JPH09271157A - カップ形多重無鉄心電機子コイルの製造方法 - Google Patents
カップ形多重無鉄心電機子コイルの製造方法Info
- Publication number
- JPH09271157A JPH09271157A JP10441096A JP10441096A JPH09271157A JP H09271157 A JPH09271157 A JP H09271157A JP 10441096 A JP10441096 A JP 10441096A JP 10441096 A JP10441096 A JP 10441096A JP H09271157 A JPH09271157 A JP H09271157A
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- Japan
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- coil
- winding
- segment
- cup
- commutator
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ３極以上の極数で、かつ多重で平板上に成形
した電機子コイルを中空円筒状に巻回成形してなるカッ
プ形多重無鉄心電機子におけるコイルの製造方法におい
て、コイルの巻線数を増加し、モータの回転効率を向上
する。 【構成】 六角形亀甲形巻型にコイルを巻きつけなが
ら、各セグメントに対応した位置でタップ線を出し、六
角形の螺旋状コイル線輪を形成し、次に巻型から抜き取
り、押圧により平板状コイル線輪に成形し、これを円筒
状に二重以上に巻き付け成形してカップ形無鉄心電機子
に形成し、各タップを中間で切断して各セグメントの内
層部分と外層部分を直列に結線し、各セグメントごとに
コミュテータ切片に接続する。
した電機子コイルを中空円筒状に巻回成形してなるカッ
プ形多重無鉄心電機子におけるコイルの製造方法におい
て、コイルの巻線数を増加し、モータの回転効率を向上
する。 【構成】 六角形亀甲形巻型にコイルを巻きつけなが
ら、各セグメントに対応した位置でタップ線を出し、六
角形の螺旋状コイル線輪を形成し、次に巻型から抜き取
り、押圧により平板状コイル線輪に成形し、これを円筒
状に二重以上に巻き付け成形してカップ形無鉄心電機子
に形成し、各タップを中間で切断して各セグメントの内
層部分と外層部分を直列に結線し、各セグメントごとに
コミュテータ切片に接続する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、カップ形無鉄心モータ
の電機子コイルの製造方法に関するものである。
の電機子コイルの製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術および課題】カップ形円筒無鉄心モータ
は、ロータに鉄心がないためロータ電機子の慣性モーメ
ントが非常に小さく、コギングがなく、さらに高効率で
小型大出力である等の特徴をもち、種々の巻線方法が提
案されている。従来の亀甲形カップ形電機子コイルの１
つの製造方法としては、図２(d)に示すように断面形状
が六角形で亀甲形の巻枠３に、所定の径の自己融着性マ
グネットワイヤー１を巻回し、所定の区分に分け、タッ
プ出しながら巻装する。次にタップ出しを行った六角形
状中空コイルの陵を除く相対向する二面を接着テープ２
等で貼り付け、コイルの固定保持をして巻枠から取り外
す。
は、ロータに鉄心がないためロータ電機子の慣性モーメ
ントが非常に小さく、コギングがなく、さらに高効率で
小型大出力である等の特徴をもち、種々の巻線方法が提
案されている。従来の亀甲形カップ形電機子コイルの１
つの製造方法としては、図２(d)に示すように断面形状
が六角形で亀甲形の巻枠３に、所定の径の自己融着性マ
グネットワイヤー１を巻回し、所定の区分に分け、タッ
プ出しながら巻装する。次にタップ出しを行った六角形
状中空コイルの陵を除く相対向する二面を接着テープ２
等で貼り付け、コイルの固定保持をして巻枠から取り外
す。
【０００３】この取り外した中空六角形の仮コイルを偏
平化し、そのままでは形が潰れるので加熱プレスする
(e)。この偏平コイルを所定の径の芯金に巻回し、ロー
ル化して中空円筒コイルを作る(f)。偏平コイル時の両
端部を固定し、ベーキングにより中空円筒形状で固め
る。そしてそれぞれのタップを捻って結び、中空無鉄心
電機子が形成される。
平化し、そのままでは形が潰れるので加熱プレスする
(e)。この偏平コイルを所定の径の芯金に巻回し、ロー
ル化して中空円筒コイルを作る(f)。偏平コイル時の両
端部を固定し、ベーキングにより中空円筒形状で固め
る。そしてそれぞれのタップを捻って結び、中空無鉄心
電機子が形成される。
【０００４】しかしながらこのような構造においては、
コイルは界磁マグネットとハウジングの間に間挿される
ため、その厚みは制限されており、自由に巻回できない
という欠点があった。コアレスモータを小型化する上
で、界磁マグネットは希土類マグネットの採用によりエ
ネルギー積がかなり向上したが、コイル側の回転子の起
磁力はあまり向上していない。
コイルは界磁マグネットとハウジングの間に間挿される
ため、その厚みは制限されており、自由に巻回できない
という欠点があった。コアレスモータを小型化する上
で、界磁マグネットは希土類マグネットの採用によりエ
ネルギー積がかなり向上したが、コイル側の回転子の起
磁力はあまり向上していない。
【０００５】すなわち小型化する上で磁気装荷は改善で
きたが電気装荷は改善できず、モータ出力の向上は磁気
装荷と電気装荷の比率のバランスがとれていないと最適
設計とならない。したがってマグネットとハウジングと
の間の空隙長を適度に広げ、コイルの銅量を増やすため
に円筒状コイルの放射方向の肉厚をいかに厚くすること
が大きな課題であった。
きたが電気装荷は改善できず、モータ出力の向上は磁気
装荷と電気装荷の比率のバランスがとれていないと最適
設計とならない。したがってマグネットとハウジングと
の間の空隙長を適度に広げ、コイルの銅量を増やすため
に円筒状コイルの放射方向の肉厚をいかに厚くすること
が大きな課題であった。
【０００６】ところで、カップ形円筒無鉄心モータの電
機子巻線においては、コイルの巻線数を増加するために
個々の成形体の口径を変えて一方を他方の中にはめ込む
２層構造のロータ電機子が提案されている。図３はその
実例であるが、二個の口径の異なるコイルを重ね合わせ
るために、内径，外径公差を精度良く仕上げる必要があ
り、内層コイルと外層コイルとの挿入時の接触により、
電気的短絡が発生する問題があった(特開昭53-55716号
参照)。本発明は、さらにコイルの巻線数を増加し、モ
ータの回転効率を向上することを目的とする。
機子巻線においては、コイルの巻線数を増加するために
個々の成形体の口径を変えて一方を他方の中にはめ込む
２層構造のロータ電機子が提案されている。図３はその
実例であるが、二個の口径の異なるコイルを重ね合わせ
るために、内径，外径公差を精度良く仕上げる必要があ
り、内層コイルと外層コイルとの挿入時の接触により、
電気的短絡が発生する問題があった(特開昭53-55716号
参照)。本発明は、さらにコイルの巻線数を増加し、モ
ータの回転効率を向上することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、六角形状に巻
回したコイルを帯状に巻き数を増加するために螺旋状に
多重巻きするものであり、六角形亀甲形巻型にコイルを
巻きつけながら、各セグメントに対応した位置でタップ
線を出し、六角形の螺旋状コイル線輪を形成し、次に巻
型から抜き取り、押圧により平板状コイル線輪に成形
し、これを円筒状に二重以上に巻き付け成形してカップ
形無鉄心電機子に形成し、各タップを中間で切断して各
セグメントの内層部分と外層部分を直列に結線し、各セ
グメントごとにコミュテータ切片に接続する。
回したコイルを帯状に巻き数を増加するために螺旋状に
多重巻きするものであり、六角形亀甲形巻型にコイルを
巻きつけながら、各セグメントに対応した位置でタップ
線を出し、六角形の螺旋状コイル線輪を形成し、次に巻
型から抜き取り、押圧により平板状コイル線輪に成形
し、これを円筒状に二重以上に巻き付け成形してカップ
形無鉄心電機子に形成し、各タップを中間で切断して各
セグメントの内層部分と外層部分を直列に結線し、各セ
グメントごとにコミュテータ切片に接続する。
【０００８】
【実施例】本発明の実施例として、コイルの線径は0.05
mmのものを使用し、３セグメントとして中間にコイルタ
ップ部分を引出し、二重に巻回した。図１(a)はその中
空円筒コイルの斜視図である。次にこのタップ部分を中
間で切断し、図１(b)に示すように１セグメント目の内
層の巻終わりlを、その外層の巻始めmに結線し、この巻
終わりnを、コミュテータ切片ｘとの接続を介して、２
セグメント目の内層の巻始めoに結線し、次に２セグメ
ント目の内層の巻終わりpを、その外層の巻始めqに結線
していく。同様にしてq-r−コミュテータ切片ｙ−s-t−
u-v−コミュテータ切片ｚ−wと結線する。このように各
セグメントの内層，外層を直列に結線していくことによ
り、多重亀甲形中空円筒コイルが形成される。図２(c)
はその結線方法の模式図である。
mmのものを使用し、３セグメントとして中間にコイルタ
ップ部分を引出し、二重に巻回した。図１(a)はその中
空円筒コイルの斜視図である。次にこのタップ部分を中
間で切断し、図１(b)に示すように１セグメント目の内
層の巻終わりlを、その外層の巻始めmに結線し、この巻
終わりnを、コミュテータ切片ｘとの接続を介して、２
セグメント目の内層の巻始めoに結線し、次に２セグメ
ント目の内層の巻終わりpを、その外層の巻始めqに結線
していく。同様にしてq-r−コミュテータ切片ｙ−s-t−
u-v−コミュテータ切片ｚ−wと結線する。このように各
セグメントの内層，外層を直列に結線していくことによ
り、多重亀甲形中空円筒コイルが形成される。図２(c)
はその結線方法の模式図である。
【０００９】このコイルを使用し、直径4.2mmのコアレ
スモータを完成した後、モータとしての性能を確認した
結果、表１に示すようなモータ特性が得られた。比較例
としては同径の従来の巻回方法による一層巻きコアレス
モータとの例を示し、表から明らかなように従来例と比
較して10〜20％の特性向上が得られた。
スモータを完成した後、モータとしての性能を確認した
結果、表１に示すようなモータ特性が得られた。比較例
としては同径の従来の巻回方法による一層巻きコアレス
モータとの例を示し、表から明らかなように従来例と比
較して10〜20％の特性向上が得られた。
【００１０】
【表１】
【００１１】
【発明の効果】本発明により、コイルの巻数を増加する
ことができるために、磁気装荷と電気装荷の比率のバラ
ンスが改善でき、モータ出力の向上が実現され、また円
筒型六角形亀甲形コイルの母線方向にコイル線輪の一辺
を一致することで、モータの有効磁界を最大にすること
ができ、コイル自体の剛性も向上した。また直列結線に
より、コイル電流の低減化ができた。
ことができるために、磁気装荷と電気装荷の比率のバラ
ンスが改善でき、モータ出力の向上が実現され、また円
筒型六角形亀甲形コイルの母線方向にコイル線輪の一辺
を一致することで、モータの有効磁界を最大にすること
ができ、コイル自体の剛性も向上した。また直列結線に
より、コイル電流の低減化ができた。
【図１】本発明によるカップ形円筒多重無鉄心電機子の
態様図。
態様図。
【図２】亀甲形カップ形電機子コイルの製造方法を示す
概略図。
概略図。
【図３】従来の２層構造のロータ電機子の斜視図。
１ マグネットワイヤー ２ 接着テープ ３ 巻枠 ４ 内層コイル ５ 外層コイル ｘ，ｙ，ｚ コミュテータ切片
Claims (1)
- 【請求項１】 ３極以上の極数で、かつ多重で平板上に
成形した電機子コイルを中空円筒状に巻回成形してなる
カップ形多重無鉄心電機子におけるコイルの製造方法に
おいて、六角形亀甲形巻型にコイルを巻きつけながら、
各セグメントに対応した位置でタップ線を出し、六角形
の螺旋状コイル線輪を形成し、次に巻型から抜き取り、
押圧により平板状コイル線輪に成形し、これを円筒状に
二重以上に巻き付け成形してカップ形無鉄心電機子に形
成し、各タップを中間で切断して各セグメントの内層部
分と外層部分を直列に結線し、各セグメントごとにコミ
ュテータ切片に接続することを特徴としたカップ形多重
無鉄心電機子コイルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10441096A JPH09271157A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | カップ形多重無鉄心電機子コイルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10441096A JPH09271157A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | カップ形多重無鉄心電機子コイルの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09271157A true JPH09271157A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=14379944
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10441096A Withdrawn JPH09271157A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | カップ形多重無鉄心電機子コイルの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09271157A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6958564B2 (en) * | 2004-02-24 | 2005-10-25 | Thingap Corporation | Armature with unitary coil and commutator |
| WO2007029563A1 (ja) * | 2005-09-07 | 2007-03-15 | Mitsuba Corporation | 電動パワーステアリング装置用モータ |
| JP2007306790A (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Dr Fritz Faulhaber Gmbh & Co Kg | カップ状電機子コイル体 |
| WO2016143153A1 (ja) * | 2015-06-18 | 2016-09-15 | 株式会社林工業所 | 電気エネルギーと機械エネルギーとを変換する電気機械装置用のコイル、その製造方法、及びコイルのティースに対する組付方法 |
| JP2019054628A (ja) * | 2017-09-14 | 2019-04-04 | キヤノンプレシジョン株式会社 | コアレスモータ |
| CN109687617A (zh) * | 2017-10-18 | 2019-04-26 | 上海鸣志电器股份有限公司 | 一种轴向分段的空心杯绕组 |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP10441096A patent/JPH09271157A/ja not_active Withdrawn
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6958564B2 (en) * | 2004-02-24 | 2005-10-25 | Thingap Corporation | Armature with unitary coil and commutator |
| WO2007029563A1 (ja) * | 2005-09-07 | 2007-03-15 | Mitsuba Corporation | 電動パワーステアリング装置用モータ |
| JPWO2007029563A1 (ja) * | 2005-09-07 | 2009-03-19 | 株式会社ミツバ | 電動パワーステアリング装置用モータ |
| JP2007306790A (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Dr Fritz Faulhaber Gmbh & Co Kg | カップ状電機子コイル体 |
| JP6002358B1 (ja) * | 2015-06-18 | 2016-10-05 | 株式会社林工業所 | 電気エネルギーと機械エネルギーとを変換する電気機械装置用の電機子、及びその製造方法 |
| WO2016147863A1 (ja) * | 2015-06-18 | 2016-09-22 | 株式会社林工業所 | 電気エネルギーと機械エネルギーとを変換する電気機械装置用の電機子、及びその製造方法 |
| WO2016143153A1 (ja) * | 2015-06-18 | 2016-09-15 | 株式会社林工業所 | 電気エネルギーと機械エネルギーとを変換する電気機械装置用のコイル、その製造方法、及びコイルのティースに対する組付方法 |
| KR101829295B1 (ko) * | 2015-06-18 | 2018-02-14 | 가부시키가이샤 하야시고교쇼 | 전기 에너지와 기계 에너지를 변환하는 전기 기계 장치용의 전기자, 및 그 제조 방법 |
| US10170963B2 (en) | 2015-06-18 | 2019-01-01 | Hayashi Industry Co., Ltd. | Armature for electromechanical device which converts electrical energy and mechanical energy, and method for manufacturing same |
| US10447125B2 (en) | 2015-06-18 | 2019-10-15 | Hayashi Industry Co., Ltd. | Tool for holdling coil for electromechanical device for converting electrical energy and mechanical energy |
| JP2019054628A (ja) * | 2017-09-14 | 2019-04-04 | キヤノンプレシジョン株式会社 | コアレスモータ |
| CN109687617A (zh) * | 2017-10-18 | 2019-04-26 | 上海鸣志电器股份有限公司 | 一种轴向分段的空心杯绕组 |
| CN109687617B (zh) * | 2017-10-18 | 2024-05-14 | 上海鸣志电器股份有限公司 | 一种轴向分段的空心杯绕组 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030603 |