JPH09267073A - プレス加工性の優れた表面処理鋼板の製造方法 - Google Patents

プレス加工性の優れた表面処理鋼板の製造方法

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JPH09267073A
JPH09267073A JP7922596A JP7922596A JPH09267073A JP H09267073 A JPH09267073 A JP H09267073A JP 7922596 A JP7922596 A JP 7922596A JP 7922596 A JP7922596 A JP 7922596A JP H09267073 A JPH09267073 A JP H09267073A
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Hiroshi Kanai
洋 金井
Katsutoshi Maruyama
勝俊 圓山
Ikuo Kikuchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は表面の潤滑剤層が樹脂と金型の直接
接触を防ぎ、また被膜中に分散する粒子が深絞り加工な
どにおいて被膜が激しく変形しても絶えず被膜中から潤
滑が補給され、良好な潤滑加工性が保持される構造を持
つ被膜を、高温短時間焼付けによる高速通板にて可能と
したプレス加工性の優れた表面処理鋼板の製造方法を提
供すること。 【解決手段】 化成処理しためっき鋼板の表面にエーテ
ルエステル型ウレタン樹脂とエポキシ樹脂にシリカを1
0〜40%、ポリオレフィンワックスを3〜30%、高
沸点溶媒を2〜10%含有する水性潤滑塗料を塗布した
後、炉内雰囲気温度300℃以下での誘導加熱による段
付け加熱にて、焼付け時間2〜8秒で潤滑膜厚0.3〜
5μmとし、かつ、潤滑層上に表面潤滑剤被覆層厚み
0.04〜1μm形成せしめたプレス加工特性の優れた
表面処理鋼板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス加工性の優
れた家電、建材、自動車等の部品に利用する表面処理鋼
板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、加工性の優れた潤滑樹脂処理鋼板
として被膜中に潤滑剤を分散させることで加工潤滑特性
を持たせているものであるが、プレスによる金型温度の
上昇により加工性が一般に劣化することが知られてい
る。これは特にベース樹脂が軟化することで粘着性を帯
び金型との潤滑性が損なわれるためであると言われてい
る。これらの解決法として、高ガラス転移温度を含有す
る樹脂を用いた特開平1−301333号公報のよう
に、めっき鋼板の片面に水酸基および/またはカルボキ
シル基を有する樹脂とシリカと固形潤滑剤とを含む樹脂
混合物または複合物のガラス転移温度が70℃以上であ
る樹脂被膜を有し、他面には、水酸基および/またはカ
ルボキシル基を有する樹脂とシリカとを含む樹脂被膜を
有する成形性、耐食性に優れた潤滑樹脂処理鋼板とか、
被膜厚よりも大きな粒子径を持つ潤滑剤を用いる方法な
いしは高溶融点潤滑剤の採用等が図られている。しか
し、これらの技術については選択可能な樹脂の種類が限
定され、かつ、延び特性が十分でないこと、塗料が分離
し易いという作業性に問題があり、また、膜厚に応じて
最適潤滑径が変化する等の問題がある。
【0003】そこで、本出願人らは特開平6−1551
84号公報に記載するように、めっき鋼板の表面に第1
層としてCr付着量5〜100mg/m2 のクロメート
被膜もしくは付着量0.2〜2.0g/m2 のりん酸塩
被膜の化成被膜、第2層としてビスフェノール型骨格、
エステル骨格およびカルボキシル基を有するエーテル・
エステル型ウレタン樹脂(a)とエポキシ樹脂(b)の
総和(a+b)が全固形分に対して50〜85重量%、
ポリオレフィンワックス(c)を3〜30重量%、粒径
3〜30nmのシリカ(d)を10〜40重量%含有す
る水性潤滑塗料を塗布・焼き付けて得られる膜厚0.3
〜5μmの被膜を設けたプレス油省略可能非脱膜型潤滑
めっき鋼板を既に提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平6−155184号公報では、図4に示すよう
に、薄鋼板1の上にめっき被膜2、クロメートもしくは
りん酸塩被膜の化成被膜3、潤滑被膜4からなる被膜構
造において、潤滑被膜4中に潤滑剤5を分散させること
で加工潤滑特性を持たせているが、プレスによる金型温
度の上昇によって加工性が劣化し十分な潤滑性が得られ
ないという問題が生ずる。一方、これらの塗装鋼板を得
るためには、塗装専用設備としてのオフラインでの処
理、またはメッキライン内の設備では大規模な設備での
処理が必要となるため、その通板速度も塗装焼付け工程
に大きく律速されるのが実状である。そこで潤滑被膜4
の表面に特に潤滑性能の高い層を形成する方法が提案さ
れている。
【0005】図5は潤滑被膜の表面状態を示す概念図で
ある。図5に示すように、原板7上の潤滑被膜4が水系
エマルジョン塗料の場合に焼付けを短時間での昇温が可
能な400℃以上の高温雰囲気により高速で行なおうと
すると、最表面の水の急激な蒸発により表面に皮張り8
の現象が発生する。この表面の皮張り8は内部からの蒸
発水分によりガス抜け孔9を形成し、特に潤滑鋼板にお
いては、この表面の皮張り現象によって表面潤滑被覆層
の形成を阻害するという問題があり、高速加熱において
は潤滑性能の高い層を形成することが出来ない。従っ
て、これらの問題を解消するため、発明者らは鋭意開発
を進めた結果、表面の潤滑剤層が樹脂と金型の直接接触
を防ぎ、また被膜中に分散する粒子が深絞り加工などに
おいて被膜が激しく変形しても絶えず被膜中から潤滑が
補給され、良好な潤滑加工性が保持される構造を持つ被
膜を高温短時間焼付けによる高速通板を可能によって、
メッキライン内の簡便な塗装、焼付け設備で製造可能と
した加工性の優れた表面処理鋼板の製造方法を提供する
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述のような
従来技術の課題を有利に解決するものであって、その発
明の要旨とするところは、 (1)高速塗装ラインにおいて、めっき鋼板にクロメー
ト被膜もしくはりん酸塩被膜の化成被膜を形成した鋼板
に、ライン速度50〜150mpmにて、ビスフェノー
ル型骨格、エステル骨格およびカルボキシル基を有する
エーテル・エステル型ウレタン樹脂(a)とエポキシ樹
脂(b)の総和(a+b)が全固形分に対して50〜8
5重量%、ポリオレフィンワックス(c)を3〜30重
量%、粒径3〜30nmのシリカ(d)を10〜40重
量%及び高沸点溶媒(e)を2〜10重量%含有させた
水性潤滑塗料を塗布した後、炉内雰囲気温度300℃以
下での誘導加熱による段付け加熱にて、焼付け時間2〜
8秒で該水性潤滑塗料よりなる潤滑層0.3〜5μm上
に表面潤滑剤被覆層厚み0.04〜1μm形成せしめた
ことを特徴とするプレス加工性の優れた表面処理鋼板の
製造方法。
【0007】(2)(1)記載の方法において、誘導加
熱による段付け加熱として、板温T1:70〜105℃
の温度で焼付け時間S1 :0.5〜2.0秒間行い、次
いで、T2 :80〜110℃でS2 :1.0〜3.0秒
間を、引続きT3 :115〜160℃でS3 :0.3〜
1.5秒間を、最後にT4 :130〜180℃、S4
0.2〜1.0秒間行い、かつT1 ≦T2 ≦T3 ≦T4
なる条件を満足するような段階的な連続加熱を行うこと
を特徴とするプレス加工性の優れた表面処理鋼板の製造
方法にある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面に従っ
て詳細に説明する。図1は本発明に係るプレス加工性の
優れた表面処理鋼板の被膜構造を示す断面図である。す
なわち、薄鋼板1の上にめっき被膜2、クロメートもし
くはりん酸塩被膜の化成被膜3、潤滑被膜4および表面
潤滑被覆層6からなる被膜構造から成り、潤滑被膜4中
に潤滑剤5が分散した状態で存在する。この各被膜は用
途に応じて両面もしくは片面もしくは表裏の膜厚、被膜
組成の異なる構成をとることが可能である。また、例え
ば潤滑被膜は樹脂+シリカ+ポリオレフィンワックス
0.3〜5.0μm、化成被膜はCr5〜100mg/
2 もしくはりん酸塩0.2〜2.0g/m2 、めっき
はZn,Zn合金、Al,Al合金のめっき、めっき量
5〜200g/m2 から成る。本発明は基本的にはすべ
ての薄鋼板即ちアルミキルド鋼板、極低炭素鋼板、高張
力鋼板に適用できる。
【0009】めっきは電気めっき、溶融めっき、気相め
っきで得られる亜鉛、亜鉛合金めっき、および複層めっ
き鋼板、アルミニウム、アルミニウム合金めっきおよび
複層めっき鋼板である。化成被膜としてはクロメート被
膜もしくはりん酸塩被膜を用いる。化成被膜はめっき面
と潤滑被膜の間に位置し加工時の密着性、耐食性等を与
える。クロメートは3価クロム水和酸化物を主成分とす
る後水洗型の電解還元クロメート、3価クロムと6価ク
ロム水和酸化物を主成分とする後水洗型のエッチングク
ロメート液を塗布し乾燥する無水洗型の塗布クロメート
被膜を採用できる。付着量はCr換算で5〜100mg
/m2 である。5mg/m2 未満では耐食性が得られな
いので好ましくない。100mg/m2 超ではクロメー
ト自身の凝集破壊が生じ易く密着性が得られない。クロ
メート被膜は3価クロム/6価クロム比率の高い水系潤
滑塗料に溶解しにくいものが望ましい。
【0010】りん酸塩被膜は亜鉛、鉄、ニッケル、マン
ガン、カルシウム等のリン酸塩で構成されるものであ
る。付着量は、0.3〜2.0g/m2 の範囲が耐食性
および密着性の理由で望ましい。0.3g/m2 未満で
は耐食性が得られない。2.0g/m2 超ではりん酸塩
被膜の凝集破壊により、厳しい加工で密着性が得られな
い。
【0011】本発明の潤滑被膜について以下説明する。
本発明に係る樹脂としては、ベース樹脂として適切な種
類の樹脂を一定重量比で配合させることにある。この樹
脂は、密着性、伸び、せん断強度、耐食性、耐摩耗性、
耐薬品性のバランスの取れた成分にする必要がある。こ
れらの性能を満足するためには、本発明の樹脂の組合せ
使用が好ましいのである。本発明者らは、既にウレタン
樹脂とエポキシ樹脂を配合しかつ特定のポリオレフィン
ワックスを配合することにより強度の加工性と耐食性を
得ることを達成していたが、さらに鋭意研究の結果、ウ
レタン樹脂の構造を特定することにより、特に優れた性
能を発揮することを見いだした。
【0012】高加工性と高耐食性を達成するためには、
塗膜が均一でありかつ密着性が優れていることが前提で
あり、かつ強度と伸びのバランスが取れていることが重
要である。分子量の大きいウレタン樹脂と、エポキシ樹
脂とを併用することで、低分子量同士の樹脂の架橋によ
ってできた膜より基本的な物性を制御しやすく、かつ塗
膜量で0.3〜5μmの薄膜でも、均一物性が得られ易
いことを見いだした。尚、低分子量のウレタン樹脂と
は、各種イソシアネート系の架橋剤を含む種類の物であ
る。樹脂として、分子量3000以上の耐摩耗性に優れ
たウレタン樹脂と密着性または膜強度の向上に優れたエ
ポキシ樹脂を配合した樹脂系の組合せが特に高加工性と
耐食性等の諸特性を発揮するのに適したベース樹脂であ
る。
【0013】本発明のウレタン樹脂は、分子量が300
0以上でビスフェノール型骨格とエステル骨格を有しか
つカルボキシル基を有する水分散性のエーテル・エステ
ル型ウレタン樹脂(a)で、エポキシ樹脂(b)は、グ
リコール骨格またはビスフェノール骨格を有するタイプ
であって、(a)のカルボキシル基の20〜100%を
反応させる比率で配合されたものである。本発明の高分
子ウレタン樹脂を使用することで薄膜での均一な成膜性
が得られ本発明の目的は達成されるが、より好ましくは
塗膜の伸びが100%以上でかつ抗張力が100kg/
cm2 以上になる樹脂を適用すれば、最高の高加工性が
得られる。
【0014】本発明に使用するウレタン樹脂骨格のポリ
エーテルポリオールとしては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ビスフェノールAなどの低分子グ
リコール類にエチレンオキサイドやプロピレンオキサイ
ドなどを付加したポリオール、ポリオキシテトラメチレ
ングリコールなどが挙げられるが、特にビスフェノール
A骨格を有するポリエーテルポリオールが好適である。
ポリエステルポリオールとしては、低分子グリコール類
と2塩基酸との脱水縮合反応によって得られるポリエス
テル類およびε−カプロラクタムなどのラクタム類を低
分子グリコールの存在下で開環重合したラクタムポリオ
ール類が挙げられる。
【0015】ウレタン樹脂のエステル骨格とエーテル骨
格を結合させるイソシアネート基としては、トリレジイ
ソシアネート、ジフェニルメタジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート
の単量体、2量体、3量体、および、それらとポリエー
テルポリオールやポリエステルポリオールなどとの反応
物、およびそれらの水素添加誘導体である脂環族イソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートなどの脂環族、および脂肪族イソシ
アネートの単量体、2量体、3量体とポリエーテルポリ
オールやポリエステルポリオールなどとの反応物、およ
びそれらの混合物も使用できる。配合量は、使用するポ
リエステルポリオール、ポリエーテルポリオールおよび
後述するカルボキシル基導入成分の分子量と比率による
が、NCO換算でウレタン樹脂の5〜20重量%が、樹
脂物性として最適の加工特性を得られる。
【0016】カルボキシル基は、自己乳化するための官
能基であると共に金属表面との密着性に大きな寄与を発
揮する。カルボキシル基の導入成分としては、2個以上
のヒドロキシル基、またはアミノ基と1個以上のカルボ
キシル基を含む化合物であり、2,2−ジメチロールプ
ロピオン酢酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、
2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロールペン
タン酸などのジヒドロキシカルボン酸やリジン、アルギ
ニンなどのジアミノカルボン酸類が挙げられる。これら
から選ばれるカルボキシル基化合物は、前記ポリエステ
ルポリオールおよびポリエーテルポリオールとの組合せ
でイソシアネート化合物で高分子化される。この方法に
より、本発明で使用する分子量が3000以上のカルボ
キシル基を有するエーテル・エステル型ウレタン樹脂が
できる。
【0017】前記のウレタン樹脂を水に分散する方法と
しては、カルボキシル基をアンモニア、トリメチルアミ
ン等のアルカリで中和して自己乳化する方法、または乳
化剤を用いてエマルジョン分散する方法が挙げられる。
作業環境対策としては、水系化以前のウレタン製造工程
中に含有する溶剤を回収して、最終的に無溶剤タイプの
水分散体を得ることが最も好ましい。カルボキシル基の
量は、ウレタン固形分当りの酸価で10〜50であるこ
とが適切である。10未満の場合、密着性が不十分で加
工性及び耐食性が劣る。50を超える場合、耐水性、耐
アルカリ性が劣るため耐食性が低下する。
【0018】反応性の官能基(水酸基,エポキシ基な
ど)を有するエポキシ樹脂の配合量としては、好ましく
はウレタン樹脂のカルボキシル基の20〜100%が反
応する比率で配合するのが適切である。20%未満では
配合効果が乏しく、100%を超える量ではエポキシ樹
脂が可塑剤的役割となるため高度の加工性が低下する。
尚、エポキシ樹脂は、耐薬品性、耐食性向上効果が大き
い。エポキシ樹脂にビスフェノールA型骨格を有する構
造物を用いると、密着性及び耐食性向上効果が特に大き
い。環境対策として無溶剤タイプ及び塗膜性能低下を防
ぐため無乳化剤タイプが必要であるときは、グリコール
骨格で親水性を付与することにより水溶性エポキシ樹脂
を得ることができる。
【0019】ウレタン樹脂の酸価に応じてエポキシ樹脂
の配合量を決定する必要があり、その計算方法は、次の
通りである。ウレタン樹脂のカルボキシル基とエポキシ
樹脂のエポキシ基が当量で反応するとして、所定の酸価
(AV)を有するウレタン樹脂に対し、100%の反応
をするためのエポキシ樹脂の必要量を求めた下記式であ
る。 エポキシ固形分重量(g)=ウレタン樹脂のAV値×
(1/56)/1000×エポキシ当量×ウレタン樹脂
配合重量(g)
【0020】本発明で配合されるエポキシ基はカルボキ
シル基と架橋するため、密着性に寄与するカルボキシル
基は反応相当分なくなるが、エポキシ基の開環によりO
H基が生ずるため密着性は確保される。また、エポキシ
樹脂の配合により、耐食性も大きく向上する。分子量が
3000未満のウレタン樹脂と上記エポキシ樹脂の組合
せでは、安定して高加工性が達成されない。また、分子
量3000以上のウレタン樹脂単独の成膜では、高度の
加工性及び耐食性が得られない。
【0021】本発明の水系潤滑塗料組成物のウレタン樹
脂(a)とエポキシ樹脂(b)の合計重量は、全固形分
に対する固形分比で50〜85%が適切である。50%
未満の場合および85%を超える場合、耐食性と加工性
が不十分である。しかし、これらの樹脂系被膜のみでは
目的の加工性を達成することはできないため、潤滑添加
物の併用が必要となる。
【0022】潤滑添加物としては、公知のフッ素系,炭
化水素系,脂肪酸アミド系,エステル系,アルコール
系,金属石鹸系および無機系等の滑剤が挙げられる。加
工性向上のための潤滑添加物の選択基準としては、添加
した滑剤が成膜した樹脂膜に分散して存在するよりも樹
脂膜表面に存在するような物質を選択するのが、成型加
工物の表面と金型の摩擦を低減させ潤滑効果を最大限発
揮させる点から必要である。即ち、滑剤が成膜した樹脂
膜に分散して存在する場合、表面摩擦係数が高く樹脂膜
が破壊されやすく粉状物質が剥離堆積してパウダリング
現象と言われる外観不良および加工性低下を生じる。樹
脂膜表面に存在するような物質としては、樹脂に相溶せ
ずかつ表面エネルギーの小さいものが選ばれる。
【0023】本発明者らが検討した結果、ポリオレフィ
ンワックスを使用すると、加工性が大きく向上し加工後
の耐食性及び耐薬品性等の性能も良好にすることが判っ
た。このワックスとしては、パラフィン、マイクロクリ
スタリンまたはポリエチレン等の炭化水素系のワックス
が上げられる。加工時には、素材の変形熱と摩擦熱によ
って被膜温度が上昇するため、ワックスの融点は70〜
160℃が適切であり、70℃未満では加工時に軟化溶
融して固体潤滑添加物としての優れた特性が発揮されな
い。また、160℃を超える融点のものは、硬い粒子が
表面に存在することとなり摩擦特性を低下させるので高
度の成形加工性は得られない。
【0024】好ましくは、ポリオレフィンワックスのケ
ン化価としては、30以下または0であり、かつ分岐構
造を有するものを使用することが好ましい。ケン化価が
30を超えるものは、極性が大きく樹脂に相溶しやすい
ため、成膜時に樹脂表面に存在しにくくなるため、高度
な加工性能レベルが必要な場合には適切とは言えない。
特に好ましいのは、樹脂との相溶性のより小さいエステ
ル結合を持たないケン化価が0のワックスである。
【0025】これらのワックスの粒径は、0.1〜7.
0μmが適切である。7.0μmを超えるものは、固体
化したワックスの分布が不均一となるため好ましくな
い。又、0.1μm未満の場合は、加工性が不十分であ
る。潤滑添加物の量は、潤滑性塗料の全固形分重量に対
して固形分比で3〜30%を添加する。3%未満の場
合、加工性向上効果が小さく、30%を超える量では、
加工性および耐食性が低下する。
【0026】その他の添加物として、耐食性の向上のた
めSiO2 を全固形分に対して10〜40%を添加す
る。SiO2 の添加により、耐食性の大幅な向上及び加
工性の向上効果がある。10%未満の場合耐食性及び加
工性の向上効果が小さく、40%を超える量では樹脂の
バインダー効果が小さくなり耐食性が低下すると共に樹
脂の伸びと強度が低下するため加工性が低下する。Si
2 の粒径については、3〜30μmが適切である。3
0μmを超える場合及び3μm未満の場合、より高度の
加工性及び耐食性が得られない。シリカの種類として
は、液相コロイダルシリカおよび気相シリカがあるが、
本発明では特に限定するものではない。また、溶接性の
向上のために導電性物または意匠性向上のため着色顔料
物を添加することもある。また、沈降防止剤、レベリン
グ剤、増粘剤など各種添加剤を添加し得る。
【0027】本発明の潤滑被膜の膜厚範囲は0.3〜
5.0μmである。最適な膜厚はプレスの形態によって
異なり、限定するのが難しいが、深絞りには厚膜が、曲
げ加工には薄膜が有利である。0.3μm未満では潤滑
性能が不安定である。5.0μm長ではコイルのブロッ
キングやプレスかすが多量に発生し好ましくない。
【0028】図2は本発明に係る潤滑鋼板の被膜形成過
程を示す図である。先ず塗装直後の焼付け工程における
第1工程において塗膜液中に対流現象が発生し、それに
伴い第2工程において分散している潤滑剤粒子が表面に
露出する。このとき表面に露出した潤滑剤粒子表面が第
3工程では炉内雰囲気により乾燥、表面活性が低下す
る。このため一度表面に露出した潤滑剤粒子は塗膜中に
沈み込まずに表面に固定され、そのまま融点以上の温度
で焼付けられることで、第4工程のように被膜表面で融
解し潤滑剤の層を形成する。これが表面潤滑剤被覆層で
ある。
【0029】図3は本発明に係る焼付け時間と板温との
関係を示す図である。この図に示すように、原板上での
潤滑被膜を焼付ける場合に、本発明の特徴である段付け
加熱によって板温T1 :70〜105℃という潤滑塗料
中の水分を蒸発する温度で、その焼付け時間S1 は0.
5〜2.0秒間にて行う。次いで、水分が蒸発した後に
潤滑被膜の対流の行われる板温T2 :80〜110℃で
2 :1.0〜3.0秒間行い、これによって潤滑剤で
ある例えばワックスが固定した後、引続きT3:115
〜160℃の範囲でS3 を0.3〜1.5秒間での加熱
を行い、最後にワックス融点以上のT4 :130〜18
0℃のS4 :0.2〜1.0秒間で被膜形成を行う。し
かもT1 ≦T2 ≦T3 ≦T4 なる条件を満足するような
段付き加熱を行う。このような4段階の操作によって潤
滑剤粒子の表面濃化及び表層潤滑剤層生成の促進が行わ
れる。このようにして、高温急速加熱により潤滑被膜上
に皮張り現象の発生しないで表面潤滑剤被覆層を形成す
ることが出来る。
【0030】また、上述した段付け加熱を実現させるた
めには本発明として誘導加熱炉を採用する。その理由は
誘導加熱は鋼板の周囲に加熱コイルを巻き高周波電源か
ら給電し、加熱コイルにより作られた磁界による鋼板に
誘導電流を流して鋼板をジュール熱により加熱するもの
で急速加熱が可能であるからである。すなわち、短時間
で温度コントロールが可能であり、効率良く被膜を形成
することが出来る。更に、その誘導加熱炉内の雰囲気温
度を300℃以下に抑える必要がある。300℃を超え
る温度で処理すると前述した皮張りが発生して表面潤滑
被覆層を形成することが出来ないからである。
【0031】
【実施例】以下、本発明について溶融亜鉛めっき鋼板に
適用した実施例によって具体的に説明する。Cr付着量
15mg/m2 の塗布クロメート処理した溶融亜鉛めっ
き鋼板に高速塗装ラインでのライン速度50〜150m
pmにおいて、分子量5000のエーテルエステルウレ
タン樹脂(ビスフェノールAエーテル:酸価18、エー
テル/エステル比30/70、イソシアネート含有率
8)とプロピレングリコールエポキシ樹脂(エポキシ当
量220)に平均粒径8nmのシリカゾルを20%,粒
径0.6μmのポリエチレンワックス(比重0.93、
軟化点120℃)15%を配合した潤滑塗料を塗布し、
表1〜8に示すような、各板温と焼付け時間によって焼
き付け、表面潤滑剤被覆層厚みを持つ潤滑鋼板を作成し
た。得られた各表面潤滑被覆層厚みでの潤滑鋼板の潤滑
特性である摩擦係数はそれぞれ良好な潤滑性能を得た。
また、加工特性である加工評価もそれぞれ5と極めて良
好な加工性能が得られた。これに対して、誘導加熱での
直線昇温の場合や従来の熱風炉による高温短時間に場合
は表面潤滑被覆層厚みが充分でなく、しかもその摩擦係
数が大きく潤滑性能が悪く、かつ加工性も充分でなかっ
た。また長時間焼付けの場合は表面潤滑被覆層厚み、摩
擦係数及び加工性も良いがメッキライン内の短時間処理
には大型の炉長設備を必要となり不適当である。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】
【表7】
【0039】
【表8】
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による高温短
時間焼付けによる高速通板での塗装にもかかわらず、表
面の潤滑層が樹脂と金型の直接接触を防ぎ、また被膜中
に分散する粒子が深絞り加工などにおいて被膜が激しく
変形しても絶えず被膜中から潤滑剤が補給され、良好な
潤滑加工性を保持することが出来る潤滑層上への表面潤
滑被覆層が形成され、優れたプレス加工性の優れた表面
処理鋼板を製造することが出来る。これによって、高温
短時間処理が可能なり、しかもメッキライン内の簡便な
塗装焼付け設備による高生産性並びに炉長短縮設備が可
能となったことは工業上極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプレス加工性の優れた表面処理鋼
板の被膜構造を示す断面図、
【図2】本発明に係る潤滑鋼板の被膜形成過程を示す
図、
【図3】本発明に係る焼付け時間と板温との関係を示す
図、
【図4】従来のプレス加工用表面処理鋼板の被膜構造を
示す断面図、
【図5】従来の潤滑被膜の表面状態を示す概念図であ
る。
【符号の説明】
1 薄鋼板 2 めっき被膜 3 化成被膜 4 潤滑被膜 5 潤滑剤 6 表面潤滑被覆層 7 原板 8 皮張り 9 ガス抜け孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 圓山 勝俊 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 (72)発明者 菊池 郁夫 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速塗装ラインにおいて、めっき鋼板に
    クロメート被膜もしくはりん酸塩被膜の化成被膜を形成
    した鋼板に、ライン速度50〜150mpmにて、ビス
    フェノール型骨格、エステル骨格およびカルボキシル基
    を有するエーテル・エステル型ウレタン樹脂(a)とエ
    ポキシ樹脂(b)の総和(a+b)が全固形分に対して
    50〜85重量%、ポリオレフィンワックス(c)を3
    〜30重量%、粒径3〜30nmのシリカ(d)を10
    〜40重量%及び高沸点溶媒(e)を2〜10重量%含
    有させた水性潤滑塗料を塗布した後、炉内雰囲気温度3
    00℃以下での誘導加熱による段付け加熱にて、焼付け
    時間2〜8秒で該水性潤滑塗料より得られる潤滑層0.
    3〜5μm上に表面潤滑剤被覆層厚み0.04〜1μm
    形成せしめたことを特徴とするプレス加工性の優れた表
    面処理鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、誘導加熱
    による段付け加熱として、板温T1 :70〜105℃の
    温度で焼付け時間S1 :0.5〜2.0秒間行い、次い
    で、T2 :80〜110℃でS2 :1.0〜3.0秒間
    を、引続きT 3 :115〜160℃でS3 :0.3〜
    1.5秒間を、最後にT4 :130〜180℃、S4
    0.2〜1.0秒間行い、かつT1 ≦T2 ≦T3 ≦T4
    なる条件を満足するような段階的な連続加熱を行うこと
    を特徴とするプレス加工性の優れた表面処理鋼板の製造
    方法。
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