JPH09268060A - 導電性セラミックス - Google Patents

導電性セラミックス

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JPH09268060A
JPH09268060A JP8077907A JP7790796A JPH09268060A JP H09268060 A JPH09268060 A JP H09268060A JP 8077907 A JP8077907 A JP 8077907A JP 7790796 A JP7790796 A JP 7790796A JP H09268060 A JPH09268060 A JP H09268060A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吸水率が0.1%以下で、体積固有抵抗が1×
104 〜1×108 Ω・cmの導電性セラミックスを大
気中の酸化雰囲気の焼成によって容易に製造する。 【解決手段】鉄族金属酸化物の少なくとも一種を10〜
35モル%と、周期律表第5a族元素酸化物の少なくと
も一種を1.0〜5モル%と、二酸化マンガン14.5
〜50モル%と、アルミナ15〜73.8モル%から構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電気防止部品、
抵抗体用基体、導電材料、接点、ヒーター、VTRのガ
イドローラ等として用いられる導電性セラミックスに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば半導体製造装置におけ
る搬送用アーム、ハンドリング治具、ウェハ把持ピンセ
ット等の静電気を防止するために、導電性セラミックス
を用いることが行われている。
【0003】この導電性セラミックスとしては、例えば
導電性アルミナセラミックスが知られている。これは、
アルミナ粉末に、導電剤としてアルカリ金属、チタン、
その他の酸化物粉末を添加し、乾式あるいは湿式で混合
後、必要に応じて成形助剤を添加して成形し、所望の導
電性を得るために非酸化性雰囲気で焼成したものであっ
た。
【0004】また、アルミナを主成分とするセラミック
スに、Ti,Zr,Hf,Nb等の金属の炭化物又は窒
化物を導電剤として添加したものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの導
電性アルミナセラミックスは、緻密な焼結体を得るため
にホットプレス(HP)または熱間静水圧プレス(HI
P)により製造する必要があり、生産性が悪いという問
題があった。また、上記導電剤を成すアルカリ金属やチ
タンは還元させないと導電性を有しないことから、非酸
化性雰囲気で焼成しなければならず、製造コストが高く
なるという問題があった。
【0006】さらに、Ti,Zr,Hf,Nb等の金属
の炭化物又は窒化物を導電剤として用いたものでは原料
自体が高価であるという問題もあった。
【0007】そこで、本発明は、大気中で緻密に焼結さ
せることができ、製造の容易な導電性セラミックスを得
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉄族金属酸化
物の少なくとも一種を10〜35モル%と、周期律表第
5a族元素酸化物の少なくとも一種を1.0〜5モル%
と、二酸化マンガン14.5〜50モル%と、アルミナ
15〜73.8モル%からなることを特徴とする。
【0009】ここで、上記鉄族金属の酸化物は、所望の
体積固有抵抗を有する緻密な焼結体を得るために必要な
成分であり、その含有量が10モル%よりも少ないと体
積固有抵抗が1×108 Ω・cmよりも大きくなって絶
縁体に近づき、一方35モル%よりも多いと焼結時のシ
ミ出しが発生して緻密な焼結体が得られなくなる。した
がって、鉄族金属酸化物の含有量は10〜35モル%の
範囲が良く、特に15〜32モル%の範囲が好ましい。
なお、鉄族金属としては鉄(Fe)、コバルト(C
o)、ニッケル(Ni)があり、本発明では鉄が好まし
い。
【0010】次に第5a族元素酸化物は、焼結性を向上
させるために必要な成分であり、その含有量が1.0モ
ル%よりも少ないと混合原料中で不均一となって、安定
した体積固有抵抗を有する焼結体を得られなくなり、5
モル%を超えると緻密な焼結体が得られなくなる。した
がって、第5a族元素酸化物の含有量は1.0〜5モル
%の範囲が良く、特に1.0〜4モル%の範囲が好まし
い。なお、第5a族元素酸化物としてはバナジウム
(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)があり、本
発明ではニオブが好ましい。
【0011】また、二酸化マンガン(MnO2 )は、焼
結性を向上して比較的低温で焼成可能とし、所望の体積
固有抵抗を得るために必要な成分であり、その含有量が
14.5モル%未満であると体積固有抵抗が1×108
Ω・cmよりも大きくなって絶縁体に近づき、50モル
%を超えると焼結時のシミ出しが発生して緻密な焼結体
が得られなくなる。したがって、二酸化マンガンの含有
量は14.5〜50モル%の範囲が良く、特に17〜4
7モル%の範囲が好ましい。
【0012】さらに、アルミナ(Al2 3 )は、焼結
体の緻密性を向上させるために必要な成分であり、その
含有量が15モル%よりも少ないと焼結体にクラックが
発生しやすく、73.8モル%よりも多いと体積固有抵
抗が1×108 Ω・cmよりも大きくなって絶縁体に近
づいてしまう。したがって、アルミナの含有量は15〜
73.8モル%の範囲が良く、特に17〜70モル%の
範囲が好ましい。なお、焼結体の緻密性の点からは、ア
ルミナの含有量を25〜73.8モル%の範囲とするこ
とが好ましい。
【0013】そして、本発明の導電性セラミックスで
は、酸化鉄17〜28モル%、酸化ニオブ1〜3.5モ
ル%、二酸化マンガン20〜41モル%、アルミナ28
〜67モル%の範囲としたものが最適である。
【0014】なお、上記成分以外に、原料粉末中や製造
工程で混入する不純物として、シリカ(SiO2 )を
0.1重量%以下、酸化カルシウム(CaO)を0.0
5重量%以下、酸化クロム(Cr2 3 )、酸化コバル
ト(CoO)、酸化マグネシクム(MgO)等を合計
0.1重量%以下の範囲で含んでいても良い。
【0015】本発明の導電性セラミックスを製造する場
合は、例えば、鉄族金属の酸化物粉末、第5a族元素酸
化物粉末、二酸化マンガン粉末、アルミナ粉末を用い、
あるいは焼成中にこれらの材料に変化しうる前記材料の
水酸化物粉末、炭酸化粉末を用い、これらを湿式または
乾式で混合し、湿式の場合はスプレードライ等で造粒し
た後、所望形状に成形して、酸化雰囲気で1240〜1
350℃にて1〜3時間焼成する。
【0016】ここで、焼成温度を1240〜1350℃
としたのは、1240℃未満であると充分に焼結せずに
焼結体の吸水率が0.1%を超えてしまい、さらに体積
固有抵抗が1×108 Ω・cmよりも大きくなって絶縁
体に近づき、一方1350℃を超えるとオーバーシンタ
ーとなって吸水率が0.1%を超えてしまうためであ
る。
【0017】また、本発明の導電性セラミックスは、大
気中の酸化雰囲気で焼成しても充分な導電性を有し、そ
の体積固有抵抗を104 〜108 Ω・cmとすることが
できる。ここで、体積固有抵抗を104 〜108 Ω・c
mとしたのは、静電気を除去するとともに、適度な絶縁
性を有するためである。
【0018】このような本発明の導電性セラミックス
は、半導体製造装置における搬送用アーム、ハンドリン
グ治具、ウェハ把持用ピンセット等に用いれば、静電気
を除去して半導体に悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0019】あるいは、磁気ディスクドライブ装置にお
いて複数の磁気ディスク間に挟み込んで位置決めを行う
ためのディスクスペーサとして用いれば、静電気を除去
して磁気ディスクに悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0020】さらに、その他の静電気防止部品や、抵抗
体用基板、導電材料、接点、ヒーター、VTRのガイド
ローラ等に本発明の導電性セラミックスを使用すること
ができる。
【0021】
【実施例】酸化鉄(Fe2 3 )粉末、酸化ニオブ(N
2 5 )粉末、二酸化マンガン(MnO2 )粉末、ア
ルミナ(Al2 3 )粉末を用意し、焼結体の組成が表
1に示す割合となるように秤量後、回転ミルにて湿式混
合した。混合後のスラリーをスプレードライにて乾燥
し、焼結用原料とした。これを、プレス成形し、大気中
にて表1に示す温度で2時間焼成し、直径17mm、厚
み3mmの円板状の焼結体を得た。
【0022】この両端面を研摩して試料の厚みを2mm
とし、その面に電極を塗布して体積固有抵抗を求めた。
同時に焼成した他の焼結体をJIS C 2141に定
める吸水率の測定方法に基づき吸水率を求めた。これら
の結果を表2に示す。
【0023】この結果より、酸化鉄(Fe2 3 )の含
有量が5モル%未満であると体積固有抵抗が1×108
Ω・cmよりも大きくなり、一方35モル%を超えると
焼結体からのシミ出しが多くなって緻密な焼結体が得ら
れなかった。また、酸化ニオブ(Nb2 5 )の含有量
が0.5モル%未満では抵抗値が不安定となり、5モル
%を超えると緻密な焼結体が得られなかった。
【0024】これらに対し、本発明の範囲内のものは、
体積固有抵抗が1×104 〜1×108 Ω・cmの範囲
内で、吸水率が0.1%以下と緻密に焼結していること
が確認された。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】次に、鉄族金属酸化物として、酸化鉄(F
2 3 )粉末だけでなく酸化ニッケル(NiO)粉末
や酸化コバルト(CoO)粉末も用い、第5a族元素酸
化物として酸化ニオブ(Nb2 5 )粉末だけでなく酸
化タンタル(Ta2 5 )粉末や酸化バナジウム(V2
5 )粉末も用いて上記と同様の評価を行った。この結
果を表3、4に示す。
【0028】この結果より、鉄族金属酸化物の含有量が
10モル%未満であると体積固有抵抗が1×108 Ω・
cmよりも大きくなり、一方35モル%を超えると焼結
体からのシミ出しが多くなって緻密な焼結体が得られな
かった。また、第5a族元素酸化物の含有量が1.0モ
ル%未満では抵抗値が不安定となり、5モル%を超える
と緻密な焼結体が得られなかった。
【0029】これらに対し、本発明の範囲内のものは、
体積固有抵抗が1×104 〜1×108 Ω・cmの範囲
内で、吸水率が0.1%以下と緻密に焼結していること
が確認された。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、鉄族金属
酸化物の少なくとも一種を10〜35モル%と、周期律
表第5a族元素酸化物の少なくとも一種を1.0〜5モ
ル%と、二酸化マンガン14.5〜50モル%と、アル
ミナ15〜73.8モル%から導電性セラミックスを構
成することによって、吸水率が0.1%以下で、体積固
有抵抗が1×104 〜1×108 Ω・cmの導電性セラ
ミックスを大気中の酸化雰囲気の焼成によって容易に製
造することができる。
【0033】したがって、各種静電気防止部品等に好適
な導電性セラミックスを簡単な製造工程で低コストで製
造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄族金属酸化物の少なくとも一種を10〜
    35モル%と、周期律表第5a族元素酸化物の少なくと
    も一種を1.0〜5モル%と、二酸化マンガン14.5
    〜50モル%と、アルミナ15〜73.8モル%からな
    り、体積固有抵抗が1×104 〜1×108 Ω・cmで
    あることを特徴とする導電性セラミックス。
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