JPH09278914A - プリプレグおよび炭素繊維強化プラスチック - Google Patents

プリプレグおよび炭素繊維強化プラスチック

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JPH09278914A
JPH09278914A JP29883496A JP29883496A JPH09278914A JP H09278914 A JPH09278914 A JP H09278914A JP 29883496 A JP29883496 A JP 29883496A JP 29883496 A JP29883496 A JP 29883496A JP H09278914 A JPH09278914 A JP H09278914A
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JP
Japan
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prepreg
epoxy resin
resin
carbon fiber
weight
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Application number
JP29883496A
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English (en)
Inventor
Masazumi Enou
正純 得納
Toshio Muraki
俊夫 村木
Shoji Yamane
祥司 山根
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた力学物性と難燃性とを兼ね備えた繊維強
化プラスチック、およびそれを得るための成形性に優れ
たプリプレグを提供する。 【解決手段】臭素化エポキシ樹脂、高エポキシ当量のビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、およびノボラック型エ
ポキシ樹脂、低エポキシ当量のビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン
からなる群より選ばれた少なくとも1種のエポキシ樹脂
からなるエポキシ樹脂成分、エポキシ樹脂用硬化剤、な
らびに三酸化アンチモンよりらなる組成物が炭素繊維に
含浸されてなるプリプレグ、およびそれから得られる炭
素繊維強化プラスチック。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃プリプレグお
よび繊維強化プラスチックに関する。特に、ノートパソ
コンやハンディーターミナルなどのOA機器やヘッドホ
ンステレオ、CDプレーヤーやビデオカムコーダーなど
のAV機器、また掃除機、洗濯機といった電気・電子製
品を軽量かつ薄型化し、しかも優れた難燃特性を併せ持
つプリプレグおよび炭素繊維強化プラスチックに関す
る。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維とマトリックス樹脂からなる炭
素繊維強化プラスチックは、特にその力学的特性が優れ
ていることから、ゴルフクラブ、テニスラケット、釣り
竿などのスポーツ用途をはじめ、航空機などの構造材料
の分野に至る幅広い用途に使用されてきた。かかる炭素
繊維強化プラスチックは、通常、炭素繊維に樹脂組成物
を含浸したプリプレグを用いて作製される。
【0003】プリプレグは補強繊維に樹脂が含浸されて
なり、一般に、シート状のプリプレグ(以下、シートプ
リプレグと称す)と、ストランド状のプリプレグ(以
下、ヤーンプリプレグと称す)とがある。
【0004】シートプリプレグには、シート平面の中で
連続繊維が一方向に配列したものや、連続繊維織物にな
ったもの、不連続繊維を任意の方向に配列させたものな
ど、目的に応じて様々な補強形態のものがある。
【0005】近年になって、ノートパソコンやハンディ
ーターミナルなどのOA機器やヘッドホンステレオ、C
DプレーヤーやビデオカムコーダーなどのAV機器とい
った電気・電子製品を軽量かつ薄型化するために、炭素
繊維強化プラスチックを使用することが提案されている
が、これらの電気・電子製品に炭素繊維強化プラスチッ
クを組込むには、防災のための難燃化が必要である。
【0006】一方、ヤーンプリプレグは、炭素繊維フィ
ラメントが一方向に配列した連続繊維束に樹脂を含浸さ
れてなる。このヤーンプリプレグは、橋梁用ケーブルや
プレストレスドコンクリートの緊張材として、またフィ
ラメントワインド用部材としての需要が近年になって急
速に増加している。しかし、このような構造部材に繊維
強化複合材料を組込むに当たっては防災のための難燃化
が不可欠な要素である。
【0007】エポキシ樹脂を難燃化する方法としては、
(1)ハロゲン化エポキシ樹脂による方法(特公昭59
−52653号)、(2)ハロゲン含有硬化剤による方
法、(3)リン化合物、ハロゲン化合物、アンチモン化
合物などの添加型難燃剤による方法などが知られてい
る。(1)と(2)は反応性の難燃剤を用いてハロゲン
原子を直接エポキシ樹脂の網目構造に取り入れる方法で
あり、エポキシ樹脂の物性をそれほど低下させずに難燃
化することが可能である。(3)の方法は手軽に難燃化
でき、難燃剤同志の組合わせも比較的容易にできるとい
う特徴がある。
【0008】従来のエポキシ樹脂の難燃化技術は上述の
特徴を有するものの、シートプリプレグの成形性が不十
分であった。例えば、シートプリプレグにおいてその粘
着性が不足すると、シートプリプレグ積層時にシートプ
リプレグ同志が粘着しないために強化繊維の向きを正確
に揃えることが困難になる。逆に、粘着性が過度である
と、いったん積層したシートプリプレグを剥がすことが
できなくなるので、強化繊維の向きを正確に揃えるため
の修正作業が困難になってしまう。
【0009】さらに、シートプリプレグのフローコント
ロールが適正でないと、成形時に樹脂フローが大きくな
り過ぎて成形品の樹脂含有率が小さくなり、逆に樹脂フ
ローが小さい場合には成形品中にボイドが発生して、い
ずれの場合にも成形品の力学物性が低下するといった問
題点が指摘されていた。
【0010】またヤーンプリプレグの場合についても取
り扱い性や成形性が不十分であった。例えば、ヤーンプ
リプレグは離型紙等を介さずにボビン巻きされるために
粘着性が過度であると、解舒時に糸切れなどのトラブル
が発生しやすくなる。逆に粘着性を低下させるために固
形のエポキシ樹脂や熱可塑性樹脂を多量に使用すると、
ヤーンプリプレグの柔軟性が不足してボビン巻が困難に
なってしまう。さらに、ヤーンプリプレグのフローコン
トロールが適正でないと、成形時に樹脂フローが大きく
なり過ぎて成形品の樹脂含有率が小さくなったり、また
ヤーンプリプレグを複数本組合わせてロープなどを製造
する際には素線同志が接着して可撓性が不足するなどの
欠点が発生する。逆に樹脂フローが小さい場合には成形
品中にボイドが発生したり、ロール表面に樹脂欠損部分
が発生する等のトラブルが見られる。いずれの場合にも
成形品の力学物性や取り扱い性が低下するといった問題
点が指摘されていた。
【0011】これらのヤーンプリプレグの欠点を解決す
る目的で例えば特公昭60−37810、同61−25
740および同62−5447号公報では特定の分子量
を有するエポキシ樹脂や、これに熱可塑性樹脂等を組合
わせる方法を開示しているが、プリプレグの難燃性に関
しては述べられていない。
【0012】一方、特公昭59−2446、同59−5
2653、同62−44770および同63−3805
0号公報では、臭素化エポキシ樹脂を配合してなる難燃
性エポキシ樹脂組成物を用いた炭素繊維強化プリプレグ
および複合材料が開示されている。しかし、これらの樹
脂組成物はヤーンプリプレグを成形する際のフローコン
トロールが不十分であることに加えて、航空機や建築材
料などに使用するに十分な難燃レベル(例えばUL試験
におけるV−0レベル)には到達していないという問題
点があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の問題を解消し、優れた力学物性と難燃性とを兼ね備え
た繊維強化プラスチック、およびそれを得るための成形
性に優れたプリプレグを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のプリプレグは、次の構成を有する。すなわ
ち、臭素化エポキシ樹脂、エポキシ当量が400〜5,
500のビスフェノールA型エポキシ樹脂、およびノボ
ラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量が250以下のビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、N,N,N',N'−テト
ラグリシジルジアミノジフェニルメタンからなる群より
選ばれた少なくとも1種のエポキシ樹脂からなるエポキ
シ樹脂成分、エポキシ樹脂用硬化剤、ならびに三酸化ア
ンチモンよりなる組成物が炭素繊維に含浸されてなるプ
リプレグである。
【0015】また、上記課題を解決するため、本発明の
炭素繊維強化プラスチックは、次の構成を有する。すな
わち、上記プリプレグから得られる炭素繊維強化プラス
チックである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に使用する臭素化エポキシ
樹脂としては、臭素化ビスフェノールAのグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂および臭素化フェノールノボラッ
ク樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂である。こ
れらは、臭素含有量が16〜50重量%のものであり、
エピクロン(Epc)152、エピクロン(Epc)1
120、EBS340、Ep1050、BRENS等の
商品名で市販されている。この樹脂から得られる硬化物
は、耐水性および弾性率が高い反面、エポキシ当量が大
きいため架橋密度が低くなり耐熱性が低い。さらに、臭
素原子に起因する立体障害のため樹脂伸度が小さい。こ
れらの特性を考慮して臭素化エポキシ樹脂の添加量は、
エポキシ樹脂中10〜60重量%、好ましくは20〜4
0重量%とするのがよい。この範囲より多くすると硬化
物の耐熱性および耐水性が低下したり、プリプレグの粘
着性が小さくなり過ぎる場合がある。一方、添加量を少
なくすると硬化物の難燃性、弾性率および耐水性が低下
することがある。樹脂の弾性率が低下すると、得られる
炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRPと略記)の
層間剪断強度および圧縮強度が低下する。
【0017】本発明において、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂とは、ビスフェノールAジグリシジルエーテル
型エポキシ樹脂をいう。エポキシ当量が400〜5,5
00のビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、Ep
1001、Ep1004、Ep1009、エピクロン
(Epc)4050、エピクロン(Epc)9055、
DER668、DER669等の商品名で市販されてい
る。このような高分子量のエポキシ樹脂を添加する目的
は、プリプレグの粘着性や成形中の樹脂フローを制御す
ることである。このような目的のためには、ニトリルゴ
ムなどのエラストマーや熱可塑性樹脂等を添加すること
がある。しかし、ニトリルゴムを添加すると樹脂の難燃
性や耐熱性および弾性率等が大きく損なわれてしまうこ
とが多く、また、熱可塑性樹脂を使用するとメチルエチ
ルケトンなどの低沸点溶剤を使用するウエット方式によ
るプリプレグ化ができなくなるというデメリットが生じ
る場合がある。したがって、エポキシ当量が400〜
5,500の高分子量のビスフェノールA型エポキシ樹
脂を使用する方法が有利である。しかし、この樹脂を多
量に用いて得られる硬化物は樹脂伸度が大きい反面、弾
性率やTgが低い。また、室温で固形であるためプリプ
レグの粘着性が低くなる。更に、溶融粘度が高いために
成形中の樹脂フローが小さくなる。従って、これらの特
性を考慮すると、この樹脂の添加量はエポキシ樹脂成分
中5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%とする
のがよい。この範囲より多くすると硬化物の弾性率やT
gが低下したり、プリプレグの粘着性や成形中の樹脂フ
ローが小さくなり過ぎる場合がある。一方、添加量を少
なくすると、硬化物の伸度が低下したり、プリプレグの
粘着性や成形中のフローが大きくなり過ぎることがあ
る。
【0018】本発明における樹脂組成物では、上述した
エポキシ樹脂に加えて、ノボラック型エポキシ樹脂、エ
ポキシ当量が250以下、好ましくは150〜250の
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、または、N,N,N',
N'−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンを用
いる。
【0019】エポキシ当量が250以下のビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂は、Ep828、YD128、エピ
クロン(Epc)840、ELA128、DER331
等の商品名で市販されている。この樹脂から得られる硬
化物は樹脂伸度が大きい反面、弾性率が低い。また、室
温で液状でありプリプレグの粘着性が高くなる。更に、
溶融粘度が低いために成形中の樹脂フローが大きくな
る。従って、これらの特性を考慮すると、エポキシ当量
が250以下のビスフェノールA型エポキシ樹脂を用い
る場合には、その添加量はエポキシ樹脂成分中10〜5
0重量%、好ましくは10〜40重量%とするのが良
い。この範囲より多くすると硬化物の弾性率が低下した
り、プリプレグの粘着性や成形中の樹脂フローが大きく
なり過ぎることがある。一方、添加量を少なくすると、
硬化物の伸度が低下したり、プリプレグの粘着性や成形
中の樹脂フローが小さくなり過ぎることがある。
【0020】ノボラック型エポキシ樹脂であるフェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂は、フェノールノボラック樹脂やクレゾー
ルノボラック樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂
であり、Ep152、Ep154、DER485、N7
40、N673、ESCN220等の商品名で市販され
ている。これらノボラック型エポキシ樹脂は高耐熱性、
高耐水性の硬化物になるという長所があるが、弾性率の
低い硬化物になる欠点がある。これらの特性を考慮し
て、ノボラック型エポキシ樹脂を用いる場合には、その
添加量はエポキシ樹脂成分中10〜60重量%とするの
がよい。この範囲より多いと硬化物の弾性率が低下し、
少なくすると硬化物の耐水性および伸度が低下すること
がある。また、液状のフェノールノボラック樹脂の場
合、上述の範囲より多いとプリプレグの粘着性が大きく
なり過ぎる場合がある。一方、添加量が少なくなるとプ
リプレグの粘着性が小さくなり過ぎることがある。逆
に、固形のクレゾールノボラック樹脂の場合、上述の範
囲より多いとプリプレグの粘着性が小さくなり過ぎ、一
方、添加量が少なくなるとプリプレグの粘着性が大きく
なり過ぎる場合がある。
【0021】本発明において、N,N,N',N'−テトラ
グリシジルジアミノジフェニルメタンを用いる場合に
は、その添加量は、エポキシ樹脂成分中10〜60重量
%、好ましくは10〜50重量%とするのがよい。この
範囲より多くすると伸度および耐水性が低下し、少なく
すると硬化物の耐熱性および弾性率が低下することがあ
る。
【0022】本発明で用いるエポキシ樹脂用硬化剤とし
ては、例えば、ジシアンジアミド(以下、DICYと略
記)、ジアミノジフェニルスルホン(以下、DDSと略
記)、アミノ安息香酸エステル類、各種酸無水物などが
ある。DICYは、プリプレグの保存安定性に優れるた
め好ましく用いられる。また、DDSなどの芳香族ジア
ミンを硬化剤として用いると、耐熱性の良好なエポキシ
樹脂硬化物が得られる。また、これらの硬化剤と併用し
て、あるいは単独で尿素化合物、三フッ化ほう素のアミ
ン塩やイミダゾール化合物なども使用することができ
る。また、硬化剤としてDICYを用いる場合には、
3、4−ジクロロフェニル−1、1−ジメチルウレア
(以下、DCMUと略記)などの硬化促進剤を併用する
のが一般的である。
【0023】本発明において、三酸化アンチモンの添加
量は、エポキシ樹脂成分と硬化剤とからなる組成物10
0重量部に対して、0.5〜5重量部、好ましくは0.5
〜3.5重量部とするのがよい。この範囲より多くする
と硬化物の伸度が低下し、少なくすると難燃性が低下す
ることがある。また、三酸化アンチモンは通常粒状であ
り、その粒径としては、0.1〜5μm、好ましくは
0.2〜3μmであるのが良い。粒径が5μmを越える
と難燃性が低下することがあり、0.1μm未満のもの
を得ることは通常困難である。本発明においては、前記
した臭素化エポキシ樹脂と、三酸化アンチモンとを併用
しているため、その相乗効果により、得られるCFRP
は予想をはるかに超えた優れた難燃性を有するばかり
か、前記した少なくとも3種のエポキシ樹脂を併用して
いるため、プリプレグとなした場合に、その取り扱い性
や成形性に優れる。特に、ヤーンプリプレグとなす場合
には、粘着性の程度やフローコントロールが適正なもの
となり有用である。
【0024】本発明で用いるエポキシ樹脂組成物の硬化
物はその引張伸びが5%以上であることが好ましい。それ
により、ヤーンプリプレグの場合にそれを繊維強化複合
材料としたときに十分高い炭素繊維の強さ発現率を得る
ことができる。
【0025】エポキシ樹脂組成物の硬化物の引張伸びは
次のようにして測定される。厚み2mmの硬化物の板からJ
IS-K-7113記載の方法に従ってダンベル型試験片加工機
により試験片に加工し、その試験片に歪みゲージを貼り
付け、引張速度1mm/minで引張試験を行なう。なお、硬
化物を得るための樹脂組成物の硬化条件は、DICY硬
化剤に硬化助剤を組み合わせて使用した樹脂組成物の場
合には、130℃で2時間、DDSを硬化剤として使用した
樹脂組成物の場合には、180℃で2時間とする上記したエ
ポキシ樹脂組成物を、強化材である炭素繊維に含浸して
プリプレグとなす。
【0026】本発明に用いる炭素繊維としては、力学的
特性を考慮するとポリアクリロニトリル系の炭素繊維が
好ましい。
【0027】また、炭素繊維の形態は、一方向または織
物または不織布または編み物または組み紐等から選択す
ることができる。また、ガラス繊維、アラミド繊維ある
いは金属繊維などを組合わせて使用することもできる。
【0028】特にヤーンプリプレグにおいては、用いる
炭素繊維糸条のフィラメント数は、3,000〜100,
000、好ましくは6,000〜50,000の範囲とす
るのが良い。フィラメント数が少ない炭素繊維糸条は一
般にコスト高であり、得られるプリプレグのコストアッ
プにつながる。またあまりにフィラメント数が多い太糸
条の炭素繊維では加工性が低下することがある。
【0029】ヤーンプリプレグの場合、実質的に撚りの
ない連続炭素繊維糸条を用いると、複合材料における炭
素繊維の強さ発現率が高く、特に引張強さを要求される
用途たとえば繊維強化複合材料撚り線などに好適であ
る。炭素繊維糸条に撚りがある場合は、繊維束を構成す
るフィラメントの配列が平行でないために、プリプレグ
自身や、それを用いて製造した複合材料の強さ低下の原
因となることもある。
【0030】実質的に撚りが無い連続炭素繊維糸条とし
ては、定量的にはフックドロップ値で10cm以上、更には
12cm以上の炭素繊維が好ましい。ここでフックドロップ
値とは温度23℃、湿度60%の雰囲気で炭素繊維束を垂直
に釣り下げ、これに12gの重りを引っ掛けて30分経過後
の重りの落下距離で表わされる値である。この値は撚り
があると小さくなる。
【0031】また、引張弾性率が200GPa以上で、かつ破
壊歪エネルギーが38,000kJ/m3以上である炭素繊維もヤ
ーンプリプレグから得られた複合材料における炭素繊維
発現率が高く、特に引張強さを要求される用途に好適で
ある。ここで、引張弾性率はJIS R7601に準拠して測定
される値Eであり、破壊歪エネルギーとはJIS R7601に準
拠して測定される引張強さσと上記したEの値とを用い
て、式W=σ2/2Eに基づいて算出されるWのことをいう。
【0032】引張弾性率が200GPaより小さい炭素繊維を
用いたヤーンプリプレグから繊維強化複合材料を製造し
た場合には、複合材料の変形量を設計許容範囲に抑える
ために断面積を大きくする必要が生じるので軽量化効果
が小さくなり、使用に制限を受けることがある。たとえ
ば橋梁用ケーブルやプレストレストコンクリート緊張材
として本発明による繊維強化複合材料を適用した場合、
負荷される引張応力場での変形量を所定の範囲内に収め
ることが困難となる。
【0033】また、炭素繊維の破壊歪エネルギーが38,0
00kJ/m3未満の場合には、複合材料、特に橋梁用ケーブ
ルやプレストレストコンクリート緊張材のような引張部
材において十分に高い炭素繊維の強さ発現率を得ること
が出来ない。
【0034】更に本発明で用いる炭素繊維の直径は3〜1
0μであることが好ましい。炭素繊維の直径が3μ未満で
は、ヤーンプリプレグとなした場合に、繊維径が細すぎ
て毛羽が発生しやすいために、エポキシ樹脂含浸工程に
おける繊維の取扱性や樹脂含浸性に難がある。一方、10
μを超えると繊維束が剛直すぎてエポキシ樹脂含浸工程
におけるガイド部分などでの繊維の工程通過性に問題が
発生することがある。
【0035】ヤーンプリプレグは、適度な樹脂/繊維接
着力を有していることが好ましい。この接着力はプリプ
レグを硬化させた複合材料特性の内、層間剪断強さを65
〜140MPa、より好ましくは75〜120MPaの範囲にあること
で達成される。層間剪断強さが50MPaより小さいと、引
張構造部材として使用したときの耐久性が低下する。一
方、140MPaより大きくなると、引張強さの利用率が低下
してくる。これらの層間剪断強さは、炭素繊維の表面処
理、樹脂の弾性率および界面接着力を調整することによ
って達成される。
【0036】本発明のプリプレグを得るために用いる製
造法としては、樹脂組成物を予め溶媒に溶解して低粘度
化し、連続炭素繊維糸条などの強化材に浸漬させながら
含浸させる、いわゆるウエット法、または、樹脂組成物
を加熱により低粘度化し、ロールや離型紙の上にコーテ
ィングすることによって皮膜を作り、これに連続炭素繊
維糸条などの強化材を押し付けて含浸する、いわゆるホ
ットメルト法のいずれを採用しても良い。
【0037】このようなプリプレグは、加熱して樹脂組
成物を硬化させることにより、炭素繊維強化プラスチッ
クとなされる。
【0038】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明する。なお、本実施例中、CFRP板の難燃性(94
UL燃焼試験)は、次のようにして測定した。
【0039】(1)CFRP板を、厚さ0.8、長さ1
27mm、幅12.7mmに切断して試験片を作製す
る。
【0040】(2)黄色チップのない19mm高さの青
色バーナー炎中に、上記試験片を、その先端が炎の先端
から9.5mmの位置になるように10秒間保持して
後、抜き去り、抜き去ってから燃焼終了までの時間(燃
焼時間)を計測する。
【0041】(3)燃焼が終了したら、再度(2)と同
様の操作を繰り返し、燃焼時間を計測する。
【0042】(4)試験片5本について(2)、(3)
の操作を行い、10個の燃焼時間が全て10秒以下であ
り、かつ、10個の燃焼時間の合計が50秒以下である
場合にV−0規格を満たしたものとする。
【0043】また、実施例で用いた樹脂組成物の材料成
分を表1に示す。
【0044】
【表1】 [実施例1]20重量部のEp1009、35重量部の
Ep154、25重量部のEp828、20重量部のE
pc152、2.5重量部の三酸化アンチモン、3.5
重量部のDICY、および、4.0重量部のDCMU
を、メチルエチルケトンとメタノールの混合溶媒に溶解
した、固形分50%の溶液を、東レ製炭素繊維織物CO
6343B(繊維目付け 198g/m2)に含浸した後
に乾燥し、樹脂含有比率が40%のシートプリプレグを
製造した。昇温法(1.5℃/分)で測定した樹脂固形
分の最低粘度は30ポアズであった。
【0045】得られたシートプリプレグは良好な粘着性
を有していた。このシートプリプレグを、オートクレー
ブ中で130℃×2時間、6Kgf/cm2の条件で硬
化させてCFRP板を得た。得られたCFRP板(0.
8mm厚み)について難燃性試験を行なったところ、5
サンプル1組について10回行なった燃焼時間の平均値
は2秒であり、V−0クラスの優れた難燃性を示した。
また、曲げ強度および層間剪断強度は、それぞれ80お
よび7.5Kgf/mm2であった。
【0046】[比較例1]臭素化エポキシ樹脂Epc1
52をフェノールノボラック型エポキシ樹脂Ep154
に変更した以外は、実施例1と同様にしてシートプリプ
レグおよびCFRP板を作製した。CFRP板(0.8
mm厚み)の難燃性を評価したところ、燃焼時間の平均
値は10秒以上となり、難燃性は劣っていた。
【0047】[比較例2]固形ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂Ep1009を用いず、液状ビスフェノールA
型エポキシ樹脂Ep828の添加量を45重量%に変更
した以外は、実施例1と同様にして樹脂含有比率が40
%のシートプリプレグおよびCFRP板を得た。昇温法
(1.5℃/分)で測定した樹脂固形分の最低粘度は0.
1ポアズであった。得られたCFRP板は、樹脂フロー
が大きいために樹脂含有率が32%にまで減少した。こ
のCFRP板の曲げ強度および層間剪断強度は、それぞ
れ62および5.1Kgf/mm2となり、力学特性が極
端に劣っていた。
【0048】[比較例3]三酸化アンチモンを使用しな
かった以外は、実施例1と同様にしてシートプリプレグ
およびCFRP板を得た。得られたCFRP板(0.8
mm厚み)の難燃性を評価したところ、燃焼時間の平均
値は10秒以上となり、難燃性は劣っていた。
【0049】[実施例2]臭素化エポキシ樹脂Epc1
52および液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂Ep8
28の添加量をそれぞれ70重量部および30重量部に
変更した以外は、実施例1と同様にしてシートプリプレ
グおよびCFRP板を得た。得られたシートプリプレグ
の粘着性は実施例1よりも不足していたが、CFRP板
の力学物性は実施例1と同等であった。
【0050】[実施例3]臭素化エポキシ樹脂Epc1
52、フェノールノボラック型エポキシ樹脂Ep15
4、および液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂Ep8
28の添加量を5重量部、45重量部および30重量部
に変更した以外は、実施例1と同様にしてシートプリプ
レグおよびCFRP板を作製した。難燃性試験を行なっ
たところ、燃焼時間の平均値は4秒となり実施例1より
も劣っていたがV−0規格を満足する難燃性を示した。
【0051】[実施例4]固形ビスフェノールA型エポ
キシEp1009および液状ビスフェノールA型エポキ
シEp828の添加量をそれぞれ50重量部および30
重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂含
有比率が40重量%のシートプリプレグおよびCFRP
板を得た。昇温法(1.5℃/分)で測定した樹脂固形
分の最低粘度は150ポアズであった。得られたCFR
P板には、樹脂フローが小さいことに由来すると思われ
るボイドが見られたが、曲げ強度および層間剪断強度は
それぞれ78および7.1Kgf/mm2であり、実施例
1と殆ど変わらなかった。
【0052】[実施例5]固形ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂Ep1009および液状ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂Ep828の添加量をそれぞれ3重量部およ
び42重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして
樹脂含有比率が40重量%のシートプリプレグおよびC
FRP板を得た。昇温法(1.5℃/分)で測定した樹
脂固形分の最低粘度は5ポアズであった。得られたCF
RP板は、樹脂フローが大きいために樹脂含有率は38
%にまで減少したが、曲げ強度および層間剪断強度はそ
れぞれ79および7.3Kgf/mm2であり、実施例1
と殆ど変わらなかった。
【0053】[実施例6]三酸化アンチモンの添加量を
7重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてシー
トプリプレグおよびCFRP板を得た。得られたCFR
P板の曲げ強度および層間剪断強度は、それぞれ75お
よび6.9Kgf/mm2であり、実施例1よりもやや劣
っていた。
【0054】[実施例7]三酸化アンチモンの添加量を
0.3重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして
シートプリプレグおよびCFRP板を得た。得られたC
FRP板の難燃性は、燃焼時間の平均値が4.5秒であ
り実施例1よりも劣っていたがV−0規格を満足する難
燃性を示した。
【0055】[実施例8]表2に示す成分をニーダーを
用いて均一に混練して樹脂組成物を調製した。この組成
物を130℃で2時間加熱して得られた硬化物の引張破断伸
びは6.3%であった。
【0056】次いで、東レ(株)製炭素繊維“トレカ”
(登録商標)T700SC-24K-50C (フィラメント数:24,000
本、E=230GPa, σ=4,900MPa、実質的に無撚り)を拡幅バ
ーで開繊した後に、上記樹脂を重量分率Wrが29% (Wf=71
%)となるようにホットメルト含浸してヤーンプリプレグ
を得た。
【0057】得られたヤーンプリプレグを平行に整列さ
せてシートを作製した。これを平らなツールの上面にプ
ライ積層し、バグフィルムで覆った後に内部を減圧にし
てから100℃で1時間+130℃で1時間の条件でオートクレ
ーブ中で硬化させてCFRP板(Vf =64%)を作製した。
得られたCFRP板(0.8mm厚み)について難燃性
試験を行なったところ、5サンプル1組について10回
行なった燃焼時間の平均値は2秒であり、V−0クラス
の優れた難燃性を示した。
【0058】このCFRP板から長さ25cmの試験片を切
り出し、ASTM D3039-76に基づき引張試験を行ったとこ
ろ、引張強さは3.0GPa、強さ発現率は96%であった。ま
た、長さ1cmの試験片を切り出し、ASTM D2344に基づき
層間剪断試験を行ったところ、層間剪断強さは105MPaで
あった。
【0059】なお、ここでいう強さ発現率とは複合材料
の引張強さ実測値/(炭素繊維引張強さ×繊維体積含有
率)であり、炭素繊維引張強さはJIS R7601に基づいて
得られた値である。
【0060】また得られたヤーンプリプレグ20本を、横
断面内でのヤーンの集束位置を固定しつつ補強繊維が軸
方向に平行に配列するように集束し、その外周をポリエ
ステル繊維編み物で被覆した後に硬化炉中で130℃で2時
間硬化させて素線を得た。得られた素線中の炭素繊維の
体積分率Vfは63体積%であった。この素線を、長さ800m
mに切断し、両端部にエポキシ樹脂を含浸した幅200mmの
ガラス繊維織物を巻き付けて硬化したものを、島津製作
所製オートグラフ(最大荷重98kN)に取付け、歪み速度
2mm/minで引張試験を行った。このとき、素線の引張強
さは3.1GPa、強さ発現率は95%であった。実験結果を表
2に示す。
【0061】[実施例9]用いる樹脂組成物を表2に示
すものに変更した以外は、実施例8と同様にしてヤーン
プリプレグを得た。次いで硬化条件を180℃で2時間
に変更した以外は、実施例8と同様にしてCFRP板お
よび素線を得た。得られたCFRP板の物性は実施例1
と同等であった。実験結果を表2に示す。
【0062】[実施例10]用いる樹脂組成物を表2に
示すものに変更した以外は、実施例8と同様にしてヤー
ンプリプレグ、CFRP板および素線を得た。樹脂組成
物の硬化物の伸度およびプリプレグのドレープ性は実施
例8よりも不足していた。また樹脂フローが大きいため
に得られた素線の樹脂滲み出しは実施例8よりもやや大
きかった。しかしCFRP板および素線の力学物性は実
施例8と同等であった。実験結果を表2に示す。
【0063】[実施例11]用いる樹脂組成物を表2に
示すものに変更した以外は、実施例8と同様にしてヤー
ンプリプレグ、CFRP板および素線を得た。難燃性試
験を行なったところ、燃焼時間の平均値は4秒となり実
施例8よりも劣っていたがV−0規格を満足する難燃性
を示した。実験結果を表2に示す。
【0064】
【表2】 [実施例12]用いる樹脂組成物を表3に示すものに変
更した以外は、実施例8と同様にしてヤーンプリプレ
グ、CFRP板および素線を得た。CFRP板には、樹
脂フローが小さいことに由来すると思われるボイドが見
られたが、その力学特性は実施例8と殆ど変わらなかっ
た。また得られた素線は樹脂フローが小さいことに由来
して樹脂の滲み出しが少なく、一部の表面で樹脂が欠損
していたがその力学特性は実施例8と同等であった。実
験結果を表3に示す。
【0065】[実施例13]用いる樹脂組成物を表3に
示すものに変更した以外は、実施例8と同様にしてヤー
ンプリプレグ、CFRP板および素線を得た。得られた
CFRP板の力学特性は実施例8と同等であった。実験
結果を表3に示す。
【0066】[実施例14]用いる樹脂組成物を表3に
示すものに変更した以外は、実施例8と同様にしてヤー
ンプリプレグおよび素線を得た。難燃性試験を行なった
ところ、燃焼時間の平均値は4.0秒となり実施例8よ
りも劣っていたがV−0規格を満足する難燃性を示し
た。実験結果を表3に示す。
【0067】[実施例15]用いる樹脂組成物を表3に
示すものに変更した以外は、実施例8と同様にしてヤー
ンプリプレグ、CFRP板および素線を得た。作製した
CFRP板の力学物性を測定したところ、実施例8より
もやや劣っていた。実験結果を表3に示す。
【0068】
【表3】 [実施例16]用いる炭素繊維を東レ(株)製炭素繊維
“トレカ”(登録商標)T300B-6K-40B (フィラメント
数:6,000本、E=230GPa,σ=3,530MPa、解撚糸)に変更し
た以外は実施例8と同様にして、ヤーンプリプレグ、C
FRP板および素線を作製した。得られたCFRP板の
難燃性および引張り強さ発現率は実施例8と同等であっ
た。また得られた素線の樹脂滲み出しおよび強さ発現率
も実施例8と同等であった。実験結果を表4に示す。
【0069】[比較例4]用いる樹脂組成物を表4に示
すものに変更した以外は、実施例8と同様にして、ヤー
ンプリプレグ、CFRP板および素線を得た。得られた
CFRP板(0.8mm厚み)の難燃性を評価したとこ
ろ、燃焼時間の平均値は10秒以上となり、難燃性は劣
っていた。実験結果を表4に示す。
【0070】[比較例5]用いる樹脂組成物を表4に示
すものに変更した以外は、実施例8と同様にして樹脂含
有比率が30重量%のヤーンプリプレグ、CFRP板お
よび素線を得た。得られたCFRP板は、樹脂フローが
大きいためにVfは69%にまで上昇した。このCFR
P板の引張り強さおよび層間剪断強度は、それぞれ2.
5GPaおよび80MPaとなり力学特性が極端に劣っ
ていることが分った。また得られた素線の樹脂滲み出し
は過多のレベルとなり、CFRP板と同様にVfは70
%と大きくなった。これに伴って引張り強さおよび発現
率は大きく低下した。実験結果を表4に示す。
【0071】[比較例6]用いる樹脂組成物を表4に示
すものに変更した以外は、実施例8と同様にしてヤーン
プリプレグ、CFRP板および素線を得た。得られたC
FRP板(0.8mm厚み)の難燃性を評価したとこ
ろ、燃焼時間の平均値は10秒以上となり、難燃性は劣
っていた。実験結果を表4に示す。
【0072】
【表4】
【0073】
【発明の効果】本発明によって、優れた力学物性と難燃
性を兼ね備えた繊維強化プラスチックを得ることができ
るとともに、それを得るための成形性に優れたプリプレ
グを提供することができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】臭素化エポキシ樹脂、エポキシ当量が40
    0〜5,500のビスフェノールA型エポキシ樹脂、お
    よびノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量が250
    以下のビスフェノールA型エポキシ樹脂、N,N,N',
    N'−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンから
    なる群より選ばれた少なくとも1種のエポキシ樹脂から
    なるエポキシ樹脂成分、エポキシ樹脂用硬化剤、ならび
    に三酸化アンチモンよりなる樹脂組成物が炭素繊維に含
    浸されてなるプリプレグ。
  2. 【請求項2】臭素化エポキシ樹脂の含有率が、エポキシ
    樹脂成分の合計に対して10〜60重量%の範囲である
    ことを特徴とする請求項1記載のプリプレグ。
  3. 【請求項3】エポキシ当量が400〜5,500のビス
    フェノールA型エポキシ樹脂の含有率が、エポキシ樹脂
    成分の合計に対して5〜40重量%の範囲にあることを
    特徴とする請求項1または2に記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】三酸化アンチモンの含有量が、エポキシ樹
    脂成分と硬化剤の合計量100重量部に対して、0.5
    〜5重量部であることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載のプリプレグ。
  5. 【請求項5】プリプレグがヤーンプリプレグであること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプリプレ
    グ。
  6. 【請求項6】前記炭素繊維が、実質的に撚りのない連続
    糸条であることを特徴とする請求項5に記載のプリプレ
    グ。
  7. 【請求項7】前記炭素繊維は、引張弾性率が200GPa以上
    で、破壊歪エネルギーが38,000kJ/m3以上であることを
    特徴とする請求項5または6に記載のプリプレグ。
  8. 【請求項8】エポキシ樹脂用硬化剤がジシアンジアミド
    であり、かつ、樹脂組成物にはさらに硬化剤の硬化促進
    剤が含有され、樹脂組成物の硬化物は引張破断伸びが5%
    以上であることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに
    記載のプリプレグ。
  9. 【請求項9】エポキシ樹脂用硬化剤がジアミノジフェニ
    ルスルホンであり、樹脂組成物の硬化物は引張破断伸び
    が5%以上であることを特徴とする請求項5〜7のいずれ
    かに記載のプリプレグ。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載のプリプ
    レグから得られる炭素繊維強化プラスチック。
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