を有する
繊維又はフィルム状物であった。
スジアセテート(ダイセル化学工業社製 MBH)23
0gと、約41重量%の水を含有するN−メチルモルフ
ォリンN−オキシド2000gと、没食子酸プロピル1
5gとを、実施例1と同一の装置を用いて混合しながら
700gの水を脱水して調整されたセルロースアセテー
トの溶液を使用した。
5/cm2 の窒素加圧下で押し出し、ギヤポンプを用い
て実施例1と同一のノズルへ、4.5g/min.の速
度で定量供給を行った。更に、実施例1と同様に凝固剤
流体としては水蒸気を用い、蒸気を減圧弁により圧力
1.5g/cm2 に設定した。このときの蒸気流量は水
換算で70g/min.であった。
ルロース繊維を補集し、十分洗浄を行い、乾燥した。得
られた繊維は実施例1のセルロース賦形体と同様に枝分
かれした微細な繊維が分岐している構造を有し、長さは
1から2cm程度であった。
スジアセテート(ダイセル化学工業社製 MBH)23
0gをアセトン770gに溶解して調整された、23重
量%のセルロースジアセトン溶液を使用した。実施例1
と同一のノズルを用いて、得られた溶液を4.5ml/
min.で吐出すると同時に、蒸気圧を1kg/cm2
に設定した。このときの蒸気流量は73g/min.で
あった。得られた繊維は太さサブμmから10μm、長
さ数十μmから数百μmのフィブリル化繊維の集合体で
あった。
アセテートアセトン溶液を40℃に保ちながら、3.6
g/min.の速度で図4にしめす従来の二流体ノズル
1′(SPRAYING SYSTEMS CO.製 セットアップNo.E25A
)を用いて、2.0kg/cm2 ゲージ圧の蒸気とと
もに30℃の水中に吐出した。得られた繊維に実施例9
と同様な処理を施し、形態観察を行ったところ、薄膜状
の集合体であった。
モニウムと亜硫酸ナトリウムを重合触媒としてアクリロ
ニトリルを重合し、洗浄乾燥して、比粘度0.18
(1.0g/100ccのDMF溶液、25℃で測定)
のアクリロニトリル100重量%の重合体を得た。前記
重合体200gをDMF800gに溶解して重合体溶液
を調整した。この重合体溶液を80℃に保って、実施例
1と同一のノズルを用い、5.2ml/min.の速度
で混合セル部4内に吐出した。凝固剤流体として蒸気を
用い、蒸気圧を1.5kg/cm2 で混合セル部4内に
噴出した。このときの蒸気流量は80g/min.であ
った。得られた繊維を洗浄、乾燥した後、繊維の形態を
観察した。得られた繊維は太さサブμmから10μm、
長さ数十μmから数百μmのフィブリル化繊維の集合体
であった。
溶液を用い、図2に示すように、混合セル部4の上壁か
ら直径0.2mmのキャピラリー状の重合体流路2cを
1.5mm突出して前記重合体溶液に対して前記凝固剤
流体が並行に接触させるノズルを使用した。
3mmであり、その他の部位は実施例1で使用したノズ
ルと同一寸法に設定されたノズルを使用し、実施例1と
同様な条件で紡糸を行った。繊維の電顕写真を図13に
示す。重合体溶液の吐出口から得られた賦形体は一部フ
ィブリル化した繊維がみられた。
り、格別に特殊な構造を備えた紡糸装置を使用すること
なく、好適な不連続フィブリル化繊維の集合体を製造す
ることができ、工業的な意味は大きい。
図である。
る。
る。
維の電子顕微鏡写真(200倍)である。
化繊維の電子顕微鏡写真(200倍)である。
化繊維の電子顕微鏡写真(200倍)である。
維の電子顕微鏡写真(200倍)である。
維の電子顕微鏡写真(200倍)である。
繊維の電子顕微鏡写真(200倍)である。
繊維の電子顕微鏡写真(200倍)である。
繊維の電子顕微鏡写真(200倍)である。
化繊維の電子顕微鏡写真(200倍)である。
繊維の電子顕微鏡写真(200倍)である。
の交点
Claims (5)
- 【請求項1】 重合体溶液が供給される重合体供給口、
前記重合体溶液の吐出方向を制御する重合体流路、及び
前記重合体溶液が吐出される重合体吐出口を有する重合
体吐出部と、凝固剤流体が供給される凝固剤供給口、前
記凝固剤流体の噴出角度を制御する凝固剤流路、及び前
記凝固剤流体が噴出される凝固剤噴出口を有する凝固剤
噴出部とを備えてなるフィブリル化繊維用紡糸ノズルに
おいて、 前記ノズルは前記重合体吐出口と前記凝固剤噴出口との
合流部に混合セル部を備え、前記混合セル部は前記重合
体流路の中心線と前記凝固剤流路の中心線との交点より
下流側に少なくとも1mm以上の長さを有することを特
徴とする紡糸ノズル。 - 【請求項2】 前記混合セル部は前記重合体流路の中心
線と前記凝固剤流路の中心線との交点より下流側に少な
くとも10mm以上の長さを有する請求項1記載のフィ
ブリル化繊維用紡糸ノズル。 - 【請求項3】 前記重合体吐出口が、前記重合体流路の
中心線と前記凝固剤流路の中心線との交点より、上流側
に位置している請求項1又は2記載のフィブリル化繊維
用紡糸ノズル。 - 【請求項4】 前記重合体吐出口が、前記重合体流路の
中心線と前記凝固剤流路の中心線との交点より、下流側
に位置している請求項2記載のフィブリル化繊維用紡糸
ノズル。 - 【請求項5】 前記重合体流路の中心線と前記凝固剤流
路の中心線とのなす角度θが、前記重合体の吐出方向に
0°<θ<90°である請求項1〜4いずれかに記載の
フィブリル化繊維用防止ノズル。
Priority Applications (9)
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CA002247423A CA2247423A1 (en) | 1996-03-06 | 1997-03-04 | Fibril based fibers, method of manufacturing same, spinning nozzle used in same, and moldings obtained therefrom |
DE69733415T DE69733415T2 (de) | 1996-03-06 | 1997-03-04 | Auf fibrillen basierende fasern, methode zu deren herstellung, dabei verwendete spinndüse und damit hergestellte formkörper |
CN97193798A CN1109137C (zh) | 1996-03-06 | 1997-03-04 | 原纤化纤维及其制造方法,所使用的喷丝板,和由其获得的成型产品 |
BR9710713A BR9710713A (pt) | 1996-03-06 | 1997-03-04 | Fibra com sistema de fibrila e seu m-todo de fabrica-Æo um bico de fia-Æo usado no m-todo e um produto moldado obtido dessa forma |
PCT/JP1997/000654 WO1997033018A1 (fr) | 1996-03-06 | 1997-03-04 | Fibres a base de fibrilles, leur procede de fabrication, buse de filage utilisee pour ce procede, et moulages obtenus a partir de ces fibres |
RU98118187/12A RU2156839C2 (ru) | 1996-03-06 | 1997-03-04 | Волокна фибрилловой системы (варианты), формованное изделие, способ изготовления волокон фибрилловой системы, прядильная фильера для изготовления волокон фибрилловой системы |
EP97905439A EP0908541B1 (en) | 1996-03-06 | 1997-03-04 | Fibril based fibers, method of manufacturing same, spinning nozzle used in same, and moldings obtained therefrom |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011241509A (ja) * | 2010-05-19 | 2011-12-01 | Toyota Boshoku Corp | 溶融紡糸方法及び溶融紡糸装置 |
US8685311B2 (en) | 2010-05-19 | 2014-04-01 | Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha | Melt spinning method |
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1996
- 1996-04-15 JP JP11706596A patent/JP3789006B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
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