JPH09265540A - 画像処理装置および方法 - Google Patents

画像処理装置および方法

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JPH09265540A
JPH09265540A JP7595696A JP7595696A JPH09265540A JP H09265540 A JPH09265540 A JP H09265540A JP 7595696 A JP7595696 A JP 7595696A JP 7595696 A JP7595696 A JP 7595696A JP H09265540 A JPH09265540 A JP H09265540A
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JP
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linear array
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point
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JP7595696A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kitagawa
伸一 北川
Hiroshi Tajima
洋 田島
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分岐を有する線状の点要素に対する処理を容
易に行なうことができる画像処理装置等を提供する。 【解決手段】 分岐検出手段38は、分岐を有する線状
配列点要素の分岐点をパターンマッチングにより検出す
る。分岐切断手段40は、検出された分岐点において線
状配列点要素を切断することにより、分岐を有する線状
配列点要素を分岐を有しない複数の線状配列点要素に分
離する。要素変換手段42は、分岐を有しない線状配列
点要素を直線に変換する。結合手段44は、変換された
複数の直線を、当該直線の特徴情報に基づいて結合する
ことにより、新たな直線とする。画像評価手段46は、
画像空間の所定範囲内における直線の種々の統計量に基
づいて画像の評価を行なう。したがって、複雑にからみ
合った繊維の画像などの評価を容易に行なうことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像処理装置お
よび方法に関し、特に、画像空間において線状に配列さ
れた複数の点要素により構成された線状配列点要素を含
む画像を処理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】不織布や紙を構成する繊維の方向分布等
を、画像処理技術を用いて測定する繊維配向測定方法が
知られている。不織布や紙は、多数の繊維が複雑にから
み合うことによって形成されている。したがって、不織
布等を構成するこれらの繊維の方向分布などを知ること
により、不織布等の方向性を知ることができる。
【0003】従来の繊維配向の測定は、たとえば、つぎ
のような手順で行なう。まず、光学顕微鏡、CCDカメ
ラなどを用いて不織布などを撮影する。得られた繊維群
の像に対し適当な処理を施すことで、この繊維群の像
を、所定階調の輝度を有する複数の画素からなる画像と
して表現する。
【0004】このようにして得られた画像に所定の処理
を施すことにより、繊維群の輪郭を検出する(図18参
照)。さらに、輪郭を構成する各画素について、その近
傍の画素を参照することにより、傾きを求める。輪郭を
構成する全ての画素の傾きについて、図19に示すよう
なヒストグラムを作成し、このヒストグラムに基づいて
繊維の方向分布を求める。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の繊維配向測定方法には、つぎのような問題があっ
た。従来の繊維配向測定方法においては、繊維群を構成
する複雑にからみ合った各繊維を個別に認識することな
く、繊維群の輪郭を構成する各画素の傾きを統計処理す
ることで繊維の方向分布を求める。
【0006】したがって、繊維の方向分布を知ることは
できても、繊維群を構成する繊維の本数、各繊維ごとの
長さ、方向などを知ることができない。このため、不織
布の方向性を知ることはできても、繊維群を構成する繊
維の本数、各繊維の長さなどに依存する不織布の強度等
を知ることはできない。
【0007】この発明は、従来の繊維配向測定方法のこ
のような問題点を解決し、複雑にからみ合った繊維の画
像など、分岐を有する線状の点要素(画素)に対する処
理を容易に行なうことができる画像処理装置および画像
処理方法等を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の画像処理装置
は、画像空間において線状に配列された複数の点要素に
より構成された線状配列点要素を含む画像を処理する画
像処理装置であって、分岐を有する線状配列点要素の分
岐点を、予め設定した複数の分岐パターンとのパターン
マッチングにより検出する分岐検出手段、分岐検出手段
により検出された分岐点において線状配列点要素を切断
することにより、分岐を有する線状配列点要素を分岐を
有しない複数の線状配列点要素に分離する分岐切断手
段、分岐を有しない線状配列点要素を、所定の数式で表
現し得る線要素に変換する要素変換手段、を備えたこと
を特徴とする。
【0009】請求項2の画像処理装置は、請求項1の画
像処理装置において、要素変換手段により変換された複
数の線要素を、当該線要素の特徴情報に基づいて結合す
ることにより、新たな線要素とする結合手段、を備えた
ことを特徴とする。
【0010】請求項3の画像処理装置は、画像空間にお
いて線状に配列された複数の点要素により構成された線
状配列点要素を含む画像を処理する画像処理装置であっ
て、分岐を有する線状配列点要素を、分岐点において切
断することにより、分岐を有しない複数の線状配列点要
素に分離する分離手段、分岐を有しない線状配列点要素
を、所定の数式で表現し得る線要素に変換する要素変換
手段、要素変換手段により変換された複数の線要素を、
当該線要素の特徴情報に基づいて結合することにより、
新たな線要素とする結合手段、を備えたことを特徴とす
る。
【0011】請求項4の画像処理装置は、請求項2ない
し請求項3のいずれかの画像処理装置において、前記線
要素が直線であり、結合手段を、要素変換手段により変
換された複数の直線について、任意の2つの直線の角度
相互の差および近接する端点相互の距離がともに所定の
しきい値以下の場合に、当該2つの直線を結合すること
により、新たな1つの直線とするよう構成したことを特
徴とする。
【0012】請求項5の画像処理装置は、請求項1また
は請求項4のいずれかの画像処理装置において、前記線
要素が直線であり、画像空間の所定範囲内における直線
の角度の統計量、直線の長さの統計量および直線の数の
うち少なくとも一つの要素に基づいて、前記画像の評価
を行なう画像評価手段を設けたことを特徴とする。
【0013】請求項6の画像処理装置は、請求項1ない
し請求項5のいずれかの画像処理装置において、前記線
状配列点要素が、線方向にのみ隣接する点要素を有する
細線状配列点要素であることを特徴とする。
【0014】請求項7の画像処理方法は、画像空間にお
いて線状に配列された複数の点要素により構成された線
状配列点要素を含む画像を処理する画像処理方法であっ
て、分岐を有する線状配列点要素の分岐点を、予め設定
した複数の分岐パターンとのパターンマッチングにより
検出し、検出された分岐点において線状配列点要素を切
断することにより、分岐を有しない複数の線状配列点要
素に分離することを特徴とする。
【0015】請求項8の記憶媒体は、コンピュータが実
行可能なプログラムを記憶したコンピュータ可読の記憶
媒体であって、前記プログラムは、請求項1ないし請求
項7のいずれかの装置又は方法を実現するものであるこ
とを特徴とする。
【0016】
【発明の効果】請求項1の画像処理装置は、分岐を有す
る線状配列点要素の分岐点を予め設定した複数の分岐パ
ターンとのパターンマッチングにより検出し、分岐点に
おいて線状配列点要素を切断することにより分岐を有し
ない複数の線状配列点要素に分離し、分岐を有しない線
状配列点要素を所定の数式で表現し得る線要素に変換す
ることを特徴とする。
【0017】したがって、分岐を有する複雑な形状の線
状配列点要素を、所定の数式で表現し得る単純な線要素
の集合に置き換えることができる。このため、以後の画
像処理を容易に行なうことができる。すなわち、複雑に
からみ合った繊維の画像など、画像空間において分岐を
有する線状の点要素に対する画像処理を容易に行なうこ
とができる。
【0018】請求項2の画像処理装置は、変換された複
数の線要素を、さらに、当該線要素の特徴情報に基づい
て結合することにより、新たな線要素とすることを特徴
とする。したがって、いったん分断した線要素の必要部
分をつなぐことにより、分岐を有する複雑な形状の線状
配列点要素を、本来の長さを有する線要素の集合として
把握することができる。このため、複雑にからみ合った
繊維の画像から繊維を個別に認識するなど、重なり合っ
た線状の要素を個別に認識することができる。
【0019】請求項3の画像処理装置は、分岐を有する
線状配列点要素を分岐点において切断することにより、
分岐を有しない複数の線状配列点要素に分離し、分岐を
有しない線状配列点要素を所定の数式で表現し得る線要
素に変換し、変換された複数の線要素を当該線要素の特
徴情報に基づいて結合することにより、新たな線要素と
することを特徴とする。
【0020】したがって、分岐を有する複雑な形状の線
状配列点要素を、所定の数式で表現し得る単純な線要素
の集合として把握することができる。このため、複雑に
からみ合った繊維の画像から繊維を個別に認識するな
ど、重なり合った線状の要素を個別に認識することがで
きる。
【0021】請求項4の画像処理装置は、線要素が直線
であり、変換された複数の直線について、任意の2つの
直線の角度相互の差および近接する端点相互の距離がと
もに所定のしきい値以下の場合に当該2つの直線を結合
して新たな1つの直線を得ることを特徴とする。したが
って、直線で近似し得る物体が重なり合った状態の画像
に対する画像処理を、より容易に行なうことができる。
【0022】請求項5の画像処理装置は、線要素が直線
であり、画像空間の所定範囲内における直線の角度の統
計量、直線の長さの統計量および直線の数のうち少なく
とも一つの要素に基づいて、画像の評価を行なうことを
特徴とする。したがって、単純な直線のデータを処理す
ることで、高速処理を可能とするとともに、種々の統計
量に基づいて画像処理を行なうことで、処理対象につい
ての多様な判断を可能とする。
【0023】請求項6の画像処理装置は、さらに、線状
配列点要素が、線方向にのみ隣接する点要素を有する細
線状配列点要素であることを特徴とする。したがって、
線方向以外の方向にも隣接する点要素を有する太線状の
線状配列点要素に比べ、画像処理がより容易となる。
【0024】請求項7の画像処理方法は、分岐を有する
線状配列点要素の分岐点を予め設定した複数の分岐パタ
ーンとのパターンマッチングにより検出し、検出された
分岐点において線状配列点要素を切断することにより、
分岐を有しない複数の線状配列点要素に分離することを
特徴とする。
【0025】したがって、分岐を有する複雑な形状の線
状配列点要素を、分岐を有しない単純な形状の線状配列
点要素の集合に置き換えることができる。このため、以
後の画像処理を容易に行なうことができる。すなわち、
複雑にからみ合った繊維の画像など、画像空間において
分岐を有する線状の点要素に対する画像処理を容易に行
なうことができる。
【0026】請求項8の記憶媒体は、コンピュータが実
行可能なプログラムを記憶したコンピュータ可読の記憶
媒体であって、前記プログラムは、請求項1ないし請求
項7のいずれかの装置又は方法を実現するものであるこ
とを特徴とする。したがって、コンピュータに読取らせ
ることにより、画像空間において分岐を有する線状の点
要素に対する画像処理を、高速かつ容易に行なうことが
できる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1に、この発明の一実施形態に
よる画像処理装置30の構成を示す。画像処理装置30
は、2値化手段32、細線化手段34、分離手段36、
要素変換手段42、結合手段44、画像評価手段46を
備えている。分離手段36は、分岐検出手段38および
分岐切断手段40を有している。
【0028】2値化手段32は、画像空間(格子状に配
置された画素により構成された平面に対応する空間)に
おける所定階調の輝度を有する複数の画素からなる画像
(デジタル画像)を、所定のしきい値で2値化すること
により、2値の輝度を有する画素の集合(2値画像)を
得る。すなわち、線状の物体を撮影等することにより得
られるデジタル画像を2値化することにより、たとえ
ば、低輝度の画素の集合を背景とする、線状に連なる高
輝度の画素(点要素)の集合(線状配列点要素)を得
る。この線状配列点要素は、線方向以外の方向にも隣接
する点要素を有する場合がある。細線化手段34は、上
述の線状配列点要素が、線方向にのみ隣接する点要素を
有する細線状配列点要素となるよう、所定の細線化処理
を行なう。
【0029】分岐検出手段38は、分岐を有する細線状
配列点要素の分岐点を、予め設定した複数の分岐パター
ンとのパターンマッチングにより検出する。分岐切断手
段40は、分岐検出手段38により検出された分岐点に
おいて細線状配列点要素を切断することにより、分岐を
有する細線状配列点要素を分岐を有しない複数の細線状
配列点要素に分離する。
【0030】要素変換手段42は、分岐を有しない細線
状配列点要素を、所定の数式で表現し得る線要素に変換
する。この実施形態においては、線要素は直線である。
【0031】結合手段44は、要素変換手段42により
変換された複数の線要素を、当該線要素の特徴情報に基
づいて結合することにより、新たな線要素とする。この
実施形態においては、要素変換手段42により変換され
た複数の直線について、任意の2つの直線の角度相互の
差および近接する端点相互の距離がともに所定のしきい
値以下の場合に、当該2つの直線を結合することによ
り、新たな1つの直線とするよう構成している。
【0032】画像評価手段46は、画像空間の所定範囲
内における直線の角度の統計量、直線の長さの統計量お
よび直線の数のうち少なくとも一つの要素に基づいて、
画像の評価を行なう。
【0033】図1に示す画像処理装置30の各機能を、
CPUを用いて実現した場合のハードウェア構成の一例
を、図2に示す。ハードディスク2には、画像処理を行
なうプログラムや、分岐パターン、切断パターン等が記
憶されている。主メモリ4には、ハードディスク2に記
憶されたプログラム等がロードされる。CPU6は、主
メモリ4にロードされたプログラムを実行する。
【0034】キーボード8、マウス10を介して、CP
U6に指令が送られる。CRT12、プリンタ22は、
画像処理の結果等を表示する。また、外部機器(図示せ
ず)との間でのプログラムや各種データの授受は、FD
D(フレキシブルディスクドライブ)14を介して、フ
レキシブルディスク(図示せず)により行なわれる。
【0035】顕微鏡入力装置18は、光学顕微鏡(図示
せず)、CCDカメラ(図示せず)を備えている。光学
顕微鏡、CCDカメラを介して与えられた撮像データ
は、インタフェース20により、所定画素数、所定階調
のデジタル画像に変換される。
【0036】図2において、CPU6が、図1に示す2
値化手段32、細線化手段34、分岐検出手段38、分
岐切断手段40、要素変換手段42、結合手段44、画
像評価手段46に対応する。
【0037】図3は、画像処理装置30を用いて、不織
布を撮影したデジタル画像を処理する際の手順を示すフ
ローチャートである。図2および図3に基づいて、図4
〜図16を参照しつつ、該画像処理について説明する。
【0038】CPU6は、顕微鏡入力装置18、インタ
フェース20を介して取込まれたデジタル画像に2値化
処理を施すことにより、2値画像を得る(ステップS
2)。すなわち、顕微鏡入力装置18の光学顕微鏡、C
CDカメラを介して与えられた撮像データは、インタフ
ェース20により、まず、所定階調(たとえば、第0階
調〜第255階調の256階調)の輝度を持つ所定数の
画素(たとえば、512×475画素)からなるデジタ
ル画像に変換されたのちCPU6に与えられる。CPU
6は、所定のしきい値にしたがい、与えられたデジタル
画像を、図9Aに示すような2値画像に変換する。すな
わち、図9Aに示す図形の内部は、最高輝度(第255
階調=白)の画素の集合(線状配列点要素)であり、該
図形の外部は、最低輝度(第0階調=黒)の画素の集合
(背景)である。なお、図9Aは、2値化画像をモデル
化して現したものであり、実際の画像は、より複雑であ
る。
【0039】つぎに、CPU6は、図9Aに示す線状配
列点要素に対し、細線化処理を行なう(ステップS
4)。細線化処理は、図9Aに示す線状配列点要素のう
ち、図形のほぼ中心を通る1列分の点要素のみを残し、
他を削除(第0階調に変更する)することにより行な
う。この処理により残された1列分の点要素の集合が、
細線状配列点要素である。細線化処理により細線化され
た画像を図9Bに示す。図9Bにおいて、黒線で表した
部分が、第255階調の画素(点要素)の連なりであ
り、背景部分が第0階調の画素の集合である。
【0040】つぎに、CPU6は、パターンマッチング
により分岐検出処理を行なう(ステップS6)。パター
ンマッチングは、たとえば、図11に示すような複数の
3×3画素に対応する2値パターンを予め用意してお
き、図9Bに示す2値画像上の全領域で各パターンにつ
いてパターンマッチングを行なう。図11の2値パター
ンにおいて、”255”は、第255階調(白)を表
し、”*”は、第255階調または第0階調(黒)のい
ずれでも良いことを表わす。図9Bの例では、略”X”
字状の交差部分が、図11の各パターンのいずれかに合
致することになる。
【0041】なお、図11の各パターンに代えて、図1
2に示す各パターンを用いることもできる。図12の2
値パターンにおいて、”255”は、第255階調
(白)を表し、”0”は、第0階調(黒)を表わす。
【0042】ステップS6において、いずれかのパター
ンと一致した場合は、一致した部分を、図13に示すパ
ターンに置き換える。ただし、図13に示すパターンに
おいて、”*”の部分は置き換えを行なわない。これに
より、図10Aに示すように、略”X”字状の交差部分
において、細線状配列点要素が上下に切断される。これ
が、分岐切断処理(ステップS8)である。すなわち、
ステップS6およびステップS8により、分岐を有する
細線状配列点要素が分離され、分岐を有しない複数の細
線状配列点要素となる。
【0043】つぎに、CPU6は、分岐を有しない各細
線状配列点要素に対し、要素変換処理を施すことによ
り、線要素である直線に変換する(ステップS10)。
CPU6は、たとえば図10Aに示す分岐を有しない1
つの細線状配列点要素50を、図14に示すように、細
線状配列点要素50の端点52、54を結ぶ直線(線
分)56に変換する。全ての細線状配列点要素について
上述の変換を行なうことにより、図10Bに示すよう
に、直線56、58、60、62を得る。
【0044】変換により得られた直線は、図14に示す
ように、特徴情報である角度(A)、長さ(L)、端点
座標(xmin、xmax、ymin、ymax)により構成される
データとして、ハードディスク2に記憶される。図15
は、n本の直線について、特徴情報を示す図である。
【0045】つぎに、CPU6は、これらの直線を、所
定の手順にしたがって結合する(ステップS12)。図
4〜図8に、結合処理の詳細な手順の一例を示す。CP
U6は、まず、ハードディスク2に記憶された直線の特
徴情報に基づいて、任意の2つの直線の角度(A)の差
が所定値以下であるか否かを判断する(ステップS12
6)。2つの直線の角度(A)の差が所定値以下であれ
ば、CPU6は、さらに、当該2つの直線の近接する端
点の座標間距離が所定値以下であるか否かを判断する
(ステップS136、S140、S144、S14
8)。
【0046】2つの直線の近接する端点の座標間距離も
所定値以下であれば、CPU6は、当該2つの直線を結
合して1つの直線とする(ステップS138、S14
2、S146、S150)。このようにして、全ての直
線の組合せについて、角度(A)の差および近接する端
点の座標間距離が所定値以下であるか否か調べ(ステッ
プS122、S124、S128〜S134)、所定値
以下である直線を全て結合する。
【0047】この結合処理により、図10Bに示す直線
56と直線58とが結合され、図10Cに示す直線62
となる。同様に、図10Bに示す直線60と直線62と
が結合され、図10Cに示す直線64となる。
【0048】なお、ステップS138、S142、S1
46、S150に示す第5式の右辺第3項は、結合前の
2直線の近接する端点の座標間距離を表わす。この実施
形態においては、上記第5式に示すように、結合後の直
線の長さを、結合前の2直線の長さの和に、さらに、2
直線の近接する端点の座標間距離を加えたものとしてい
る。しかしながら、上記第5式の計算を簡略化するため
に、右辺第3項を省略することもできる。
【0049】つぎに、CPU6は、結合後の直線の各特
徴情報に対し統計的処理を施し、各種統計量に基づい
て、画像の評価を行なう(ステップS16)。図16A
は、直線の角度(A)を適当な数(この実施形態におい
ては18)の区分に分類し、各角度区分に属する直線の
長さ(L)の和を、グラフに表わしたものである。ま
た、図16Bは、各角度区分に属する直線の本数を示す
グラフである。これらのグラフに基づいて、不織布の繊
維等の配列方向の傾向等を評価することができる。
【0050】また、図16Cは、直線の長さ(L)を適
当な数の区分に分類し、各長さ区分に属する直線の本数
を、グラフに表わしたものである。図16Cのグラフに
基づいて、不織布の強度等を評価することができる。
【0051】CPU6は、上述の一連の処理の各過程に
おける様子や最終的な評価結果を、CRT12やプリン
タ22に表示する。このようにして、不織布を撮影した
デジタル画像を処理することで、不織布に関する種々の
評価結果を得ることができる。
【0052】なお、上述の実施形態においては、画像空
間として、格子状に配置された画素により構成された平
面(図17A参照)に対応する空間を想定したが、画像
空間としては、これ以外に、たとえば、図17Bや図1
7Cに示すような状態に配置された画素により構成され
た平面に対応する空間であってもよい。また、画像空間
は、平面に対応した空間に限定されるものではなく、立
体に対応した空間であってもよい。たとえば、線状配列
点要素が、3次元空間に線状に配置された点要素の集合
である場合にも、この発明を適用することができる。
【0053】また、細線化処理(ステップS4)により
細線化された画像に対して、分岐検出処理(ステップS
6)以後の処理を行なうよう構成したが、細線化処理を
行なわない画像に対して、パターンの種類を増加させる
こと等により分岐検出処理以後の処理を行なうよう構成
することもできる。
【0054】また、2値化処理(ステップS2)により
得られた2値画像に対して、細線化処理(ステップS
4)以後の処理を行なうよう構成したが、2値化処理を
行なわないデジタル画像または、3値以上の多値化処理
を行なった画像に対して、分岐検出処理以後の処理を行
なうよう構成することもできる。
【0055】また、分離手段として、分岐検出手段38
および分岐切断手段40を用い、パターンマッチングの
手法により、分岐を検出するよう構成したが、分離手段
は、パターンマッチングの手法を用いるものに限定され
るものではない。
【0056】例えば、注目画素の周囲の画素の濃度の加
重加算等の手法を用いることも可能である。
【0057】また、上述の実施形態においては、線要素
が直線である場合を例に説明したが、線要素としては、
直線以外に、円、楕円等の2次曲線や2次曲線以外の曲
線も含まれる。なお、線要素が曲線である場合には、結
合処理において用いる特徴情報として、2つの曲線の近
接する端点間の距離、該近接する端点における2つの曲
線の傾き、曲率等を使用すればよい。
【0058】また、結合処理後の新たな直線の特徴情報
の統計量に基づいて画像評価処理を行なうよう構成した
が、結合処理を行なう前の直線に基づいて画像評価処理
を行なうよう構成することもできる。
【0059】また、上述の実施形態においては、不織布
の繊維配向や強度を評価する場合を例に説明したが、こ
の発明は、不織布や紙の繊維配向等の評価のみならず、
高分子の拡大画像など、分岐を有する線状配列点要素に
対する画像処理一般に適用することができる。
【0060】また、画像の入力装置として顕微鏡入力装
置18を用いたが、画像の入力装置としてCCDカメラ
にマクロレンズを装着したマクロ入力装置等を用いるこ
とができる。さらに、画像の入力装置として、VTR
(ビデオテープレコーダ)やスキャナを用いることもで
きる。また、記憶装置として、光磁気ディスクを用いる
こともできる。
【0061】また、上述の実施形態においては、CPU
6は、ハードディスク2に記憶されたプログラムにした
がい、各部を制御する。このプログラムは、FDD14
を介して、プログラムが記憶されたフレキシブルディス
クから読み出されてハードディスク2にインストールさ
れたものである。なお、フレキシブルディスク以外に、
CD−ROM、ICカード等のプログラムを記憶したコ
ンピュータ可読の記憶媒体から、ハードディスク2にイ
ンストールさせるようにしてもよい。さらに、通信回線
を用いてダウンロードするようにしてもよい。
【0062】本実施形態においては、プログラムをフレ
キシブルディスクからハードディスク2にインストール
させることにより、フレキシブルディスクに記憶させた
プログラムを間接的にコンピュータに実行させるように
している。しかし、これに限定されることなく、フレキ
シブルディスクに記憶させたプログラムをFDD14か
ら直接的に実行するようにしてもよい。なお、コンピュ
ータによって、実行可能なプログラムとしては、そのま
まのインストールするだけで直接実行可能なものはもち
ろん、一旦他の形態等に変換が必要なもの(例えば、デ
ータ圧縮されているものを、解凍する等)、さらには、
他のモジュール部分と組合わせて実行可能なものも含
む。
【0063】なお、上述の実施形態においては、CPU
6を用いて、図1に示す画像処理装置30の各機能を実
現した場合を例に説明したが、当該各機能の一部または
全部を、ハードウェアロジックにより実現するよう構成
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による画像処理装置30
の構成を示す図面である。
【図2】画像処理装置30の各機能を、CPUを用いて
実現した場合のハードウェア構成の一例を示す図面であ
る。
【図3】画像処理装置30を用いて、不織布を撮影した
デジタル画像を処理する際の手順を示すフローチャート
である。
【図4】結合処理の詳細な手順の一例を示す図面であ
る。
【図5】結合処理の詳細な手順の一例を示す図面であ
る。
【図6】結合処理の詳細な手順の一例を示す図面であ
る。
【図7】結合処理の詳細な手順の一例を示す図面であ
る。
【図8】結合処理の詳細な手順の一例を示す図面であ
る。
【図9】画像処理装置30を用いて、不織布を撮影した
デジタル画像を処理する際の、各処理段階の様子を示す
図面である。
【図10】画像処理装置30を用いて、不織布を撮影し
たデジタル画像を処理する際の、各処理段階の様子を示
す図面である。
【図11】分岐検出処理におけるパターンマッチングに
使用する2値パターンの一例を示す図面である。
【図12】分岐検出処理におけるパターンマッチングに
使用する2値パターンの他の例を示す図面である。
【図13】分岐切断処理における切断パターンの一例を
示す図面である。
【図14】要素変換処理を説明するための図面である。
【図15】n本の直線についての特徴情報を示す図であ
る。
【図16】画像評価処理を説明するための図面である。
【図17】画像空間に対応する画素の配置状態を説明す
るための図面である。
【図18】従来の繊維配向測定方法により検出した繊維
群の輪郭を示す図面である。
【図19】従来の繊維配向測定方法において作成した、
輪郭を構成する画素の傾きについてのヒストグラムを示
す図面である。
【符号の説明】
38・・・・・分岐検出手段 40・・・・・分岐切断手段 42・・・・・要素変換手段 44・・・・・結合手段 46・・・・・画像評価手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像空間において線状に配列された複数の
    点要素により構成された線状配列点要素を含む画像を処
    理する画像処理装置であって、 分岐を有する線状配列点要素の分岐点を、予め設定した
    複数の分岐パターンとのパターンマッチングにより検出
    する分岐検出手段、 分岐検出手段により検出された分岐点において線状配列
    点要素を切断することにより、分岐を有する線状配列点
    要素を分岐を有しない複数の線状配列点要素に分離する
    分岐切断手段、 分岐を有しない線状配列点要素を、所定の数式で表現し
    得る線要素に変換する要素変換手段、 を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像処理装置において、 要素変換手段により変換された複数の線要素を、当該線
    要素の特徴情報に基づいて結合することにより、新たな
    線要素とする結合手段、 を備えたことを特徴とするもの。
  3. 【請求項3】画像空間において線状に配列された複数の
    点要素により構成された線状配列点要素を含む画像を処
    理する画像処理装置であって、 分岐を有する線状配列点要素を、分岐点において切断す
    ることにより、分岐を有しない複数の線状配列点要素に
    分離する分離手段、 分岐を有しない線状配列点要素を、所定の数式で表現し
    得る線要素に変換する要素変換手段、 要素変換手段により変換された複数の線要素を、当該線
    要素の特徴情報に基づいて結合することにより、新たな
    線要素とする結合手段、 を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】請求項2ないし請求項3のいずれかの画像
    処理装置において、 前記線要素が直線であり、 結合手段を、 要素変換手段により変換された複数の直線について、任
    意の2つの直線の角度相互の差および近接する端点相互
    の距離がともに所定のしきい値以下の場合に、当該2つ
    の直線を結合することにより、新たな1つの直線とする
    よう構成したことを特徴とするもの。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項4のいずれかの画像
    処理装置において、 前記線要素が直線であり、 画像空間の所定範囲内における直線の角度の統計量、直
    線の長さの統計量および直線の数のうち少なくとも一つ
    の要素に基づいて、前記画像の評価を行なう画像評価手
    段を設けたことを特徴とするもの。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれかの画像
    処理装置において、 前記線状配列点要素が、線方向にのみ隣接する点要素を
    有する細線状配列点要素であることを特徴とするもの。
  7. 【請求項7】画像空間において線状に配列された複数の
    点要素により構成された線状配列点要素を含む画像を処
    理する画像処理方法であって、 分岐を有する線状配列点要素の分岐点を、予め設定した
    複数の分岐パターンとのパターンマッチングにより検出
    し、 検出された分岐点において線状配列点要素を切断するこ
    とにより、分岐を有しない複数の線状配列点要素に分離
    することを特徴とする画像処理方法。
  8. 【請求項8】コンピュータが実行可能なプログラムを記
    憶したコンピュータ可読の記憶媒体であって、前記プロ
    グラムは、請求項1ないし請求項7のいずれかの装置又
    は方法を実現するものであることを特徴とする記憶媒
    体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7050634B2 (en) 2001-07-26 2006-05-23 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method, program product, and device for detecting branch point of random line pattern
JP2009244567A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Brother Ind Ltd メロディライン特定システムおよびプログラム
JP2010085248A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Intec Systems Institute Inc アスベスト検出装置
JP2014002129A (ja) * 2012-05-25 2014-01-09 Japan Advanced Institute Of Science & Technology Hokuriku 高分子の長鎖分岐構造解析方法、高分子の評価方法、高分子の製造方法及び高分子

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