JPH09253428A - フィルター素材 - Google Patents

フィルター素材

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JPH09253428A
JPH09253428A JP9339096A JP9339096A JPH09253428A JP H09253428 A JPH09253428 A JP H09253428A JP 9339096 A JP9339096 A JP 9339096A JP 9339096 A JP9339096 A JP 9339096A JP H09253428 A JPH09253428 A JP H09253428A
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JP
Japan
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flame
filter material
fiber
fibers
thermoplastic resin
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JP9339096A
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Akira Kobori
暁 小堀
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Japan Vilene Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調理場で生じた炎と瞬間的に接触したり、高
熱を受けたりしても穴があくことがほとんどなく、取扱
いや廃棄処理が容易なフィルター素材を提供すること。 【解決手段】 耐炎性有機繊維を主体とする繊維ウェブ
を難燃性熱可塑性樹脂で結合したフィルター材

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルター素材に関
し、とくに換気扇、レンジフードなどに使用されるフィ
ルター素材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、換気扇、レンジフードには調理時などに発生する油
煙や塵埃を捕集するためにフィルター素材が使用されて
いる。調理場などではフィルター素材に高熱がかかった
り、高温の油煙が付着したりすることがあるため、燃焼
を防ぐために、従来、フィルター素材には、ポリクラー
ル繊維、モダクリル繊維などの難燃性繊維を塩化ビニル
樹脂などの難燃性樹脂で結合したものが使用されてい
た。
【0003】しかしながら、上記の従来のフィルター素
材は燃えることはほとんどないものの、調理場などで発
生した炎などにより高熱がかかったり、瞬間的に炎と接
触したりすると著しく収縮したり、溶融したりして穴が
あき、フィルター素材としての機能を失うことがあっ
た。
【0004】一方、炎と瞬間的に接触しても収縮しない
繊維としてガラス繊維を用いたフィルター素材が知られ
ているが、ガラス繊維を用いたものは手にチクチクした
感触を与え、取扱い性が悪く、しかも焼却できないた
め、廃棄処理に問題があった。
【0005】本発明は上記の従来技術の欠点を解消すべ
くなされたものであり、調理場で発生した炎と瞬間的に
接触したり、高熱を受けたりしても穴があくことがほと
んどなく、取扱いや廃棄処理が容易なフィルター素材を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、本発明に
よる、耐炎性有機繊維を主体とする繊維ウェブを難燃性
熱可塑性樹脂で結合したことを特徴とするフィルター素
材によって達成することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のフィルター素材は、耐炎
性有機繊維を主体とする繊維ウェブからなるため、瞬間
的に炎と接触したり炎などによる高熱を受けたりして
も、収縮したり溶融したりしにくく、穴があくことはほ
とんどない。また、有機繊維であるため、焼却は可能で
あり、取扱い時にガラス繊維のようにチクチクした感触
を与えることもない。また、繊維の結合には難燃性熱可
塑性樹脂を使用しているので、使用中に燃えることがな
く、高熱を受けて炭化することはあっても結合は維持で
き、空隙率が高く、強度のあるフィルター素材が得られ
る。しかも、熱可塑性であるため、フィルター素材をレ
ンジフードや換気扇などに熱シールや超音波シールなど
により取り付けることもできる。
【0008】以下、図面を用いて本発明のフィルター素
材を更に詳細に説明する。本発明のフィルター素材1に
は、耐炎性有機繊維2を主体とする繊維ウェブが用いら
れる。本発明に使用する耐炎性有機繊維2としては、調
理場などで発生する1000〜1500℃程度の温度の
炎が瞬間的に接触しても実質的に収縮を生じない有機繊
維が使用され、例えば、ノボロイド繊維、アクリル系耐
炎化繊維、メラミン系繊維などが適している。なお、こ
こでアクリル系耐炎化繊維とは、アクリル系繊維を酸化
雰囲気中で200〜300℃で炭化し、炭化初期段階で
とどめたものを言い、例えば、東邦レーヨン株式会社製
のパイロメックス(商品名)などがあり、ノボロイド繊
維としては、例えば、群栄化学株式会社製のカイノール
(商品名)などがあり、メラミン系繊維としては、例え
ば、ビーエーエスエフジャパン株式会社製のバソフィル
(商品名)などがある。
【0009】本発明の耐炎性有機繊維2を主体とする繊
維ウェブ中には耐炎性有機繊維が50%以上含まれてい
る必要がある。耐炎性有機繊維の含有量が50%未満に
なり、耐炎性有機繊維以外の繊維、例えば熱可塑性繊維
(ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊維な
ど)が50%以上含まれていると、これらの繊維の熱収
縮や熱溶融により、高熱を受けた場合にフィルター素材
に穴があくことがある。繊維の熱収縮や熱溶融による穴
の発生を押さえる点で、繊維ウェブ中の耐炎性有機繊維
の量は好ましくは70%以上、とくには100%含まれ
ているのがよい。なお、耐炎性有機繊維以外の繊維を混
合する場合には、他の熱可塑性繊維に比べて耐熱性のあ
るポリエステル繊維を用いることが望ましく、とくに、
捲縮数が2個/cm以上のものを用いると通気抵抗を低
くできるのでよい。
【0010】繊維ウェブの目付は10〜200g/m
2 、より好ましくは10〜150g/m2 の範囲にある
ことが望ましく、この範囲よりも目付が大きいと圧力損
失が大きくなりすぎて換気扇やレンジフードに必要な排
気力が得られなくなることがあり、一方、目付が小さい
と油煙や塵埃の捕集が十分行えなくなることがある。
【0011】繊維ウェブ中の繊維の結合には難燃性熱可
塑性樹脂3が使用される。例えば、繊維の結合をニード
ルパンチや水流絡合などの繊維の絡合によって行うと、
レンジフード用や換気扇用などの圧力損失(本発明では
風速2m/秒の条件でマノメーターを使用して測定した
値を用いる)が30Pa以下のフィルター素材を得よう
とする場合、絡合度を低くしなければならないため十分
な強度のものが得られなくなるが、本発明では繊維の結
合を上記の樹脂により行うことで、圧力損失が低く強度
のあるフィルター素材が得られる。ただし、必要な場合
には、樹脂による方法と繊維の絡合による方法を併用し
てもよい。なお、本発明のフィルター素材の圧力損失は
25Pa以下であることがより好ましく、強度や捕集能
力を満足するものであるならばできるだけ低い方がよ
い。
【0012】また、本発明では難燃性熱可塑性樹脂3を
使用しているため、難燃性に優れ、使用中に燃える心配
はなく、また樹脂自体が高熱により炭化されることがあ
っても結合を維持できる。難燃性熱可塑性樹脂として
は、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂などの高
分子構造の繰り返し単位にハロゲン元素を有する樹脂、
またはポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂などの熱可
塑性樹脂に難燃剤を加えた樹脂などが使用できる。難燃
剤としては、リン系難燃剤、アンチモン系難燃剤、ハロ
ゲン系難燃剤などが使用できる。なお、塩化ビニル系樹
脂、塩化ビニリデン系樹脂などの場合、他の樹脂と混合
して使用したり、他の成分と共重合してもよく、例え
ば、塩化ビニル−アクリル樹脂や塩化ビニリデン−アク
リル樹脂などが使用できる。
【0013】難燃性熱可塑性樹脂3は、例えば、難燃性
熱可塑性樹脂からなるエマルジョンなどの溶液を、繊維
ウエブにスプレー、コーティング、含浸などによって付
与し、乾燥することによって繊維ウェブの構成繊維を結
合する。上記の樹脂:繊維ウェブの重量割合は、10:
90〜80:20の範囲にあることが望ましく、これよ
り樹脂の量が多くなると、繊維間の空隙を樹脂が塞ぐた
め圧力損失が大きくなりすぎることがあり、これより樹
脂の量が少なくなるとフィルター素材の強度が不足した
り、アルミ枠などに熱シールや超音波シールにより取り
付けた場合にシール強度が不足することがある。圧力損
失や強度の点で、樹脂:繊維ウェブの重量割合は20:
80〜70:30の範囲にあることがより好ましい。
【0014】なお、難燃性熱可塑性樹脂3に更に難燃剤
を加えたり、フィルター素材全体に難燃剤を付着しても
よい。前者の場合には、例えば難燃性熱可塑性樹脂から
なるエマルジョンなどの溶液に難燃剤を混合しておけば
よく、後者の場合には、難燃剤を含む溶液をフィルター
素材にスプレー、コーティング、含浸などによって付与
し、乾燥すればよい。上記の難燃剤には、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、アン
チモン系難燃剤、リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤など
が使用できる。なお、難燃剤は適宜組合わせて使用して
もよい。とくに、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシ
ウムなどの金属水酸化物を含む難燃剤を使用した場合に
は、フィルター素材に油が付着した場合に、付着した油
が着火してもフィルター素材自体は燃えずに消火する優
れた難燃性を持つフィルター素材を得ることができる。
【0015】本発明に使用する難燃性熱可塑性樹脂3は
熱可塑性であるため、図2〜図5に示すように、フィル
ター素材1をレンジフード用フィルターや換気扇用フィ
ルターの取り付け用の枠などに熱シールや超音波シール
などにより取り付けることもできる。例えば、アルミフ
レーム4などが枠として使用される場合、アルミフレー
ム4表面に塩化ビニル樹脂などのフィルム5を設けてお
くと、熱シールや超音波シールなどによってシール部6
を形成することにより、フィルター素材1を簡便に、し
かも強固に枠に取り付けることができる。フィルター素
材を取り付けたレンジフード用フィルター又は換気扇用
フィルターは各々レンジフィルター又は換気扇に装着さ
れる。ただし、本発明のフィルター素材は必ずしも熱シ
ールによってレンジフードや換気扇のフィルター取り付
け用の枠などに取り付ける必要はなく、レンジフードや
換気扇のタイプに合せて、両面テープや面ファスナーや
磁石などの固定具を用いて取り付けてもよいし、レンジ
フードや換気扇に予め設けられた取り付け機構により取
り付けてもよい。
【0016】なお、本発明のフィルター素材の見かけ密
度は、0.005〜0.07g/cm3 、より好ましく
は0.005〜0.05g/cm3 の範囲にあることが
望ましく、これより見かけ密度が小さいと、強度が不足
したり、油煙や塵埃の捕集が十分行えなくなることがあ
り、これより見かけ密度が大きいと、圧力損失が大きく
なりすぎて換気扇やレンジフードに必要な排気力が得ら
れなくなることがある。
【0017】
【実施例】
実施例1 ノボロイド繊維(群栄化学工業株式会社製 商品名:カ
イノール)100%からなる目付40g/m2 の繊維ウ
ェブに、塩化ビニル−アクリル樹脂エマルジョン(日本
ゼオン株式会社 商品名:G−351)をスプレーし、
乾燥して、目付70g/m2 、見かけ密度0.014g
/cm3 、圧力損失15Paのフィルター素材を得た。
【0018】実施例2 ノボロイド繊維(群栄化学工業株式会社製 商品名:カ
イノール)100%からなる目付40g/m2 の繊維ウ
ェブに、塩化ビニリデン−アクリル樹脂エマルジョン
(三菱化学BASF株式会社 商品名:ディオファン2
32D)をスプレーし、乾燥して、目付70g/m2
見かけ密度0.014g/cm3 、圧力損失15Paの
フィルター素材を得た。
【0019】実施例3 ノボロイド繊維(群栄化学工業株式会社製 商品名:カ
イノール)75%とポリエステル繊維(捲縮数4個/c
m)25%とからなる目付40g/m2 の繊維ウェブ
に、塩化ビニル−アクリル樹脂エマルジョン(日本ゼオ
ン株式会社 商品名:G−351)をスプレーし、乾燥
して、目付70g/m2 、見かけ密度0.01g/cm
3 、圧力損失13Paのフィルター素材を得た。
【0020】実施例4 ノボロイド繊維(群栄化学工業株式会社製 商品名:カ
イノール)50%とポリエステル繊維(捲縮数4個/c
m)50%とからなる目付40g/m2 の繊維ウェブ
に、塩化ビニリデン−アクリル樹脂エマルジョン(三菱
化学BASF株式会社 商品名:ディオファン232
D)をスプレーし、乾燥して、目付70g/m2 、見か
け密度0.009g/cm3 、圧力損失11Paのフィ
ルター素材を得た。
【0021】実施例5 ノボロイド繊維(群栄化学工業株式会社製 商品名:カ
イノール)100%からなる目付40g/m2 の繊維ウ
ェブに、リン酸エステル系難燃剤を固形分比率で30%
加えたアクリル樹脂系エマルジョン(大日本インキ化学
工業株式会社製商品名:ボンコートJT−80)をスプ
レーし、乾燥して、目付70g/m2 、見かけ密度0.
014g/cm3 、圧力損失15Paのフィルター素材
を得た。
【0022】実施例6 ノボロイド繊維(群栄化学工業株式会社製 商品名:カ
イノール)100%からなる目付40g/m2 の繊維ウ
ェブに、水酸化アルミニウムを固形分比率で40%混合
した塩化ビニル−アクリル樹脂エマルジョン(日本ゼオ
ン株式会社 商品名:G−351)をスプレーし、乾燥
して、目付76g/m2 、見かけ密度0.015g/c
3 、圧力損失15Paのフィルター素材を得た。な
お、上記のフィルター素材にサラダ油200g/m2
霧吹きで均一に吹きつけて付着させた後、ミクロバーナ
ーを使用して、長さ約4.5cmの炎を出し、炎の先端
にフィルター素材を3秒間接触させた時のフィルター素
材の状態を観察したところ、接炎部には穴は開かず、サ
ラダ油には着火したものの、フィルター素材自体は燃え
ず、火はすぐに消えた。
【0023】実施例7 アクリル系耐炎化繊維(東邦レーヨン株式会社製 商品
名:パイロメックス)100%からなる目付40g/m
2 の繊維ウェブに、塩化ビニル−アクリル樹脂エマルジ
ョン(日本ゼオン株式会社 商品名:G−351)をス
プレーし、乾燥して、目付70g/m2 、見かけ密度
0.014g/cm3 、圧力損失25Paのフィルター
素材を得た。
【0024】実施例8 アクリル系耐炎化繊維(東邦レーヨン株式会社製 商品
名:パイロメックス)100%からなる目付40g/m
2 の繊維ウェブに、塩化ビニリデン−アクリル樹脂エマ
ルジョン(三菱化学BASF株式会社 商品名:ディオ
ファン232D)をスプレーし乾燥して、目付70g/
2 、見かけ密度0.014g/cm3、圧力損失25
Paのフィルター素材を得た。
【0025】実施例9 アクリル系耐炎化繊維(東邦レーヨン株式会社製 商品
名:パイロメックス)75%とポリエステル繊維(捲縮
数4個/cm)25%とからなる目付40g/m2 の繊
維ウェブに、塩化ビニル−アクリル樹脂エマルジョン
(日本ゼオン株式会社 商品名:G−351)をスプレ
ーし、乾燥して、目付70g/m2 、見かけ密度0.0
1g/cm3 、圧力損失20Paのフィルター素材を得
た。
【0026】実施例10 アクリル系耐炎化繊維(東邦レーヨン株式会社製 商品
名:パイロメックス)50%とポリエステル繊維(捲縮
数4個/cm)50%とからなる目付40g/m2 の繊
維ウェブに、塩化ビニリデン−アクリル樹脂エマルジョ
ン(三菱化学BASF株式会社 商品名:ディオファン
232D)をスプレーし、乾燥して、目付70g/m
2 、見かけ密度0.009g/cm3 、圧力損失15P
aのフィルター素材を得た。
【0027】実施例11 アクリル系耐炎化繊維(東邦レーヨン株式会社製 商品
名:パイロメックス)100%からなる目付40g/m
2 の繊維ウェブに、リン酸エステル系難燃剤を固形分比
率で30%加えたアクリル樹脂系エマルジョン(大日本
インキ化学工業株式会社製商品名:ボンコートJT−8
0)をスプレーし、乾燥して、目付70g/m2 、見か
け密度0.014g/cm3 、圧力損失25Paのフィ
ルター素材を得た。
【0028】実施例12 アクリル系耐炎化繊維(東邦レーヨン株式会社製 商品
名:パイロメックス)100%からなる目付40g/m
2 の繊維ウェブに、水酸化アルミニウムを固形分比率で
40%含有する塩化ビニル−アクリル樹脂エマルジョン
(日本ゼオン株式会社 商品名:G−351)をスプレ
ーし、乾燥して、目付76g/m2 、見かけ密度0.0
15g/cm3 、圧力損失25Paのフィルター素材を
得た。なお、上記のフィルター素材にサラダ油200g
/m2 を霧吹きで均一に吹きつけて付着させた後、ミク
ロバーナーを使用して、長さ約4.5cmの炎を出し、
炎の先端にフィルター素材を3秒間接触させた時のフィ
ルター素材の状態を観察したところ、接炎部には穴は開
かず、サラダ油には着火したものの、フィルター素材自
体は燃えず、火はすぐに消えた。
【0029】実施例13 メラミン系繊維(ビーエーエスエフジャパン株式会社製
商品名:バソフィル)100%からなる目付40g/
2 の繊維ウェブに、塩化ビニル−アクリル樹脂エマル
ジョン(日本ゼオン株式会社 商品名:G−351)を
スプレーし、乾燥して、目付70g/m2 、見かけ密度
0.014g/cm3 、圧力損失28Paのフィルター
素材を得た。
【0030】実施例14 メラミン系繊維(ビーエーエスエフジャパン株式会社製
商品名:バソフィル)100%からなる目付40g/
2 の繊維ウェブに、塩化ビニリデン−アクリル樹脂エ
マルジョン(三菱化学BASF株式会社 商品名:ディ
オファン232D)をスプレーし、乾燥して、目付70
g/m2 、見かけ密度0.014g/cm3 、圧力損失
28Paのフィルター素材を得た。
【0031】実施例15 メラミン系繊維(ビーエーエスエフジャパン株式会社製
商品名:バソフィル)75%とポリエステル繊維(捲
縮数4個/cm)25%とからなる目付40g/m2
繊維ウェブに、塩化ビニル−アクリル樹脂エマルジョン
(日本ゼオン株式会社 商品名:G−351)をスプレ
ーし、乾燥して、目付70g/m2 、見かけ密度0.0
1g/cm3 、圧力損失23Paのフィルター素材を得
た。
【0032】実施例16 メラミン系繊維(ビーエーエスエフジャパン株式会社製
商品名:バソフィル)50%とポリエステル繊維(捲
縮数4個/cm)50%とからなる目付40g/m2
繊維ウェブに、塩化ビニリデン−アクリル樹脂エマルジ
ョン(三菱化学BASF株式会社 商品名:ディオファ
ン232D)をスプレーし、乾燥して、目付70g/m
2 、見かけ密度0.009g/cm3 、圧力損失18P
aのフィルター素材を得た。
【0033】実施例17 メラミン系繊維(ビーエーエスエフジャパン株式会社製
商品名:バソフィル)100%からなる目付40g/
2 の繊維ウェブに、リン酸エステル系難燃剤を固形分
比率で30%加えたアクリル樹脂系エマルジョン(大日
本インキ化学工業株式会社製商品名:ボンコートJT−
80)をスプレーし、乾燥して、目付70g/m2 、見
かけ密度0.014g/cm3 、圧力損失28Paのフ
ィルター素材を得た。
【0034】実施例18 メラミン系繊維(ビーエーエスエフジャパン株式会社製
商品名:バソフィル)100%からなる目付40g/
2 の繊維ウェブに、水酸化アルミニウムを固形分比率
で40%混合した塩化ビニル−アクリル樹脂エマルジョ
ン(日本ゼオン株式会社 商品名:G−351)をスプ
レーし、乾燥して、目付76g/m2 、見かけ密度0.
015g/cm3 、圧力損失28Paのフィルター素材
を得た。なお、上記のフィルター素材にサラダ油200
g/m2 を霧吹きで均一に吹きつけて付着させた後、ミ
クロバーナーを使用して、長さ約4.5cmの炎を出
し、炎の先端にフィルター素材を3秒間接触させた時の
フィルター素材の状態を観察したところ、接炎部には穴
は開かず、サラダ油には着火したものの、フィルター素
材自体は燃えず、火はすぐに消えた。
【0035】比較例1 ポリクラール繊維50%とポリエステル繊維50%から
なる目付40g/m2の繊維ウェブに、塩化ビニル−ア
クリル樹脂エマルジョン(日本ゼオン株式会社商品名:
G−351)をスプレーし、乾燥して、目付70g/m
2 、見かけ密度0.01g/cm3 、圧力損失20Pa
のフィルター素材を得た。
【0036】比較例2 ポリメタフェニレンイソフタルアミド系繊維100%か
らなる、目付40g/m2 の繊維ウェブに、塩化ビニル
−アクリル樹脂エマルジョン(日本ゼオン株式会社 商
品名:G−351)をスプレーし、乾燥して、目付70
g/m2 、見かけ密度0.01g/cm3 、圧力損失2
5Paのフィルター素材を得た。
【0037】(接炎試験)ミクロバーナーを使用して、
長さ約4.5cmの炎を出し、炎の先端に各フィルター
素材を3秒間接触させた時のフィルタの状態を比較し
た。結果を表1に示す。
【0038】(耐熱収縮試験)室温でフィルター素材の
面積を測定した後、フィルター素材を電気炉に入れて、
500℃で1分間加熱し、加熱後のタテ、ヨコの長さを
測定して、加熱前後でのタテ、ヨコの長さから収縮率を
求めた。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明のフィルター素材は、瞬間的であ
れば炎に直接触れたり、炎などによる高熱を受けたりし
ても、収縮したり、溶融したりしにくく、穴があく心配
はほとんどない。また、空隙率が高く、強度にも優れ
る。しかも、フィルター素材をレンジフードや換気扇な
どに熱シールや超音波シールなどにより取り付けること
もできる。更には、有機繊維で構成されているため、取
扱い性がよく、焼却が可能で廃棄処理も簡便に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルター素材の断面模型図
【図2】本発明のフィルター素材を取り付けたレンジフ
ード用フィルターを使用時に下から見た図
【図3】図2のレンジフード用フィルターの使用状態に
おける断面模型図
【図4】本発明のフィルター素材を取り付けた換気扇用
フィルターを使用時に正面から見た図
【図5】図4の換気扇用フィルターの使用状態における
断面模型図。
【符号の説明】
1・・・フィルター素材 2・・・耐炎性繊維 3・・・難燃性熱可塑性樹脂

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐炎性有機繊維を主体とする繊維ウェブ
    を難燃性熱可塑性樹脂で結合したことを特徴とするフィ
    ルター素材。
  2. 【請求項2】 耐炎性有機繊維がノボロイド繊維である
    請求項1に記載のフィルター素材。
  3. 【請求項3】 耐炎性有機繊維がアクリル系耐炎化繊維
    である請求項1に記載のフィルター素材。
  4. 【請求項4】 耐炎性有機繊維がメラミン系繊維である
    請求項1に記載のフィルター素材。
  5. 【請求項5】 繊維ウェブ中に耐炎性有機繊維が70〜
    100%の割合で含まれる請求項1に記載のフィルター
    素材。
  6. 【請求項6】 難燃性熱可塑性樹脂が塩化ビニル系樹脂
    である請求項1に記載のフィルター素材。
  7. 【請求項7】 難燃性熱可塑性樹脂が塩化ビニリデン系
    樹脂である請求項1に記載のフィルター素材。
  8. 【請求項8】 難燃性熱可塑性樹脂に金属水酸化物が含
    まれている請求項1に記載のフィルター素材。
  9. 【請求項9】 圧力損失が30Pa以下である請求項1
    に記載のフィルター素材。
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