JPH09268418A - 溶融紡糸用口金パック - Google Patents

溶融紡糸用口金パック

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JPH09268418A
JPH09268418A JP7060796A JP7060796A JPH09268418A JP H09268418 A JPH09268418 A JP H09268418A JP 7060796 A JP7060796 A JP 7060796A JP 7060796 A JP7060796 A JP 7060796A JP H09268418 A JPH09268418 A JP H09268418A
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JP
Japan
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spinneret
pack
pressure plate
molten polymer
distribution holes
Prior art date
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Pending
Application number
JP7060796A
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English (en)
Inventor
Osamu Hata
治 畑
Taka Iwata
多加 岩田
Hiroshi Kato
博 嘉藤
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静止型混合器などを使用せず、実質的に従来
の口金パックと変わらない構造にしながら、単糸間の繊
度バラツキを低減した均一な品質の糸条を溶融紡糸する
溶融紡糸用口金パックを提供する。 【解決手段】 パックケース1の吐出側に紡糸口金2を
配置し、その上流側に耐圧板3を配置した溶融紡糸用口
金パックにおいて、耐圧板3に設けた複数の分配孔8
i,8oの流入側の開口を、耐圧板の中心寄りの内側域
と外周寄りの外側域とに振り分け、該内側域に開口する
分配孔8iと外側域に開口する分配孔8oとを下流側で
合流させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性重合体を
溶融紡糸する溶融紡糸用口金パックに関し、さらに詳し
くは静止型混合器を使用しない簡単な口金構造でありな
がら単糸間の繊度バラツキを低減可能にする溶融紡糸用
口金パックに関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性重合体を溶融紡糸するときの溶
融ポリマーは、粘度が数千ポイズ以上の高粘度であるた
め、溶融紡糸口金パック内および溶融紡糸口金パックま
での管路における流れが層流になっている。そのため管
路中心を流れる溶融ポリマーは終始管路中心を流れ、管
壁近くを流れる溶融ポリマーは終始管壁近くを、しかも
管壁からの流動抵抗により管路中心のポリマーよりも遅
い速度で流れるという傾向がある。
【0003】他方、溶融紡糸口金パックや管路は外側か
ら高温に加熱されているため、上記のように管路中心を
流れる溶融ポリマーと管壁を流れる溶融ポリマーとの間
には熱履歴差を生じ、流路横断面において溶融粘度や重
合度の異なったポリマーが分布した状態になる。このよ
うな分布をもった溶融ポリマーが、その状態のまま紡糸
口金から紡出されると、紡出糸条は単糸相互間に繊度の
バラツキや品質の不均一を生じ、また糸切れなども誘発
するようになる。
【0004】従来、このような問題を解決する対策とし
て、溶融紡糸用口金パック内に静止型混合器を内設し、
溶融粘度や重合度の異なった溶融ポリマーを均一な状態
に混合させてから紡糸するようにしたものが提案されて
いる。しかし、この対策は、静止型混合器が高価である
ため溶融紡糸用口金パックのコスト上昇を招くだけでな
く、溶融紡糸用口金パック内の圧力損失を増大するた
め、計量ポンプに異常な負荷を与えて破損を招くなどの
問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のような従来の問題を解決し、静止型混合器などを必要
とせず、実質的に従来の口金パックと変わらない構造に
しながら、単糸間の繊度バラツキを低減し、均一な品質
の糸条を溶融紡糸可能にする溶融紡糸用口金パックを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、パックケースの吐出側に紡糸口金を配置し、その
上流側に耐圧板を配置した溶融紡糸用口金パックにおい
て、前記耐圧板に設けた複数の分配孔の流入側の開口
を、該耐圧板の中心寄りの内側域と外周寄りの外側域と
に振り分け、該内側域に開口する分配孔と外側域に開口
する分配孔とを下流側で合流させるようにしたことを特
徴とするものである。
【0007】上記構成の耐圧板は、耐圧板上流側の内側
域に流入した溶融ポリマーと外側域に流入した溶融ポリ
マーとを分配孔の下流側で合流するため、互いに熱履歴
差を有する二つの溶融ポリマーが均一に交じり合った分
散状態になり、紡糸口金から各単糸が相互にバラツキの
ない均一な状態に紡糸することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の溶融紡糸用口金
パックの一例を示すものである。図1において、パック
ケース1は、その下部に紡糸口金2を挿入配置し、その
上に耐圧板3を配置している。さらに、耐圧板3の上に
金網4が置かれ、濾砂の濾層5が充填されており、その
上部が蓋6によって閉じられている。紡糸口金2が多数
の紡糸孔7を有し、耐圧板3は多数の分配孔8を有して
いる。また、上部の蓋6には溶融ポリマーの流入孔9が
設けられている。
【0009】図示の実施形態では、耐圧板3の分配孔8
として、2種類の分配孔8i,8oが二重円に沿って設
けられている。一方の分配孔8iは、流入側の開口が耐
圧板3の中心寄りの内側域にあり、また他方の分配孔8
oは、流入側の開口が外周寄りの外側域にある(図2参
照)。このように開口側が内側域と外側域に2列に振り
分けられた分配孔8i,8oは、それぞれ耐圧板3の上
面に直交する方向に対して角度θをなして傾斜し、かつ
下流側の流出端8eを合流させるようにしている。この
合流箇所は、図示のように流出端8eにするほか、耐圧
板3の厚さ方向の途中で一つに合流させるようにしても
よい。
【0010】上記構成の溶融紡糸用口金パックに、高圧
に加圧された溶融ポリマーを上部蓋6の流入孔9から供
給すると、溶融ポリマーは濾層5を通過することにより
内部の夾雑物を除去され、次いで耐圧板3の各分配孔8
i,8oに流入する。耐圧板3は溶融ポリマーを分配孔
8i,8oを介して複数の流れに分配すると共に、その
分配孔8i,8oで圧力損失を与えながら高圧を減圧し
て紡糸口金2の上流側に吐出する。最後に、溶融ポリマ
ーは紡糸口金2の紡糸孔7から紡出されて糸条になる。
【0011】このような溶融紡糸工程において、耐圧板
3の上流側中央の内側域から分配孔8iに流入した溶融
ポリマーと、その外周の外側域から分配孔8oに流入し
た溶融ポリマーとは、前述したように互いに熱遍歴が異
なっているため、重合度や粘度が互いに異なった状態に
なっている。しかし、これら熱履歴が異なる2種類の溶
融ポリマーは、分配孔8i,8oを流下して流出端8e
で合流するため、そこで互いに混合し均一に分散した状
態になる。均一に分散した溶融ポリマーは紡糸口金2の
上流側に吐出され、その均一分散状態のまま紡糸孔7か
ら紡出されるため、紡出糸条は各単糸相互にバラツキの
ない均一な状態になる。
【0012】本発明において、上述のように熱履歴の異
なる2種類の溶融ポリマーから、各単糸相互にバラツキ
のない紡出糸条を得るため、好ましくは2種類の分配孔
8i,8oに流入する溶融ポリマーの量をバランスさせ
ることが望ましい。すなわち、溶融紡糸用口金パックの
構成としては、図2に示すように、分配孔8iの開口と
分配孔8oの開口とからそれぞれ等距離の位置を通る仮
想円Cを境界とし、この仮想円Cから外側域の溶融ポリ
マ流入面積Soと、この仮想円Cから内側域の溶融ポリ
マ流入面積Siとをバランスさせることである。
【0013】具体的には、溶融ポリマ流入面積Siに対
する溶融ポリマ流入面積Soの比δ(=So/Si)
を、好ましくは0.8〜2.0の範囲、さらに好ましく
は1.0〜1.5の範囲にするのがよい。面積比δを
0.8〜2.0の範囲にすることにより、紡出糸は単糸
間の繊度バラツキが少なくなり、等外品の発生率を小さ
く抑制することができる。
【0014】なお、上記溶融ポリマ流入面積Si,So
としては、仮想円Cの直径をDi、また耐圧板3の直径
をDoとすると、それぞれ Si=πDi2 /4、 S
o=π(Do2 −Di2 )/4で表される。また、上述
した実施形態においては、分配孔8i,8oは耐圧板に
対して傾斜させて下流側で合流させたが、この分配孔8
i,8oの傾斜は必ずしも両方とも傾斜させることは必
要ではなく、いずれか一方だけを傾斜させるようにして
もよい。
【0015】図3は、そのような実施形態の一例を示し
たもので、図3中左側に穿孔した一対の分配孔8i,8
oは、外側域の分配孔8oだけが傾斜していて、内側域
の分配孔8iは傾斜角θが0°になっている。また、右
側の一対の分配孔8i,8oは、これとは逆に内側域の
分配孔8iだけが傾斜し、外側域の分配孔8oは傾斜角
θが0°になっている。このように傾斜側を互いに反対
にした2通りの分配孔の組合せは、図3のように両組合
せを交互に並べて配置するようにしてもよく、或いはい
ずれか一方の組合せだけを並べるように配置してもよ
い。
【0016】本発明において、分配孔8i,8oの傾斜
角θは特に限定されるものではないが、好ましくは30
°以下にするのがよい。傾斜角θが30°よりも大きく
なると、耐圧板に対する溶融ポリマーの負荷が大きくな
り、従来の耐圧板に採用されている厚さでは耐久性を維
持することが困難になり、耐圧板本来の機能を十分に発
揮することができなくなる。
【0017】
【実施例】図1および図2に示す溶融紡糸口金パックに
おいて、その耐圧板の流入側の溶融ポリマー面積比δ
を、それぞれ0.8、1.0、1.5、2.0に異なら
せた4種類の溶融紡糸口金パックを製作した。また、比
較例として、耐圧板の分配孔を全て傾斜角θ=0°にし
た以外は、上記と同一にした従来構造の溶融紡糸口金パ
ックを製作した。
【0018】上記5種類の溶融紡糸口金パックを使用
し、それぞれ30デニール、10フィラメントのナイロ
ン6フィラメント糸を4糸条取りで溶融紡糸し、そのと
きの下記になる繊度変動値CV(%)を測定すると共
に、カラーチップ押出しにより内側域と外側域との溶融
ポリマーの混合度合を観察し、下記により目視により評
価を行った。その結果を表1に示す。
【0019】 CV(%)=〔糸条間の繊度バラツキδ/糸条繊度平均値〕×100 混合度合 ◎:緻密に均一分散 ○:均一に分散 ×:二つに分離
【0020】
【発明の効果】上述したように、本発明の溶融紡糸用口
金パックは、静止型混合器を使用しないで、耐圧板の分
配孔の流入側を内側域と外側域とに振り分け、下流側で
合流させるように構成したので、耐圧板上流の内側域に
流入した溶融ポリマーと外側域に流入した溶融ポリマー
とを吐出側で均一に混合した状態にすることができる。
したがって、従来の溶融紡糸用口金パックとほとんど変
わらない構造でありながら、紡糸口金から紡糸した糸条
を各単糸相互にバラツキのない均一な状態にすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融紡糸用口金パックの一例を示す縦
断面図である。
【図2】図1の溶融紡糸用口金パックに使用した耐圧板
の平面図である。
【図3】本発明に使用される耐圧板の他の実施形態を示
す縦断面図である。
【符号の説明】
1 パックケース 2 紡糸口金 3 耐圧板 7 紡糸孔 8 分配孔 8i(内側域に開口する)分配孔 8o(外側域に開口する)分配孔 C 仮想円

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パックケースの吐出側に紡糸口金を配置
    し、その上流側に耐圧板を配置した溶融紡糸用口金パッ
    クにおいて、前記耐圧板に設けた複数の分配孔の流入側
    の開口を、該耐圧板の中心寄りの内側域と外周寄りの外
    側域とに振り分け、該内側域に開口する分配孔と外側域
    に開口する分配孔とを下流側で合流させるようにした溶
    融紡糸用口金パック。
  2. 【請求項2】 前記分配孔の内側域の開口と外側域の開
    口からそれぞれ等距離の位置を通る仮想円Cを境界とし
    て、該仮想円Cから外側域の溶融ポリマ流入面積Soと
    内側域の溶融ポリマ流入面積Siとの比δ(=So/S
    i)を0.8〜2.0の範囲にした請求項1に記載の溶
    融紡糸用口金パック。
  3. 【請求項3】 前記内側域に開口する分配孔と前記外側
    域に開口する分配孔との少なくとも一方を傾斜させ、前
    記耐圧板の流入面に直交する方向に対する傾斜角θを3
    0°以内にした請求項1または2に記載の溶融紡糸用口
    金パック。
JP7060796A 1996-03-26 1996-03-26 溶融紡糸用口金パック Pending JPH09268418A (ja)

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