JPH09257103A - 歯付ベルト - Google Patents

歯付ベルト

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JPH09257103A
JPH09257103A JP6785896A JP6785896A JPH09257103A JP H09257103 A JPH09257103 A JP H09257103A JP 6785896 A JP6785896 A JP 6785896A JP 6785896 A JP6785896 A JP 6785896A JP H09257103 A JPH09257103 A JP H09257103A
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JP
Japan
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tooth
teeth
fluid
belt
toothed belt
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Application number
JP6785896A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Koyama
広幸 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH09257103A publication Critical patent/JPH09257103A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト自体の柔軟性を損なうことなく歯欠け
に対する抗力が向上した歯付ベルトを提供する。 【解決手段】 ベルト本体10の歯部14の内部に、流
動体26が埋設されており、歯頂部15におけるゴム層
22の厚さBが歯側部18におけるゴム層22の厚さA
よりも薄く構成されている。歯部14にプーリ28から
駆動力として圧力Pが伝わると、流動体26中に反力p
が生じ、この反力pによって歯頂部15が山状に変形す
る。このように変形した歯頂部15とプーリ28の歯底
部30とが接触し、摩擦力が発生あるいは増大して駆動
力Pの一部を負担することにより、歯側部18に加わる
負荷が軽減されて歯欠けに対する耐久性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エンジン等
において使用され、プーリの歯と噛み合う歯を有する歯
付ベルトの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用エンジン等において、
タイミングベルトとしてプーリの歯と噛み合う歯を有す
る歯付ベルトが使用されている。
【0003】このような歯付ベルトにおいては、使用を
継続した場合に、プーリから受ける繰返し押圧力によっ
て歯部が欠けるいわゆる歯欠けが生ずるという問題があ
った。このような歯欠けに対する抗力を向上させるため
の技術が、特開昭63−167147号公報に開示され
ている。本従来例においては、図3に示されるように、
ベルト本体10を補強するための心線12から歯部14
を補強するための歯部補強用心線16を膨出させ、補強
効果を生じさせて歯欠けに対する抗力を得るものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した歯部
補強用心線16を歯部14中に膨出させることにより、
歯部14の強度を向上させることは可能であるが、十分
な補強効果を得るためには、補強材として比較的多量の
心線を膨出させる必要がある。この結果、ベルト自体の
柔軟性が損なわれ、ベルトを複数のプーリに架ける場合
に、架け方の自由度が低下しプーリを自由にレイアウト
することが困難になるという問題があった。
【0005】本発明は上記従来の課題に鑑みなされたも
のであり、その目的は、ベルト自体の柔軟性を損なうこ
となく歯欠けに対する抗力が向上した歯付ベルトを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、駆動力伝達用の歯部が形成された歯
付ベルトであって、歯部の内部に流動体が埋設されてい
ることを特徴とする。
【0007】また、第2の発明は、第1の発明の歯付ベ
ルトにおいて、前記流動体として流動性が高い粉体又は
液体のいずれかが使用されることを特徴とする。
【0008】また、第3の発明は、第2の発明の歯付ベ
ルトにおいて、前記高流動性の粉体として弗素樹脂粉
末、弗化黒鉛粉末、ガラスマイクロビーズのうちの1種
が使用されることを特徴とする。
【0009】また、第4の発明は、第1の発明の歯付ベ
ルトにおいて、前記歯部において、歯側部外面から前記
流動体までの厚みより、歯頂部外面から前記流動体まで
の厚みの方が薄くされていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0011】図1には、本発明に係る歯付ベルトの実施
形態の部分断面図が示される。図1(a)において、ベ
ルト本体10の内部には、補強用の心線12が設けられ
ており、またプーリの歯と噛み合う歯としての歯部14
がベルトの一方側に形成されている。この歯部14の歯
頂部15、歯側部18、歯底部20の表面には、ベルト
本体10を構成するゴム層22を覆って耐摩擦性を向上
させるため帆布24が接着されている。
【0012】本発明において特徴的な点は、歯部14の
内部に、粉体又は液体により構成された流動体26が埋
設されている点である。このような構造の歯部14にお
いて、流動体26の周囲のゴム層22の厚さは、歯側部
18の外面から流動体26表面までの厚さAに対し、歯
頂部15の外面から流動体26表面までの厚さBの方が
小さくなるように構成されている。
【0013】また、流動体26を粉体で構成した場合に
は、流動性を高く維持するために、その粉体の粒径が1
μm〜10μmの範囲とされることが望ましい。この範
囲より粒径が小さくてもまた大きくても流動性が落ちる
からである。また、粉体の摩擦係数としては0.2以下
となるような潤滑性に優れた材料が好ましく、さらに形
状としては流動性を高く保つために球状が望ましい。以
上のような条件を満たす粉体は、高潤滑性であって流動
性を極めて高くすることができる。このような材料とし
ては、有機系では弗素樹脂粉末等があり、また無機系で
は、弗化黒鉛粉末やガラスマイクロビーズ等がある。
【0014】一方、流動体26を液体で構成した場合に
は、心線12、帆布24等の接着剤として使用されるR
FL(レゾルシンホルマリンラテックス)やゴム層22
を劣化させないために非水系の液体が使用されるが、非
水系であり流動性が高ければ特に限定されるものではな
い。
【0015】図1(b)には、本実施形態に係る歯付ベ
ルトの動作の様子が示される。
【0016】図1(b)において、プーリ28から歯側
部18に駆動力としての圧力Pが作用すると、この圧力
Pが流動体26に作用する。流動体26が粉体で構成さ
れている場合、上述したように流動性が極めて高く、粒
子同士が滑ってあたかも流体と同様の挙動を示すので、
圧力Pに対し均一な反力pが流動体26の周囲のゴム層
22の各部へ伝達される。
【0017】また、流動体26が液体で構成されている
場合にも、その非圧縮性により、上述した粉体の場合と
同様に、圧力Pに対する均一な反力pが流動体26の周
囲のゴム層22の各部へ伝達される。
【0018】上述したように、歯側部18に対して歯頂
部15のゴム層22の厚さは薄くなっているので、その
分剛性が低く反力pと平衡を保つため、図1(b)に破
線で示されるように、歯頂部15が山状に膨れる。この
ように歯頂部15が山状に膨れるために、ベルトの歯頂
部15とプーリ28の歯底部30とが接触し、この歯頂
部15と歯底部30との間で摩擦力が発生あるいは増大
する。これにより、プーリ28から歯付ベルトに伝達さ
れる駆動力としての圧力Pの一部がこの摩擦力によって
負担され、歯側部18にかかる負荷を軽減させることが
できる。このため、歯付ベルトの歯欠けに対する耐久性
を向上させることができる。
【0019】以上のように、本実施形態に係る歯付ベル
トにおいては、歯欠けに対する耐久性の向上のために流
動体26の作用を利用しており、心線12を歯部14に
膨出させる等の必要がないので、ベルト自体の柔軟性が
損なわれることがない。
【0020】なお、本実施形態に係る歯付ベルトは、以
上のような作用を行わせるために、上述の通り、歯頂部
15におけるゴム層22の厚さBが歯側部18における
ゴム層22の厚さAよりも薄くされているが、BはAの
1/2以下の厚みとすることが好適である。Bがこれよ
りも厚い場合には、歯部14に圧力Pが作用した場合に
も歯頂部15が十分山状に膨らまない。また、Bの下限
の値としては、ゴム層22の上に設けられた帆布24の
厚さも含めて1mm以上である必要がある。これよりも
薄い場合には、プーリ28の歯底部30との摩擦により
歯頂部15がすぐになくなってしまうからである。
【0021】また、流動体26の形状としては、図1
(a)、(b)に示されるような断面が台形のものに限
られることはなく、歯部14に圧力Pが作用した場合に
歯頂部15が変形してプーリ28の歯底部30と接触で
きる形状であればよい。例えば、断面が長方形のものや
歯頂部15があらかじめある程度凸状に湾曲したもの等
も好適である。
【0022】図2には本実施形態に係る歯付ベルトの製
造方法が示される。図2(a)において、予備成形体3
2の中に、熱可塑性エラストマ等によって構成された袋
34を配置し、この袋34の中にノズル36を介して粉
体又は液体からなる流動体26をブローする。これによ
り、図2(b)に示されるように、所定の形状の予備成
形体38が製作される。
【0023】次に、図2(c)に示されるように、この
予備成形体38をゴム原料42、帆布24等と共にベル
ト型40に投入し、加硫成形する。なお、この際図示し
ない心線も同時にベルト本体中に入れられる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プーリから歯部に駆動力が伝わると、流動体の作用によ
り歯頂部が山状に膨出し、プーリの歯底部との接触面積
が増大して駆動力の一部を負担し、ベルトの歯側部への
負荷を軽減することができる。この結果、歯欠けに対す
る耐久性が向上する。
【0025】また、歯部に補強材としての心線等を膨出
させる必要がなく、ベルトの柔軟性が損なわれない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る歯付ベルトの実施形態の部分断
面図である。
【図2】 本発明に係る歯付ベルトの製造方法を示す説
明図である。
【図3】 従来における歯付ベルトの部分断面図であ
る。
【符号の説明】
10 ベルト本体、12 心線、14 歯部、15 歯
頂部、16 歯部補強用心線、18 歯側部、20 歯
底部、22 ゴム層、24 帆布、26 流動体、28
プーリ、30 歯底部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動力伝達用の歯部が形成された歯付ベ
    ルトであって、 歯部の内部に流動体が埋設されていることを特徴とする
    歯付ベルト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の歯付ベルトにおいて、 前記流動体として流動性が高い粉体又は液体のいずれか
    が使用されることを特徴とする歯付ベルト。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の歯付ベルトにおいて、 前記高流動性の粉体として弗素樹脂粉末、弗化黒鉛粉
    末、ガラスマイクロビーズのうちの1種が使用されるこ
    とを特徴とする歯付ベルト。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の歯付ベルトにおいて、 前記歯部において、歯側部外面から前記流動体までの厚
    みより、歯頂部外面から前記流動体までの厚みの方が薄
    くされていることを特徴とする歯付ベルト。
JP6785896A 1996-03-25 1996-03-25 歯付ベルト Pending JPH09257103A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110469631A (zh) * 2019-09-12 2019-11-19 齐齐哈尔大学 多段曲线耦合齿形同步带
US10716912B2 (en) 2015-03-31 2020-07-21 Fisher & Paykel Healthcare Limited User interface and system for supplying gases to an airway
US11324908B2 (en) 2016-08-11 2022-05-10 Fisher & Paykel Healthcare Limited Collapsible conduit, patient interface and headgear connector

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