JPH09273727A - 有機ハロゲン化合物分解方法 - Google Patents

有機ハロゲン化合物分解方法

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JPH09273727A
JPH09273727A JP11023596A JP11023596A JPH09273727A JP H09273727 A JPH09273727 A JP H09273727A JP 11023596 A JP11023596 A JP 11023596A JP 11023596 A JP11023596 A JP 11023596A JP H09273727 A JPH09273727 A JP H09273727A
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JP
Japan
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organic halogen
halogen compound
combustion
gas
decomposing
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Application number
JP11023596A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Abe
隆一 阿部
Atsushi Kobayashi
淳志 小林
Shigeru Mitarai
重 御手洗
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Plant Designing Corp
Original Assignee
Nittetsu Plant Designing Corp
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害な反応生成物を発生することなく、有機
ハロゲン化合物を大量かつ効率的に分解することのでき
る有機ハロゲン化合物分解方法を提供する。 【解決手段】 フロン又はハロン等の難燃性の有機ハロ
ゲン化合物の熱分解方法であって、前記有機ハロゲン化
合物と水蒸気を、添加された助燃剤と高濃度酸素ガスの
燃焼によって高温状態に保持し、二酸化炭素及びハロゲ
ン化水素に分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフロンガス、ハロン
ガス等の有機ハロゲン化合物を効率よく分解することの
できる有機ハロゲン化合物分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トリクロルフルオロメタン(CCl
3 F)等のフロンガス、あるいはトリクロルブロムメタ
ン(CCl3 Br)等のハロンガスに代表される有機ハ
ロゲン化合物はその化学的安定性に優れていることか
ら、集積回路等の生産工場における溶剤、冷凍機器の冷
却媒体等として広く用いられていた。しかし、大気中に
揮発した有機ハロゲン化合物がオゾン層を破壊したり、
発ガン性物質を生成したりして地球環境に深刻な影響を
及ぼすことから、その分解処理が重要な問題となってい
る。このような有機ハロゲン化合物の分解方法として、
空気を用いて助燃料を添加して有機ハロゲン化合物を
燃焼させる燃焼法、及び高温のプラズマ中で有機ハロ
ゲン化合物を分解するプラズマ反応法とが知られてい
る。例えば、前記のプラズマ反応法の一例として、特
開平3−90172号公報には、液状の有機ハロゲン化
合物にキャリアガスを導入してバブリングさせ、キャリ
アガス中に有機ハロゲン化合物を含ませると共に、水の
中にキャリアガスを導入してバブリングさせ、キャリア
ガス中に水を含ませ、この有機ハロゲン化合物と水とを
含んだキャリアガスを混合し、混合したキャリアガスを
プラズマ中に導入するようにしたプラズマ反応法による
有機ハロゲン化合物の分解方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の燃焼法では空気を使用しているために窒素酸化物
が生成したり、あるいは高温保持不良が起こったり、酸
素濃度が低下してダイオキシンが発生したりして環境が
汚染される。さらに、助燃剤として使用する重油、プロ
パンガス等の所要量が変動し、温度維持が不安定である
ために、必要以上の助燃剤の投入が必要となり、排ガス
量が多く、有機ハロゲン化合物の分解効率が低くなると
いう問題点があった。また、前記特開平3−90172
号公報に記載されているような前記のプラズマ反応法
では、排ガス量が少なく、運転が容易で処理効果も高い
ものの、廃棄物処理に普及していない高温プラズマ技術
を適用するので汎用的でないという問題点があった。本
発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、有害な
反応生成物を発生することなく、有機ハロゲン化合物を
大量かつ効率的に分解することのできる有機ハロゲン化
合物分解方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の有機ハロゲン化合物分解方法は、フロン又はハロ
ン等の難燃性の有機ハロゲン化合物の熱分解方法であっ
て、前記有機ハロゲン化合物と水蒸気を、添加された助
燃剤と高濃度酸素ガスの燃焼によって高温状態に保持
し、二酸化炭素及びハロゲン化水素に分解する。請求項
2記載の有機ハロゲン化合物分解方法は、フロン又はハ
ロン等の可燃性の有機ハロゲン化合物の熱分解方法であ
って、前記有機ハロゲン化合物と水蒸気に、高濃度酸素
ガスを添加して燃焼させ、高温状態に保持し、二酸化炭
素及びハロゲン化水素に分解する。請求項3記載の有機
ハロゲン化合物分解方法は、請求項1又は2記載の有機
ハロゲン化合物分解方法において、前記高温状態が80
0℃〜1600℃の温度範囲である。
【0005】有機ハロゲン化合物とは、C、H、場合に
よってはO及び/又はNを含む炭化水素における水素原
子を1個以上のハロゲン元素(F、Cl、Br、I)で
置換して得られる炭化水素誘導体をいう。また、難燃性
の有機ハロゲン化合物とは、水蒸気あるいは水との反応
により水素等の可燃性ガスを生成しない、例えば分子中
における炭素原子数が1である有機ハロゲン化合物をい
う。可燃性の有機ハロゲン化合物とは、水蒸気あるいは
水との反応により水素等の可燃性ガスを生成するよう
な、例えば分子中における炭素原子数が2以上となる有
機ハロゲン化炭素、又は有機ハロゲン化炭化水素をい
う。助燃剤とは、重油、灯油、プロパンガス、都市ガ
ス、及び高炉ガス等の可燃性物質をいう。高濃度酸素ガ
スとは、例えば空気を圧力変動吸着(PSA)法等で空
気を処理して得られるような濃度が概ね90体積%以上
の酸素ガスをいう。ここで、酸素ガスの濃度が高濃度と
なるに従って、助燃剤あるいは可燃性の有機ハロゲン化
合物を効率的に酸化燃焼させて、より少量の可燃物の存
在下において有機ハロゲン化合物の分解に必要な高温状
態を維持することができる。高温状態の温度が800℃
より低いと、有機ハロゲン化合物の分解反応の効率が低
下する。また、高温状態の温度が1600℃より高くな
ると、窒素酸化物等の有害物質が生成すると共に、分解
反応に使用する反応容器の耐用性を低下させるので好ま
しくない。
【0006】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の第1の実施
の形態に係る有機ハロゲン化合物分解方法を適用する有
機ハロゲン化合物分解設備10の構成図である。図1に
示すように、有機ハロゲン化合物分解設備10は、有機
ハロゲン化合物、水蒸気、助燃剤、及び高濃度酸素ガス
(以下単に酸素ガスという)を混合して燃焼させる酸素
バーナ28を備えた燃焼炉11と、該燃焼炉11の下部
に配置され、燃焼排ガスの吹き込まれる冷却缶12とを
有する。燃焼炉11は耐火れんがあるいは不定形耐火物
等の耐火物で内張りされた略円筒状の反応容器である。
燃焼炉11の上部には難燃性の有機ハロゲン化合物の一
例であるトリクロルフルオロメタン(CCl3 F)、水
蒸気、助燃剤の一例である都市ガス、及び酸素ガスをそ
れぞれ燃焼炉11へ供給するための有機ハロゲン化合物
供給管14、酸素ガス供給管15、水蒸気供給管16及
び助燃剤供給管17を有する酸素バーナ28が配置され
ており、それぞれの供給量を制御するための有機ハロゲ
ン化合物供給制御弁20、酸素ガス供給制御弁21、2
1a、水蒸気供給制御弁22及び助燃剤供給制御弁23
が備えられている。なお、酸素ガス及び水蒸気は図1に
示すように、燃焼炉11の炉頂中心部から供給される
他、その周辺部からも供給され、燃焼炉11内における
ガスの混合状態、温度、分解反応速度等に応じてそれぞ
れの量比を調整できるようになっている。燃焼炉11の
下部は下方向に縮径し、下端部から燃焼排ガスが吐出さ
れるようになっている。冷却缶12には燃焼排ガスと接
触して冷却するための冷却吸収液27が充填され、冷却
吸収後の燃焼排ガスが冷却缶12上部の排気孔13から
排出される。
【0007】続いて、前記有機ハロゲン化合物分解設備
10を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る有機ハ
ロゲン化合物分解方法を以下に説明する。まず、都市ガ
ス、及び酸素ガスをそれぞれ助燃剤供給管17、酸素ガ
ス供給管15より燃焼炉11に送入して酸素バーナ28
に点火し、燃焼炉11内の温度を約1200℃に昇温す
る。なお、燃焼炉11の昇温に際しては、酸素ガスを単
独で用いることなく空気を用いて都市ガス等の燃料を燃
焼させてもよい。そして、水蒸気あるいは液体状態の
水、及びトリクロルフルオロメタンを燃焼炉11に供給
する。このとき、トリクロルフルオロメタン、水蒸気、
都市ガス、酸素ガスの燃焼炉11への供給量はそれぞ
れ、50kg/h、24Nm3 /h、60Nm3 /h、
160Nm3 /hとした。この温度における酸素ガスの
濃度は燃焼炉11に送入する物質の全体積に対して約5
0%以上となる57%であり、燃焼炉11内の温度は1
200〜1300℃に維持されていた。
【0008】ここで、トリクロルフルオロメタン(CC
3 F)は以下の反応式に示されるように水蒸気と反応
して、二酸化炭素(CO2 )、塩化水素(HCl)、及
びフッ化水素(HF)とに分解され、これらのガスを含
む燃焼排ガスとなる。 CCl3 F+2H2 O→CO2 +3HCl+HF このようにCl3 F、CCl2 2 、CClF3 あるい
はCCl4 等のように水蒸気あるいは水のみを用いて分
解する場合に、水素等の熱源となる可燃性ガスを発生し
ない有機ハロゲン化合物を処理する際には、灯油、都市
ガス等の助燃剤を予め必要量添加しておくことが必要と
なる。なお、廃棄物としてのトリクロルフルオロメタン
(CCl3 F)に一般的に混入している廃潤滑油の発熱
で十分な場合もある。一方、以下の反応式に示されるト
リクロルトリフルオロエタン(C2 Cl3 3 )のよう
に水との反応により可燃性の水素ガスを生成して発熱量
の高くなる有機ハロゲン化合物の場合には、助燃剤の添
加量は比較的少量でよい。 C2 Cl3 3 +4H2 O→2CO2 +3HCl+3H
F+H2
【0009】このように発熱量の高くなる有機ハロゲン
化合物としてはトリクロルトリフルオロエタン(C2
3 3 )即ち、C2 3 Cl3 (CFC113)の他
に、C2 4 Cl2 (CFC114)、C2 5 Cl
(CFC115)、C2 HF3Cl2 (HCFC12
3)、C2 HF4 Cl(HCFC124)、CF2 Cl
2+C2 4 2 (R500)等の分子式中における炭
素原子数が2以上となる有機ハロゲン化合物、又は水素
元素を含む有機ハロゲン化合物が含まれる。また、水蒸
気の添加はH2 O+Cl2 →2HCl+1/2O2 の反
応によりCl2 の生成を抑制するため、ハロゲン化水素
への転換効率を増加させる働きを有する。この分解反応
後の燃焼排ガスを、冷却缶12内に配置された冷却吸収
液27に接触させて、ハロゲン化水素(HCl、HF)
のガスの一部を捕捉する。そして、冷却缶12の排気孔
13から吐出する冷却された燃焼排ガスを図示しない吸
収塔に送入して、燃焼排ガスを水酸化カリウム水溶液あ
るいは水酸化ナトリウム水溶液等の吸収液によりハロゲ
ン化水素(HCl、HF)、ハロゲン(Cl2 、F2
のガスを捕捉する。また、冷却吸収液27は、図示しな
い中和槽で中和して沈澱物を遠心分離機にかけて捕集す
ることができ、CaF2 を主成分とする沈澱物は必要に
応じて再使用することができるようになっている。
【0010】このように、フロンガスを高酸素濃度の下
で燃焼分解することにより、フロンガス1kgを処理す
る際の燃焼排ガス量を3Nm3 /kgとすることができ
た。なお、この燃焼排ガス量は従来の空気を用いて、酸
素ガスの濃度を21体積%の下で分解処理した場合の燃
焼排ガス量の約20%である。また、水(水蒸気)の添
加により塩素ガス、フッ素ガス等のハロゲンガスの発生
を抑制すると共に、燃焼炉11内の火炎の温度を下げて
有害な窒素酸化物(NOX )の発生を防止することが可
能となった。
【0011】続いて、前記有機ハロゲン化合物分解設備
10を用いる本発明の第2の実施の形態に係る有機ハロ
ゲン化合物分解方法について図1を参照しつつ説明す
る。まず、助燃剤の一例であるプロパンガス、及び酸素
ガスを燃焼炉11に送入、点火して、燃焼炉11内の温
度を約1200℃に昇温する。そして、クロロジフルオ
ロメタン(CHClF2 )等のように、分子中に水素原
子を含むフロンガスあるいはこれらの2種以上の混合ガ
スを有機ハロゲン化合物として燃焼炉11に供給すると
共に、水蒸気を供給して、酸素ガスの濃度を約16%と
なるように設定した。そして、約1000℃とした燃焼
炉11の火炎中で、有機ハロゲン化合物と水蒸気とが反
応して、塩化水素、フッ化水素、二酸化炭素、及び水素
ガスとに分解されると共に、水素ガスが直ちに酸化され
て、発熱して助燃剤を必要とすることなく分解反応に必
要な温度を維持して反応を継続することができる。分解
後の燃焼排ガスが、冷却缶12の中で冷却媒体及びハロ
ゲン化水素の吸収液を兼ねた水酸化カリウムの水溶液等
の冷却吸収液27と接触すると共に、排気孔13から排
出される。このようにして、助燃剤を用いることなく、
分解反応が継続されるので、過剰な燃焼排ガスの発生が
抑制され、また、従来のように空気を酸化剤とする場合
に較べて、窒素ガスが少なくあるいは存在しないので窒
素酸化物の発生を防止することができる。
【0012】続いて、本発明の第3の実施の形態に係る
有機ハロゲン化合物分解方法について説明する。図2は
本発明の第3の実施の形態に係る有機ハロゲン化合物分
解方法を適用する有機ハロゲン化合物分解設備18の構
成図である。有機ハロゲン化合物分解設備18は、前記
説明した第1の実施の形態に係る有機ハロゲン化合物分
解方法に使用した有機ハロゲン化合物分解設備10に、
有機ハロゲン化合物供給制御弁20、水蒸気供給制御弁
22、助燃剤供給制御弁23管、及び酸素ガス供給制御
弁21、21aをそれぞれ制御するための制御装置19
が付加されている。さらに、燃焼炉11の炉内温度を測
定するための測温計24が燃焼炉11の炉壁に配置さ
れ、排気孔13の近傍には燃焼排ガス中の成分を分析す
るためのガス成分分析計25あるいはガス流量計26が
備えられており、これらの測定データが必要に応じて制
御装置19に取り込まれるようになっている。
【0013】続いて、前記有機ハロゲン化合物分解設備
18を用いて、本発明の第3の実施の形態に係る有機ハ
ロゲン化合物分解方法を以下に説明する。まず、制御装
置19により助燃剤供給制御弁23、及び酸素ガス供給
制御弁21、21aを作動させて、助燃剤の一例である
プロパンガス、及び酸素ガスを燃焼炉11に送入し、点
火して、ガスを燃焼させて燃焼炉11内の温度を約12
00℃に昇温、維持する。そして、制御装置19により
所定量に制御された水蒸気、及び有機ハロゲン化合物の
一例であるトリクロルトリフルオロエタンを燃焼炉11
に供給する。そして、測温計24、ガス成分分析計25
あるいはガス流量計26からのそれぞれの測定データを
監視すると共に、測温計24で測定される燃焼炉11の
炉内温度が例えば1000℃より低下したような場合に
は、助燃剤として供給されるプロパンガスの供給量を増
加させることができる。
【0014】また、炉内温度が例えば1300℃を越え
る時には、酸素ガスの供給量又は、助燃剤の供給量を減
らすことにより、所定の温度範囲、例えば1000℃〜
1300℃の範囲に制御して、燃焼反応における酸素濃
度、滞留時間、燃料と酸素との混合度合いによって左右
されるダイオキシン等の発生量を制御して、未燃焼有害
物質の発生を最小限度に抑制するすることができる。こ
こで、滞留時間とは例えば、各供給物質の供給速度を燃
焼反応における有効体積で除して得られような時間であ
る。一方、排気孔13から排出される燃焼排ガスの流
量、及び燃焼排ガス中のハロゲン化水素、例えば塩化水
素の濃度を測定して、燃焼炉11に供給されるトリクロ
ルトリフルオロエタンの供給量との比を取ることにより
分解効率を計算することができる。そして、過去の操業
実績あるいは実験結果を集約して得られる制御手順を制
御装置19に予め入力しておき、前記分解効率を指標と
して、酸素ガス供給量、水蒸気供給量、及び助燃剤供給
量等を調整して、トリクロルトリフルオロエタンの分解
反応を制御することができる。従って、常に適正な酸素
量の範囲で燃焼による分解反応が行われるので、燃焼排
ガス量が過剰となることがなく、後工程における燃焼排
ガスの洗浄処理のコストを削減することが可能となる。
【0015】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこのような実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。例えば、本実施の形態においては、有機ハ
ロゲン化合物の一種類のみを用いる場合について示した
が、複数の種類の有機ハロゲン化合物、及び有機ハロゲ
ン化合物の溶剤、例えばアセトン、メタノール等を含む
混合物を高温で処理して、有機ハロゲン化合物を分解す
ることもできる。
【0016】
【発明の効果】請求項1及び3記載の有機ハロゲン化合
物分解方法においては、難燃性の有機ハロゲン化合物と
水蒸気を、添加された助燃剤及び高濃度酸素ガスの燃焼
によって高温状態に保持し、二酸化炭素及びハロゲン化
水素に分解するので、助燃剤を高濃度酸素の下で燃焼さ
せて、このとき発生する燃焼熱を熱源として高温状態を
得て、有機ハロゲン化合物と水蒸気とを効率的に反応さ
せ、該有機ハロゲン化合物を効率的に分解することがで
き、さらに水蒸気が存在するためにハロゲンガスの発生
が抑止される。また、助燃剤を高濃度酸素ガスの下で燃
焼させるので窒素酸化物のような有害物質の生成を防止
することができる。請求項2及び3記載の有機ハロゲン
化合物分解方法においては、可燃性の有機ハロゲン化合
物と水蒸気に、高濃度酸素ガスを添加して燃焼させ、高
温状態に保持し、二酸化炭素及びハロゲン化水素に分解
するので、前記可燃性の有機ハロゲン化合物自体の発熱
により分解反応を維持することができ、窒素酸化物の発
生を抑制して、助燃剤を用いることなく前記有機ハロゲ
ン化合物を効率的に分解することができる。従って、燃
焼排ガス量を必要最小限度に抑制できると共に、助燃剤
に掛かる処理費用を削減することができる。特に、請求
項3記載の有機ハロゲン化合物分解方法においては、高
温状態が特定温度範囲であるので、分解反応の効率をさ
らに適正に維持できると共に、窒素酸化物及びダイオキ
シン等の有害物質の発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施の形態に係る有機
ハロゲン化合物分解方法を適用した有機ハロゲン化合物
分解設備の構成図である。
【図2】本発明の第3の実施の形態に係る有機ハロゲン
化合物分解方法を適用した有機ハロゲン化合物分解設備
の構成図である。
【符号の説明】
10 有機ハロゲン化合物分解設備 11 燃焼炉 12 冷却缶 13 排気孔 14 有機ハロゲン化合物供給管 15 酸素ガス
供給管 16 水蒸気供給管 17 助燃剤供
給管 18 有機ハロゲン化合物分解設備 19 制御装置 20 有機ハロゲン化合物供給制御弁 21 酸素ガス
供給制御弁 21a 酸素ガス供給制御弁a 22 水蒸気供
給制御弁 23 助燃剤供給制御弁 24 測温計 25 ガス成分分析計 26 ガス流量
計 27 冷却吸収液 28 酸素バー
フロントページの続き (72)発明者 御手洗 重 福岡県北九州市戸畑区大字中原46番地59 日鐵プラント設計株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロン又はハロン等の難燃性の有機ハロ
    ゲン化合物の熱分解方法であって、 前記有機ハロゲン化合物と水蒸気を、添加された助燃剤
    と高濃度酸素ガスの燃焼によって高温状態に保持し、二
    酸化炭素及びハロゲン化水素に分解することを特徴とす
    る有機ハロゲン化合物分解方法。
  2. 【請求項2】 フロン又はハロン等の可燃性の有機ハロ
    ゲン化合物の熱分解方法であって、 前記有機ハロゲン化合物と水蒸気に、高濃度酸素ガスを
    添加して燃焼させ、高温状態に保持し、二酸化炭素及び
    ハロゲン化水素に分解することを特徴とする有機ハロゲ
    ン化合物分解方法。
  3. 【請求項3】 前記高温状態が800℃〜1600℃の
    温度範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載の
    有機ハロゲン化合物分解方法。
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