JPH0926275A - 熱交換器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝熱管をケーシングに対して出し入れする際
に、チューブサポートとガイドレールとの間に生ずる摩
擦力を小さくして、伝熱管やチューブサポートに無理な
力が掛からず楽に伝熱管の出し入れ作業ができるように
する。 【解決手段】 ケーシング１と、ケーシング１内に出し
入れ可能に設けたＵ字状の伝熱管３と、伝熱管３の出入
方向にケーシング１の内面に固定されたガイドレール８
と、伝熱管３に交差して取り付けられガイドレール８に
沿って移動可能なチューブサポート４とを備えた熱交換
器において、チューブサポート４に、ガイドレール上８
を転動するコロ９を取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、Ｕ字型の伝熱管を
有する熱交換器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から使用されているＵ字型の伝熱管
を有する熱交換器の一例を図３の側断面図によって説明
すると、一端が閉塞されたケーシング１の他端には蓋２
が取り外し可能に設けてあって、蓋２を貫通したＵ字型
の伝熱管３がケーシング１の内部に配設されており、伝
熱管３には第１の熱媒体Ａ（破線矢印）が流れるように
なっている。

【０００３】伝熱管３は、適所で交差して取り付けられ
ている複数の板状のチューブサポート４で結合されてお
り、且つ該チューブサポート４には図３、４に示すよう
に、交互に上下に切欠部４ａが形成されており、ケーシ
ング１の一端側に形成された入口管５からの第２の熱媒
体Ｂ（実線矢印）がケーシング１内を曲折しながら流れ
て、前記第１の熱媒体Ａと熱交換した後、出口管６から
流出するようになっている。

【０００４】伝熱管３は、一定期間ごとに定期点検をし
たり清掃したりする必要がある。このため伝熱管３は、
蓋２およびチューブサポート４と共に、ケーシング１か
ら引き出せるようになっている。

【０００５】伝熱管３をケーシング１から引き出す作業
や、点検、清掃後ケーシング１の所定位置に収める作業
を考慮して、図４に示すようにチューブサポート４の下
部両側には切欠部７を設け、ケーシング１の内面には、
この切欠部７に係合するガイドレール８を伝熱管３の出
入方向に固定し、チューブサポート４の切欠部７がガイ
ドレール８に誘導され、チューブサポート４がガイドレ
ール８に沿って移動するようにしている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】大型の熱交換器におい
ては、ケーシング１の長さが１０ｍに達するものもあっ
て伝熱管３の重量も重く、チューブサポート４とガイド
レール８との間の摩擦力も大きく、伝熱管３をケーシン
グ１に対して出し入れする際に、伝熱管３やチューブサ
ポート４に大きな力が加わって、伝熱管３やチューブサ
ポート４が曲がってしまう等の損傷を来す恐れがあっ
た。

【０００７】本発明はこのような欠点を除去し、伝熱管
をケーシングに対して出し入れする際に、チューブサポ
ートとガイドレールとの間に生ずる摩擦力を小さくし
て、伝熱管やチューブサポートに無理な力が掛からず楽
に伝熱管の出し入れ作業ができるようにした熱交換器を
提供することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の熱交換器は、ケ
ーシングと、該ケーシング内に出し入れ可能に設けたＵ
字状の伝熱管と、該伝熱管の出入方向に前記ケーシング
の内面に固定されたガイドレールと、前記伝熱管に交差
して取り付けられ前記ガイドレールに沿って移動可能な
チューブサポートとを備えた熱交換器において、前記チ
ューブサポートに、前記ガイドレール上を転動するコロ
を取り付けたことを特徴とするものである。

【０００９】チューブサポートに取り付けてあるコロが
ガイドレール上を転動するので、チューブサポートとガ
イドレールとの間に生ずる摩擦力が極めて小さくなり、
伝熱管やチューブサポートに無理な力が掛からなくな
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
を参照しつつ説明する。

【００１１】図１は本発明の実施の形態例の図４と同様
な縦断正面図、図２は図１の部分拡大図であって、図４
と同一部分には同一符号を付してある。

【００１２】Ｕ字型の伝熱管３の適所には、従来と同様
に板状のチューブサポート４が交差して取り付けてあっ
て、チューブサポート４の下部両側に設けられている切
欠部７には、コロ９が回転自在に取り付けられている。

【００１３】ケーシング１の内部を流れる第２の熱媒体
に影響を与えるような潤滑材を使用しないようにするた
め、コロ９の材質は、セラミックもしくはテフロンコー
ティングしたものを使用するのが好ましい。

【００１４】そしてコロ９を切欠部７に取り付けるに
は、図２の拡大図に示すように切欠部７には１対のブラ
ケット１０を下向きに固着し、その間にコロ９を配置し
てブラケット１０とコロ９とを貫通する水平の軸１１に
よってコロ９を回転自在に支持し、ケーシング１の内面
に伝熱管３の出入方向に固定されているガイドレール８
の上をコロ９が転動できるようにする。

【００１５】これによって伝熱管３をケーシング１に対
して出し入れする際には、コロ９の転動によりチューブ
サポート４がガイドレール８に沿って移動することにな
り、チューブサポート４とガイドレール８との間には、
従来のような摺動摩擦ではなく、極めて摩擦力の小さい
回転摩擦が生ずるのみとなる。

【００１６】

【発明の効果】本発明は、伝熱管をケーシングに対して
出し入れする際に、ケーシングと共に移動するチューブ
サポートとガイドレールとの間の摩擦力が極めて小さく
なり、伝熱管やチューブサポートに無理な力が掛からず
楽に伝熱管の出し入れ作業ができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態例の縦断正面図である。

【図２】図１の部分拡大図である。

【図３】従来の熱交換器の一例を示す側断面図である。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶにおける縦断正面図である。

【符号の説明】

１ ケーシング ３ 伝熱管 ４ チューブサポート ８ ガイドレール ９ コロ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーシングと、該ケーシング内に出し入
   れ可能に設けたＵ字状の伝熱管と、該伝熱管の出入方向
   に前記ケーシングの内面に固定されたガイドレールと、
   前記伝熱管に交差して取り付けられ前記ガイドレールに
   沿って移動可能なチューブサポートとを備えた熱交換器
   において、前記チューブサポートに、前記ガイドレール
   上を転動するコロを取り付けたことを特徴とする熱交換
   器。