JPH09267283A - ロボット制御装置およびその通信方法 - Google Patents

ロボット制御装置およびその通信方法

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JPH09267283A
JPH09267283A JP10410896A JP10410896A JPH09267283A JP H09267283 A JPH09267283 A JP H09267283A JP 10410896 A JP10410896 A JP 10410896A JP 10410896 A JP10410896 A JP 10410896A JP H09267283 A JPH09267283 A JP H09267283A
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JP
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robot
command value
command
network
deceleration
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JP10410896A
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English (en)
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Teruaki Tanaka
輝明 田中
Hiroyuki Makita
裕行 牧田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部計算機とロボット制御装置とをネットワ
ークにより接続し、前記ロボット制御装置に接続された
ロボットを前記外部計算機から制御するシステムでは、
任意の外部計算機から自由にロボットの制御を行うのが
困難である課題があった。 【解決手段】 ロボット制御のための指令値に優先度に
応じた優先度情報を付加する優先度情報付加手段と、ネ
ットワークを経由して送られてきた前記指令値に付され
ている前記優先度情報を識別し、最も優先度の高い指令
値を選択する優先指令値選択手段と、該優先指令値選択
手段により選択された指令値をもとにロボットを制御す
る制御手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ネットワークを
介して計算機や他のロボット制御装置などの外部機器と
通信を行いロボットを制御するロボット制御装置および
その通信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は、例えば1994年 日本ロボ
ット学会誌Vo1.12 No.8第1137頁から第
1142頁に示された、従来のロボット制御装置を示す
構成図であり、図において、220はロボット制御装
置、221はロボット制御装置においてユーザインター
フェイスを司り、また、ロボット言語で記述されたロボ
ットの動作記述を解釈し下位の運動制御CPUへロボッ
トへの間接座標や直交座標での指令値を与える上位CP
U、222は逆キネマティクスや軌道補間を行い下位の
サーボ制御部227への指令値を生成する運動制御CP
U、223は上位CPU221と運動制御CPU222
との間でデータの受け渡しを行うためのデータバスであ
る。227はロボット本体226の各可動部分のサーボ
モータを制御するための複数のサーボドライバ225が
格納されたサーボ制御部である。224はロボット制御
装置220とサーボ制御部227のサーボドライバ22
5とを結ぶネットワーク、225はロボットのサーボモ
ータを駆動するサーボドライバ、226はロボット制御
装置220により制御されるロボット本体である。
【0003】次に動作について説明する。ロボット制御
装置220の上位CPU221は、ロボットの動作記述
を与えるロボット言語コマンドを解釈し、データバス2
23を介して運動制御CPU222へロボットの関節座
標もしくは直交座標上での指令値を与える。運動制御C
PU222では、ロボットの逆キネマティクスや軌道補
間計算を行い、サーボドライバ225へのサーボ指令値
を生成する。そのサーボ指令値は、ネットワーク224
を経由してサーボドライバ225へ送られ、サーボドラ
イバ225はそのサーボ指令値に従ってロボット本体2
26のサーボモータを回転させることによってロボット
が動作する。
【0004】このロボット制御装置220は、データバ
ス223上に複数個の運動制御CPU222を接続する
ことが出来、それぞれの運動制御CPU222に対して
独立のネットワーク224を介してサーボ制御部227
およびロボット本体226をそれぞれ接続することが可
能である。データバス223上に複数個の運動制御CP
U222を接続したときには、上位CPU221からデ
ータバス223を介して複数台のロボット本体226を
制御することが可能になる。また、データバス223上
に複数個の上位CPU221を接続した場合には、デー
タバス223を介して複数台のロボット本体226を制
御することが出来る。
【0005】従って、前記ロボット制御装置220にお
いて複数台のロボットを制御する場合には、各ロボット
の運動制御CPU222を前記ロボット制御装置220
の内部に備えられているデータバス223へ接続しなけ
ればならず、組み込みが煩雑であり、またバス結合はネ
ットワーク結合に比べて被接続機器の配置位置に制約が
多い。また、ネットワーク224上に複数台のロボット
本体226を接続した場合には、複数台分のサーボ制御
部227へ送信する指令値を生成するため、1つの運動
制御CPU222上に複数台分の逆キネマティクス機能
および軌道補間計算機能を実装しなければならず煩雑で
ある。また、上位CPU221と各運動制御CPU22
2とを接続した伝送路であるデータバス223や、運動
制御CPU222からサーボ制御部227へ送られるサ
ーボ指令値の送信、受信の媒体であるネットワーク22
4の通信状況が悪化すると、運動制御CPU222やサ
ーボドライバ225では指令値が受信不可能になる状態
が発生し、ロボットの制御が中止されたり、次の指令値
を受信するまでのロボットの制御が中断する。
【0006】図18は、特開平6−262558号公報
に示された、従来のロボット制御装置の通信方法を示す
構成図である。図において、226aはロボット、22
8はロボット226aを制御するロボット制御装置、2
29はロボット制御装置228に接続された外部計算機
である。また、230および232はこの外部計算機2
29とロボット制御装置228との間で指令値の通信を
行うためのパラレルインターフェイス、231および2
33はロボット制御装置228と外部計算機229との
間でコマンドを通信するシリアルインターフェイスであ
る。
【0007】次に動作について説明する。外部計算機2
29はロボット制御装置228と接続しており、ロボッ
ト226aの各関節の次の移動点までの速度データ(指
令値)を求める。この速度データは、例えばパラレルイ
ンターフェイス230、232を介してロボット制御装
置228から送られてくるロボット226aの各関節角
度情報に基づいて計算される。ロボット制御装置228
は外部計算機229から出力された速度データをパラレ
ルインターフェイス230、232を介して受け取った
後、ロボット226aに出力してロボット226aの各
関節を前記速度データによって動作させる。
【0008】このロボット制御装置228を、パラレル
I/OやシリアルI/Oを介して外部計算機229など
の複数の外部機器と接続し、特定の外部機器からロボッ
ト制御装置228に接続されたロボットを制御する場合
には、前記特定の外部機器と前記ロボット制御装置22
8との間を前記パラレルI/OやシリアルI/Oにより
専用的に接続することで、前記ロボットを制御するため
の優先権を前記特定の外部機器へ固定して行う。また、
前記ロボットを別の外部機器から制御する場合には、前
記パラレルI/OやシリアルI/Oによる接続を切り換
えて、前記別の外部機器とロボット制御装置228との
間を専用的に接続し、前記ロボットを制御するための優
先権を前記別の外部機器へ固定して行う。
【0009】また、特定の外部機器から複数のロボット
制御装置の各ロボットを制御しようとする場合も同様で
あり、前記特定の外部機器と制御しようとするロボット
のロボット制御装置との間を前記パラレルI/Oやシリ
アルI/Oにより専用的に接続し、前記制御しようとす
るロボットのロボット制御装置と前記特定の外部機器と
の間にロボット制御のための優先権を固定して行う。ま
た、前記特定の外部機器から他のロボットを制御しよう
とする場合には、前記パラレルI/OやシリアルI/O
による接続を切り換えて、前記特定の外部機器と制御し
ようとする前記他のロボットのロボット制御装置との間
を前記パラレルI/OやシリアルI/Oにより専用的に
接続し、前記他のロボットのロボット制御装置と前記特
定の外部機器との間にロボット制御のための優先権を固
定して行う。
【0010】また、外部計算機229から送られてくる
指令値をロボット制御装置228の補間周期毎に受信し
ロボットの動作する軌道の制御を行っている場合に、ロ
ボットの動作制御において必要となる減速処理では、そ
の減速時の軌道を外部計算機229が処理しその減速時
の軌道を実現するための指令値を生成してロボット制御
装置228へ送信する。
【0011】また、前記指令値の送信、受信の媒体であ
るパラレルI/OやシリアルI/O間を接続する伝送路
の通信状況が悪化して、前記伝送路を介して送信、受信
される指令値がノイズなどによる影響を受けると、ロボ
ット制御装置228では指令値を受信することが出来な
い状態が発生し、ロボットの制御が中止されたり、次の
指令値を受信するまでロボットの制御が中断する。
【0012】さらに、このような図17および図18に
示した従来のロボット制御装置では、例えば複数台のロ
ボットで共通の対象物を共同で把持し協調作業を行わせ
るためには、対象物を把持している全てのロボットの作
業中の軌道を各ロボット制御装置に予め与えておくか、
ロボット本体に他のロボットの動きを観測できるような
センサを取り付け、その出力をもとに所望の協調作業を
行えるようにロボット制御装置内の動作アルゴリズムや
ロボット制御装置のハードウェアを構成する。
【0013】また、ロボットのシミュレーションを行う
際には、同一構造のロボットについて既に作成されてい
るシミュレーション用のソフトウェアを用いる。さら
に、多少構造が異なるロボットをシミュレートする場合
でも、その基本的な構造が同一である場合には、基本的
な構造が同一であるロボットについて既に作成されてい
るシミュレーション用のソフトウェアを用いることにな
るが、精度の良いシミュレーションを行う際にはシミュ
レーション用の相応のソフトウェアを新たに作成する。
【0014】このようにシミュレーション用のソフトウ
ェアを作成する場合、ロボット固有の幾何学的および力
学的情報を与えるパラメータ値は、シミュレートしよう
とするロボットに応じて使用者がシミュレータプログラ
ムへ設定する。
【0015】また、ロボットのシミュレーションを行う
場合には、当該ロボットが接続されているロボット制御
装置内の補間軌道を生成するアルゴリズムの違いに応じ
て、シミュレートしようとするロボット毎にシミュレー
タソフトウェア内のアルゴリズムも変更する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来のロボット制御装
置は以上のように構成されているので、図17に示した
ロボット制御装置220においてデータバス223上に
運動制御CPU222を複数接続するシステムを構築す
ると、システム上、ネットワーク結合ほどの柔軟性がな
く、1つの運動制御CPU222へロボット制御のため
の指令が複数送られてきたときに、その運動制御CPU
222はいずれの指令を優先して採用すればよいか判断
することが出来ない課題があった。
【0017】また、同様に、サーボ制御部227へサー
ボ指令が複数送られたときに、サーボ制御部227はい
ずれのサーボ指令を優先して採用すればよいか判断する
ことが出来ない課題があった。
【0018】また、図18に示したロボット制御装置で
は、複数の外部計算機229と複数のロボット制御装置
228とが接続され、前記複数のロボット制御装置22
8のそれぞれにより各ロボットが制御されるシステムを
構築しようとするときには、ロボット制御のための優先
権を、予め指定した特定の外部計算機や特定のロボット
制御装置へ与えて固定することになるため、任意の外部
計算機から柔軟にロボットの制御を行うのが困難である
課題があった。
【0019】また、複数台のロボットで共通の対象物を
共同で把持し協調作業を行わせる際には、一方のロボッ
トの位置や姿勢を他方のロボットが知ることが出来ない
ので、前記対象物を把持している全てのロボットの作業
中の軌道を全てのロボット制御装置に予め与えておく
か、他方のロボット本体に一方のロボットの動きを観測
できるようなセンサを取り付けてその出力をもとに所望
の協調作業を行えるように、前記他方のロボットのロボ
ット制御装置内の動作アルゴリズムやロボット制御装置
のハードウェアを構成することになり、複数台のロボッ
ト制御装置に対するロボットの協調作業のための軌道提
示を容易に行うのが困難である課題があった。
【0020】また、ロボットの制御において通常必要と
なるロボットの減速処理では、ロボットの可動先端部の
減速時の軌道を外部計算機が処理し、その減速時の軌道
を実現するための指令値を前記可動先端部を支持するロ
ボットの各可動部のサーボモータへ生成して与えるた
め、外部計算機のロボットの制御プログラムに前記減速
時の軌道を実現する減速処理用プログラムを構成しなけ
ればならなず、ロボットの制御プログラムが煩雑になる
課題があった。
【0021】また、ロボットのシミュレータを構築する
際には、ロボットの機構学的および力学的情報を与える
パラメータ値を、シミュレートしようとするロボットに
応じて使用者がシミュレータプログラムへ設定する必要
があり、シミュレータの作成に手間を要する課題があっ
た。
【0022】また、駆動機構の異なったロボットのシミ
ュレーションを行う場合には、補間軌道を生成するアル
ゴリズムが異なっている場合があり、このような場合に
は前記アルゴリズムの違いに応じて、シミュレートしよ
うとするロボット毎にシミュレータソフトウェアも変更
しなければならず、煩雑でこれら作業に手間を要する課
題があった。
【0023】また、ロボットを制御するための指令値の
送信、受信の媒体である伝送路の通信状況が悪化すると
ロボットの制御が中止されたり中断されたりして、ロボ
ットの動作に及ぼす影響が大きい課題があった。
【0024】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、ネットワークにより接続された任
意の外部機器からロボットの動作制御を容易に行うこと
を可能にするロボット制御装置およびその通信方法を得
ることを目的とする。
【0025】また、この発明は、複数台のロボットの協
調作業を容易に実現できるロボット制御装置を得ること
を目的とする。
【0026】さらに、この発明は、ロボットのシミュレ
ータを構築したときのシミュレーション精度を向上させ
ることの出来るロボット制御装置を得ることを目的とす
る。
【0027】さらに、この発明は、ネットワークの通信
状況が良くない場合に受信したロボット制御のためのデ
ータの補償能力を向上させたロボット制御装置を得るこ
とを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
るロボット制御装置は、ロボット制御のための指令値に
優先度に応じた優先度情報を付加する優先度情報付加手
段と、ネットワークを経由して送られてきた前記指令値
に付されている優先度を示す優先度情報を識別し、最も
優先度の高い前記指令値を選択する優先指令値選択手段
と、該優先指令値選択手段により選択された前記指令値
をもとに前記ロボットを制御する制御手段とを備えるよ
うにしたものである。
【0029】請求項2記載の発明に係るロボット制御装
置は、指令値の送信元に対しロボットの現在の状態を示
すデータを送信したときから所定時間内にネットワーク
を経由して優先度情報の付加された指令値が送られてこ
ない場合には、優先度情報の付加されていない指令値を
選択する優先指令値選択手段を備えるようにしたもので
ある。
【0030】請求項3記載の発明に係るロボット制御装
置は、指令値の送信元に対しロボットの現在の状態を示
すデータを送信したときから所定時間内に、ネットワー
クを経由して優先度情報の付加された指令値および優先
度情報の付加されていない指令値のいずれも送られてこ
ないときには通信エラーとするようにしたものである。
【0031】請求項4記載の発明に係るロボット制御装
置は、ネットワークを経由して送られてきたロボット制
御に用いる指令値と該指令値に対し予め設定されている
差分値とをもとに新たな指令値を生成する新指令値生成
手段と、前記ネットワークを介して接続されている予め
定められた外部機器に対し、前記新指令値生成手段が生
成した前記新たな指令値を前記ネットワーク経由で送信
する通信手段とを備えるようにしたものである。
【0032】請求項5記載の発明に係るロボット制御装
置は、被制御の中心となるロボットの制御用の指令値
と、前記ロボットと協調作業を行う他のロボットの動作
上の拘束条件を規定する差分値とをもとに新たな指令値
を生成する新指令値生成手段を備えるようにしたもので
ある。
【0033】請求項6記載の発明に係るロボット制御装
置は、ネットワークを経由して送られてきた減速指定メ
ッセージに応じたロボットの減速時の指令値を生成する
減速モード選択手段と、該減速モード選択手段により生
成した前記指令値をもとに前記ロボットを制御する制御
手段とを備えるようにしたものである。
【0034】請求項7記載の発明に係るロボット制御装
置は、減速指定メッセージに含まれるロボットの動作減
速時の各種パラメータに応じた指令値を生成する減速モ
ード選択手段を備えるようにしたものである。
【0035】請求項8記載の発明に係るロボット制御装
置は、減速時の負の加速度を指定するための加速度ベク
トルを、減速指定メッセージに含まれるロボットの動作
減速時のパラメータとしたものである。
【0036】請求項9記載の発明に係るロボット制御装
置は、減速後の停止位置を減速指定メッセージに含まれ
るロボットの動作減速時のパラメータとしたものであ
る。
【0037】請求項10記載の発明に係るロボット制御
装置は、減速して停止するまでの時間を、減速指定メッ
セージに含まれるロボットの動作減速時のパラメータと
したものである。
【0038】請求項11記載の発明に係るロボット制御
装置は、ネットワークを経由して送られてきたロボット
の動作指令を与えるコマンドをもとに生成された前記ロ
ボットの指令値と、該指令値に対し予め指定されている
差分値とをもとに前記ロボットの新たな指令値を生成す
る新指令値生成手段と、前記ネットワークを介して接続
されている予め定められた外部機器に対し、前記新指令
値生成手段が生成した前記新たな指令値を前記ネットワ
ーク経由で送信する通信手段とを備えるようにしたもの
である。
【0039】請求項12記載の発明に係るロボット制御
装置は、被制御の中心となるロボット制御用の指令値
と、前記ロボットと協調作業を行う他のロボットの動作
についての拘束条件を規定する差分値とをもとに新たな
指令値を生成する新指令値生成手段を備えるようにした
ものである。
【0040】請求項13記載の発明に係るロボット制御
装置は、ネットワークを経由して送られてきたロボット
の動作指令を与えるコマンドをもとに行われる前記ロボ
ットの動作を停止させる停止手段を備えるようにしたも
のである。
【0041】請求項14記載の発明に係るロボット制御
装置は、ネットワークを経由して送られてきたロボット
の動作指令を与えるコマンドをもとに生成されたロボッ
トの位置や姿勢などの指令値により制御されるロボット
の動作を、前記ロボットの制御のために出力される指令
値を固定することで停止させる停止手段を備えるように
したものである。
【0042】請求項15記載の発明に係るロボット制御
装置は、ロボットの幾何学的構造および力学的構造を規
定する前記ロボットに固有のパラメータを格納したパラ
メータ保存手段と、ネットワーク経由で送信されてきた
前記ロボットに固有のパラメータの返信指令をもとに、
前記返信指令の送信元に対し、前記返信指令により指定
されている前記パラメータを前記パラメータ保存手段か
ら読み出して送信する通信手段とを備えるようにしたも
のである。
【0043】請求項16記載の発明に係るロボット制御
装置は、ネットワークを経由して送られてきたロボット
制御のための指令値の受信に失敗したときに、前記失敗
した受信より前に受信した指令値をもとに次の補間時刻
における指令値を予測して生成する推定動作モードを実
行する推定指令値生成手段と、該推定指令値生成手段に
より生成した前記指令値をもとに前記補間時刻における
ロボットの制御を行う制御手段とを備えるようにしたも
のである。
【0044】請求項17記載の発明に係るロボット制御
装置は、ロボット制御のための指令値の受信に失敗した
か否かの判断を、指令値の送信元に対しロボットの現在
の状態を示すデータを送信したときから所定時間内に前
記送信元から送られてきた指令値を受信したか否かの判
定をもとに行うようにしたものである。
【0045】請求項18記載の発明に係るロボット制御
装置は、連続して所定回数、推定動作モードへ移行する
ときには、通信エラーと判断して前記推定動作モードへ
の移行を中止する推定モード中止手段を備えるようにし
たものである。
【0046】請求項19記載の発明に係るロボット制御
装置の通信方法は、ロボット制御のための指令値の送信
要求を外部機器に対し行う送信要求過程と、前記送信要
求に対し優先度を示す優先度情報が付加され、前記外部
機器から送信されてきた前記指令値の優先度情報をもと
に判定した最も優先度の高い指令値をロボットを制御す
るための指令値として選択する受信過程とを備えるよう
にしたものである。
【0047】請求項20記載の発明に係るロボット制御
装置の通信方法は、ロボット制御のための指令値の送信
要求に対し、所定時間内に前記ロボット制御のための指
令値が送られてこないときには、過去に送られてきてい
る優先度情報が付加された指令値や優先度情報が付加さ
れていない指令値の所定回数分の指令値をもとに新たな
指令値を求める指令値生成過程を備えるようにしたもの
である。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
ロボット制御装置をネットワークによりパーソナルコン
ピュータなどの外部機器と接続したときの構成図であ
る。図において、1aと1bはロボット、100aはロ
ボット1aを制御する第1ロボット制御装置(ロボット
制御装置)、100bはロボット1bを制御する第2ロ
ボット制御装置(ロボット制御装置)、2aと2bはパ
ーソナルコンピュータ(外部機器)、3は第1ロボット
制御装置100aおよび第2ロボット制御装置100b
とパーソナルコンピュータ2a、2bとの間を接続して
いるネットワーク、7はパーソナルコンピュータ2aに
設けられている優先度情報付加手段、8はパーソナルコ
ンピュータ2bに設けられている優先度情報付加手段で
ある。優先度情報付加手段7、8は、例えば整数値デー
タとして構成され、整数値の大きい順に優先度が高くな
り、最優先に行う必要のある動作パターンを実現する指
令値に対し最大の優先度情報を付加するなどの所定のア
ルゴリズムにより、発生させた優先度情報を指令値に付
加する。
【0049】図2は、第1ロボット制御装置100aと
パーソナルコンピュータ2a、2bとの間で通信を行う
際の手順を示すタイムチャートである。
【0050】図3は、ネットワーク3により接続された
パーソナルコンピュータ2a、2bと第1ロボット制御
装置100aとを示すブロック図である。図3において
図1と同一または相当の部分については同一符号を付し
説明を省略する。図において、4は第1ロボット制御装
置100aに接続されロボット制御のためのプログラム
などを保持したパーソナルコンピュータ、101は第1
ロボット制御装置100aがネットワーク3を介してパ
ーソナルコンピュータ2a、2bと通信を行うためのネ
ットワーク通信部(通信手段)、102はネットワーク
3を介して受信された優先度を示す優先度情報が付加さ
れている指令値を蓄え、最も優先度の高い指令値を選択
する優先指令値選択部(優先指令値選択手段)である。
【0051】103はロボット言語で記述されたプログ
ラムを実行するプログラム実行部、106はそのロボッ
ト言語で記述されたプログラムを記憶したプログラム記
憶部、107は補間データなどの内部指令値を生成する
内部指令値生成部、104はプログラム実行部103か
ら与えられる入力切換情報に基づいて、優先指令値選択
部102、プログラム実行部103、ネットワーク通信
部101、内部指令値生成部107からの指令値入力の
うちのいずれか一つを選択する指令値選択部(制御手
段)である。105はロボットの現在位置および姿勢を
管理したり、指令値選択部104から入力される指令値
の変換を行い、ロボット1aを動作させるサーボドライ
バ(制御手段)108へ与えるロボット状態チェック部
(制御手段)である。
【0052】次に、動作について説明する。第1ロボッ
ト制御装置100aとパーソナルコンピュータ2a、2
b間の通信は、第1ロボット制御装置100aからパー
ソナルコンピュータ2a、2bに対して、ある一定周期
(指令値要求の送信周期Tsec)毎にロボットの位置
および姿勢を示す指令値の要求を行い、パーソナルコン
ピュータ2a、2bは、前記要求に応じてそれぞれ指令
値を送信する。
【0053】この第1ロボット制御装置100aとパー
ソナルコンピュータ2a、2b間の通信手順を、図2に
示すタイムチャートをもとに説明する。第1ロボット制
御装置100aは時刻t21にパーソナルコンピュータ
2a、2bに対して指令値の要求を送信する。パーソナ
ルコンピュータ2aは第1ロボット制御装置100aか
ら送られてきた指令値の要求を時刻t01に受け取り、
パーソナルコンピュータ2bは第1ロボット制御装置1
00aから送られてきた指令値の要求を時刻t11に受
け取る。パーソナルコンピュータ2a、2bは前記指令
値の要求を受信後、それぞれ指令値を計算し、指令値の
優先度を表す優先度情報をそれぞれ優先度情報付加手段
7、8により指令値に付加する。そして、パーソナルコ
ンピュータ2aは優先度情報が付加された指令値を第1
ロボット制御装置100aへ時刻t02に送信し、また
パーソナルコンピュータ2bは優先度情報の付加された
指令値を第1ロボット制御装置100aへ時刻t12に
送信する。
【0054】第1ロボット制御装置100aでは、パー
ソナルコンピュータ2aからの優先度情報を表す整数値
データが付加された指令値を時刻t23において受信
し、またパーソナルコンピュータ2bから送られてきた
優先度情報を表す整数値データが付加された指令値を時
刻t22において受信する。第1ロボット制御装置10
0aでは、次の指令値の要求を発信する時刻であるt2
4までの間に受信した指令値のうち、優先度を表す整数
値データの中で最も大きい数値を持つ指令値が最も優先
権が高いと判断し、その指令値をロボット制御への指令
値であるとして採用する。
【0055】なお、パーソナルコンピュータ2aおよび
パーソナルコンピュータ2bは必ずしも指令値を生成し
て送るとは限らない。時刻t24において、第1ロボッ
ト制御装置100aから送信された指令値の要求は、時
刻t03においてパーソナルコンピュータ2aに着信
し、また時刻t13においてパーソナルコンピュータ2
bに着信する。パーソナルコンピュータ2aでは、計算
した指令値へ優先度を表す整数値データを付加し、時刻
t04において第1ロボット制御装置100aに向けて
送信するが、パーソナルコンピュータ2bでは第1ロボ
ット制御装置100aに向けて指令値を送信しない。こ
の場合、第1ロボット制御装置100aでは、次の指令
値の要求を送信する時刻t26までの時刻t25におい
て受信したパーソナルコンピュータ2aからの指令値を
優先度情報にかかわらずロボット制御の指令値として採
用する。
【0056】次に、図3に示す第1ロボット制御装置1
00aにおける優先指令値選択部102の動作について
説明する。ネットワーク通信部101がネットワーク3
経由で指令値の要求を送信した後に、パーソナルコンピ
ュータ2aあるいはパーソナルコンピュータ2bから送
られてくる優先度情報の付加された位置および姿勢など
を示す指令値は、すべて優先指令値選択部102に送ら
れる。この優先指令値選択部102では一定の受信待ち
の後、ネットワーク通信部101から送られてくるデー
タの受け取りを中止し、受け取ったすべての位置および
姿勢などを示す前記指令値に付加されている優先度情報
の中で最も高い優先度を持つ指令値を、予め与えられて
いるアルゴリズムにより選択する。そして、この最も高
い優先度を有する指令値をロボット制御のための位置お
よび姿勢を示す指令値として採用し、指令値選択部10
4に渡す。このような動作を一定周期Tsec毎に繰り
返す。
【0057】次に、図4のフローチャートに従ってネッ
トワーク通信部101がネットワーク3経由で指令値の
要求をパーソナルコンピュータなどの外部機器へ送信し
た以後の第1ロボット制御装置100aの動作について
説明する。先ず、ステップST1でロボット1aの現在
位置および姿勢についてのデータを送信する。ステップ
ST2では指令値受信待ちの時間が予め定められた時間
(指令値の要求を行う周期Tsec)を越えているか否
かを判定する。越えていない場合には、ステップST8
およびステップST9の指令値の受信待ちを行う。そし
て、ステップST9において指令値を受信しない限り、
ステップST2およびステップST8を繰り返す。ま
た、前記予め定められた時間内にステップST9で指令
値を受信した場合には、ステップST10に進み、前記
受信した指令値を指令値バッファに格納する。
【0058】前記予め定められた時間が経過するとステ
ップST2からステップST3へ移行する。ステップS
T3では、優先度情報が付加されている指令値を受信し
ているか否かを判定し、もし受信しているならばステッ
プST4に進む。ステップST4では、受信した優先度
情報の付加されている指令値の中で最も高い優先度を持
つ指令値を選択し、ステップST5において前記選択し
た指令値を実行する。
【0059】ステップST3で優先度情報が付加されて
いる指令値を受信していないと判定した場合には、ステ
ップST6において優先度情報の付加されていない指令
値を受信しているか否かを判定する。優先度情報の付加
されていない指令値を受信している場合には、ステップ
ST7でその指令値を実行し、優先度情報の付加されて
いない指令値も受信していないならばステップST11
で通信エラーとしてエラー処理を行う。
【0060】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、ネットワークにより接続したパーソナルコンピュー
タや他のロボット制御装置などの任意の外部機器との間
で授受される指令値の中から最も優先度の高い指令値を
選択してロボットの制御に用いることが出来るため、各
外部機器はロボットを制御する際の必要性に応じてその
制御権を優先度情報により取得でき、ロボットを制御す
る指令値生成のためのそれぞれ内容の異なったアルゴリ
ズムを前記任意の外部機器に実装することが出来、ロボ
ット制御システムを構築する際のロボット制御内容毎の
分化が可能となり、前記ロボット制御内容毎のモジュー
ル化を容易に実現できる。
【0061】なお、上記の説明において、ロボット制御
装置に対して優先度情報の付加されている指令値や優先
度情報の付加されていない指令値が、いずれもパーソナ
ルコンピュータから送信されていない場合には通信エラ
ーと判断するが、この場合、予め定められた対処方法に
より処理する。この対処方法としては、任意のパーソナ
ルコンピュータへ受信エラーを送信する方法、指令値が
送信されるまで指令値要求の送信を一定時間毎に繰り返
しながら待つ方法、過去の指令値を予め規定されている
回数分だけ保存するためのバッファを設け、このバッフ
ァに蓄えられている過去の指令値をもとに、速度一定と
して過去2回の指令値から算出する方法や加速度一定と
して過去3回の指令値から算出する方法などがある。
【0062】また、以上の説明では、パーソナルコンピ
ュータへ指令値を要求してから、そのパーソナルコンピ
ュータから送られてくる指令値を待つ時間を、指令値要
求の送信周期であるTsecとしたが、Tsec以下で
あれば受信待ちの長さはいくらでも良い。
【0063】また、以上の説明では、ロボット制御装置
がパーソナルコンピュータへの指令値要求を送信するタ
イミングを一定周期Tsecとしたが、一定周期でなく
てもよい。
【0064】また、同レベルの優先度を持つ指令値が着
信した場合には、予め定めた選択方法に基づいて指令値
を選択する。この選択方法としては、先着順、後着順、
予め前記ロボット制御装置に定義されているパーソナル
コンピュータの優先順、同じ優先権を持つ全ての指令値
の算術平均値等により行うことが考えられる。また、各
パーソナルコンピュータが同レベルの優先度情報を指令
値に付加して送らないように設定しても良い。
【0065】また、優先度情報を整数値データとして、
優先度の高さを前記整数値データの数値の大きい順とし
たが、他の優先度の与え方でも良い。また、優先度を示
すデータを一つの整数値データとして説明したが、優先
度を表す複数のデータを指令値へ付加し、受信した指令
値に付加された複数の優先度情報をもとに、予め定めら
れた規範に基づいてどの指令値を採用するかを決定して
も良い。
【0066】また、パーソナルコンピュータ2aおよび
パーソナルコンピュータ2bが第1ロボット制御装置1
00aと通信し、第1ロボット制御装置100aは優先
度の最も高い指令値を採用するとして説明したが、パー
ソナルコンピュータは3台以上の複数であっても良く、
またロボット制御装置が複数台でも良い。
【0067】また、パーソナルコンピュータ2aおよび
パーソナルコンピュータ2bが第1ロボット制御装置1
00aと通信し、第1ロボット制御装置100aが指令
値を採用する場合について述べたが、パーソナルコンピ
ュータ以外の機器、例えば、画像処理装置などと通信し
て画像処理装置などから送られてくるデータをロボット
制御装置で処理したり、ロボット制御装置から送信した
データを画像処理装置などで処理しても良い。
【0068】実施の形態2.図5は、この発明の実施の
形態2による第1ロボット制御装置100a、第2ロボ
ット制御装置100bとパーソナルコンピュータ2aと
の間で通信を行う際の手順を示すタイムチャートであ
る。この実施の形態では、第1ロボット制御装置100
aとパーソナルコンピュータ2aとの間の通信は、第1
ロボット制御装置100aからパーソナルコンピュータ
2aに対して、一定周期Tsec毎に指令値の要求を行
い、その要求に対してパーソナルコンピュータ2aが指
令値を第1ロボット制御装置100aへ送信するもので
あり、さらに第1ロボット制御装置100aから第2ロ
ボット制御装置100bへ新たな指令値が送信される。
【0069】なお、第1ロボット制御装置100a、第
2ロボット制御装置100bとパーソナルコンピュータ
2a、2bとのネットワークを介した接続構成などは、
図1に示した構成と同様であると考えてよい。
【0070】図6は、この実施の形態2における第1ロ
ボット制御装置100aの構成を示すブロック図であ
る。図6において図3と同一または相当の部分について
は同一符号を付し説明を省略する。110はネットワー
ク通信部101から指令値を受け取ると、この指令値に
対しプログラム実行部103により予め設定されている
位置および姿勢についての差分値を、プログラム実行部
103から指定されている例えば加算指定に基づいて加
算して、前記差分値や加算指定と同様に予め設定されて
いるパーソナルコンピュータや他のロボット制御装置な
どの外部機器に対する新たな指令値として生成する新指
令値生成部(新指令値生成手段)である。
【0071】次に動作について説明する。先ず、図5に
示すタイムチャートに従って、ネットワークにより接続
されたパーソナルコンピュータ2aと第1ロボット制御
装置100aおよび第2ロボット制御装置100bとの
間の通信の手順について説明する。時刻t11において
第1ロボット制御装置100aからパーソナルコンピュ
ータ2aに対して指令値の要求が送信される。パーソナ
ルコンピュータ2aでは、時刻t01においてその要求
を受信し、指令値を計算し、時刻t02において第1ロ
ボット制御装置100aへ指令値を送信する。その指令
値を第1ロボット制御装置100aでは、時刻t12で
受信する。第1ロボット制御装置100aは時刻t12
でロボットの位置および姿勢の指令値を受信した後、そ
の指令値をロボット制御の指令値として採用すると共
に、この指令値に対し予め定められているロボットの位
置および姿勢の差分値を加算する。この結果得られた新
たな指令値を、予め定められているネットワーク上の他
の第2ロボット制御装置100bへ時刻t13に送信す
る。
【0072】第2ロボット制御装置100bは、時刻t
21において前記送信された指令値を受信し、ロボット
1bへの指令値として採用する。
【0073】このため、第2ロボット制御装置100b
により制御されるロボット1bの動作は、前記差分値が
作用する動作になる。例えば、ネットワーク上に複数台
のロボット制御装置が接続されており、それらのロボッ
ト制御装置にそれぞれ接続されたロボットが複数台で協
調作業を行うときに、予め判明している対象物に対する
幾何学的な拘束条件を、各ロボット制御装置がそれぞれ
のロボットを制御する際の差分値として中心となるロボ
ット制御装置へ予め設定しておくことで、協調作業を行
う他のロボットの動作軌道を指令することなく、前記中
心となるロボット制御装置にロボットの指令値を与える
だけで自動的に他のロボット制御装置に対し上記幾何学
的拘束条件を満足するような指令値が送られ、これによ
り各ロボットが制御され、ロボット間の接触事故や衝突
事故を回避しながら協調作業を行うことが出来る。
【0074】図7は、ロボット1aとロボット1bとが
1本の丸棒を把持してz軸方向へ移動させる協調作業を
行う様子を示している説明図である。図8は、ロボット
1aが中心となってこのような協調作業をロボット1b
へ行わせるときの、ロボット1aへ与えられる指令値P
1,P2,P3・・・と、それら指令値P1,P2,P
3・・・へ与えられる差分値(x,y,z)と、前記指
令値P1,P2,P3・・・と前記差分値(x,y,
z)とにより新たに生成されるロボット1bへ与えられ
る指令値Q1,Q2,Q3・・・とを示す説明図であ
る。
【0075】次に、図6に示す第1ロボット制御装置1
00aの新指令値生成部110の動作について説明す
る。ネットワーク通信部101は、受信したロボットの
位置および姿勢を示す指令値を指令値選択部104に渡
すと共に、新指令値生成部110にも前記位置および姿
勢についての指令値を渡す。新指令値生成部110で
は、ネットワーク通信部101から指令値を受け取る
と、図8に示したようにこの指令値に対しプログラム実
行部103により予め設定されている位置および姿勢に
ついての差分値−Dを、プログラム実行部103から指
定されている例えば加算指定に基づいて加算して、前記
差分値や加算指定と同様に予め設定されている第2ロボ
ット制御装置100bに対する新たな位置および姿勢に
ついての指令値として生成する。そして、この新たな指
令値を生成した後、ネットワーク3に接続した前記第2
ロボット制御装置100bへ前記指令値を送信するため
にネットワーク通信部101へ前記指令値を渡す。前記
指令値を渡されたネットワーク通信部101では、その
指令値を即座に第2ロボット制御装置100bに向けて
送信し、第2ロボット制御装置100bに接続したロボ
ットに協調動作を行わせる。
【0076】なお、以上の説明では、第1ロボット制御
装置100aにおいて第2ロボット制御装置100b向
けのロボットの位置および姿勢についての指令値を新た
に生成する際に、パーソナルコンピュータ2aから第1
ロボット制御装置100aに送信された位置および姿勢
についての指令値に対し、予め定められている差分値を
加算するとしたが、もちろん、差分値を減算してもよ
い。また、パーソナルコンピュータ2aから送信されて
きた位置および姿勢についての指令値を基に第2ロボッ
ト制御装置100bへ送信すべき指令値を生成する際の
アルゴリズムが決まっている場合には、それを採用して
も良い。
【0077】また、以上の説明において、第1ロボット
制御装置100aからパーソナルコンピュータ2aへ一
定周期Tsec毎に指令値の要求を行うとしたが、一定
周期毎でなくてもよい。
【0078】実施の形態3.図9は、この発明の実施の
形態3による第1ロボット制御装置100aの構成を示
すブロック図である。図9において図3と同一または相
当の部分については同一符号を付し説明を省略する。1
13はネットワーク3を経由して送られてきた減速モー
ド指令を解析し、その減速モード指令が指定している減
速モードに従って、ロボット1aの現在の位置および姿
勢から減速後にロボット1aが停止する位置や姿勢を決
定する内部指令値を生成し、指令値選択部104の動作
周期に従って停止までの前記生成した内部指令値を出力
する減速モード選択部(減速モード選択手段)である。
【0079】図10は、この実施の形態3における第1
ロボット制御装置100aの減速モード選択部113の
動作を示すフローチャートである。
【0080】次に、図10のフローチャートに従って減
速モード選択部113の動作について説明する。先ず、
ステップST21においてネットワーク3上の外部機
器、例えばパーソナルコンピュータ2aから送信されて
くる指令データの受信待ちを行う。受信が完了していな
いときには、ステップST26の受信未完了処理を行
う。一方、指令データの受信が完了したときには、ステ
ップST22において減速モード指令であるか否かを、
受信した指令データ内のフラグで判断する。もし、減速
モード指令でなければステップST27で通常の指令値
処理を行う。減速モード指令であるならば、ステップS
T23以降の各種条件分岐および各種減速処理を行う。
【0081】ステップST23において、前記減速モー
ド指令に減速度ベクトルが指定されているならば、与え
られた減速度ベクトルを基にステップST24において
減速動作を行い、速度が規定された大きさ以下になった
ならばステップST25にて終了する。
【0082】一方、ステップST23において減速度ベ
クトルが指定されていないならば、ステップST28に
おいて減速後の停止位置が指定されているか否かを調べ
る。減速後の停止位置が指定されているならば、ステッ
プST29において減速までの時間が指定されているか
否かを確認する。減速までの時間が指定されていれば、
前記減速モード指令コマンドにより与えられている停止
位置と停止するまでの時間を基にステップST210に
おいて減速動作を行う。ステップST29において、減
速までの時間が指定されていなければ、ステップST2
11において与えられた停止位置と予め設定されている
停止するまでの時間をもとに減速動作を行う。
【0083】ステップST28において減速後の停止位
置が指定されていないと判断したときには、安全性を確
保するために減速処理を行わずに停止する。
【0084】なお、ステップST23における減速度ベ
クトルとは負の加速度を与える加速度ベクトルのことで
あり、減速モード指令コマンド中において減速度ベクト
ルが指定されているというパラメータ値と減速後の位置
および姿勢に応じた減速度を与えるベクトルの各成分が
指定される。
【0085】また、以上説明した減速動作は、減速モー
ド指令コマンドにより指定された停止位置や減速までの
時間に応じた減速パターンに従って、減速モード選択部
113がロボットの現在位置および姿勢から減速後の停
止位置および姿勢までの動作を与える内部指令値を生成
し、指令値選択部104の動作周期に従って停止までの
内部指令値をサーボドライバ108へ順番に渡す。この
内部指令値を渡されたサーボドライバ108は、その指
令値を基にロボット1aの駆動部を順に制御することに
より、所望の減速動作が実現する。
【0086】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、ネットワーク3を経由して受信した減速指令メッセ
ージにより、その減速指令メッセージを受信したロボッ
ト制御装置において前記減速指令メッセージで指定され
たロボット減速時の負の加速度、停止位置、減速までの
時間などに応じた減速パターンによりロボットを減速さ
せることが可能になり、ロボットの動作において頻繁に
現れる減速動作についての指令値を外部機器側で生成す
る必要がなくなり、外部機器からの動作指令が簡単にな
る効果が得られる。
【0087】実施の形態4.図11は、この発明の実施
の形態4による第1ロボット制御装置100aの構成を
示すブロック図である。図11において図3と同一また
は相当の部分については同一符号を付し説明を省略す
る。図において、112はプログラム実行部103によ
り予め指定されている位置および姿勢データに関する差
分値を、内部指令値生成部107から送られてくる位置
および姿勢についての内部指令値に加算して新たな指令
値を生成する新指令値生成部である。
【0088】なお、第1ロボット制御装置100a、第
2ロボット制御装置100bとパーソナルコンピュータ
2a、2bとのネットワークを介した接続構成などは、
図1に示した構成と同様であると考えてよい。
【0089】図12は、パーソナルコンピュータ2aと
第1ロボット制御装置100aと第2ロボット制御装置
100bとの間で通信を行う際の手順を示すタイムチャ
ートである。
【0090】次に動作について説明する。ネットワーク
通信部101で受信したデータは、位置および姿勢を示
す指令値であれば指令値選択部104へ送られる。ま
た、ネットワーク通信部101で受信したデータがロボ
ット言語コマンドであるならば、そのロボット言語コマ
ンドはプログラム実行部103に送られる。プログラム
実行部103へ送られたロボット言語コマンドは文法チ
ェックが行われ、正しいコマンドであるならば内部指令
値生成部107へ送られ、ロボット1aの位置および姿
勢についての一定周期Tsec毎の補間データである指
令値が生成され、指令値選択部104へ送られる。
【0091】また、この指令値は内部指令値生成部10
7から新指令値生成部112へも送られる。新指令値生
成部112では、プログラム実行部103により予め指
定されている位置および姿勢に関する差分値を、内部指
令値生成部107から送られてくる位置および姿勢につ
いての指令値に加算し、この新たに生成した位置および
姿勢についての指令値を、プログラム実行部103によ
り予め指定されているネットワーク3上の第2ロボット
制御装置100bに対しネットワーク通信部101経由
で送信する。内部指令値生成部107から新指令値生成
部112への位置および姿勢についての指令値の受け渡
しは、前記指令値が内部指令値生成部107で生成した
補間データであることから内部指令値生成部107で生
成したこの補間データがなくなるまで続けられる。
【0092】次に、図12に示すパーソナルコンピュー
タ2aと第1ロボット制御装置100aと第2ロボット
制御装置100bとの間で行われるデータの通信手順に
ついて説明する。ここで、ロボット言語コマンドを第1
ロボット制御装置100aへ送信する送信元はパーソナ
ルコンピュータ2aであり、また第1ロボット制御装置
100aの新指令値生成部112で生成された位置およ
び姿勢を示す指令値は第2ロボット制御装置100bで
受信される。時刻t01にパーソナルコンピュータ2a
からロボットの動作指令を与えるロボット言語コマンド
が第1ロボット制御装置100aに向けて送信される。
第1ロボット制御装置100aは当該ロボット言語コマ
ンドを時刻t11において受信し、そのロボット言語コ
マンドを動作指令コマンドとして採用し、そのロボット
言語コマンドで規定されるロボットの動きを与える位置
および姿勢についての指令値を内部指令値生成部107
で生成してロボットを駆動する。
【0093】また、新指令値生成部112において第2
ロボット制御装置100bへの新たな指令値を、プログ
ラム実行部103により予め指定されている位置および
姿勢に関する差分値をもとに算出し、時刻t12から第
1ロボット制御装置100aの補間周期Tsec毎に第
2ロボット制御装置100bへ送信する。時刻t12か
らTsec毎に送信される位置および姿勢についての新
たな指令値を、第2ロボット制御装置100bは時刻t
21からTsec毎に受信し、受信した指令値を採用し
ロボット1bを駆動する。
【0094】なお、以上の説明では、新指令値生成部1
12では予め定められている差分値を内部指令値生成部
107から送られてくる位置および姿勢についての指令
値に加算することで新たな指令値を生成するとしたが、
予め定められている前記差分値を減算しても良く、ま
た、内部指令値生成部107から送られる位置および姿
勢についての指令値から新しい指令値を算出するための
アルゴリズムが予めわかっているならば、当該アルゴリ
ズムを指定してこれにより新たな指令値を生成するよう
にしても良い。また、内部指令値生成部107から送ら
れる位置および姿勢についての指令値を必ずしも変更す
る必要はなく、内部指令値生成部107で生成された位
置および姿勢についての指令値を、そのデータの値を変
えることなくネットワーク3を経由して第2ロボット制
御装置100bへ送信しても良い。
【0095】また、以上の説明で第1ロボット制御装置
100aから第2ロボット制御装置100bへの新しい
指令値の送信を補間周期Tsec毎に行うとしたが、補
間周期毎でなくてもよい。
【0096】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、第1ロボット制御装置100aの内部指令値生成部
107でロボット言語コマンドを処理し、ロボット言語
コマンドで規定されるロボットの動きを与える位置およ
び姿勢についての指令値を生成してロボット1aを制御
したり、さらに前記指令値と差分値とをもとに新たな指
令値を生成し第2ロボット制御装置100bへ送ること
で、ロボット1bの協調動作が可能になる。また、ネッ
トワーク3経由で第1ロボット制御装置100aへ送ら
れてくる抽象度の高いロボットの動作記述を与えるロボ
ット言語コマンドをもとに各ロボットが制御されること
になるので、協調作業を行う際の外部機器から第1ロボ
ット制御装置100aへ与える指令が簡単になる効果が
ある。
【0097】実施の形態5.図13は、この発明の実施
の形態5による第1ロボット制御装置100aを示す構
成図である。図13において図11と同一または相当の
部分については同一符号を付し説明を省略する。図にお
いて、107aはネットワーク3を経由して送られてき
たコマンドをもとに生成されたロボット1aの位置や姿
勢などの指令値により制御されるロボット1aの動作を
停止させる停止手段である。
【0098】次に動作について説明する。第1ロボット
制御装置100aがネットワーク3を経由して送られて
きたロボット言語コマンドを受信すると、プログラム実
行部103では受信したロボット言語コマンドの文法チ
ェックを行い、正しい文法ならば内部指令値生成部10
7へ前記ロボット言語コマンドを送る。内部指令値生成
部107は、ロボット1aの位置および姿勢についての
補間データである指令値を所定のアルゴリズムにより生
成する。この指令値生成のアルゴリズムにより、軌道を
直線的に補間したりあるいは予め決められた曲線でロボ
ットの動作を補間する指令値が生成されるが、この指令
値は新指令値生成部112へ送られるのに対し、指令値
選択部104に対しては停止手段107aにより前記指
令値の譲り渡しが停止される。この場合、指令値選択部
104に与えられる指令値は、停止手段107aにより
指令値の譲り渡しが停止された直前の最後の指令値に固
定された状態になる。
【0099】この結果、ロボット1aは前記最後の指令
値により制御される位置および姿勢で停止した状態とな
るが、内部指令値生成部107では指令値の生成は続行
され、この結果得られた指令値は新指令値生成部112
へ送られて新たな指令値に加工され、ネットワーク通信
部101からネットワーク3を経由してパーソナルコン
ピュータ2a、2bや第2ロボット制御装置100bへ
送信される。
【0100】従って、ロボットの動作をシミュレートす
る場合には、ロボットを実際に動作させることなく、ロ
ボットが追従すべき軌道についての情報をネットワーク
3を経由してパーソナルコンピュータ2a、2bや第2
ロボット制御装置100bなどの任意の外部機器へ与え
ることが可能になり、シミュレーション用のソフトウェ
アに予めデータとして設定されている疑似的なロボット
動作情報を用いることなく、実際のロボット制御装置内
部の動作軌道生成アルゴリズムを用いた精度のよい前記
外部機器上でのロボットシミュレータを実現することが
可能となる。
【0101】実施の形態6.図14は、この発明の実施
の形態6による第1ロボット制御装置100aを示す構
成図である。図14において図3と同一または相当の部
分については同一符号を付し説明を省略する。図におい
て、114はロボット1aの幾何学的構造および力学的
構造を規定するロボット1aに固有のパラメータを格納
したパラメータ保存部(パラメータ保存手段)である。
【0102】次に動作について説明する。この実施の形
態では、例えばパーソナルコンピュータ2a、2bや第
2ロボット制御装置100bからネットワーク3を経由
して、ロボット1aの幾何学的構造および力学的構造を
規定するロボット1aに固有のパラメータの返信指令が
送られてくる。パーソナルコンピュータ2a、2bや第
2ロボット制御装置100bなどの外部機器から送られ
てきたデータがネットワーク通信部101において受信
されると、当該データが位置および姿勢などを示す指令
値であるか、あるいはロボット1aの幾何学的および力
学的特徴を示すパラメータの返信命令であるかが判断さ
れる。当該データが位置および姿勢を示す指令値ならば
受信したデータは指令値選択部104へ渡され、ロボッ
ト状態チェック部105およびサーボドライバ108を
介してロボット1aが駆動される。
【0103】一方、ネットワーク通信部101が受信し
たデータがロボット1aの幾何学的および力学的特徴を
示すパラメータの返信命令であったならば、そのメッセ
ージはパラメータ保存部114へ渡される。パラメータ
保存部114では、渡された返信命令内の指定されたパ
ラメータ値を、保存されているパラメータの中から取得
し、そのパラメータ値に返信命令の送信元であるネット
ワーク3上の前記外部機器を指定する番号を付加し、返
信データとしてネットワーク通信部101へ渡す。前記
返信データを受け取ったネットワーク通信部101で
は、受け取った返信データを即座に該当する外部機器に
向けて送信する。
【0104】なお、パラメータ保存部114で保存され
ている幾何学的および力学的パラメータは、パーソナル
コンピュータ4からの読出指令によっても読み出せるよ
うにプログラム実行部103により参照することが可能
である。また、プログラム実行部103が指定する動作
指令を与えるロボット言語コマンドをもとにロボットの
位置および姿勢についての指令値を生成する内部指令値
生成部107でも、指令値を生成するために参照されて
いる。
【0105】また、前記幾何学的パラメータとは、ロボ
ット1aのアーム長、アームを駆動する回転軸の動作範
囲などの静的なロボットの位置および姿勢を決定するた
めに必要となるデータであり、また力学的パラメータと
は、アームの重量、アームの重心位置などのロボットが
動作する際に関係してくるパラメータである。
【0106】以上のように、この実施の形態6によれ
ば、実際に動作するロボットの幾何学的パラメータ値お
よび力学的パラメータ値などが参照可能になり、参照し
た前記各パラメータをシミュレーションに用いることが
可能となるため、個々のロボットの挙動に忠実なロボッ
トシミュレーションの実行が可能となり、また様々な形
態および特性のロボットについての前記パラメータを取
得できることにより、シミュレータ上で各ロボットに対
する詳細な情報を持たずに様々なロボットに対する精度
の良いシミュレーションを実現できる効果がある。
【0107】実施の形態7.図15は、この発明の実施
の形態7による第1ロボット制御装置100aを示す構
成図である。図15において図3と同一または相当の部
分については同一符号を付し説明を省略する。図におい
て、111は予め格納されている所定個数分の最新の指
令値をもとに、ネットワーク通信部101が指令値を受
信できなかった場合の位置および姿勢についての指令値
を推定する推定指令値生成部(推定指令値生成手段)、
111aは連続して所定回数、位置および姿勢について
の指令値の推定を行うときには通信エラーと判断して前
記推定動作を中止する推定モード中止手段である。
【0108】図16は、推定指令値生成部111および
推定モード中止手段111aの動作を示すフローチャー
トである。
【0109】次に、図16に示すフローチャートに基づ
いてこの実施の形態のロボット制御装置の推定動作につ
いて説明する。先ず、ステップST31において、ロボ
ット1aの現在位置および姿勢についてのデータをネッ
トワーク3により接続されたパーソナルコンピュータ2
a、2bや第2ロボット制御装置100bなどへ送信す
る。その後、ステップST32に進んで指令値の受信待
ちに入る。ステップST32で指令値を受信した場合に
は、ステップST33において指令値の受信が完了した
か否かを判断し、指令値の受信が完了するとネットワー
ク通信部101は受信した第1ロボット制御装置100
aの制御するロボット1aに対する位置および姿勢を示
す指令値を指令値選択部104へ渡す。また前記指令値
は、推定指令値生成部111へも渡される。そして、ス
テップST38に進み、前記受信した指令値に応じた所
定の動作をサーボドライバに実行させる。
【0110】ステップST38の処理の実行後ステップ
ST39へ進み、前記位置および姿勢を示す指令値を渡
された推定指令値生成部111は、予めプログラム実行
部103から指定されている個数分だけ最新の指令値を
指定値バッファへ格納する。指令値バッファは、過去の
指令値を予め規定されている回数分だけ保存するための
バッファであり、この指令値バッファに貯えられている
過去の指令値は、ステップST310で推定指令値を算
出する際に使用される。ステップST33においてネッ
トワーク通信部101が指令値を受信していない場合に
は、ステップST34の指令値受信について規定されて
いる時間が経過するまで、ステップST32からステッ
プST34までの処理を繰り返す。
【0111】ステップST34で前記規定されている時
間が経過した後の処理は、ステップST35において推
定動作モードが指定されているか否かにより分岐動作を
行う。この推定動作モードの指定は、第1ロボット制御
装置100aの立ち上げ時、もしくは通信開始時に推定
動作モードを取るか否かを推定指令値生成部111へ初
期設定しておく。指令値の受信ができずステップST3
4で前記規定されている時間が経過すると、指令値を受
信できなかったことを示すメッセージが推定指令値生成
部111へ送られる。推定指令値生成部111において
推定動作モードを取らないように初期設定されているな
らばステップST37で通信エラーになり、通信エラー
時の処理を行い、手続きを終了する。一方、推定動作モ
ードが設定されているのであれば、ステップST36で
推定動作モードへの移行を中止するか否かをフラグの値
をもとに判断する。
【0112】推定指令値生成部111は、推定により指
令値を生成したときには前記フラグの値を1つだけ増加
させる機能を有しており、前記フラグは初期値が「0」
であり、ネットワーク通信部101がネットワーク3を
経由して正常に指令値を受信したときには「0」にリセ
ットされる。
【0113】従って、ネットワーク通信部101から連
続して指令値が受信できなかったことを示すメッセージ
を受け取った場合に連続して推定動作モードに突入し指
令値を推定すると、前記フラグの値がプログラム実行部
103により予め与えられている繰り返し回数を越えて
しまうことになる。このような場合には、ステップST
36においてその推定動作の信頼性が低いものであると
前記フラグの値により判断し、ステップST37に進ん
で通信エラーとする。一方、ステップST36において
前記フラグの値により推定動作モードへの移行を中止し
ないと判断したときには、ステップST310へ進んで
前記ステップST39において予め規定されている回数
分だけ前記指令値バッファに保存されている過去の指令
値をもとに、次の指令値の推定値を予め指定されている
アルゴリズムで算出する。
【0114】ステップST310において前記推定値を
算出した後、ステップST311に進んで前記算出した
推定値によりロボットの制御を行い、その後、ステップ
ST39へ進んで、前記ステップST310で算出した
推定値を、受信した最新の指令値と看做して指令値バッ
ファへ格納する。
【0115】なお、以上の説明において過去の指令値か
ら推定値を算出するためのアルゴリズムとしては、速度
一定として過去2回の指令値から算出したり、加速度一
定として過去3回の指令値から算出するなどがある。
【0116】以上のように、この実施の形態7によれ
ば、ネットワークの通信状況が良くない場合に受信した
ロボット制御のためのデータの補償能力を向上させるこ
とが出来、ネットワークの通信状況が悪化している場合
であってもロボットの動作を円滑に制御できる効果があ
る。
【0117】また、ネットワークの通信状況が良くない
状態が持続した場合であっても、ロボットを安全に制御
できる効果がある。
【0118】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、ロボット制御のための指令値に優先度に応じた優
先度情報を付加する優先度情報付加手段と、ネットワー
クを経由して送られてきた前記指令値に付されている優
先度を示す優先度情報を識別し、最も優先度の高い前記
指令値を選択する優先指令値選択手段と、該優先指令値
選択手段により選択された前記指令値をもとにロボット
を制御する制御手段とを備えるように構成したので、各
外部機器はロボット制御の必要性に応じて、その制御権
を優先度情報により優先的に取得して、前記ネットワー
クにより接続された任意の外部機器から優先度に応じた
指令値により指令内容毎にロボットを制御することが出
来る。また、前記ロボットを制御する指令値生成のため
のそれぞれ内容の異なったアルゴリズムを前記任意の外
部機器に実装することで、ロボット制御システムを構築
する際のロボット制御内容毎の分化が可能となり、前記
ロボット制御内容毎のモジュール化を容易に実現できる
効果がある。
【0119】請求項2記載の発明によれば、指令値の送
信元に対しロボットの現在の状態を示すデータを送信し
たときから所定時間内にネットワークを経由して優先度
情報の付加された指令値が送られてこない場合には、優
先度情報の付加されていない指令値を選択する優先指令
値選択手段を備えるように構成したので、指令値に優先
度情報を付して他の指令値に対し優先させる必要のない
ときには、優先度情報を付していない指令値によりロボ
ットの制御を行ったり、必要に応じて指令値に優先度情
報を付して他の外部機器から送られてくる指令値に優先
させたりすることで、ネットワークにより接続された任
意の外部機器からロボットをより柔軟に制御することが
出来る効果がある。
【0120】請求項3記載の発明によれば、指令値の送
信元に対しロボットの現在の状態を示すデータを送信し
たときから所定時間内にネットワークを経由して優先度
情報の付加された指令値および優先度情報の付加されて
いない指令値のいずれも送られてこないときには通信エ
ラーとするように構成したので、ネットワークを介した
指令値の通信に障害が発生した場合であっても通信エラ
ーとして対処できる効果がある。
【0121】請求項4記載の発明によれば、ネットワー
クを経由して送られてきたロボット制御に用いる指令値
と該指令値に対し予め設定されている差分値とをもとに
新たな指令値を生成する新指令値生成手段と、前記ネッ
トワークを介して接続されている予め定められた外部機
器に対し、前記新指令値生成手段が生成した前記新たな
指令値を前記ネットワーク経由で送信する通信手段とを
備えるように構成したので、前記ネットワークを経由し
て送られてきたロボット制御に用いる指令値を中心とな
るロボット制御装置へ与えるだけで、他のロボット制御
装置や計算機などの外部機器へ新たな指令値を与えるこ
とが可能となり、前記新たな指令値により前記他のロボ
ット制御装置や計算機などの外部機器が制御するロボッ
トの動作に前記差分値に応じた動作を作用させることが
出来る効果がある。
【0122】請求項5記載の発明によれば、被制御の中
心となるロボット制御用の指令値と、ロボットと協調作
業を行う他のロボットの動作についての拘束条件を規定
する差分値とをもとに新たな指令値を生成する新指令値
生成手段を備えるように構成したので、協調作業を行う
複数台のロボットがある場合に、前記協調作業を行う際
の動作上の規制条件を前記差分値に盛り込んでおくこと
で、中心となるロボット制御装置にロボットの指令値を
与えれば、他のロボット制御装置はそれぞれのロボット
をそれぞれ与えられた前記新たな指令値により自動的に
協調させて制御することになり、各ロボットの動作軌道
をそれぞれ指令することなく協調動作を制御できる効果
がある。
【0123】請求項6記載の発明によれば、ネットワー
クを経由して送られてきた減速指定メッセージに応じた
ロボットの減速時の指令値を生成する減速モード選択手
段と、該減速モード選択手段により生成した前記指令値
をもとに前記ロボットを制御する制御手段とを備えるよ
うに構成したので、減速指令メッセージを受け取ること
により、そのロボット制御装置で定められた前記減速指
令メッセージに応じた減速パターンによりロボットを減
速させることが可能になり、ロボットの動作において頻
繁に現れる減速軌道についての指令値を外部機器側で生
成しなくてもよく、外部機器からの動作指令が簡単にな
る効果がある。
【0124】請求項7記載の発明によれば、減速指定メ
ッセージに含まれるロボットの動作減速時の各種パラメ
ータに応じた指令値を生成する減速モード選択手段を備
えるように構成したので、減速指令メッセージを受け取
ることにより、そのロボット制御装置で定められた前記
減速指令メッセージの前記各種パラメータに応じた減速
パターンによりロボットを減速させることが可能にな
り、ロボットの動作において頻繁に現れる減速軌道につ
いての指令値を外部機器側で生成しなくてもよく、外部
機器からの動作指令が簡単になる効果がある。
【0125】請求項8記載の発明によれば、減速指定メ
ッセージに含まれるロボットの動作減速時の負の加速度
を指定するための加速度ベクトルをパラメータにして、
このパラメータに応じた指令値を生成する減速モード選
択手段を備えるように構成したので、減速指令メッセー
ジを受け取ることにより、そのロボット制御装置で定め
られた前記減速指令メッセージに含まれるロボットの動
作減速時の負の加速度を指定する加速度ベクトルに応じ
た減速パターンによりロボットを減速させることが可能
になり、ロボットの動作において頻繁に現れる減速軌道
についての指令値を外部機器側で生成しなくてもよく、
外部機器からの動作指令が簡単になる効果がある。
【0126】請求項9記載の発明によれば、減速指定メ
ッセージに含まれるロボットの動作減速後の停止位置を
パラメータにして、このパラメータに応じた指令値を生
成する減速モード選択手段を備えるように構成したの
で、減速指令メッセージを受け取ることにより、そのロ
ボット制御装置で定められた前記減速指令メッセージに
含まれるロボットの動作減速後の停止位置に応じた減速
パターンによりロボットを減速させることが可能にな
り、ロボットの動作において頻繁に現れる減速軌道につ
いての指令値を外部機器側で生成しなくてもよく、外部
機器からの動作指令が簡単になる効果がある。
【0127】請求項10記載の発明によれば、減速指定
メッセージに含まれるロボットが減速して停止するまで
の時間をパラメータにして、このパラメータに応じた指
令値を生成する減速モード選択手段を備えるように構成
したので、減速指令メッセージを受け取ることにより、
そのロボット制御装置で定められた前記減速指令メッセ
ージに含まれるロボットが減速して停止するまでの時間
に応じた減速パターンによりロボットを減速させること
が可能になり、ロボットの動作において頻繁に現れる減
速軌道についての指令値を外部機器側で生成しなくても
よく、外部機器からの動作指令が簡単になる効果があ
る。
【0128】請求項11記載の発明によれば、ネットワ
ークを経由して送られてきたロボットの動作指令を与え
るコマンドをもとに生成された前記ロボットの指令値
と、該指令値に対し予め指定されている差分値とをもと
に前記ロボットの新たな指令値を生成する新指令値生成
手段と、前記ネットワークを介して接続されている予め
定められた外部機器に対し、前記新指令値生成手段が生
成した前記新たな指令値を前記ネットワーク経由で送信
する通信手段とを備えるように構成したので、前記指令
値と前記差分値とをもとに生成された新たな指令値を前
記他のロボット制御装置や計算機などの外部機器へ送る
ことにより、前記ネットワークを経由して送られてきた
ロボット制御に用いるコマンドを中心となるロボット制
御装置へ与えるだけで、前記他のロボット制御装置や計
算機などの外部機器へ新たな指令値を与えることが可能
となり、前記他のロボット制御装置や計算機などの外部
機器が制御するロボットの動作に前記差分値が作用した
動作を行わせることが出来る。また、抽象度の高いコマ
ンドによりロボットの制御を行うので、ロボットの制御
を行うための指示が容易になる効果がある。
【0129】請求項12記載の発明によれば、被制御の
中心となるロボットを制御用の指令値と、前記ロボット
と協調作業を行う他のロボットの動作についての拘束条
件を規定する差分値とをもとに新たな指令値を生成する
新指令値生成手段を備えるように構成したので、1台の
ロボット制御装置にコマンドを与えれば他のロボット制
御装置はそれぞれのロボットをそれぞれ与えられる前記
新たな指令値により自動的に協調させて制御することに
なり、他のそれぞれのロボットの動作軌道をそれぞれ指
令することなく協調動作を制御できる効果がある。ま
た、抽象度の高いコマンドによりロボットの制御を行う
ので、ロボットの制御を行うための指示が容易になる効
果がある。
【0130】請求項13記載の発明によれば、ネットワ
ークを経由して送られてきたロボットの動作指令を与え
るコマンドをもとに制御されるロボットの動作を停止さ
せる停止手段を備えるように構成したので、ロボットを
動作させることなくロボット制御装置で生成した指令値
や、該指令値と差分値とをもとに生成した新たな指令値
をネットワーク上の外部機器へ送信することが出来るた
め、ネットワーク上の外部機器上でロボットのシミュレ
ータを構築する場合に、煩雑なロボットの動作アルゴリ
ズムを埋め込まずに前記指令値を利用することが可能と
なりシミュレータの構築が容易になる効果がある。
【0131】請求項14記載の発明によれば、ネットワ
ークを経由して送られてきたロボットの動作指令を与え
るコマンドをもとに生成されたロボットの位置や姿勢な
どの指令値により制御されるロボットの動作を、前記ロ
ボットの制御のために出力される指令値を固定すること
で停止させる停止手段を備えるように構成したので、前
記ロボットの制御のために出力される指令値を固定する
ことで前記ロボットを停止させた状態で、ロボット制御
装置で生成した指令値や該指令値と差分値とをもとに生
成した新たな指令値などをネットワーク上の外部機器へ
送信することが出来るため、ネットワーク上の外部機器
上でロボットのシミュレータを構築する場合に、煩雑な
ロボットの動作アルゴリズムを埋め込まずに前記指令値
を利用することが可能となりシミュレータの構築が容易
になる効果がある。
【0132】請求項15記載の発明によれば、ロボット
の幾何学的構造および力学的構造を規定する前記ロボッ
トに固有のパラメータを格納したパラメータ保存手段
と、前記ネットワーク経由で送信されてきた前記ロボッ
トに固有のパラメータの返信指令をもとに、前記返信指
令の送信元に対し、前記返信指令により指定されている
前記パラメータを前記パラメータ保存手段から読み出し
て送信する通信手段とを備えるように構成したので、ネ
ットワーク上の外部機器へロボツト制御装置が制御の対
象とするロボット固有の幾何学的パラメータや力学的パ
ラメータなどを送信することが可能であるため、前記外
部機器上に構築されるシミュレータにおいて前記パラメ
ータを用いることで、実際の個々のロボットに対応した
精度良いシミュレーションを行うことが可能となる効果
がある。
【0133】請求項16記載の発明によれば、ネットワ
ークを経由して送られてきたロボット制御のための指令
値の受信に失敗したときに、前記失敗した受信より前に
受信した指令値をもとに次の補間時刻における指令値を
予測して生成する推定動作モードを実行する推定指令値
生成手段と、該推定指令値生成手段により生成した前記
指令値をもとに前記補間時刻における前記ロボットの制
御を行う制御手段とを備えるように構成したので、ネッ
トワーク上の通信状態が悪く、外部機器から指令値を受
信できない場合においても、すでに受信した指令値をも
とに指令値を推定してロボットを動作させることが可能
になるため、ネットワークの通信状況の悪化に対しロボ
ットの軌道の滑らかさを失わずにロボットを円滑に動作
させることが可能になる効果がある。
【0134】請求項17記載の発明によれば、ロボット
制御のための指令値の受信に失敗したか否かの判断は、
指令値の送信元に対しロボットの現在の状態を示すデー
タを送信したときから所定時間内に前記送信元から送ら
れてきた指令値を受信したか否かの判定をもとに行う構
成を備えるようにしたので、ネットワーク上の通信状態
が悪く、外部機器から指令値を受信できない場合におい
ても、前記所定の時間経過後、即座に指令値を推定して
ロボットを動作させることが可能になるため、ネットワ
ークの通信状況の悪化に対しロボットの軌道の滑らかさ
を失わずにロボットを円滑に動作させることが可能にな
る効果がある。
【0135】請求項18記載の発明によれば、連続して
所定回数、推定動作モードへ移行するときには、通信エ
ラーと判断して前記推定動作モードへの移行を中止する
推定モード中止手段を備えるように構成したので、ネッ
トワーク上の通信状態が悪く、外部機器から指令値を受
信できない状態が持続した場合においても、ロボット制
御上の安全性を確保できる効果がある。
【0136】請求項19記載の発明によれば、ロボット
制御のための指令値の送信要求を外部機器に対し行う送
信要求過程と、前記送信要求に対し優先度を示す優先度
情報が付加され、前記外部機器から送信されてきた前記
指令値の優先度情報をもとに判定した最も優先度の高い
指令値をロボットを制御するための指令値として選択す
る受信過程とを備えるように構成したので、ロボットの
指令内容毎の制御権を優先度に応じて任意の外部機器へ
振り分けることができる効果がある。
【0137】請求項20記載の発明によれば、ロボット
制御のための指令値の送信要求に対し、所定時間内に前
記ロボット制御のための指令値が送られてこないときに
は、過去に送られてきている優先度情報が付加された指
令値や優先度情報が付加されていない指令値の所定回数
分の指令値をもとに新たな指令値を求める指令値生成過
程を備えるように構成したので、ネットワーク上の通信
状態が悪く、外部機器から指令値を受信できない場合に
おいても、過去に受信した指令値をもとに求めた指令値
によりロボットを円滑に動作させることが可能になる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による第1ロボット
制御装置、第2ロボット制御装置をネットワークにより
パーソナルコンピュータなどの外部機器と接続したとき
の構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による第1ロボット
制御装置とパーソナルコンピュータとの間で通信を行う
際の手順を示すタイムチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による第1ロボット
制御装置をパーソナルコンピュータなどの外部機器とネ
ットワークにより接続したときのブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による第1ロボット
制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態2による第1ロボット
制御装置、第2ロボット制御装置とパーソナルコンピュ
ータとの間で通信を行う際の手順を示すタイムチャート
である。
【図6】 この発明の実施の形態2によるパーソナルコ
ンピュータとネットワークにより接続された第1ロボッ
ト制御装置を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態2によるロボットの協
調作業の様子を示す説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態2によるロボットの協
調作業で、協調作業を行うロボットへ与えられる指令値
を示す説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態3による第1ロボット
制御装置をパーソナルコンピュータなどの外部機器とネ
ットワークにより接続したときのブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態3による第1ロボッ
ト制御装置の減速モード選択部の動作を示すフローチャ
ートである。
【図11】 この発明の実施の形態4によるパーソナル
コンピュータとネットワークにより接続された第1ロボ
ット制御装置を示すブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態4によるパーソナル
コンピュータと第1ロボット制御装置と第2ロボット制
御装置との間で通信を行う際の手順を示すタイムチャー
トである。
【図13】 この発明の実施の形態5によるパーソナル
コンピュータとネットワークにより接続された第1ロボ
ット制御装置を示すブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態6によるパーソナル
コンピュータとネットワークにより接続された第1ロボ
ット制御装置を示すブロック図である。
【図15】 この発明の実施の形態7によるパーソナル
コンピュータとネットワークにより接続された第1ロボ
ット制御装置を示すブロック図である。
【図16】 この発明の実施の形態7による第1ロボッ
ト制御装置の推定指令値生成部および推定モード中止手
段の動作を示すフローチャートである。
【図17】 日本ロボット学会誌に示された、従来のロ
ボット制御装置を示す構成図である。
【図18】 特開平6−262558号公報に示され
た、従来のロボット制御装置の通信方法を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
1a,1b ロボット、2a,2b パーソナルコンピ
ュータ(外部機器)、3 ネットワーク、7,8 優先
度情報付加手段、100a 第1ロボット制御装置(ロ
ボット制御装置)、100b 第2ロボット制御装置
(ロボット制御装置)、101 ネットワーク通信部
(通信手段)、102 優先指令値選択部(優先指令値
選択手段)、104 指令値選択部(制御手段)、10
5 ロボット状態チェック部(制御手段)、107 停
止手段、108 サーボドライバ(制御手段)、11
0,112 新指令値生成部(新指令値生成手段)、1
11 推定指令値生成部(推定指令値生成手段)、11
3 減速モード選択部(減速モード選択手段)、114
パラメータ保存部(パラメータ保存手段)。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネットワークを介して接続された外部機
    器との間でロボット制御のためのデータの通信をハンド
    シェーク方式により行いロボットを制御するロボット制
    御装置において、ロボット制御のための指令値に優先度
    に応じた優先度情報を付加する優先度情報付加手段と、
    前記ネットワークを経由して送られてきた前記指令値に
    付されている優先度情報を識別し、最も優先度の高い指
    令値を選択する優先指令値選択手段と、該優先指令値選
    択手段により選択された前記指令値をもとに前記ロボッ
    トを制御する制御手段とを備えていることを特徴とする
    ロボット制御装置。
  2. 【請求項2】 優先指令値選択手段は、指令値の送信元
    に対しロボットの現在の状態を示すデータを送信したと
    きから所定時間内に前記ネットワークを経由して優先度
    情報の付加された指令値が送られてこないで、優先度情
    報の付加されていない指令値が送られてきたときには、
    その優先度情報の付加されていない指令値を選択するこ
    とを特徴とする請求項1記載のロボット制御装置。
  3. 【請求項3】 指令値の送信元に対しロボットの現在の
    状態を示すデータを送信したときから所定時間内にネッ
    トワークを経由して優先度情報の付加された指令値およ
    び優先度情報の付加されていない指令値のいずれも送ら
    れてこないときには通信エラーとすることを特徴とする
    請求項2記載のロボット制御装置。
  4. 【請求項4】 ネットワークを介して接続された各種外
    部機器との間でロボット制御のためのデータの通信をハ
    ンドシェーク方式により行いロボットを制御するロボッ
    ト制御装置において、前記ネットワークを経由して送ら
    れてきた前記ロボット制御に用いる指令値と該指令値に
    対し予め設定されている差分値とをもとに新たな指令値
    を生成する新指令値生成手段と、前記ネットワークを介
    して接続されている予め定められた外部機器に対し、前
    記新指令値生成手段が生成した前記新たな指令値を前記
    ネットワーク経由で送信する通信手段とを備えているこ
    とを特徴とするロボット制御装置。
  5. 【請求項5】 新指令値生成手段で生成される新たな指
    令値は、被制御の中心となるロボットの制御用の指令値
    と、前記ロボットと協調作業を行う他のロボットの動作
    上の拘束条件を規定する差分値とをもとに生成されるこ
    とを特徴とする請求項4記載のロボット制御装置。
  6. 【請求項6】 ネットワークを介して接続された外部機
    器との間でロボット制御のためのデータの通信をハンド
    シェーク方式により行いロボットを制御するロボット制
    御装置において、前記ネットワークを経由して送られて
    きた減速指定メッセージに応じたロボットの減速時の指
    令値を生成する減速モード選択手段と、該減速モード選
    択手段により生成した前記指令値をもとに前記ロボット
    を制御する制御手段とを備えていることを特徴とするロ
    ボット制御装置。
  7. 【請求項7】 減速モード選択手段は、減速指定メッセ
    ージに含まれるロボットの動作減速時の各種パラメータ
    に応じた指令値を生成することを特徴とする請求項6記
    載のロボット制御装置。
  8. 【請求項8】 減速指定メッセージに含まれるロボット
    の動作減速時のパラメータは、減速時の負の加速度を指
    定するための加速度ベクトルであることを特徴とする請
    求項7記載のロボット制御装置。
  9. 【請求項9】 減速指定メッセージに含まれるロボット
    の動作減速時のパラメータは、減速後の停止位置である
    ことを特徴とする請求項7記載のロボット制御装置。
  10. 【請求項10】 減速指定メッセージに含まれるロボッ
    トの動作減速時のパラメータは、減速して停止するまで
    の時間であることを特徴とする請求項7記載のロボット
    制御装置。
  11. 【請求項11】 ネットワークを介して接続された外部
    機器との間でロボット制御のためのデータの通信をハン
    ドシェーク方式により行いロボットを制御するロボット
    制御装置において、前記ネットワークを経由して送られ
    てきたロボットの動作指令を与えるコマンドをもとに生
    成された前記ロボットの指令値と、該指令値に対し予め
    指定されている差分値とをもとに前記ロボットの新たな
    指令値を生成する新指令値生成手段と、前記ネットワー
    クを介して接続されている予め定められた外部機器に対
    し、前記新指令値生成手段が生成した前記新たな指令値
    を前記ネットワーク経由で送信する通信手段とを備えて
    いることを特徴とするロボット制御装置。
  12. 【請求項12】 新指令値生成手段で生成される新たな
    指令値は、被制御の中心となるロボット制御用の指令値
    と、前記ロボットと協調作業を行う他のロボットの動作
    上の拘束条件を規定する差分値とをもとに生成されるこ
    とを特徴とする請求項11記載のロボット制御装置。
  13. 【請求項13】 ネットワークを経由して送られてきた
    ロボットの動作指令を与えるコマンドをもとに制御され
    るロボットの動作を停止させる停止手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項12記載のロボット制御装置。
  14. 【請求項14】 停止手段は、ネットワークを経由して
    送られてきたロボットの動作指令を与えるコマンドをも
    とに生成されたロボットの位置や姿勢などの指令値によ
    り制御されるロボットの動作を、前記ロボットの制御の
    ために出力される指令値を固定することで停止させるこ
    とを特徴とする請求項13記載のロボット制御装置。
  15. 【請求項15】 ネットワークを介して接続された外部
    機器との間でロボット制御のためのデータの通信をハン
    ドシェーク方式により行いロボットを制御するロボット
    制御装置において、前記ロボットの幾何学的構造および
    力学的構造を規定する前記ロボットに固有のパラメータ
    を格納したパラメータ保存手段と、前記ネットワーク経
    由で送信されてきた前記ロボットに固有のパラメータの
    返信指令をもとに、前記返信指令の送信元に対し、前記
    返信指令により指定されている前記パラメータを前記パ
    ラメータ保存手段から読み出して送信する通信手段とを
    備えていることを特徴とするロボット制御装置。
  16. 【請求項16】 ネットワークを介して接続された外部
    機器との間でロボット制御のためのデータの通信をハン
    ドシェーク方式により行いロボットを制御するロボット
    制御装置において、前記ネットワークを経由して送られ
    てきた前記ロボット制御のための指令値の受信に失敗し
    たときに、前記失敗した受信より前に受信した指令値を
    もとに次の補間時刻における指令値を予測して生成する
    推定動作モードを実行する推定指令値生成手段と、該推
    定指令値生成手段により生成した前記指令値をもとに前
    記補間時刻における前記ロボットの制御を行う制御手段
    とを備えていることを特徴とするロボット制御装置。
  17. 【請求項17】 ロボット制御のための指令値の受信に
    失敗したか否かの判断は、指令値の送信元に対しロボッ
    トの現在の状態を示すデータを送信したときから所定時
    間内に前記送信元から送られてきた指令値を受信したか
    否かの判定をもとに行うことを特徴とする請求項16記
    載のロボット制御装置。
  18. 【請求項18】 連続して所定回数、推定動作モードへ
    移行するときには、通信エラーと判断して前記推定動作
    モードへの移行を中止する推定モード中止手段を備えて
    いることを特徴とする請求項16または請求項17記載
    のロボット制御装置。
  19. 【請求項19】 ネットワークを介して接続された外部
    機器との間でロボット制御のためのデータの通信をハン
    ドシェーク方式により行いロボットを制御するロボット
    制御装置の通信方法において、ロボット制御のための指
    令値の送信要求を外部機器に対し行う送信要求過程と、
    前記送信要求に対し優先度を示す優先度情報が付加さ
    れ、前記外部機器から送信されてきた前記指令値の優先
    度情報をもとに判定した最も優先度の高い指令値をロボ
    ットを制御するための指令値として選択する受信過程と
    を備えていることを特徴とするロボット制御装置の通信
    方法。
  20. 【請求項20】 ロボット制御のための指令値の送信要
    求に対し、所定時間内に前記ロボット制御のための指令
    値が送られてこないときには、過去に送られてきている
    優先度情報が付加された指令値や優先度情報が付加され
    ていない指令値の所定回数分の指令値をもとに新たな指
    令値を求める指令値生成過程を備えていることを特徴と
    する請求項19記載のロボット制御装置の通信方法。
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