JPH09277511A - インクジェットプリント装置 - Google Patents

インクジェットプリント装置

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JPH09277511A
JPH09277511A JP8097068A JP9706896A JPH09277511A JP H09277511 A JPH09277511 A JP H09277511A JP 8097068 A JP8097068 A JP 8097068A JP 9706896 A JP9706896 A JP 9706896A JP H09277511 A JPH09277511 A JP H09277511A
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JP
Japan
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ink
print
nozzle
head
print head
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Application number
JP8097068A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Takagi
淳 高木
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to US08/825,624 priority patent/US5949451A/en
Publication of JPH09277511A publication Critical patent/JPH09277511A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2103Features not dealing with the colouring process per se, e.g. construction of printers or heads, driving circuit adaptations

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出速度の異なるプリントヘッドを複数使用
する場合においても色ズレが発生しないようにするこ
と。 【解決手段】 異なるインクタンクTk,Ty,Tm,Tc
内と連通し、前記各インクタンク(Tk,Ty,Tm,T
c)内に収容されたインクを印字面に噴射するインクノ
ズルを有する複数のプリントヘッド23,23′を供
え、インクノズル先端から噴射されるインク滴速度の速
いインクノズルの先端位置がインク滴速度の遅いインク
ノズルの先端位置よりも前記印字面に近い位置に配置し
て、前記各インクノズルから噴射されたインク滴の前記
印字面への到達時刻のバラツキを減少させたインクジェ
ットプリント装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リント装置に関し、特に、複数のプリントヘッドを持つ
インクジェットプリント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前記種類のインクジェットプリント装置
として、従来下記の技術が知られている。 (J01)特開平2−198850号公報記載の技術 この公報には、少なくとも二個のインクジェットヘッド
を搭載可能のキャリッジが示されている。その実施例に
おいて1つのインクジェットヘッドの中に2色または4
色のインクを噴射するプリントヘッドが内蔵されてい
る。
【0003】(J02)特開平4−353467号公報記
載の技術 この公報には、黒インクのインク滴サイズを大きく設定
することにより黒文字の濃度を上昇させる技術が記載さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
(J01)の問題点 前記(J01)の技術は、各色毎にインク滴サイズ、重量
が異なることにより、同じタイミングでインクを噴射す
るプリントヘッドと用紙との距離が一定の場合は色ズレ
が発生するという問題点が有った。
【0005】(J02)の問題点 前記(J02)の技術は、他の色のインクに対しインク滴
サイズを上昇させると一般的にはインク滴の重量が上昇
した分、運動エネルギーが増大し、インク滴噴射速度が
上昇する。従って黒インクとカラーインクではインク滴
噴射速度が合わず、色ずれが発生し易いという問題点が
あった。
【0006】他の方法では黒インクの染料濃度を上昇さ
せる、もしくは溶媒組成を変更させることにより黒文字
の濃度を上昇させることが考えられる。この場合インク
滴噴射速度が変わってしまうことが多い。従って黒イン
クとカラーインクではインク滴噴射速度が合わず、色ず
れが発生し易いという問題点があった。前記色ずれを防
止するためには、印字タイミング、駆動電圧、パルス
巾、発熱体の抵抗値等をそれぞれ適正化する必要が有
る。
【0007】別の課題としてはプリントヘッドの温度が
上昇するとインク滴のサイズが大きくなり、インク滴噴
射速度も上昇してしまうという問題点が有った。過去の
経験では噴射速度上昇分=約(+1%)/℃という関係
が得られている。従ってある温度で色ズレが最小となる
様に印字タイミングを設定してもプリントヘッドの温度
上昇とともに色ズレが大きくなってしまうという問題点
が有った。
【0008】本発明は前述の事情(及び検討結果)に鑑
み、下記(O01)の記載内容を課題とする。 (O01)インク滴の噴射速度の異なるプリントヘッドを
複数使用する場合においても色ズレが発生しないように
すること。
【0009】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明の構成を説明するが、本発明の
構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を容易
にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだ
ものを付記している。なお、本発明を後述の実施例の符
号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易に
するためであり、本発明の範囲を実施例に限定するため
ではない。
【0010】(第1発明)前記課題を解決するために、
本出願の第1発明のインクジェットプリント装置は、下
記の要件を備えたことを特徴とする、(A01)異なるイ
ンクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内と連通し、前記各
インクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内に収容されたイ
ンクを印字面に噴射するインクノズルを有する複数のプ
リントヘッド(23,23′)、(A02)前記インクノ
ズル先端から噴射されるインク滴速度の速いインクノズ
ルの先端位置をインク滴速度の遅いインクノズルの先端
位置よりも前記印字面に近い位置に配置して、前記各イ
ンクノズルから噴射されたインク滴の前記印字面への到
達時刻のバラツキを減少させた前記プリントヘッド(2
3,23′)。
【0011】(第2発明)また、本出願の第2発明の件
を備えたことを特徴とするインクジェットプリント装置
は、下記の要件を備えたことを特徴とする、(B01)異
なるインクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内と連通し、
前記各インクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内に収容さ
れたインクを印字面に噴射するインクノズルを有する複
数のプリントヘッド(23,23′)、(B02)往復移
動の各行程で印字を行うとともに往復移動する方向に沿
って離れて配置された一方のプリントヘッド(23,2
3′)のインクノズルが他方のプリントヘッド(23,
23′)のインクノズルよりもインク滴が噴射されてか
ら印字面までの到達時間が短く設定された前記複数のプ
リントヘッド(23,23′)、(B03)往復移動時に
移動方向前側に配置されて先行するプリントヘッド(2
3,23′)のインクノズルから噴射したインク滴の着
弾位置に、前記移動方向後側に配置されて後行するプリ
ントヘッド(23,23′)のインクノズルから噴射し
たインク滴が着弾するように、前記先行するインクノズ
ルの噴射時刻から所定の遅延時間経過後に噴射する前記
後行するインクノズル、(B04)前記インク滴が噴射さ
れてから印字面までの到達時間が短く設定されたインク
ノズルが先行する場合は、後行する場合に比べて前記遅
延時間が短く設定されたインク噴射制御装置。
【0012】
【作用】
(第1発明の作用)次に、前述の特徴を備えた本発明の
作用を説明する。前述の特徴を備えた本出願の第1発明
のインクジェットプリント装置では、異なるインクタン
ク(Tk,Ty,Tm,Tc)内と連通する複数のプリント
ヘッド(23,23′)は、インクジェットプリント装
置の各インクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内に収容さ
れたインクを印字面に噴射する。
【0013】前記プリントヘッド(23,23′)は、
インクノズル先端から噴射されるインク滴速度の速いイ
ンクノズルの先端位置がインク滴速度の遅いインクノズ
ルの先端位置よりも前記印字面に近い位置に配置され
る。このようにインクノズル先端位置を配置することに
より、前記各インクノズルから噴射されたインク滴の前
記印字面への到達時刻のバラツキを減少させることがで
きる。したがって、各インクノズルから噴射したインク
滴の印字面への到達時間の差を考慮することなく、且
つ、インク滴の印字面への到達時刻のバラツキに起因す
るプリント画像の色ずれを発生させずに、各インクノズ
ルのインク滴の噴射時刻を設定することができる。
【0014】(第2発明の作用)前述の特徴を備えた本
出願の第2発明のインクジェットプリント装置では、各
プリントヘッド(23,23′)のインクノズルは、異
なるインクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内と連通し、
前記各インクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内に収容さ
れたインクを印字面に噴射する。各プリントヘッド(2
3,23′)が往復移動の各行程で印字を行う場合、移
動方向の後側に配置されたイクノズル(後行するインク
ノズル)は、先行するインクノズルの噴射時刻から所定
の遅延時間経過後にインクを噴射する。インク噴射制御
装置は、往復移動する方向に沿って離れて配置されたプ
リントヘッド(23,23′)のうち、前記インク滴が
噴射されてから印字面までの到達時間が短く設定された
プリントヘッド(23,23′)が先行する場合は、後
行する場合に比べて前記遅延時間が短く設定される。こ
れにより、往復移動方向に先行するプリントヘッド(2
3,23′)のインクノズルから噴射したインク滴の着
弾位置と、後行するプリントヘッド(23,23′)の
インクノズルから噴射したインク滴の着弾位置の往復移
動時の位置ずれを小さくすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1発明の実施の形態1)本出願の第1発明のインク
ジェットプリント装置の実施の形態1は、前記第1発明
において、下記の要件を備えたことを特徴とする、(A
03)黒インクおよび黒以外のカラーインクを収容した各
インクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内にそれぞれ連通
したインクノズルを有する前記プリントヘッド(23,
23′)、(A04)黒インクのインク滴速度がカラーイ
ンクのインク滴速度よりも大きく、黒インク噴射ノズル
の先端がカラーインク噴射ノズル先端位置よりも印字面
から離れて配置された前記プリントヘッド(23,2
3′)。
【0016】(第1発明の実施の形態1の作用)本出願
の第1発明のインクジェットプリント装置の実施の形態
1では、黒インクおよび黒以外のカラーインクを収容し
た各インクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内にそれぞれ
連通したインクノズルを有する前記プリントヘッド(2
3,23′)が使用される。カラーインクのインク滴速
度よりも大きなインク滴速度の黒インクを噴射する黒イ
ンク噴射ノズルの先端は、カラーインク噴射ノズル先端
位置よりも印字面から離れて配置されるので、各インク
ノズルの先端から噴射されたインク滴の印字面までの到
達時間のバラツキは小さくなっている。したがって、各
プリントヘッド(23,23′)の往復移動時におけ
る、黒インク用のインクノズルと黒以外のカラーインク
用のインクノズルから噴射した各インク滴の印字面への
到達時間の差を気にすることなく、インクノズルからの
インク滴の噴射時刻を設定することができる。
【0017】(第2発明の実施の形態1)本出願の第2
発明のインクジェットプリント装置の実施の形態1は、
前記第2発明において、下記の要件を備えたことを特徴
とする、(B05)往復移動方向に離れた2個のプリント
ヘッド(23,23′)の往復移動速度をV、移動方向
に沿った距離をL、一方のヘッドチップのインクノズル
先端から印字面までの距離をh1、インク滴の噴射速度
をV1とし、他方のヘッドチップのインクノズル先端か
ら印字面までの距離をh2、インク滴の噴射速度をV2と
した場合に、前記往復移動時に前記一方のヘッドチップ
が先行する場合には前記遅延時間が(L/V)+(h1
/V1)−(h2/V2)に設定され、前記他方のヘッド
チップが先行する場合には前記遅延時間が(L/V)−
(h1/V1)+(h2/V2)に設定された前記インク噴
射制御装置。
【0018】(第2発明の実施の形態1の作用)本出願
の第2発明のインクジェットプリント装置の実施の形態
2では、往復移動の各行程で印字を行うインクジェット
記録装置において、往復移動方向に離れて配置されたプ
リントヘッド(23,23′)のインクノズル先端の位
置、およびインク滴の噴射速度に関係なく、印字面の同
じ位置にインク滴を着弾させることができる。その理由
は実施例で説明する。
【0019】次に図面を参照しながら、本発明のインク
ジェットプリント装置の実施の形態の例(すなわち、実
施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定され
るものではない。なお、以後の説明の理解を容易にする
ために、図面において互いに直交する矢印X,Y,Zの
方向に直交座標軸X軸、Y軸、Z軸を定義し、矢印X方
向を前方、矢印Y方向を左方、 矢印Z方向を上方とす
る。この場合、X方向(前方)と逆向き(−X方向)は
後方、Y方向(左方)と逆向き(−Y方向)は右方、Z
方向(上方)と逆向き(−Z方向)は下方となる。ま
た、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面
の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」
が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味
するものとする。
【0020】(実施例1)図1は本発明のインクジェッ
トプリント装置の実施例1の正断面概略図である。図2
は同実施例1で使用されるプリントヘッドユニットを支
持して搬送するヘッドキャリッジの斜視図である。図3
は同実施例1のプリントヘッドユニットの分解斜視図で
ある。図4は同実施例1のプリントヘッドユニットの正
断面図である。図5は同実施例1のプリントヘッドの正
断面図である。図6は同実施例1のプリントヘッドのイ
ンク流路形成部材の説明図で、図6Aは上面図、図6B
は前記図6AのVIB−VIB線断面図、図6Cは前記図
6AのVIC−VIC線断面図である。図7は同実施例1
のプリントヘッドのインクタンク装着部材の説明図で、
図7Aは正面断面図、図7Bは前記図7Aの矢印VIIB
から見た図(下面図)である。図8は同実施例1の黒の
インクタンクおよびプリントヘッドの分解斜視図であ
る。図9はインクタンクの詳細説明図である。図10は
ヘッドキャリッジおよびプリントヘッドユニットへのイ
ンクタンクの装着方法の説明図である。図11はプリン
トヘッドユニットHの往復時のインク滴の印字面上の印
字位置の説明図である。図12は同実施例1の印字タイ
ミングの説明図で異なるヘッドチップから噴射されたイ
ンク滴の印字面までの到達時間が同一に設定された場合
の説明図である。図13は同実施例2の印字タイミング
の説明図で、異なるヘッドチップから噴射されたインク
滴の印字面までの到達時間が異なる場合の説明図であ
る。
【0021】図1において、インクジェットプリント装
置のプリントヘッドユニットHには、K(黒)のインク
タンクTkおよび、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、
C(シアン)の各インクタンクTy,Tm,Tcが装着さ
れている。図2において、ヘッドキャリッジCは、前記
プリントヘッドユニットHを装着して左右に往復駆動さ
れる部材であり、樹脂で一体成形されたキャリッジ本体
1を有している。キャリッジ本体1は底壁部2、左側壁
3、右側壁4、および上壁5を有している。底壁2に
は、前部(X側部分)のタンク支持面2aおよび4個の
弾性の有るタンク前端係止部材2bが設けられている。
また底壁2の後部にはヘッドユニット支持面2cが設け
られている。ヘッドユニット支持面2cにはヘッドユニ
ット装着用開口2dが形成されている。前記左側壁3内
面には、ヘッドユニット押圧突起3a,3bが設けられて
いる。また、右側壁4内面にはヘッドユニット押圧突起
4aが設けられている。前記上壁5の前側の自由端縁に
はY軸方向(左右方向)に沿って4個の弾性の有るタン
ク後端係止部材5aが設けられている。
【0022】前記ヘッドキャリッジCは、その下部後端
がガイドロッドRによって左右方向にスライド可能に支
持されており、その下端前端部に設けたベルト連結部材
6がキャリッジ搬送用のタイミングベルトBに連結され
ている。タイミングベルトBは図示しないモータおよび
プーリ等により左右方向に往復動するように構成されて
いる。そして、タイミングベルトBの往復動に応じてヘ
ッドキャリッジCも前記ガイドロッドRに沿って左右に
スライド移動するようになっている。前記ヘッドキャリ
ッジCは、前記キャリッジ本体1の後面に接続基板装着
部7を有している。接続基板装着部7には、後述のプリ
ントヘッドユニットHのコネクタ基板との接続を行うコ
ネクタ8a,8bを備えた接続基板8が着脱可能に装着さ
れるように構成されている。前記コネクタ8a,8bに
は、フレキシブルケーブル9が接続されていおり、図示
しない画像処理回路からの印字用画像データが送信され
るようになっている。
【0023】図1、図3、図4において、前記ヘッドキ
ャリッジCに装着されるプリントヘッドユニットHはハ
ウジング11を有しているハウジング11は、その左端
部に黒インク用プリントヘッド装着部12(図3参照)
を有している。黒インク用プリントヘッド装着部12は
ヘッド基板前端支持部13およびヘッド基板後部支持溝
14、およびヘッド装着孔15を有している。前記ヘッ
ド基板後部支持溝14は下端支持溝14aおよび後縁支
持溝14bを有している。また、前記プリントヘッドユ
ニットHのハウジング11は、その右側部分にカラーイ
ンク用プリントヘッド装着部16を有している。カラー
インク用プリントヘッド装着部16はヘッド基板前端支
持部17およびヘッド基板後部支持溝18、およびヘッ
ド装着孔19を有している。前記ヘッド基板後部支持溝
18は、下端支持溝18aおよび後縁支持溝18bを有し
ている。
【0024】前記ハウジング11の左外側には被支持用
突起21a,21b(図4参照)が設けられ、ハウジング
11の右外側には被支持用突起21cが設けられてい
る。前記プリントヘッドユニットHが前記ヘッドキャリ
ッジCに装着された状態では、前記被支持用突起21
a,21cおよびハウジング11の後部下面は、前記ヘッ
ドキャリッジCのヘッドユニット支持面2c(図2参
照)上に支持される。前記プリントヘッドユニットHを
前記ヘッドキャリッジCに装着する場合、プリントヘッ
ドユニットHのハウジング11下部をヘッドキャリッジ
Cのヘッドユニット装着用開口2dに挿入し前記被支持
用突起21a,21cおよびハウジング11後部下端を前
記ヘッドキャリッジCのヘッドユニット支持面2c上に
支持させた状態で、プリントヘッドユニットHを後方に
スライド移動させると、前記被支持用突起21a,21
b,21cは、それぞれ前記ヘッドユニット押圧用突起3
a,3b,4a(図2参照)により下方に押圧されるよう
になっている。
【0025】前記ハウジング11右側部分のカラーイン
ク用プリントヘッド装着部16に装着されるカラーイン
ク用のプリントヘッド23(図5参照)は、カラーイン
ク用のインクタンク装着部材24を有している。図3、
図5、図7において、インクタンク装着部材24は、3
個のインク流入路形成用円筒部25を有している。3個
の各インク流入路形成用円筒部25にはインク流入路2
5aが形成されている。前記各インク流入路25aは、Y
(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各色の
インクが流入する流路である。図7Bにおいて、インク
タンク装着部材24の下面には3本の流路形成用溝26
が形成されている。各流路形成用溝26は前記各インク
流入路25aに接続している。前記各流路形成用溝26
の周囲には、各流路形成用溝26を囲む凸条27が形成
されている。また、前記インクタンク装着部材24には
下方に突出する2個の弾性を有する被係止用突出片2
8,28が設けられている。また、インクタンク装着部
材24には2個の連結用孔29,29が形成されてい
る。前記3個の各インク流入路形成用円筒部25の上端
には円板状のフィルタ31が配置され、インク流入路形
成用円筒部25の周囲には円筒状弾性部材32が配置さ
れている。
【0026】前記インクタンク装着部材24の下面に結
合されるインク流路形成部材33の上面には、図6に示
すように、前記インクタンク装着部材24下面の3本の
流路形成用溝26(図7B参照)と対向する位置にそれ
ぞれ流路形成用溝34が形成されている。各各流路形成
用溝34の周囲には図6に示すように、各流路形成用溝
34を囲む小さな凹溝35が形成されている。前記凹溝
35には前記突条27(図7参照)が嵌合して、前記各
流路形成用溝26,34により形成されるインク流路か
らインク漏れが生じないように構成されている。前記流
路形成用凹溝26,34により形成される各インク流路
(26+34)の左端には、ヘッド連通孔36が形成さ
れている。また、前記インク流路形成部材33の上面に
は2本の連結用突起37,37(図6A,6B参照)が
設けられている。この連結用突起37,37は前記イン
クタンク装着部材24の連結用孔29,29(図7B参
照)と嵌合する突起である。また、インク流路形成部材
33には2個の係止孔38,38(図6A参照)が形成
されており、この係止孔38,38は、前記インクタン
ク装着部材24の被係止用突出片28,28(図7参
照)が貫通し、係止される孔である。前記インク流路形
成部材33の左側面には基板連結用突起39,39(図
6A参照)が設けられている。
【0027】前記基板連結用突起39,39と嵌合する
孔(図3参照)によって前記インク流路形成部材33と
連結されたヘッド基板41には、前端面に位置決め用突
起42が形成されている。また、前記ヘッド基板41に
は、プリント配線が形成され、ICやヘッドチップ43
等が装着されている。ヘッドチップ43の下端43aに
は複数のインク噴射用のノズル(図示せず)が形成され
ている。そして、前記図示しないノズルには前記ヘッド
連通孔36からインクが供給されるように構成されてい
る。なお、ヘッド基板41およびヘッドチップ43の構
成としては、従来公知の種々の構成を採用することが可
能である。前記ヘッド基板41およびインク流路形成部
材33の下端外周部は、連結用枠部材44の孔44a
(図3参照)に嵌合して結合されている。前記符号24
〜44で示された要素により前記カラーインク用のプリ
ントヘッド23が構成されている。
【0028】図4において、前記カラーインク用のプリ
ントヘッド23の前記ヘッドチップ43および連結用枠
44等は前記ハウジング11(図3参照)のヘッド装着
孔19を上方から下方に貫通して、ハウジング11の下
面より下方に配置されている。そして、前記ハウジング
11のヘッド基板前端支持部17およびヘッド基板後部
支持溝18によりヘッド基板41の位置決め用突起42
および後部の端縁が位置決め支持されている。図4に示
すように、前記ヘッド基板後部支持溝18の後縁支持溝
18bに嵌合するヘッド基板41の後側縁上端と前記後
縁支持溝18bとの間には、断面U字状の位置決め用部
材46が嵌め込まれてヘッド基板41上端がハウジング
11に固定されている。また、カラーインク用のプリン
トヘッド23のインク流路形成部材33下面はハウジン
グ11底壁上面に接着されている。
【0029】前記カラーインク用のプリントヘッド23
がY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の3
色のインクを噴射する構成を備えていたのに対し、前記
ハウジング11左端部の黒インク用プリントヘッド装着
部12に装着される黒インク用のプリントヘッド23′
は、1色の黒のインクのみを噴射する構成を備えてい
る。そして、黒インク用のプリントヘッド23′は、前
記カラーインク用のプリントヘッド23と同様の構成要
素を備えており、カラーインク用のプリントヘッド23
の構成要素に対応する黒インク用のプリントヘッド2
3′の構成要素には同じ符号にダッシュ(′)を付けた
符号を用いることにする。したがって、黒インク用のプ
リントヘッド23′は、例えば図3、図4、図8に示す
ように、黒インク用のインクタンク装着部材24′、円
板状のフィルタ31′、円筒状弾性部材32′、インク
流路形成部材33′、ヘッド基板41′、連結用枠4
4′等を備えている。そして、前記符号24′〜44′
等で示された要素により前記黒インク用のプリントヘッ
ド23′が構成されている。
【0030】図4において、前記黒インク用のプリント
ヘッド23′の前記ヘッドチップ43′および連結用枠
44′等は前記ハウジング11(図3参照)のヘッド装
着孔15を上方から下方に貫通して、ハウジング11の
下面より下方に配置されている。そして、前記ハウジン
グ11のヘッド基板前端支持部13およびヘッド基板後
部支持溝14によりヘッド基板41′の位置決め用突起
42′および後部の端縁が位置決め支持されている。図
4に示すように、前記ヘッド基板後部支持溝14の後縁
支持溝14bに嵌合するヘッド基板41′の後側縁上端
と前記後縁支持溝14bとの間には、断面U字状の位置
決め用部材46′が嵌め込まれてヘッド基板41′の後
側縁上端が固定いる。また、黒インク用のプリントヘッ
ド23′のインク流路形成部材33′下面はハウジング
11底壁上面に接着されている。図4において、前記ハ
ウジング11に固定された黒インク用のプリントヘッド
23′のヘッドチップ43′下端43a′の位置(黒イ
ンク噴射ノズルの噴射孔が形成された位置)は、ハウジ
ング11に固定されたカラーインク用のプリントヘッド
23のヘッドチップ43の下端43aの位置(カラーイ
ンク噴射ノズルの噴射孔が形成された位置)よりもΔh
だけ上方に設定されている。したがって、図1におい
て、印字面からの前記下端43a(カラーインク噴射ノ
ズルの噴射孔が形成された位置)までの距離をh1、印
字面からの前記下端43a′(黒インク噴射ノズルの噴
射孔が形成された位置)までの距離をh2、とすると、
h2=h1+Δhとなる。
【0031】図3において、前記ハウジング11の後面
に装着されるコネクタ基板47は、前方(X方向)に突
出する左右一対の係止爪48,48を有している。この
係止爪48,48は、ハウジング11の後面の左右両端
部に設けた後壁(図示せず)に形成された係止孔11
a,11a(図4参照)に係合するように構成されてい
る。そして、前記係止孔11a,11a(図4参照)と係
合する係止爪48,48により、コネクタ基板47はハ
ウジング11に装着されるように構成されている。コネ
クタ基板47の前面には2個のコネクタ49,49′が
設けられており、右側に配置されたコネクタ49には、
前記カラーインク用のヘッド基板41に接続するケーブ
ル50が着脱自在に連結され、左側に配置されたコネク
タ49′には、前記黒インク用のヘッド基板41′に接
続するケーブル50′が着脱自在に連結されている。前
記符号11〜50等で示された要素から本実施例のプリ
ントヘッドユニットHが構成されている。
【0032】図1、図3において、前記プリントヘッド
ユニットHにインクを供給するために、黒インク用のイ
ンクタンクTk、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C
(シアン)のインクタンクTy、Tm、Tcが使用され
る。図1から分かるように、カラーの各インクタンクT
y,Tm、Tcは、同じサイズであるが、黒のインクタン
クTkは、他のインクタンクTy,Tm、Tcよりも幅が少
し大きい。しかしながら、各インクタンクTy,Tm、T
c、Tkはその他の点では同様に構成されているので、次
に、黒のインクタンクTkを、図8、図9により説明す
る。図8、図9において、インクタンクTkは、タンク
本体56、このタンク本体56の上部開口を閉塞する蓋
57、および、タンク本体56下端に装着される2重底
壁形成部材58を有している。前記タンク本体56の前
側面下部には被係止用の前側突起56aが設けられ、前
側面上部には取っ手56bが設けられている。また、タ
ンク本体56の後側面上部には被係止用の後側突出片5
6cが設けられている。前記後側突出片56cには被係止
用孔56dが形成されている。
【0033】前記タンク本体56の下面と2重底壁形成
部材58との間には副インク室A(図9参照)が形成さ
れている。前記タンク本体56の内面下端には前記副イ
ンク室Aに連通する孔59が形成されており、孔59の
上端にはメニスカス形成部材61が設けられている。前
記メニスカス形成部材61を常に湿潤させるためのウイ
ック62が空間部63を確保し、かつ副インク室Aの最
下端の底面に接触するように配置されている。前記タン
ク本体56内(主インク室)には、インクが含浸された
インク含浸材64が配置されており、前記蓋57には、
大気に連通するための大気連通口57aが形成されてい
る。前記蓋57は前記インク含浸材64を圧縮しないよ
うにインク含浸材64の上面から離れて配置されてい
る。前記2重底壁形成部材58の下端に形成されたイン
ク供給口66には副インク室Aからインクが漏れないた
めのメニスカス形成部材67が配置されている。また、
前記タンク本体56の右側面にはインクの色等を表示す
るシール68(図8参照)が張り付けられている。前記
符号56〜68で示された要素から黒インク用のインク
タンクTkが構成されている。他の色のインクタンクT
y,Tm,Tcも幅が少し狭いだけで同様に構成されてい
る。
【0034】(実施例の作用)次に、前述の構成を備え
た本発明のインクジェットプリント装置の実施例の作用
を説明する。前記符号11〜50で示された要素により
構成されたプリントヘッドユニットHは、次に説明する
作業順序により前記ヘッドキャリッジCに装着する。す
なわち、プリントヘッドユニットHのハウジング11下
部をヘッドキャリッジCのヘッドユニット装着用開口2
dに挿入し前記被支持用突起21a,21cおよびハウジ
ング11後部下端を前記ヘッドキャリッジCのヘッドユ
ニット支持面2c上に支持させた状態で、プリントヘッ
ドユニットHを後方にスライド移動させると、前記図
3,4に示す被支持用突起21a,21b,21cは、そ
れぞれ前記図2に示すヘッドユニット押圧用突起3a,
3b,4aにより下方に押圧される。そして、前記プリン
トヘッドユニットHはヘッドキャリッジC上に固定され
る。この状態のプリントヘッドユニットHおよびヘッド
キャリッジCの側断面図は図10Aに示されている。
【0035】前記図10Aの状態で、インクタンクTk
を前記プリントヘッドユニットHおよびヘッドキャリッ
ジC上に装着して、図10Bの状態とする。すなわち、
前記インクタンクTk前端の56aを前記タンク前端係止
部材2b(図2参照)に係止させるとともに、後側突出
片56cを前記タンク後端係止部材5aに係止させる。こ
の場合のインクTkの装着方法は、前記インクタンクTk
の前端下面を前記タンク前端係止部材2b(図2参照)
の上面に支持させるとともに、インクタンクTk後端を
下方に傾斜させて後側突出片56cを前記タンク後端係
止部材5aの下方に配置する。その状態で、インクタン
クTkの前端下面をタンク前端係止部材2bの表面に沿っ
て下方に滑らせると、前記インクタンクTkの前端が下
方に移動し且つ後端が上方に移動して、図10Bの状態
となる。この様にしてヘッドキャリッジC上にプリント
ヘッドユニットHおよびインクタンクTkを装着する。
カラーインクのインクタンクTy,Tm,Tcの装着は前
記インクタンクTkの場合と同様である。
【0036】前述のようにしてヘッドキャリッジ上に装
着されたプリントヘッドユニットHにおいて、前記ハウ
ジング11に固定されたカラーインク用のプリントヘッ
ド23の図4に示すヘッドチップ43の下端43aの位
置(カラーインク噴射ノズルの噴射孔が形成された位
置)、および、前記ハウジング11に固定された黒イン
ク用のプリントヘッド23′のヘッドチップ43′の下
端43a′の位置(黒インク噴射ノズルの噴射孔が形成
された位置)は、図1に示すように、それぞれ、印字面
からh1およびh2の距離に有る。なお、図4に示すΔh
は、前記図1のΔh(=h2−h1)である。
【0037】図11はプリントヘッドユニットHがスキ
ャンしながら印字を行う場合の作用説明図である。前記
プリントヘッドユニットHにおいて、静止状態において
はカラーインクのインク滴速度=V1、用紙面とカラー
インンク用のヘッドチップ43先端との距離=h1、カ
ラーインク滴が用紙面上に着弾するまでの時間=t1と
するとt1=h1/V1となる。同様に、黒インクのイン
ク滴速度=V2、用紙面と黒インク用のヘッドチップ4
3′先端との距離=h2とし、インク滴が用紙上に着弾
するまでの時間=t2とすると、t2=h2/V2となる。
本実施例のプリントヘッドユニットHでは、V1とV2と
は等しくない。そこで、h1およびh2の値を、t1=t2
となるように設定する。すなわち、本実施例ではカラー
インクの噴射速度=8.5m/sであり、黒インクの噴
射速度=11.5m/sである。またカラーインク用の
ヘッドチップ43と用紙面の距離h1=1.5mmと設定
した。従って本条件の場合h2=h1×(V2/V1)=
2.03mmと設定した。
【0038】本実施例では、300dpiの間隔で7K
Hzの印字を行う。この場合、印字ドット間隔ΔLは、 ΔL=300dpi/25.4mm =0.0845mm である。この場合のキャリッジCの速度Vは、 V=ΔL×7000 =0.0845mm×7000Hz =592.67mm/sec となる。
【0039】図11において、静止状態におけるカラー
インクの着弾位置と黒インクの着弾位置の距離をLと
し、次に図11Aに示す右→左スキャン状態においてカ
ラーインクの着弾位置と黒インクの着弾位置の距離をL
1とする。また、図11Aのαは、印字面に沿ったカラ
ーインクの噴射位置と着弾位置との距離であり、βは、
印字面に沿った黒インクの噴射位置と着弾位置との距離
である。この場合、 α=V×(h1/V1) β=V×(h2/V2) である。この場合、L1は、 L1=L+α−β =L+592.67×(h1/V1−h2/V2) となる。次に図11Bにおいて、左→右スキャン状態に
おいてカラーインクの着弾位置と黒インクの着弾位置の
距離をL2とすると、 L2=L+β−α L2=L+592.67×(h2/V2−h1/V1)とな
る。
【0040】往復印字において、L1=L2にしなければ
ならないのは当然であるが、上記の場合は L2−L1=2×(h2/V2−h1/V1) =2(t2−t1) となる。前述したように本実施例では、t2−t1=0と
なるようにV1,h1,V2,h2が設定されているので、
L2−L1=0となる。この場合L1=L2=Lとなる。こ
の場合、往行時はカラーインク用のヘッドチップ43の
インク噴射を行ってから距離Lだけ移動した時に黒イン
ク用のヘッドチップ43′のインク噴射を行い、復行時
は黒インク用のヘッドチップ43′のインク噴射を行っ
てから距離Lだけ移動した時にカラーインク用のヘッド
チップ43のインク噴射を行うことにより、黒インクお
よびカラーインクの印字を位置ずれなく行うことができ
る。
【0041】前記各ヘッドチップ43、43′が距離L
だけ移動するのに要する時間Tは、 T=L/V で表される。この場合、図12に示すように、往行時と
復行時とでは、ヘッドチップ43、43′の印字の順序
が逆になるが、後のヘッドチップのインク噴射を時間T
だけ遅らせて行うことにより、黒インクおよびカラーイ
ンクの印字を位置ずれなく行うことができる。
【0042】(実施例2)本発明の実施例2のインクジ
ェットプリント装置では、図11において、プリントヘ
ッドユニットHの移動速度をVとし、前記移動方向に距
離Lだけ離れてヘッドチップ43、43′を配置し、印
字面からのカラーインク用のヘッドチップ43の下端4
3a(カラーインク噴射ノズルの噴射孔が形成された位
置)までの距離をh1、インク滴噴射速度をV1とし、印
字面からの黒インク用のヘッドチップ43′の下端43
a′(黒インク噴射ノズルの噴射孔が形成された位置)
までの距離をh2、インク滴噴射速度をV2とした場合
に、h1=h2、V1<V2、したがって、t1(=h1/V
1)<t2(=h2/V2)に設定されている。この場合、
α<βであり、L1<L<L2である。この場合、インク
噴射時刻を制御するために設けたインク噴射制御装置
は、図11Aに示すように、インク滴到達時間t1=h1
/V1が短いヘッドチップ43が先行する場合は、後行
するヘッドチップ43′のインク滴噴射時刻を先行する
ヘッドチップ43に比べて(L1/V)=(L+α−
β)/V遅らせ、逆に図11Bのようにインク滴到達時
間t2=h2/V2の長いヘッドチップ43′が先行する
場合は、後行するヘッドチップ43の噴射時刻を(L2
/V)=(L−α+β)/V遅らせるように構成されて
いる。
【0043】(実施例2の作用)図11Aに示す往行時
に、移動方向前側に配置されて先行するヘッドチップ4
3が印字(インク噴射)してから、時間T=(L/V)
を経過すると、後行するヘッドチップ43′が前記ヘッ
ドチップ43の印字位置と同じ位置に移動する。この同
じ位置で、ヘッドチップ43′が印字(インク噴射)を
行うと、インク滴の印字面への着弾位置が(β−α)だ
けずれる。この位置ずれが生じないようにするには、ヘ
ッドチップ43が印字(インク噴射)してから、時間T
1=(L1/V)を経過した時点で前記ヘッドチップ4
3′が印字(インク噴射)を行えば良い。すなわち、ヘ
ッドチップ43が印字(インク噴射)してから、時間T
1=(L1/V)=(L+α−β)/Vを経過した時点で
前記ヘッドチップ43′が印字(インク噴射)を行え
ば、前記各ヘッドチップ43、43′の印字位置の位置
ずれを防止できる。同様に、図11Bに示す復行時に
は、ヘッドチップ43が印字(インク噴射)してから、
時間T1=(L1/V)=(L+α−β)/Vを経過した
時点で前記ヘッドチップ43′が印字(インク噴射)を
行えば、前記各ヘッドチップ43、43′の印字位置の
位置ずれを防止できる。
【0044】すなわち、ヘッドキャリアCの往復時で印
字ドットの位置ずれが発生しないようにするためには、
図13に示すように、往行時(図13A参照)には、後
行するヘッドチップのインク噴射を時間T1=(L+α
−β)/Vだけ遅らせて行い、復行時(図13B参照)
には、T2=(L−α+β)/Vだけ遅らせて行えば良
い。
【0045】また、前記図11Aから分かるように、α
<βの場合は、ヘッドチップ43の前記インク滴が噴射
されてから印字面までの到達時間t1=h1/V1がヘッ
ドチップ43′の到達時間t2=h2/V2に比べて短
い。このように、インク滴が噴射されてから印字面まで
の到達時間が短く設定されているヘッドチップ43が先
行する場合(図11A参照)の遅延時間(同一の印字位
置に対する先行するヘッドチップの噴射時刻から後行す
るヘッドチップの噴射時刻までの経過時間)T1を、後
行する場合(図11B参照)の遅延時間T2に比べて短
く設定(T1<T2に設定)することにより、往復移動方
向に離れて配置されたヘッドチップ43、43′から噴
射されるインク滴の印字面への着弾位置の位置ずれを小
さくすることができる。すなわち、往行時と復行時と
で、後からインクを噴射するヘッドチップのインク噴射
を遅らせる時間(遅延時間)を変えることにより、イン
ク滴の位置ずれを少なくすることができる。
【0046】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。(H01)本発
明は、往復移動しながら印字を行う複数のプリントヘッ
ドが移動方向に互いに離れて3個以上配置されたインク
ジェット記録装置にも適用可能である。
【0047】
【発明の効果】前述の本発明は、次の効果を奏する。
(E01)噴射速度の異なるプリントヘッドを複数使用す
る場合においても色ズレが発生しないようにすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明のインクジェットプリント装置
の実施例1の正断面概略図である。
【図2】 図2は同実施例1で使用されるプリントヘッ
ドユニットを支持して搬送するヘッドキャリッジの斜視
図である。
【図3】 図3は同実施例1のプリントヘッドユニット
の分解斜視図である。
【図4】 図4は同実施例1のプリントヘッドユニット
の正断面図である。
【図5】 図5は同実施例1のプリントヘッドの正断面
図である。
【図6】 図6は同実施例1のプリントヘッドのインク
流路形成部材の説明図で、図6Aは上面図、図6Bは前
記図6AのVIB−VIB線断面図、図6Cは前記図6A
のVIC−VIC線断面図である。
【図7】 図7は同実施例1のプリントヘッドのインク
タンク装着部材の説明図で、図7Aは正面断面図、図7
Bは前記図7Aの矢印VIIBから見た図(下面図)であ
る。
【図8】 図8は同実施例1の黒のインクタンクおよび
プリントヘッドの分解斜視図である。
【図9】 図9はインクタンクの詳細説明図である。
【図10】 図10はヘッドキャリッジおよびプリント
ヘッドユニットへのインクタンクの装着方法の説明図で
ある。
【図11】 図11はプリントヘッドユニットHの往復
時のインク滴の印字面上の印字位置の説明図である。
【図12】 図12は同実施例1の印字タイミングの説
明図で異なるヘッドチップから噴射されたインク滴の印
字面までの到達時間が同一に設定された場合の説明図で
ある。
【図13】 図13は同実施例2の印字タイミングの説
明図で、異なるヘッドチップから噴射されたインク滴の
印字面までの到達時間が異なる場合の説明図である。
【符号の説明】
Tk,Ty,Tm,Tc…インクタンク、 23,23′…プリントヘッド、
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】(第1発明)前記課題を解決するために、
本出願の第1発明のインクジェットプリント装置は、下
記の要件を備えたことを特徴とする、(A01)異なるイ
ンクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内と連通し、前記各
インクタンク(Tk,Ty,Tm,Tc)内に収容されたイ
ンクを印字面に噴射するインクノズルを有する複数のプ
リントヘッド(23,23′)、(A02)前記インクノ
ズル先端から噴射されるインク滴速度の速いインクノズ
ルの先端位置をインク滴速度の遅いインクノズルの先端
位置よりも前記印字面から離れた位置に配置して、前記
各インクノズルから噴射されたインク滴の前記印字面へ
の到達時刻のバラツキを減少させた前記プリントヘッド
(23,23′)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】前記プリントヘッド(23,23′)は、
インクノズル先端から噴射されるインク滴速度の速いイ
ンクノズルの先端位置がインク滴速度の遅いインクノズ
ルの先端位置よりも前記印字面から離れた位置に配置さ
れる。このようにインクノズル先端位置を配置すること
により、前記各インクノズルから噴射されたインク滴の
前記印字面への到達時刻のバラツキを減少させることが
できる。したがって、各インクノズルから噴射したイン
ク滴の印字面への到達時間の差を考慮することなく、且
つ、インク滴の印字面への到達時刻のバラツキに起因す
るプリント画像の色ずれを発生させずに、各インクノズ
ルのインク滴の噴射時刻を設定することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件を備えたことを特徴とするイ
    ンクジェットプリント装置、(A01)異なるインクタン
    ク内と連通し、前記各インクタンク内に収容されたイン
    クを印字面に噴射するインクノズルを有する複数のプリ
    ントヘッド、(A02)前記インクノズル先端から噴射さ
    れるインク滴速度の速いインクノズルの先端位置をイン
    ク滴速度の遅いインクノズルの先端位置よりも前記印字
    面に近い位置に配置して、前記各インクノズルから噴射
    されたインク滴の前記印字面への到達時刻のバラツキを
    減少させた前記プリントヘッド。
  2. 【請求項2】 下記の要件を備えたことを特徴とする請
    求項1記載のインクジェットプリント装置、(A03)黒
    インクおよび黒以外のカラーインクを収容した各インク
    タンク内にそれぞれ連通したインクノズルを有する前記
    プリントヘッド、(A04)黒インクのインク滴速度がカ
    ラーインクのインク滴速度よりも大きく、黒インク噴射
    ノズルの先端がカラーインク噴射ノズル先端位置よりも
    印字面から離れて配置された前記プリントヘッド。
  3. 【請求項3】 下記の要件を備えたことを特徴とするイ
    ンクジェットプリント装置、(B01)異なるインクタン
    ク内と連通し、前記各インクタンク内に収容されたイン
    クを印字面に噴射するインクノズルを有する複数のプリ
    ントヘッド、(B02)往復移動の各行程で印字を行うと
    ともに往復移動する方向に沿って離れて配置された一方
    のプリントヘッドのインクノズルが他方のプリントヘッ
    ドのインクノズルよりもインク滴が噴射されてから印字
    面までの到達時間が短く設定された前記複数のプリント
    ヘッド、(B03)往復移動時に移動方向前側に配置され
    て先行するプリントヘッドのインクノズルから噴射した
    インク滴の着弾位置に、前記移動方向後側に配置されて
    後行するプリントヘッドのインクノズルから噴射したイ
    ンク滴が着弾するように、前記先行するインクノズルの
    噴射時刻から所定の遅延時間経過後に噴射する前記後行
    するインクノズル、(B04)前記インク滴が噴射されて
    から印字面までの到達時間が短く設定されたインクノズ
    ルが先行する場合は、後行する場合に比べて前記遅延時
    間が短く設定されたインク噴射制御装置。
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