JPH09259513A - 光ディスク装置における光ディスク検出方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラックの線密度の異なる複数種類の光ディ
スクが容易に判別されるようにした、光ディスク装置に
おける光ディスク検出方法を提供すること。 【解決手段】 所定回転数で回転される光ディスクに対
して、光学ピックアップにより、トラッキングサーボの
下で、再生信号を生成する段階と、この再生信号の変化
に基づいて、トラックピットのエッジをカウントするカ
ウント段階と（ＳＴ６）、光ディスクのｎ回転中におけ
るカウントされたエッジ数に基づいて、当該光ディスク
のトラックの線密度を検出する段階（ＳＴ７）と、検出
された線密度により、トラックの線密度の異なる複数種
類の光ディスクを判別する判別段階（ＳＴ８）とからな
る、光ディスク装置における光ディスク検出方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、トラックの線密度
の異なる複数種類の光ディスクを判別するための光学ピ
ックアップにおける光ディスク検出方法に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、光ディスク装置は、例えば、回転
駆動される光ディスクの信号記録面に対して、光学ピッ
クアップからレーザー光等の光を照射する。そして、光
学ピックアップの受光素子により、この光ディスクの信
号記録面からの戻り光を検出して、この光ディスクに記
録されている信号を読み取ることにより、記録された情
報データの再生信号が生成されるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た光ディスクは、コンパクトディスク（ＣＤ）では、ト
ラックの線密度、即ちトラック方向に並んで形成された
ピットの密度は、一定であるが、例えば画像記録媒体と
してデジタル化された画像情報を圧縮して記録する場合
には、高密度での記録が必要になってきており、高密度
記録の方法としては、所謂トラックピッチを狭くする方
法と、トラックの線密度を高くする方法が考えられる。
ここで、トラックの線密度（記録トラックの一定長さに
おける記録ピットの形成密度をいう）を高くした光ディ
スクを採用する場合には、このような高密度光ディスク
と従来の光ディスクが併存すると、トラックの線密度の
異なる複数種類の光ディスクを一つの光ディスク装置で
再生しようとする場合に、再生しようとする光ディスク
に対応して、光ディスク装置の光学系やサーボ系の設定
を変更する必要があることから、当該光ディスクの種類
を正確に判別する必要がある。このため、外形寸法や光
ディスク内周部のミラー面の位置を検出することによっ
て、光ディスクの種類を判別する方法が考えられる。

【０００４】このうち、外形寸法を検出する方法は、光
ディスクの種類に応じて、外形が多様であることから、
検出用センサや光ディスクを受容するためのトレイの形
状が異なることになり、構造が複雑になってしまい、コ
ストが高くなるという問題があった。また、光ディスク
内周部のミラー面の位置を検出する方法は、光ディスク
の信号記録面の一部がミラー面として占有されてしまう
ことから、光ディスクの信号記録容量が少なくなってし
まい、高密度信号記録の要請に反することになってしま
う。

【０００５】本発明は、以上の点に鑑み、トラックの線
密度の異なる複数種類の光ディスクが容易に判別される
ようにした、光ディスク装置における光ディスク検出方
法を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、所定回転数で回転される光ディスクに対して、光
を照射して、この光ディスクからの戻り光を検出し、再
生信号を生成する段階と、この再生信号の変化に基づい
て、光ディスクの記録トラックの記録箇所であるピット
のエッジをカウントするカウント段階と、光ディスクの
ｎ回転中におけるカウントされたエッジ数に基づいて、
当該光ディスクの前記記録トラックの線密度を検出する
段階と、検出された線密度に基づいて、光ディスクの種
類を判別する判別段階とを備えている、光ディスク装置
における光ディスク検出方法により、達成される。

【０００７】上記構成によれば、光ディスクを回転させ
る間に、光学ピックアップにより得られる再生信号か
ら、ピットのエッジがカウントされる。そして、このカ
ウントされたピット数に基づいて、線密度が検出される
ことにより、トラックの線密度の異なる複数種類の光デ
ィスクが判別されることになる。従って、例えば光ディ
スクの外形寸法やミラー面の位置を検出するための手段
が不要であり、再生信号から、トラックのｎ周分のピッ
ト数をカウントすることにより、線密度が検出されるこ
とになる。

【０００８】さらに、判別された光ディスクの種類に基
づいて、この光ディスクの種類に対応した光学系，サー
ボ系等の切換えを行なう切換え段階を含んでいる場合に
は、光ディスクの種類の判別結果によって、光ディスク
装置が、当該光ディスクの種類に応じた光学系，サーボ
系等の設定に自動的に切換えられることになるので、光
ディスクの種類に応じて、光ディスクが正しく記録また
は再生されることになる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図１乃至図３を参照しながら、詳細に説明する。尚、
以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例である
から、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、
本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定
する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもの
ではない。

【００１０】図１は、本発明による光ディスク検出方法
を適用した光ディスク装置の一実施形態の要部を示して
いる。即ち、図１において、光ディスク装置１０は、ス
ピンドルモータ１１ａにより回転駆動される光ディスク
１１の信号記録面に対して、光を照射すると共に、戻り
光を検出する、信号記録再生用の光学ピックアップ１２
と、光学ピックアップ１２からの検出信号を処理する信
号処理回路１３と、信号処理回路１３からの再生信号Ｒ
Ｆ，フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号
が入力される制御回路１４と、制御回路１４からＰＬＬ
回路１５を介して制御されるスピンドルモータサーボ回
路１６と、制御回路１４により制御される光学ピックア
ップ駆動回路１７と、から構成されている。

【００１１】光学ピックアップ１２は、公知の構成であ
って、例えばレーザ光等の光ビームを照射する光源と、
光源からの光ビームを光ディスク１１の信号記録面に結
像させる対物レンズ１２ａを含む光学系と、光ディスク
１１の信号記録面からの戻り光を受光する光検出器とを
備えている。そして、光ビームの光ディスク１１の信号
記録面へのスポットは、半径方向に移動するように構成
されている。

【００１２】信号処理回路１３は、例えば、光学ピック
アップ１２からの検出信号を処理して再生信号，フォー
カシングエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成
する。

【００１３】制御回路１４は、信号処理回路１３からの
各信号に基づいて、光学ピックアップ駆動回路１７を制
御することにより、光学ピックアップ１２の対物レンズ
１２ａのフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行
なうと共に、ＰＬＬ回路１５を介してスピンドルモータ
サーボ回路１６を制御することにより、スピンドルモー
タ１４ａを所定回転数で回転駆動するようになってい
る。さらに、制御回路１４は、信号処理回路１３からの
再生信号に基づいて、トラックの各ピットのエッジをカ
ウントし、そのカウントされたピット数に基づいて、光
ディスク１１のｎ周分のピット数から、当該光ディスク
１１の線密度を検出するようになっている。そして、制
御部１４は、この検出された線密度に基づいて、当該光
ディスク１１が、トラックの線密度の異なる複数種類の
光ディスクのうち、どの種類の光ディスクであるかを判
別する。さらに、制御回路１４は、好ましくは、この判
別された光ディスク１１の種類に従って、光学ピックア
ップ駆動回路１７及びスピンドルモータサーボ回路１６
の制御を、検出した種類の光ディスクに対応した制御に
切換え得るようになっている。

【００１４】このような光ディスク装置１０において、
光ディスクの種類の判別は以下のように行われる。即
ち、光ディスク１１の記録または再生を行なう前に、図
２のフローチャートに示すようにして、記録または再生
しようとする光ディスク１１の種類の検出が行なわれ
る。図２のフローチャートにおいて、ステップＳＴ１に
て、先づ光ディスク１１が光ディスク装置１０のターン
テーブル上にセットされる。続いて、ステップＳＴ２に
て、制御回路１４がスピンドルモータサーボ回路１６を
制御することにより、スピンドルモータ１１ａが回転駆
動される。そして、ステップＳＴ３にて、フォーカスサ
ーボが行なわれると共に、ステップＳＴ４にて、トラッ
キングサーボが行なわれる。

【００１５】ここで、フォーカスサーボは、対物レンズ
１２ａを、図示しない電磁駆動手段等によって、光ディ
スク１１の信号記録面に対して接近，離間させるサーボ
であり、光ビームを信号記録面に性格に合掌させるよう
にする。この場合、光ディスクの種類が判別できない段
階であっても、対物レンズ１２ａに例えば予め設定した
中点位置を保持させたりして、後述する記録ピットのエ
ッジ検出に支障のない範囲で、対物レンズ１２ａの位置
を決定すればよい。

【００１６】トラッキングサーボは、対物レンズ１２ａ
を光ディスク１１の径方向に沿って微動させて、記録ト
ラックに追従させるサーボである。この実施形態の光デ
ィスクの種類の判別においては、判別の対称となる光デ
ィスクの記録トラックのトラック密度は一定であるか
ら、光ディスクの種類の判別に先立って、通常の光ディ
スク装置におけるトラッキング制御を行うことができ
る。

【００１７】さらに、ステップＳＴ５にて、制御回路１
４は、スピンドルモータ１１ａが所定回転数になったと
きに、ＰＬＬ回路１５を介して、スピンドルモータ１１
ａを一定回転数にロックする。

【００１８】その後、ステップＳＴ６にて、光学ピック
アップ１２が、光ディスク１１のトラックのピットから
の戻り光を検出し、その検出信号に基づいて、信号処理
回路１３が、図３に示すように、再生信号ＲＦを生成す
る。これにより、制御回路１４は、この再生信号ＲＦか
ら、トラック方向に並んだピットの各エッジ、即ち、立
上り部を検出してカウントすることにより、スピンドル
モータ１１ａそして光ディスク１１がｎ回転する間のピ
ット数をカウントする。

【００１９】そして、ステップＳＴ７にて、制御回路１
４は、光ディスク１１のｎ回転中にカウントされたピッ
ト数に基づいて、当該光ディスク１１のトラックの線密
度を演算して検出する。さらに、ステップＳＴ８にて、
制御回路１４は、上記線密度に基づいて、当該光ディス
ク１１の種類を判別する。

【００２０】最後に、ステップＳＴ９にて、制御回路１
４は、判別された光ディスク１１の種類に基づいて、ス
ピンドルモータサーボ回路１６及び光学ピックアップ駆
動回路１７の制御を、判別された光ディスク１１に対応
する制御に切換える。

【００２１】かくして、光ディスク１１の種類に対応し
て切換え設定された光ディスク装置１０によれば、駆動
部１１ａにより回転駆動される光ディスク１１の信号記
録面に対して、光学ピックアップからレーザー光等の光
が照射される。そして、光学ピックアップの受光素子に
より、この光ディスクの信号記録面からの戻り光が検出
され、信号処理回路１３にて、記録された情報データの
再生信号が生成されると共に、フォーカスエラー信号及
びトラッキングエラー信号が生成され、制御回路１４に
より光学ピックアップ駆動回路１７が制御されることに
より、光学ピックアップ１２の対物レンズ１２ａのフォ
ーカスサーボ及びトラッキングサーボが行なわれるよう
になっている。

【００２２】尚、上述した実施形態においては、光ディ
スク検出装置１０は、光ディスクの種類の判別結果に基
づいて、制御回路１４が、スピンドルモータサーボ回路
１６を制御切換えすることにより、光ディスクの回転数
の切換えを行なうと共に、光学ピックアップ駆動回路１
７を制御切換えることにより、光学ピックアップ１２の
光学系，サーボ系等を切換える。このため、光ディスク
が何れの種類の線密度であっても、正しく記録または再
生が行われるようになっている。しかし、これに限ら
ず、光ディスクの種類を判別した結果に基づいて、手動
により各種切換え操作を行なうようにしてもよく、また
特定の種類の光ディスク以外の場合には、その旨表示手
段によって表示を行ない、あるいは警告音または警告表
示等により、その旨を告知するようにしてもよく、さら
に、光ディスク装置から排出するようにして、光ディス
ク装置の誤動作を防止するようにしてもよいことは明ら
かである。

【００２３】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ト
ラックの線密度の異なる複数種類の光ディスクを容易に
判別することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による光ディスク検出方法を適用した光
ディスク検出装置の一実施形態を示すブロック図であ
る。

【図２】図１の光ディスク検出装置における光ディスク
検出方法を示すフローチャートである。

【図３】図１の光ディスク検出装置における光学ピック
アップの光ディスクに対する移動を示す概略図である。

【符号の説明】

１０・・・光ディスク装置、１１・・・光ディスク、１
１ａ・・・スピンドルモータ、１２・・・光学ピックア
ップ、１２ａ・・・対物レンズ、１３・・・信号処理回
路、１４・・・制御回路、１５・・・ＰＬＬ回路、１６
・・・スピンドルモータサーボ回路、１７・・・光学ピ
ックアップ駆動回路。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定回転数で回転される光ディスクに対
   して、光を照射して、この光ディスクからの戻り光を検
   出し、再生信号を生成する段階と、 この再生信号の変化に基づいて、光ディスクの記録トラ
   ックの記録箇所であるピットのエッジをカウントするカ
   ウント段階と、 光ディスクのｎ回転中におけるカウントされたエッジ数
   に基づいて、当該光ディスクの前記記録トラックの線密
   度を検出する段階と、 検出された線密度に基づいて、光ディスクの種類を判別
   する判別段階とを備えていることを特徴とする光ディス
   ク装置における光ディスク検出方法。
2. 【請求項２】 前記判別段階の後に、判別された光ディ
   スクの種類に基づいて、この光ディスクの種類に対応し
   た光学系，サーボ系等の切換えを行なう切換え段階を含
   んでいることを特徴とする請求項１に記載の光ディスク
   検出方法。