JPH09269723A - 運動知覚制御装置 - Google Patents

運動知覚制御装置

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JPH09269723A
JPH09269723A JP7989296A JP7989296A JPH09269723A JP H09269723 A JPH09269723 A JP H09269723A JP 7989296 A JP7989296 A JP 7989296A JP 7989296 A JP7989296 A JP 7989296A JP H09269723 A JPH09269723 A JP H09269723A
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JP
Japan
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image
visual information
motion perception
motion
control device
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Application number
JP7989296A
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English (en)
Inventor
Shinji Nakamura
信次 中村
Shinsuke Shimojo
信輔 下條
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピード感を増長したり、シミュレータ酔い
を防止する。 【解決手段】 操縦者は、左右異なる偏光メガネ1を装
着し、リアプロジェクションスクリーン3に呈示される
左右異なる映像を見る。これによって、3次元映像が見
られる。この映像には、運転に伴う流動視野の他に、制
御用の画像パターンが付加されている。すなわち、流動
視野の移動に対し、逆方向に微動する画像パターンまた
は同方向に同期して微動する画像パターンが付加されて
いる。逆方向の画像パターンの付加によって、スピード
感を増長でき、同方向の画像パターンの付加によってシ
ミュレータ酔いの発生を防止できる。また、流動視野の
手前または奥に静止する画像パターンを付加することに
よっても同様の効果を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人の運動知覚を制
御する運動知覚制御装置、例えば移動体の操縦を疑似体
験するドライビングシミュレータ装置に適用されるもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、人の視覚等に所定の刺激を与
えることによって、運動知覚を制御し、実際とは異なる
運動状態を模擬体験させる運動知覚制御装置が知られて
いる。
【0003】このようなものの1つとして、ドライビン
グシミュレータがあり、ドライブテクニック向上のため
のトレーニングや、テストのために利用されている。こ
のドライビングシミュレータでは、車両の走行に伴う風
景(流動視野)をアクセル、ブレーキ、ステアリング操
作に基づき、実際の走行と同様に変化するように制御し
て、操縦者の運動知覚を制御して車両の操縦を模擬す
る。
【0004】特開平5−224585号公報に記載のド
ライビングシミュレータでは、操縦者にスピード感(臨
場感)を実感させるために、操縦者の視野全体を覆う形
で3面マルチスクリーンを設け、ここに画像を表示して
いる。
【0005】このように、表示画像で周囲を覆うことに
よって画像が3次元的になり、より実際の走行に近い状
況を構築することができる。従って、より臨場感のある
操縦模擬が行える。
【0006】なお、ゲームセンターにおけるドライビン
グゲームにも上述のドライビングシミュレータと同様の
ものが利用されるようになってきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ドライビング
シミュレータにおける画像が、現実のものに近づき臨場
感が増すに従って、シミュレータ酔いが発生するように
なってきた。すなわち、臨場感の高いシミュレータを操
作すると、操縦者(同乗の観察者も同様)が車酔いと同
様のシミュレータ酔いを起こし、気分が悪くなってしま
うという問題点があった。
【0008】このシミュレータ酔いは、視覚に基づき再
構成された自己身体運動の感覚と、三半規管による平衡
感覚の不一致が原因となっていると考えられる(松永、
武田「動揺病と宇宙酔い」耳鼻臨床Vol.81,p.
1095−1120,1988参照)。従って、操縦席
を機械的に動かして、加速度も与えることによって、シ
ミュレータ酔いを防止できると考えられる。しかし、こ
のような装置は、非常に大規模になってしまい、現実的
ではない。そこで、もっと簡易な方法で、シミュレータ
酔いを防止できる装置が望まれている。
【0009】また、十分な臨場感を得るには、操縦者の
周囲を取り囲む大規模な画面が必要になる。そこで、よ
り簡易な装置で、十分な臨場感が得られる装置が望まれ
ていた。
【0010】本発明は、上記問題点を解決することを課
題としてなされたものであり、制御用の画像を付加する
という簡単な手段で、人の運動知覚を制御する運動知覚
制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、人間の運動知
覚を視覚刺激により制御する運動知覚制御装置であっ
て、第1の視覚情報を画像表示する画像表示手段と、前
記第1の視覚情報に対して視覚的な遠近感を設けて、相
対的に運動する制御用の第2の視覚情報を画像表示する
制御用画像表示手段と、を具備することを特徴とする。
【0012】第1の視覚情報を表示することによって、
これを見ている者は、この画像の中での本人の運動状態
を知覚する。例えば、車載カメラから得た映像を表示す
れば、これを見ている者は自分が運転しており、このた
めに風景が前から後ろに向けて流れていると感じる。
【0013】ここで、この第1の視覚情報に対し、視覚
的な遠近感を設けて、第2の視覚情報を表示し、この第
2の視覚情報を前記第1の視覚情報に対し、相対的に運
動させると、これを見ている者は、この第2の視覚情報
も考慮して、自分の状態を判断する。従って、この存在
による視覚刺激により人間の運動知覚に変化が与えられ
る。そこで、この第2の視覚刺激の第1の視覚情報に対
する相対的な運動により、人間の運動知覚を制御するこ
とができる。例えば、同じ第1の視覚情報を表示してお
きながらスピードを早く感じさせたり、遅く感じさせた
りすることができる。
【0014】また、他の発明は、前記第1の視覚情報が
流動画像であり、前記第2の視覚情報が前記第1の視覚
情報に対し流動方向あるいは流動速度の異なる流動画像
であることを特徴とする。
【0015】このように、第1の視覚情報が流動画像、
第2の視覚情報を第1の視覚情報に対し流動方向あるい
は流動速度の異なる流動画像とすることで、第1の視覚
情報と第2の視覚情報が相対的に運動する。従って、こ
れを見ている者は、2つの相対的に移動する視覚情報と
自分という3つの関係を調整することになる。そこで、
画像の内容や相対的な移動速度によって、見ている者の
運動知覚を制御可能である。
【0016】また、さらに他の発明は、前記第1の視覚
情報が流動画像であり、前記第2の視覚情報が静止画像
であることを特徴とする。
【0017】このように、第1の視覚情報を流動画像、
第2の視覚情報を静止画像とすることでも、第1の視覚
情報と第2の視覚情報の相対的運動が可能である。従っ
て、見ている者は、視界の中に静止しているものがある
という前提で、自分の運動状態を知覚することになる。
従って、第2の視覚情報を加えることで、運動知覚を制
御可能である。また、第2の視覚情報を静止画像とする
ことで、第2の視覚情報を表示する装置が簡易な装置で
可能である。
【0018】また、さらに他の発明は、前記第2の視覚
情報が前記第1の視覚情報に対して、視覚的に手前で前
記第1の視覚情報の流動方向と同方向に微速で流動する
流動画像であることを特徴とする。
【0019】前記第2の視覚情報が前記第1の視覚情報
に対して、視覚的に手前で前記第1の視覚情報の流動方
向と同方向に微速で流動する流動画像とすることで、運
動知覚が抑制される。例えば、車載カメラで得た流動画
像を第1の視覚情報として、表示すると、これを見てい
る者は、第1の視覚情報の流動速度で、自分が移動して
いるように感じる。ところが、この画像の手前にゆっく
り前方から後方に移動する物体を表示すると、この物体
の動きも考慮して自分の運動状態を知覚することにな
り、第1の視覚情報の流動速度が比較的遅く感じられる
ことになる。
【0020】また、さらに他の発明は、前記第2の視覚
情報が前記第1の視覚情報に対して、視覚的に手前で前
記第1の視覚情報を流動方向と逆方向に微速で流動する
流動画像であることを特徴とする。
【0021】このように、第2の視覚情報が前記第1の
視覚情報に対して、視覚的に手前で前記第1の視覚情報
の流動方向と逆方向に微速で流動する流動画像とするこ
とで、上記の場合と反対に、運動知覚が促進される。
【0022】また、さらに他の発明は、前記第2の視覚
情報が前記第1の視覚情報に対して、視覚的に手前で静
止した静止画像であることを特徴とする。
【0023】前記第2の視覚情報が前記第1の視覚情報
に対して視覚的に手前で静止した静止画像とすることに
よっても、運動知覚が促進される。
【0024】また、さらに他の発明は、前記第2の視覚
情報が前記第1の視覚情報に対して、視覚的に奥で静止
した静止画像であることを特徴とする。
【0025】前記第2の視覚情報が前記第1の視覚情報
に対して、視覚的に奥で静止した静止画像とすること
で、手前に表示される場合と反対に運動知覚が抑制され
る。
【0026】また、さらに他の発明は、運動知覚制御装
置が移動体の操縦を疑似体験する移動体のドライビング
シミュレータ装置に適用される運動知覚制御装置であっ
て、移動体の移動に伴う模擬画像を表示する模擬画像表
示手段と、この模擬画像に対し相対的に移動する制御用
の画像パターンを表示する制御用画像パターン表示手段
と、を具備することを特徴とする。
【0027】このように、模擬画像と相対速度を持つ制
御用の画像パターンを呈示すると、操縦者は、これによ
って通常の場合と異なる自己運動感覚を得る。そこで、
制御用画像パターンの運動を制御することによって、よ
り強い臨場感を生起させたり、シミュレータ酔いの発生
を防止したりすることができる。
【0028】また、さらに他の発明は、両画像を同一の
画像に合成して表示する3次元画像表示手段であること
を特徴とする。
【0029】3次元画像を表示することによって、小さ
な画面でも十分な臨場感を得ることができ、より安価
で、小型なシミュレーション装置を得ることができる。
【0030】また、さらに他の発明は、上記模擬画像表
示手段および制御用画像表示手段は、同一の映像に合成
して表示するものであり、合成した画像を右目用の画像
と、左目用の画像に分け、操縦者に別個に見せることに
よって、3次元画像を形成することを特徴とする。
【0031】このような装置によって、簡易な装置で、
3次元画像を表示することができる。
【0032】また、さらに他の発明は、上記制御用画像
表示手段により表示される画像パターンは、模擬画像の
手前側に位置することを特徴とする。
【0033】手前側に制御用画像を呈示することによっ
て、非常に効果的に、感覚の刺激が行え、微速または停
止状態の制御用画像パターンの呈示で、スピード感の向
上や、シミュレータ酔いの発生防止を図ることができ
る。
【0034】また、さらに他の発明は、上記制御画像パ
ターンは、模擬画像の運動方向とは逆方向に移動するこ
とを特徴とする。
【0035】このような制御画像パターンを表示するこ
とによって、操縦者は、強い自己運動感覚を得、スピー
ド感が増長され、より臨場感のある疑似体験ができる。
【0036】また、さらに他の発明は、上記制御画像パ
ターンは、模擬画像の運動方向と同方向に移動すること
を特徴とする。
【0037】これによって、操縦者の自己運動感覚が抑
制され、画像から再構築される運動と、実際の静止状態
との感覚のずれが少なくなる。これによって、シミュレ
ータ酔いの発生を防止することができる。
【0038】また、さらに他の発明は、前記制御画像パ
ターンは、模擬画像の手前側に位置し、模擬画像の運動
方向とは逆方向に移動することを特徴とする。
【0039】前記制御画像パターンが模擬画像の手前側
で模擬画像の運動方向と同方向に移動することで、運動
知覚が抑制される。このことにより、シミュレータ酔い
が防止可能である。
【0040】また、さらに他の発明は、前記制御画像パ
ターンは、模擬画像の手前側に位置し、模擬画像の運動
方向とは逆方向に移動することを特徴とする。
【0041】前記制御画像パターンが、模擬画像の手前
側で模擬画像の運動方向とは逆方向に移動することで、
運動知覚が促進される。このことより、シミュレーショ
ンの臨場感の向上が可能である。
【0042】また、さらに他の発明は、前記制御画像パ
ターンは、模擬画像の奥側に位置し、静止画像であるこ
とを特徴とする。
【0043】前記制御画像パターンが、模擬画像の奥側
で静止することで、運動知覚が抑制される。このことに
より、シミュレータ酔いが防止可能である。
【0044】また、さらに他の発明は、前記制御画像パ
ターンは、模擬画像の手前側に位置し、静止画像である
ことを特徴とする。
【0045】前記制御画像パターンが、模擬画像の手前
で静止することで、運動知覚が促進される。このことに
より、シミュレーションの臨場感の向上が可能である。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明に好適な実施の形態
について、図面に基づいて説明する。
【0047】「構成」図1に、本実施形態の全体構成を
示す。ドライビングシミュレータによって模擬体験する
操縦者は、右目と左目とで偏光特性の異なる偏光メガネ
1をかける。操縦者の前(視野より下)には、アクセ
ル、ブレーキ、ステアリング操作を検出する反応測定機
器2が設けられる。一方、操縦者の前方(前方視野をほ
ぼ覆う)には、後方からの投写映像を表示するリアプロ
ジェクションスクリーン3が設けられている。
【0048】リアプロジェクションスクリーン3の後方
には、右目用の映像投写のために、射出する光を所定の
偏光にする偏光フィルタ4、投写映像を投射するビデオ
プロジェクタ5、映像データをビデオプロジェクタ用に
信号に変換するグラフィックボード6が設けられてい
る。また、左目用の映像投写のため、右目用と同様の機
能を有する偏光フィルタ7、ビデオプロジェクタ8、グ
ラフィックボード9が設けられている。なお、偏光フィ
ルタ7は、偏光フィルタ4とは異なる偏光にするフィル
タである。
【0049】そして、これらの右目および左目用の映像
投写の装置を制御するために、刺激呈示用コンピュータ
10が設けられ、この刺激呈示用コンピュータ10に、
映像の元になるデータを記憶するデータ記録機器11が
接続されている。
【0050】そして、これらは別個の偏光フィルタ4、
7と偏光メガネ1を介し、それぞれ別個に操縦者の目に
入る。すなわち、右目用の画像は、右目のみに入射し、
左目用の画像は左目のみに入射する。また、右目用の画
像と、左目用の画像は、表示する像について、その奥行
きに見合った量だけずらしてある。そこで、操縦者は、
リアプロジェクションスクリーン3に表示される画像を
3次元立体画像として捉えることになる。
【0051】「基本動作」実際にこの装置を使用する場
合には、偏光メガネ1を装着した状態で、操縦者が操縦
席に着席する。この状態で、刺激呈示用コンピュータ1
0は、データ記録機器11から読み出したデータに基づ
き、初期の画像をリアプロジェクションスクリーン3に
表示する。
【0052】この状態で、操縦者が、アクセル、ブレー
キ、ステアリング操作を行うことによって、この信号が
反応測定機器2を介し、刺激呈示用コンピュータ10に
供給される。刺激呈示用コンピュータ10は、入力信号
に応じて、車両が走行している場合と同様の画像を作成
し、これをリアプロジェクションスクリーン3に表示さ
せる。そこで、操縦者は、運転を模擬することができ
る。
【0053】「表示内容と効果」ここで、人間の運動知
覚に関する基礎実験の結果から、通常のドライビングシ
ミュレータの模擬画像(流動視野)の手前もしくは奥
に、流動視野の動きに同期して、流動視野に対し、相対
的に移動する制御用画像パターンを付加することで、見
ている者の運動知覚を制御できることが分かった。
【0054】(i)流動視野の手前に逆方向微速移動の
制御用画像パターンを呈示 まず、流動視野の手前に、流動視野とは逆方向に微速
(流動視野の速度の約5%)で運動する制御用画像パタ
ーンの視覚刺激を付加すると、非常に強い自己運動感覚
(自分の体が実際に動いている感覚=スピード感または
臨場感)が誘導できることが分かった。
【0055】(ii)流動視野の手前に同方向微速移動
の制御用画像パターンを呈示 また、流動視野の手前の視覚刺激(制御用画像パター
ン)が、流動視野と同方向に低速(流動視野速度の約1
0%)で運動する場合には、自己運動感覚が抑制され
る。そして、このような画像パターンの付加によって、
シミュレータ酔いが生起しにくくなることも観察され
た。
【0056】(iii)流動視野の手前に静止の制御用
画像パターンを呈示 流動視野の手前に静止の制御用画像パターンを付加する
と、上述の(i)と同様に、自己運動感覚が促進され、
スピード感を向上できることが分かった。このような静
止画像は、これを呈示するための構成が非常に簡単でよ
いというメリットがある。
【0057】(iv)流動視野の奥に静止の制御用画像
パターンを呈示 流動視野の奥に静止の制御用画像パターンを付加する
と、上記(iii)の手前に付加した場合と反対に、自
己運動知覚が抑制される。従って、この手法によって、
簡単な構成で、シミュレータ酔いを起きにくくできる。
なお、流動視野の奥の制御用画像パターンは、微速であ
れば移動してもよい。
【0058】このように、本実施形態の装置において
は、このような視覚刺激の画像パターンを通常の流動画
像に付加して表示する。
【0059】すなわち、図2に示すように、白い○(図
においては●で示す)のドットパターンを手前に表示
し、これを上述のように、微速で移動または静止させ
る。また、図3に示すように、同様のドットパターンを
流動視野の奥に呈示する。
【0060】これによって、操縦者の運動知覚を制御
し、小さなスクリーンでも十分な臨場感を持ったドライ
ビングシミュレータを構築することができる。また、シ
ミュレータ酔いを防止することもできる。
【0061】なお、制御用画像パターンは、ドットパタ
ーンに限られるものではなく、どのようなものでもよ
い。例えば、車両のフロント部分の映像を動かしてもよ
いし、遠くの家などの画像としてもよい。
【0062】「画像パターンの呈示の処理」上述のよう
なドットパターンの呈示は、常時行う必要はない。図4
に、手前に微速で移動する制御用画像パターンを呈示す
る処理のフローチャートを示す。
【0063】まず、反応測定機器2の測定結果に基づき
模擬車両の運動状態を取り込む(S11)。そして、車
両の横方向への運動が設定値以上かを判定する(S1
2)。
【0064】S12において、NOであれば、定常走行
状態を模擬している。このような場合には、シミュレー
タ酔いは起きにくく、シミュレータの臨場感を促進する
ために、操縦者により強い自己運動感覚を誘導すること
が好ましい。そこで、流動視野の手前に呈示する刺激の
運動速度を 運動速度=流動視野速度×(−0.05) で算出する(S13)。
【0065】一方、S12において、YESであれば、
模擬している車両が左右に大きく蛇行していたり、急な
旋回を行っている。このような状況では、シミュレータ
酔いが生起されやすい。そこで、流動視野の手前に呈示
する刺激の運動速度を 運動速度=流動視野速度×0.1 で算出する(S14)。
【0066】このようにして、流動視野の手前に呈示す
る画像パターンの運動速度が決定された場合には、これ
に基づいて、流動視野およびその手前の画像パターンに
ついての画像を作成する(S15)。そして、作成され
た画像をグラフィックボード6、9、ビデオプロジェク
タ5、8、偏光フィルタ4、7を介し、リアプロジェク
ションスクリーン3に投写表示する。
【0067】これによって、定常運転時は、流動視野の
手前に流動視野と同期して逆方向に移動する刺激が付加
され、これによってスピード感が高められ、より臨場感
のある模擬操縦が行える。また、カーブなどでは、流動
視野の手前に流動視野と同期して同方向に移動する刺激
が付加され、これによってシミュレータ酔いの発生を防
止して、模擬操縦が行える。
【0068】なお、この例では、流動視野の手前に呈示
する刺激を2種類としたが、模擬車両の運動状態の判定
を3段階(またはそれ以上)とし、流動視野の手前に呈
示する刺激同流動視野と同一速度とする領域を設けた
り、これを表示しない領域を設けたりしてもよい。
【0069】次に、制御用画像パターンとして、静止画
像を用いる場合のフローチャートを図5に示す。この場
合、図4のS13に代えてS23が採用され、S14に
代えてS24が採用される。すなわち、S12におい
て、車両の横方向への運動が設定値を超えていなかった
場合には、流動視野の手前に、静止の制御用画像パター
ンを呈示する。これによって、スピード感が高められ
る。一方、S12において、車両の横方向への運動が設
定値以上であった場合には、流動視野の奥に静止の制御
用画像パターンを呈示する。これによって、シミュレー
タ酔いの発生を防止できる。特に、静止画像の呈示は、
そのための構成が非常に簡単であり、簡易な機構で上記
効果が得られるというメリットがある。
【0070】なお、微動する画像を呈示するか、静止画
像を呈示するかは、ドライビングシミュレータに対する
要求に従って、適宜選択すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の全体構成を示す図である。
【図2】 流動画像の手前に制御用画像パターンを付加
した場合の表示状態を示す図である。
【図3】 流動画像の奥に制御用画像パターンを付加し
た場合の表示状態を示す図である。
【図4】 微動する制御用画像パターンを付加するため
の動作を示すフローチャートである。
【図5】 静止する制御用画像パターンを付加するため
の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 偏光メガネ、2 反応測定機器、3 リアプロジェ
クションスクリーン、4,7 偏光フィルタ、5,8
ビデオプロジェクタ、6,9 グラフィックボード、1
0 刺激呈示用コンピュータ、11 データ記録機器。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人間の運動知覚を視覚刺激により制御す
    る運動知覚制御装置であって、 第1の視覚情報を画像表示する画像表示手段と、 前記第1の視覚情報に対して視覚的な遠近感を設けて、
    相対的に運動する制御用の第2の視覚情報を画像表示す
    る制御用画像表示手段と、を具備することを特徴とする
    運動知覚制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、 前記第1の視覚情報が流動画像であり、 前記第2の視覚情報が前記第1の視覚情報に対し流動方
    向あるいは流動速度の異なる流動画像であることを特徴
    とする運動知覚制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の装置において、 前記第1の視覚情報が流動画像であり、 前記第2の視覚情報が静止画像であることを特徴とする
    運動知覚制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の装置において、 前記第2の視覚情報が前記第1の視覚情報に対して、視
    覚的に手前で前記第1の視覚情報の流動方向と同方向に
    微速で流動する流動画像であることを特徴とする運動知
    覚制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の装置において、 前記第2の視覚情報が前記第1の視覚情報に対して、視
    覚的に手前で前記第1の視覚情報を流動方向と逆方向に
    微速で流動する流動画像であることを特徴とする運動知
    覚制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の装置において、 前記第2の視覚情報が前記第1の視覚情報に対して、視
    覚的に手前で静止した静止画像であることを特徴とする
    運動知覚制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の装置において、 前記第2の視覚情報が前記第1の視覚情報に対して、視
    覚的に奥で静止した静止画像であることを特徴とする運
    動知覚制御装置。
  8. 【請求項8】 移動体の操縦を疑似体験する移動体のド
    ライビングシミュレータ装置に適用される運動知覚制御
    装置であって、 移動体の移動に伴う模擬画像を表示する模擬画像表示手
    段と、 この模擬画像に対して相対的に移動する制御用の画像パ
    ターンを表示する制御用画像パターン表示手段と、を具
    備することを特徴とする運動知覚制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の装置において、 前記模擬画像表示手段及び制御用画像パターン表示手段
    は、両画像を同一の画像に合成して表示する3次元画像
    表示手段であることを特徴とする運動知覚制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の装置において、 前記模擬画像表示手段及び制御用画像パターン表示手段
    は、合成した画像を右目用の画像と、左目用の画像に分
    け、操縦者に別個に見せることによって、3次元画像を
    形成することを特徴とする運動知覚制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれか1つに記載
    の装置において、 前記制御用画像表示手段により表示される画像パターン
    は、模擬画像の手前側もしくは奥側に位置すること特徴
    とする運動知覚制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項8〜11のいずれか1つに記載
    の装置において、 前記制御画像パターンは、模擬画像の手前側に位置し、
    模擬画像の運動方向と同方向に移動することを特徴とす
    る運動知覚制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項8〜11のいずれか1つに記載
    の装置において、 前記制御画像パターンは、模擬画像の手前側に位置し、
    模擬画像の運動方向とは逆方向に移動することを特徴と
    する運動知覚制御装置。
  14. 【請求項14】 請求項8〜11のいずれか1つに記載
    の装置において、 前記制御画像パターンは、模擬画像の奥側に位置し、静
    止画像であることを特徴とする運動知覚制御装置。
  15. 【請求項15】 請求項8〜11のいずれか1つに記載
    の装置において、 前記制御画像パターンは、模擬画像の手前側に位置し、
    静止画像であることを特徴とする運動知覚制御装置。
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