JPH09272565A - ポリスチレン製エンボスキャリアーテープ用カバーテープ - Google Patents

ポリスチレン製エンボスキャリアーテープ用カバーテープ

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JPH09272565A
JPH09272565A JP8084315A JP8431596A JPH09272565A JP H09272565 A JPH09272565 A JP H09272565A JP 8084315 A JP8084315 A JP 8084315A JP 8431596 A JP8431596 A JP 8431596A JP H09272565 A JPH09272565 A JP H09272565A
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Yoshiaki Shibamura
良昭 芝村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリスチレン製エンボスキャリアーテープ用と
して好適なカバーテープを提供することを主な目的とす
る。 【解決手段】外層フィルム層、補強フィルム層、接着強
化層及び熱接着剤層を順次積層させたポリスチレン製エ
ンボスキャリアーテープ用カバーテープであって、
(a)接着強化層が、ポリエステル系樹脂を含む樹脂組
成物から形成され、(b)熱接着剤層が、ポリアクリレ
ート系樹脂及びテトラアルキルアンモニウムクロライド
を含む樹脂組成物から形成されていることを特徴とする
カバーテープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来技術】IC、トランジスター、ダイオード、圧電
素子レジスター、コンデンサー等の表面実装用チップ型
電子部品は、電子部品の形状に合わせて収納できるエ
ンボス成形されたポケットを連続的に形成したプラスチ
ック製エンボスキャリアーテープと、エンボスキャリ
アーテープに熱接着可能なカバーテープとからなる包装
体に包装されて供給される。
【0002】内容物である電子部品は、エンボスキャリ
アーテープ内に収納された状態で輸送され、保管され
る。そして、使用時において、電子部品実装自動機によ
ってカバーテープがエンボスキャリアーテープの熱接着
面において剥離開封され、内容物が包装体から取り出さ
れて電子回路基板に表面実装される。エンボスキャリア
ーテープには、使用後の焼却処理の際の環境汚染が少な
いことからポリスチレン製のものが主として使用されて
いる。
【0003】しかしながら、上記従来のカバーテープで
は、下記の諸特性のすべてを満たすものがなく、これら
の点においてなお改善の余地がある。
【0004】(1)カバーテープとエンボスキャリアー
テープとの熱接着強度が包装体の剥離開封時に易剥離性
が得られる範囲にあること 殊に、後述する試験条件で測定したときの熱接着強度が
500〜1500g/15mm幅程度であり、かつ、熱
接着強度にバラツキがなく均一であることが望ましい。
500g/15mm幅未満の場合には、エンボスキャリ
アーテープとカバーテープとの間でデラミ現象が起こる
ため、包装体の搬送中に内容物である電子部品がエンボ
スキャリアーテープ内から飛び出したり、外部からの塵
埃等が包装体内に侵入し、内容物の電子部品が汚染され
るおそれがある。
【0005】一方、熱接着強度が1500g/15mm
幅を超える場合には、スムーズな剥離が妨げられるた
め、この場合にも内容物の電子部品がエンボスキャリア
ーテープ内から飛び出すおそれがある。
【0006】また、たとえ熱接着強度が上記範囲内であ
っても、その強度にバラツキがある場合には開封時にス
ムーズな剥離が妨げられる。即ち、内容物の電子部品が
エンボスキャリアーテープからカバーテープを剥離開封
する際に、スリップステイック現象が起こるため、開封
性が阻害される。スリップステイック現象とは、エンボ
スキャリアーテープからカバーテープを剥離開封してい
く過程で、最初はスムーズに抵抗なく剥がれていくが、
次第に抵抗が生じてスムーズな剥離ができなくなる結
果、剥離が断続的になる現象を言う。
【0007】(2)カバーテープとエンボスキャリアー
テープとをできるだけ低温で熱接着できること 高温での熱接着を必要とする場合は、内容物である電子
部品がその熱の影響を受けて品質劣化するおそれがあ
る。好ましい熱接着温度は、エンボスキャリアーテープ
の大きさ、形状等及びその内容物の種類、大きさ、形状
等によって異なるが、一般的には140℃程度以下であ
り、好ましくは120℃程度以下である。
【0008】(3)帯電防止効果が十分であること 殊に、後述する試験条件においてカバーテープの外層面
及び内層面の表面抵抗率が1012Ω/cm2以下である
ことが好ましい。
【0009】カバーテープにおける帯電防止効果が不十
分である場合には、カバーテープの製造段階、電子部品
の熱接着包装工程及びカバーテープの剥離開封時におい
て、カバーテープが帯電して作業雰囲気中の塵埃、異物
等が吸着される結果、精密な電子部品が塵埃、異物等に
より汚染され、電子部品の性能に悪影響を及ぼす。ま
た、たとえエンボスキャリアーテープ側に帯電防止処理
がなされていても、内容物の電子部品が小型であればそ
れだけカバーテープ側に静電付着し易くなり、エンボス
キャリヤーテープのキャビティ(ポケット)から脱落し
又は位置ずれを起こし、電子部品の自動実装が困難にな
る。さらに、帯電したカバーテープへの接触によって放
電が生じ、電子部品の静電破壊をもたらすおそれもあ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、ポ
リスチレン製エンボスキャリアーテープ用として好適な
カバーテープを提供することを主な目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来技
術の問題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、特定構成の積
層体がカバーテープとして優れた性能を発揮することを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明は、外層フィルム層、補強フ
ィルム層、接着強化層及び熱接着剤層を順次積層させた
ポリスチレン製エンボスキャリアーテープ用カバーテー
プであって、(a)接着強化層が、ポリエステル系樹脂
を含む樹脂組成物から形成され、(b)熱接着剤層が、
ポリアクリレート系樹脂及びテトラアルキルアンモニウ
ムクロライドを含む樹脂組成物から形成されていること
を特徴とするカバーテープに係るものである。
【0013】
【発明の実施の態様】以下、本発明をその実施の態様と
ともに説明する。
【0014】 外層フィルム層 外層フィルム層の材質としては、公知の樹脂フィルムを
使用でき、例えばポリエステル、ナイロン、ポリプロピ
レン等を使用できる。これらのフィルムは、特に二軸延
伸フィルムを用いることが好ましい。
【0015】また、これらのフィルムは、帯電防止処理
が施されていることが好ましい。帯電防止方法として
は、公知の方法が採用できるが、コロナ放電処理によっ
て帯電防止処理されていることがより好ましい。なお、
帯電防止処理は、外層フィルム層の少なくとも一面(片
面又は両面)に施されていれば良い。
【0016】外層フィルム層の厚さは、内容物、用途等
によって適宜変更することができるが、通常6〜50μ
程度、好ましくは6〜25μである。
【0017】 補強フィルム層 補強フィルム層の材質は、特にその種類に制限はなく、
公知の樹脂フィルムを使用することができる。例えば、
ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン等)、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ナイロ
ン等を使用できる。
【0018】これらのフィルムは、帯電防止処理がなさ
れていることが好ましい。帯電防止処理方法は、公知の
方法が採用できるが、コロナ放電処理によって帯電防止
処理されていることがより好ましい。帯電防止処理は、
補強フィルム層の少なくとも一面にされていれば良い。
【0019】補強フィルム層の厚さは、内容物、用途等
によって適宜変更することができるが、通常20〜80
μ程度、好ましくは20〜40μである。
【0020】なお、上記外層フィルム層と補強フィルム
層との積層には、必要に応じて接着剤を用いることがで
きる。従って、この場合には、両層の間に接着剤層が存
在することとなるが、接着剤層を含む状態も本発明に包
含される。本発明において接着剤層を含むカバーテープ
を図1に示す。
【0021】 接着強化層 接着強化層は、ポリエステル系樹脂を含む樹脂組成物か
ら形成されている。この中でも特に線状飽和ポリエステ
ル樹脂とイソシアネート樹脂(硬化剤)との二液反応型
樹脂が好ましい。また、上記樹脂組成物は、溶剤可溶性
のものを用いるのが好ましい。これらは市販のものを用
いることができる。
【0022】また、接着強化層には、必要に応じて帯電
防止剤等を適宜配合することができる。帯電防止剤は、
公知のものを使用することができる。
【0023】接着強化層の塗布量は、内容物、用途等に
よって適宜変更することができるが、通常0.5〜2.
0g/m2(固形分)程度とすれば良い。接着強化層の
存在により、熱接着剤層と補強フィルムとの接着性を高
めて強固なものとする。
【0024】 熱接着剤層 熱接着剤層は、ポリアクリレート系樹脂及びテトラアル
キルアンモニウムクロライドを含む樹脂組成物から形成
されている。
【0025】ポリアクリレート系樹脂は、公知のものが
使用でき、また市販品も用いることができる。その中で
も、特に、溶剤可溶性のものが好ましい。
【0026】テトラアルキルアンモニウムクロライド
は、その少なくとも1つのアルキル基が炭素数12〜2
0であるテトラアルキルアンモニウムクロライドが好ま
しい。この中でも特に、一般式(〔RN(CH33+
Cl- ,R:アルキル基)で示される、アルキルトリメ
チルアンモニウムクロライドがより好ましい。これら
は、市販されているものも使用することができる。
【0027】上記テトラアルキルクロライドの含有割合
は、ポリアクリレート系樹脂100重量部(固形分)に
対し、通常2.5〜14.0重量部(固形分)程度、好
ましくは5.0〜10.0重量部(固形分)とすれば良
い。 熱接着剤層における塗布量は、樹脂固形分換算で
通常1.0〜6.0g/m2程度とし、より好ましくは
1.0〜2.0g/m2である。
【0028】本発明カバーテープは、これら各層を公知
の方法に従って積層することにより得られる。例えば、
まず、外層フィルム層として、予めコロナ放電処理を施
した二軸延伸ポリエステルフィルムを使用し、ドライラ
ミネーターにより補強フィルムと貼り合わせる。この場
合、外層フィルムと補強フィルムの積層には、公知の接
着剤を使用することもでき、例えば二液硬化型ウレタン
系ドライラミネート用接着剤を樹脂固形分換算で塗布量
4〜5g/m2程度となるように塗布し、乾燥させれば
良い。次に、グラビアコーター等を用いて補強フィルム
の下面に、所定の塗布量となるように接着強化層を形成
する。最後に、再びグラビアコーター等を使用して、接
着強化層の下面に、前記熱接着剤を塗布し、乾燥して熱
接着剤層を形成すれば、本発明カバーテープを得ること
ができる。
【0029】本発明カバーテープは、例えば図2に示す
ように、エンボスキャリアーテープの開口縁部に熱接着
して使用することができる。熱接着条件は、熱接着剤層
の組成、エンボスキャリアーテープの種類等に応じて適
宜設定すれば良い。
【0030】
【発明の効果】本発明のカバーテープによれば、低温熱
接着性に優れているため、特に内容物である電子部品等
の熱による品質劣化を回避することができる。また、内
容物の電子部品を取り出す際には、カバーテープの熱接
着層が易開封性を有するため、キャリアーテープのキャ
ビティからの電子部品の脱落、位置ずれが生じないので
電子部品の自動実装が容易に行うことができる。
【0031】また、本発明カバーテープは、その帯電防
止効果が優れているため、作業雰囲気中の塵埃、異物等
による電子部品への障害がない。しかも、カバーテープ
に電子部品が接触しても放電現象による電子部品の静電
破壊を起こさない。
【0032】このような特徴を有するカバーテープは、
特にポリスチレン製エンボスキャリアーテープ用に好適
に使用することができる。
【0033】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところをより一層明確にする。
【0034】実施例1〜3及び比較例1〜14 表1〜3に示す材料を用いてカバーテープをそれぞれ製
造した。
【0035】まず、外層フィルム層を形成するフィルム
として、下面(即ち、補強フィルムとの貼合わせ面)に
予めコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリエステルフィ
ルムを使用し、ドライラミネーターにより補強フィルム
と貼り合わせた。
【0036】ドライラミネーターの塗布ゾーンにおい
て、外層フィルムの下面に二液硬化型ウレタン系ドライ
ラミネート用接着剤を樹脂固形分換算で塗布量4〜5g
/m2となるように塗布し、乾燥ゾーンにおいて乾燥し
た後、貼り合わせゾーンにおいて補強フィルムと貼り合
わせた。
【0037】次に、グラビアコーターを用いて補強フィ
ルムの下面に、樹脂固形分換算で1.5g/m2の塗布
量となるように接着強化層を形成した。
【0038】次いで、再びグラビアコーターを使用し
て、接着強化層の下面に、樹脂固形分換算で1.5g/
2の塗布量となるように熱接着剤を塗布し、乾燥して
熱接着剤層を形成し、カバーテープを得た。但し、テト
ラアルキルアンモニウムクロライドとして、それを含む
市販の帯電防止剤を用いた。
【0039】なお、比較例4については、接着強化層の
形成工程が省略されているほかは、上記と同様の方法で
作製した。比較例12〜14は、市販のカバーテープで
あり、その構成を表4及び表5に示す。比較例12は、
外層フィルム層、補強フィルム層、及び帯電防止剤とし
て無機質顔料が配合されている溶剤不溶解タイプの熱接
着剤層が順次積層されたものである。比較例13は、外
層フィルムの下面に帯電防止剤として無機質顔料が配合
されている溶剤不溶解タイプの熱接着剤層が設けられた
ものである。
【0040】比較例14は、外層フィルム層、補強フィ
ルム層、帯電防止剤として無機質顔料が配合されている
二軸延伸PETフィルム層、及び帯電防止剤として無機
質顔料が配合されている溶剤可溶解タイプの熱接着剤層
が順次に積層されたものである。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】なお、表1〜表3において使用した樹脂等
は、以下に示す通りである。
【0047】*外層フィルム層(実施例1〜3及び比較
例1〜11) 二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(東洋紡績(株)
製「エスペットT6140」、厚さ12μ)*補強フィルム層 直鎖状低密度ポリエチレン(サーモ(株)製「サモハン
LS30」)*接着強化層(1) ポリエステル系樹脂(「ディクシールA970」大日本
インキ化学工業(株)製)と硬化剤(「KX75」大日
本インキ化学工業(株)製)との配合樹脂:配合比率1
00/5*接着強化層(2) ポリウレタン系樹脂(「アドコートAD335AE」東
洋モートン(株)製)とイソシアネート系硬化剤(「C
AT10」東洋モートン(株)製)との配合樹脂:配合
比率100/10*接着強化層(3) ポリイソシアネート系樹脂(「EL150」東洋モート
ン(株)製)とアミン樹脂系反応促進剤(「CAT20
0」東洋モートン(株)製)との配合樹脂:配合比率1
00/2*接着強化層(4) ポリエチレンイミン系一液樹脂(「EL420」東洋モ
ートン(株)製)*熱接着剤層 ポリアクリレート系樹脂(「ディクシールA450A」
大日本インキ化学工業(株)製)*帯電防止剤(1) モノアルキルアンモニウムクロライド(「アーカードT
50」ライオン(株)製)*帯電防止剤(2) モノアルキルアンモニウムクロライド(「アーカードC
50」ライオン(株)製)*帯電防止剤(3) アルキルアミン系化合物(「エソミンC/15」ライオ
ン(株)製)*帯電防止剤(4) アルキルアミン系化合物(「エソミンT/15」ライオ
ン(株)製)*帯電防止剤(5) アルキルアミン系化合物(「エソミンS/15」ライオ
ン(株)製) 得られたカバーテープについて、下記の方法により低温
熱接着性、スリップステイック現象の有無及び透明性に
ついてそれぞれ評価した。その結果を表6〜10に示
す。
【0048】(1)低温熱接着性及びスリップステイッ
ク現象の有無 試料を300μのHIPSシート(住友化学社製「M5
83」)と3kg/cm2×1秒間でヒートシーラー(東洋精
器(株)製)にて熱接着した。この際、熱接着温度を1
20℃、140℃及び160℃に変えて各温度での熱接
着強度を測定した。
【0049】熱接着強度の測定は、JIS.K6854に準拠し
て行った。但し、試料は、15mm幅の短冊型に切断した
ものを用意し、剥離角度は180゜(試料を180゜に
折り曲げる)とし、剥離速度は300mm/分とした。
【0050】熱接着強度は、自記録式チャート紙に記録
したが、バラツキがみられるものは、スリップステイッ
ク現象を生じているものである。これをさらに確認する
ために熱接着した15mm幅の試料を手で一定の力で18
0度に剥離し、剥離状況を肉眼で観察した。判定基準と
しては、連続した一定の抵抗でスムースに剥離する場合
を「無し」とし、抵抗が不連続でぎくしゃくと剥離する
場合を「有り」とした。
【0051】また、市販品である比較例12〜14につ
いては、120〜160℃の低い熱接着温度ではバラツ
キのない安定した熱接着強度(500〜1500g/1
5mm幅)が得られなかったので、さらに180〜220
℃の高温で熱接着させた場合の熱接着強度も測定した。
【0052】(2)表面抵抗 表面抵抗計(三菱化学(株)製「MCPーHT25
0」)により、25℃で関係湿度35%雰囲気中で測定
した。測定は、外層面(外層フィルム層側)と内層面
(熱接着剤層側)の両面で行った。
【0053】(3)透明性 自記分光光度計((株)島津製作所製「MPS500
0」測定器)によって実施例1〜3及び比較例1〜14
のカバーテープの可視光線の透過率を測定した。
【0054】
【表6】
【0055】
【表7】
【0056】
【表8】
【0057】
【表9】
【0058】
【表10】
【0059】実施例1〜3及び比較例4〜7の結果か
ら、溶剤可溶解型ポリエステル樹脂にイソシアネート架
橋した接着強化層は低温熱接着性が良好であるのに対
し、比較例4〜7の接着強化層は低温熱接着性に劣るこ
とがわかる。
【0060】また、実施例1〜3の熱接着剤層は、低温
熱接着性に優れている溶剤可溶解型ポリアクリレート系
樹脂からなっており、これは120℃の低温で易開封性
能がある溶剤可溶解樹脂タイプである。これに対して、
従来品の比較例12〜13は180℃以上の熱接着温度
を必要とすることから、低温熱接着性能に劣る。特に、
比較例13は、スリップステイック現象が生じた。ま
た、比較例である従来品は、低温及び高温のいずれでも
十分な熱接着強度が得られなかった。
【0061】さらに、比較例1及び2からわかるよう
に、溶剤可溶解型ポリアクリレート系樹脂100重量部
(固形分)に対するテトラアルキルアンモニウムクロラ
イド(帯電防止剤)の添加量が2.5重量部未満(固形
分で)である樹脂組成物の場合には、表面抵抗(内層
面)が1014Ω/ cm2と大きく、帯電防止効果が認め
られない。一方、比較例3のように溶剤可溶解型ポリア
クリレート100重量部(固形分)に15.0重量部
(固形分で)を添加してなる樹脂組成物の場合では、表
面抵抗(内層面)が108Ω/cm2と比較的良好な性能を
示すものの、低温熱接着性は十分でない。これらに対
し、実施例1〜3の溶剤可溶解型ポリアクリレート系樹
脂100重量部(固形分)に対して 3.3〜13.3
重量部(固形分で)を添加した樹脂組成物においては、
低温熱接着性及び表面抵抗値が良好であることがわか
る。
【0062】比較例8〜11は、熱接着剤層において本
発明のテトラアルキルアンモニウムクロライドを使用し
ていないので、低温熱接着性に劣ることがわかる。
【0063】他方、エンボスキャリアーテープのキャビ
ティ内に、内容物である電子部品が所定の状態で収納さ
れているかどうか(収納の有無、収納の方向等)を目視
によって検査される。検査は、包装体のエンボスキャリ
アーテープ側からもカバーテープ側からも行えることが
好ましい。このため、カバーテープは透明性に優れてい
ることが要求されるが、従来品である比較例12〜14
の可視光透過率が80〜85%であるのに対し、実施例
1〜3はいずれも90%であって透明性に優れているこ
とがわかる。
【0064】以上の結果から明らかなように、本発明に
よるカバーテープは、低温熱接着性、表面抵抗(外層面
・内層面)、スリップステイック性、透明性の諸特性に
おいて、総合的に優れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明カバーテープの層構成を示す断面図であ
る。
【図2】本発明カバーテープをキャリアーテープに熱接
着した状態を示す概略図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外層フィルム層、補強フィルム層、接着強
    化層及び熱接着剤層を順次積層させたポリスチレン製エ
    ンボスキャリアーテープ用カバーテープであって、
    (a)接着強化層が、ポリエステル系樹脂を含む樹脂組
    成物から形成され、(b)熱接着剤層が、ポリアクリレ
    ート系樹脂及びテトラアルキルアンモニウムクロライド
    を含む樹脂組成物から形成されていることを特徴とする
    カバーテープ。
  2. 【請求項2】テトラアルキルアンモニウムクロライドに
    おいてそのアルキル基の少なくとも1つが炭素数12〜
    20である請求項1記載のカバーテープ。
  3. 【請求項3】テトラアルキルアンモニウムクロライド
    が、モノアルキルトリメチルアンモニウムクロライドで
    あって、そのアルキル基の炭素数が12〜20である請
    求項1記載のカバーテープ。
  4. 【請求項4】熱接着剤層が、ポリアクリレート系樹脂1
    00重量部(固形分)に対し、テトラアルキルアンモニ
    ウムクロライドを2.5〜14.0重量部(固形分)含
    む樹脂組成物から形成されている請求項1乃至3のいず
    れかに記載のカバーテープ。
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