JPH09268644A - ベランダ手摺壁構造および壁パネルの取付け金具 - Google Patents

ベランダ手摺壁構造および壁パネルの取付け金具

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JPH09268644A
JPH09268644A JP8132596A JP13259696A JPH09268644A JP H09268644 A JPH09268644 A JP H09268644A JP 8132596 A JP8132596 A JP 8132596A JP 13259696 A JP13259696 A JP 13259696A JP H09268644 A JPH09268644 A JP H09268644A
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panel
angle
metal fitting
anchor
wall
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Application number
JP8132596A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Kibino
和彦 黍野
Noboru Morita
登 森田
Taisuke Yamashita
泰介 山下
Itaru Shibata
格 柴田
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 手摺壁パネルを垂直に並列した場合にもパネ
ルの頂部の揺動が防止でき、また手摺壁や外壁としてA
LCパネルやPC板などの壁パネルを取り付けることが
できる取り付け金具を提供する。 【解決手段】 アンカーナット2,2′を埋設した大型
ALCパネル1を、ベランダの床用梁に取り付け金具4
で取着す。取り付け金具は、パネルの背面に当接する垂
直板41と、垂直板に平行にスペーサー42を介して固
着された一対の垂直な長ナット43とからなり、スペー
サーは長ナットの長さよりも小さい寸法の幅を有すると
ともにその中心にこの金具をパネルのアンカーナットに
螺着するボルト7を挿通する透孔が穿設され、長ナット
には先端部がアングルの水平面に当接可能なボルト44
が螺着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物の外壁よりも
外側に張り出したベランダやバルコニーの手摺壁の構造
と、手摺壁や外壁としてALCパネルやPC板等の壁パ
ネルを取り付けるために使用する取り付け金具に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の外壁よりも外側に張り出
したベランダやバルコニーの手摺壁としては、鉄やアル
ミニウムなどで形成された金属柵や、ベランダの手摺壁
と床がRC構造で一体に構築された構造などが知られて
いる。前記金属柵は軽量であって、構造も簡単なので取
り付けが容易であり、安価であるが、外観上高級感に乏
しく、かつその保守には手数がかかる問題があった。ま
たRC構造ではコンクリート注入前後に型枠を組み立て
たり、取り外したり、さらには手摺壁の表面や裏面の塗
装やタイル貼着などの仕上げ作業が必要であり、手数や
時間がかかるばかりでなく、湿式工法のため工期が長く
なり、かつ重量も大きくなるなどの問題があった。また
幅が600mmの通常のALCパネルを使用して手摺壁
を構成する方法も提案されており、この場合は軽量であ
るとともに、乾式工法で工期が短縮できるという利点は
あるが、一定長さのパネルを多数並列させた縦壁構造と
なるため、図13のようにパネル21の外周部や目地部
を保持するフレーム22を梁23などに予め取着し、こ
のフレームに溶接などで固着されたフックボルト24を
パネル21に穿孔された孔に挿通してその先端をナット
により螺着する必要があり、またパネル21の取着後に
表面や背面の仕上げ工事や笠木25の取り付けなどの作
業が必要なため、手数がかかる問題があった。さらには
上記のいずれの工法も屋外側で作業するため足場の仮設
が必要であった。また大型の手摺壁パネルを垂直に並列
した場合には、パネルの頂部が揺動して手摺壁の安全性
が損なわれ、またこの手摺壁の頂部に笠木と取着する場
合に、その取り付けに手間が掛かる問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、躯体に自重
受け金物やフレームを取着する必要がなく、軽量で構造
が簡便で取り付けに手数が掛からず、手摺壁パネルを垂
直に並列した場合にもパネルの頂部の揺動が防止できる
外観の優れた手摺壁の構造と、この手摺壁や外壁として
ALCパネルやPC板などの壁パネルを無足場で取り付
けることができる取り付け金具を提供することを目的と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の手摺壁は、建築
物のベランダに手摺壁を構成する場合に、600mmを
越える幅を有しかつアンカーナットを埋設した大型AL
Cパネルを、ベランダの床用梁に取り付け金具で取着し
てなることを特徴とするものであり、さらに本発明の手
摺壁構造は幅が600mmを越え、パネル裏面および一
方の小口面に開口する少なくとも各一対のアンカーナッ
トが埋設されている大型ΑLCパネルを垂直に並列し、
前記パネル裏面に開口するアンカーナットに螺着された
取り付け金具で建築物のべランダの床用梁に取着されて
いるベランダ手摺壁構造において、前記並列した手摺壁
パネルの頂部小口面に開口するアンカーナットに連結部
材が螺着され、隣接するパネルがこの連結部材で連結さ
れていることを特徴とするものである。
【0005】また本発明の取り付け金具は、鉄骨躯体の
梁の上面から屋外側に向かって位置決め・固着されたL
字状アングルに、アンカーナットが埋設されたパネルを
取着する金具であって、前記パネルの背面に当接する垂
直板と、該垂直板に平行にスペーサーを介して固着され
た一対の垂直な長ナットとからなり、該スペーサーは前
記長ナットの長さよりも小さい寸法の幅を有するととも
に、その中心に、この金具を前記パネルのアンカーナッ
トに螺着するボルトを挿通する透孔が穿設され、さらに
前記長ナットには先端部が前記アングルの水平面に当接
可能なボルトが螺着されていることを特徴とするもので
あり、さらに本発明の取り付け金具は、床用梁の上面
に、屋内側に向かってパネルに固着されたアングルによ
り該パネルを取着する金具であって、パネル上部の水平
方向に間隔をおいて2個並列して埋設されたアンカーナ
ットと、該アンカーナットに螺着されたボルトにより取
り付けられたアングルと、該アングルの水平面の中心に
固着されたナットに螺合される高さ調整ボルトとからな
り、該高さ調整ボルトの先端が前記床用梁の上縁に埋設
されたアングルに当接させるとともに、板部材を前記ア
ングルの両端と埋設アングルに溶接してなることを特徴
とするものであって、さらにまた本発明の他の取り付け
金具は、鉄骨躯体の梁の上面から屋外側に向かって位置
決め固着されたL字状アングルに、アンカーナットが埋
設されているパネルを取着する金具であって、上向きア
ングルの垂直面の中央部に切り欠きを設け、該切り欠き
部よりも大きい寸法の垂直面を有するL字状アングルの
垂直面の中心に、前記パネルのアンカーナットにスペー
サーを介して螺着するボルトを挿通する透孔が穿設さ
れ、前記上向きアングルの水平面には中心から相対する
位置に、先端部が該L字状アングルの水平面に当接可能
な一対の高さ調整用ボルトが螺合されていることを特徴
とするものである。これらの金具を使用して幅600m
mを越える大型パネルを取着するようにしたものであ
る。
【0006】本発明の手摺壁を構成するALCパネルの
幅は600mmを越え、ベランダの床面から上下方向の
高さに相当する寸法、例えば1,500〜1,800m
mとし、長さはベランダの幅を数分割し、例えば2,4
00mm程度として横壁を構成すれば、RCやPC板に
比し軽量で、取り付け手数が少ない。またパネル表面に
予めタイルを貼着したり、塗装などの仕上げ加工を施工
しておけば、工期は大幅に短縮できる。また本発明の取
り付け金具は構造が簡単で、使用個数も少ないので安価
であり、壁パネルを取り付ける際に、パネルに埋設され
たアンカーナットにこの金具を取着しておく。次に予め
躯体の梁の上面から屋外側に向かって位置決め・固着さ
れたL字状アングルの垂直面を垂直板と長ナットで挟持
して、この長ナットに螺合したボルトでパネルの自重を
支持するか、あるいはパネルに取着された金具のアング
ルの水平面に設けた高さ調整ボルトによってパネルの自
重を支持するとともに、高さを前記ボルト又は調整ボル
トで調整することができる。また長ナットを使用しない
取り付け金具を使用してパネルを取着すれば、金具の高
さが低いので、ベランダの床コンクリートに埋設されて
露出しないので、外観を損なうことがない。
【0007】またこの金具はアンカーナットが埋設され
たALCパネルやPC板に取着して、外壁を構成するこ
ともできる。さらに金具やパネルの取り付けは、屋内側
だけから作業できるので、屋外に足場を仮設する必要が
なく、足場のためのスペースと工期や費用を節減するこ
とができる。
【0008】さらに垂直に並列した大型の手摺壁パネル
の下方を、べランダの床用梁に前記取り付け金具で固着
し、さらにこの手摺壁パネルの頂部小口面に開口するア
ンカーナットに連結部材を螺着して、隣接するパネルを
この連結部材で連結したので、パネルの頂部が揺動する
ことがなく、手摺壁の安全性が向上する。また前記連結
部材としては、鉄やアルミニウム合金など金属製または
合成樹脂製の帯材や、笠木の取り付け部材などを使用す
ることができるので、手摺壁の頂部に笠木を取着する場
合に、笠木の取り付け部材を前記帯材の所望位置に取着
するか、連結部材に直接取着することにより施工が簡略
化できる。また連結部材は、必ずしもパネル頂部の全長
に亘って配設する必要はなく、隣接するパネルの頂部小
口面に開口するアンカーナット相互を連結すればよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を添付図面によって説
明する。先ず図1は本発明の手摺壁構造の一実施例を示
す図2のA−A面の縦断面図であり、図2は図1の一実
施例の背面図であって、この手摺壁に使用するALCパ
ネル1の寸法は幅1,660mm、長さ2,400m
m、厚さ125mmで、一方の長辺小口面から1,20
0mmで、他方の長辺小口面から120mmとなってい
る。そしてパネル1の短辺小口面から300mmの箇所
に相当する4箇所にそれぞれアンカーナット2が埋設さ
れ、このアンカーナット2に連通する穴がパネル背面に
開口しており、またパネル1の全表面は仕上げ塗装され
ている。
【0010】またこのパネル1の上部に取着する本発明
の取り付け金具4には、170×150mm、厚さ6m
mの鉄製の板部材(または垂直板)41に固着された4
0×150mm、厚さ6mmを有しかつその中心に内径
18mmの透孔が穿設されたスペーサー42を介して、
長さ100mm、内径16mmの2本の六角長ナット4
3が垂直方向に平行に固着されており、この長ナット4
3には長さ150mmのボルト44が螺合されている。
【0011】次にこの金具4とパネル1を使用して手摺
壁を組み立てる方法について説明する。まず建築物のベ
ランダの床用梁5の上面と下面に相対する位置に、それ
ぞれ板部材41とほぼ等しい厚さ(すなわち6mm)を
有しL字状の上向きアングル6と下向きアングル9を所
望出幅で溶接などにより固着しておく。一方パネル1に
は、上側の埋設アンカーナット2にボルト7を螺着する
ことにより金具4を、また下側の埋設アンカーナット
2′にボルト7′を螺着することにより折り曲げられた
板状の金具8を、仮固定しておく。
【0012】その後このパネル1をレッカー(図示せ
ず)で吊り上げ、取り付け位置に釣り込むが、このとき
金具4の板部材41と長ナット43によって床用梁5の
上面に固着されたL字状のアングル6の垂直面を挟持し
た状態で2本のボルト44の先端をアングル6の水平面
に当接させてパネル1の自重を支承させる。この際2本
のボルト44と板部材41によるLの字状のアングル6
の垂直面の挟持によりパネル1は安定した状態で支承さ
れる、その後の高さの調整が容易となる。そしてこの状
態でボルト44を回転させてパネル1の高さを調整する
とともに、金具8により床用梁5の下面に固着された下
向きアングル9を挟持してボルト7′でしっかりと締着
する。次に板部材41とアングル6垂直面を部分溶接す
れば取り付けは完了する。このようにしてパネル1を必
要枚数だけ順次並列して取着した後、パネル頂部に笠木
10を取着したり、パネル1の背面に仕上げ加工を施し
て手摺壁が完成する。
【0013】次に本発明の取り付け金具を使用して外壁
を構成する例について説明する。図3は外壁の構造を示
す背面図であり、図4は図3のB−B面の縦断面図であ
り、前記した実施例と同様な取り付け金具4とパネル1
1を使用して縦壁を構成するものである。金具4とパネ
ル11を使用して外壁を構成する場合には、まず建築物
の躯体用梁15の下面と上面の相対する位置に、それぞ
れ厚さ6mmでL字状の上向きアングル16と下向きア
ングル19を所望出幅で溶接などにより固着しておく。
またパネル11には、下側の埋設アンカーナット2にボ
ルト7を螺着して金具4を、また上側の埋設アンカーナ
ット2′にボルト7′を螺着して折り曲げられた板状の
金具8を仮固定しておく。
【0014】その後このパネル11をレッカー(図示せ
ず)で吊り上げ、取り付け位置に釣り込むが、このとき
金具4の板部材41と一対の長ナット43とによって躯
体用梁15の下面に固着されたアングル16の垂直面を
挟持した状態でボルト44の先端をアングル16の水平
面に当接させてパネル11の自重を支承させる。この状
態でボルト44を回転させてパネル11の高さを調整す
るとともに、金具8により躯体用梁15の上面に固着さ
れた下向きアングル19を挟持させてボルト7′でしっ
かりと締着する。次に板部材41とアングル16の垂直
面を部分溶接すれば取り付けは完了する。なお、パネル
11の外周小口面に弾性体のガスケット12をその後設
けることもできるが、前記外周小口面に予め弾性体のガ
スケット12を取着しておけば、目地のシーリング加工
は必要なく、無足場で乾式工法による外壁を構成するこ
とができる。
【0015】このようにこの実施例による外壁は、パネ
ル11の下部取り付け部において板部材41と一対の長
ナット43とによってアングル16の垂直面を挟持した
状態で高さの調整をするためこの調整が容易であるばか
りでなく、パネル11の上部取り付け部においては強い
力がかかった時にアングル19が金具8内でスライド可
能であり、耐震構造となる。
【0016】次に図5は本発明の手摺壁構造の他の実施
例を説明する背面図であり、図6は図5のC−C面の縦
断面図であり、この手摺壁に使用するALCパネル31
の寸法や表面加工などは先の実施例と同様であるが、パ
ネル上部のアンカーナット32は水平方向に間隔をおい
て2個並列して埋設されている。またこのパネル31の
上部に取着する本発明の取り付け金具34は、幅100
mm、高さ90mm、厚さ10mm、長さ210mmの
アングル36と、該アングルの水平面の中心に固着され
た内径16mmのナット36aに螺合される長さ60m
mの高さ調整ボルト35とからなる。またアングル36
の垂直面には前記パネル31のアンカーナット32の間
隔と同じ間隔で透孔が穿設され、該透孔を介して2個の
ボルト7をアンカーナット32に螺着することによって
アングル36はパネル31から屋内側に向かって取り付
けられる構成となっている。
【0017】次にこの取り付け金具34とパネル31を
使用して手摺壁を組み立てる方法について説明する。先
ず建築物のベランダの床用梁30はRC構造で、その上
縁と下縁の相対する位置に、アングル30a、30bが
埋設されており、この埋設アングル30aと30bには
それぞれ厚さ6mm、長さ100mm、幅50mmの板
部材38と厚さ6mm、長さ100mmのL字状の下向
きアングル39とが所望出幅で溶接などによって固着さ
れている。またパネル31には上側の埋設アンカーナッ
ト32に2個のボルト7を螺着して金具34を、下側の
埋設アンカーナット32′にボルト7′を螺着して折り
曲げられた板状の金具8を、仮固定しておく。その後こ
のパネル31をレッカー(図示せず)で吊り上げ、取り
付け位置に釣り込むが、このとき金具34の調整ボルト
35の先端を床用梁30の上縁に埋設された埋設アング
ル30aの水平面に当接させてパネル31の自重を支承
させる。
【0018】この状態で調整ボルト35を回転させてパ
ネル31の高さを調整するとともに、金具8により挟持
された下向きアングル39を床用梁30の下縁に埋設さ
れたアングル30bに当接させて金具8をしっかりとボ
ルト7′で締着する。次に厚さ6mm、幅90mm、高
さ11mmの板部材37をアングル36の両端部と梁3
0の上面埋設アングル30aに溶接すれば取り付けは完
了する。このようにしてパネル31を必要枚数だけ順次
並列して取着した後、ベランダには床コンクリートを打
設し、パネル頂部に笠木25を取着したり、パネル31
の背面に仕上げ加工を施して手摺壁が完成する。なお前
記パネルや金具類の寸法は必要に応じて適宜選定するこ
とができる。さらにパネルの下部に前記金具34を取着
し、上部には金具8を取着して前記図3および図4に示
すような建築物の躯体梁15に取り付けることにより外
壁を構成することもできる。この場合、パネル31の四
隅に各2個のアンカーナットを埋設しておき、上下金具
を取着すれば、金具の取り付けボルトの引き抜き強度が
向上するため、高さが31mを越えるような高層建築物
のように風圧荷重の大きい外壁にも対応することができ
る。さらに図3と4のように外周小口面に弾性体のガス
ケットを予め取着すると外壁の工期も短縮できる。
【0019】次に、図7は本発明の手摺壁構造の他の実
施例を示す背面図であり、床コンクリート打設前の状態
を示す。図8は図7のD−D面の縦断面図であり、完成
後の状態を示す。この手摺壁に使用するALCパネル5
1の寸法や裏面加工等は先の実施例と同様であるが、こ
のパネル51の上部に取着する本発明の取り付け金具5
4は、幅65mm、高さ65mm、厚さ6mm、長さ1
70mmのL字状のアングル53の垂直面の中心には、
直径18mmの透孔が穿設されている。またこのL字状
アングル53の水平面には中心から対称的な位置に、内
径16mmの一対のナット53aが固着され、長さ60
mmの高さの調整ボルト45が螺合されている。
【0020】次にこの金具54とパネル51を使用して
手摺壁を組み立てる方法について説明する。先ず、建築
物のベランダの床用梁5の上面から外側に向かって、幅
90×90mm、長さ250mmで垂直面の中央部に幅
100mm、深さ70mmの切り欠き56aがある上向
きアングル56を所望出幅で溶接などにより固着し、ま
た梁5の下方には幅75×75mm、長さ150mmで
垂直面の中心に35×50mmの角孔49aが穿孔され
ている下向きアングル49を同じく溶接などで固着して
おく。またパネル51に埋設された上側のアンカーナッ
ト52に、前記L字状アングル53の垂直面に固着され
かつ切り欠き56aに嵌合するよう設けられた幅50×
55mm、厚さ6mmのスペーサー57を介してボルト
7で仮に螺着しておく。
【0021】その後このパネル51をレッカー(図示せ
ず)で吊り上げ、取り付け位置に釣り込むが、このとき
金具54の調整ボルト45の先端を梁5の水平面に当接
させてパネル51の自重を支承させるとともに、下側の
埋設されたアンカーナット52′に、ボルト7′を幅4
0×80mmの角座金48を介して仮に螺着する。この
とき上向きアングル56には大きな切り欠き56aが設
けられ、下向きアングル49にも大きな角孔49aが設
けられているので、パネル51の上下左右の位置調整が
できるとともに、一対の高さ調整ボルト45によって上
向きアングル56の水平面に安定して支承される。
【0022】この状態で調整ボルト45を回転させてパ
ネル51の高さを調整してから、上下のボルト7、7′
を締着し、L字状アングル53の垂直面と上向きアング
ル56の垂直面を部分溶接すれば取り付けは完了する。
最後にベランダには床コンクリート50を打設し、パネ
ル頂部に笠木を取着したり、パネル51の背面に仕上げ
加工して手摺壁が完成する。なお前記パネルや金具類の
寸法は必要に応じて適宜選定すれば良い。
【0023】また図9は本発明の手摺壁構造のさらに別
の実施例の縦断面図であり、図10は図9の手摺壁を構
成する状況を説明する斜視図である。この手摺壁に使用
したALCパネル61は厚さ125mm、幅1,200
mm、長さ2,400mmで、裏面の相対する位置に開
口する2個並列してアンカーナット62、62′が埋設
されており、また頂部小口面に開口する一対のアンカー
ナット62″も埋設されている。そしてこのALCパネ
ル61が垂直に並列し、前記アンカーナット62、6
2′にボルト7、7′で螺着された取り付け金具64と
下向きアングル69でベランダの床用梁60に固着され
ている。
【0024】またパネル61の頂部には、連結部材とし
て厚さ4.5mm、幅60mmの金属板製の帯材65が
パネル61の幅のほぼ全長に亘って配設され、頂部小口
面に開口するアンカーナット62″に皿ボルト66で螺
着されている。そしてこれら帯材65の端部はジャンパ
ー65aで連結溶接され出隅部も含め隣接するパネルに
一体に連結されているので、パネル61の頂部が揺動す
ることがない。なお帯材65の連結部はパネル61の端
部でも、パネルの中央部でもよく、またジャンパーを使
用しないで端部を突き合わせ溶接してもよい。
【0025】さらに前記帯材65の所望位置に笠木25
の取り付け部材68を取着しておけば、笠木25を取着
するのに便利であるし、その取り付け強度も向上する。
なお前述のパネル61や帯材65の寸法などは必要に応
じ適宜選定すればよく、パネルの取り付け方法やベラン
ダの構成方法などは前述の実施例と同様であるが、パネ
ル61の取着後に帯材65を螺着し、各帯材を連結して
から笠木25を取り付け、仕上げ加工を施工する。
【0026】さらに図11は本発明さらに別の実施例の
手摺壁構造の縦断面図であり、図12は図11の手摺壁
を構成する状況を説明する斜視図である。この手摺壁に
使用したALCパネル61は図9および図10に示した
実施例と同様の寸法を有し、裏面の相対する位置に開口
する二対のアンカーナット62、62′が埋設されお
り、また頂部小口面に開口する一対のアンカーナット6
2″も埋設されている。そしてこのALCパネル61が
垂直に並列し、前記アンカーナット62、62′にボル
ト7、7′で螺着された取り付け金具64と下向きアン
グル69でベランダの床用梁60に固着されている。
【0027】また隣接するパネル61の頂部には、連結
部材として鉄板を曲げ加工してメッキした笠木25の取
り付け部材68′が、頂部小口面に開口するアンカーナ
ット62″に跨がって配設され、皿ボルト66で螺着さ
れて一体に連結されている。そして出隅部の直角に隣接
するパネル61の頂部にも、L型に加工した笠木取り付
け部材68′が螺着され、出隅部を形成する2枚のパネ
ル61が一体に連結されている。
【0028】この笠木取り付け部材68′の代わりに、
図示していないが斜めに切断した笠木取り付け部材の切
断面を突き合わせた状態で、その上面にL字状の条材を
介してボルトで、アンカーナッ卜に螺着してもよい。こ
のようにして螺着された笠木取付け部材68′に笠木2
5を取着し、パネル61との間をシーリング加工すれば
よい。この実施例の手摺壁の構成法は前述の実施例と同
様であり、各材料の寸法材質などは適宜選定すればよ
い。またその効果も同様であるが笠木25の取り付け施
工が簡略化できる。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明では手摺
壁を構成するALCパネルの幅は600mmを越え、ベ
ランダの床面の上下方向の高さに相当する寸法、例えば
1,500〜1,800mmとし、長さはベランダの幅
を数分割した寸法、例えば2,400mm程度として横
壁を構成でき、RC構造やPC板に比し軽量であり、ま
たパネルの使用枚数が少なくなるため取り付けの手数を
減少できる。さらにパネル表面に予めタイルを貼着した
り、塗装などの仕上げ加工を施工しておけば、工期は一
層大幅に短縮できる。さらに本発明のベランダ手摺壁構
造では、垂直に並列した大型の手摺壁パネルの下方は、
べランダの床用梁に取り付け金具で固着されており、ま
たこの手摺壁パネルの頂部小口面に開口するアンカーナ
ットに連結部材を螺着し、隣接するパネルをこの連結部
材で連結したので、パネルの頂部が揺動することがな
く、手摺壁の安全性が向上する。さらに前記連結部材と
しては、帯材や、笠木の取り付け部材などを使用するこ
とができ、笠木の取り付け部材で連結すれば、笠木を直
接取着することができるので、施工が簡略化される。
【0030】また本発明の壁パネルの取り付け金具は構
造が簡単で、使用個数も少ないので安価であって、壁パ
ネルを取り付ける際に、パネルに埋設されているアンカ
ーナットにこの金具を取着しておき、次に、予め躯体の
梁の上面から屋外側に向かって位置決め、固着されたL
字状アングルの垂直面を板部材と長ナットで挟持して、
この長ナットに螺合したボルトでパネルの自重を支持す
るか、あるいはパネルの取着された金具のアングルの水
平面に設けた高さ調整ボルトによってパネルの自重を支
持するとともに、高さを前記ボルト又は調整ボルトで調
整することができる。またこの金具はアンカーナットが
埋設されているALCパネルやPC板に取替して、外壁
を構成することもできる。さらにまた金具やパネルの取
り付けは、屋内側だけから作業できるので、屋外に足場
を仮設する必要がなく、足場のためのスペースと工期、
費用を節減することができる。さらに取り付け金具を使
用して外壁を構成するに際し、前記金具を複数のボルト
でパネルに取着すれば、金具の取り付けボルトの引き抜
き強度が向上するので、高さが31mを越えるような高
層建築物ように風圧荷重の大きい外壁にも対応すること
ができる。
【0031】また長ナットを使用しない取り付け金具を
使用してパネルを取着すれば、金具の高さが低いので、
ベランダの床コンクリートに埋設されて、露出しないの
で外観を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手摺壁構造の一実施例を示す図2のA
−A断面図である。
【図2】図1の一実施例の背面図である。
【図3】本発明の金具を使用した外壁の背面図である。
【図4】図3のB−B断面図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す手摺壁構造の背面図
である。
【図6】図5のC−C断面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す手摺壁構造の背面図
である。
【図8】図7のD−D断面図である。
【図9】本発明のべランダ手摺壁構造のさらに別の実施
例の縦断面図である。
【図10】図10のベランダ手摺壁構造の構成状況を説
明する斜視図である。
【図11】本発明のべランダ手摺壁構造のさらに別の実
施例の縦断面図である。
【図12】図11のベランダ手摺壁構造の構成状況を説
明する斜視図である。
【図13】従来の手摺壁の縦断面図である。
【符号の説明】
1、11、21、31、51、61 ALCパネル 2、、2′、32、32′、52、52′、62、6
2′、62″ アンカーナット 4、34 取り付け金具 5、15、23、30、54、60 梁 6、16、56 上向きアングル 7、7′ ボルト 8 金具 9、19、49 下向きアングル 10、25 笠木 12 ガスケット 22 フレーム 24 フックボルト 30a、30b 埋設アングル 35、44、45 調整ボルト 36 アングル 37、38 板 39 下向きアングル 41 板部材 42、57 スペーサー 43 長ナット 53 L字状アングル 56a 切り欠き 65 帯材 68、68′ 取り付け部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の外壁よりも外側に張り出したベ
    ランダの手摺壁であって、600mmを越える幅を有し
    かつアンカーナットを埋設した大型ALCパネルを、ベ
    ランダの床用梁に取り付け金具で取着してなることを特
    徴とするベランダ手摺壁構造。
  2. 【請求項2】 幅が600mmを越え、パネル裏面およ
    び一方の小口面に開口する少なくとも各一対のアンカー
    ナットが埋設されている大型ALCパネルを垂直に並列
    し、前記パネル裏面に開口するアンカーナットに螺着さ
    れた取り付け金具で、建築物のべランダの床用梁に取着
    されているベランダ手摺壁構造において、前記並列した
    手摺壁パネルの頂部小口面に開口するアンカーナットに
    連結部材が螺着され、隣接するパネルが該連結部材で連
    結されていることを特徴とするベランダ手摺壁構造。
  3. 【請求項3】 鉄骨躯体の梁の上面から屋外側に向かっ
    て位置決め・固着されたL字状アングルに、アンカーナ
    ットが埋設されたパネルを取着する金具であって、前記
    パネルの背面に当接する垂直板と、該垂直板に平行にス
    ペーサーを介して固着された一対の垂直な長ナットとか
    らなり、該スペーサーは前記長ナットの長さよりも小さ
    い寸法の幅を有するとともに、その中心に、この金具を
    前記パネルのアンカーナットに螺着するボルトを挿通す
    る透孔が穿設され、さらに前記長ナットには先端部が前
    記アングルの水平面に当接可能なボルトが螺着されてい
    ることを特徴とする壁パネルの取り付け金具。
  4. 【請求項4】 床用梁の上面に、屋内側に向かってパネ
    ルに固着されたアングルにより該パネルを取着する金具
    であって、パネル上部の水平方向に間隔をおいて2個並
    列して埋設されたアンカーナットと、該アンカーナット
    に螺着されたボルトにより取り付けられたアングルと、
    該アングルの水平面の中心に固着されたナットに螺合さ
    れる高さ調整ボルトとからなり、該高さ調整ボルトの先
    端が前記床用梁の上縁に埋設されたアングルに当接させ
    るとともに、板部材を前記アングルの両端と埋設アング
    ルに溶接してなることを特徴とする壁パネルの取り付け
    金具。
  5. 【請求項5】 鉄骨躯体の梁の上面から屋外側に向かっ
    て位置決め固着されたL字状アングルに、アンカーナッ
    トが埋設されているパネルを取着する金具であって、上
    向きアングルの垂直面の中央部に切り欠きを設け、該切
    り欠き部よりも大きい寸法の垂直面を有するL字状アン
    グルの垂直面の中心に、前記パネルのアンカーナットに
    スペーサーを介して螺着するボルトを挿通する透孔が穿
    設され、前記上向きアングルの水平面には中心から相対
    する位置に、先端部が該L字状アングルの水平面に当接
    可能な一対の高さ調整用ボルトが螺合されていることを
    特徴とする壁パネルの取り付け金具。
JP8132596A 1995-04-28 1996-04-30 ベランダ手摺壁構造および壁パネルの取付け金具 Pending JPH09268644A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008285941A (ja) * 2007-05-18 2008-11-27 Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk 下地鋼材の固定構造

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