JPH09268366A - チタンーアルミニウム系金属間化合物の耐酸化被膜およびそのコーティング方法 - Google Patents
チタンーアルミニウム系金属間化合物の耐酸化被膜およびそのコーティング方法Info
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- JPH09268366A JPH09268366A JP10401196A JP10401196A JPH09268366A JP H09268366 A JPH09268366 A JP H09268366A JP 10401196 A JP10401196 A JP 10401196A JP 10401196 A JP10401196 A JP 10401196A JP H09268366 A JPH09268366 A JP H09268366A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高温で長時間の運転がなされるガスタービン
の部品に適用しても耐酸化性、ＴｉＡｌ化合物との密着
性、コーティングの健全性が確保される被膜およびその
コーティング方法を提供する。 【解決手段】 チタンーアルミニウム系金属間化合物２
の表面を被膜１の密着性がよくなるように表面処理し、
この表面処理された表面上に上層とチタンーアルミニウ
ム系金属間化合物２の表面との密着性をよくする下地層
を形成し、この下地層上に密着性のよいＰｔメッキ層を
形成し、このＰｔメッキ層にアルミニウムを拡散させて
なるものである。
の部品に適用しても耐酸化性、ＴｉＡｌ化合物との密着
性、コーティングの健全性が確保される被膜およびその
コーティング方法を提供する。 【解決手段】 チタンーアルミニウム系金属間化合物２
の表面を被膜１の密着性がよくなるように表面処理し、
この表面処理された表面上に上層とチタンーアルミニウ
ム系金属間化合物２の表面との密着性をよくする下地層
を形成し、この下地層上に密着性のよいＰｔメッキ層を
形成し、このＰｔメッキ層にアルミニウムを拡散させて
なるものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はチタンーアルミニウ
ム系金属間化合物の耐酸化被膜およびそのコーティング
方法に関する。さらに詳しくは、チタンーアルミニウム
系金属間化合物を９００℃前後の温度雰囲気下でも長時
間の使用を可能とする耐酸化被膜およびそのコーティン
グ方法に関する。
ム系金属間化合物の耐酸化被膜およびそのコーティング
方法に関する。さらに詳しくは、チタンーアルミニウム
系金属間化合物を９００℃前後の温度雰囲気下でも長時
間の使用を可能とする耐酸化被膜およびそのコーティン
グ方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】軽量耐熱材料として有望視されているチ
タンーアルミニウム系金属間化合物（以下、ＴｉＡｌ化
合物という）は、既存のチタン合金に比べ７００℃まで
優れた耐酸化性を有するが、その温度を超えて使用する
と酸化が急速に進行する。そのため、ＴｉＡｌ化合物を
ガスタービンやジェットエンジン（以下、ガスタービン
で代表させる）の雰囲気温度が９００℃前後となる個所
に使用する部品に適用するためには、耐酸化コーティン
グが必要不可欠であり、従来より、ＴｉＡｌ化合物に対
するプラズマ溶射やＰＶＤ法による被膜の形成あるいは
拡散処理により表面処理などの提案がなされている。
タンーアルミニウム系金属間化合物（以下、ＴｉＡｌ化
合物という）は、既存のチタン合金に比べ７００℃まで
優れた耐酸化性を有するが、その温度を超えて使用する
と酸化が急速に進行する。そのため、ＴｉＡｌ化合物を
ガスタービンやジェットエンジン（以下、ガスタービン
で代表させる）の雰囲気温度が９００℃前後となる個所
に使用する部品に適用するためには、耐酸化コーティン
グが必要不可欠であり、従来より、ＴｉＡｌ化合物に対
するプラズマ溶射やＰＶＤ法による被膜の形成あるいは
拡散処理により表面処理などの提案がなされている。
【０００３】例えば、耐熱被膜として知られる、ＭＣｒ
ＡｌおよびＭＣｒＡｌＸをマグネトロンスパッタリング
法により、ＴｉＡｌ化合物上にコーティングし、ＴｉＡ
ｌ化合物の耐酸化性におよぼす被膜効果の検討について
の報告がなされている（「ＣｏＣｒＡｌおよびＣｏＣｒ
ＡｌＹ被膜によるＴｉＡｌの高温耐食性の向上」、日本
金属学会誌、第５７巻、第７号（１９９３年）、７８１
〜７８９頁）。ここで、ＭはＮｉ，Ｃｏ，Ｆｅまたはそ
れらの合金であり、Ｘは微量のＹ，Ｃｅ，Ｈｆなどの酸
素活性化元素である。前記文献においては、これらの合
金によれば、保護性の高いＡｌ2Ｏ3スケールが形成され
るとの報告がなされ、また酸素活性化元素は酸化速度を
下げ、スケールの密着性を上げる効果があるとの報告が
なされている。
ＡｌおよびＭＣｒＡｌＸをマグネトロンスパッタリング
法により、ＴｉＡｌ化合物上にコーティングし、ＴｉＡ
ｌ化合物の耐酸化性におよぼす被膜効果の検討について
の報告がなされている（「ＣｏＣｒＡｌおよびＣｏＣｒ
ＡｌＹ被膜によるＴｉＡｌの高温耐食性の向上」、日本
金属学会誌、第５７巻、第７号（１９９３年）、７８１
〜７８９頁）。ここで、ＭはＮｉ，Ｃｏ，Ｆｅまたはそ
れらの合金であり、Ｘは微量のＹ，Ｃｅ，Ｈｆなどの酸
素活性化元素である。前記文献においては、これらの合
金によれば、保護性の高いＡｌ2Ｏ3スケールが形成され
るとの報告がなされ、また酸素活性化元素は酸化速度を
下げ、スケールの密着性を上げる効果があるとの報告が
なされている。
【０００４】あるいは、ゾルーゲル法により、ＴｉＡｌ
化合物上に酸化物系セラミックスを形成させ、高温酸化
試験を行い、ＴｉＡｌ化合物の耐酸化性の評価について
の報告がなされている（「ＳｉＯ2被膜によるＴｉＡｌ
の高温酸化特性の向上」、日本金属学会誌、第５７巻、
第６号（１９９３年）、６６６〜６７３頁）。なお、こ
こで用いられているゾルーゲル法は、金属アルコキシド
などの有機金属化合物の加水分解、縮重合反応により酸
化物を形成させるものであり、比較的低い温度で、均質
かつ高純度の酸化物セラミックスを合成できるものであ
る。
化合物上に酸化物系セラミックスを形成させ、高温酸化
試験を行い、ＴｉＡｌ化合物の耐酸化性の評価について
の報告がなされている（「ＳｉＯ2被膜によるＴｉＡｌ
の高温酸化特性の向上」、日本金属学会誌、第５７巻、
第６号（１９９３年）、６６６〜６７３頁）。なお、こ
こで用いられているゾルーゲル法は、金属アルコキシド
などの有機金属化合物の加水分解、縮重合反応により酸
化物を形成させるものであり、比較的低い温度で、均質
かつ高純度の酸化物セラミックスを合成できるものであ
る。
【０００５】あるいは、化学量論組成近傍でＡｌ濃度の
異なるＴｉーＡｌ二元系合金、およびＴｉとＡｌの比は
ほぼ化学量論組成で酸素濃度の異なる合金の酸化特性、
およびこれらの合金に低酸素分圧加熱処理を施した場合
の耐酸化特性改善についての研究と第３元素添加の影響
についての検討結果についての報告がなされている
（「ＴｉＡｌの耐酸化特性および低酸素分圧下熱処理の
効果」、耐熱金属材料第１２３委員会研究報告、Ｖｏ
ｌ．３２，Ｎｏ．３：第５回検討会）。なお、ここで用
いられている低酸素分圧加熱処理とは、真空中、すなわ
ち低酸素分圧下で熱処理してＴｉＡｌ化合物の耐酸化特
性を向上させる手法である。
異なるＴｉーＡｌ二元系合金、およびＴｉとＡｌの比は
ほぼ化学量論組成で酸素濃度の異なる合金の酸化特性、
およびこれらの合金に低酸素分圧加熱処理を施した場合
の耐酸化特性改善についての研究と第３元素添加の影響
についての検討結果についての報告がなされている
（「ＴｉＡｌの耐酸化特性および低酸素分圧下熱処理の
効果」、耐熱金属材料第１２３委員会研究報告、Ｖｏ
ｌ．３２，Ｎｏ．３：第５回検討会）。なお、ここで用
いられている低酸素分圧加熱処理とは、真空中、すなわ
ち低酸素分圧下で熱処理してＴｉＡｌ化合物の耐酸化特
性を向上させる手法である。
【０００６】しかしながら、前記いずれの提案において
もその評価は比較的短時間の試験結果についてのもので
あり、実際のガスタービンについて適用された場合につ
いての報告はなされていない。そのため、前記いずれの
提案にかかわる被膜形成法や表面処理法をそのまま高温
で長時間の運転がなされるガスタービンの部品に適用し
た場合、ＴｉＡｌ化合物との密着性およびコーティング
の健全性などが問題となる。
もその評価は比較的短時間の試験結果についてのもので
あり、実際のガスタービンについて適用された場合につ
いての報告はなされていない。そのため、前記いずれの
提案にかかわる被膜形成法や表面処理法をそのまま高温
で長時間の運転がなされるガスタービンの部品に適用し
た場合、ＴｉＡｌ化合物との密着性およびコーティング
の健全性などが問題となる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、高温で長時間の
運転がなされるガスタービンの部品に適用しても耐酸化
性、ＴｉＡｌ化合物との密着性、コーティングの健全性
が確保される被膜およびそのコーティング方法を提供す
ることを目的としている。
術の課題に鑑みなされたものであって、高温で長時間の
運転がなされるガスタービンの部品に適用しても耐酸化
性、ＴｉＡｌ化合物との密着性、コーティングの健全性
が確保される被膜およびそのコーティング方法を提供す
ることを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明のチタンーアルミ
ニウム系金属間化合物の耐酸化被膜は、ベーパーブラス
ト処理および塩酸エッチング処理がなされたチタンーア
ルミニウム系金属間化合物の表面に、Ｃｒストライク処
理およびＰｔメッキ処理により形成された被膜を所定の
熱処理後にアルミナジング処理してなることを特徴とす
る。
ニウム系金属間化合物の耐酸化被膜は、ベーパーブラス
ト処理および塩酸エッチング処理がなされたチタンーア
ルミニウム系金属間化合物の表面に、Ｃｒストライク処
理およびＰｔメッキ処理により形成された被膜を所定の
熱処理後にアルミナジング処理してなることを特徴とす
る。
【０００９】一方、本発明のチタンーアルミニウム系金
属間化合物の耐酸化被膜のコーティング方法は、チタン
ーアルミニウム系金属間化合物の表面を被膜の密着性が
よくなるように表面処理し、この表面処理された表面上
に上層とチタンーアルミニウム系金属間化合物の表面と
の密着性をよくする下地層を形成し、この下地層上に密
着性のよいＰｔメッキ層を形成し、このＰｔメッキ層に
アルミニウムを拡散させることを特徴とする。
属間化合物の耐酸化被膜のコーティング方法は、チタン
ーアルミニウム系金属間化合物の表面を被膜の密着性が
よくなるように表面処理し、この表面処理された表面上
に上層とチタンーアルミニウム系金属間化合物の表面と
の密着性をよくする下地層を形成し、この下地層上に密
着性のよいＰｔメッキ層を形成し、このＰｔメッキ層に
アルミニウムを拡散させることを特徴とする。
【００１０】本発明のチタンーアルミニウム系金属間化
合物の耐酸化被膜のコーティング方法は、より具体的に
は、チタンーアルミニウム系金属間化合物の表面をベー
パーブラスト処理する手順と、前記ベーパーブラスト処
理されたチタンーアルミニウム系金属間化合物を塩酸エ
ッチング処理する手順と、前記塩酸エッチング処理され
たチタンーアルミニウム系金属間化合物上にＣｒ下地層
を形成する手順と、前記Ｃｒ下地層が形成されたチタン
ーアルミニウム系金属間化合物上にＰｔメッキ層を形成
する手順と、前記Ｐｔメッキ層をＣｒ下地層に拡散させ
る手順と、前記Ｐｔメッキ層にアルミニウムを拡散させ
る手順とを含んでなることを特徴とするものである。
合物の耐酸化被膜のコーティング方法は、より具体的に
は、チタンーアルミニウム系金属間化合物の表面をベー
パーブラスト処理する手順と、前記ベーパーブラスト処
理されたチタンーアルミニウム系金属間化合物を塩酸エ
ッチング処理する手順と、前記塩酸エッチング処理され
たチタンーアルミニウム系金属間化合物上にＣｒ下地層
を形成する手順と、前記Ｃｒ下地層が形成されたチタン
ーアルミニウム系金属間化合物上にＰｔメッキ層を形成
する手順と、前記Ｐｔメッキ層をＣｒ下地層に拡散させ
る手順と、前記Ｐｔメッキ層にアルミニウムを拡散させ
る手順とを含んでなることを特徴とするものである。
【００１１】
【作用】本発明により形成された被膜はＴｉＡｌ化合物
との密着性がよく、しかも健全かつ緻密なものであるた
め、この被膜が形成されたＴｉＡｌ化合物の酸化を長時
間にわたって防止する。
との密着性がよく、しかも健全かつ緻密なものであるた
め、この被膜が形成されたＴｉＡｌ化合物の酸化を長時
間にわたって防止する。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明はかか
る実施の形態のみに限定されるものではない。
発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明はかか
る実施の形態のみに限定されるものではない。
【００１３】図１に本発明の被膜１が形成されているＴ
ｉＡｌ化合物２を模式図で示し、この被膜１は、Ｐｔ，
ＰｔＡｌ2ＴｉＡｌなどからなるものである。そして、
この被膜１のＴｉＡｌ化合物２へのコーティングは下記
手順によりなされる。 （１）ベーパーブラスト処理 （２）塩酸エッチング処理 （３）Ｃｒストライク処理 （４）Ｐｔメツキ処理 （５）熱処理 （６）Ａｌ拡散処理（アルミナイジング処理）
ｉＡｌ化合物２を模式図で示し、この被膜１は、Ｐｔ，
ＰｔＡｌ2ＴｉＡｌなどからなるものである。そして、
この被膜１のＴｉＡｌ化合物２へのコーティングは下記
手順によりなされる。 （１）ベーパーブラスト処理 （２）塩酸エッチング処理 （３）Ｃｒストライク処理 （４）Ｐｔメツキ処理 （５）熱処理 （６）Ａｌ拡散処理（アルミナイジング処理）
【００１４】以下、各処理について個別に説明する。
【００１５】（１）ベーパーブラスト処理 この処理は、酸化物、炭化物等の硬質粒子を水とともに
空気圧で加速し、被処理物表面に吹き付けることによ
り、被処理物表面層を物理的に除去し、活性な表面を得
るための処理であって、同時に後の被膜の密着性をよく
するために有効な被処理物表面の適度な粗面化を行うこ
とができるものである。なお、ベーパーブラスト圧は、
例えば５ｋｇ／ｃｍ2とされる。
空気圧で加速し、被処理物表面に吹き付けることによ
り、被処理物表面層を物理的に除去し、活性な表面を得
るための処理であって、同時に後の被膜の密着性をよく
するために有効な被処理物表面の適度な粗面化を行うこ
とができるものである。なお、ベーパーブラスト圧は、
例えば５ｋｇ／ｃｍ2とされる。
【００１６】（２）塩酸エッチング処理 この処理は、前記（１）においてブラスト処理された被
処理物を塩酸または塩酸を含む混酸中に浸漬してその表
面を溶解することにより、化学的に活性な表面を得る処
理であって、後のメッキ層の密着力を確保するために行
うものである。例えば、液温３０℃の塩酸試薬１級（原
液）溶液に浸漬し、浸漬後における発泡から５分間程度
浸漬して、被処理物の表面をエッチングする。また、処
理後は被処理物の表面をイオン交換水、例えば軟水によ
り水洗する。
処理物を塩酸または塩酸を含む混酸中に浸漬してその表
面を溶解することにより、化学的に活性な表面を得る処
理であって、後のメッキ層の密着力を確保するために行
うものである。例えば、液温３０℃の塩酸試薬１級（原
液）溶液に浸漬し、浸漬後における発泡から５分間程度
浸漬して、被処理物の表面をエッチングする。また、処
理後は被処理物の表面をイオン交換水、例えば軟水によ
り水洗する。
【００１７】（３）Ｃｒストライク処理 この処理は、クロム酸ー硫酸を含む電解溶液中で被処理
物を陰極として電解（メッキ）し、表面に２μｍ程度の
金属クロム層（クロム下地層）を形成させる処理であっ
て、次に実施するＰｔメッキの密着力を確保するために
行うものである。
物を陰極として電解（メッキ）し、表面に２μｍ程度の
金属クロム層（クロム下地層）を形成させる処理であっ
て、次に実施するＰｔメッキの密着力を確保するために
行うものである。
【００１８】（４）Ｐｔメツキ処理 この処理は、プラチナイオンまたは錯体を含む電解溶液
中で被処理物を陰極として電解（メッキ）し、表面に１
０μｍ程度の金属プラチナ層を形成させる処理である。
中で被処理物を陰極として電解（メッキ）し、表面に１
０μｍ程度の金属プラチナ層を形成させる処理である。
【００１９】（５）熱処理（Ｐｔメッキ層拡散処理） この処理は、前記（４）で形成されたＰｔメッキ層をク
ロム下地層に拡散させて密着性を確保する処理である。
例えば、Ｐｔメッキ層が形成された被処理物を真空度が
１０μＨｇよりも高真空下で、処理温度が８００℃±１
０℃で１時間程度保持し、ついでガスファン冷却により
常温まで冷却する。
ロム下地層に拡散させて密着性を確保する処理である。
例えば、Ｐｔメッキ層が形成された被処理物を真空度が
１０μＨｇよりも高真空下で、処理温度が８００℃±１
０℃で１時間程度保持し、ついでガスファン冷却により
常温まで冷却する。
【００２０】（６）Ａｌ拡散処理（アルミナイジング処
理） アルミニウムが充填されたレトルトを真空炉に導入した
後、１００Ｔｏｒｒより高真空になるまで真空引きし、
ついで１０４０℃程度に加熱・保持してＰｔメッキ層が
形成された被処理物表面にアルミニウムを拡散させる処
理である。
理） アルミニウムが充填されたレトルトを真空炉に導入した
後、１００Ｔｏｒｒより高真空になるまで真空引きし、
ついで１０４０℃程度に加熱・保持してＰｔメッキ層が
形成された被処理物表面にアルミニウムを拡散させる処
理である。
【００２１】このように、この実施の形態によれば、均
質で緻密なＰｔメッキーアルミナイジングが形成され、
耐酸化性、ＴｉＡｌ化合物２との密着性、健全性が確保
される被膜１をＴｉＡｌ化合物２に形成することができ
る。
質で緻密なＰｔメッキーアルミナイジングが形成され、
耐酸化性、ＴｉＡｌ化合物２との密着性、健全性が確保
される被膜１をＴｉＡｌ化合物２に形成することができ
る。
【００２２】
【実施例】以下、具体的な実施例に基づいて本発明をよ
り詳細に説明する。
り詳細に説明する。
【００２３】実施例 ＴｉＡｌ化合物表面に前記手順により被膜を５０〜１５
０μｍ程度の厚さで形成し、その断面を図２に示す。ま
た、この被膜が形成されたＴｉＡｌ化合物に対して高温
環境下での適用試験を下記条件の下で行い、試験後の断
面を図３に、コーティング表面組成の分析結果を図４に
それぞれ示す。図２、図３および図４より長時間の炉内
酸化試験においてもＰｔメッキーアルミナイジングから
なるコーティング層は存在しており、ＴｉＡｌ化合物の
酸化を防止しているのがわかる。
０μｍ程度の厚さで形成し、その断面を図２に示す。ま
た、この被膜が形成されたＴｉＡｌ化合物に対して高温
環境下での適用試験を下記条件の下で行い、試験後の断
面を図３に、コーティング表面組成の分析結果を図４に
それぞれ示す。図２、図３および図４より長時間の炉内
酸化試験においてもＰｔメッキーアルミナイジングから
なるコーティング層は存在しており、ＴｉＡｌ化合物の
酸化を防止しているのがわかる。
【００２４】試験条件 試験内容：大気炉による加熱酸化試験 加熱条件：９００℃ｘ３００時間
【００２５】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ＴｉＡｌ化合物の対酸化性を著しく向上できるという優
れた効果が得られる。
ＴｉＡｌ化合物の対酸化性を著しく向上できるという優
れた効果が得られる。
【図１】ＴｉＡｌ化合物に本発明の被膜形成した状態を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図２】実施例の被膜形成の断面図である。
【図３】実施例の試験後の断面図である。
【図４】実施例のコーティング表面組成の分析結果のグ
ラフである。
ラフである。
１ 被膜 ２ ＴｉＡｌ化合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋川 尚史 神戸市西区高塚台２丁目８番１号 川崎重 工業株式会社西神工場内株式会社先進材料 利用ガスジェネレータ研究所西神分室内 (72)発明者 三俣 秀幸 神戸市西区高塚台２丁目８番１号 川崎重 工業株式会社西神工場内株式会社先進材料 利用ガスジェネレータ研究所西神分室内
Claims (3)
- 【請求項１】 ベーパーブラスト処理および塩酸エッチ
ング処理がなされたチタンーアルミニウム系金属間化合
物の表面に、Ｃｒストライク処理およびＰｔメッキ処理
により形成された被膜を所定の熱処理後にアルミナジン
グ処理してなることを特徴とするチタンーアルミニウム
系金属間化合物の耐酸化被膜。 - 【請求項２】 チタンーアルミニウム系金属間化合物の
表面を被膜の密着性がよくなるように表面処理し、この
表面処理された表面上に上層とチタンーアルミニウム系
金属間化合物の表面との密着性をよくする下地層を形成
し、この下地層上に密着性のよいＰｔメッキ層を形成
し、このＰｔメッキ層にアルミニウムを拡散させること
を特徴とするチタンーアルミニウム系金属間化合物の耐
酸化被膜のコーティング方法。 - 【請求項３】 チタンーアルミニウム系金属間化合物の
表面をベーパーブラスト処理する手順と、 前記ベーパーブラスト処理されたチタンーアルミニウム
系金属間化合物を塩酸エッチング処理する手順と、 前記塩酸エッチング処理されたチタンーアルミニウム系
金属間化合物上にＣｒ下地層を形成する手順と、 前記Ｃｒ下地層が形成されたチタンーアルミニウム系金
属間化合物上にＰｔメッキ層を形成する手順と、 前記Ｐｔメッキ層をＣｒ下地層に拡散させる手順と、 前記Ｐｔメッキ層にアルミニウムを拡散させる手順とを
含んでなることを特徴とするチタンーアルミニウム系金
属間化合物の耐酸化被膜のコーティング方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10401196A JPH09268366A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | チタンーアルミニウム系金属間化合物の耐酸化被膜およびそのコーティング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10401196A JPH09268366A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | チタンーアルミニウム系金属間化合物の耐酸化被膜およびそのコーティング方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09268366A true JPH09268366A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=14369335
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10401196A Withdrawn JPH09268366A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | チタンーアルミニウム系金属間化合物の耐酸化被膜およびそのコーティング方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09268366A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2071046A3 (de) * | 2007-12-14 | 2010-10-20 | Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. | Platinbasierte Hochtemperturschutzschicht auf Aluminium-reichen Titanlegierungen und Titan-Aluminiden |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP10401196A patent/JPH09268366A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2071046A3 (de) * | 2007-12-14 | 2010-10-20 | Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. | Platinbasierte Hochtemperturschutzschicht auf Aluminium-reichen Titanlegierungen und Titan-Aluminiden |
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